JP2001153619A - 薄膜の膜厚分布測定方法 - Google Patents

薄膜の膜厚分布測定方法

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JP2001153619A
JP2001153619A JP33485699A JP33485699A JP2001153619A JP 2001153619 A JP2001153619 A JP 2001153619A JP 33485699 A JP33485699 A JP 33485699A JP 33485699 A JP33485699 A JP 33485699A JP 2001153619 A JP2001153619 A JP 2001153619A
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film
thin film
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JP33485699A
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Michio Kondo
道雄 近藤
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハ上等に形成された薄膜の絶対的膜厚分
布を短時間で簡易に測定する。 【解決手段】 光干渉縞よりウエハ上の薄膜全体の相対
的膜厚分布を得るとともに、上記相対的膜厚分布におい
て膜厚が異なる二以上の薄膜部分の膜厚の絶対値を測定
し、当該絶対値からの膜厚の相対的変化量より上記薄膜
全体の絶対的膜厚分布を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜の膜厚分布測定
方法に関し、特に薄膜の絶対的膜厚分布を手間を要さず
簡易に測定できる膜厚分布測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置の大容量化を実現する
ために接触型磁気ヘッドが注目されており、これをプレ
ーナ技術によって、フォトリソグラフによるコイル等の
配線パターンの形成と、配線パターンを絶縁するための
Al2O3材等のスパッタ成膜を繰り返して積層構造で実
現することが試みられている。この場合、コイルの上下
間隔(すなわち絶縁膜の膜厚)を十分小さくしないと電
磁変換効率が低下する上に、この上下間隔が変動すると
電磁変換効率が変動してしまうため、積層される各絶縁
膜の膜厚管理を高精度に行なう必要がある。また、積層
された絶縁膜の全体厚さは最終的に磁気ヘッド本体の厚
みになるから、当該本体の柔軟性を確保しつつ機械的安
定性を均一にして接触走行時の安定性を確保するために
は上記全体厚さも高精度に管理する必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、薄膜の絶対的膜
厚分布を正確に管理するために光学式膜厚測定装置が使
用されている。ここで、「絶対的膜厚分布」とは膜厚の
絶対値の分布をいう。ところで、上記膜厚測定装置は薄
膜からの反射光の分光スペクトルより膜厚絶対値を算出
するものであるが、この方法は点測定であるためにウエ
ハ面全面の膜厚分布を知るには多数点で測定を行なっ
て、これら測定結果から同一膜厚点を連ねた等厚線を作
図する必要があるため多大の手間を要するという問題が
あった。
【0004】そこで本発明はこのような課題を解決する
もので、ウエハ上等に形成された薄膜の絶対的膜厚分布
を短時間で簡易に測定することができる薄膜の膜厚分布
測定方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の測定方法は、光干渉縞より薄膜全体の相対
的膜厚分布を得るとともに、上記相対的膜厚分布におい
て膜厚が異なる二以上の薄膜部分の膜厚の絶対値を測定
し、当該絶対値からの膜厚の相対的変化量より上記薄膜
全体の絶対的膜厚分布を得るものである。ここで、「相
対的膜厚分布」とは、膜厚の相対値の分布をいう。
【0006】本発明の測定方法においては、光干渉縞に
よって薄膜全体の相対的膜厚分布を一時に得て、その分
布に基づいて必要な薄膜部分でのみ膜厚絶対値を測定す
ることにより薄膜全体の絶対的膜厚分布を得ている。し
たがって、時間を要する膜厚絶対値の測定点数を最小限
にすることができるから、絶対的膜厚分布を短時間で簡
易に測定することが可能となる。
【0007】接触型磁気ヘッドの本体はその全体厚さ、
およびヘッド内に形成した配線を覆って積層される絶縁
膜の絶対的膜厚分布を厳格に管理する必要があり、本発
明方法を適用することによって、その製造工数を大幅に
削減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の膜厚分布測定方法を適用
して製造される接触型磁気ヘッドの一例を図1に示す。
図1において、磁気ヘッド1は50μm厚程度の台形状
の本体11を有し、本体11の短辺中央に近い板面に
は、一対の磁極21,22を露出させた磁気接触パッド
12が突出形成されている。本体11の長辺両端に近い
板面には3点支持を可能とするための補助パッド13が
それぞれ突出形成されている。このような磁気ヘッド1
は図2に示すように、磁気接触パッド12や補助パッド
13を形成した面を下側にしてこれらパッド12,13
を磁気記録面MRに接触させた状態で使用される。
【0009】本体11はAl2O3、SiO2材等の絶縁
材より構成されており、磁気接触パッド12内の磁極2
1,22は本体11内に形成された馬蹄形コア2(図
2)の端面が露出したものである。パーマロイ等の軟磁
性材よりなる上記コア2の両脚部周囲には、銅材よりな
るコイル31,32が巻回形成され、各コイル31,3
2は一端が互いに導通するとともに他端はそれぞれ本体
11上面に形成された各電極パッド41(一方のみ図
示)に至ってこれらに接続されている。電極パッド41
には、途中で折り返された、信号線を兼ねる支持ビーム
42の先端が接合されて、これにより本体11は弾性的
に支持されている。
【0010】上記本体11は、AlTiC等のセラミッ
クウエハ上にデバイス層を膜成形した後、このデバイス
層を剥離して台形状に切り出したもので、フォトリソグ
ラフによるコイル31,32等の配線パターンの形成
と、これらを絶縁するAl2O3材等の絶縁材のスパッタ
成膜を繰り返した積層構造となっている。図3はウエハ
上での積層工程を概念的に示すもので、先に形成された
配線61を覆う薄膜としての絶縁膜51上に、新たな配
線62をパターン形成した後(図3の(イ))、これら
を覆うように新たな絶縁膜52を形成する(図3の
(ロ))。
【0011】成膜直後の絶縁膜52の表面は10μm程
度と15μm程度の凹凸形状になるため、膜表面を機械
的に研磨して5μm±0.2μm(ウエハ面内偏差)の
均一な膜厚とする(図3の(ハ))。このように厳格な
膜厚管理を要するのは、上下の層間隔Dを十分小さくし
ないと電磁変換効率が低下する上に、層間隔Dが変動す
ると電磁変換効率が変動してしまうからである。また、
積層された絶縁膜51,52,…の全体厚さが最終的に
磁気ヘッド本体11の厚みになるから、本体11の柔軟
性を確保しつつ機械的安定性を均一にして接触走行安定
性を確保するためには上記全体厚さも50μm±1μm
(ウエハ面内偏差)と高精度に管理する必要がある。
【0012】そこで、膜厚管理を以下の方法で行なう。
すなわち、新たな絶縁膜を形成する毎に、ウエハWの板
面に単波長光を当てて光干渉縞を生じさせる。その一例
を図4に示す。厚さdの絶縁膜の光路長は2dn(nは
屈折率)であり、波長×整数倍=2dnを満足する膜厚
部分で明るい縞が生じ、波長×(整数+1/2)倍=2
dnを満足する膜厚部分で暗い縞が生じる。したがっ
て、波長0.633μmのHe−Neレーザ光を屈折率
1.62のAl2O3の絶縁膜に当てた場合に生じる干渉
縞では、下式(1)よりdはおよそ0.2(μm)とな
って、縞1本が約0.2μmの膜厚差に相当する。
【0013】2×d×1.62=0.633…(1)
【0014】このような光干渉縞は絶縁膜の同一膜厚点
を連ねた等厚線であるから、図4に示す絶縁膜では図の
X点からY点へ向けて最大0.2×10(本)=2μm
の単調に増加ないし減少する膜厚差を生じていることが
わかる。しかしこれは相対的な膜厚分布であるから絶縁
膜表面がX点からY点へ上がり傾斜しているか下がり傾
斜しているかは定かでない。
【0015】そこで次に、相対的な膜厚が最大値と最小
値を示す上記X点とY点の膜厚の絶対値を測定する。こ
の膜厚測定に使用する装置の構成を図5に示す。図5に
おいて、光源71から出た400nm〜800nmの広
帯域光はビームスプリッタ72で下方へ反射されて対物
レンズ73に入射し、ここでウエハW上の絶縁膜の一点
に絞られて、この部分の絶縁膜の上面と下面で反射され
た後、ビームスプリッタ72を通過してホログラフィッ
ク回折格子74へ入射する。回折格子74で波長に応じ
た角度へ回折された広帯域光は、ミラー75を経てリニ
アアレー素子76に入力する。絶縁膜へ入射した際に広
帯域光は、波長×整数倍=2dn(dは絶縁膜の厚さ、
nは絶縁膜の屈折率)の関係を満足した波長光のみが干
渉によってその光強度が増すから、波長に応じて異なる
位置に入射する光の強度をリニアアレー76で検出する
ことにより、絶縁膜の膜厚絶対値を算出することができ
る。
【0016】上記装置を使用してX点とY点(図4)の
膜厚絶対値を得れば、その中間にある絶縁膜各部の膜厚
絶対値は、等厚線としての光干渉縞を観察して相対的変
化量を知ることにより決定することができる。このよう
にして絶対的膜厚分布が明らかになった絶縁膜に対して
適当な機械研磨を行なうことにより、図6に示すよう
に、干渉縞が一本だけの(すなわち膜厚差0.2μm以
内の)均一な膜厚の絶縁膜を得ることができる。このよ
うな膜厚管理を、新たな絶縁膜を形成する毎に行なうこ
とによって、前述した各絶縁膜に要求される膜厚5μm
±0.2μm、および全体膜厚50μm±1μmの条件
を満足させることができる。
【0017】なお、膜厚測定装置は膜厚が20μmを越
えると測定精度が悪化するから、図7に示すように、膜
厚D1が20μmを越える前に適宜、絶縁膜5上に極く
薄い(0.05μm以下)反射膜53を形成して、それ
までに測定された膜厚D1に、これ以後に測定される膜
厚D2を足して全体膜厚を求めるようにすれば、全体膜
厚が20μmを越える場合でも正確な測定値を得ること
ができる。上記実施形態において、膜厚絶対値を測定す
る点としては、相対的な膜厚が最大値と最小値を示す上
記X点とY点に限らず、膜厚が異なる適当な2点、ある
いは正確を期すために適当な3,4点を選んで膜厚絶対
値を測定するようにしても良い。
【0018】ウエハW上に形成された絶縁膜の光干渉縞
が例えば図8に示すような模様を描く場合には、光干渉
縞(等厚線)で囲まれ相対的膜厚が極値を示すウエハの
周方向の4点R,S,T,Uで膜厚絶対値を測定するこ
とによって、ウエハ全面の絶対的膜厚分布を知ることが
できる。
【0019】干渉縞の縞1本の膜厚差、すなわち膜厚分
解能は測定に使用する単波長光の波長が短い程高くな
る。例えば絶縁膜としてSiO2を使用すると、これは
波長0.15μm以上の光に対して透明であるから、波
長0.325μmのヘリウムカドミウムレーザ光を使用
すれば、膜厚分解能は干渉縞1本当り約0.1μmまで
上げることができる。また、KrFエキシマレーザの
0.248μm波長光を使用すれば干渉縞1本当り0.
08μmまで膜厚分解能を上げることが可能である。
【0020】なお、干渉縞の観測には可視光の範囲外は
もちろんのこと、肉眼に対する悪影響を避けるために可
視光の範囲内でもCCDカメラを使用する。
【0021】上記実施形態では本発明の測定方法を接触
型磁気ヘッドにおける薄膜形成に適用したが、他の薄膜
形成の用途にも広く適用できることはもちろんである。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明に係る薄膜の膜厚分
布測定方法によれば、ウエハ上等に形成された薄膜の絶
対的膜厚分布を短時間で簡易に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接触型磁気ヘッドの斜視図である。
【図2】接触型磁気ヘッドの断面図である。
【図3】薄膜形成工程を示す部分拡大断面図である。
【図4】ウエハ上の光干渉縞の正面図である。
【図5】膜厚測定装置の機器構成図である。
【図6】ウエハ上の光干渉縞の正面図である。
【図7】積層された絶縁膜の一部省略断面図である。
【図8】ウエハ上の光干渉縞の正面図である。
【符号の説明】
1…磁気ヘッド、11…本体、2…コア、31,32…
コイル、5,51,52…絶縁膜、61,62…配線、
W…ウエハ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光干渉縞より薄膜全体の相対的膜厚分布
    を得るとともに、前記相対的膜厚分布において膜厚が異
    なる二以上の薄膜部分の膜厚の絶対値を測定し、当該絶
    対値からの膜厚の相対的変化量より前記薄膜全体の絶対
    的膜厚分布を得ることを特徴とする薄膜の膜厚分布測定
    方法。
  2. 【請求項2】 前記薄膜は接触型磁気ヘッドの本体を構
    成する積層された絶縁膜である請求項1に記載の薄膜の
    膜厚分布測定方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004038327A1 (ja) * 2002-10-24 2004-05-06 Hitachi, Ltd. 薄膜デバイスの膜厚検査方法及びそれを用いた薄膜デバイスの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004038327A1 (ja) * 2002-10-24 2004-05-06 Hitachi, Ltd. 薄膜デバイスの膜厚検査方法及びそれを用いた薄膜デバイスの製造方法

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