JP2001152172A - 冷凍機油 - Google Patents

冷凍機油

Info

Publication number
JP2001152172A
JP2001152172A JP33721299A JP33721299A JP2001152172A JP 2001152172 A JP2001152172 A JP 2001152172A JP 33721299 A JP33721299 A JP 33721299A JP 33721299 A JP33721299 A JP 33721299A JP 2001152172 A JP2001152172 A JP 2001152172A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
weight
alkylbenzene
compressor
viscosity grade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33721299A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Kawashima
憲一 川島
Yutaka Ito
伊藤  豊
Hideyuki Ueda
英之 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP33721299A priority Critical patent/JP2001152172A/ja
Publication of JP2001152172A publication Critical patent/JP2001152172A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はHFC系冷媒を使用した空調機の冷凍
サイクルに使用される冷凍機油として、該冷媒には非相
溶の炭化水素油と、この炭化水素油及びHFC系冷媒の
双方に相溶な油状の流動性向上剤を混合することによっ
て、熱交換器から圧縮機への油戻し性を向上させると同
時に冷凍機油の飽和水分量を低減する方法に関する。 【解決手段】HFC系冷媒とは非相溶だが吸湿性が小さ
い炭化水素油(例えばアルキルベンゼン、鉱油)(A)
と、前記炭化水素油及びHFC系冷媒の双方に相溶な油
状の流動性向上剤として環状エーテル(B)とを混合する
ことによって圧縮機への油戻り性を確保すると同時に油
の飽和吸湿量を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はHFC(フッ化炭化
水素)系冷媒を使用した冷凍・空調システム、例えば冷
蔵庫、冷凍庫、ショーケース、ルームエアコン、パッケ
ージエアコン、除湿機等の冷凍サイクルに使用される冷
凍機油に係わり、圧縮機への油戻り性に優れかつ飽和吸
湿量の少ない冷凍機油に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、HFC系冷媒を用いた冷凍サイク
ルに使用される冷凍機油には室内器、室外器或いは冷媒
配管から圧縮機への油戻りを保証する目的で、HFC系
冷媒と相溶性のある油が使用されている。例えば、ポリ
オールエステルやポリビニルエーテル、ポリグリコール
などに代表されるような油で、分子の中に酸素を有する
極性油が使用されている。これらの油は吸湿性が大きく
水に拘わるトラブルが避けられない。その例を列挙する
と、(1)膨張弁の出口で水が氷結して冷暖房が不能にな
る、(2)冷凍サイクル中に僅かに残存する工程副資材と
水とが反応して酸性物質を生成しこれが金属摺動材料の
摩耗を促進したり、転がり軸受の転動体やレースの転動
面に銅めっき現象を起こし、騒音を発生させる、(3)転
がり軸受のフレーキング寿命を低下させる、(4)特にポ
リオールエステルを用いた場合にはエステルが加水分解
して脂肪酸を生成し、これが上記(2)と全く同様の不具
合を発生する、(5)樹脂の電気絶縁性を低下させる、と
いった欠点があった。ポリビニルエーテルは加水分解し
て脂肪酸を生成することはないが、飽和水分量はポリオ
ールエステルの3倍以上に及ぶことから上記(1)、(2)、
(3)及び(5)に述べた現象が発生する可能性が大きい。
【0003】これらの現象を回避するためには水が入ら
ないように工程管理を厳しくする、冷凍機油に混入した
酸(工程副資材から混入)や冷凍機油の加水分解によっ
て生成した酸を無害なものに変えるための酸捕捉剤を添
加する、乾燥器を取り付けるといった方法が採られてき
た。しかし、工程管理を厳しくしても混入する水を0に
はできないこと、酸捕捉剤はその種類の選定と添加量の
調整が難しく、その種類によっては添加剤が重合反応を
起こして所期の効果が得られないばかりでなく重合した
物質が冷媒の膨張手段であるキャピラリーチューブを閉
塞し冷暖房の能力低下や圧縮機の焼付きを引き起こすこ
とがある。したがって、できれば酸捕捉剤の使用は避け
るべきである。また、乾燥器を設置すると、流路抵抗が
増加してシステムの効率が低下するといった直接的な悪
影響のほかに、乾燥剤として使用される合成ゼオライト
の粉末が冷凍サイクルに混入して摺動部分を著しく摩耗
させる懸念がある。このような水に拘わる種々の課題を
回避する手段として、冷蔵庫の分野では特開平5−15737
9号に開示されるようにHFC系冷媒とは非相溶の油す
なわち、吸湿性が小さいアルキルベンゼンを用いる提案
がなされている。しかし、冷媒と非相溶の油即ち炭化水
素油を用いると、前述したように冷凍サイクルから圧縮
機への油戻りが著しく低下することから、サイクル内に
特殊な油分離器を設置しなければならないといった課題
を有している。また、ルームエアコンやパッケージエア
コンの場合には一台の圧縮機で幾つかの部屋を同時或い
は選択的に冷暖房する所謂マルチエアコンが普及してい
る。このようなマルチエアコンの場合には、各室内器に
かかる熱負荷は均等でないから、室内器の中を流れる冷
媒の流速は各々の部屋で違いがある。そうすると、流速
が遅い部屋の熱交換器内に油が溜まるから、圧縮機内の
油量が低下し、最悪の場合には圧縮機が潤滑不良となっ
て焼付きを生ずる危険性があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
欠点に鑑みて成されたもので、本発明の目的はHFC系
冷媒とは非相溶でしかも吸湿性の小さい炭化水素油に、
この炭化水素油及びHFC系冷媒の双方に相溶な油状の
流動性向上剤を混合することによって、熱交換器から圧
縮機へ効率的に油を戻すと同時に飽和吸湿量が少ない冷
凍機油を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は下記に示
す通りである。
【0006】(1)HFC系冷媒を使用した冷凍サイク
ルに使用される冷凍機油において、該冷凍機油がナフテ
ン系鉱油と環状エーテル油との混合油であって、前記ナ
フテン系鉱油の粘度グレードがVG22〜VG46の範
囲であり、前記環状エーテルの粘度グレードがVG68
であると共に、混合油に対するナフテン系鉱油の配合比
率が12〜80重量%であることを特徴とする冷凍機
油。
【0007】(2)HFC系冷媒を使用した冷凍サイク
ルに使用される冷凍機油において、該冷凍機油が分岐鎖
型アルキルベンゼン油と環状エーテル油との混合油であ
って、前記分岐鎖型アルキルベンゼン油の粘度グレード
がVG22〜VG46の範囲であり、前記環状エーテル
の粘度グレードがVG68であると共に、混合油に対す
る分岐鎖型アルキルベンゼン油の配合比率が12〜80
重量%であること特徴とする冷凍機油。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の対象とする空調シ
ステムに内蔵される冷凍サイクルの概略構成を示したも
ので、ここでは1室冷暖房エアコンの例を示している。
冷凍サイクルは圧縮機、四方弁、室外器(熱交換器)、
膨張弁、室内器(熱交換器)、受液器とこれらを順次連
結する冷媒配管とから構成されている。室内を冷房する
場合には圧縮機で高温・高圧の状態に圧縮された冷媒ガ
スを四方弁で室外器へ導入し、ここで放熱して低温・高
圧の液とし、膨張弁でほぼ断熱状態で減圧して低温・低
圧の気液二相流として室内器に導入する。冷媒は室内器
で室内の空気と熱交換し、室内の空気を冷却する。一
方、吸熱してガス化した冷媒は再び圧縮機に戻る。暖房
時には、四方弁を切り替えることによって圧縮機から高
温・高圧の冷媒ガスを室内器に導入して、室内の空気に
熱エネルギーを与える。なお、ここでは1室冷暖房エア
コンについてのみ説明したが、マルチエアコン(多室冷
暖房機)の場合には、2つ以上の室内器がそれぞれオン
・オフ弁を介して図1の室内器と並列に設置してあり、
それぞれの室内器は各々別の部屋に設置される。希に一
つの部屋に二つの室内器を設置する場合もあるが、これ
もマルチエアコンに含める。
【0009】図2に1室エアコンやマルチエアコンに数
多く使用されているスクロール圧縮機の構造を示す。本
機の動作を説明すると、熱交換器から圧縮機の吸入口を
通って圧縮機内に流入した冷媒はモータによって駆動さ
れる軸の回転中心に対して偏芯したクランクピンと該ピ
ンとは相対的に回転するようにはめ込まれ、しかもオル
ダムリングによって自転を阻止された旋回ラップとチャ
ンバに固定された固定ラップとで構成される圧縮室へ入
って圧縮され、チャンバ内の吐出室で冷媒に含まれた油
を分離し、高温・高圧の冷媒ガスは吐出口から流出す
る。圧縮機チャンバ内の吐出室で冷媒から分離した油は
チャンバ底部に溜まる。この油は吐出室の圧力(高圧)
と両ラップで構成される圧縮室内圧力(高圧と低圧との
中間圧力)との差圧によって、軸中心に設けられた給油
孔を通ってクランクピンと旋回ラップ、軸受、オルダム
リング等の潤滑を行う。従って、チャンバ内の油量が低
減すると、圧縮機は潤滑不良に陥って致命的な損傷を受
ける。
【0010】図3は図2に示したスクロール圧縮機を1
室冷房用ルームエアコンの冷凍サイクルに組み込んで運
転したときの圧縮機内油面高さの時間変化を見たもので
ある。本実験では、HFC系冷媒にはR407Cを使用
した。また、冷凍機油には冷媒と非相溶な油として粘度
グレード(JIS K2001(1993))がVG10〜V
G60の分岐鎖型アルキルベンゼン{後記の(化式3)
参照}を、冷媒と相溶な油としてVG68の環状エーテ
ル油{(化式1)参照}、VG68のポリビニルエーテ
ル油{(化式2)参照}及びVG68のポリオールエス
テル油{(化式4)参照}を使用して同一封入油量、同
一運転条件で運転したときの油面高さを示す。実験に際
しては圧縮機チャンバ内に予め浮子式の油面高さ計を設
置しておき、圧縮機始動からの時間に対する油面高さを
測定した。その結果を運転開始から20分後の環状エー
テル油の油面高さを100%として各油の油面高さをパ
ーセントで示した。冷媒と相溶、非相溶に拘わらず圧縮
機起動から2分後に油面が低下しはじめる。しかし、相
溶油の場合は約3分後に油面高さは最小の約60%にな
るが、その後油面は上昇する。これに対して分岐鎖型ア
ルキルベンゼンの場合には粘度グレードがVG60では
起動後約4分で油面は圧縮機駆動軸中心に設けた給油孔
下端まで低下し、その後10分間待っても油面高さが回
復する兆候がみられなかったので、試験を中断した。V
G46は起動後約10分で油面高さが僅かに回復する兆
候が見られたが、相溶油の約20%までしか回復しなか
った。VG10の場合にはVG46より時間的に早くし
かも回復した油面高さが高いことがわかる。しかし、相
溶油の約45%程度である。このように、非相溶油であ
っても粘度グレードが低下すると圧縮機へ油が戻る傾向
が認められるが、図3に記したように許容下限値の60
%には到達しない。これらの結果に分岐鎖型アルキルベ
ンゼンについてはVG15、VG22、VG32、VG
56を追加し、ナフテン系鉱油については粘度グレード
がVG15、VG22、VG46及びVG90(いずれ
も日本サン石油(株)製で、商品名はスニソ1GS、2
GS、4GS及び5GS)について上記と同一条件で行
った試験結果を表1の比較例1〜14に圧縮機内油面高
さ(%)として示した。
【0011】
【表1】
【0012】ポリビニルエーテル油、環状エーテル油及
びポリオールエステル油など冷媒と相溶な油はいずれも
100%の油面高さを確保できるのに対して鉱油や分岐
鎖型アルキルベンゼンのように冷媒と非相溶な油は圧縮
機内の油面高さの許容下限値である60%を満足しな
い。
【0013】炭化水素油としてナフテン系鉱油を用い、
これの流動性向上剤として粘度グレードがVG68の環
状エーテルを配合した場合の実施例を表2に、比較例を
表3及び表4に記す。
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】また、炭化水素油としてナフテン系鉱油を
用い、これの流動性向上剤として粘度グレードがVG6
8のポリビニルエーテルを配合した場合の比較例を表5
に示す。
【0018】
【表5】
【0019】なお、ここで使用した鉱油はいずれも上記
した日本サン石油(株)製のスニソ油で、酸化防止剤の
DBPE(2,6−di−t−butyl p−cresol)のみを配合し
てある。また、環状エーテル油は(化式1)に示す分子
構造で粘度グレードはVG68のものを用いた。
【0020】
【化1】
【0021】(ここに、Rは水素または炭素数が1〜8
のアルキル基で、同一であっても異なっても良い) また、ポリビニルエーテル油の分子構造は(化式2)に
示すようなもので、粘度グレードがVG68のものを用
いた。
【0022】
【化2】
【0023】(ここに、n、mは整数) 次に、炭化水素油として分岐鎖型アルキルベンゼン油を
用い、これの流動性向上剤として粘度グレードがVG6
8の環状エーテルを配合した場合の実施例を表6に、そ
の比較例を表7及び表8に示す。
【0024】
【表6】
【0025】
【表7】
【0026】
【表8】
【0027】また、炭化水素油として分岐鎖型アルキル
ベンゼンゆを用い、これの流動性向上剤として粘度グレ
ードがVG68のポリビニルエーテル油を配合した場合
の比較例を表9に示す。
【0028】
【表9】
【0029】なお、分岐鎖型アルキルベンゼンの分子構
造は(化式3)に示すものであり、環状エーテル油及び
ポリビニルエーテル油は上記したものと同一である。
【0030】
【化3】
【0031】(ここに、nは整数) 次に、流動性向上剤としてのポリオールエステル油の効
果を見るために、炭化水素油として分岐鎖型アルキルベ
ンゼン油を用い、流動性向上剤として粘度グレードがV
G68のポリオールエステルを使用した時の比較例を表
10に示す。
【0032】
【表10】
【0033】ここで用いたポリオールエステル油の分子
構造は(化式4)に示す通りである。
【0034】
【化4】
【0035】(ここに、EはE1:−COCH(C2H5)(CH3)
4H)、E2:−COCH2CH(CH3)CH2C(CH3)3、E1:E2≒4:6) 本発明を詳細に説明するに当たって、まず許容値と評価
方法とを明確にしておく。
【0036】圧縮機内油面高さの許容下限値は上記の
ように60%である。同値以下になると、圧縮機を起動
してから3〜5分後に機内油面高さが最小値となったと
きに給油不能になる。以下に述べる表2から表10中の
圧縮機油面高さの試験方法は図3の説明のところで述べ
た通りである。
【0037】飽和吸湿量の許容上限値は4000pp
mである。空調機の組立て工程において、冷凍サイクル
に冷凍機油を封入するに必要な時間内における油の吸水
量を抑制するための因子は飽和吸湿量である。飽和吸湿
量が小さいほど一定時間(冷凍機油封入時間)内に油が
吸収する水分量は少なくなる。このような観点からみた
飽和吸湿量の許容上限値は温度30℃、相対湿度60%
の条件で4000ppmである。温度30℃、相対湿度
60%の条件で48時間放置した後の油中水分量を測定
した結果を飽和吸湿量として表1の比較例1〜14に示
した。以下に述べる表2〜表10中の飽和吸湿量は表1
の比較例に示す油単独における飽和吸湿量(実測値)と
各油の混合比率から計算した値である。
【0038】加熱試験後の全酸価値の上限は0.1m
gKOH/gである。油が劣化して全酸価が上昇する
と、金属摺動材料の摩耗が進行するから、製品寿命期間
内の全酸価上昇を想定しておく必要がある。水分管理値
を勘案して油中水分量を1000ppmとし、冷媒R4
07C共存、温度175℃で1000時間加熱した後の
油の全酸価を測定し、この値を示した。
【0039】次に、冷凍機油が本来要求される重要な特
性に潤滑性がある。炭化水素油と流動性向上剤との配合
比率に対する諸特性を評価する前にまず、潤滑性につい
て評価したものが図4である。実験はFALEX社製の
ファレックス試験機と標準材質のピン及びVブロックと
を供試して、荷重0.23kNで5時間に亘って摩耗試
験を実施し、この間の摩耗速度を測定した。10年間の
製品寿命とこの間の稼働率とを勘案した場合、摩耗速度
の上限値は0.0137μm/hである。試験の結果は
図4に示すように、摩耗速度は流動性向上剤がVG68
の環状エーテルであってもVG68のポリビニルエーテ
ルであってもその種類には関係がなく、炭化水素油の種
類、粘度グレード及び配合比率によって影響を受ける。
両流動性向上剤共に炭化水素油がナフテン系鉱油の場合
の摩耗速度は同油の配合比率が5〜90重量%の範囲で
は鉱油の配合比率の増加に伴って摩耗速度が僅かに増加
する、鉱油の粘度グレードが大きくなるほど摩耗速度が
小さくなるなどの特徴があるが、粘度グレードがVG1
5〜90の範囲に含まれる鉱油であればいずれも許容値
以下である。従って、粘度グレードがこの範囲に含まれ
るナフテン系鉱油の場合は配合比率が5〜95重量%の
配意であれば摩耗速度の面から配合比率に制約はない。
これに対して、炭化水素油が分岐鎖型アルキルベンゼン
油の場合には、同油の粘度グレードが大きくなると摩耗
速度が小さくなる傾向はナフテン系鉱油と同じである
が、粘度グレードがVG22ではアルキルベンゼン油の
配合比率が25重量%以上の領域で摩耗速度が増加する
傾向が認められる。しかし、VG22の分岐鎖型アルキ
ルベンゼン油の場合は配合量が5〜95重量%の範囲で
の摩耗速度は許容値を満足する。しかし、粘度グレード
がVG15の場合には、アルキルベンゼン油の配合比率
が40重量%を超えると摩耗速度が急激に増加しはじめ
60重量%以上では許容値を超える。従って、炭化水素
油がVG15の分岐鎖型アルキルベンゼン油の場合には
同油の配合比率は60重量%以下にする必要がある。但
し、粘度グレードがVG22〜VG60までの範囲に含
まれる場合には摩耗速度から配合比率の制約は受けな
い。
【0040】以下、本発明の詳細を説明する。
【0041】〔実施例1〜4〕は炭化水素油としてVG
22のナフテン系鉱油を、流動性向上剤としてVG68
の環状エーテル油を選び、その配合比率を変化させた。
【0042】〔実施例5〜8〕は炭化水素油としてVG
46のナフテン系鉱油を、流動性向上剤としてVG68
の環状エーテル油を選び、その配合比率を変化させた。
【0043】〔比較例15〕はVG22のナフテン系鉱
油の配合比率を上記〔実施例1〕より低減し、10重量
%にした。
【0044】〔比較例16〕はVG22のナフテン系鉱
油の配合比率を上記〔実施例4〕より増加し、90重量
%にした。
【0045】〔比較例17〕はVG46のナフテン系鉱
油の配合比率を上記〔実施例5〕より低減し10重量%
にした。
【0046】〔比較例18〕はVG46のナフテン系鉱
油の配合比率を上記〔実施例8〕より増加し、90重量
%にした。
【0047】〔比較例15〕及び〔比較例16〕と〔実
施例1〜4〕とを対比すれば分るように、混合比率が
〔実施例1〜4〕の範囲を外れると飽和吸湿量や圧縮機
内油面高さが許容値を満足しなくなる。つまり、〔実施
例1〜4〕の配合範囲即ち、VG22のナフテン系鉱油
に流動性向上剤としてVG68の環状エーテルを混合す
る場合には鉱油の混合比率が12〜80重量%の範囲で
冷凍機油として使用できる。また、同様に〔比較例1
7〕及び〔比較例18〕と〔実施例5〜8〕とを対比す
ることによって、VG46のナフテン系鉱油に流動性向
上剤としてVG68の環状エーテルを混合する場合には
鉱油の混合比率が12〜80重量%の範囲で冷凍機油と
して使用できる。
【0048】次に、表4の〔比較例19〜22〕及び
〔比較例23〜26〕はナフテン系鉱油の粘度グレード
が〔実施例1〜8〕の範囲を外れた領域での諸特性を示
したものである。すなわち、〔比較例19〜22〕はナ
フテン系鉱油の粘度グレードをVG15として同鉱油の
配合比率を12〜80重量%に変化させた。
【0049】〔比較例23〜26〕はナフテン系鉱油の
粘度グレードをVG90として同鉱油の配合比率を12
〜80重量%に変化させた。
【0050】〔比較例19〜22〕と〔実施例1〜4〕
とを対比すると、ナフテン系鉱油の粘度グレードがVG
15の場合には〔比較例21〜22〕に示すように鉱油
の配合比率が50重量%以上で加熱後の全酸価が0.1
mgKOH/gを超えており、許容値を満足しない。つ
まり、この場合に冷凍機油として使用可能な鉱油の配合
比率は12重量%以上50重量%未満である。また、ナ
フテン系鉱油の粘度グレードがVG90の場合には〔比
較例25〜26〕と〔実施例7〜8〕とを対比すれば分
るように、ナフテン系鉱油の配合比率が50重量%を超
えると圧縮機内油面高さが許容値を満足しない。つま
り、この場合には冷凍機油として使用可能な鉱油の配合
比率は12重量%以上50重量%未満である。
【0051】以上述べたように、ナフテン系鉱油とVG
68の環状エーテルとを混合した冷凍機油では、ナフテ
ン系鉱油の粘度グレードをVG22〜VG46の範囲に
含まれるものを使用することによって、同鉱油の混合比
率を12〜80重量%の広い範囲で使用できるといった
効果がある。
【0052】次に、ナフテン系鉱油の流動性向上剤とし
てVG68のポリビニルエーテルを使用した場合につい
て述べる。
【0053】表5の〔比較例27〜29〕は〔実施例2
〜4〕と同様にVG22のナフテン系鉱油を用い、流動
性向上剤をVG68のポリビニルエーテル油に代えたし
たもので、同鉱油の配合比率を20〜80重量%に変化
させた。
【0054】〔比較例30〜32〕は〔実施例6〜8〕
と同様にVG46のナフテン系鉱油を用い、流動性向上
剤をVG68のポリビニルエーテル油に代えたもので、
同鉱油の配合比率を20〜80重量%に変化させた。
【0055】〔実施例2〜4〕と〔比較例27〜29〕
とを対比すると、ナフテン系鉱油の配合比率が20重量
%のとき飽和吸湿量が4000ppmを超えており許容
値を満足しない。この理由は第1表〔比較例12〕から
分るようにポリビニルエーテルの飽和吸湿量が多いため
で、鉱油の粘度グレードには関係なく、鉱油とポリビニ
ルエーテルとの配合比率のみで決まる値である。つま
り、鉱油の配合比率が24.3重量%以下になると飽和
吸湿量は4000ppmを超えてしまう。従って、流動
性向上剤にポリビニルエーテルを使用すると、ナフテン
系鉱油の粘度グレードには関係なく同鉱油の配合比率の
下限値が25重量%にまで大きくなるから、流動性向上
剤に環状エーテルを使用した場合のように鉱油の配合比
率を12重量%にまでは拡大できない。一方、〔比較例
29〕から鉱油の配合比率が80重量%の時圧縮機内油
面高さが許容値の下限である60%しかない。表2〜表
4に示した圧縮機内油面高さの傾向から見て、鉱油の粘
度グレードが大きくなるに従って圧縮機内油面高さが低
くなり、かつ鉱油の配合比率が多くなるに従って圧縮機
内油面高さは低くなることは明らかである。このことか
ら、〔比較例29〕より更に鉱油の配合比率を増加させ
ると圧縮機内油面高さは許容値の60%を満足しなくな
ることは容易に推察できる。つまり、VG22のナフテ
ン系鉱油とVG68のポリビニルエーテルとの混合油で
は冷凍機油として使用できる鉱油の配合比率は25〜8
0重量%の範囲である。このように、〔実施例1〜4〕
と同一粘度グレードのナフテン系鉱油を使用しても流動
性向上剤にVG68のポリビニルエーテル油を用いる
と、冷凍機油として使用可能な鉱油の配合比率範囲が狭
くなるので好ましくない。一方、〔実施例6〜8〕と
〔比較例30〜32〕とを対比すると、ナフテン系鉱油
の粘度グレードがVG46で同鉱油の配合比率が20重
量%の時、飽和吸湿量が許容値の4000ppmを超え
ている他に、80重量%のとき圧縮機内油面高さが許容
値を満足していない。つまり、VG46のナフテン系鉱
油とVG68のポリビニルエーテルとの混合油では冷凍
機油として使用できる鉱油の配合比率は25重量%以上
で80重量%未満の範囲でなければならない。また、上
記のように、ナフテン系鉱油の粘度グレードが更に大き
くなると圧縮機内油面高さは更に低くなるから、ナフテ
ン系鉱油の粘度グレードがVG90のものを使用すると
更に圧縮機内油面高さが低下することは自明である。
【0056】即ち、ナフテン系鉱油の流動性向上剤とし
てポリビニルエーテルを使用すると、環状エーテルを使
用した場合に比べて同鉱油の配合範囲が狭くなるので好
ましくない。
【0057】以上述べたように、炭化水素油として粘度
グレードがVG22〜46のナフテン系鉱油を使用する
場合には、同油の流動性向上剤としてVG68のポリビ
ニルエーテルを使用するのではなく、環状エーテル油を
用いることによって、圧縮機の信頼性確保の観点から前
記鉱油の比率を12〜80重量%の広い範囲で冷凍機油
として使用できるといった効果がある。
【0058】次に、炭化水素油に分岐鎖型アルキルベン
ゼンを使用し、流動性向上剤に環状エーテル油を使用し
た時の圧縮機内油面高さ、飽和吸湿量及び加熱後の全酸
価を表6から表9に記す。
【0059】〔実施例9〜12〕は炭化水素油としてV
G22の分岐鎖型アルキルベンゼンを、流動性向上剤と
してVG68の環状エーテル油を選び、その配合比率を
変化させた。
【0060】〔実施例13〜16〕は炭化水素油として
VG46の分岐鎖型アルキルベンゼンを、流動性向上剤
としてVG68の環状エーテル油を選び、その配合比率
を変化させた。
【0061】〔比較例33〕はVG22の分岐鎖型アル
キルベンゼン油の配合比率を上記〔実施例9〕より低減
し、10重量%にした。
【0062】〔比較例34〕はVG22の分岐鎖型アル
キルベンゼン油の配合比率を上記〔実施例12〕より増
加し、90重量%にした。
【0063】〔比較例35〕はVG46の分岐鎖型アル
キルベンゼン油の配合比率を上記〔実施例13〕より低
減し、10重量%にした。
【0064】〔比較例36〕はVG46の分岐鎖型アル
キルベンゼン油の配合比率を上記〔実施例16〕より増
加し、90重量%にした。
【0065】〔比較例33〕及び〔比較例34〕と〔実
施例9〜12〕とを対比すれば分るように、配合比率が
〔実施例9〜12〕の範囲を外れると飽和吸湿量や圧縮
機内油面高さが許容値を満足しなくなるが、〔実施例9
〜12〕の配合範囲即ち、VG22の分岐鎖型アルキル
ベンゼン油に流動性向上剤としてVG68の環状エーテ
ルを混合することによって、アルキルベンゼン油の混合
比率を12〜80重量%の範囲で冷凍機油として使用で
きる。また、同様に〔比較例35〕及び〔比較例36〕
と〔実施例13〜16〕とを対比すれば分るように、前
記VG46の分岐鎖型アルキルベンゼン油に流動性向上
剤としてVG68の環状エーテルを混合することによっ
て、アルキルベンゼン油の混合比率を12〜80重量%
の範囲で冷凍機油として使用できる。
【0066】次に、表8の〔比較例37〜40〕及び
〔比較例41〜44〕は分岐鎖型アルキルベンゼン油の
粘度グレードが〔実施例9〜16〕の範囲を外れた領域
での諸特性を示したものである。すなわち、〔比較例3
7〜40〕は分岐鎖型アルキルベンゼン油の粘度グレー
ドをVG15として同油の配合比率を12から80重量
%に変化させた。
【0067】〔比較例41〜44〕は分岐鎖型アルキル
ベンゼン油の粘度グレードをVG56として同鉱油の配
合比率を12から80重量%に変化させた。
【0068】まず、分岐鎖型アルキルベンゼン油の粘度
グレードが実施例より大きい場合には、〔比較例43〜
44〕と〔実施例15〜16〕とを対比すれば明らかな
ように、分岐鎖型アルキルベンゼン油の粘度グレードが
VG56になると圧縮機内油面高さが60%に達してお
らず許容値を満足しない。第6表及び第7表からアルキ
ルベンゼンの粘度グレードには関係なく同油の混合比率
が10重量%になると飽和吸湿量が許容値を満足しなく
なる。これらを勘案すると、粘度グレードがVG56の
分岐鎖型アルキルベンゼンとVG68の観光エーテルと
を混合したときに冷凍機油として使用できるアルキルベ
ンゼンの配合比率は12重量%以上で50重量%未満と
狭くなるので好ましくない。次に、分岐鎖型アルキルベ
ンゼン油の粘度グレードが実施例より小さい場合には、
〔実施例9〜12〕と〔比較例37〜40〕とを対比す
れば分るように圧縮機内油面高さ、飽和吸湿量並びに加
熱後の全酸価値のいずれも目標値を満足する。しかし、
図4でVG15の分岐鎖型アルキルベンゼン油とVG6
8の環状エーテル油との混合油では同アルキルベンゼン
油の配合比率が60重量%を超えると摩耗速度が許容値
を満足しないことを詳述した。これを勘案すると、冷凍
機油として使用可能なアルキルベンゼンの配合比率は1
2〜60重量%であり、第6表に示した実施例に比べて
配合比率の範囲が狭くなるので好ましくない。
【0069】以上述べたように、分岐鎖型アルキルベン
ゼンとVG68の環状エーテルとを混合する場合には、
同アルキルベンゼン油をVG22〜VG46の範囲に含
まれるの粘度グレードのものを用いることによって、同
アルキルベンゼン油の配合比率を12〜80重量%と広
い範囲で冷凍機油に使用出来るといった効果がある。
【0070】次に、分岐鎖型アルキルベンゼン油に流動
性向上剤として粘度グレードがVG68のポリビニルエ
ーテルを用いた場合の例を表9に示す。
【0071】〔比較例45〜47〕は〔実施例10〜1
2〕と同様にVG22の分岐鎖型アルキルベンゼン油を
用いて流動性向上剤をVG68のポリビニルエーテル油
に代え、アルキルベンゼン油の配合比率を20〜80重
量%に変化させた。
【0072】〔比較例48〜50〕は〔実施例14〜1
6〕と同様にVG46の分岐鎖型アルキルベンゼン油を
用いて流動性向上剤をVG68のポリビニルエーテル油
に代え、アルキルベンゼン油の配合比率を20〜80重
量%に変化させた。
【0073】〔実施例10〜12〕と表9の〔比較例4
5〜47〕とを対比すると、分岐鎖型アルキルベンゼン
油の配合比率が20重量%のとき飽和吸湿量が4000
ppmを超えて許容値を満足しない。この理由は表1
〔比較例12〕から分るようにポリビニルエーテルの飽
和吸湿量が多いためで、分岐鎖型アルキルベンゼン油の
粘度グレードには全く無関係である。従って、流動性向
上剤にポリビニルエーテルを使用すると、分岐鎖型アル
キルベンゼン油の粘度グレードには無関係に使用可能な
配合比率の範囲が狭くなる。飽和吸湿量が許容上限の4
000ppmに達するアルキルベンゼン油の配合比率は
表1に示す飽和吸湿量から計算すると、23.3重量%
である。従って、分岐鎖型アルキルベンゼン油とVG6
8のポリビニルエーテル油との混合油ではアルキルベン
ゼン油の粘度に関係なくアルキルベンゼン油の配合比率
の最小値は24重量%である。一方、アルキルベンゼン
油の配合比率が大きい領域では〔比較例47〕から同油
の配合比率が80重量%で全ての許容値を満足してい
る。このことから、VG22の分岐鎖型アルキルベンゼ
ン油とVG68のポリビニルエーテル油との混合油では
冷凍機油として使用可能なアルキルベンゼン油の配合範
囲は24〜80重量%であり、〔実施例9〜12〕に比
べて範囲が狭くなる。同様に粘度グレードがVG46の
分岐鎖型アルキルベンゼン油とVG68のポリビニルエ
ーテル油との混合油について見ると、第9表〔比較例5
0〕からアルキルベンゼン油の配合比率が80重量%の
ときに圧縮機内油面高さが許容値を満足しない。従っ
て、これら両油の混合油では冷凍機油として使用可能な
アルキルベンゼン油の配合比率は24重量%以上で80
重量%未満となる。アルキルベンゼン油の粘度グレード
がVG15以下になると、図4に示したように同油の配
合比率の上限が60重量%以下になる。また、流動性向
上剤として環状エーテルを使用した時の例から分るよう
に、分岐鎖型アルキルベンゼン油の粘度グレードが大き
くなるに従って、圧縮機内油面高さは低くなるから、同
油の粘度グレードがVG56のものを使用すると更に圧
縮機内油面高さが低下することは自明である。即ち、分
岐鎖型アルキルベンゼン油の流動性向上剤としてポリビ
ニルエーテルを使用すると、環状エーテルを使用した場
合に比べて同鉱油の配合範囲が狭くなるので好ましくな
い。
【0074】以上述べたように、炭化水素油として粘度
グレードがVG22〜46の分岐鎖型アルキルベンゼン
を、同油の流動性向上剤としてVG68の環状エーテル
油を用いることによって、前記アルキルベンゼン油の配
合比率が12〜80重量%の広い範囲で冷凍機油として
使用できるといった効果がある。
【0075】次に、図3又は〔比較例14〕から、ポリ
オールエステル油単独では圧縮機内油面高さが100%
だから、同油は流動性向上剤として使用できる可能性が
ある。そこで、流動性向上剤としてのポリオールエステ
ルの効果を見るために、粘度グレードがVG46の分岐
鎖型アルキルベンゼン油とVG68のポリオールエステ
ル油との混合油を供試し、混合油に対するアルキルベン
ゼン油の配合比率を12〜80重量%の範囲で変化させ
た時の諸特性を表10の〔比較例51〜54〕に示し
た。これと表6の〔実施例13〜16〕とを対比する
と、分岐鎖型アルキルベンゼン油の配合比率には無関係
に加熱後の全酸価値が3mgKOH/gであり、許容値
を満足しない。これは、ポリオールエステル油の加水分
解によるものである。これを確認するために、粘度グレ
ードがVG15、VG46及びVG68のポリオールエ
ステル油を、加水分解して酸性成分を生成しない油(試
験ではアルキルベンゼン油と環状エーテル油を使用し
た)に対して5重量%配合して混合油の油中水分量を1
000ppmとして175℃で1000時間加熱した。
その結果、ポリオールエステル油の粘度および相手の油
種には全く無関係に3mgKOH/g以上に達した。こ
のことから、流動性向上剤にポリオールエステル油を使
用するのは好ましくない。
【0076】なお、本発明では発明本来の目的を阻害し
ない範囲で、フルオロシリコーン等の消泡剤、トリクレ
ジルホスファイト等の極圧剤、ベンゾトリアゾール等の
金属不活性剤、エポキシ系やカルボジイミド系の酸捕捉
剤、アルコール系等の油性剤などを単独或いは混合して
添加することを制限しない。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、HFC系冷媒を使用し
た冷凍・空調機に用いられる冷凍機油において、HFC
系冷媒には不溶であるが飽和吸湿量が少ない炭化水素油
として粘度グレードがVG22〜VG46の範囲に含ま
れるナフテン系鉱油或いは分岐鎖型アルキルベンゼン油
のいずれか一方と、HFC系冷媒と前記炭化水素油の双
方に溶解する流動性向上剤としてVG68の環状エーテ
ル油とを混合することによって、炭化水素油の配合比率
を12〜80重量%の広い範囲で圧縮機内の油量を十分
に確保できると同時に冷凍機油の飽和吸湿量を低減でき
るといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となった冷凍サイクルの概略構成
を示す図。
【図2】図1の冷凍サイクルに一般的に使用されるスク
ロール圧縮機の構造を示す図。
【図3】本発明の必要性を説明するための図で、圧縮機
内油面高さの時間変化を示す図。
【図4】炭化水素油と流動性向上剤との配合比率と摩耗
速度との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 40:30 C10N 40:30 (72)発明者 植田 英之 東京都千代田区神田須田町一丁目23番地2 株式会社日立空調システム内 Fターム(参考) 4H104 BA02A BA03A BB10C EA02A EA02C LA01 LA13 PA20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HFC系冷媒を使用した冷凍サイクルに
    使用される冷凍機油において、該冷凍機油がナフテン系
    鉱油と環状エーテル油との混合油であって、前記ナフテ
    ン系鉱油の粘度グレードがVG22〜VG46の範囲で
    あり、前記環状エーテルの粘度グレードがVG68であ
    ると共に、混合油に対するナフテン系鉱油の配合比率が
    12〜80重量%であることを特徴とする冷凍機油。
  2. 【請求項2】 HFC系冷媒を使用した冷凍サイクルに
    使用される冷凍機油において、該冷凍機油が分岐鎖型ア
    ルキルベンゼン油と環状エーテル油との混合油であっ
    て、前記分岐鎖型アルキルベンゼン油の粘度グレードが
    VG22〜VG46の範囲であり、前記環状エーテルの
    粘度グレードがVG68であると共に、混合油に対する
    分岐鎖型アルキルベンゼン油の配合比率が12〜80重
    量%であること特徴とする冷凍機油。
JP33721299A 1999-11-29 1999-11-29 冷凍機油 Pending JP2001152172A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33721299A JP2001152172A (ja) 1999-11-29 1999-11-29 冷凍機油

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33721299A JP2001152172A (ja) 1999-11-29 1999-11-29 冷凍機油

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001152172A true JP2001152172A (ja) 2001-06-05

Family

ID=18306505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33721299A Pending JP2001152172A (ja) 1999-11-29 1999-11-29 冷凍機油

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001152172A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010002098A (ja) * 2008-06-19 2010-01-07 Mitsubishi Electric Corp 冷凍サイクル装置
JP2012007883A (ja) * 2011-08-18 2012-01-12 Mitsubishi Electric Corp 冷凍サイクル装置及び冷凍サイクル装置の製造方法
JP2015114244A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 三菱重工業株式会社 エステル油の評価装置及び評価方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010002098A (ja) * 2008-06-19 2010-01-07 Mitsubishi Electric Corp 冷凍サイクル装置
JP2012007883A (ja) * 2011-08-18 2012-01-12 Mitsubishi Electric Corp 冷凍サイクル装置及び冷凍サイクル装置の製造方法
JP2015114244A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 三菱重工業株式会社 エステル油の評価装置及び評価方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100856629B1 (ko) 밀폐형 압축기
US5531080A (en) Refrigerant circulating system
KR0145952B1 (ko) 암모니아 냉동장치
KR102164106B1 (ko) 전동 압축기 및 냉동 공조 장치
JP2010031728A (ja) 冷媒圧縮機
CN101883957B (zh) 制冷剂压缩机以及制冷循环系统
EP1712607A1 (en) Heat-pump hot-water boiler having a refrigeration cycle and refrigeration oil therefor
JP2020051662A (ja) 冷凍空調装置及びこれに用いる密閉型電動圧縮機
KR102103225B1 (ko) 냉동 장치
JP2001152172A (ja) 冷凍機油
EP0846751A2 (en) Refrigerant circulating system
JP2000129275A (ja) 冷凍・空調機用作動媒体組成物及び該組成物を用いた冷凍・空調装置
CN112410109B (zh) 冷冻机油、工作流体组合物及制冷循环装置
JP2882279B2 (ja) 冷媒循環システム
JPH08120288A (ja) 冷凍機用作動媒体及びそれを用いた冷凍装置
WO2016113993A1 (ja) 冷凍装置及び密閉型電動圧縮機
CN108467761B (zh) 用于压缩机的机油及具有其的压缩机
JP3437177B2 (ja) 冷蔵庫
JPH10195426A (ja) 冷凍装置用作動媒体及びこの媒体を用いた冷凍装置
JP2001255030A (ja) 冷凍装置
WO2023136068A1 (ja) 熱源機およびその運転方法、ならびに熱源機用冷凍機油
JP2005248773A (ja) 冷凍装置及び冷媒圧縮機
JPH1129766A (ja) 冷凍装置及び冷媒圧縮機
JP3410994B2 (ja) 冷凍装置
JP2002194369A (ja) 空調用作動媒体組成物及び該組成物を用いた空調機