JP2001153092A - ポンプ - Google Patents

ポンプ

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JP2001153092A
JP2001153092A JP33714099A JP33714099A JP2001153092A JP 2001153092 A JP2001153092 A JP 2001153092A JP 33714099 A JP33714099 A JP 33714099A JP 33714099 A JP33714099 A JP 33714099A JP 2001153092 A JP2001153092 A JP 2001153092A
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pump
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fluid
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JP33714099A
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Noriyoshi Nagase
徳美 永瀬
Naoki Matsuo
直樹 松尾
Haruhiko Kono
治彦 河野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異物の付着堆積を抑制し、ポンプ効率を維持
向上し、内部構造のみでポンプ能力調整機能を有するポ
ンプを提供することを目的とする。 【解決手段】 第1のシュラウド13と第2のシュラウ
ド14を有し、シュラウド13、14の位置や位相が変
化することによって、シュラウド面上のブレード13
a、14a同士が密着したり離れたりすることの出来る
構造のポンプとし、異物がブレード等に付着堆積するこ
とを防止又は抑制、除去することが出来るようにする。
また、流体の圧力や温度などの流体の特性やその変化に
合わせて第1のシュラウド13と第2のシュラウド14
の位置や位相を変化させることによって、シュラウド面
上のブレード同士が密着したり離れたりすることの出来
るポンプとし、ポンプ以外に調節装置や制御装置を用い
なくてもポンプ性能を維持することができるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体に圧力を与え
る羽根構造及び羽根の動作が遠心力の作用を利用する方
式のポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、一般にポンプは吸込み口から
吸い込んだ流体に、物理的な作用を与えて圧力を上昇さ
せて吐出口より吐出させるものである。流体に作用する
部分は、摩擦力を利用するもの、遠心力を利用するも
の、電磁力を利用するもの等いろいろな方法があるが、
特に民生品の分野で利用されるポンプでは、耐久性や騒
音、振動、必要とされるポンプ性能の面から、流体の圧
力付与に遠心力を利用する遠心ポンプが多く利用されて
いる。
【0003】遠心ポンプは、一般的には、円板上の回転
板(シュラウド)の面上にブレードが放射状に設けられ
た羽根車を有しており、そのシュラウドをモータ等の駆
動力で回転運動させてブレードによって流体も回転さ
せ、流体に遠心力を発生させて回転板の中心部から回転
板の外周部へ送り出して、その結果、速度が上昇した流
体を外周部から取りだすことによって、流体に圧力を与
えるものである。
【0004】対象となる流体としては、水、油、紛体な
ど流動性を示すものすべてであるが、民生用の分野で
は、給水や給湯の加圧用や浴槽水の循環や或いは排水や
汚水輸送など水を主成分とする場合がほとんどである。
【0005】水道水などのきれいな水の圧力上昇に使う
ポンプの場合、効率良くポンプを動作させるために、近
年では羽根車の構造において、放射状配置のブレードを
2枚のシュラウドで挟んでサンドイッチ構造にするクロ
ーズ羽根構造が多く利用されている。
【0006】一方で、井戸ポンプや汚水ポンプや一部髪
の毛を含む浴槽水の循環用途のポンプにおいては、砂や
汚物や髪の毛などの異物が羽根車、特にブレード部分に
付着堆積する可能性が高いことから放射状のブレードを
1枚のシュラウド上に取付け、ブレードの一方側は流体
中を攪拌するようにした構造にするオープン羽根構造が
多く利用されている。
【0007】ポンプ性能的にはクローズ羽根の方が羽根
車内部における効率低下を伴う流体の渦の発生が抑制さ
れるので高効率であり、一方、オープン羽根の方が羽根
車内分における異物の付着堆積が抑制されてポンプ性能
劣化を防止できると言うそれぞれの特徴を有している。
【0008】近年は、環境保全が注目され、省エネ化の
ニーズも高まっており、異物の多い水用のポンプにおい
てもクローズ羽根に近い効率を出すことが要求されてき
ている。また、一般に、遠心ポンプでは、吐出流量が増
加すると吐出圧力は減少し、吐出流量が減少すると吐出
圧力は上昇する。
【0009】吐出圧力は流量に関わらずある程度一定に
保たれる、又は吐出流量が負か圧力に関わらず一定流量
になると言った一定性を有する方が望ましい場合が多く
存在するので、例えば、圧力センサーを吐出側に設けて
圧力を検知し、設定圧力になるようにポンプを駆動する
モータの出力調整を行うような制御システムも利用され
ているが、小型低コストの民生用ポンプの場合は制御シ
ステムを付加することは容易でない。ポンプ自体が、あ
る程度の能力調整機能を有することが望ましい。ポンプ
自体の能力調整の従来の技術としては、特開昭55−1
28691号公報に示されている。
【0010】図12は従来のポンプの羽根車の構造図で
ある。図示するように、第1のインペラ100と第2の
インペラ200の2つのインペラを有し、第1のインペ
ラ100と第2のインペラ200はそれぞれシュラウド
101、201上に多数の羽根102、202を有して
いる。
【0011】これら2つのインペラを互いに向かい合わ
せて、第1インペラ100の羽根102と第2インペラ
200の羽根202とが互い違いに入れた状態になるよ
うに組立てられて、シュラウド101と羽根202の間
の隙間、及びシュラウド201と羽根102の間の隙間
が流路となる。この状態で第1インペラ100と第2イ
ンペラ200の距離を変化させると、流路の断面積が変
化するので、同じ回転数で回転中であっても、ポンプ性
能を変化させることが出来る。従来の技術では、外部に
流体サーボ弁を設けて、ポンプの吸水と吐水圧力差に応
じてサーボ弁を動作させて、流量が一定になるように第
1インペラ100と第2インペラ200の距離を調整す
る機構を有している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、ある範囲において流量を一定化する能力
を有しているものの、ポンプ本体とは別に流体サーボ機
構を必要とすることから、一般民生用途のポンプにおい
ては、サイズの増大やコストアップを伴うので上記技術
を使用することは困難な場合が多い。
【0013】また、髪の毛などの異物に対しては、上記
従来の技術はクローズ羽根構造であることから、何ら有
効性は見出せない。すなわち、従来の技術では、特に、
異物に対する有効性とポンプ効率の維持向上において、
有効性が得られないという課題があった。
【0014】また、ポンプ能力の変化する機構を有する
ものの、ポンプ本体とは別に制御機構を必要とし、小型
化低コスト化において不利な場合が多いという課題も有
していた。
【0015】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、異物の付着堆積を抑制すると共にポンプ効率を維持
向上でき、また、ポンプ内部の構造のみでポンプ能力調
整機能を有するポンプを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のポンプは、ブレードを有する第1のシュラウ
ドと、前記第1のシュラウドと対向して配置されるブレ
ードを有する第2のシュラウドから成る羽根車を有し、
前記第1のシュラウドと前記第2のシュラウドの円周方
向もしくは軸方向の相対的な位置が変化するシュラウド
位置変更手段を備えている。
【0017】この構成により、異物の付着堆積を抑制す
ると共にポンプ効率を維持向上でき、また、ポンプ内部
の構造のみでポンプ能力調整機能を有するポンプを実現
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、ブレードを有する第1のシュラウドと、前記第1の
シュラウドと対向して配置されるブレードを有する第2
のシュラウドから成る羽根車を有し、前記第1のシュラ
ウドと前記第2のシュラウドの円周方向もしくは軸方向
の相対的な位置が変化するシュラウド位置変更手段を備
えたことを特徴とするポンプであり、異物の付着堆積を
抑制すると共に、ポンプの能力を調整可能にできる。
【0019】本発明の請求項2に記載の発明は、前記シ
ュラウド位置変更手段が、前記第1のシュラウドのブレ
ード先端と前記第2のシュラウドのブレード先端がポン
プ運転中は互いに対向する位置にあり、ポンプ停止中は
互いにずれた位置にあるようにすることを特徴とする請
求項1記載のポンプであり、異物の付着堆積を抑制する
と共に、ポンプ運転中の効率を高く維持することが出来
る。
【0020】本発明の請求項3に記載の発明は、ばね構
造を有しポンプの出入り口の圧力差に相応して前記第1
のシュラウドと前記第2のシュラウドの軸方向の距離が
変化する圧力反応調整手段を有することを特徴とする請
求項1記載のポンプであり、ポンプ内部の構造のみでポ
ンプの吐出圧力に応じた能力調整が可能になる。
【0021】本発明の請求項4に記載の発明は、温度感
応構造を有しポンプの流体温度に相応して前記第1のシ
ュラウドと前記第2のシュラウドの軸方向の距離が変化
する温度反応調整手段を有することを特徴とする請求項
1記載のポンプであり、ポンプ内部の構造のみでポンプ
の流体温度に応じた能力調整が可能になる。
【0022】本発明の請求項5に記載の発明は、ばね構
造を有しポンプの流量に相応して前記第1のシュラウド
と前記第2のシュラウドの円周方向の位相が変化する流
量反応調整手段を有することを特徴とする請求項1記載
のポンプであり、ポンプ内部の構造のみでポンプの吐出
流量の変化を抑制することが可能になる。
【0023】本発明の請求項6に記載の発明は、温度感
応構造を有しポンプの流体温同度に相応して前記第1の
シュラウドと前記第2のシュラウドの円周方向の位相が
変化する温度反応調整手段を有することを特徴とする請
求項1記載のポンプであり、ポンプ内部の構造のみでポ
ンプの流体温度に応じた能力調整が可能になる。
【0024】本発明の請求項7に記載の発明は、前記シ
ュラウド位相変更手段が、前記第1のシュラウドのブレ
ード先端と前記第2のシュラウドのブレード先端がポン
プ運転の運転と停止又は正転と逆転により角度位相が変
化するようにすることを特徴とする請求項1記載のポン
プであり、異物の付着堆積を抑制すると共に、ポンプ運
転中の効率を高く維持することが出来る。
【0025】本発明の請求項8に記載の発明は、前記第
1のシュラウドのブレード先端と前記第2のシュラウド
のブレード先端の位相角度を変化させるために、任意又
は定期的に運転と停止又は正転と逆転を行う回転制御手
段を有することを特徴とする請求項7記載のポンプであ
り、簡単な運転操作により、異物の付着堆積を抑制する
と共に、ポンプ運転中の効率を高く維持することが出来
る。
【0026】本発明の請求項9に記載の発明は、前記第
1のシュラウドのブレード先端と前記第2のシュラウド
のブレード先端がポンプ運転の運転と停止又は正転と逆
転により角度位相が変化する前記シュラウド位相変更手
段がいずれか一方のシュラウド及びブレードの回転慣性
力を利用する慣性利用手段であることを特徴とする請求
項7記載のポンプであり、特別な運転操作する事なし
に、異物の付着堆積を抑制すると共に、ポンプ運転中の
効率を高く維持することが出来る。
【0027】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1におけるポンプの概略構造図、図2は同シュラウド
の基本構造図、図3は同羽根車の組立て状態図、図4は
同羽根車の構造図、図5は同ポンプの動作説明図であ
る。
【0028】図1において、1はポンプ本体、2は上側
ケース、3は防水隔壁、4は下側ケースで、防水隔壁3
と下側ケース4で防水される部分に電気部品が配置され
る。5は巻線を有しポンプの駆動源となるモータのステ
ータ、6はステータ6の巻線への電流供給制御する基
板、6−1は基板に必要な電力を供給する電源線であ
る。7はポンプの駆動源となるモータのローターで、7
−1はローター7に取りつけられてステータ6に発生す
る電磁力によって回転力を生じさせるためのマグネッ
ト、8は表面の摩擦発生を少なくする軸受け板、9はロ
ーター7の回転運動を低抵抗で支持する軸受けで、下面
は軸受け板8に接している。
【0029】10は、軸受け9を貫通してローター7の
回転運動を支持する軸である。11は流体を導入する吸
込み口、12は昇圧された流体が取り出される吐出口で
ある。13は回転運動することによって流体に運動エネ
ルギーを与えるブレードを有する第1のシュラウド、1
4は回転運動することによって流体に運動エネルギーを
与えるブレードを有する第2のシュラウド、16はそれ
らシュラウド13,14で遠心力を受け速度上昇した流
体を圧力を有する流体に変換するボリュートで、ボリュ
ート16の一部から吐出口12に流体は取り出される。
17はシールリングである。
【0030】ポンプの動作について簡単に説明する。電
源線6−1に電力を供給すると、基板はロータ7のマグ
ネット7−1に回転力を与える電磁力を発生するように
ステータ5の巻線に電流を流し、その回転が維持される
ように制御する。その結果、ローター7は回転を続け、
それと共にブレードを有する第1のシュラウド13及び
第2のシュラウド14も回転する。
【0031】今、シュラウド13,14の間に流体が存
在しているとすると、シュラウド13,14のブレード
によって流体もシュラウド13,14と共に回転する。
流体が回転運動すると、遠心力の作用により流体はシュ
ラウド13,14の外側の方へ移動していく。その結
果、シュラウド13,14の回転中心部分は圧力が低下
し、逆に回転円周部分は圧力が上昇すると共に円周方向
の速度が増大する。流体の円周方向の速度エネルギー
は、ボリュート16で効率よく減速されながら圧力エネ
ルギーに変換される。シュラウド13,14の回転中心
付近は圧力が低下するので、吸込み口11から流体導入
され、連続的にポンプ1内で圧力上昇されて、吐出口1
2から吐出される。
【0032】本実施の形態では、駆動力を発生するモー
タの構成をDCブラシレス方式の構造で説明している
が、ポンプのシュラウド13,14に回転力を与えるも
のであれば、その方式はACモータやDCブラシモータ
やステッピングモータや超音波モータや静電モータやそ
の他のモータや内燃エンジンや蒸気機関やその他の動力
のいずれのものでもかまわない。
【0033】図2にシュラウド13,14の基本構造を
示す。13aは第1のシュラウド13の面上に放射上に
配置されるブレード、13bは第1のシュラウド13の
中心部から吸込まれた流体がシュラウド13,14の間
に出てくる通水路、14aは第2のシュラウド14の面
上に放射上に配置されるブレードである。
【0034】図3にポンプの羽根車としての第1及び第
2のシュラウド13,14の組立て状況を示す。第1の
シュラウド13と第2のシュラウド14はそれぞれのブ
レードが向き合うように組立てられ、流体は、第1のシ
ュラウド13の中心部から吸込まれて、第1及び第2の
シュラウド13,14の間へ供給される。
【0035】図4に羽根車の構造を示す。13cは第1
のシュラウド13と構造的に結合しておりローター7に
固定される円板、13dは第1のシュラウド13と円板
13cを結合させる円筒部である、15は第2のシュラ
ウド14が、円筒部13dを回転中心軸として回転可能
にする摺動リングである。
【0036】次にポンプの羽根車の動作について、図5
の動作説明図を用いて説明する。図5(a)はローター
7が正転方向に回転している場合の円周部分から羽根車
を見た状況を示す。正転時に第1のシュラウド13の手
前円周部が右向きに回転している場合、第1のシュラウ
ド13のブレード13aは右方向に移動するとき第2の
シュラウド14のブレード14aを押すように回転す
る。
【0037】このとき、ブレード13a,14aは流体
に運動エネルギーを与える変わりに流体から反力を受け
るので、ブレード13aは必ずブレード14aに密着し
て押されていく。このとき、ブレード13aとブレード
14aが密着していると羽根車に通水路が形成されて羽
根効率は良い状態にある。次に、ローター7を逆転させ
る場合には、逆転時に第1のシュラウド13の手前円周
部が左向きに回転していて、第1のシュラウド13のブ
レード13aは左方向に移動するとき第2のシュラウド
14のブレード14aを押すように回転する。
【0038】このように、正逆転運転させると、第2の
シュラウド14は第1のシュラウド13に対してブレー
ド13a,14aの幅に相当する角度だけ回転する。す
なわち、シュラウド13,14の隙間は変化することに
なり、正逆転時には開くので、仮にシュラウド13,1
4間及びブレード13a,14aの表面に異物が付着し
ていても、上記動作において付着していた異物ははがさ
れることになり、次のポンプ運転時に、ポンプ外へ排出
される。
【0039】シュラウド位相変更手段を有し、回転制御
手段を有するポンプでは、ローター7の正逆転運動によ
って異物の付着堆積を防止、抑制できる。上記説明で
は、ローター7の正逆転運動で説明したが、第2のシュ
ラウド14の回転慣性モーメントを用いる慣性利用手段
による場合は、ポンプの運転開始及び停止時に発生する
慣性力が摺動リング15の摺動摩擦力よりも大きい構成
であれば、慣性運動によってポンプの運転開始時又は停
止時に第2のシュラウド14が第1のシュラウド13に
対してブレード13a,14aの幅に相当する角度だけ
回転することになり、正逆転なしでも正逆転動作時と同
様の効果が得られる。
【0040】また、上記例では、第2のシュラウド14
が第1のシュラウド13に対してブレード13a,14
aの幅に相当する角度だけ回転する例で示したが、摺動
リング15に一定角度のみ可動する制限機構を設ける、
或いは、第2のシュラウド14と円板13cにストッパ
となる突起部を設けること等によって、第2のシュラウ
ド14が第1のシュラウド13に対してブレード13
a,14aの幅の任意の幅に相当する角度だけ回転する
ようにして、停止中はシュラウド13,14を離してお
き、運転中はシュラウド13,14を密着させる、或い
は、その逆にすることもできる。
【0041】(実施の形態2)図6は本発明の実施の形
態2における羽根車の構造図、図7は同動作説明図であ
る。図6において、20は温度感応構造としての流体の
温度に反応して伸縮する形状記憶合金やバイメタルで作
られたばね、20aはばね20と第2のシュラウド14
を接続して円筒部13dを上下に摺動することのできる
接続リング、20bはばね20と円板13cを接続固定
する固定リングである。
【0042】図7の動作説明図において、流体の温度が
高い場合は、(a)のように伸びた状態にあるばね20
により、第2のシュラウド14は第1のシュラウド13
に近づいた状態にある。流体の温度が低い場合は(b)
のように縮んだ状態にあるばね20により、第2のシュ
ラウド14は第1のシュラウド13から離れた状態にあ
る。第2のシュラウド14が第1のシュラウド13に近
づいた状態では、シュラウド13,14が密着しており
羽根車の効率は高い。
【0043】一方、第2のシュラウド14が第1のシュ
ラウド13から離れた状態にあると、シュラウド13,
14の間の流体には渦が発生したり、或いは円周部分か
ら中心部分へ戻る還流が発生することになるので、羽根
車効率は悪くなり、結果としてポンプ1の吐出圧力が低
下し、流体の流量が減少する。上記のような温度反応調
整手段を有するポンプを、例えば、循環冷却装置などに
接続すれば、流体の温度に合わせて流体の循環量を調整
することができ、簡単な方法で冷却能力の一定化を図る
ことができるようになる。
【0044】なお、上記例では、流体が高温時に伸びる
ばね20を用いたが、高温時に縮むばねを用いる、或い
は、ばね20で第1のシュラウド13の方を動かす、ま
たは、ブレード13aとブレード14aが密着する位置
にしてシュラウド13,14が離れた場合に通水路面積
が拡大してポンプの能力が増加する等の方法も可能であ
り、用途に合わせて能力や効率を温度の上下に対応させ
て任意に変化させることができる方法もある。
【0045】(実施の形態3)本発明の実施の形態3と
して圧力反応調整手段を有するポンプについて説明す
る。図8は本発明の実施の形態3における羽根車の構造
図、図9は同動作説明図である。
【0046】図8において、30はばねである。本実施
の形態では、第2のシュラウド14はローター7に固定
されている円板を兼ねており、円筒部13dと第2のシ
ュラウド14が接続されていて、第1のシュラウド13
及びブレード13aが上下に動作可能になっていて、第
1のシュラウド13はばね30によって、第2のシュラ
ウド14から離れる方へ押されている。
【0047】次にポンプの動作を図9を参照して説明す
る。今、ポンプの出力が低く運転されていて吐出圧力が
低い場合には、吐出口12に近い円周部の圧力と吸い込
み口11に近い中央部の圧力との差が小さいが、ポンプ
の出力が高く運転されていて吐出圧力が高い場合には、
吐出口12に近い円周部の圧力と吸い込み口11に近い
中央部の圧力との差が大きく第1のシュラウド13の上
側円周部から中央部へと向う環流水が流れ、その環流水
の増加にともなって、図中、下方向へ押す力が働く。よ
って、吐出圧力に相関して第1のシュラウド13は押さ
れる力とばね30の反力のバランスする位置に変位す
る。
【0048】図9に示すように、ブレード13aとブレ
ード14aが互い違いに配置されている場合は、第1の
シュラウド13の変位に伴って、シュラウド13,14
とブレード13a,14aの間の隙間が変化して、隙間
が小さくなると羽根の仕事量が低下するようになる。ま
た第1のシュラウド13が下方へ移動すると、環流量が
増加しやすく、ポンプ効率も低下する。
【0049】以上のように、圧力反応調整手段を有する
ポンプの吐出圧力が大きくなる場合、第1のシュラウド
13が第2のシュラウド14に近づくように動作し、そ
の結果、羽根車の仕事量は低下し、環流量増加によりポ
ンプ効率は低下するようになるので吐出圧力を減ずるこ
とになり、結果として、吐出圧力を一定化する作用を有
するようになる。吐出圧力の一定化のレベルは、ばね3
0の強度や第1のシュラウド13の面積や、吸込み口形
状や吐出口形状やボリュート16の形状により調整され
る。
【0050】(実施の形態4)図10は本発明の実施の
形態4における羽根車の構造図、図11は同動作説明図
である。図10において、35はばね構造体である。本
実施の形態では、第2のシュラウド14は摺動リング1
5によって円筒部13dを中心軸として、回転変位が可
能である。14bは第2のシュラウド14の一部に設け
られる突起部で、突起端面はばね構造体35に結合して
いる。
【0051】ばね構造体35の構造を動作説明図として
図11に示す。35aは第1のばね、35bは第2のば
ねで、その第1のばね35aと第2のばね35bの間に
突起部14bが挟まれた構造となるものである。今、温
度感応構造として、第1のばね35aが高温で伸びる形
状記憶ばねで、第2のばねは形状記憶ばねを押し戻す通
常のばねである場合、ポンプ1は温度反応調整手段を有
することができる。
【0052】図11の(a)に示すように、温度反応調
整手段を有するポンプ1では、流体が低温時は第1のば
ね35aが縮んでおり第2のばね35bに押されて突起
部14bは図中の左側へ押されている。その結果、第2
のシュラウド14が押されることになり、第2のシュラ
ウド14のブレード14aは第1のシュラウド13のブ
レード13aと密着する位置にあり、すなわち、位相変
化前の状態にある。
【0053】次に、流体が高温時は、第1のばね35a
が伸びて第2のばね35bを押し戻し、突起部14bは
図中の右側へ押されていく。その結果、第2のシュラウ
ド14が図中の(b)のように右方向へ押されることに
なり、第2のシュラウド14のブレード14aは第1の
シュラウド13のブレード13aと離れた位置にあり、
すなわち、位相変化後の状態に変わる。
【0054】ブレード14aとブレード13aはこの場
合密着している方が羽根車効率が高く、例えば、循環暖
房システムに本発明のポンプを用いれば、自動的に暖房
能力を一定化することができるようになる。上記例で
は、第1のばね35aが高温で伸びる形状記憶ばねとし
たが、第2のばね35bが高温で伸びる形状記憶ばねと
して第1のばねを通常のばねとすると、上記例と逆に低
温時に羽根車効率が悪く高温時に羽根車効率が高いポン
プを具現化でき、例えば、冷却システムに応用すること
も出来る。以上に記載の温度反応調整手段を有するポン
プでは、ばねに温度反応型の形状記憶ばねを用いて温度
変化に対する羽根車効率の変化を生じさせている。
【0055】次に、流量反応調整手段を有するポンプと
しての説明を記載する。第1のばね35aも第2のばね
35bも通常のばねで、そのばねの強度が第2のシュラ
ウド14のブレード14aに作用する流体の抗力に近い
力でバランスするものである場合は、ブレード14aに
作用する流体の流量や密度や圧力に対応させて羽根車効
率を変化させることもできるようになる。例えば、流量
が少ないと、ブレード14aに作用する抗力は小さく、
シュラウド14の突起部14bはばね構造体35に押さ
れて結果的にブレード13aとブレード14aは密着す
る位置にある。
【0056】次に、流量が多くなると、ブレード14a
に作用する抗力は大きく、シュラウド14の突起部14
bはばね構造体35を押して結果的にブレード13aと
ブレード14aは離れた位置に変化する。このような流
量反応調整手段を有するポンプ1を用いれば、例えば電
源電圧が上昇してポンプ1の吐出流量が上昇してしまう
場合であっても、自動的に吐出流量を減らすような作用
を生み出すことができ、流量増加を抑えることが可能と
なる。
【0057】上記例では、流量が少ないときに密着する
例で示したが、その逆に流量が増加したら密着するよう
な流量反応調整手段を有するポンプもありうる。また、
作用力が、流体の密度でも、粘性でも、吐出圧力の場合
もあり得る。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明のポンプは、第1の
シュラウドと第2のシュラウドを有して、そのシュラウ
ドの位置や位相が変化することによって、シュラウド面
上のブレード同士が密着したり離れたりすることの出来
るポンプであるから、異物がブレード等に付着堆積する
ことを防止又は抑制、除去することが出来るので、ポン
プ性能を維持することができ、ポンプの寿命を延ばす、
或いはポンプのメンテナンス頻度を削減する事が可能と
なるポンプを実現することができる。
【0059】また、流体の圧力や、又は、温度や、又
は、その他流体の特性やその変化に合わせて第1のシュ
ラウドと第2のシュラウドの位置や位相が変化すること
によって、シュラウド面上のブレード同士が密着したり
離れたりすることの出来るポンプであるから、流体の圧
力や、又は、温度や、又は、その他流体の特性やその変
化によるポンプ性能の変化の度合いを減らして、ポンプ
性能を維持することができ、ポンプ以外に調節装置や制
御装置を用いなくてもポンプのみで自動的に調整するこ
とができるポンプを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるポンプの概略構
造図
【図2】本発明の実施に形態1におけるシュラウドの基
本構造図
【図3】本発明の実施の形態1における羽根車の組立て
状態図
【図4】本発明の実施の形態1における羽根車の構造図
【図5】本発明の実施の形態1におけるポンプの動作説
明図
【図6】本発明の実施の形態2における羽根車の構造図
【図7】本発明の実施の形態2における動作説明図
【図8】本発明の実施の形態3における羽根車の構造図
【図9】本発明の実施の形態3における動作説明図
【図10】本発明の実施の形態4における羽根車の構造
【図11】本発明の実施の形態4における動作説明図
【図12】従来のポンプの羽根車の構造図
【符号の説明】
1 ポンプ本体 13 第1のシュラウド 13a ブレード 14 第2のシュラウド 14a ブレード 20 ばね 30 ばね 35 ばね構造体 35a 第1のばね 35b 第2のばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 治彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H020 AA01 AA07 BA06 BA11 BA13 BA15 CA01 CA03 CA04 CA10 DA03 DA08 DA09 DA28 3H033 AA01 BB01 BB06 CC01 DD06 DD09 DD28 EE11 EE15 EE16 EE17

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレードを有する第1のシュラウドと、前
    記第1のシュラウドと対向して配置されるブレードを有
    する第2のシュラウドから成る羽根車を有し、前記第1
    のシュラウドと前記第2のシュラウドの円周方向もしく
    は軸方向の相対的な位置が変化するシュラウド位置変更
    手段を備えたことを特徴とするポンプ。
  2. 【請求項2】前記シュラウド位置変更手段が、前記第1
    のシュラウドのブレード先端と前記第2のシュラウドの
    ブレード先端がポンプ運転中は互いに対向する位置にあ
    り、ポンプ停止中は互いにずれた位置にあるようにする
    ことを特徴とする請求項1記載のポンプ。
  3. 【請求項3】ばね構造を有しポンプの出入り口の圧力差
    に相応して前記第1のシュラウドと前記第2のシュラウ
    ドの軸方向の距離が変化する圧力反応調整手段を有する
    ことを特徴とする請求項1記載のポンプ。
  4. 【請求項4】温度感応構造を有しポンプの流体温度に相
    応して前記第1のシュラウドと前記第2のシュラウドの
    軸方向の距離が変化する温度反応調整手段を有すること
    を特徴とする請求項1記載のポンプ。
  5. 【請求項5】ばね構造を有しポンプの流量に相応して前
    記第1のシュラウドと前記第2のシュラウドの円周方向
    の位相が変化する流量反応調整手段を有することを特徴
    とする請求項1記載のポンプ。
  6. 【請求項6】温度感応構造を有しポンプの流体温度に相
    応して前記第1のシュラウドと前記第2のシュラウドの
    円周方向の位相が変化する温度反応調整手段を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載のポンプ。
  7. 【請求項7】前記シュラウド位相変更手段が、前記第1
    のシュラウドのブレード先端と前記第2のシュラウドの
    ブレード先端がポンプ運転の運転と停止又は正転と逆転
    により角度位相が変化するようにすることを特徴とする
    請求項1記載のポンプ。
  8. 【請求項8】前記第1のシュラウドのブレード先端と前
    記第2のシュラウドのブレード先端の位相角度を変化さ
    せるために、任意又は定期的に運転と停止又は正転と逆
    転を行う回転制御手段を有することを特徴とする請求項
    7記載のポンプ。
  9. 【請求項9】前記第1のシュラウドのブレード先端と前
    記第2のシュラウドのブレード先端がポンプ運転の運転
    と停止又は正転と逆転により角度位相が変化する前記シ
    ュラウド位相変更手段がいずれか一方のシュラウド及び
    ブレードの回転慣性力を利用する慣性利用手段であるこ
    とを特徴とする請求項7記載のポンプ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6636827B2 (en) * 1998-04-07 2003-10-21 Ishida Co., Ltd. Foreign-matter detector and foreign-matter detecting system
CN106122081A (zh) * 2016-08-16 2016-11-16 台州锦霸工贸有限公司 一种深井泵中的叶轮组件
RU2702772C1 (ru) * 2019-03-19 2019-10-11 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Юго-Западный государственный университет" (ЮЗГУ) Свеклонасос
CN114776633A (zh) * 2022-05-09 2022-07-22 方文建 一种新型水泵吸水防漩涡导流装置及导流方法
CN115773274A (zh) * 2023-02-10 2023-03-10 河北通达泵阀集团有限公司 陶瓷渣浆泵压铸成型叶轮

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