JP2001152336A - 光学薄膜製造装置と光学薄膜製造方法 - Google Patents
光学薄膜製造装置と光学薄膜製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 様々な蒸着条件に対応して膜厚分布の均一な
光学薄膜を形成することが可能な光学薄膜製造装置と光
学薄膜製造方法を提供する。 【解決手段】 レンズ(L1)を自転可能に保持するレンズ
ホルダー(H)と支持ホルダー(P)、レンズ(L1)の表面に向
けて薄膜形成用の蒸着材料(S1)を蒸散させる蒸着源(S)
を設けた。蒸着源(S)から蒸散した蒸着材料(S1)が、そ
の蒸気密度分布の高い部分ほどレンズ(L1)の表面に大き
な入射角で到達するように、蒸着源(S)と支持ホルダー
(P)との相対位置を、水平方向,垂直方向,傾斜方向の
うちの少なくとも1つの方向に変化させるレンズ側駆動
機構(ML),蒸着源側駆動機構(MS)を設けた。
光学薄膜を形成することが可能な光学薄膜製造装置と光
学薄膜製造方法を提供する。 【解決手段】 レンズ(L1)を自転可能に保持するレンズ
ホルダー(H)と支持ホルダー(P)、レンズ(L1)の表面に向
けて薄膜形成用の蒸着材料(S1)を蒸散させる蒸着源(S)
を設けた。蒸着源(S)から蒸散した蒸着材料(S1)が、そ
の蒸気密度分布の高い部分ほどレンズ(L1)の表面に大き
な入射角で到達するように、蒸着源(S)と支持ホルダー
(P)との相対位置を、水平方向,垂直方向,傾斜方向の
うちの少なくとも1つの方向に変化させるレンズ側駆動
機構(ML),蒸着源側駆動機構(MS)を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学薄膜製造装置と
光学薄膜製造方法に関するものであり、更に詳しくは、
光学素子(例えばレンズ,プリズム,ミラー等)の表面に
光学薄膜(例えば反射防止膜等)を形成する成膜装置と成
膜方法に関するものである。
光学薄膜製造方法に関するものであり、更に詳しくは、
光学素子(例えばレンズ,プリズム,ミラー等)の表面に
光学薄膜(例えば反射防止膜等)を形成する成膜装置と成
膜方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学素子表面への光学薄膜の形成(すな
わち成膜)は、例えば図4に示すような光学薄膜製造装
置を用いて、真空蒸着法により行われるのが一般的であ
る。この光学薄膜製造装置は、真空排気可能な容器(V)
内に蒸着源(S),ドーム(R)等を備えている。蒸着源(S)
には薄膜形成用の蒸着材料(S1)が収容されており、その
蒸着材料(S1)が電子線で発生させたジュール熱により加
熱され、レンズ(L)の表面に向けて蒸散するようになっ
ている。一方、ドーム(R)にはレンズホルダー(H)を取り
付けるための穴が複数形成されており、そのレンズホル
ダー(H)はレンズ(L)を固定状態で保持しうるように
構成されている。また、ドーム(R)は駆動機構(不図
示)により公転軸(AX)を中心に回転し、それに連動して
レンズホルダー(H)が自転軸(ax)を中心に回転するよう
に構成されている。レンズホルダー(H)にはレンズ(L)が
一体的に固定されているので、ドーム(R)を回転させれ
ばレンズ(L)は自公転することになる。
わち成膜)は、例えば図4に示すような光学薄膜製造装
置を用いて、真空蒸着法により行われるのが一般的であ
る。この光学薄膜製造装置は、真空排気可能な容器(V)
内に蒸着源(S),ドーム(R)等を備えている。蒸着源(S)
には薄膜形成用の蒸着材料(S1)が収容されており、その
蒸着材料(S1)が電子線で発生させたジュール熱により加
熱され、レンズ(L)の表面に向けて蒸散するようになっ
ている。一方、ドーム(R)にはレンズホルダー(H)を取り
付けるための穴が複数形成されており、そのレンズホル
ダー(H)はレンズ(L)を固定状態で保持しうるように
構成されている。また、ドーム(R)は駆動機構(不図
示)により公転軸(AX)を中心に回転し、それに連動して
レンズホルダー(H)が自転軸(ax)を中心に回転するよう
に構成されている。レンズホルダー(H)にはレンズ(L)が
一体的に固定されているので、ドーム(R)を回転させれ
ばレンズ(L)は自公転することになる。
【0003】成膜を行う際には、まずレンズ(L)をレン
ズホルダー(H)に固定し、それをドーム(R)にセットした
後、容器(V)内を真空排気する。そして、上述したよう
にドーム(R)を回転させることによりレンズ(L)を自公転
させながら、蒸着材料(S1)を加熱蒸散させる。すると、
蒸着源(S)から蒸散した蒸着材料(S1)がレンズ(L)の凸面
に付着して、光学薄膜が形成される。なお、蒸着材料(S
1)の異なる複数の蒸着源(S)を用いて上記蒸着処理を繰
り返せば、多層の光学薄膜を形成することができる。
ズホルダー(H)に固定し、それをドーム(R)にセットした
後、容器(V)内を真空排気する。そして、上述したよう
にドーム(R)を回転させることによりレンズ(L)を自公転
させながら、蒸着材料(S1)を加熱蒸散させる。すると、
蒸着源(S)から蒸散した蒸着材料(S1)がレンズ(L)の凸面
に付着して、光学薄膜が形成される。なお、蒸着材料(S
1)の異なる複数の蒸着源(S)を用いて上記蒸着処理を繰
り返せば、多層の光学薄膜を形成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図4に示
す装置には、形成される光学薄膜の膜厚分布にムラが生
じるという問題がある。つまり、レンズ(L)の中心部と
周辺部とで膜厚にギャップが生じてしまうのである。こ
の問題が生じる原因の一つに、蒸着源(S)から蒸散した
蒸着材料(S1)がレンズ(L)の表面に付着する際、その入
射角がレンズ(L)の中心部と周辺部とで異なる点が挙げ
られる。レンズ表面の曲率が大きいほど(すなわち曲率
半径が小さいほど)、レンズ周辺部に対する入射角が大
きくなるため、レンズ周辺部での膜厚は薄くなり、レン
ズ周辺部の光学特性が悪化することになる(例えば反射
防止特性が短波長側にシフトする。)。そして、光学薄
膜の膜厚分布にムラがあるレンズを用いると、光学系内
で光量バラツキが発生するため、被投影面(ウエハ面)上
での照度分布にムラが生じて、投影パターンの露光ムラ
が生じることになる。また膜厚が薄くなると、密着性不
良,膜剥離,曇り等の欠陥が生じ易くなる。
す装置には、形成される光学薄膜の膜厚分布にムラが生
じるという問題がある。つまり、レンズ(L)の中心部と
周辺部とで膜厚にギャップが生じてしまうのである。こ
の問題が生じる原因の一つに、蒸着源(S)から蒸散した
蒸着材料(S1)がレンズ(L)の表面に付着する際、その入
射角がレンズ(L)の中心部と周辺部とで異なる点が挙げ
られる。レンズ表面の曲率が大きいほど(すなわち曲率
半径が小さいほど)、レンズ周辺部に対する入射角が大
きくなるため、レンズ周辺部での膜厚は薄くなり、レン
ズ周辺部の光学特性が悪化することになる(例えば反射
防止特性が短波長側にシフトする。)。そして、光学薄
膜の膜厚分布にムラがあるレンズを用いると、光学系内
で光量バラツキが発生するため、被投影面(ウエハ面)上
での照度分布にムラが生じて、投影パターンの露光ムラ
が生じることになる。また膜厚が薄くなると、密着性不
良,膜剥離,曇り等の欠陥が生じ易くなる。
【0005】上記のような問題があるにもかかわらず、
最近の光リソグラフィー装置には曲率の大きいレンズが
多く用いられている。それは、解像度を上げるために波
長の短いエキシマレーザ光を用いることが多くなってき
ているからである。短波長の光に対して使用可能な光学
材料の屈折率は小さいため、結果として曲率の大きいレ
ンズを多用することになるのである。また、光学系(光
リソグラフィー装置の照明光学系等)のコンパクト化や
レンズ枚数削減を目的として、曲率の大きいレンズが多
用される場合もある。
最近の光リソグラフィー装置には曲率の大きいレンズが
多く用いられている。それは、解像度を上げるために波
長の短いエキシマレーザ光を用いることが多くなってき
ているからである。短波長の光に対して使用可能な光学
材料の屈折率は小さいため、結果として曲率の大きいレ
ンズを多用することになるのである。また、光学系(光
リソグラフィー装置の照明光学系等)のコンパクト化や
レンズ枚数削減を目的として、曲率の大きいレンズが多
用される場合もある。
【0006】曲率の大きなレンズに膜厚分布の均一な光
学薄膜を形成するために、蒸着源を複数配置した装置や
蒸着方向を制限するマスクを複数配置した装置が、特開
平11−106901号公報,特開平11−20001
7号公報,特開平11−106902号公報,特開平1
1−140642号公報等で提案されている。しかしこ
れらの装置では、光学素子面の多様な曲率や形状,使用
する蒸着材料の種類(蒸発特性等),蒸着雰囲気等の様々
な蒸着条件に対応することが困難である。例えば蒸着材
料の種類が異なれば、蒸散した蒸着材料の蒸気密度分布
も異なってしまうため、これに応じた調整を行うことが
できなければ、光学薄膜の膜厚分布にはムラが生じるこ
となる。
学薄膜を形成するために、蒸着源を複数配置した装置や
蒸着方向を制限するマスクを複数配置した装置が、特開
平11−106901号公報,特開平11−20001
7号公報,特開平11−106902号公報,特開平1
1−140642号公報等で提案されている。しかしこ
れらの装置では、光学素子面の多様な曲率や形状,使用
する蒸着材料の種類(蒸発特性等),蒸着雰囲気等の様々
な蒸着条件に対応することが困難である。例えば蒸着材
料の種類が異なれば、蒸散した蒸着材料の蒸気密度分布
も異なってしまうため、これに応じた調整を行うことが
できなければ、光学薄膜の膜厚分布にはムラが生じるこ
となる。
【0007】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであって、様々な蒸着条件に対応して膜厚分布の均
一な光学薄膜を形成することが可能な光学薄膜製造装置
と光学薄膜製造方法を提供することを目的とする。
ものであって、様々な蒸着条件に対応して膜厚分布の均
一な光学薄膜を形成することが可能な光学薄膜製造装置
と光学薄膜製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明の光学薄膜製造装置は、光学素子を自転
又は自公転可能に保持する保持部材と、前記光学素子の
表面に向けて薄膜形成用の蒸着材料を蒸散させる蒸着源
を備えた光学薄膜製造装置において、前記蒸着源から蒸
散した蒸着材料が、その蒸気密度分布の高い部分ほど前
記光学素子の表面に大きな入射角で到達するように、前
記蒸着源と前記保持部材との相対位置を、水平方向,垂
直方向,傾斜方向のうちの少なくとも1つの方向に変化
させる可変機構を設けたことを特徴とする。
に、第1の発明の光学薄膜製造装置は、光学素子を自転
又は自公転可能に保持する保持部材と、前記光学素子の
表面に向けて薄膜形成用の蒸着材料を蒸散させる蒸着源
を備えた光学薄膜製造装置において、前記蒸着源から蒸
散した蒸着材料が、その蒸気密度分布の高い部分ほど前
記光学素子の表面に大きな入射角で到達するように、前
記蒸着源と前記保持部材との相対位置を、水平方向,垂
直方向,傾斜方向のうちの少なくとも1つの方向に変化
させる可変機構を設けたことを特徴とする。
【0009】第2の発明の光学薄膜製造方法は、上記第
1の発明の光学薄膜製造装置を用いて、複数の蒸着材料
から成る多層の光学薄膜を形成する光学薄膜製造方法で
あって、蒸着材料毎に前記蒸着源と前記保持部材との相
対位置を前記可変機構で変化させることを特徴とする。
1の発明の光学薄膜製造装置を用いて、複数の蒸着材料
から成る多層の光学薄膜を形成する光学薄膜製造方法で
あって、蒸着材料毎に前記蒸着源と前記保持部材との相
対位置を前記可変機構で変化させることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した光学薄膜
製造装置と光学薄膜製造方法を、図面を参照しつつ説明
する。図1〜図3に、本発明に係る光学薄膜製造装置の
一実施の形態を示す。図1〜図3に示す装置は同一のも
のであり、図1と図3はレンズ(L1)の凸面に対する成膜
を示しており、図2はレンズ(L2)の凹面に対する成膜を
示している。また、図1と図2に示す蒸着材料(S1)と図
3に示す蒸着材料(S2)とは種類が異なっており、蒸発特
性の異なる蒸着材料(S1,S2)を使用したときの成膜をそ
れぞれ示している。なお、この光学薄膜製造装置による
成膜の対象は、レンズの表面に限らない。例えば、プリ
ズム,ミラー,その他の光学素子の表面に対しても光学
薄膜を形成することは可能である。
製造装置と光学薄膜製造方法を、図面を参照しつつ説明
する。図1〜図3に、本発明に係る光学薄膜製造装置の
一実施の形態を示す。図1〜図3に示す装置は同一のも
のであり、図1と図3はレンズ(L1)の凸面に対する成膜
を示しており、図2はレンズ(L2)の凹面に対する成膜を
示している。また、図1と図2に示す蒸着材料(S1)と図
3に示す蒸着材料(S2)とは種類が異なっており、蒸発特
性の異なる蒸着材料(S1,S2)を使用したときの成膜をそ
れぞれ示している。なお、この光学薄膜製造装置による
成膜の対象は、レンズの表面に限らない。例えば、プリ
ズム,ミラー,その他の光学素子の表面に対しても光学
薄膜を形成することは可能である。
【0011】この光学薄膜製造装置は、レンズホルダー
(H)と支持ホルダー(P)から成る保持部材,レンズ回転用
のモーター(M)とギア構造(G)から成るレンズ自転機構,
蒸着源(S),レンズ側駆動機構(ML),蒸着源側駆動機構
(MS),容器(V)等を備えている。図示のように平板状を
成す支持ホルダー(P)には、レンズホルダー(H)を取り付
けるための穴が1つ形成されている。レンズホルダー
(H)は、平凸のレンズ(L1)や平凹のレンズ(L2)等の光学
素子を固定状態で保持しうるように構成されており、モ
ーター(M)の駆動力を伝えるギア構造(G)によって、自転
軸(ax)を中心に回転するように構成されている。レンズ
ホルダー(H)にはレンズ(L1,L2)が一体的に固定されてい
るので、モーター(M)をONすればレンズ(L1,L2)は自転
することになる。
(H)と支持ホルダー(P)から成る保持部材,レンズ回転用
のモーター(M)とギア構造(G)から成るレンズ自転機構,
蒸着源(S),レンズ側駆動機構(ML),蒸着源側駆動機構
(MS),容器(V)等を備えている。図示のように平板状を
成す支持ホルダー(P)には、レンズホルダー(H)を取り付
けるための穴が1つ形成されている。レンズホルダー
(H)は、平凸のレンズ(L1)や平凹のレンズ(L2)等の光学
素子を固定状態で保持しうるように構成されており、モ
ーター(M)の駆動力を伝えるギア構造(G)によって、自転
軸(ax)を中心に回転するように構成されている。レンズ
ホルダー(H)にはレンズ(L1,L2)が一体的に固定されてい
るので、モーター(M)をONすればレンズ(L1,L2)は自転
することになる。
【0012】この装置は1枚のレンズ(L1,L2)に対して
成膜を行う構成になっているが、支持ホルダー(P)にレ
ンズホルダー(H)を取り付けるための穴を複数形成すれ
ば、一度に複数枚のレンズに対して成膜を行うことが可
能である。その場合、支持ホルダー(P)の回転駆動にモ
ーター(M)を兼用するか、あるいは支持ホルダー(P)とレ
ンズホルダー(H)とが連動して回転するように構成すれ
ばよい。レンズホルダー(H)にはレンズ(L1,L2)が一体的
に固定されているので、レンズホルダー(H)と支持ホル
ダー(P)を回転させればレンズ(L1,L2)は自公転すること
になる。
成膜を行う構成になっているが、支持ホルダー(P)にレ
ンズホルダー(H)を取り付けるための穴を複数形成すれ
ば、一度に複数枚のレンズに対して成膜を行うことが可
能である。その場合、支持ホルダー(P)の回転駆動にモ
ーター(M)を兼用するか、あるいは支持ホルダー(P)とレ
ンズホルダー(H)とが連動して回転するように構成すれ
ばよい。レンズホルダー(H)にはレンズ(L1,L2)が一体的
に固定されているので、レンズホルダー(H)と支持ホル
ダー(P)を回転させればレンズ(L1,L2)は自公転すること
になる。
【0013】蒸着源(S)には薄膜形成用の蒸着材料(S1,S
2)が収容されており、その蒸着材料(S1,S2)が電子線で
発生させたジュール熱により加熱され、レンズ(L1,L2)
の表面に向けて蒸散するようになっている。蒸着材料(S
1,S2)は、その蒸発特性に応じた蒸気密度分布で蒸着源
(S)から蒸散する。例えば、図1と図2に示す蒸着材料
(S1)の蒸気密度分布は、中心部(D1)が高く、周辺部(D2)
が低くなる。このような蒸発特性(図1,図2)を示す蒸
着材料(S1)の例としては、フッ化マグネシウム(MgF2),
酸化チタン(TiO2),酸化タンタル(Ta2O5)等が挙げられ
る。一方、図3に示す蒸着材料(S1)の蒸気密度分布は、
中間部(d2)が最も高く、中心部(d1)が次に高く、周辺部
(d3)が最も低くなる。このような蒸発特性(図3)を示す
蒸着材料(S2)の例としては、酸化アルミニウム(Al
2O3),酸化ハフニウム(HfO2),酸化ケイ素(SiO2),酸化
ジルコニウム(ZrO2)と酸化チタン(TiO2)との混合物等が
挙げられる。ただし、いずれの蒸着材料(S1,S2)につい
ても各部の境界は不連続ではなく、高濃度部分の中心を
ピークとして連続的に変化する蒸気密度分布となる。
2)が収容されており、その蒸着材料(S1,S2)が電子線で
発生させたジュール熱により加熱され、レンズ(L1,L2)
の表面に向けて蒸散するようになっている。蒸着材料(S
1,S2)は、その蒸発特性に応じた蒸気密度分布で蒸着源
(S)から蒸散する。例えば、図1と図2に示す蒸着材料
(S1)の蒸気密度分布は、中心部(D1)が高く、周辺部(D2)
が低くなる。このような蒸発特性(図1,図2)を示す蒸
着材料(S1)の例としては、フッ化マグネシウム(MgF2),
酸化チタン(TiO2),酸化タンタル(Ta2O5)等が挙げられ
る。一方、図3に示す蒸着材料(S1)の蒸気密度分布は、
中間部(d2)が最も高く、中心部(d1)が次に高く、周辺部
(d3)が最も低くなる。このような蒸発特性(図3)を示す
蒸着材料(S2)の例としては、酸化アルミニウム(Al
2O3),酸化ハフニウム(HfO2),酸化ケイ素(SiO2),酸化
ジルコニウム(ZrO2)と酸化チタン(TiO2)との混合物等が
挙げられる。ただし、いずれの蒸着材料(S1,S2)につい
ても各部の境界は不連続ではなく、高濃度部分の中心を
ピークとして連続的に変化する蒸気密度分布となる。
【0014】レンズ側駆動機構(ML)は、アクチュエータ
(1),移動ユニット(2),移動ガイド(3),支持プレート
(4),コロ(5)等から成る可変機構であり、支持ホルダー
(P)の左右両側にそれぞれ配置されている。支持プレー
ト(4)上にはコロ(5)が配置されており、コロ(5)上には
移動ユニット(2)が載置されている。移動ユニット(2)は
モーター駆動によって移動し、移動ガイド(3)は移動ユ
ニット(2)の水平方向の移動をガイドする。移動ユニッ
ト(2)上にはアクチュエータ(1)が取り付けられており、
アクチュエータ(1)上には支持ホルダー(P)が取り付けら
れている。支持ホルダー(P)にはレンズホルダー(H)が取
り付けられており、レンズホルダー(H)にはレンズ(L1,L
2)が一体的に固定されているので、支持ホルダー(P)を
移動させればレンズ(L1,L2)の位置が変化することにな
る。
(1),移動ユニット(2),移動ガイド(3),支持プレート
(4),コロ(5)等から成る可変機構であり、支持ホルダー
(P)の左右両側にそれぞれ配置されている。支持プレー
ト(4)上にはコロ(5)が配置されており、コロ(5)上には
移動ユニット(2)が載置されている。移動ユニット(2)は
モーター駆動によって移動し、移動ガイド(3)は移動ユ
ニット(2)の水平方向の移動をガイドする。移動ユニッ
ト(2)上にはアクチュエータ(1)が取り付けられており、
アクチュエータ(1)上には支持ホルダー(P)が取り付けら
れている。支持ホルダー(P)にはレンズホルダー(H)が取
り付けられており、レンズホルダー(H)にはレンズ(L1,L
2)が一体的に固定されているので、支持ホルダー(P)を
移動させればレンズ(L1,L2)の位置が変化することにな
る。
【0015】アクチュエータ(1)は、ジャバラ状の部材
を伸縮させることにより、支持ホルダー(P)を垂直方向
に移動させる構造を有している。支持ホルダー(P)の水
平状態を保ちながら左右のアクチュエータ(1)を駆動す
れば、蒸着源(S)と支持ホルダー(P)との相対位置を垂直
方向に変化させることができる。また、支持ホルダー
(P)が傾くように左右のアクチュエータ(1)の駆動量を変
化させれば、蒸着源(S)と支持ホルダー(P)との相対位置
を傾斜方向に変化させることができる。前述したよう
に、移動ユニット(2)はアクチュエータ(1)を水平方向に
移動させる構造を有しており、アクチュエータ(1)上に
は支持ホルダー(P)が取り付けられている。したがっ
て、移動ユニット(2)を駆動すれば、蒸着源(S)と支持ホ
ルダー(P)との相対位置を水平方向に変化させることが
できる。なお、アクチュエータ(1)の代わりに、ジャバ
ラ状の部材を手動操作によるボルト締めで伸縮させる構
造を用いてもよく、また、移動ユニット(2)や移動ガイ
ド(3)等の代わりに、ボールネジ等の駆動機構を用いて
もよい。
を伸縮させることにより、支持ホルダー(P)を垂直方向
に移動させる構造を有している。支持ホルダー(P)の水
平状態を保ちながら左右のアクチュエータ(1)を駆動す
れば、蒸着源(S)と支持ホルダー(P)との相対位置を垂直
方向に変化させることができる。また、支持ホルダー
(P)が傾くように左右のアクチュエータ(1)の駆動量を変
化させれば、蒸着源(S)と支持ホルダー(P)との相対位置
を傾斜方向に変化させることができる。前述したよう
に、移動ユニット(2)はアクチュエータ(1)を水平方向に
移動させる構造を有しており、アクチュエータ(1)上に
は支持ホルダー(P)が取り付けられている。したがっ
て、移動ユニット(2)を駆動すれば、蒸着源(S)と支持ホ
ルダー(P)との相対位置を水平方向に変化させることが
できる。なお、アクチュエータ(1)の代わりに、ジャバ
ラ状の部材を手動操作によるボルト締めで伸縮させる構
造を用いてもよく、また、移動ユニット(2)や移動ガイ
ド(3)等の代わりに、ボールネジ等の駆動機構を用いて
もよい。
【0016】蒸着源側駆動機構(MS)は、アクチュエータ
(1),移動ユニット(2),移動ガイド(3)等から成る可変
機構であり、容器(V)の底面上に配置されている。2つ
のアクチュエータ(1)上に蒸着源(S)が取り付けられてい
る点を除けば、各部の機能はレンズ側駆動機構(ML)と同
様であり、同じ機能を有する部分には同じ符号が付して
ある。蒸着源(S)の水平状態を保ちながら2つのアクチ
ュエータ(1)を駆動すれば、蒸着源(S)と支持ホルダー
(P)との相対位置を垂直方向に変化させることができ、
蒸着源(S)が傾くように2つのアクチュエータ(1)の駆動
量を変化させれば、蒸着源(S)と支持ホルダー(P)との相
対位置を傾斜方向に変化させることができる。また、移
動ユニット(2)を駆動すれば、蒸着源(S)と支持ホルダー
(P)との相対位置を水平方向に変化させることができ
る。
(1),移動ユニット(2),移動ガイド(3)等から成る可変
機構であり、容器(V)の底面上に配置されている。2つ
のアクチュエータ(1)上に蒸着源(S)が取り付けられてい
る点を除けば、各部の機能はレンズ側駆動機構(ML)と同
様であり、同じ機能を有する部分には同じ符号が付して
ある。蒸着源(S)の水平状態を保ちながら2つのアクチ
ュエータ(1)を駆動すれば、蒸着源(S)と支持ホルダー
(P)との相対位置を垂直方向に変化させることができ、
蒸着源(S)が傾くように2つのアクチュエータ(1)の駆動
量を変化させれば、蒸着源(S)と支持ホルダー(P)との相
対位置を傾斜方向に変化させることができる。また、移
動ユニット(2)を駆動すれば、蒸着源(S)と支持ホルダー
(P)との相対位置を水平方向に変化させることができ
る。
【0017】成膜を行う際には、まずレンズ(L1,L2)を
レンズホルダー(H)に固定し、それを支持ホルダー(P)に
セットした後、容器(V)内を真空排気する。そして、図
1〜図3に示すように、蒸着源(S)から蒸散した蒸着材
料(S1,S2)が、その蒸気密度分布の高い部分ほどレンズ
(L1,L2)の表面に大きな入射角で到達するように、蒸着
源(S)と支持ホルダー(P)との相対位置{つまり蒸着源(S)
とレンズ(L1,L2)の表面との相対位置}を、水平方向,垂
直方向,傾斜方向のうちの少なくとも1つの方向に変化
させる。この調整により蒸着源(S)とレンズ面との相対
的な位置決めを行った後、上述したようにレンズホルダ
ー(H)を回転させることによりレンズ(L1,L2)を自転させ
ながら、蒸着材料(S1,S2)を加熱蒸散させる。すると、
蒸着源(S)から蒸散した蒸着材料(S1,S2)がレンズ(L)の
凸面(図1,図3)又は凹面(図2)に付着して、膜厚分布
の均一な光学薄膜が形成される。
レンズホルダー(H)に固定し、それを支持ホルダー(P)に
セットした後、容器(V)内を真空排気する。そして、図
1〜図3に示すように、蒸着源(S)から蒸散した蒸着材
料(S1,S2)が、その蒸気密度分布の高い部分ほどレンズ
(L1,L2)の表面に大きな入射角で到達するように、蒸着
源(S)と支持ホルダー(P)との相対位置{つまり蒸着源(S)
とレンズ(L1,L2)の表面との相対位置}を、水平方向,垂
直方向,傾斜方向のうちの少なくとも1つの方向に変化
させる。この調整により蒸着源(S)とレンズ面との相対
的な位置決めを行った後、上述したようにレンズホルダ
ー(H)を回転させることによりレンズ(L1,L2)を自転させ
ながら、蒸着材料(S1,S2)を加熱蒸散させる。すると、
蒸着源(S)から蒸散した蒸着材料(S1,S2)がレンズ(L)の
凸面(図1,図3)又は凹面(図2)に付着して、膜厚分布
の均一な光学薄膜が形成される。
【0018】レンズ側駆動機構(ML),蒸着源側駆動機構
(MS)のうちの少なくとも1つを用いれば、上述したよう
に、蒸着源(S)から蒸散した蒸着材料(S1,S2)が、その蒸
気密度分布の高い部分ほどレンズ(L1,L2)の表面に大き
な入射角で到達するように、蒸着源(S)と支持ホルダー
(P)との相対位置を、水平方向,垂直方向,傾斜方向の
うちの少なくとも1つの方向に変化させることができ
る。レンズ表面の曲率が大きいためにレンズ周辺部に対
する入射角が大きい場合でも、上記調整により、レンズ
周辺部にはレンズ中心部よりも蒸着材料(S1,S2)が高い
蒸気密度で付着することになる。このようにして、レン
ズ表面に対する入射角の差による影響が、蒸着材料(S1,
S2)の蒸気密度分布によってキャンセルされるため、レ
ンズ(L1,L2)の中心部と周辺部とでの膜厚のギャップが
小さくなって、形成される光学薄膜の膜厚分布が均一に
なる。膜厚ムラのないレンズを用いれば、光学系内での
光量バラツキの発生が防止されるため、被投影面(ウエ
ハ面)上での照度分布は均一になり、投影パターンの露
光ムラが防止される。また、光学薄膜の膜厚分布が均一
になるため、密着性不良,膜剥離,曇り等の欠陥も生じ
にくくなる。
(MS)のうちの少なくとも1つを用いれば、上述したよう
に、蒸着源(S)から蒸散した蒸着材料(S1,S2)が、その蒸
気密度分布の高い部分ほどレンズ(L1,L2)の表面に大き
な入射角で到達するように、蒸着源(S)と支持ホルダー
(P)との相対位置を、水平方向,垂直方向,傾斜方向の
うちの少なくとも1つの方向に変化させることができ
る。レンズ表面の曲率が大きいためにレンズ周辺部に対
する入射角が大きい場合でも、上記調整により、レンズ
周辺部にはレンズ中心部よりも蒸着材料(S1,S2)が高い
蒸気密度で付着することになる。このようにして、レン
ズ表面に対する入射角の差による影響が、蒸着材料(S1,
S2)の蒸気密度分布によってキャンセルされるため、レ
ンズ(L1,L2)の中心部と周辺部とでの膜厚のギャップが
小さくなって、形成される光学薄膜の膜厚分布が均一に
なる。膜厚ムラのないレンズを用いれば、光学系内での
光量バラツキの発生が防止されるため、被投影面(ウエ
ハ面)上での照度分布は均一になり、投影パターンの露
光ムラが防止される。また、光学薄膜の膜厚分布が均一
になるため、密着性不良,膜剥離,曇り等の欠陥も生じ
にくくなる。
【0019】上記のように蒸着源(S)とレンズ(L1,L2)と
の相対位置が調整可能になっているため、光学素子面の
多様な曲率や形状,使用する蒸着材料の種類(蒸発特性
等),蒸着雰囲気等の様々な蒸着条件に対応することが
できる。光学素子面の曲率が大きい場合に限らず、例え
ば図3に示すように蒸発特性の特殊な蒸着材料(S2)を使
用した場合でも、膜厚ムラが生じないように成膜するこ
とができる。また、蒸着材料の異なる複数の蒸着源を用
いて前記蒸着処理を繰り返せば、多層の光学薄膜を形成
することができる。このとき、蒸着材料毎に蒸着源(S)
と支持ホルダー(P)との相対位置を変化させれば、いず
れの層も膜厚ムラのない多層の光学薄膜(マルチコーテ
ィング)を形成することができる。したがって、マスク
を用いる従来の装置において必要とされていた、蒸着材
料毎のマスク交換も必要なくなる。
の相対位置が調整可能になっているため、光学素子面の
多様な曲率や形状,使用する蒸着材料の種類(蒸発特性
等),蒸着雰囲気等の様々な蒸着条件に対応することが
できる。光学素子面の曲率が大きい場合に限らず、例え
ば図3に示すように蒸発特性の特殊な蒸着材料(S2)を使
用した場合でも、膜厚ムラが生じないように成膜するこ
とができる。また、蒸着材料の異なる複数の蒸着源を用
いて前記蒸着処理を繰り返せば、多層の光学薄膜を形成
することができる。このとき、蒸着材料毎に蒸着源(S)
と支持ホルダー(P)との相対位置を変化させれば、いず
れの層も膜厚ムラのない多層の光学薄膜(マルチコーテ
ィング)を形成することができる。したがって、マスク
を用いる従来の装置において必要とされていた、蒸着材
料毎のマスク交換も必要なくなる。
【0020】上述した各駆動機構(ML,MS)では、移動ユ
ニット(2)の水平方向の移動が一方向に限られるが、こ
れに駆動機構を追加して水平方向の移動を2次元的に
(つまり各図の紙面に対して垂直方向の水平移動も)行い
うるように構成してもよい。その場合、コロ(5)の代わ
りにボールを用いれば構成の複雑化を防ぐことができ
る。また可変機構としてレンズ側駆動機構(ML)のみを用
いれば、成膜装置全体の構成を簡単にすることができ
る。ただし、一般に蒸着源よりも光学素子の方が大きい
ため、可変機構として蒸着源側駆動機構(MS)のみを用い
れば、成膜装置全体をコンパクトにすることができる。
ニット(2)の水平方向の移動が一方向に限られるが、こ
れに駆動機構を追加して水平方向の移動を2次元的に
(つまり各図の紙面に対して垂直方向の水平移動も)行い
うるように構成してもよい。その場合、コロ(5)の代わ
りにボールを用いれば構成の複雑化を防ぐことができ
る。また可変機構としてレンズ側駆動機構(ML)のみを用
いれば、成膜装置全体の構成を簡単にすることができ
る。ただし、一般に蒸着源よりも光学素子の方が大きい
ため、可変機構として蒸着源側駆動機構(MS)のみを用い
れば、成膜装置全体をコンパクトにすることができる。
【0021】
【実施例】次に、本発明に係る成膜装置及び成膜方法に
より得られた光学薄膜を説明する。表1に、レンズ凹面
(有効径φ170mm,曲率半径100mm)にフッ化マグネシウム
(MgF2)で単層コーティングを施したときの、レンズ中心
部とレンズ周辺部での光学薄膜のデータ{膜厚(nm),波
長365nmでの反射率(%)}を示す。比較例の光学薄膜は図
4に示す成膜装置を用いて得られたものであり、その成
膜装置におけるレンズ(L)の表面中心から蒸着源(S1)ま
での距離は、垂直方向に600mm,水平方向に0mmである。
実施例の光学薄膜は図1〜図3に示す成膜装置を用いて
得られたものであり、その成膜装置におけるレンズ(L1)
の表面中心から蒸着源(S1)までの距離は、垂直方向に60
0mm,水平方向に65mmである。表1のデータを比較する
と明らかなように、図1〜図3に示す成膜装置を用いて
得られた光学薄膜では、レンズ中心部とレンズ周辺部と
の膜厚のギャップがほとんどなく、反射率特性の悪化も
生じていないことが分かる。
より得られた光学薄膜を説明する。表1に、レンズ凹面
(有効径φ170mm,曲率半径100mm)にフッ化マグネシウム
(MgF2)で単層コーティングを施したときの、レンズ中心
部とレンズ周辺部での光学薄膜のデータ{膜厚(nm),波
長365nmでの反射率(%)}を示す。比較例の光学薄膜は図
4に示す成膜装置を用いて得られたものであり、その成
膜装置におけるレンズ(L)の表面中心から蒸着源(S1)ま
での距離は、垂直方向に600mm,水平方向に0mmである。
実施例の光学薄膜は図1〜図3に示す成膜装置を用いて
得られたものであり、その成膜装置におけるレンズ(L1)
の表面中心から蒸着源(S1)までの距離は、垂直方向に60
0mm,水平方向に65mmである。表1のデータを比較する
と明らかなように、図1〜図3に示す成膜装置を用いて
得られた光学薄膜では、レンズ中心部とレンズ周辺部と
の膜厚のギャップがほとんどなく、反射率特性の悪化も
生じていないことが分かる。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る光学薄
膜製造装置を用いれば、様々な蒸着条件に対応して膜厚
分布の均一な光学薄膜を形成することができる。例え
ば、光学素子面の曲率が大きい場合や蒸発特性の特殊な
蒸着材料を使用する場合でも、膜厚ムラが生じないよう
に成膜することができる。また本発明の光学薄膜製造方
法によれば、いずれの層も膜厚ムラのない多層の光学薄
膜を形成することができる。
膜製造装置を用いれば、様々な蒸着条件に対応して膜厚
分布の均一な光学薄膜を形成することができる。例え
ば、光学素子面の曲率が大きい場合や蒸発特性の特殊な
蒸着材料を使用する場合でも、膜厚ムラが生じないよう
に成膜することができる。また本発明の光学薄膜製造方
法によれば、いずれの層も膜厚ムラのない多層の光学薄
膜を形成することができる。
【図1】レンズ凸面への成膜を行う光学薄膜製造装置の
一実施の形態を模式的に示す概略構成図。
一実施の形態を模式的に示す概略構成図。
【図2】レンズ凹面への成膜を行う図1の光学薄膜製造
装置を模式的に示す概略構成図。
装置を模式的に示す概略構成図。
【図3】蒸発特性の異なる蒸着材料で成膜を行う図1の
光学薄膜製造装置を模式的に示す概略構成図。
光学薄膜製造装置を模式的に示す概略構成図。
【図4】光学薄膜製造装置の従来例を模式的に示す概略
構成図。
構成図。
S …蒸着源 S1 …蒸着材料 S2 …蒸着材料 L1 …レンズ(光学素子) L2 …レンズ(光学素子) H …レンズホルダー(保持部材) P …支持ホルダー(保持部材) ML …レンズ側駆動機構(可変機構) MS …蒸着源側駆動機構(可変機構) 1 …アクチュエータ 2 …移動ユニット 3 …移動ガイド 4 …支持プレート 5 …コロ M …モーター G …ギア構造 ax …自転軸
Claims (2)
- 【請求項1】 光学素子を自転又は自公転可能に保持す
る保持部材と、前記光学素子の表面に向けて薄膜形成用
の蒸着材料を蒸散させる蒸着源を備えた光学薄膜製造装
置において、 前記蒸着源から蒸散した蒸着材料が、その蒸気密度分布
の高い部分ほど前記光学素子の表面に大きな入射角で到
達するように、前記蒸着源と前記保持部材との相対位置
を、水平方向,垂直方向,傾斜方向のうちの少なくとも
1つの方向に変化させる可変機構を設けたことを特徴と
する光学薄膜製造装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の光学薄膜製造装置を用い
て、複数の蒸着材料から成る多層の光学薄膜を形成する
光学薄膜製造方法であって、 蒸着材料毎に前記蒸着源と前記保持部材との相対位置を
前記可変機構で変化させることを特徴とする光学薄膜製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33125399A JP2001152336A (ja) | 1999-11-22 | 1999-11-22 | 光学薄膜製造装置と光学薄膜製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33125399A JP2001152336A (ja) | 1999-11-22 | 1999-11-22 | 光学薄膜製造装置と光学薄膜製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001152336A true JP2001152336A (ja) | 2001-06-05 |
Family
ID=18241627
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33125399A Pending JP2001152336A (ja) | 1999-11-22 | 1999-11-22 | 光学薄膜製造装置と光学薄膜製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001152336A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6966952B2 (en) * | 2004-01-08 | 2005-11-22 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Apparatus of depositing thin film with high uniformity |
JP2007224354A (ja) * | 2006-02-23 | 2007-09-06 | Hitachi Zosen Corp | 真空蒸着方法および真空蒸着装置 |
JP2009114549A (ja) * | 2005-01-05 | 2009-05-28 | Samsung Mobile Display Co Ltd | 蒸着システム用蒸着源の駆動軸及びこれを具備した蒸着システム |
US7943443B2 (en) | 2002-09-20 | 2011-05-17 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Manufacturing method of light-emitting device |
US8110509B2 (en) | 2002-05-17 | 2012-02-07 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method of fabricating light emitting devices |
US8206507B2 (en) | 2002-05-17 | 2012-06-26 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Evaporation method, evaporation device and method of fabricating light emitting device |
US9209427B2 (en) | 2002-04-15 | 2015-12-08 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method of fabricating light-emitting device and apparatus for manufacturing light-emitting device |
JP2016501314A (ja) * | 2012-11-15 | 2016-01-18 | ビーエムシー カンパニー リミテッド | 蒸着源移動型蒸着装置 |
US9551063B2 (en) | 2002-02-25 | 2017-01-24 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Fabrication system and a fabrication method of a light emitting device |
WO2024156396A1 (de) * | 2023-01-26 | 2024-08-02 | Carl Zeiss Smt Gmbh | Verfahren zum herstellen einer spiegelanordnung, sowie beschichtungsanlage |
-
1999
- 1999-11-22 JP JP33125399A patent/JP2001152336A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9551063B2 (en) | 2002-02-25 | 2017-01-24 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Fabrication system and a fabrication method of a light emitting device |
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US7943443B2 (en) | 2002-09-20 | 2011-05-17 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Manufacturing method of light-emitting device |
US8168483B2 (en) | 2002-09-20 | 2012-05-01 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Manufacturing method for light emitting device |
US8377764B2 (en) | 2002-09-20 | 2013-02-19 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Manufacturing method for light emitting device |
US8609476B2 (en) | 2002-09-20 | 2013-12-17 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Manufacturing method of light emitting device |
US6966952B2 (en) * | 2004-01-08 | 2005-11-22 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Apparatus of depositing thin film with high uniformity |
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WO2024156396A1 (de) * | 2023-01-26 | 2024-08-02 | Carl Zeiss Smt Gmbh | Verfahren zum herstellen einer spiegelanordnung, sowie beschichtungsanlage |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20050615 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050622 |