JP2001155050A - 設計支援システム - Google Patents

設計支援システム

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JP2001155050A
JP2001155050A JP34009299A JP34009299A JP2001155050A JP 2001155050 A JP2001155050 A JP 2001155050A JP 34009299 A JP34009299 A JP 34009299A JP 34009299 A JP34009299 A JP 34009299A JP 2001155050 A JP2001155050 A JP 2001155050A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 年齢とともに個人属性である身体能力や体形
が変化しても、使い易くて安全な建物及び設備を設計で
きる設計支援システムを提供する。 【解決手段】 建物又は設備の設計情報を入力する情報
入力部2Aと、情報入力部2Aから入力された設計情報
を基に建物又は設備の設計部位の寸法を決定する演算処
理部1Aとを備える設計支援システムにおいて、情報入
力部2Aは建物又は設備を利用する利用者の年齢と個人
属性とを入力する利用者特徴入力部21を有しており、
演算処理部は1Aは利用者の年齢と個人属性とからその
利用者の個人属性の変化を推定して、利用者にとって最
適な設計部位の寸法を決定するように設定されている設
計支援システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、利用者にとって使
いやすい建物又は設備を自動的に設計できる設計支援シ
ステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、住宅等の建物又は設備等を設
計するための設計支援システムとしては、例えば、特開
平7−249064号公報や特開平9−297783号
公報に開示されたようなものがある。
【0003】この特開平7−249064号公報に開示
された設計支援システムでは、住宅各部に用いられる住
宅部材の種類や形状をCADの記憶手段に予め多数記憶
させておいて、オペレータがCADを利用して住宅の設
計図を作成する際に、住宅部材を配置する領域を指示す
るだけで、記憶手段に記憶された多数の住宅部材から指
示された領域に配置可能なものが検索手段により検索さ
れ、この検索された住宅部材が割付手段により住宅の指
示された領域に割り付けられるようになされている。
【0004】また、特開平9−297783号公報に開
示された設計支援システムでは、建物を建築後に、建物
内の収納空間等の不足が生じたり、この収納空間等に対
する不満が生じたりしないようにするために、建物建築
予定者に対してコンピュータ画面上で収納空間等に対す
る一定数の定型質問をし、この質問に対して建物建築予
定者がタッチパネル等で回答することにより、必要な収
納空間等を推測して収納プラン等をコンピュータ画面に
表示させるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−249064号公報や、特開平9−297783号
公報に開示された設計支援システムでは、建物や設備の
設計部位の寸法等は、利用者の体形や身体能力を考慮せ
ずに決定されていた。
【0006】また、年齢とともに変化する利用者の身体
能力や体形等は考慮されていなかった。さらに、建物や
設備を特定の個人で使用することを前提に建物や設備の
設計部位の寸法等が決定されていた。しかし、建物や設
備は複数の利用者が使用することが多いにもかかわら
ず、身体能力や体形等の異なる複数の利用者を考慮する
ことなく設計部位の寸法が決定されていた。
【0007】このために、これらの支援システムを利用
して建物の設計や設備の配置をしても、実際に使用して
みると、建物内のスペースや設備が使いにくかったり、
建物や設備の目的の位置に手が届かなかったり、使用時
に安全性が確保できなかったりする等の問題が発生する
ことがあった。また、建物内のスペースや設備は、ある
部分では良好に使用できるが、ある部分では利用者に対
する配慮が欠ける等の統一性に欠けるケースもある。こ
れは、建物内のスペースや設備を利用する人の身体寸法
や体形や身体能力等を適切に考慮していないためにおこ
る問題である。特に、高齢者の場合、身体能力に大きな
差があるため、ある一定の基準で建物や設備を設計した
のでは、使いにくい、使えない、負担が大きい等の問題
が発生することが多い。
【0008】また、建物や設備を長年使用しているうち
に、年齢とともに使いにくくなったり、ある利用者には
使いやすくても、他の利用者には使いにくかったり、危
険であったりするという問題があった。
【0009】そこで、本発明は、年齢とともに個人属性
である身体能力や体形が変化しても、使い易くて安全な
建物及び設備を設計できる設計支援システムを提供する
ことを目的とするものである。さらに、個人属性の異な
る複数の利用者にとって、使い易くて安全な建物及び設
備を設計できる設計支援システムを提供することを目的
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1の発明は、建物又は設備の設計情報を入力
する情報入力手段と、前記情報入力手段から入力された
設計情報を基に前記建物又は設備の設計部位の寸法を決
定する演算処理部とを備える設計支援システムにおい
て、前記情報入力手段として前記建物又は設備を利用す
る利用者の年齢と身体能力とを入力する利用者特徴入力
部を有しており、前記演算処理部は前記利用者の年齢と
身体能力とからその利用者の身体能力の変化を推定し
て、利用者にとって最適な前記設計部位の寸法を決定す
るように設定されていることを特徴とする設計支援シス
テムである。
【0011】また、請求項2の発明は、建物又は設備の
設計情報を入力する情報入力手段と、前記情報入力手段
から入力された設計情報を基に前記建物又は設備の設計
部位の寸法を決定する演算処理部とを備える設計支援シ
ステムにおいて、前記情報入力手段として前記建物又は
設備を利用する利用者の年齢と個人属性とを入力する利
用者特徴入力部を有しており、前記演算処理部は前記利
用者の年齢と個人属性とからその利用者の個人属性の変
化を推定して、利用者にとって最適な前記設計部位の寸
法を決定するように設定されていることを特徴とする設
計支援システムである。
【0012】また、請求項3の発明は、建物又は設備の
設計情報を入力する情報入力手段と、前記情報入力手段
から入力された設計情報を基に前記建物又は設備の設計
部位の寸法を決定する演算処理部とを備える設計支援シ
ステムにおいて、前記情報入力手段として前記建物又は
設備を利用する複数の利用者の個人属性を入力する利用
者特徴入力部を有しており、前記演算処理部は前記複数
の利用者の個人属性と前記設計情報とからそれら複数の
利用者にとって最適な前記設計部位の寸法を決定するよ
うに設定されていることを特徴とする設計支援システム
である。
【0013】本発明における最適な寸法とは、一つの寸
法であってもよいし、ある範囲を示す寸法であってもよ
い。また、必ずしも具体的な数値ではなく、部品や部材
の有無等の仕様を示すものであってもよい。
【0014】また、本発明において、利用者の個人属性
とは、利用者の年齢,性別,身体寸法,体重,体形,身
体能力等のことである。
【0015】ここで、利用者の体重としては、実際に測
定した体重を入力してもよいし、太め・普通・細め等に
区分しておき、それらから選択して入力しても構わな
い。
【0016】また、体形の推定方法としては、年齢や性
別等により分類された体形をデータベース化しておき、
利用者に近い条件のものを選択する方法が採用できる。
この場合、年齢や性別に加えて身長や体重等によって分
類された体形をデータベース化しておけば、より正確に
利用者の体形を推定することができる。ただし、分類を
詳細にすればするほどデータ数が多くなり、処理が複雑
になるので、要求される正確さによって、分類の詳細さ
を決める必要がある。また、身長や体重を変数として身
体の各部位の寸法を推定する式を使用してもよい。
【0017】また、利用者の身体能力を判定する方法と
しては、質問による方法や、実際に握力計等の機器を使
って身体能力の一部を計測することによって他の身体能
力を推定する方法や、必要な身体能力を全て計測する方
法等がある。どの方法を採用するかは、要求される正確
さとシステムの大きさから決定するのがよい。
【0018】本発明において、身体能力の変化の推定と
は、経過年数にともない利用者の身体能力がどう変化す
るかを推定するものである。推定の方法としては、予め
年齢と身体能力との関係を数式化しておき、利用者の現
在の年齢と身体能力の関係から数式の補正を行いながら
推定する方法や、身体能力を判定するための質問への多
くの年齢の異なる利用者の回答が年齢によりどのように
変化するかを分析して推定する方法等がある。
【0019】また、個人属性の変化の推定とは、経過年
数にともない利用者の個人属性がどう変化するかを推定
するものである。推定の方法としては、予め年齢と個人
属性との関係を数式化しておき、利用者の現在の年齢と
個人属性の関係から数式の補正を行いながら推定する方
法や、個人属性を判定するための質問への多くの年齢の
異なる利用者の回答が年齢によりどのように変化するか
を分析して推定する方法等がある。ここで、個人属性と
しては、身体能力に加えて体形の変化を推定するのが、
利用者にとって最適な設計部位の寸法を決定するのに効
果的である。
【0020】また、経過年数としては、利用者が高齢に
なる年齢と現在の年齢との差を自動的に入力するように
したり、任意に設定した経過年数をシステムの利用者が
入力する方法等がある。また、当然経過年数を0とすれ
ば、現在の利用者の個人属性にとって最適な設計部位の
寸法を決定することができる。
【0021】最適な設計部位の寸法の決定は、所定の年
数が経過した後にも利用者が使用しやすいものとした
り、一定の年数が経過した後に使用しやすいようにリフ
ォーム計画をともなうものであったり、設備の更新計画
をともなうものであったりしてもよい。リフォーム計画
や設備の更新計画においては、そのために必要なスペー
スの寸法の決定を行うことも効果的である。
【0022】また、複数の利用者とは、同一の建物又は
設備を使用する家族や共同使用者等のことである。複数
の利用者にとって最適な設計部位の寸法は、個々の利用
者のための最適な寸法の内最も条件の厳しい寸法を選択
したり、全ての利用者の条件を満たす寸法を選択したり
することで求められる。また、当然、必要に応じて個々
の利用者の寸法を決定して表示することができるように
してもよい。
【0023】
【作用】請求項1記載の発明の設計支援システムにおい
ては、情報入力手段として建物又は設備を利用する利用
者の年齢と身体能力とを入力する利用者特徴入力部を有
しており、演算処理部は利用者の年齢と身体能力とから
その利用者の身体能力の変化を推定して、利用者にとっ
て最適な前記設計部位の寸法を決定するように設定され
ている。つまり、利用者特徴入力部を用いて建物又は設
備の利用者の年齢と身体能力とを入力すると、演算処理
部は利用者の年齢と身体能力とから建物又は設備の利用
者の身体能力の変化を推定して、利用者にとって最適
な、すなわち、利用者の将来変化する身体能力に対して
最適な設計部位の寸法を決定する。
【0024】請求項2記載の発明の設計支援システムに
おいては、情報入力手段として建物又は設備を利用する
利用者の年齢と個人属性とを入力する利用者特徴入力部
を有しており、演算処理部は利用者の年齢と個人属性と
からその利用者の個人属性の変化を推定して、利用者に
とって最適な前記設計部位の寸法を決定するように設定
されている。つまり、利用者特徴入力部を用いて建物又
は設備の利用者の年齢と個人属性とを入力すると、演算
処理部は利用者の年齢と個人属性とから建物又は設備の
利用者の個人属性の変化を推定して、利用者にとって最
適な、すなわち、利用者の将来変化する個人属性に対し
て最適な設計部位の寸法を決定する。
【0025】請求項3記載の発明の設計支援システムに
おいては、情報入力手段として建物又は設備を利用する
複数の利用者の特徴を入力する利用者特徴入力部を有し
ており、演算処理部は複数の利用者の個人属性と設計情
報とから複数の利用者にとって最適な設計部位の寸法を
決定するように設定されている。つまり、利用者特徴入
力部を用いて建物又は設備の複数の利用者の個人属性を
入力すると、演算処理部は複数の利用者の個人属性と設
計情報とから複数の利用者にとって最適な、すなわち、
属性の異なる複数の利用者に対して最適な設計部位の寸
法を決定する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。ここで図1は、この発明にかか
る設計支援システムのブロック図である。
【0027】図1において、1は演算処理部、2は演算
処理部1に接続された情報入力手段としての情報入力
部、3は演算処理部1に接続された情報入力手段として
の記憶部、4は演算処理部1に接続された表示部であ
る。
【0028】演算処理部1は、身体寸法推定部1a,身
体能力判定部1b,設計値判定部1c,商品選定部1d
を有し、図形処理手段としての機能を有する。
【0029】情報入力部2としては、キーボード,マウ
ス,ライトペン等が用いられる。この情報入力部2は、
利用者の個人属性である年齢や身体寸法や体重や身体能
力等の利用者特徴入力部2aと設計部位入力部2bとを
有している。ここで、車椅子使用は、身体能力を示す個
人属性として扱われる。
【0030】記憶部3としては、ハードディスクや光デ
ィスク(又は光磁気ディスク)、DVD、メモリ等の情
報記録再生手段が用いられる。この記憶部3は、身体デ
ータ格納部3a,設計データベース3b,商品データベ
ース3cを有する。この設計データベース3bには、身
体寸法や体重や身体能力等と設計寸法データ(住宅内寸
法データや設備寸法データ等の設計情報)との関係など
が記録されている。
【0031】この身体寸法や体重や身体能力等の個人属
性との関係で設計寸法を配慮すべき設計部位は、例え
ば、玄関,廊下,リビング・ダイニング,トイレ,浴
室,洗面・脱衣室,寝室,キッチン,階段,収納等があ
る。これらの設計部位に対して配慮すべき点として表1
に記載したものがあげられる。操作方法や操作力等も設
計部位の寸法に反映される。
【0032】
【表1】
【0033】この表1に記載した設計部位のうち、例え
ば、以下の表2に示したような廊下の幅寸法のデータや
表3に示したような階段の幅寸法のデータが設計データ
ベース3bに記録されている。
【0034】
【表2】
【0035】この表2に示したように、利用者の最大身
体幅の寸法に対して最小廊下幅、余裕廊下幅、手摺付廊
下幅(手摺りを廊下に設ける場合)等の項目があり、車
椅子利用の場合の寸法は利用者の最大身体幅の寸法に拘
わらず常に950mmとなる。
【0036】
【表3】
【0037】この表3に示したように、利用者の最大身
体幅の寸法に対して最小階段幅、余裕階段幅、手摺付階
段幅(手摺りを階段に設ける場合)等の項目がある。
【0038】尚、最大身体幅の決定は、日本人の身体計
測データベース(HQL)データにより行う。即ち、利
用者の最大身体幅は、利用者の身長、体重が分かってい
る場合、この身長、体重を入力することにより、上述の
身体計測データベース(HQL)を基に推定する。ま
た、利用者の最大身体幅は推定によることなく実際に測
定しても良い。ここで、日本人の身体計測データベース
(HQL)データは、身体データ格納部3aに記録され
ている。
【0039】尚、玄関,リビング・ダイニング,トイ
レ,浴室,洗面・脱衣室,寝室,キッチン,収納等の設
計部位も、廊下や階段と同ような表2や表3のような予
め用意された数パターンの寸法仕様のデータベースが記
憶部3の設計データベース3bに記録されている。
【0040】また、表示部4としては、モニターテレビ
或いは液晶表示装置等の表示装置を用いることができ
る。
【0041】次に、このような構成の演算処理部1の機
能について説明する。
【0042】建物及び設備の設計をする場合、設計情報
を情報入力部2や記憶部3を介して演算処理部1に入力
すると共に、利用者の個人属性である年齢や身体寸法
(例えば身長,胸囲等)や体重や身体能力等の身体属性
(利用者特徴)データを演算処理部1に入力する。 <現在の身体寸法に基づく廊下の設計例>廊下の設計を
行う場合を説明する。演算処理部1により利用者にとっ
て好ましい廊下の幅を算出させる。この場合、先ず、演
算処理部1の身体寸法推定部1aは、入力された個人属
性データに近似するものを身体データ格納部3aの日本
人の身体計測データベース(HQL)データから検索し
て、利用者の最大身体幅を求める。また、利用者の最大
身体幅は推定によることなく実際に測定しても良い。そ
して、演算処理部1の設計値判定部1cは、求めた最大
身長幅から最適な廊下の幅を決定する。
【0043】この場合、利用者が最小廊下幅,余裕廊下
幅,手摺付廊下幅等の項目から好みの項目を予め選択し
ておくことで、求めた最大身体幅に対応する最小廊下
幅,余裕廊下幅,手摺付廊下幅の中から利用者の好みに
合う廊下幅を求めて、表示部4に表示させる。例えば、
演算処理部1の設計値判定部1cは、利用者の身体幅が
身体寸法推定部1aによって415mmとして求められ
る場合、最小廊下幅が選択されているとき630mmを
選択して表示部4に表示させ、余裕廊下幅が選択されて
いるときは900mmを選択して表示部4に表示させ、
手摺付廊下幅が選択されているときは920mmを選択
して表示部4に表示させる。尚、身体最大幅を求めた後
に、最小廊下幅、余裕廊下幅、手摺付廊下幅の項目のい
ずれかを選択をすることにより、この選択された項目に
対応した廊下幅を求めるようにさせても良い。また、車
椅子利用の場合の寸法は利用者の最大身体幅の寸法に拘
わらず常に950mmとなる。階段の設計についても全
く同様に行うことができる。
【0044】<現在の体形の推定に基づく設備の設計例
>体形の推定に基づいて設備の設計を行う場合、先ず、
図2のステップS1で利用者の個人属性である年齢と身
長と体重とを情報入力部2から演算処理部1に入力し、
ステップS2に移行する。
【0045】ステップS2で演算処理部1の身体寸法推
定部1aは、記憶部3の身体データ格納部3aに記録さ
れた日本人の身体計測データベース(HQL)を基に、
入力された身長と体重から体形(例えば、肩幅,最大身
体幅,臀部厚径,上肢長,大腿長,下腿長,上前腸骨き
ょっ高等)を推定して、ステップS3に移行する。
【0046】ステップS3では、建物の設計部位(例え
ば浴室,洗面,キッチン,階段等)を選択し、ステップ
S4に移行する。
【0047】ステップS4では、選択された設計部位に
対応するデータベースを設計データベース3bから選択
して参照し、ステップS5に移行する。
【0048】ステップS5で演算処理部1の設計値判定
部1cは、ステップS2で推定された利用者の体形とス
テップS4で選択された設計データとから、選択された
設計部位に対応して利用者の体形に合った設備の設計寸
法を決定する。例えば、洗面であれば洗面台の高さ、キ
ッチンであれば作業台の高さや形状、コンロの高さ、階
段であればスイッチ位置等を決定し、ステップS6に移
行する。
【0049】ステップS6では、演算処理部1の商品選
定部1dが、ステップS3で選択された設計部位に対応
して、ステップS5で決定された寸法に合う商品(設備
であるこの商品は、寸法の異なる数パターンのものが予
め用意されている。)を記憶部3の商品データベース3
cから選択して、表示部4に寸法と共に表示(提示)さ
せる。
【0050】<現在の身体能力に基づく浴槽周り設備の
設計例>簡単に身体能力が測定でき、その身体能力に応
じた設備を設計する例を浴槽周り設備を例に説明する。
図3において、先ず、ステップS11で身体能力(また
ぎ能力)の測定を行う。またぎ動作では、股関節の内旋
・外旋,伸展・屈曲,股関節の伸展・屈曲が使用される
関節の主な動きとして挙げられる。また、通常のまたぎ
動作時に必要な身体能力として、立位保持能力,片足立
ち保持能力等がある。体力が低下している場合は、通常
のまたぎ動作が困難、又はできない場合があるが、壁に
手をつけばまたぎ動作が可能になる場合や、浴槽縁を利
用すればまたぎ動作が可能になる場合等もあるので、上
肢についても測定することが望ましい。身体能力の測定
は、図5に示すような身体能力のチェックリストを用い
る。このようなチェックリストを用いれば、表4のよう
な一般的な徒手筋力テストにおける筋力評価基準等によ
る身体能力のレベル判定基準に比べ、非常に簡単に身体
能力の測定を行うことができる。
【0051】
【表4】
【0052】また、主要関節のトルクや関節角度等の生
理的なデータを取れば、体力が低下した高齢者等の身体
能力に、より適した浴槽周りの設備の設計が可能とな
る。
【0053】次に、ステップS12において、利用者の
個人属性である図5のチェックリストによる身体能力
(またぎ能力)と年齢とを情報入力部2から演算処理部
1に入力し、ステップS21に移行する。
【0054】ステップS21で演算処理部1の身体能力
判定部1bは、記憶部3の身体データ格納部3aに記録
された身体能力のデータベースから検索して現在の身体
能力を判定して、ステップS3に移行する。
【0055】ステップS3では、建物の設計部位(浴槽
周り)を選択し、ステップS42に移行する。
【0056】ステップS42では、選択された浴槽周り
に対応するデータベースを設計データベース3bから選
択して参照し、ステップS5に移行する。
【0057】ステップS5で演算処理部1の設計値判定
部1cは、ステップS21で推定された利用者の身体能
力とステップS42で選択された設計データとから、選
択された設計部位(浴槽周り)に対応して利用者の身体
能力に合った浴槽周りの設備の設計寸法を決定する。例
えば、図5のチェックリストによる身体能力測定の結
果、立位保持が困難であるが、手摺りを使用すればまた
ぎ動作が可能になる場合、手摺り必要と決定する。ま
た、立位で十分足を上げることができなくて、またぎ動
作が困難な場合は、ステップが必要と決定する。立位保
持が不可能だが、座位が保持できる場合は、移乗台必要
と決定する。さらに、立位保持が不可能で、座位が保持
できるが、座位で足を十分上げられない場合は、移乗台
とステップが必要と決定する。
【0058】ステップS6では、演算処理部1の商品選
定部1dが、ステップS3で選択された設計部位である
浴槽周りに対応して、ステップS5で決定された寸法
(仕様)に合う商品を記憶部3の商品データベース3c
から選択して、表示部4に表示(提示)させる。
【0059】<現在の体形と身体能力に基づく階段の設
計例>体形と身体能力に基づいて階段の設計を行う場合
を、図4によって説明する。先ず、ステップS1で利用
者の個人属性である年齢と身長と体重とを情報入力部2
から演算処理部1に入力し、ステップS2に移行する。
【0060】ステップS2で演算処理部1の身体寸法推
定部1aは、記憶部3の身体データ格納部3aに記録さ
れた日本人の身体測定データベース(HQL)を基に、
入力された身長と体重から体形(例えば、肩幅,最大身
体幅,臀部厚径,上肢長,大腿長,下腿長,上前腸骨き
ょっ高等)を推定して、ステップS3に移行する。
【0061】また、上記ステップに並行して、ステップ
S11により測定された利用者の身体能力を個人属性と
してステップS12で情報入力部2から演算処理部1に
入力し、ステップS21に移行する。ステップ21で演
算処理部1の身体能力判定部1bは、記憶部3の身体デ
ータ格納部3aに記録された身体能力のデータベースか
ら検索して身体能力を判定して、ステップS3に移行す
る。
【0062】身体能力の測定は、表4に示す一般的に用
いられている徒手筋力テストにおける筋力評価基準を参
考にした、利用者の基本動作に関する動作を対象にした
主観評価等により行うことができる。基本動作は、上肢
の能力,移動能力,姿勢可変能力に分類される12の動
作からなる。具体的に挙げると、上肢の能力とは、指で
押す,手で摘む,握る,ひねる,引く・押す,持ち上げ
る・下げる,肩関節屈曲・伸展であり、移動能力とは、
歩く,またぐ,昇降するであり、姿勢可変能力とは、立
ち座りである。これらの基本動作に関して可能なレベル
を主観申告により5段階にて申告してもらい身体能力を
測定する。
【0063】ここで、上肢の能力は、操作性,操作方
式,手摺りの仕様等の判定に使う。具体的には、スイッ
チ,水栓等の操作方式、収納等の高さや操作方式等を決
定する。移動能力は、階段の寸法,手摺り設置の有無,
浴槽の高さ,玄関框の高さ等の決定に使う。姿勢可変能
力は、ベッドや椅子等の高さ,浴槽内ステップの有無等
の決定に使う。
【0064】ステップS3では、建物の設計部位である
階段を選択し、ステップS41及びステップS42に移
行する。
【0065】ステップS41では、選択された設計部位
である階段に対応する身体寸法対応データベースを設計
データベース3bから選択して参照し、ステップS5に
移行する。
【0066】ステップS42では、選択された設計部位
である階段に対応する身体能力対応データベースを設計
データベース3bから選択して参照し、ステップS5に
移行する。
【0067】ステップS5で演算処理部1の設計値判定
部1cは、ステップS2で推定された利用者の体形やス
テップS21で判定された身体能力とステップS41,
S42で選択された設計データとから、利用者の体形や
身体能力に合った、階段の寸法や補助設備や手摺りの有
無を決定する。つまり、体形の推定により階段の幅につ
いては、前述の表3のように決定される。また、身体能
力である移動能力に分類される昇降能力に対する階段の
寸法や補助設備の必要性については、表5に示したデー
タベースが記憶部3の設計データベース3bに記録され
ており、寸法や補助設備の必要性が決定される。
【0068】
【表5】
【0069】例えば、利用者の昇降能力レベルが3の場
合は、蹴上げ寸法は180mm以下、踏み面寸法は18
0mm以上とし、手摺を設けることが必要なことを決定
し、表示部4に表示させる。
【0070】また、身体能力である上肢の能力に分類さ
れる握力に対する手摺の必要性については、表6に示し
たデータベースが記憶部3の設計データベース3bに記
録されており、手摺り使用の可能性が決定される。
【0071】
【表6】
【0072】例えば、利用者の握力レベルが3の場合
は、手摺りを使用することが可能なことを表示部4に表
示させる。
【0073】以上のように、現在の身体寸法と体重とか
ら階段幅を決定し、現在の身体能力から蹴上げ寸法と踏
み面寸法を決定し、手摺りの必要性が決定できる。つま
り、現在の体形と身体能力とを考慮して、お互いに矛盾
の無い階段各部の寸法や手摺り等の付属部品の必要性を
決定することができる。
【0074】ステップS6では、演算処理部1の商品選
定部1cが、ステップS3で選択された階段に対応し
て、ステップS5で決定された寸法に合う商品を記憶部
3の商品データベース3cから選択して、表示部4に寸
法と共に表示させる。
【0075】次に、この発明の他の実施の形態を図1と
異なる点を中心に説明する。
【0076】図6において、1Aは演算処理部、2Aは
演算処理部1Aに接続された情報入力手段としての情報
入力部、3Aは演算処理部1Aに接続された情報入力手
段としての記憶部、4は演算処理部1Aに接続された表
示部である。
【0077】情報入力部2Aとしては、キーボード,マ
ウス,ライトペン,スキャナー等が用いられる。この情
報入力部2Aは、利用者の個人属性である氏名,年齢,
性別,身体寸法,体重,身体能力等の利用者特徴入力部
21と設計部位入力部22及び使用条件入力部23を有
している。情報入力部2Aのキーボードやマウスやライ
トペンは、主に利用者の個人属性を入力したり、利用者
が建物や設備を使用するときの条件を入力したり、記憶
部にデータを保存するときに使用すると便利である。ス
キャナは、建物や設備等の図面を入力するときや商品デ
ータの画像入力に使用すると便利である。
【0078】記憶部3Aとしては、ハードディスクや光
ディスク(又は光磁気ディスク)、DVD、メモリ等の
情報記録再生手段が用いられる。この記憶部3Aは、体
形データベース31,身体能力判定データベース32,
身体能力変化データベース33,最適範囲データベース
34,不具合箇所チェックデータベース35,設備デー
タベース36,商品データベース37を有する。
【0079】体形データベース31は、利用者の年齢,
性別,身体寸法,体重等の個人属性から利用者の身体各
部位の寸法を予測するためのデータベースである。体形
データベース31では、これらのデータを性別,年齢層
別に分類してある。また、身体寸法と体重から推定した
体形で分類した利用者の身体各部位の寸法データを保存
している。また、利用者の年齢と現在の体形と予測する
経過年数までの体形の変化率をデータとして保存しい
る。
【0080】身体能力判定データベース32には、測定
された利用者の身体能力が年齢や性別毎や身体寸法や体
重毎に分類して保存してある。
【0081】身体能力変化データベース33は、利用者
の身体能力が年齢経過にともないどのように変化するか
を予測するためのデータベースである。データの内容
は、年齢経過にともなう身体能力の変化率が現在の年齢
と身体能力レベル毎に保存されている。
【0082】最適範囲データベース34は、建物や設備
と利用者の個人属性とに対して、設計を行うための最適
な高さや幅等のデータを建物や設備の各部位毎に保存し
ている。これらのデータは、データの内容や特性毎に、
身体寸法や体形や身体能力等をキーワードとして分類さ
れている。
【0083】不具合箇所チェックデータベース35に
は、建物や設備の配置等に関しての不具合点が保存され
ている。具体的には、車椅子を使用する場合の廊下の幅
や、高齢者が使用する部屋からトイレまでの道線と距離
の適正条件等のデータが保存され、不具合箇所のチェッ
クに使用される。
【0084】設備・補助設備データベース36は、利用
者に設備や補助設備の情報を与えるために使用するデー
タが保存されている。データの内容としては、設備や補
助設備の寸法や価格や使用条件等の他に、設備や補助設
備の画像データを保存し、どのような設備や補助設備か
を利用者に理解し易いものとなっている。これらのデー
タは、必要に応じて簡単に内容の確認が可能になってい
る。
【0085】商品データベース37には、商品の使用や
外観等が保存されている。
【0086】演算処理部1Aは、体形予測部11,身体
能力判定部12,身体能力予測部13,診断部14を有
し、図形処理手段としての機能を有する。
【0087】体形予測部11は、情報入力部2Aから入
力された利用者の身体寸法や体重のような個人属性から
記憶部3Aの体形データベース31のデータを基に、利
用者の体形データを決定する。具体的には、利用者の個
人属性に対応する体形データを体形データベース31の
データから抽出し、抽出したデータと利用者のデータ間
の差を補正して使用する。また、利用者の年齢と現在の
体形と予測する経過年数までの体形の変化率を体形デー
タベース31のデータから抽出し、現在の体形と体形の
変化率から経過年数後の利用者の体形を予測することが
できるようになされている。
【0088】身体能力判定部12では、記憶部3Aの身
体能力判定データベース32のデータを基に、利用者の
身体能力を判定する。
【0089】身体能力予測部13では、身体能力判定部
12で判定された利用者の身体能力の年齢経過にともな
う変化を身体能力変化データベース33のデータを基に
予測する。具体的には、身体能力変化データベース33
から、利用者の年齢と現在の身体能力と予測する経過年
数までの身体能力の変化率を読み出し、現在の身体能力
と身体能力の変化率から経過年数後の利用者の身体能力
を予測する。
【0090】診断部14において建物又は設備の各部位
の寸法の最適範囲を決定する。寸法の最適範囲の決定を
行う場合、診断部14は、体形予測部11,身体能力判
定部12,身体能力予測部13により得られた結果を基
に、条件に合う建物又は設備の各部位の寸法の最適範囲
を記憶部3Aの最適範囲データベース34のデータから
抽出して決定する。
【0091】<身体能力と体形の変化を推定した複数の
利用者に対する階段の設計例>身体能力と体形の変化を
推定した複数人の家族を利用者とする階段の設計を行う
場合を、図6,図7によって説明する。ここで図6は、
本発明の他の設計支援システムのブロック図であり、図
7は、図6に示した設計支援システムのフローチャート
である。先ず、ステップS1で複数の利用者の個人属性
である氏名,性別,生年月日,身体寸法,体重を情報入
力部2Aの利用者特徴入力部21から演算処理部1Aに
入力し、ステップS2に移行する。ここで、利用者が複
数のため、氏名を入力して個人個人のデータを区別でき
るようにしてある。また、利用者が杖や車椅子を使用し
ている場合には、利用者特徴入力部21の器具情報を選
択し、その中にリストアップされた器具の中から選択し
て入力する。
【0092】ステップS11では、予測年数を20年と
して入力を行い、ステップS2に移行する。ここで、建
物又は設備の各部位の寸法の最適範囲を20年後の複数
の利用者の体形に対して「現段階で対応」するか、「リ
フォームにより順次変更」していくかを情報入力部2A
の使用条件入力部23で選べるようにしてある。本実施
例では、「現段階で対応」を選んである。
【0093】ステップS2において、演算処理部1Aの
体形予測部11は、記憶部3Aの体形データベース31
に記録された日本人の身体測定データベース(HQL)
を基に、入力された複数の利用者の身体寸法と体重から
それらの体形(例えば、肩幅,最大身体幅,臀部厚径,
上肢長,大腿長,下腿長,上前腸骨きょっ高等)を推定
する。
【0094】また、ステップS2では、上述のようにし
て推定された現在の体形から、利用者の年齢と現在の体
形と予測する経過年数までの体形の変化率を体形データ
ベース31のデータから抽出し、現在の体形と体形の変
化率とから経過年数後の利用者の体形を予測し、ステッ
プS3に移行する。
【0095】また、上記ステップに並行して、ステップ
S11により測定された複数の利用者の身体能力を個人
名とともに個人属性としてステップS12で情報入力部
2Aの利用者特徴入力部21から演算処理部1Aに入力
し、ステップS21に移行する。ステップ21で演算処
理部1Aの身体能力判定部12は、記憶部3Aの身体能
力判定データベース32から検索して複数の利用者の身
体能力を個人名毎に判定して、ステップS22に移行す
る。
【0096】身体能力の測定は、表4に示す一般的に用
いられている徒手筋力テストにおける筋力評価基準を参
考にした、利用者の基本動作に関する動作を対象にした
主観評価により行った。これらの身体能力の測定は、利
用者全員に対して行い、それらのデータが個人名毎に入
力される。
【0097】ステップS22では、予測年数を20年と
して入力を行い、ステップS23に移行する。ここで、
建物又は設備の各部位の寸法の最適範囲を20年後の複
数の利用者の身体能力に対して「現段階で対応」する
か、「リフォームにより順次変更」していくかを情報入
力部2Aの使用条件入力部23で選べるようにしてあ
る。本実施例では、「現段階で対応」を選んである。
【0098】ここで、ステップS11とステップS22
の予測年数入力は、同時に入力できるようになされてい
ると、入力ミスがなく操作の手間を少なくできるので好
ましい。
【0099】ステップS23では、身体能力予測部13
で複数の利用者の身体能力変化の予測を行い、ステップ
3に移行する。身体能力予測部13では、利用者の現在
の年齢と現在の身体能力と20年後というデータによ
り、記憶部3Aの身体能力変化データベース33から対
応する身体能力の変化率を抽出し、現在の身体能力から
20年後の身体能力を予測する。
【0100】ステップS3では、建物の設計部位である
階段を情報入力部2Aの設計部位入力部22で選択し、
ステップS41及びステップS42に移行する。
【0101】ステップS41では、選択された設計部位
である階段に対応する身体寸法対応データを最適範囲デ
ータベース34から選択して参照し、ステップS5に移
行する。
【0102】ステップS42では、選択された設計部位
である階段に対応する身体能力対応データを最適範囲デ
ータベース34から選択して参照し、ステップS5に移
行する。
【0103】ステップS5において、演算処理部1Aの
診断部14は、ステップS2で推定された複数の利用者
の現在の体形や予測された体形変化及びステップS21
で判定された現在の身体能力とステップS23で予測さ
れた身体能力変化とステップS41,S42で選択され
た設計データとから、複数の利用者の20年後の体形や
身体能力に合った、階段の各部位の寸法や補助設備等を
決定する。
【0104】つまり、20年後の体形の予測に基づき階
段の幅については、前述の表3に示したデータが記憶部
3Aの最適範囲データベース34に記録されており、寸
法が決定される。また、20年後の身体能力である移動
能力に分類される昇降能力に対する階段の各部位の寸法
や補助設備の必要性については、表5に示したデータが
記憶部3Aの最適範囲データベース34に記録されてお
り、各部位の寸法や補助設備の必要性が決定される。
【0105】また、診断部14では、これらのデータに
より個人に対応するデータを抽出して家族全員で20年
後に使用可能となる階段各部位の最適な寸法の範囲や補
助設備を決定する。階段幅については、表3により、2
0年後の家族全員に対して決定された寸法の内で最も広
い寸法を採用する。また、20年後の身体能力で、表5
で手摺りが必要な家族がいたら、手摺付階段幅を採用す
る。また、蹴上げ寸法と踏み面寸法は身体能力が最も低
い家族の寸法を採用する。
【0106】しかし、表5に示す昇降能力レベルと表6
に示す握力レベルが1又は0の場合、階段及び手摺りの
使用が不可となっている。この場合、階段の寸法に関し
ては昇降能力レベル2の場合の寸法を採用し、補助設備
を採用し、そのためのスペースを決定する。また、診断
部14は、記憶部3Aの設備データベース36から補助
設備の昇降機であるエレベーターを選択し、利用者に情
報を提示することができる。
【0107】<階段と廊下の不具合箇所チェックの例>
階段と廊下の不具合箇所のチェックの方法を図6を用い
て説明する。設計された階段と廊下のCADデータを情
報入力部2Aから入力する。入力されたCADデータ
は、診断部14で記憶部3Aの不具合箇所チェックデー
タベース35のデータとの比較を行い、適切でない箇所
に関して不具合箇所として表示部4の液晶表示装置に表
示する。必要に応じて、不具合箇所が表示された図面を
プリンターから出力する。
【0108】具体的チェック内容としては、階段と廊下
との間の距離と形状がある。距離のチェックに関して
は、診断部14は、階段と廊下との間の距離と形状とを
上記CADデータから算出し、不具合箇所チェックデー
タベース35のデータにより遠いとされた場合には、そ
の内容を不具合箇所として表示部4の液晶表示装置に表
示する。また、限界距離の数値を表示し、その範囲を図
形で表示部4の液晶表示装置に表示する。また、必要な
図面はプリンターで出力する。
【0109】また、形状に対しても、廊下と階段のCA
Dデータからそれらの形状を診断部14で読み取り、廊
下と階段の曲がりの数をカウントし、それらの数によっ
て形状の良否を判定する。不具合箇所チェックデータベ
ース35のデータの数以上に曲がりが多い場合には、形
状の良くないことを表示部4の液晶表示装置に表示す
る。
【0110】さらに、階段には補助設備としてエレベー
ターが必要という条件を情報入力部2Aから入力する
と、上記CADデータから階段や廊下の形状を診断部1
4で読み取り、最適範囲データ部34のデータと比較し
て、エレベターの設置スペースが無い場合はそのことを
表示部4の液晶表示装置に表示する。また、どのような
スペースがどこに必要かを図面で表示する。また、その
エレベーターは仕様や外観を商品データベース37から
選択して同様に表示する。以上のように設計図に基づい
て設計上の不具合点が自動的にチェックでき、その結果
最適寸法を決定できるので、複数の利用者にとって、最
適な建物及び設備の設計を行うことができる。
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
設計支援システムは、利用者特徴入力部を用いて建物又
は設備の利用者の年齢と身体能力とを入力すると、演算
処理部は年齢と身体能力及び設計情報から将来身体能力
の変化した利用者にとって最適な設計部位の寸法を決定
する。従って、身体能力の変化する利用者毎に最適な建
物及び設備の設計を行うことができる。
【0111】また、請求項2の発明の設計支援システム
は、利用者特徴入力部を用いて建物又は設備の利用者の
年齢と個人属性とを入力すると、演算処理部は年齢と個
人属性及び設計情報から将来個人属性の変化した利用者
にとって最適な設計部位の寸法を決定する。従って、個
人属性の変化する利用者毎に最適な建物及び設備の設計
を行うことができる。
【0112】更に、請求項3の発明の設計支援システム
は、利用者特徴入力部を用いて建物又は設備の複数の利
用者の特徴を入力すると、演算処理部は複数の利用者の
特徴と設計情報とから複数の利用者にとって最適な設計
部位の寸法を決定する。従って、複数の特徴の異なる利
用者毎に最適な建物及び設備の設計を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる設計支援システムのブロック
図である。
【図2】図1に示した設計支援システムのフローチャー
トである。
【図3】図1に示した設計支援システムの他のフローチ
ャートである。
【図4】図1に示した設計支援システムの他のフローチ
ャートである。
【図5】本発明の設計支援システムに使用する身体能力
のチェックリストを示す説明図である。
【図6】本発明の他の設計支援システムのブロック図で
ある。
【図7】図6に示した設計支援システムのフローチャー
トである。
【符号の説明】
1,1A 演算処理部 2,2A 情報入力部(情報入力手段) 3,3A 記憶部 4 表示部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物又は設備の設計情報を入力する情報
    入力手段と、前記情報入力手段から入力された設計情報
    を基に前記建物又は設備の設計部位の寸法を決定する演
    算処理部とを備える設計支援システムにおいて、 前記情報入力手段として前記建物又は設備を利用する利
    用者の年齢と身体能力とを入力する利用者特徴入力部を
    有しており、前記演算処理部は前記利用者の年齢と身体
    能力とからその利用者の身体能力の変化を推定して、利
    用者にとって最適な前記設計部位の寸法を決定するよう
    に設定されていることを特徴とする設計支援システム。
  2. 【請求項2】 建物又は設備の設計情報を入力する情報
    入力手段と、前記情報入力手段から入力された設計情報
    を基に前記建物又は設備の設計部位の寸法を決定する演
    算処理部とを備える設計支援システムにおいて、 前記情報入力手段として前記建物又は設備を利用する利
    用者の年齢と個人属性とを入力する利用者特徴入力部を
    有しており、前記演算処理部は前記利用者の年齢と個人
    属性とからその利用者の個人属性の変化を推定して、利
    用者にとって最適な前記設計部位の寸法を決定するよう
    に設定されていることを特徴とする設計支援システム。
  3. 【請求項3】 建物又は設備の設計情報を入力する情報
    入力手段と、前記情報入力手段から入力された設計情報
    を基に前記建物又は設備の設計部位の寸法を決定する演
    算処理部とを備える設計支援システムにおいて、 前記情報入力手段として前記建物又は設備を利用する複
    数の利用者の個人属性を入力する利用者特徴入力部を有
    しており、前記演算処理部は前記複数の利用者の個人属
    性と前記設計情報とからそれら複数の利用者にとって最
    適な前記設計部位の寸法を決定するように設定されてい
    ることを特徴とする設計支援システム。
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