JP2001154338A - 露光用マスク、および露光用マスク保護液 - Google Patents

露光用マスク、および露光用マスク保護液

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JP2001154338A
JP2001154338A JP34044199A JP34044199A JP2001154338A JP 2001154338 A JP2001154338 A JP 2001154338A JP 34044199 A JP34044199 A JP 34044199A JP 34044199 A JP34044199 A JP 34044199A JP 2001154338 A JP2001154338 A JP 2001154338A
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silver
exposure
glass substrate
silver halide
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JP34044199A
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Kunihiro Nakagawa
邦弘 中川
Nobuyuki Kawai
宣行 川合
Toshihiko Neko
敏彦 根子
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強固な画像を有し、真空密着性の良好なガラス
を基材とする露光用マスク、および露光用マスク保護液
を提供する。 【解決手段】ガラスを基材とする露光用マスクにおい
て、ガラス基材に対して画像形成層と同じ側の上層に画
像形成後に塗設した保護層を有し、該保護層中に平均粒
子径が5μm以下の粒子を含有することを特徴とする露
光用マスクおよび露光用マスク保護液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガラスを基材と
する露光用マスク、および露光用マスク保護液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】田辺功、竹花洋一、法元盛久著「フォト
マスク技術の話」工業調査会(1996年)によると、
近年、プリント基板のファインパターン化にともなっ
て、プリント基板を製造するための露光用マスクの基材
はフィルムからガラスに移りつつある。また、液晶ディ
スプレイやLSI等を製造するための露光マスクは、高
精度を必要とするため、湿度変化や張力等で容易に寸法
が変化するフィルムでは対応できず、ガラスを基材とす
る必要がある。
【0003】ガラスを基材とする露光用マスク材料とし
ては、基材上にハロゲン化銀乳剤層を有するエマルジョ
ンマスクが安価で簡便である。エマルジョンマスクは画
像形成層のバインダーとしてゼラチンを使用するため、
傷が付きやすい。またゼラチン膜は比較的柔軟性がある
ために、プリント基板の製造工程において、プリント基
板材料の感光膜と部分的に密着してしまうと、全体を均
一に密着せしめることができない、あるいは密着のため
のバキューム時間が長くなるという問題があった。特に
高湿下では、ゼラチンが吸湿して粘着性を持つためにこ
の傾向が強い。
【0004】そこで真空密着性を改善する目的で、マッ
ト剤を含有するオーバーコート層を有するエマルジョン
マスクが上市されている。しかしこの場合、エマルジョ
ンマスクの画像形成のために描画する工程においてマッ
ト剤がレーザー光を遮蔽してピンホールや部分的に光学
濃度の低い点を作る、細線の直線性に欠けガタツクとい
う問題があった。
【0005】また我々はすでに特願平10−17041
8号、および特願平11−119050号明細書におい
て、透明基材上に拡散転写法によって直接銀画像を形成
した露光用マスク(以後DTRマスクと呼ぶこととす
る)を提案した。DTRマスクの画像形成層はエマルジ
ョンマスクのようにゼラチンを含有しないので、比較的
強固であるが、より強固にする要望が高い。その上表面
の凹凸が少なく平面性が高いために、プリント基板製造
工程においてプリント基板材料の感光膜との間に間隔が
少ないために、真空排気して均一な密着をはかっても空
気の逃げ道がないためにバキューム工程に長時間を要す
るという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、強固
な画像を有し、真空密着性の良好なガラスを基材とする
露光用マスク、および露光用マスク保護液を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは検討した結
果、ガラス基材上に少なくとも一層の感光性ハロゲン化
銀乳剤層を有し、露光後現像処理することによって黒化
銀を該ハロゲン化銀乳剤層中で形成して作製される露光
用マスクにおいて、ガラス基材に対して画像形成層と同
じ側の上層に画像形成後に塗設した保護層を有し、該保
護層中に平均粒子径が5μm以下の粒子を含有すること
を特徴とする露光用マスクで上記問題点を解決すること
ができた。またはガラス基材上に少なくとも一層の感光
性ハロゲン化銀乳剤層を有し、該ガラス基材と該ハロゲ
ン化銀乳剤層の間に物理現像核を有し、露光後現像処理
することによって化学現像銀を該ハロゲン化銀乳剤層中
で形成するとともに、未化学現像部において物理現像に
よって金属銀を該物理現像核上に形成し、その後該ハロ
ゲン化銀乳剤層を除去して物理現像によって形成された
銀画像のみをガラス基材上に残すことによって作製され
る露光用マスクにおいて、ガラス基材に対して銀画像と
同じ側の上層に画像形成後に塗設した保護層を有し、該
保護層中に平均粒子径が5μm以下の粒子を含有するこ
とを特徴とする露光用マスクによって上記問題点を解決
することができた。好ましくは上記露光用マスクにおい
て、複数の保護層を有し、該保護層の最上層中に平均粒
子径が5μm以下の粒子を含有することを特徴とする露
光用マスクで上記問題点を解決することができた。好ま
しくは保護層が金属酸化物、あるいはコロイダルシリ
カ、あるいは金属有機化合物、あるいはアクリル樹脂の
複合成分のうち少なくとも1つを含有する露光用マスク
により上記問題点を解決することができた。またガラス
を基材とする露光用マスクの画像の上層に保護層を形成
する露光用マスク保護液において、保護液中に平均粒子
径が5μm以下の粒子分散物を含有することを特徴とす
る露光用マスク保護液によって上記問題点を解決するこ
とができた。好ましくは保護層が金属酸化物、あるいは
コロイダルシリカ、あるいは金属有機化合物、あるいは
アクリル樹脂の複合成分のうち少なくとも1つを含有す
る露光用マスク保護液により上記問題点を解決すること
ができた。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明に係るガラス基材としては、当業者
で公知のガラス基材を使用することができる。用途、求
められる性能等によって選択する必要があるが、たとえ
ば、ソーダ石灰、ホワイトクラウンなどのソーダライム
ガラス、ホウケイ酸、無アルカリ、アルミノケイ酸等の
低膨張ガラス、合成石英ガラス、などが挙げられる。
【0010】本発明に係るガラス基材上に少なくとも一
層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有し、露光後現像処理
することによって黒化銀を該ハロゲン化銀乳剤層中で形
成して露光用マスクを与える材料は、上記エマルジョン
マスクを指す。
【0011】一方、ガラス基材上に少なくとも一層の感
光性ハロゲン化銀乳剤層を有し、該ガラス基材と該ハロ
ゲン化銀乳剤層の間に物理現像核を有し、露光後現像処
理することによって、化学現像銀を該ハロゲン化銀乳剤
層中で形成するとともに、未化学現像部において物理現
像によって金属銀を該物理現像核上に形成し、その後該
ハロゲン化銀乳剤層を除去して物理現像によって形成さ
れた銀画像のみをガラス基材上に残すハロゲン化銀感光
材料は上記DTRマスクを指す。DTRマスクは、銀錯
塩拡散転写法(DTR法)の原理によってガラス基材上
に銀膜を形成させる。DTR法とは米国特許第2352
014号明細書或いは「Photographic Silver Halide D
iffusion Processes」、Andre Rott、Edith Weyde著、T
he FocalPress(1972年)に記載されているよう
に、未露光のハロゲン化銀が溶解し、可溶性銀錯化合物
に変換され、これがハロゲン化銀乳剤層中を拡散し、物
理現像核の存在場所にて現像され銀膜を形成する。一
方、露光部のハロゲン化銀は光照射によって潜像核が形
成しており、該乳剤層中で化学現像される。これを現像
後に温水などで洗浄すると、水溶性ゼラチンを主たるバ
インダーとして含有するハロゲン化銀写真感光層は除去
され、未露光部で物理現像核上に形成した銀膜だけがガ
ラス基材上に残り、画像を形成する。
【0012】本発明の露光用マスクにおいて、上記エマ
ルジョンマスクあるいはDTRマスクの画像形成面の上
部に、画像形成後に保護層を塗設する。保護層の厚みは
露光用マスクの構成や用途に応じて様々であるが、3μ
m以下が好ましい。該保護層中には平均粒子径が5μm
以下の粒子を含有する。粒子の平均粒子径は保護層の厚
みや構成で様々な値を取りうるが、好ましくは2μm以
下がよい。
【0013】また本発明の好ましい態様としては、上記
保護層は複数の層で構成されることができる。好ましく
はこれらの層をあわせた平均厚みは3μm以下がよい。
本発明において複数の保護層で構成される場合、最上層
中に平均粒子径が5μm以下の粒子を含有する。粒子の
平均粒子径は保護層の厚みや構成で様々な値を取りうる
が、好ましくは2μm以下がよい。
【0014】本発明において平均粒子径が5μm以下の
粒子としては、当業者で公知のあらゆる粒子を用いるこ
とができる。平均粒子径は好ましくは1μm以上4μm
以下がよい。保護層を形成する成分として粒状物質を用
いることができるが、この場合後述のように1nmから
1μmが好ましく、粒子の大きで本発明に係る粒子と保
護層の成分として用いられる場合の粒子を区分すること
ができる。例えば金属酸化物粒子、二酸化珪素粒子、ポ
リスチレンビーズ等のプラスチックピグメント等、保護
層用の溶液、つまり保護液中での分散安定性があれば有
機系、無機系を問わない。また形状も定形、不定形を問
わない。本発明において平均粒子径は、顕微鏡で直接観
察し測定する方法のほか、コールターカウンター法、沈
降法等の、当業者で知られるあらゆる方法を用いること
ができるが、粒子の性質に適した測定方法を選択するこ
とが好ましい。平均粒子径は粒子を球形とした場合の直
径として表す。保護層、および保護液への添加量は作製
する保護層の厚みや構成で様々な値を取りうるが、保護
層形成状態で1m2あたり100mg以下、好ましくは
1mg以上50mg以下となる量がよい。上記粒子の保
護液中の分散方法は、当業者で知られる様々な方法をと
りうるが、粒子と保護液構成物質の性状にあわせて選択
する必要がある。
【0015】本発明の保護層あるいは保護液を構成する
成分としては、層を形成するものであればいかなるもの
も用いることができるが、好ましい態様としては、金属
酸化物、あるいはコロイダルシリカ、あるいは金属有機
化合物、あるいはアクリル樹脂の複合成分のうち少なく
とも1つを含有するのがよい。
【0016】金属酸化物あるいはコロイダルシリカと
は、コロイダルアルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化
ジルコニウムなどの金属酸化物或いはこれらの水酸化物
を示す。コロイダルシリカとは非晶質無水ケイ酸のコロ
イド状物で、無変性の他にシリカ表面をアンモニア、カ
ルシウム、及びアルミナ等のイオンや化合物で表面を修
飾し、粒子のイオン性やpH変動に対する挙動を変えた
変性コロイダルシリカも包含される。コロイダルアルミ
ナとは無定型或いは擬べーマイト(広義のベーマイトを
包含する)状アルミナ水和物の羽毛状、繊維状、或いは
板状等の分散形状を有するコロイド状物である。更にサ
ポナイト、ヘクトライト、及びモンモリロナイト等のス
メクタイト群、バーミキュライト群、カオリナイト及び
ハロサイト等のカオリナイト−蛇紋石群、セピオライト
等の天然粘土鉱物、例えばフッ素金雲母、フッ素四ケイ
素雲母、テニオライト等のフッ素雲母や合成スメクタイ
ト等の合成無機高分子なども使用できる。
【0017】これらの金属酸化物或いは水酸化物および
コロイダルシリカは、水、あるいは有機溶剤を含む溶媒
中で微細に分散され、ここに平均粒子径が5μm以下の
粒子を分散して保護液となる。保護液には塗布性改善、
安定性向上等の目的でその他の添加剤を含有することが
できる。微細に分散された金属酸化物或いは水酸化物、
あるいはコロイダルシリカの粒径としては1nmから1
μm程度で用いられる。上記保護液は、画像形成面に塗
布後好ましくは150℃以上400℃以下で加熱するの
が好ましい。
【0018】金属有機化合物としては、テトラエトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトイ
シシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、アルミニウムイソプロポキシド、酢酸アルミニ
ウム、インジウムアセチルアセテート、亜鉛アセチルア
セテート、ステアリン酸亜鉛、オルトチタン酸テトラエ
チル、オルトチタン酸テトライソプロピル、オルトチタ
ン酸テトラブチル、シュウ酸バリウム等の金属有機化合
物を用いることができる。
【0019】また、これら金属有機化合物と、例えばジ
メチルジクロルシラン、ジフェニルジクロルシラン、ジ
メチルフェニルクロルシラン、塩化アルミニウム、四塩
化チタン等の金属塩化物を組み合わせることもできる。
これらの金属有機化合物は、ゾルゲル法によって被膜を
形成し、透明基板と物理現像核の保持性、接着性を向上
させ、最終的には生成する銀膜の接着性を向上させる。
ゾルゲル法とは、溶液から出発して、微粒子をむゾルの
状態を経て、更に固体の骨組みの隙間に液体或いは空気
を含むゾルの状態を経て、ガラスやセラミック或いは薄
層を作る方法であって、例えば「ゾル−ゲル法の科
学」、作花済夫著、アグネ承風社、1988年、或いは
「Sol-Gel Optics: Processing and applications」、
Lisa C. Klein著、Kluwer Academic Publishers、19
94年 等に記載される。本発明では上記金属有機化合
物の溶液中に5μm以下の粒子を分散して保護液とな
る。上記保護液は、画像形成面に塗布後好ましくは15
0℃以上400℃以下で加熱するのが好ましい。
【0020】本発明のアクリル樹脂複合成分は、例えば
ゾルゲル法によってコロイダルシリカとアクリル樹脂を
複合させることによって得られる。例えば、メタクリロ
キシシランを単量体として含むアクリルポリマーの存在
下でテトラメトキシシランを加水分解して得られる。こ
のような樹脂との複合を行うとコロイダルシリカ単独の
保護層に比べ、低温成膜性が著しく向上する他、熱架橋
や、未反応のメタクリレートやアクリレート基を残すこ
とによって、光架橋反応による架橋膜の生成も可能にな
る。特に光架橋反応を利用すると、製造時間が著しく短
縮できるため、その利用価値は高い。
【0021】本発明の露光用マスク保護液は当業者で知
られるあらゆる方法で塗布して保護層を形成し、本発明
の露光用マスクを作製することができる。例えば、ディ
ップコーティング法、スプレーコーティング法、ロール
コーティング法、ダイヘッドコーティング法、スピンコ
ーティング法等が挙げられ、塗液の性質に応じて適宜選
択する必要がある。塗布方法については、原崎勇次著
「コーティング技術の進歩」総合技術センター(198
8年)に詳しく記載されている。
【0022】特開昭62−85254号、同平7−21
9116号、同平9−61963号公報には、上塗層の
ついたエマルジョンマスクが開示されている。また特開
昭55−115042号公報には、画像形成後のエマル
ジョンマスクにガラス膜よりなる保護層をつける技術が
開示されている。さらに特開昭55−147630号公
報には、エマルジョンマスクにおいて周辺部に画像を設
けることによって真空密着性を改善する技術が開示され
ている。しかし、いずれも本発明とは態様が異なるうえ
に、画像の強度を向上しつつ真空密着性を改善する技術
は未だ開示されていない。
【0023】本発明のエマルジョンマスクおよびDTR
マスクに用いられる感光性ハロゲン化銀乳剤としては、
当業者で知られるあらゆる乳剤を用いることができる。
エマルジョンマスクの感光性ハロゲン化銀乳剤として
は、(社)日本写真学会編「改訂写真工学の基礎」コロ
ナ社(1998年)に例が記載されている。また、DT
Rマスクの感光性ハロゲン化銀乳剤としては、特願平1
1−119050号明細書に例が記載されている。
【0024】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、アルゴ
ンレーザー、ヘリウム・ネオンレーザー、半導体レーザ
ー、発光ダイオード等の各種光源に対応させる等の目的
で必要に応じて通常のハロゲン化銀写真乳剤に使用され
る増感色素によって分光増感することができる。光源の
波長や強度、添加される化合物の種類により選択する必
要があるが、シアニン色素、メロシアニン色素、ローダ
シアニン色素、オキソノール色素、スチリル色素、ベー
ススチリル色素等あらゆる色素を単独ないしは混合して
添加することができる。また、イラジエーションあるい
はハレーションによる画像劣化に対応するために通常の
ハロゲン化銀写真乳剤に使用される染料や顔料を添加す
ることができる。
【0025】本発明に係る乳剤層には、必要に応じて以
下の当業者で知られる添加剤を添加することができる。
アニオン、カチオン、ベタイン、ノニオン系の各種界面
活性剤、カルボキシメチルセルロース等の増粘剤、消泡
剤等の塗布助剤、エチレンジアミンテトラアセテート等
のキレート剤、ハイドロキノン、ポリヒドロキシベンゼ
ン類、3−ピラゾリジノン類等の現像主薬を含有させて
もよい。また、アザインデン類、複素環式メルカプト化
合物などの安定剤、かぶり抑制剤を添加することもでき
る。
【0026】本発明に係るハロゲン化銀乳剤層のバイン
ダーとしては、水溶性ゼラチン単独または、ガゼイン、
デキストリン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、
澱粉等と組み合わせることができる。水溶性ゼラチンに
おいては酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチン、ゼラ
チン誘導体、グラフト化ゼラチン、低分子量ゼラチン等
のいずれも使用することができる。本発明において当業
者で知られる硬膜剤を添加してハロゲン化銀乳剤層を硬
膜させてもよいが、DTRマスクの場合、現像後の温水
等による除去を容易にするためには、実質的に硬膜剤は
添加しない方が好ましい。
【0027】本発明に用いる現像液としては、当業者で
公知の現像液を使用することができる。エマルジョンマ
スクの現像液としては、(社)日本写真学会編「改訂写
真工学の基礎」コロナ社(1998年)に、およびDT
Rマスクの現像液としては出願人が先に示した特願平1
1−119050号明細書に現像液の例がある。
【0028】
【実施例】以下、実施例により更に本発明を詳細に説明
するが、これらに限定されるものではない。
【0029】実施例1 ソーダ石灰ガラス基材上に、日産化学工業株式会社製チ
タニアゾル TA−15を乾燥後膜厚0.3μmとなる
ように塗布し、200℃で30分間加熱した。
【0030】<エマルジョンマスク材料の作製>ハロゲ
ン化銀乳剤は下記の方法で調製した。アルカリ処理ゼラ
チンを用い、コントロールダブルジェット法で平均粒径
0.25μmの、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリ
ウムを銀1モル当たり0.006ミリモルドープさせ
た、臭化銀15モル%、ヨウ化銀0.4モル%の塩ヨウ
臭化銀乳剤を調製した。その後、この乳剤をフロキュレ
ーション法により脱塩した。さらにこの乳剤に金・硫黄
増感を施した。更にこのハロゲン化銀乳剤に1−フェニ
ル−5−メルカプトテトラゾールをハロゲン化銀1モル
当たり10-3モル添加した。その後、硬膜剤を添加し、
ハロゲン化銀1.0gに対して ゼラチン1.3gとなる
よう最終調整を施し、8g/m2となるように、上記の
チタニアゾルを塗設したガラス基材上に塗布、乾燥し、
エマルジョンマスク材料を作製した。またこの上にゼラ
チン1g/m2、富士シリシア株式会社製合成シリカで
あるサイシリア310(平均粒子径1.4μm)が30
mg/m2となるように、マット剤を含有するオーバー
コート層を有するエマルジョンマスク材料を作製した。
【0031】<DTRマスク材料の作製>ポリエチレン
グリコール・アルキルエーテル水溶液中で硫化パラジウ
ム物理現像核液を調製し、実施例1のチタニアゾルを塗
設したガラス基材上に硫化パラジウム核量1.0mg/
2となるように塗布した。裏面にはハレーション防止
用の染料を含有するゼラチン溶液を塗布した。硬膜剤を
含まない以外は上記のエマルジョンマスク材料と同一の
乳剤を物理現像核の上に塗布し、DTRマスク材料を作
製した。
【0032】上記エマルジョンマスク材料とDTRマス
ク材料に大日本スクリーン製造株式会社製密着プリンタ
ーP−615−Dで印刷業界でよく用いられるコンタク
トスクリーンを通して175線/インチの60%の平網
画像(面積率が60%の均一な網点画像)とベタ(大面
積の画像部を言う。ここでは508mm×305mmの
全面画像)を作製するように露光した。エマルジョンマ
スク材料は、20℃の三菱製紙株式会社製現像液ゲッコ
ール中に90秒間浸漬した後、25℃の三菱製紙株式会
社製定着液ダイヤスーパーフィックス中に3分間浸漬
し、純水で水洗後乾燥した。DTRマスク材料は、35
℃の下記拡散転写現像液1分浸漬した後、35℃の市水
に1分間浸漬してから2分間液中で強く振とうしてハロ
ゲン化銀乳剤を除去し、純水で水洗して乾燥した。
【0033】 <拡散転写現像液> 水酸化ナトリウム 20g ハイドロキノン 20g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 2g 無水亜硫酸ナトリウム 80g 無水チオ硫酸ナトリウム 6g エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 5g 脱イオン水で1000mlとした。 pH(35℃)=13.3
【0034】日産化学工業株式会社製のコロイダルシリ
カであるスノーテックスC(粒子径10〜20nm)に
富士シリシア株式会社製合成シリカであるサイシリア3
10(平均粒子径1.4μm)を分散剤の入った純水中
で分散した液を添加して保護液を作製し、上記エマルジ
ョンマスクおよびDTRマスクで画像を形成した試料の
画像形成面上に、スノーテックスCが1g/m2、サイ
シリア310が10mg/m2となるようにダイヘッド
コーティング法で塗布して露光用マスク試料(エマルジ
ョンマスク:A、DTRマスク:B)を得た。またサイ
シリア310をサイシリア450(平均粒子径5.2μ
m)に変更した以外は露光用マスク試料Bと同じ方法で
露光用マスク試料Cを、サイシリア310を添加しなか
った以外は露光用マスク試料Bと同じ方法で露光用マス
ク試料Dをそれぞれ作製した。さらに前述のマット剤を
含有するオーバーコート層を有するエマルジョンマスク
材料を露光後、現像、定着、水洗処理することによって
露光用マスク試料Eを得た。
【0035】試料A〜Eの平網原稿としてエマルジョン
マスク材料と密着させて、大日本スクリーン製造株式会
社製密着プリンターP−615−Dを用いて、真空密着
時間を変化させて露光し、上記と同様に現像処理して、
得られた平網画像を観察し、網点のムラが発生しない最
低時間を調べた。またベタの部分のピンホールの発生状
況を確認し、下記の基準で判定した。 ○:観察されず △:少量の発生が観察された
×:多発 結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】本発明の露光用マスク試料は、ピンホール
を増加せしめることなく、真空時間を短縮できることを
確認できた。
【0038】実施例2 保護層を2層構成とし、第1層はスノーテックスCが
0.5g/m2でサイシリア310を含有せず、第2層
はスノーテックスCが0.5g/m2でサイシリア31
0が10mg/m2とした以外は露光用マスク試料A、
Bと同様の方法でそれぞれ露光用マスク試料F、Gを作
製し、これを実施例1と同様の方法で評価した。表2に
結果を示す。
【0039】
【表2】
【0040】本発明の好ましい態様として、ガラス基材
に対して銀画像と同じ側の上層に画像形成後に塗設した
複数の保護層を有し、該保護層の最上層中に平均粒子径
が5μm以下の粒子を含有することにより、ピンホール
を増加せしめることなく、真空時間を短縮できることを
確認できた。
【0041】実施例3 石原産業株式会社製の酸化チタンコーティング液ST−
K01(一次粒子径7nm)に上記富士シリシア株式会
社製サイシリア310(平均粒子径1.4μm)を分散
剤の入った純水中で分散した液を添加して保護液とし、
酸化チタンコーティング液ST−K01が1g/m2
サイシリア310が10mg/m2とした以外は露光用
マスク試料Bと同様の方法で露光用マスク試料Hを作製
した。
【0042】またテトラエトキシシラン25重量部、エ
タノール376重量部、水235重量部、チタンイソプ
ロポキシド2重量部、酢酸0.5重量を混合しこれを第
1層の保護液として膜厚が0.5μmとなるように塗布
して300℃で加熱し、その上に実施例2の第2保護層
と同じく、スノーテックスCが0.5g/m2でサイシ
リア310が10mg/m2となるように保護液を塗布
した以外は露光用マスク試料Gと同様の方法で露光用マ
スク試料Iを作製した。
【0043】また粒径約10nmのコロイダルシリカ表
面にアクリル基を有するJSR株式会社製有機・無機ハ
イブリッドハードコート剤デソライトを第1層の保護液
として膜厚が0.5ミクロンとなるように塗布して12
0wのUVランプで5秒間紫外線を照射し、その上に実
施例2の第2保護層と同じく、スノーテックスCが0.
5g/m2でサイシリア310が10mg/m2となるよ
うに保護液を塗布した以外は露光用マスク試料Gと同様
の方法で露光用マスク試料Jを作製した。
【0044】露光用マスク試料H、I、Jについて実施
例1と同様の方法で評価した。表2に結果を示す。
【0045】
【表3】
【0046】また露光用マスク試料B、H、I、Jにつ
いてプリント基板と100回密着と剥離を繰り返し、試
料表面の傷を観察し、保護層を塗布しないものと比較し
た。保護層を塗布しない場合、表面に浅い傷が観察され
たが、上記試料B、H、I、Jについては観察されず、
本発明の保護層はピンホールを増加せしめることなく、
真空時間を短縮し、かつ保護層としても良好であること
が確認できた。
【0047】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
強固な画像を有し、真空密着性の良好なガラスを基材と
する露光用マスク、および露光用マスク保護液を提供す
ることができた。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基材上に少なくとも一層の感光性
    ハロゲン化銀乳剤層を有し、露光後現像処理することに
    よって黒化銀を該ハロゲン化銀乳剤層中で形成して作製
    される露光用マスクにおいて、ガラス基材に対して画像
    形成層と同じ側の上層に画像形成後に塗設した保護層を
    有し、該保護層中に平均粒子径が5μm以下の粒子を含
    有することを特徴とする露光用マスク。
  2. 【請求項2】 ガラス基材上に少なくとも一層の感光性
    ハロゲン化銀乳剤層を有し、該ガラス基材と該ハロゲン
    化銀乳剤層の間に物理現像核を有し、露光後現像処理す
    ることによって化学現像銀を該ハロゲン化銀乳剤層中で
    形成するとともに、未化学現像部において物理現像によ
    って金属銀を該物理現像核上に形成し、その後該ハロゲ
    ン化銀乳剤層を除去して物理現像によって形成された銀
    画像のみをガラス基材上に残すことによって作製される
    露光用マスクにおいて、ガラス基材に対して銀画像と同
    じ側の上層に画像形成後に塗設した保護層を有し、該保
    護層中に平均粒子径が5μm以下の粒子を含有すること
    を特徴とする露光用マスク。
  3. 【請求項3】 ガラス基材上に少なくとも一層の感光性
    ハロゲン化銀乳剤層を有し、露光後現像処理することに
    よって黒化銀を該ハロゲン化銀乳剤層中で形成して作製
    される露光用マスクにおいて、ガラス基材に対して画像
    形成層と同じ側の上層に画像形成後に塗設した複数の保
    護層を有し、該保護層の最上層中に平均粒子径が5μm
    以下の粒子を含有することを特徴とする露光用マスク。
  4. 【請求項4】 ガラス基材上に少なくとも一層の感光性
    ハロゲン化銀乳剤層を有し、該ガラス基材と該ハロゲン
    化銀乳剤層の間に物理現像核を有し、露光後現像処理す
    ることによって化学現像銀を該ハロゲン化銀乳剤層中で
    形成するとともに、未化学現像部において物理現像によ
    って金属銀を該物理現像核上に形成し、その後該ハロゲ
    ン化銀乳剤層を除去して物理現像によって形成された銀
    画像のみをガラス基材上に残すことによって作製される
    露光用マスクにおいて、ガラス基材に対して銀画像と同
    じ側の上層に画像形成後に塗設した複数の保護層を有
    し、該保護層の最上層中に平均粒子径が5μm以下の粒
    子を含有することを特徴とする露光用マスク。
  5. 【請求項5】 保護層が金属酸化物、あるいはコロイダ
    ルシリカ、あるいは金属有機化合物、あるいはアクリル
    樹脂の複合成分のうち少なくとも1つを含有することを
    特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の露光用マ
    スク。
  6. 【請求項6】 ガラスを基材とする露光用マスクの画像
    の上層に保護層を形成する露光用マスク保護液におい
    て、保護液中に平均粒子径が5μm以下の粒子分散物を
    含有することを特徴とする露光用マスク保護液。
  7. 【請求項7】 金属酸化物、あるいはコロイダルシリ
    カ、あるいは金属有機化合物、あるいはアクリル樹脂の
    複合成分のうち少なくとも1つを含有することを特徴と
    する請求項6に記載の露光用マスク保護液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102321764B1 (ko) * 2020-03-30 2021-11-04 (주)네프코 향상된 표면경도와 방오 기능성이 부여된 에멀전 포토마스크의 형성방법

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