JP2001149084A - ホスホジエステラーゼ酵素 - Google Patents

ホスホジエステラーゼ酵素

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JP2001149084A JP2000279201A JP2000279201A JP2001149084A JP 2001149084 A JP2001149084 A JP 2001149084A JP 2000279201 A JP2000279201 A JP 2000279201A JP 2000279201 A JP2000279201 A JP 2000279201A JP 2001149084 A JP2001149084 A JP 2001149084A
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    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • AHUMAN NECESSITIES
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    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K48/00Medicinal preparations containing genetic material which is inserted into cells of the living body to treat genetic diseases; Gene therapy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本願発明は酵素に関する。本願発明はそれを
コードするヌクレオチド配列にも関する。 【解決手段】 本願発明は新規ホスホジエステラーゼ酵
素をコードする新規核酸配列に関する。本願発明は、病
気の診断及び治療における上記新規核酸及びアミノ酸配
列の使用にも関する。本願発明は、ホスホジエステラー
ゼ活性を調節することができる作用剤を評価し、そして
/又はそれについてスクリーニングするための、上記核
酸及びアミノ酸配列の使用にも関する。本願発明はさら
に、ホスホジエステラーゼ活性を調節することができる
作用剤を評価し、そして/又はそれについてスクリーニ
ングするための、上記核酸及びアミノ酸配列を含み又は
発現する遺伝子操作された宿主細胞にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の背景本発明は酵素に関する。本発
明は同様に、この酵素をコードするヌクレオチド配列に
も関する。
【0002】特に、本発明は、新しいホスホジエステラ
ーゼ酵素をコードする新規核酸配列に関する。本発明は
同様に、疾病の診断及び治療における新規核酸及びアミ
ノ酸配列の使用にも関する。本発明は同様に、ホスホジ
エステラーゼ活性を調節することのできる作用物質を評
価しかつ/又はスクリーニングするための新規核酸及び
アミノ酸配列の使用にも関する。
【0003】本発明はさらに、ホスホジエステラーゼ活
性を調節することのできる作用物質を評価しかつ/又は
スクリーニングするため新規核酸及びアミノ酸配列を含
む又は発現する遺伝子操作された宿主細胞にも関する。
背景技術環状ヌクレオチド、例えば、cAMP及びcG
MPは、重要な細胞内第2メッセンジャーである。環状
ヌクレオチド・ホスホジエステラーゼ(PDEとしても
知られている)は、環状ヌクレオチドの分解を解媒する
酵素のファミリーであり、かつそうすることで環状ヌク
レオチドの濃度を調節する細胞成分の中の1つである。
【0004】近年になって、少なくとも7つのPDE酵
素(例えばPDE1−PDEVII)ならびにこれらの酵
素の数多くの亜型が、基質親和性及び補因子要求に基づ
いて定義されてきた(Beavo JA and Reifsnyder DH, Tr
ends Pharmacol, Sci.11:150〔1990〕;Beav
o J,「環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ:構造、
調節及び医薬品作用」中,Beavo J and Housley MD(Ed
s.). Wiley. Chichester, pp.3−15〔199
0〕)。
【0005】PDEの例としては以下のものが含まれ
る:Ca2+/カルモジュリン依存性PDEであるPDE
1;cGMP刺激されたPDEであるPDEII;cGM
P阻害されたPDEであるPDE III;高親和性のcA
MP特異的PDEであるPDEIV;及びcGMP特異的
PDEであるPDEV。各々のPDEファミリーは、2
以上のイソ型を含むことができる(すなわち2以上のP
DEイソ酵素が存在しうる)。一例を挙げると、Drosop
hila Dunce遺伝子の相同体である哺乳動物のPDE IV
(Chen CN et al., Proc. Nat. Acad Sci.(USA)83:9
313〔1986〕)はラットにおいて4つのイソ型を
もつものとして知られている(Swinnen JV et al., Pro
c. Nat. Acad. Sci.(USA)86:5325〔198
9〕)。ヒトPDEも同様に、イソ型として発生しスプ
ライス変異体を有するものとして知られている。例え
ば、単球からのPDEIVの1つのヒトイソ型のクローニ
ングは、1990年に報告された(Livi GP et al., Mo
l.Cell. Bio.,10:2678〔1990〕)。さらな
る一例としては、その他の研究者が、現在hPDEIV−
B1、hPDEIV−B2及びhPDEIV−B3と呼称さ
れているPDEIVの3つのスプライス変異体を独立して
クローニングした。
【0006】環状ヌクレオチド・ホスホジエステラーゼ
についての教示は同様に、US−A−5932423及
びUS−A−5932465中にも見られる。さらにも
う1つの環状ヌクレオチド・ホスホジエステラーゼ、す
なわち、CNPCDE8についての教示はWO−A−9
7/35989中に見られる。WO−A−97/359
89に従うと、CN PCDE8は、CN PCDE8
A及びCN PCDE8Bと呼称された2つのイソ酵素
を有する。「イソ酵素」という語は、当該技術分野では
時として「イソ型」とも呼ばれる。
【0007】WO−A−97/35989に従って、異
なるPDEの数多くの阻害物質が同定され、その一部は
臨床的評価を受けた。例えば、PDEIII 阻害物質は、
抗血栓症剤、そしてうっ血性心不全の治療において有用
な強心剤抗高血圧症薬、として開発されつつある。1 つ
のPDEIII 阻害物質であるロリプラム(Rolipram)
は、うつ病治療において使用されてきており、PDEII
I のその他の阻害物質は、抗炎症剤としての評価を受け
ているところである。ロリプラムは同様に in vitro で
のHIV−1複製を増強させることが示されてきたリポ
多糖体(LPS)によって誘発されたTNF−アルファ
を阻害することも示されてきた。従って、ロリプラム
は、HIV−1複製を阻害することができる(Angel et
al 1995AIDS 9:1137−44)。さらに、T
NFアルファ及びベータ及びインタフェロン・ガンマの
産生を抑制するその能力に基づき、ロリプラムは、多発
性硬化症についての実験動物モデルである脳脊髄炎の治
療において有効であることが示されており(Sommer et
al, 1995 Nat Med 1:244−248)、そして
晩発性運動障害の治療においても有効でありうる(Sasa
ki et al, 1995 EurJ Phamacol 282:71−7
6)。
【0008】WO−A−97/35989に従うと、気
管支ぜん息及びその他の呼吸器系統の病気の治療におい
て使用されるテオフィリン(theophylline)及び間欠性
跛行及び糖尿病誘発性末梢血管疾患の治療において用い
られるペントキシフィリン(pentoxifylline)といった
ような非特異的PDE阻害物質も存在する。テオフィリ
ンは、気道平滑筋機能に対して、ならびに呼吸器系の病
気の治療での抗炎症又は免疫調節能力において作用する
と考えられており(Banner et al 1995 Respir J
8:996−1000)、これらの疾患において、それ
はCN PDEcAMP及びcGMP加水分解の両方を
阻害することにより作用するものと考えられている(Ba
nner et al 1995 Monaldi Arch Chest Dis 50:
286−292)。同様にTNF−アルファ産生を遮断
するものとして知られているペントキシフィリンは、H
IV−1複製を阻害することができる(Angel et al.,
前掲)。CN PDE阻害物質のリストは、Beavo 19
95前掲の中に示されている。
【0009】PDEの選択的阻害物質は、そのイソ酵素
及びその亜型に加えて、より少ない副作用でより有効な
療法を導くことになることが示唆されてきた。例えば、
Wieshaar RE et al,(J. Med. Chem., 28:537
〔1985〕),Giembycz MA (Biochem. Pharm.,4
3:2041〔1992〕)及び Lowe JA and Cheng J
B(将来の医薬品:17:799−807〔199
2〕)のレビュー中の教示を参照のこと。
【0010】かくして、一部の利用分野については、個
々のタイプのPDEの選択的阻害を得ることが望まし
い。従って、新規PDEのクローニング及び発現は、選
択的阻害物質の発見に大きな助けとなることであろう。 本発明の要約 本発明の各態様はクレーム中及び以下の説明中で紹介さ
れる。
【0011】広義の態様では、本発明は、新規アミノ酸
配列に関する。この点において、我々は、特異的な新規
アミノ酸配列を同定したが、本発明はこの配列と同様、
その新規変異体、フラグメント、誘導体、相同体をも網
羅するものと理解すべきである。もう1つの広義の態様
では、本発明は、新規核酸配列に関する。この点におい
て、我々は、特定の新規核酸配列を同定したが、本発明
はこの配列と同様、その新規変異体、フラグメント、誘
導体、相同体をも網羅するものと理解すべきである。
【0012】かくして、要約すると、本発明の一部の態
様は、次のものに関する:すなわち、 1.新規アミノ酸 2.新規ヌクレオチド配列 3.前記新規配列を用いた検定、 4.前記検定を使用することによって同定された化合物
/組成物 5.前記新規配列を含むか又は発現する発現系、 6.前記新規配列に基づく治療方法、 7.前記新規配列に基づく医薬組成物。
【0013】本発明のアミノ酸配列及び/又は本発明の
ヌクレオチド配列に関するその他の態様としては、本発
明の配列を含むか又はそれを発現する能力をもつ構成
体;本発明の配列を含むか又はそれを発現する能力をも
つベクター;本発明の配列を含むか又はそれを発現する
能力をもつプラスミド;本発明の配列を含むか又はそれ
を発現する能力をもつ組織;本発明の配列を含むか又は
それを発現する能力をもつ器官;本発明の配列を含むか
又はそれを発現する能力をもつ形質転換された宿主;本
発明の配列を含むか又はそれを発現する能力を有する形
質転換された有機体が含まれる。本発明は同様に、微生
物の体内での発現といったような、その発現方法を、そ
の移入方法を含めて包含している。
【0014】参照を容易にするため、次に適切な節見出
しの下で本発明の各態様について論述する。ただし、各
節の教示は必ずしも各々の特定の節に制限されるわけで
はない。以下の説明において、「本発明のヌクレオチド
配列」及び「本発明のアミノ酸配列」に対する言及は、
それぞれ、本書で紹介又は論述されたヌクレオチド配列
のうちのいずれか1つ又は複数、及び本書で紹介又は論
述されたアミノ酸配列のうちのいずれか1つ又は複数を
意味する。同様に、以下で使用されているような「アミ
ノ酸配列」という語は、ペプチド又はタンパク質配列を
意味し、その一部分をも意味する可能性がある。さら
に、「本発明のアミノ酸配列」という語は、「本発明の
ポリペプチド配列」という句と同義語である。同様に
「本発明のヌクレオチド配列」という語は、「本発明の
ポリヌクレオチド配列」という句と同義語である。
【0015】本発明の詳細な態様 本発明の1態様に従うと、配列番号1として示されてい
る配列を含むアミノ酸配列、又はその変異体、相同体、
フラグメント又は誘導体が提供されており、ここでアミ
ノ酸配列はPDE活性を表示する能力をもつ。理論によ
り束縛されることは望まないが、本願発明のPDEは、そ
の触媒部位とは別個のものであることができる、カルモ
ジュリン結合部位をもつことができると、我々は信じ
る。
【0016】好ましくは、本願発明のアミノ酸配列はカ
ルモジュリン結合部位を有し、これは、その触媒部位と
は別個のものであることができる。便宜上、ここで、ア
ミノ酸のために使用されるコードを示す表を紹介する。
【0017】
【表1】
【0018】便宜上、本発明のPDEは、時として、P
DE1B2と呼ばれる。PDEがヒトから得られる場
合、それは典型的にはHMPDE1B2又はHSPDE
1B2という。我々は、本発明のPDEはPDE1のス
プライス変異体であると考えている。本発明のPDE
は、cAMP及び/又はcGMPの分解の触媒として作
用することができる。
【0019】配列番号1については、アミノ酸のいずれ
か1つ又は複数のものがその類似体でありうる。本書で
用いられている「類似体(analogue)」という語は、配
列番号1Iのものに類似する配列をもつものの非障害性
(すなわち酵素活性に有害でない)アミノ酸置換又は欠
失が行なわれた配列を意味する。
【0020】本発明の第2の態様に従うと、本発明のア
ミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列が提供されて
いる。好ましくは、ヌクレオチド配列は、配列番号2と
して示されている配列又はその変異体、相同体、フラグ
メント又は誘導体を含み、ここでヌクレオチド配列は、
PDE活性を示す能力をもつアミノ酸配列についてコー
ドする。
【0021】本発明の第3の態様に従うと、本発明に従
ったヌクレオチド配列に対しハイブリッド形成する能力
をもつヌクレオチド配列、又はそれに対し相補的な配列
が提供されている。本発明の第4の態様に従うと、本発
明の第3の態様に従ったヌクレオチド配列に対しハイブ
リッド形成する能力をもつヌクレオチド配列、又はそれ
に対し相補的な配列が提供されている。
【0022】本発明の第5の態様に従うと、本発明に従
ったヌクレオチド配列を含むベクターが提供される。本
発明の第6の態様に従うと、本発明に従ったヌクレオチ
ド配列を取込んだ宿主細胞が提供される。本発明の第7
の態様に従うと、PDE1B2活性又はその発現に影響
を及ぼす可能性のある作用物質(an agent)を同定する
ための検定方法において、本発明に従ったアミノ酸又は
ヌクレオチド配列と作用物質を接触させる段階及びPD
E1B2の活性又は発現を測定する段階を含んで成る方
法であって、a)作用物質の不在下でのPDE活性又は
発現と b)作用物質の存在下でのPDE活性又は発現
の間の差が、その作用物質がPDE1B2活性又は発現
に影響を及ぼしうることの指標であるような検定方法が
提供されている。
【0023】好ましくは該検定は、心臓血管障害、GI
障害、及び/又は心臓血管系、GI系、脾臓のうちのい
ずれか1つ又は複数のものの中に見い出される障害の治
療において有用な作用物質についてスクリーニングする
ためのものである。本発明の第8の態様に従うと、
(a)本発明に従って検定を実施する段階、(b)PD
E1B2の活性又は発現に対し正に影響を及ぼす単数又
は複数の作用物質を同定する段階及び(c)これらの単
数又は複数の同定された作用物質を一定量調製する段階
を含んで成るプロセスが提供されている。
【0024】本発明の9番目の態様に従うと、1つの作
用物質で in vivo PDE1B2活性又は発現に影響を
及ぼす方法において、該作用物質が、 in vitro 検定方
法の中でPDE1B2活性又は発現に影響を及ぼす能力
を有し、該 in vitro 検定方法が本発明の検定方法であ
るような方法が提供されている。本発明の10番目の態
様に従うと、PDE1B2に関連する疾患又は健康状態
の治療を目的とした医薬組成物の調製における1つの作
用物質の使用において、本発明の検定方法により in vi
tro で検定されたとき該作用物質がPDEの活性又は発
現に対し効果を及ぼす能力を有するような使用が提供さ
れている。
【0025】本発明の11番目の態様に従うと、PDE
1B2に対して発生した抗体との免疫学的反応をもつこ
とのできる酵素が提供されている。本発明の12番目の
態様に従うと、NCIMB41026から得ることがで
きる、PDEをコードするヌクレオチド配列が提供され
ている。本発明の13番目の態様に従うと、NCIMB
41026から得ることのできるヌクレオチド配列から
発現可能であるPDEが提供される。
【0026】本発明の14番目の態様に従うと、PDE
1B2に関連する疾病又は健康状態の治療のための医薬
組成物の調製における、PDE1B2の活性又はその発
現に対する効果をもつ作用物質の使用が提供されてい
る。本発明のさらなる態様に従うと、以下のものから選
択されたヌクレオチド配列が提供されている: (a)配列番号2として提示されるヌクレオチド配列; (b)配列番号2として提示されたヌクレオチド配列の
変異体、相同体、誘導体又はフラグメントであるヌクレ
オチド配列; (c)配列番号2として記述されているヌクレオチド配
列の相補体であるヌクレオチド配列; (d)配列番号2として提示されたヌクレオチド配列の
変異体、相同体、誘導体又はフラグメントの相補体であ
るヌクレオチド配列; (e)配列番号2として記述されたヌクレオチド配列に
ハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列; (f)配列番号2として提示されたヌクレオチド配列の
変異体、相同体、誘導体又はフラグメントにハイブリダ
イズすることができるヌクレオチド配列; (g)配列番号2として記述されたヌクレオチド配列に
ハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列の相
補体であるヌクレオチド配列; (h)配列番号2として提示されたヌクレオチド配列の
変異体、相同体、誘導体又はフラグメントにハイブリダ
イズすることができるヌクレオチド配列の相補体である
ヌクレオチド配列; (i)配列番号2として記述されたヌクレオチド配列の
相補体にハイブリダイズすることができるヌクレオチド
配列; (j)配列番号2として提示されたヌクレオチド配列の
変異体、相同体、誘導体又はフラグメントの相補体にハ
イブリダイズすることができるヌクレオチド配列; (k)上記 (a)、 (b)、 (c)、 (d)、 (e)、 (f)、
(g)、 (h)、 (i)又は(j)で定義されたヌクレオチドに遺
伝子コードの結果として縮重したヌクレオチド配列; (l)上記 (a)、 (b)、 (c)、 (d)、 (e)、 (f)、
(g)、 (h)、 (i)、 (j)及び/又は(k) のいずれか1つ
を含むヌクレオチド配列。
【0027】ここで本発明のその他の態様が以下で紹介
される:本発明に従って単離されたヌクレオチド配列又
は単離されたタンパク質配列。本発明に従った実質的に
純粋なヌクレオチド配列又は実質的に純粋なタンパク
質。本発明のヌクレオチド配列の発現パターン又はその
発現産物の活性に影響を及ぼすことのできる作用物質を
同定するための検定方法において、本発明のヌクレオチ
ド配列又はその発現産物(「EP」)を1つの作用物質
に晒す段階;本発明のヌクレオチド配列又はその発現産
物を該作用物質が調節する(例えば発現パターン又は活
性に影響を及ぼす)か否かを決定する段階を含んで成る
検定方法。
【0028】本発明の検定方法によって同定された作用
物質。本発明に従ったPDE調節効果をもつことがこれ
まで知られていなかった、本発明の検定方法によって同
定される作用物質。 (a)本発明の検定を実施する段階;(b)本発明のヌ
クレオチド配列の発現パターン又はその発現産物の活性
に影響を及ぼす1以上の作用物質を同定する段階;
(c)これらの1以上の同定された作用物質を一定量調
製する段階を含んで成るプロセス。
【0029】(a)本発明に従った検定を実施する段
階;(b)本発明のヌクレオチド配列の発現パターン又
はその発現産物の活性に影響を及ぼす1以上の作用物質
を同定する段階;(c)1以上の同定された作用物質含
む医薬組成物を調製する段階を含んで成るプロセス。 (a)本発明に従った検定を実施する段階;(b)本発
明のヌクレオチド配列の発現パターン又はその発現産物
の活性に影響を及ぼす1以上の作用物質を同定する段
階;(c)本発明のヌクレオチド配列の発現バターン又
はその発現産物の活性に対し異なる効果をひき起こすよ
う1以上の同定された作用物質を調節する段階を含んで
成るプロセス。
【0030】本発明のヌクレオチド配列の発現パターン
又はその発現産物の活性に影響を及ぼす薬剤の製造にお
ける、本発明に従った検定によって同定された作用物質
の使用。本発明のヌクレオチド配列の発現パターン又は
その発現産物の活性を調節する能力をもつ作用物質を有
効量を標的にデリバリーする(例えば投与又は暴露す
る)段階を含んで成る、(哺乳動物好ましくはヒトであ
りうる)標的の治療方法。
【0031】本発明に従った検定により同定された作用
物質を有効量を標的にデリバリーする(例えば投与又は
暴露する)段階を含んで成る、(哺乳動物好ましくはヒ
トでありうる)標的の治療方法。本発明のヌクレオチド
配列又はその発現産物を被験体(a subject)に投与する
段階を含んで成る、被験体の中で免疫応答を誘発する方
法。
【0032】PDE1B2 上述のように、本発明は、我々がPDE1B2と呼んだ
新規PDE酵素、及びこれをコードするヌクレオチド配
列に関する。本発明は同様に疾病の診断及び治療におけ
る新規核酸及びアミノ酸配列の使用にも関する。本発明
は同様に、ホスホジエステラーゼ活性を調節することが
できる作用物質を評価する及び/又はスクリーニングす
るための新規核酸及びアミノ酸配列の使用にも関する。
本発明はさらに、ホスホジエステラーゼ活性を調節でき
る作用物質を評価及び/又はスクリーニングするため新
規核酸及びアミノ酸配列を含むか又は発現する遺伝子操
作された宿主細胞に関する。
【0033】PDE1B2は、さまざまな供給源の中に
存在し、それらの供給源から得ることができると考えら
れている。一例を挙げると、PDE1B2は、心臓血管
系、GI系、脾臓の1以上に発見される。我々は同様
に、PDE1B2が、例えばネズミ、ラット、ウシ、ヒ
ツジ、ブタ及びウマといった一定数のその他の供給源の
中にも存在すると考えている。
【0034】好ましくは、本発明は、上述の供給源のい
ずれかを内含するもののこれらに制限されない哺乳動物
のPDE1B2をも網羅している。より好ましくは、本
発明はヒトPDE1B2をも網羅する。PDE1B2
は、天然形態と同じであってもよいし−この点で、好ま
しくはPDE1B2は非天然アミノ酸配列(すなわちそ
の天然の環境内には存在しない)であるか、又はその変
異体、相同体、フラグメント又は誘導体であってもよ
い。付加的には、又は代替的には、PDE1B2は単離
したPDE1B2及び/又は精製されたPDE1B2で
ある。PDE1B2は、天然のものであるか否かに関わ
らず好適な任意の供給源から得るか又はそれから産生す
ることができ、そうでなければ、合成、半合成又は組換
え体であってもよい。
【0035】PDE1B2コーティング配列は、天然形
態と同じであってもよいし−この点で、好ましくはPD
E1B2コーティング配列は非天然ヌクレオチド配列
(すなわちその天然の環境内には存在しない)である、
又はその変異体、相同体、フラグメント又は誘導体であ
ってもよい。付加的には、又は代替的には、PDE1B
2コーディング配列は単離したPDE1B2コーディン
グ配列及び/又は精製されたPDE1B2コーディング
配列である。PDE1B2コーディング配列は、天然の
ものであるか否かに関わらず好適な任意の供給源から得
るか又はそれから産生することができ、そうでなけれ
ば、合成、半合成又は組換え体であってもよい。
【0036】PDE1B2及び/又はそのコーディング
配列及び/又はそれにハイブリダイズすることができる
配列は、異なるPDE間での医薬品候補の選択性をテス
トするために有用である。PDE1B2は、cGMPか
らGMPへ及び/又はcAMPからAMPへの変換を触
媒することができると考えられている。
【0037】cGMPは、雄の勃起応答におけるメッセ
ンジャーである。従って、PDE1B2活性を阻害は、
存在するcGMPの濃度が増大するようであり、従って
雄の勃起応答を増大させることができる。かくして、P
DE1B2及び/又はそのコーディング配列及び/又は
それにハイブリダイズすることができる配列は、雄の勃
起機能障害(ED)の治療のための医薬品候補をスクリ
ーニングするために有用でありうる。
【0038】さらに、PDE1B2及び/又はそのコー
ディング配列及び/又はそれにハイブリダイズすること
ができる配列は、雌の性的機能障害の治療のための医薬
品候補をスクリーニングするために有用でありうると考
えられている。本発明の好ましい態様には、組換え型P
DE1B2酵素及びPDE1B2酵素をコードする組換
えヌクレオチド配列が内含される。
【0039】好ましくは、本発明の組換えPDE1B2
酵素及び/又は組換えヌクレオチド配列は、組換えの哺
乳動物のPDE1B2酵素及び/又は組換え哺乳動物
ヌクレオチド配列である。好ましくは、本発明の組換え
PDE1B2酵素及び/又は組換えヌクレオチド配列
は、組換えのヒトPDE1B2酵素及び/又は組換えヒ
トヌクレオチド配列である。
【0040】PDE1B2についてコードするヌクレオ
チド配列又はPDE1B2酵素自体のいずれか又は両方
を、PDE1B2活性に影響を及ぼすことのできる作用
物質についてスクリーニングするのに使用することがで
きる。特に、PDE1B2又はPDE1B2自体をコー
ドするヌクレオチド配列は、PDE1B2活性を阻害で
きる作用物質をスクリーニングするために使用すること
ができる。さらに、PDE1B2又はPDE1B2酵素
自体についてコードするヌクレオチド配列は、PDE1
B2活性を選択的に阻害するといったようにPDE1B
2活性を、選択的に影響を及ぼす作用物質をスクリーニ
ングするのに使用できる。
【0041】さらに、PDE1B2についてコードする
ヌクレオチド配列又はそれに相補的な配列も又、ヒトの
細胞内のPDE1B2 コーディング配列の存在を検出
するための検定において使用可能である。これらの検定
は、この酵素の組織分布及び特定の疾病状態に関するそ
の生物学的関連性についての情報を提供することにな
る。
【0042】本発明は同様に、PDE1B2(その誘導
体、フラグメント、相同体又はその変異体を含む)に対
する抗体をも網羅している。PDE1B2に対する抗体
は、ヒト細胞内のPDE1B2の存在を検出するための
検定において使用可能である。これらの検定は、この酵
素の組織分布及び特定の疾病状態に関するその生物学的
関連性についての情報を提供することになる。
【0043】特に、PDE1B2イソ酵素、これをコー
ドするヌクレオチド配列、これと相補的であるヌクレオ
チド配列及びこれに対する抗体のうちのいずれか1つ又
は複数のものを、イソ酵素(isozymes)の1つに選択的
に影響を及ぼす作用物質をスクリーニングするための検
定において使用することができる。これらの検定は、イ
ソ酵素の各々の組織分布に関する情報を提供し、特定の
疾病状態に関するイソ酵素の各々の生物学的関連性につ
いての情報を提供することになる。これらの検定は同様
に研究者が、例えば特定の組織内又は特定の疾病状態で
のPDE1B2の発現又は活性に影響を及ぼすために有
用である作用物質についてテストしそれを同定すること
をも可能にすることになる。
【0044】本発明のポリペプチド 「タンパク質」という語と互換性ある「ポリペプチド」
という語には、個々の成分ペプチドが共有又は非共有結
合手段によって連結されている多ポリペプチド複合体な
らびに1本鎖ポリペプチド分子が含まれる。好ましく
は、本発明のポリペプチドは1本鎖ポリペプチドであ
る。
【0045】本発明のポリペプチドは実質的に単離され
た形態をしていてよい。ポリペプチドは、ポリペプチド
の意図された目的と干渉せずしかもなお実質的に単離さ
れているものとみなされるような担体又は希釈剤と混合
可能であることがわかるだろう。本発明のポリペプチド
は、実質的に精製された形をしていてもよく、その場
合、それは一般に、中のポリペプチドの90%以上、例
えば95%、98%又は99%が本発明のポリペプチド
であるような調製物の中のポリペプチドを構成すること
になる。本発明のポリペプチドは例えば、それらの精製
を助けるためヒスチジン残基を付加することによって又
は以下で論述するように細胞からのそれらの分泌を促進
するためのシグナル配列の付加によって修飾されること
ができる。
【0046】本発明のポリペプチドは、合成手段(例え
ば Geyson et al., 1996 により論述されているよ
うな)によってか又は以下で記述するとおり組換えによ
って産生されうる。好ましい実施形態においては、本発
明のアミノ酸配列はそれ自体、その天然の環境内にある
とき及び同じくその天然の環境内にあるその天然ヌクレ
オチドコーディング配列によって発現されたとき、そし
てそのヌクレオチド配列が、同じくその天然の環境内に
あるその天然プロモータの制御下にあるとき、本発明に
従った天然PDE1B2を網羅しない。参照を容易にす
るため、我々はこの好ましい実施形態を「非天然アミノ
酸配列」と呼んだ。
【0047】本発明の酵素のためのアミノ酸配列との関
係における「変異体(variant)」「相同体(homologu
e)」又は「フラグメント(fragment)」という語は、
得られた酵素がPDE1B2活性を有し好ましくは添付
の配列表に示された酵素と少なくとも同程度の生物活性
をもつことを条件として、その配列から又はその配列に
対する1つ(又は複数)のアミノ酸のあらゆる置換、変
更、修飾、交換、欠失又は付加を内含する。特に、「相
同体」という語は、構造及び/又は機能に関する相同性
を網羅する。配列相同性に関しては、好ましくは、配列
番号1として示されている配列に対する少なくとも75
%、より好ましくは少なくとも85%、さらに好ましく
は少なくとも90%の相同性が存在する。より好ましく
は、配列番号1として示されている配列に対する少なく
とも95%、より好ましくは少なくとも98%の相同性
が存在する。
【0048】好ましくは、本発明の変異体、相同体又は
フラグメントは、以下のN末端配列の少なくとも5個の
隣接アミノ酸、好ましくは少なくとも10個の隣接アミ
ノ酸、好ましくは少なくとも15個の隣接アミノ酸、好
ましくは少なくとも20個の隣接アミノ酸、好ましくは
少なくとも21個の隣接アミノ酸、好ましくは少なくと
も22個の隣接アミノ酸、好ましくは少なくとも23個
の隣接アミノ酸、好ましくは少なくとも24個の隣接ア
ミノ酸を含む:
【0049】
【化1】
【0050】典型的には、本発明の変異体、相同体又は
フラグメントについて、行なうことのできるアミノ酸置
換のタイプは、アミノ酸配列の疎水性/親水性を維持し
なければならない。修飾された配列が本発明に従ったP
DE酵素として作用する能力を保持していることを条件
として、例えば1、2、又は3回〜10、20または3
0回のアミノ酸置換を行なうことができる。アミノ酸置
換は、例えば血漿半減期を増大させるため、非天然類似
体の使用を含むことができる。
【0051】本発明のアミノ酸配列は、適切な発現系内
でそれをコードするヌクレオチド配列の発現によって産
生され得る。さらに、又は代替的には、タンパク質自体
は、PDEアミノ酸配列を全体的に又は部分的に合成す
るべく化学的方法を用いて産生することができる。例え
ば、ペプチドを固相技術によって合成し、樹脂から解裂
させ、前処理用高性能液体クロマトグラフィによって精
製可能である。(例えば Creighton(1983)タンパ
ク質構造と分子原理、WH Freeman and Co, New York NY
)合成ペプチドの組成は、アミノ酸分析又は配列決定
によって確認できる(例えば Edman分解手順)。
【0052】直接的ペプチド合成は、さまざまな固相技
術(Roberge JY et al(1995)Science 269:2
02−204)を用いて実施でき、自動化された合成
は、例えばメーカーにより提供される指示事項に従って
ABI43 1Aペプチド合成装置(Perkin Elmer)を
用いて達成可能である。さらに、PDEのアミノ酸配列
又はその任意の一部分を直接的合成中に改変し、かつ/
又は、その他のサブユニットからの配列又はその任意の
一部分と化学的方法を用いて組合せ、変異体ポリペプチ
ドを産生することができる。
【0053】本発明のもう1つの実施形態においては、
融合タンパク質をコードするため、PDE天然、修飾又
は組換え型配列を異種(heterologous)配列に連結する
ことができる。例えば、PDE活性の阻害物質について
ペプチドライブラリをスクリーニングするためには、市
販の抗体によって認識される異種エピトープを発現する
キメラPDEタンパク質をコードすることが有用である
かもしれない。PDEがその異種部分から解裂され、そ
して精製され得るように、PDE配列と異種タンパク質
配列の間に配置された解裂部位を含むように、融合タン
パク質を作ることも可能である。
【0054】PDEは、タンパク質精製を容易にするよ
うに付加された単数又は複数の付加的なポリペプチドド
メインを伴う組換えタンパク質としても発現され得る。
かかる精製促進ドメインには、固定化された金属上の精
製を可能にするヒスチジン−トリプトファン・モジュー
ルといったような金属キレート化ペプチド(Porath J
(1992) Protein Expr Purif3−.26328
1)、固定化免疫グロブリン上での精製を可能にするプ
ロテインAドメイン及びFLAGS伸張/アフィニティ
ー精製系内で利用されるドメイン(Immunex Corp. Seat
tle, WA)が含まれるが、これらに制限されるわけでは
ない。精製ドメインとPDEの間にXA因子又はエンテ
ロキナーゼ(Invitrogen, San Diego, CA)といったよ
うな解裂可能なリンカー配列を内含することも、精製を
容易にするために有用である。
【0055】PDE1B2の特異的アミノ酸配列が配列
番号1に示されている。しかしながら、本発明は、その
特異的アミノ酸配列に対する少なくとも60%の同一性
(より好ましくは少なくとも75%の同一性)をもつア
ミノ酸配列を内含することになるPDE1B2ファミリ
ーからのその他の構成員をコードするアミノ酸配列を包
含する。
【0056】本発明のポリペプチドは同様に、提示され
たアミノ酸配列のフラグメント及びその変異体をも内含
する。適切なフラグメントは、少なくともそのサイズが
アミノ酸5個、例えば10、12、15又は20個とな
る。本発明のポリペプチドは同様に、保存置換を含め、
単数又は複数の(例えば少なくとも2、3、5又は10
個の)置換、欠失又は挿入を含むように修飾され得る。
これらの態様については、後の節で論述されている。
【0057】本発明のヌクレオチド配列 本書で使用されている「ヌクレオチド配列」という語
は、オリゴヌクレオチド配列又はポリヌクレオチド配列
及びその変異体、相同体、フラグメント及び誘導体(例
えばその一部分)のことを意味する。ヌクレオチド配列
は、センスストランド又はアンチセンスストランドのい
ずれを表わすものであれ2本鎖又は1本鎖であってよい
ゲノム由来又は合成又は組換えのものでありうるDNA
又はRNAであると考えられる。
【0058】好ましくは、「ヌクレオチド配列」という
語はDNAを意味する。より好ましくは、「ヌクレオチ
ド配列」という語は、組換えDNA技術を使用して調製
されたDNA(すなわち組換えDNA)を意味する。好
ましい実施形態においては、本発明のヌクレオチド配列
はそれ自体、同じくその天然の環境にあるその天然プロ
モータの制御下にあるとき、その天然環境内の本発明に
従った天然コーディング配列を網羅しない。参照を容易
にするため、我々はこの好ましい実施形態を「非天然ヌ
クレオチド配列」と呼んだ。
【0059】本発明のヌクレオチド配列はその中に合成
又は修飾済みヌクレオチドを内含する可能性がある。当
該技術分野においては、オリゴヌクレオチドに対する数
多くの異なるタイプの修飾が知られている。これらに
は、メチルホスホネート及びホスホロチオエート・バッ
クボーン、分子の3’及び/又は5’末端におけるアク
リジン又はポリリジン鎖の付加が含まれる。本発明にお
いては、本書に記述されているヌクレオチド配列が当該
技術分野において利用可能なあらゆる方法によって修飾
できるものと理解すべきである。かかる修飾は、本発明
のヌクレオチド配列の in vivo活性又は寿命を高めるた
めに実施可能である。
【0060】本発明は同様に、本書で提示されている配
列に相補的なヌクレオチド配列又はその何らかの変異
体、フラグメント又は誘導体をも包含する。配列がその
フラグメントに相補的である場合、その配列はその他の
生体内の類似のコーディング配列同定するためのプロー
ブとして使用可能である。本発明は同様に、本書で提示
されている配列にハイブリダイズすることができるヌク
レオチド配列又はその変異体、フラグメント又は誘導体
をも包含する。
【0061】本発明は同様に、本書で提示されている配
列に相補的である配列にハイブリダイズすることができ
るヌクレオチド配列又はその変異体、フラグメント又は
誘導体も包含する。「変異体」という語は同様に、本書
で提示されているヌクレオチド配列に対しハイブリダイ
ズすることができる配列に対し相補的な配列をも包含す
る。
【0062】好ましくは「変異体」という語は、本書に
提示されているヌクレオチド配列に対しストリンジェン
ト条件(例えば65℃及び0.1×SSC{1×SSC
=0.15MのNaCl、0.015Na3シトレートp
H7.0})下でハイブリッド形成する能力をもつ配列
に相補的である配列を包含する。本発明は同様に(本書
に提示されている配列の相補的配列を含めた)本発明の
ヌクレオチド配列にハイブリダイズすることができるヌ
クレオチド配列にも関する。
【0063】本発明は同様に、(本書に提示されている
配列の相補的配列を含めた)本発明のヌクレオチド配列
にハイブリダイズすることができる配列に対して相補的
であるヌクレオチド配列にも関する。同様に本発明の範
囲内に含まれるのは、中乃至最高ストリンジェント条件
下でここに紹介されているヌクレオチド配列にハイブリ
ダイズすることができるポリヌクレオチド配列である。
【0064】好ましい一態様においては、本発明は、ス
トリンジェント条件(例えば65℃及び0.1×SS
C)下で本発明のヌクレオチド配列又はその補体にハイ
ブリダイズすることができるヌクレオチド配列を網羅す
る。核酸例は、代替的にはPDE1B2タンパク質をコ
ードし、添付の配列表に示されているDNA配列にハイ
ブリダイズするようなヌクレオチド配列として特徴づけ
することができる。好ましいのは、添付の配列表中に示
された配列又はその補体に高ストリンジェント条件下で
ハイブリダイズするPDE1B2をコードする配列であ
る。
【0065】有利には、本発明は、添付の配列表中に示
された配列又はその相補体のフラグメントにストリンジ
ェント条件下でハイブリダイズすることができる核酸配
列を提供する。好ましくは、フラグメントの長さは15
〜50塩基である。有利には、その長さは約25塩基で
ある。本発明の好ましい酵素についてコードするヌクレ
オチド配列に関連する「変異体」、「相同体」又は「フ
ラグメント」は、結果として得られるヌクレオチド配列
が、PDE1B2活性を有しかつ好ましくは少なくとも
添付の配列表に示された配列によってコードされた酵素
と同程度の生物活性をもつ酵素についてコードするか又
はこの酵素についてコードする能力をもつことを条件と
して、その配列から又はその配列に対する単数(又は複
数の)核酸のあらゆる置換、変更、修飾、交換、欠失又
は付加を内含する。特に「相同体」という語は、結果と
して得たヌクレオチド配列がPDE1B2活性をもつ酵
素をコードするか又はコードすることができることを条
件として、構造及び/又は機能に関する相同性を網羅す
る。配列相同性に関しては、好ましくは、配列番号1と
して示されているアミノ酸配列をコードするヌクレオチ
ド配列に対する少なくとも75%、より好ましくは少な
くとも85%、さらに好ましくは少なくとも90%の相
同性が存在する。より好ましくは、配列番号1として示
されているアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列
に対する少なくとも95%、より好ましくは少なくとも
98%の相同性が存在する。好ましくは、配列相同性に
関して、好ましくは、配列番号2として示されている配
列に対する少なくとも75%、より好ましくは少なくと
も85%、さらに好ましくは少なくとも90%の相同性
が存在する。より好ましくは、配列番号2として示され
ている配列に対する少なくとも95%、より好ましくは
少なくとも98%の相同性が存在する。
【0066】好ましくは、本発明の変異体、相同体又は
フラグメントは、以下のN末端配列の少なくとも5個の
隣接アミノ酸、好ましくは少なくとも10個の隣接アミ
ノ酸、好ましくは少なくとも15個の隣接アミノ酸、好
ましくは少なくとも20個の隣接アミノ酸、好ましくは
少なくとも21個の隣接アミノ酸、好ましくは少なくと
も22個の隣接アミノ酸、好ましくは少なくとも23個
の隣接アミノ酸、好ましくは少なくとも24個の隣接ア
ミノ酸を含む:
【0067】
【化2】
【0068】ここで示されているように、本発明は、P
DE1B2をコードするDNA配列(好ましくはcDN
A配列)に関する。特に、本発明は、PDE1B2をコ
ードするcDNA配列に関する。本発明は同様に、添付
の配列表の中に示された配列又はかかる配列の対立遺伝
子変形形態のDNA配列を含むDNAセグメントにも関
する。
【0069】本発明は同様に、前出のDNA配列又はそ
の対立遺伝子変形形態が取込まれた宿主細胞内での発現
によって産生されたポリペプチドにも関する。本発明は
同様に、添付の配列表の中に示されたDNA配列又はそ
の対立遺伝子変形形態を含むDNAにも関する。本発明
は同様に、添付の配列表の中に示されたDNA配列又は
その対立遺伝子変形形態を含む非天然DNAにも関す
る。
【0070】本発明の非常に好ましい態様は、添付の配
列表に示されているDNA配列又はその対立遺伝子変形
形態を含む組換えDNAにも関する。本発明のポリヌク
レオチドは、本発明のポリペプチドをコードするヌクレ
オチド酸配列を内含する。一範囲の異なるポリヌクレオ
チドが遺伝子コードの縮重の結果として、一定の与えら
れたアミノ酸配列をコードするということがわかるだろ
う。
【0071】本書中に記述されているアミノ酸配列を知
ることにより、本発明のポリペプチドをコードするcD
NA及び/又はゲノミック・クローンといったような部
分長及び全長の核酸配列を考案することが可能である。
例えば、本発明のポリヌクレオチドは、本書に提示され
ているアミノ酸配列をコードする配列をターゲテンィグ
するように設計されたプライマーを使用することになる
縮重PCRを用いて得ることができる。プライマーは、
標準的に、多数の縮重位置を含むことになる。しかしな
がら、縮重を最小限におさえるためには、唯一のトリプ
レットによってコードされるメチオニンといったような
アミノ酸を含有する本書で提示されたアミノ酸配列の領
域をコードする配列が選択されることになる。さらに、
PCR手順のための鋳型DNAとして用いられる核酸を
もつ生体の中でのコドン利用を考慮に入れるように配列
が選択されることになる。PCRは、既知の配列に対す
る単一配列の(非縮重)プライマーを用いて配列をクロ
ーニングするのに使用されるものよりも低いストリンジ
ェント条件で使用されることになる。
【0072】このとき本発明のポリペプチドフラグメン
トをコードするPCRにより得られた核酸配列は、ハイ
ブリダイゼーション・ライブラリー・スクリーニング技
術を用いてより大きな配列を獲得するために使用するこ
とができる。例えば、PCRクローンを放射性原子で標
識づけし、その他の種、好ましくはその他の哺乳動物種
からcDNA又はゲノミック・ライブラリーをスクリー
ニングするために使用することができる。ハイブリダイ
ゼーション条件は、中乃至高ストリンジェント条件とな
る(例えば約50℃〜約60℃の温度で塩化ナトリウム
0.03M及びクエン酸ナトリウム0.03M)。
【0073】アミノ酸配列の全部又は一部分をコードす
る縮重した核酸プローブも同様に、その他の種、好まし
くはその他の哺乳動物種からcDNA及び/又はゲノミ
ックライブラリをプローブ探査するために使用すること
ができる。しかしながら、最初に、さらなるスクリーニ
ング手順で使用するために単一配列を得るべくPCR技
術を実施することが好ましい。
【0074】本発明に従うと、適切な宿主細胞内でPD
E1B2の発現を指令する組換えDNA分子を生成する
ために、PDE1B2、ポリペプチドのフラグメント、
融合タンパク質又はその機能的等価物をコードするPD
E1B2ポリヌクレオチド配列を用いることができる。
遺伝子コードの固有の縮重に起因して、実質的に同じか
又は機能的に等価のアミノ酸配列をコードするその他の
DNA配列を用いてPDE1B2をクローニングし発現
することが可能である。当業者であればわかるように、
天然に発生しないコドンを有するPDEをコードするヌ
クレオチド配列を産生することが有利でありうる。特定
の原核又は真核宿主により好まれるコドン(Murray E e
t al(1989)Nuc Acids Res 17:477−50
8)を、例えばPDE1B2の発現速度を高くし又は天
然配列から産生された転写物よりも長い半減期といった
ような望ましい特性をもつ組換え型DNA写しを産生す
るために選択することができる。
【0075】上述の技術を用いて得られた本発明のポリ
ヌクレオチド配列は、上述の技術を用いてさらなる相同
な配列及び変異体を得るのに使用可能である。これらは
同様に、例えばポリヌクレオチド配列が中で発現されつ
つある特定の宿主細胞のためにコドンの選好を最適化さ
せるために、さまざまな宿主細胞内で本発明のポリペプ
チドを発現する上で使用するべく修飾可能である。制限
酵素認識部位を導入するため又はポリヌクレオチドによ
ってコードされたポリペプチドの特性又は機能を改変す
るため、その他の配列変更が望まれる可能性もある。
【0076】本発明に従って使用できる改変されたPD
E1B2ポリヌクレオチド配列は、同じ又は機能的に等
価のPDEをコードするポリヌクレオチドを結果として
もたらす異なるヌクレオチド残基の欠失、挿入又は置換
を内含する。該タンパク質は、サイレント変化を生み出
し機能的に等価のPDEを結果としてもたらすアミノ酸
残基の欠失、挿入又は置換を有することもできる。PD
Eの生物活性が保持されるかぎり、残基の極性、電荷、
可溶性、疎水性、親水性及び/又は両親媒性の類似性に
基づいて、計画的なアミノ酸置換を行なうことが可能で
ある。例えば、負に帯電したアミノ酸としては、アスパ
ラギン酸及びグルタミン酸が含まれ、正に帯電したアミ
ノ酸としてはリジン及びアルギニンがあり、類似の親水
性値をもつ帯電していない有極先端基を伴うアミノ酸と
しては、ロイシン、イソロイシン、バリン、グリシン、
アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオ
ニン、フェニルアラニン及びチロシンが含まれる。
【0077】本発明の範囲内に内含されるのは、PDE
の対立遺伝子である。本書で使用されるような「対立遺
伝子(allele)」又は「対立遺伝子配列(allelic sequ
ence)」は、PDEの代替的形態である。対立遺伝子は
突然変異すなわち核酸配列内の変化の結果としてもたら
され、一般に、構造又は機能は改変されていてもいなく
てもよい改変されたmRNA又はポリペプチドを産生す
る。一定の与えられた遺伝子は全て、対立遺伝子形態を
全くもたないか、1つもつか又は数多く有している。対
立遺伝子を発生させる共通の突然変異変化の原因は、一
般にアミノ酸の欠失、付加又は置換にある。これらのタ
イプの変化は各々、一定の与えられた配列の中で一回又
は複数回、単独で発生することもあれば、又その他の変
化と組合わさった形で発生することもある。
【0078】本発明のヌクレオチド配列は、制限的な意
味なく遺伝子産物のクローニング、処理及び/又は発現
を修正する改変を含め、さまざまな理由でPDEコーデ
ィング配列を改変するために操作できる。例えば、新し
い制限部位を挿入するため、グリコシル化パターンを改
変するため又はコドン選好を変更するため、例えば部位
特異的突然変異誘発といったような当該技術分野におい
て周知である技術を用いて突然変異を導入することがで
きる。
【0079】本発明のポリヌクレオチドは、例えばPC
Rプライマといったプライマー、代替的増幅反応のため
のプライマー、例えば放射性又は非放射性標識を用いた
従来の手段により顕示用標識で標識づけされたプローブ
を産生するために使用することができ、またこのポリヌ
クレオチドをベクター内にクローニングすることも可能
である。かかるプライマー、プローブ及びその他のフラ
グメントは、長さが少なくともヌクレオチド15個、好
ましくは少なくとも20個、例えば少なくとも25、3
0又は40個であり、同様に、本書で用いる本発明のポ
リヌクレオチドという語によって包含される。
【0080】本発明のポリヌクレオチド又はプライマー
は、顕示用標識を支持していてよい。適切な標識として
は、32P又は35Sといったような放射性同位元素、酵素
標識又はビオチンといったようなその他のタンパク質標
識を内含する。かかる標識は、本発明のポリヌクレオチ
ド又はプライマーに付加でき、それ自体既知の技術を用
いて検出できる。
【0081】本発明に従ったDNAポリヌクレオチド及
びプライマーといったポリヌクレオチドは、組換え、合
成、又は当業者が利用できるあらゆる手段によって産生
可能である。これらは、標準的技術によってもクローニ
ングできる。一般に、プライマーは、一度に1つのヌク
レオチドの割合で所望の核酸配列の段階的製造が関与す
る合成手段によって産生されることになる。自動的技術
を用いてこれを達成するための技術は、当該技術分野に
おいて容易に利用可能である。
【0082】より長いポリヌクレオチドは、組換え型手
段例えばPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)クローニング
技術を用いて産生される。これには、クローニングした
いヌクレオチド配列の領域に対し一対のプライマー(例
えば約15〜30個のヌクレオチドの)を作ること、真
菌、植物又は原核細胞から得られたmRNA又はcDN
Aとプライマーを接触させること、所望の領域の増幅を
もたらす条件下でポリメラーゼ連鎖反応を実施するこ
と。増幅されたフラグメントを分離すること(例えばア
ガロースゲル上の反応混合物を精製することによる)、
及び増幅したDNAを回収することが関与することにな
る。プライマーは、増幅したDNAが適切なクローニン
グベクターへとクローニングされ得るような形で、適切
な酵素認識部位を含有するように設計することができ
る。
【0083】DNA分子は、細胞内安定性及び半減期を
増大させるように修飾可能である。考えられる修飾とし
ては、分子の5’末端及び/又は3’末端のフランキン
グ配列の付加又は分子のバックボーン内でのホスホジエ
ステラーゼリンケージではなくホスホロチオエート又は
2’O−メチルの使用があるが、これらに制限されるわ
けではない。
【0084】以上で言及したように、本発明は同様に、
添付の配列表中で示されている配列のうちの全て又は一
部分又はその対立遺伝子変形形態にハイブリダイズする
ことができるヌクレオチド配列にも関する。これらのヌ
クレオチド配列は、PDE1B2発現を修正するべくア
ンチセンス技術において使用可能である。あるいは、こ
れらの配列(又はその一部分)をプローブとして用いる
こともできるし、或いは又はポリメラーゼ連鎖反応プラ
イマとして用いられる場合にはかかる配列の全て又は一
部分を増幅するために使用することもできる。
【0085】組換え型DNA配列に加えて、ゲノミック
配列も同様に、医薬品発見という状況下で有用である。
特定のイソ型のmRNA転写を阻害することの方が、そ
の翻訳されたタンパク質を阻害するよりも貴重でありう
る。このことは、スプライス変異体が存在する場合及び
これらの異なるスプライス変異体が異なるプロモータか
ら転写されうる。PDE1B2についても言えることで
ある。マウス脳2',3'−環式ヌクレオチド3'ホスフ
ォジエステラーゼの転写を導く多数のプロモータについ
ては先例が存在する(Kurihara T et al., Biochem. Bi
ophys. Res. Comm. 170:1074〔1990〕)。
【0086】本発明のもう1つの有用性は、DNA配列
が、ひとたびわかった時点で、イソ酵素又はスプライス
変異体を特異的に検出するための検定を設計するのに必
要な情報を与えるという点にある。イソ酵素特異的PC
Rプライマー対は、イソ酵素又はスプライス変異体の特
異的DNA配列の知識に完全に依存する検定のただ1つ
の例である。かかる検定は、特定の疾病状態に対する各
イソ酵素の生物学的関連性及び組織分布にアクセスする
べくそのイソ酵素のためのmRNAの検出を可能にす
る。これは又、組換え型遺伝子を発現する必要性を軽減
する可能性のある1つの発見である、1つのイソ酵素の
み天然に発現しうる細胞系統の同定をも可能にする。特
異的PDE1B2イソ酵素が特定の疾病状態と関連する
ことが立証されているならば、本発明は、イソ酵素mR
NAの存在を検出するための診断用検定の設計において
価値あるものとなるだろう。
【0087】生体標本中のPDE1B2をコードするヌ
クレオチド配列の異常レベルが、核酸の欠失又は突然変
異といったような染色体異常を反映する可能性がある。
従って、PDE1B2をコードするヌクレオチド配列
は、PDEをコードする遺伝子内の欠失、突然変異又は
染色体転座といったような染色体異常を検出するべく診
断用に使用できるプローブのためのベースを提供する。
かかる疾病状態においてPDE1B2遺伝子発現が改変
される可能性があり、そうでなければ、PDE1B2を
コードする遺伝子の領域内に染色体異常が存在する可能
性もある。
【0088】本発明の1つの変形実施形態においては、
PDEのコーディング配列は、当該技術分野において周
知の化学的方法を用いて、全体的に又は部分的に合成さ
れ得る(Caruthers MH et al(1980)Nuc Acids Re
s Symp Ser215−23,Horn T et al (1980)Nu
c Acids Res Symp Ser225−232参照)。 天然(naturally occurring) 本書で使用される「天然」という語は、自然界で発見さ
れるアミノ酸配列をもつPDE1B2を意味する。
【0089】単離された/精製された(isolated/purif
ied) 本書で使用されている「単離された」及び「精製され
た」という語は、その天然の環境からとり出され、天然
に結びつけられていた少なくとも1つのその他の成分か
ら単離又は分離された核酸又はアミノ酸配列のいずれか
である分子のことを意味する。
【0090】生物活性をもつ(bidogically active) 本書で使用する「生物活性をもつ」という語は、天然P
DE1B2の類似の構造的機能(ただし必ずしも同程度
ではない)、及び/又は類似の調節機能(ただし必ずし
も同程度ではない)及び/又は類似の生化学的機能(た
だし必ずしも同程度ではない)及び/又は免疫活性(た
だし必ずしも同程度ではない)をもつ、組換え型PDE
1B2といったような本発明に従ったPDE1B2を意
味する。特定的に言うと、本発明のPDE1B2は、環
式ヌクレオチドを加水分解する能力をもち、これは、本
発明のPDE酵素の特徴的活性の1つである。
【0091】免疫活性(immunological activity) 本書で使用する「免疫活性」という語は、天然の、組換
え型の又は合成のPDE1B2又はそのあらゆるオリゴ
ペプチドがもつ、適切な動物又は細胞の中で特異的免疫
応答を誘発し特異的抗体と結合する能力として定義され
る。 誘導体(derivative) アミノ酸配列に関連して、本書で使用されるような「誘
導体」という語は、PDE1B2の化学的修飾を内含す
る。かかる修飾の例としては、アルキル、アシル又はア
ミノ基による水素の交換がある。
【0092】欠失(deletion) ここで使用される「欠失」という語は、それぞれ単数又
は複数のヌクレオチド又はアミノ酸残基が不在である、
ヌクレオチド配列又はアミノ酸配列のいずれかにおける
変化として定義される。 挿入/付加(insertion/additon) 本書で使用される「挿入」又は「付加」というのは、天
然に発生するPDEと比べて、それぞれ単数又は複数の
ヌクレオチド又はアミノ酸残基の付加という結果をもた
らしたヌクレオチド配列又はアミノ酸配列内の変化であ
る。
【0093】置換(substitution) 本書で使用する「置換」は、それぞれ異なるヌクレオチ
ド又はアミノ酸による単数又は複数のヌクレオチド又は
アミノ酸交換の結果としてもたらされる。 相同体(homologue) 本発明のヌクレオチド配列及び本発明のアミノ酸配列に
関する「相同体」という語は、配列の対立遺伝子変形形
態と同義でありうる。
【0094】特に、ここで用いられる「相同体」という
語は、「同一性」という語と同一視されうる。ここで、
本発明のヌクレオチド配列及び本発明のアミノ酸配列と
の関係における配列相同性は、その他の配列がその配列
に対し少なくとも75%の同一性をもつか否かを見るた
め配列のうちの任意の単数又は複数の配列ともう1つの
配列を単に「眼球」比較(すなわち厳密な比較)するこ
とによって決定可能である。2つ以上の配列の間の相同
性%を計算できる市販のコンピュータープログラムによ
って、相対的配列相同性(すなわち配列同一性)を決定
することも可能である。かかるコンピュータープログラ
ムの標準的な例は、CLUSTALである。
【0095】相同性%は、隣接配列全体にわたり計算さ
れ得る。すなわち1つの配列がもう1つの配列と整列さ
せられ、1つの配列中の各アミノ酸が、一度に一残基の
割合でもう1つの配列の中の対応するアミノ酸と直接比
較される。これは「無間隙」アラインメントと呼ばれ
る。標準的には、かかる無間隙アラインメントは、比較
的短かい数の残基(例えば50未満の隣接アミノ酸)の
みにわたり実施される。
【0096】これは非常に単純で一貫性ある方法である
ものの、例えば、そうでなければ同一である配列対にお
いて、1つの挿入又は欠失が後続するアミノ酸残基をア
ラインメント外に置かせかくして包括的アラインメント
が行なわれた時点での相同性の大幅な減少を潜在的に結
果としてもたらすことになるという事実を考慮に入れる
ことができない。従って、大部分の配列比較方法は、全
体的な相同性評点に不当に不利に作用することなく可能
性ある挿入及び欠失を考慮に入れるような最適なアライ
ンメントを産性するように設計されている。このこと
は、局所的相同性を最大限にしようとして配列アライン
メント内に「間隙」を挿入することにより達成される。
【0097】しかしながら、これらのさらに複雑な方法
は、同じ数の同一のアミノ酸について(2つの比較対象
の配列間におけるより高い関連性を反映する)可能なか
ぎり少ない間隙をもつ配列アラインメントが、数多くの
間隙をもつものに比べ高い評点を達成するように、アラ
インメント内に発生する各間隙に対し「間隙ペナルテ
ィ」を割当てる。1つの間隙の存在に対し相対的に高い
コストを課し、その間隙内のその後の残基各々について
は比較的小さいペナルティを課すような「擬似変換間隙
コスト(Affine gap costs)」が標準的に用いられる。こ
れは、最も一般的に用いられる間隙評点付けシステムで
ある。高い間隙ペナルティは当然のことながら、より少
ない間隙をもつ最適化されたアラインメントを生み出す
ことになる。大部分のアラインメントプログラムは、間
隙ペナルティの修正を可能にする。しかしながら、配列
比較のためにかかるソフトウエアを使用するときには、
デフォルト値を使用することが好ましい。例えば、GC
G Wisconsin Bestfit パッケージ(以下参照)を使用
するときには、アミノ酸配列に対するデフォルト間隙ペ
ナルティは、1つの間隙について−12で、各拡張につ
いて−4である。
【0098】従って最大相同性%の計算は、まず第1
に、間隙ペナルティを考慮に入れる最適なアラインメン
トの生成を必要とする。かかるアラインメントを実施す
るための適切なコンピュータプログラムは、GCG Wis
consin Bestfitパッケージ(ウィスコンシン大学、U.S.
A ;Devereux et al., 1984,核酸研究 12:38
7)である。配列比較を行なうことのできるその他のソ
フトウェア例としては、制限的な意味なく、BLAST
パッケージ(Ausubel et al,1999前掲−第18章参
照)、FASTA(Atschul et al,1990,J. Mol.
Biol.,403−410)及びGENEWORKS 比較
ツール総合ソフトウエアがある。BLAST及びFAS
TAは両方共オフライン及びオンライン探索のために利
用可能である(Ausubel et al., 1999 前掲、p7
−58〜7−60)。しかしながら一部の利用分野につ
いては、GCG Bestfitプログラムを使用することが好
ましい。
【0099】最終的相同性%は同一性の形で測定できる
ものの、一部のケースではアラインメントプロセス自体
は標準的に全か無かの対比較に基づいていない。その代
り一般に、化学的類似性又は進展的距離に基づく各々の
対による比較に対して評点を割当てる基準化された類似
性評点マトリクス(scaled similarity score matrix)
が用いられる。一般に使用されるかかるマトリクスの一
例としては、BLOSUM62マトリクスつまりBLA
STプログラム総合ソフトウェアーのためのデフォルト
マトリクスがある。GCG ウィスコンシンプログラム
は一般に、供給されている場合には公開デフォルト値又
は特注記号比較表のいずれかを使用する(さらなる詳細
についてはユーザーマニュアルを参照のこと)。GCG
パッケージについては公開デフォルト値を用いることが
好ましく、そうでなければその他のソフトウェアの場
合、BLOSUM62といったようなデフォルトマトリ
クスを使用することが好ましい。
【0100】ひとたびソフトウェアが最適なアライメン
トを生成したならば、相同性%、好ましくは配列同一性
%を計算することが可能である。ソフトウェアは標準的
にこれを配列比較の一部として行ない、数値的結果を生
成する。すでに示したとおり、一部の利用分野について
は、配列相同性(又は同一性)を、例えばデフォルトパ
ラメータを用いて任意の適切な相同性アルゴリズムによ
り決定することができる。配列データベースの類似性探
索における基本的問題の論述については、Altschul et
al(1994)Nature Genetics 6;119−129を
参照のこと。一部の利用分野については、BLASTア
ルゴリズムは、パラメータが省略値解釈値にセットされ
た状態で利用される。BLASTアルゴリズムは、htt
p://www.ncbi.nih.gov/BLAST/blast_help. htm
l において詳細に記述されている。有利には、BLAS
Tにより査定された場合の「実質的相同性」は、少なく
とも約7、好ましくは少なくとも約9、そして最も好ま
しくは10以上のEXPECT値で整合する配列に匹敵
する。BLAST探索におけるEXPECTについての
デフォルト閾値は通常10である。
【0101】配列同一性を決定するときに万一間隙ペナ
ルティが使用されるならば、好ましくは以下のパラメー
タが用いられる。
【0102】
【表2】
【0103】2つの配列の間の同一性及び類似性を決定
するためのその他のコンピュータプログラム方法として
はGCGプログラムパッケージ(Devereux et al 19
84Nucleic Acid Research 12;387)及びFAS
TA(Atschul et al,1990 J. Molec Biol 403
−410)が含まれるが、これらに制限されるわけでは
ない。
【0104】ポリペプチド変異体及び誘導体 本発明のアミノ酸配列との関係における「変異体」又は
「誘導体」という語は、結果として得られるアミノ酸配
列がPDE活性を有し、好ましくは少なくとも配列表に
提示されているポリペプチドと同じ活性を有することを
条件として、該配列から又は配列に対する1つ(又は複
数)のアミノ酸のあらゆる置換、変更、修飾、交換、欠
失又は付加を内含する。
【0105】本発明の配列は、本発明における使用のた
めに修正することができる。標準的には、配列のPDE
活性を維持する修正が行なわれる。修正された配列がP
DE活性を保持することを条件として、例えば1,2,
又は3から10,20又は30個といったアミノ酸置換
を行なうことができる。アミノ酸置換は、例えば、治療
用に投与されるポリペプチドの血漿半減期を増大させる
ため、天然に発生しない類似体の使用を内含することが
できる。
【0106】例えば、以下の表に従って保存的置換を行
なうことができる。第2欄内の同じブロック中、及び好
ましくは第3欄内の同じ行内のアミノ酸を互いに置換す
ることができる。
【0107】
【表3】
【0108】上述のように、本発明のタンパク質は典型
的には、例えば本書で記述されているような組換え手段
により及び/又は 固相合成といったような当業者にと
って周知の技術を用いて合成手段を使用することによっ
て作られる。かかる配列の変異体及び誘導体には、融合
タンパク質が含まれ、ここで該融合タンパク質は、もう
1つのアミノ酸配列に(直接的又は間接的に)リンクさ
れている本発明のアミノ酸配列を含んで成る。時として
融合タンパク質パートナーと呼ばれるこれらのその他の
アミノ酸配列は標準的に、(例えば本発明のアミノ酸配
列の抽出及び精製を助けるべく)有利な官能性を付与す
ることになる。融合タンパク質パートナーの例として
は、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GS
T),6×His,GAL4(DNA結合及び/又は転写活
性化ドメイン)及びβ−ガラクトシダーゼが含まれる。
融合タンパク質パートナーと本発明のタンパク質配列の
間にタンパク質分解による分割部位を含め、このタンパ
ク質配列の除去を可能にすることも適切でありうる。好
ましくは、融合タンパク質パートナーは、本発明のタン
パク質の機能を妨げない。
【0109】ポリヌクレオチド変異体及び誘導体 本発明のヌクレオチド配列との関係における「変異体」
又は「誘導体」という語は、結果として得られるヌクレ
オチド配列がPDE活性をもつポリペプチドについてコ
ードし、好ましくは少なくとも配列表に提示されている
配列と同じ活性を有することを条件として、該配列から
又は配列に対する1つ(又は複数)の核酸のあらゆる置
換、変更、修飾、交換、欠失又は付加を内含する。
【0110】以上で記述されているように、配列相同性
に関しては、本書で配列表に示されている配列に対する
少なくとも75%,より好ましくは少なくとも85%、
さらに好ましくは少なくとも90%の相同性が存在す
る。より好ましくは、少なくとも95%,より好ましく
は少なくとも98%の相同性が存在する。以上で記述し
た通りにヌクレオチド相同性比較を行なうことができ
る。いくつかの応用分野について、好ましい配列比較プ
ログラムは、上述のGCG Wisconsin Bestfitプログラ
ムである。デフォルト評点マトリクスは、各々の同一ヌ
クレオチドについては10、各々の不整合について−9
の整合値を有する。デフォルト間隙生成ペナルティは各
ヌクレオチドについて−50であり、デフォルト間隙拡
張ペナルティは−3である。
【0111】本書で使用されている「変異体」、「相同
体」、「フラグメント」及び「誘導体」という語は、配
列の対立遺伝子変形形態を包含する。「変異体(valian
t)」という語は同様に、本書で提示されたヌクレオチド
配列にハイブリダイズすることができる配列に対し相補
的な配列をも包含する。 ハイブリダイゼーション 本書で使用する「ハイブリダイゼーション」という語
は、核酸ストランドが塩基対合を通して相補的ストラン
ドと結合するプロセス(Coombs J(1994)Dictiona
ry of Biotechnology, Stockton Press, New York NY)
ならびに Dieffenbach CW 及び GS Dveksler(199
5,PCRプライマー、実験室マニュアル、Cold Sprin
g Harbor Press, Plainview NY) により記述されている
ようなポリメラーゼ連鎖反応技術で実施されるような増
幅プロセスを内含する。
【0112】ハイブリダイゼーション条件は Berger 及
び Kimmel(1987,分子クローニング技術の手引
き、Methods in Enzymology, 第152巻 Academic Pre
ss, San Diego CA)で教示されているように、核酸結合
複合体の融点(Tm)に基づくものであり、以下で説明
するような規定の「緊縮性(ストリンジェンシー strin
gency)」を付与する。
【0113】ハイブリダイゼーションの緊縮性というの
は、ポリ核酸ハイブリッドが安定している条件のことで
ある。かかる条件は当業者にとっては明白なものであ
る。当業者にとって既知であるように、ハイブリッドの
安定性は、配列相同性の1%の減少毎に約1〜1.5℃
減少するハイブリッドの融点(Tm)に反映される。一
般に、ハイブリッドの安定性は、ナトリウムイオンの濃
度及び温度の関数である。標準的には、ハイブリダイゼ
ーション反応は、より高い緊縮性の条件下で行なわれ、
その後に変動する緊縮性の洗浄が行なわれる。
【0114】本書で使用されるように、高い緊縮性とい
うのは、65〜68℃で1MのNa +中で安定したハイ
ブリッドを形成するような核酸配列のみのハイブリダイ
ゼーションを可能にする条件のことである。最大の緊縮
性は、標準的には、約Tm−5℃(プローブのTm より
5℃低い)で起こる。
【0115】プローブのTm より約5〜10℃低い温度
での高い緊縮性。高い緊縮性条件は、例えば、6×SS
C,5×Denhardt, 1%のSDS(ドデシル硫酸ナトリ
ウム)、0.1Na+ピロリン酸及び非特異的競合物質と
しての0.1mg/mlの変性サケ精子DNAを含む水溶液
中でのハイブリダイゼーションによって提供されうる。
ハイブリダイゼーションに続いて、0.2〜0.1×SS
C、0.1%のSDS中でのハイブリダイゼーション温
度での最終洗浄(約30分)を伴って、数ステップで高
緊縮性洗浄を行なうことができる。
【0116】中庸つまり中間の緊縮性は、標準的にプロ
ーブのTm より約10℃〜20℃低い温度で起こる。低
緊縮性は標準的に、プローブのTmよりも約20〜25
℃低い温度で起こる。当業者であれば理解できるよう
に、類似の又は関係するポリヌクレオチド配列を同定又
は検出するためには中間(又は低)緊縮性のハイブリダ
イゼーションを使用できる一方で、同一のポリヌクレオ
チド配列を同定又は検出するためには、最大緊縮性のハ
イブリダイゼーションを使用することができる。
【0117】中庸の緊縮性というのは、上述の溶液中で
のハイブリダイゼーションと同等であるものの約60〜
62℃での条件のことを意味する。この場合、最終洗浄
は、1×SSC,0.1%SDS中でハイブリダイゼー
ション温度で行なわれる。低緊縮性というのは、上述の
溶液中でのハイブリダイゼーションと同等であるものの
約50〜52℃での条件を意味する。この場合、最終洗
浄は、2×SSC,0.1%のSDS中でハイブリダイ
ゼーション温度で行なわれる。
【0118】これらの条件は、さまざまな緩衝液、例え
ばホルムアミドベースの緩衝液及び温度を用いて適合及
び重複させることが可能であるということがわかる。De
nhardt溶液及びSSCは、その他の適当なハイブリダイ
ゼーション緩衝液がそうであるように、当業者にとって
は周知のものである(例えば Sambrook, et al., eds.
(1989)分子クローニング;実験室マニュアル、Co
ld Spring Harbor Laboratory Press, New York又は、A
usubel, et al., eds.(1990)分子生物学における
現行のプロトコル、John Wiley & Sons. Inc. を参照の
こと)。プローブの長さ及びGC含有量も役割を果たす
ことから、最適なハイブリダイゼーション条件を経験的
に決定することが必要である。
【0119】本書で提示されているヌクレオチド配列に
対して選択的にハイブリダイズすることができる本発明
のポリヌクレオチドは一般に、本書に提示されている対
応するヌクレオチド配列に対し、少なくとも20,好ま
しくは少なくとも25又は30,例えば少なくとも4
0,60,100以上の隣接ヌクレオチドの領域にわた
り、少なくとも70%,好ましくは少なくとも80又は
90%そしてより好ましくは少なくとも95%又は98
%の相同性を有することになる。
【0120】「選択的にハイブリダイズすることができ
る(selectively hybridisable)」という語は、プロー
ブとして使用されるポリヌクレオチドが、バックグラウ
ンドよりも著しく高いレベルで本発明の標的ポリヌクレ
オチドがプローブにハイブリダイズすることがわかって
いる条件下で使用されるということを意味する。バック
グウランドハイブリダイゼーションは、例えばスクリー
ニング中のcDNA又はゲノミックDNAライブラリの
中に存在するその他のポリヌクレオチドを原因として発
生する可能性がある。この場合、バックグラウンドは、
標的DNAで観察される特異的相互作用の10分の1好
ましくは100分の1未満である、ライブラリーの非特
異的DNA構成員とプローブの間の相互作用により生成
されるシグナルレベルを暗に意味している。相互作用の
強度は、例えば、32Pでプローブを放射性標識づけする
ことによって測定可能である。
【0121】好ましい態様においては、本発明は、緊縮
性条件(例えば65℃及び0.1×SSC{1×SSC
=0.15M NaCl,0.015M Na3シトレー
ト;pH7.0)で本発明のヌクレオチド配列のうちの
任意の単数又は複数のヌクレオチド配列に対しハイブリ
ッド形成できるヌクレオチド配列を網羅する。本発明の
ポリヌクレオチドが2本鎖である場合、2重鎖のうちの
両方のストランドが、個別に又は組合わさった形で本発
明により包含される。ポリヌクレオチドが1本鎖である
場合には、このポリヌクレオチドの相補的配列が同じく
本発明の範囲内に含まれるということを理解すべきであ
る。
【0122】本発明の配列に対し100%の相同性をも
たないものの本発明の範囲内に入るポリヌクレオチド
は、数多くの方法で得ることができる。本書に記述され
ている配列のその他の変異体は、例えば、異なる個体群
からの個体といったような一範囲の個体から作られたD
NAライブラリをプローブ探査することによって得るこ
とができる。さらに、その他のウイルス/細菌、又は細
胞相同体、特に哺乳動物細胞(例えばラット、マウス、
ウシ及び霊長類の細胞)の中で見い出される相同体も獲
得することができ、かかる相同体及びそのフラグメント
全般は、本書の配列表中に示された配列に対し選択的に
ハイブリッド形成する能力を有することになる。かかる
配列は、その他の動物種から作られたcDNAライブラ
リー又はその他の動物種からのゲノミックDNAライブ
ラリーをプローブ探査すること及び、中乃至高緊縮性の
条件下で添付の配列表内の配列の全て又は一部分を含む
プローブでかかるライブラリをプローブ探査することに
よって得ることができる。類似の考慮事項は、本発明の
ポリペプチド又はヌクレオチド配列の種相同体及び対立
遺伝子変異体の獲得にもあてはまる。
【0123】変異体及び菌種/種相同体は同様に、本発
明の配列内の保存されるアミノ酸配列をコードする変異
体及び相同体内の配列をターゲティングするように設計
されたプライマを用いる縮重PCRを用いて得ることも
できる。保存された配列は、例えば複数の変異体/相同
体からのアミノ酸配列を整列させることによって予測可
能である。配列アラインメントは、当該技術分野におい
て既知のコンピュータソフトウェアーを用いて実施可能
である。例えば、GCG Wisconsin Pile Upプログラム
が広く使用されている。
【0124】縮重PCRにおいて使用されるプライマー
は、単数又は複数の縮重位置を含み、既知の配列に対す
る単一の配列プライマーで配列をクローニングするのに
使用されるものよりも低い緊縮性条件で使用されること
になる。あるいは、かかるポリヌクレオチドは、特徴づ
けされた配列の部位特異的突然変異誘発によって得るこ
ともできる。これは、例えばポリヌクレオチド配列が中
で発現されつつある特定の宿主細胞に対するコドン選好
を最適化するために、サイレントコドン変化が配列にと
って必要とされる場合に有用でありうる。制限酵素認識
部位を導入するか又はポリヌクレオチドによりコードさ
れたポリペプチドの特性又は機能を改変するため、その
他の配列変化が望まれる可能性もある。
【0125】本発明のポリヌクレオチドは、例えばPC
Rプライマーといったプライマー、代替的増幅反応のた
めのプライマー、例えば放射性又は非放射性標識を用い
て従来の手段により顕示用標識で標識づけされたプロー
ブを産生するために使用することができ、そうでなけれ
ば、このポリヌクレオチドベクターへとクローニングす
ることもできる。かかるプライマー、プローブ及びその
他のフラグメントは、長さが少なくとも15,好ましく
は少なくとも20,例えば好ましくは25,30又は4
0ヌクレオチドとなり、同様に本書で使用されている本
発明のポリヌクレオチドという語によって包含されてい
る。
【0126】本発明に従ったDNAポリヌクレオチドと
いったポリヌクレオチド及びプローブは、組換え、合成
又は当業者にとって利用可能なあらゆる手段によって産
生可能である。これらは同様に、標準的技術によっても
クローニング可能である。一般に、プライマーは、一度
に一個のヌクレオチドの割合での所望の核酸配列の段階
的製造が関与する合成手段によって産生される。自動化
された技術を用いて、これを達成するための技術は、当
該技術分野において容易に利用可能である。
【0127】より長いポリヌクレオチドは一般には、組
換え型手段を用いて、つまり例えばPCR(ポリメラー
ゼ連鎖反応)クローニング技術を用いて産生されること
になる。これには、クローニングすることが望まれてい
る脂質ターゲティング配列の1領域をフランキングする
一対のプライマー(例えば約15〜30個のヌクレオチ
ドのもの)を作る段階、動物又はヒトの細胞から得たm
RNA又はcDNAとプライマを接触させる段階、所望
の領域の増幅をもたらす条件下でポリメラーゼ連鎖反応
を実施する段階、増幅されたフラグメントを単離する段
階(例えばアガロースゲル上で反応混合物を精製するこ
とによる)及び増幅されたDNAを回収する段階が関与
することになる。プライマーは、増幅されたDNAが適
切なクローニングベクターへとクローニングされうるよ
うな形で、適切な制限酵素認識部位を含むように設計す
ることができる。
【0128】調節配列 好ましくは、本発明のポリヌクレオチドは、例えば選択
された宿主細胞によるコーディング配列の発現を提供す
る能力をもつ調節配列に対し操作可能な形にリンクされ
る。一例を挙げると、本発明は、かかる調節配列に操作
可能な形にリンクされた本発明のポリヌクレオチドを含
むベクターを網羅する。すなわち、このベクターは発現
ベクターである。
【0129】「操作可能な形にリンクされた(operably
linked)」という語は、記述された成分が、その意図さ
れた要領で機能できるような関係にある並置のことを意
味する。コーディング配列に対し「操作可能な形にリン
クされた」調節配列は、コーディング配列の発現が制御
配列と相容性ある条件下で達成されるような形で連結さ
れる。
【0130】「調節配列」という語は、プロモーター及
びエンハンサ及びその他の発現調節信号を内含する。
「プロモーター」という語は、当該技術分野の通常の意
味合い、例えばRNAポリメラーゼ結合部位の意味合い
で用いられる。本発明のポリペプチドをコードするポリ
ヌクレオチドの増強された発現は同様に、選ばれて、発
現宿主からの問題のタンパク質の発現そして望まれる場
合には分泌のレベルを増大するため及び/又は本発明の
ポリペプチドの発現の誘発可能な制御を提供するために
役立つ。例えばプロモーター、分泌リーダー及びターミ
ネーター領域といった異種調節領域を選択することによ
っても達成可能である。
【0131】好ましくは、本発明のヌクレオチド配列
は、少なくとも1つのプロモーターに対し操作可能な形
にリンクされ得る。本発明のポリペプチドをコードする
遺伝子に対し天然プロモーターとは別に、本発明のポリ
ペプチドの発現を導くためにその他のプロモータを使用
することかできる。プロモーターは、所望の発現宿主内
での本発明のポリペプチドの発現を導くその効率を考え
て選択することができる。
【0132】もう1つの実施形態においては、本発明の
所望のポリペプチドの発現を導くために構成性プロモー
ターを選択することができる。かかる発現構成体は、誘
発用基質を含有する培地上で発現宿主を培養する必要性
を回避することから、付加的な利点を提供することがで
きる。真菌発現宿主の中で使用するために好まれる強い
構成性及び/又は誘発性プロモーターの例としては、キ
シラナーゼ(xlnA)、フィターゼ、ATP−シンタ
ーゼ、サブユニット9(oliC)、トリオースリン酸イソ
メラーゼ(tpi)、アルコールデヒドロゲナーゼ(Adh
A)、α−アミラーゼ(amy)、アミログルコシダーゼ
(作用物質−glaA遺伝子からのもの)、アセタミダー
ゼ(amdS)及びグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒ
ドロゲナーゼ(gpd)プロモーターのために真菌遺伝子
から得ることのできるものがある。
【0133】強い酵母プロモーターの例としては、アル
コールデヒドロゲナーゼ、ラクターゼ、3−ホスホグリ
セレートキナーゼ及びトリオースリン酸イソメラーゼの
ために遺伝子から得ることのできるものがある。強い細
菌プロモーターの例としては、α−アミラーゼ及びSP
02プロモーターならびに細胞外プロテアーゼ遺伝子か
らのプロモーターがある。
【0134】発現構成体の誘発可能な調節を改善するた
めに、ハイブリッドプロモーターも同様に使用可能であ
る。プロモーターは、さらに、適切な宿主内での発現を
確保し或いは又それを増大させるための特長を内含する
ことができる。例えば、これらの特長は、プリブナウ配
列又はTATAボックスといったような保存された領域
でありうる。プロモーターはさらに、本発明のヌクレオ
チド配列の発現レベルに影響を及ぼす(例えばそれを維
持する、増強する、低下させる)ためにその他の配列を
含むことさえできる。例えば、適切なその他の配列に
は、Sh1−イントロン又はADHイントロンが含まれ
る。その他の配列には、誘発可能な要素、例えば温度、
化学物質、光又は応力により誘発可能な要素が含まれ
る。同様に、転写又は翻訳を増強するのに適切な要素も
存在していてよい。後者の要素の例としては、TMV
5'シグナル配列がある(Sleat Gene217〔198
7〕217−225;及び Dawson Plant Mol. Biol.2
3〔1993〕97を参照のこと) 分泌(secretion) 往々にして、本発明のポリペプチドは、このポリペプチ
ドをより容易に回収できる培地内へと発現宿主から分泌
されることが望ましい。本発明に従うと、分泌リーダー
配列は、所望の発現宿主に基づいて選択可能である。本
発明の状況下ではハイブリッドシグナル配列も同様に使
用することができる。
【0135】非相同な分泌リーダー配列の標準的な例は
真菌アミログリコシダーゼ(AG)遺伝子(glaA−例
えば Aspergillus からの18個及び24個の両方のア
ミノ酸バージョン)、a−因子遺伝子(酵母、例えば S
accharomyces 及び Kluyveromyces)又はα−アミラー
ゼ遺伝子(Bacillus) に由来するものである。 構成体(constracts) 「接合体(conjugate)」、「カセット」及び「ハイブリ
ッド」といった語と同義である「構成体」という語に
は、直接的又は間接的にプロモーターに付着された本発
明に従ったヌクレオチド配列が含まれる。間接的付着の
例は、本発明のヌクレオチド配列とプロモータの中間
に、ADHイントロン又はSh1イントロンといったよ
うなイントロン配列といった適切なスペーサー基を提供
することである。このことは、直接的又は間接的付着を
内含する本発明との関係における「融合した」という語
についても言えることである。各々の場合において、こ
れらの語は、両方共その天然の環境にあるときの及び野
生型遺伝子プロモーターと通常会合させられているタン
パク質についてコードするヌクレオチド配列の天然の組
合せを網羅するものではない。
【0136】構成体は、さらに、例えば細菌、好ましく
は Bacillus subtilisといったバシラス属又はそれが移
入された植物の中で、遺伝子構成体の選択を可能にする
マーカーを含有又は発現することさえできる。例えば
(特に植物のための)マンノース−6−リン酸イソメラ
ーゼをコードするもの又は抗生物質耐性例えばG41
8,ハイグロマイシン、ブレオマイシン、カナマイシン
及びゲンタマイシンに対する耐性を提供するマーカーと
いったように、使用可能なさまざまなマーカーが存在す
る。
【0137】好ましくは、本発明の構成体は、プロモー
ターに操作可能な形にリンクされた本発明のヌクレオチ
ド配列を少なくとも含む。 ベクター 「ベクター」という語は、発現ベクター及び形質転換ベ
クター及びシャトルベクターを内含する。
【0138】「発現ベクター」という語は、in vivo 又
は in vitro 発現の能力をもつ構成体を意味する。「形
質転換ベクター」という語は、その種のものであっても
異なる種のものであってもよいもう1つの実体へと1つ
の実体から移入される能力をもつ構成体を意味する。こ
の構成体が、E. coli プラスミドから細菌例えばバシラ
ス属の細菌へといったように、1つの種からもう1つの
種へと移入される能力をもつ場合には、形質転換ベクタ
ーは、時として「シャトルベクター」と呼ばれる。それ
は、アグロバクテリウムに対する E.coli プラスミドか
ら植物へと移送される能力をもつ構成体でさえあり得
る。
【0139】本発明のベクターは、本発明のポリペプチ
ドの発現を提供するため、以下で記述する通り、適切な
宿主細胞内に形質転換することができる。かくして、さ
らなる1態様においては、本発明は、ポリペプチドをコ
ードするコーディング配列のベクターによる発現を提供
するための条件下で上述のとおりに発現ベクターを用い
て形質転換又はトランスフェクションされた宿主細胞を
培養する段階及び発現されたポリペプチドを回収する段
階を含んで成る本発明に従ったポリペプチドを調製する
方法を提供する。
【0140】ベクターは、例えば、複製起点が備わった
プラスミド、ウイルス又はファージベクター、任意には
前記ポリヌクレオチドの発現のためのプロモーター、そ
して任意にはプロモーターの調節遺伝子でありうる。本
発明のベクターは、単数又は複数の選択可能なマーカー
遺伝子を含むことができる。工業用微生物のための最も
適切な選択系は、宿主生体内での突然変異を必要としな
い一群の選択マーカーによって形成されるものである。
真菌(fungal)選択マーカーの例としては、アセタミダ
ーゼ(amd S),ATPシンターゼ、サブユニット9
(oli C)、オロチジン−5'−リン酸−デカルボキシ
ラーゼ(pvrA)、フレオマイシン及びベノミル耐性(b
enA)のための遺伝子がある。非真菌選択マーカーの例
としては、細菌G418耐性遺伝子(これは同様に酵母
中で使用できるが糸状真菌内では使用されない、アンピ
シリン耐性遺伝子(E.coli), ネオマイシン耐性遺伝子
(Bacillus)及びβ−グルクロニダーゼ(GUS)をコ
ードする E.coli uidA遺伝子がある。
【0141】ベクターは、例えばRNAの産生のため、
in vitro で使用することもできるし、或いは又宿主細
胞をトランスフェクション又は形質転換するために使用
することもできる。かくして、本発明のポリヌクレオチ
ドは、例えばクローニング又は発現ベクターといったよ
うな組換え型ベクター(標準的には複製可能なベクタ
ー)内に取り込まれ得る。このベクターは、相容性ある
宿主細胞内で核酸を複製するために使用できる。かくし
て、さらなる実施形態においては、本発明は、複製可能
なベクター内に本発明のポリヌクレオチドを導入し、相
容性ある宿主細胞内にベクターを導入し、ベクターの複
製をもたらす条件下で宿主細胞を生成させることによっ
て、本発明のポリヌクレオチドを作る方法を提供する。
ベクターは、宿主細胞から回収可能である。適切な宿主
細胞については以下で、発現ベクターに関連して記述さ
れている。
【0142】本発明は同様に、ホスホジエステラーゼ活
性を変調させかくして環式ヌクレオチドレベルを変調さ
せることになるPDE1B2の阻害物質及びアンタゴニ
ストの同定のためのスクリーニング方法における、PD
E1B2又はその変異体、相同性、フラグメント又は誘
導体を発現する遺伝子操作された宿主細胞の使用にも関
する。かかる遺伝子操作された宿主細胞は、PDE1B
2活性を変調させることのできるペプチドライブラリ又
は有機分子をスクリーニングするために使用可能であ
る。抗体、ペプチド又は小さい有機分子といったようP
DE1B2のアンタゴニスト及び阻害物質は、例えばP
DE1B2と関連した疾病の治療のための薬学組成物の
ベースを提供することになる。かかる阻害物質又はアン
タゴニストは、単独で投与されてもよいし或いは又、か
かる疾病の治療のためのその他の療法と組合わせた形で
投与することもできる。
【0143】本発明は同様に、PDE1B2タンパク質
の in vivo 又は in vitro 産生のため、又はPDE1
B2の発現又は活性に影響を及ぼすことのできる作用物
質についてスクリーニングするための、PDE1B2は
その変異体、相同体、フラグメント又は誘導体をコード
するポリヌクレオチド配列を含む発現ベクター及び宿主
細胞にも関する。
【0144】組織 本書で使用される「組織」という語には、組織自体と器
官が含まれる。 宿主細胞 本発明との関係における「宿主細胞」という語には、宿
主細胞内に存在するとき本発明に従ったヌクレオチド配
列の発現をプロモータが可能にする、本発明に従った組
換え型タンパク質についてコードするヌクレオチド配列
を含み得るあらゆる細胞及び/又はそれから得られた産
物が内含される。
【0145】かくして、本発明のさらなる実施形態は、
本発明のポリヌクレオチドで形質転換されたか又はトラ
ンスフェクションされた宿主細胞を提供する。好ましく
は、前記ポリヌクレオチドは、その複製及び発現のため
ベクター内で運ばれている。細胞は、このベクターと相
容性をもつように選択されることになり、例えば原核生
物(例えば細菌)、真菌、酵母又は植物の細胞でありう
る。
【0146】異種遺伝子発現のための宿主としては、グ
ラム陰性菌 E. coliが広く用いられている。しかしなが
ら、大量の異種タンパク質が、細胞内部に蓄積する傾向
をもつ。E. coli 細胞内タンパク質の塊からの望ましい
タンパク質のその後の精製は、時として困難であり得
る。E. coli とは対照的に、バシラス属からの細菌は、
培地内のタンパク質を分泌するその能力のため異種宿主
として非常に適している。宿主として適しているその他
の細菌は、ストレプトマイセス属及びシェードモナス属
からのものである。
【0147】本発明のポリペプチドをコードするポリヌ
クレオチドの性質及び/又は発現されたタンパク質のさ
らなる処理の望ましさに応じて、酵母又はその他の真菌
といったような真核性宿主が好まれるかもしれない。一
般に、操作が比較的容易であることから、真菌細胞より
も酵母細胞の方が好まれる。しかしながら、一部のタン
パク質は、酵母細胞からほとんど分泌されないか又は、
場合によっては適切に処理されない(例えば酵母中の高
グリコシル化)。これらの場合では、異なる真菌宿主生
体を選択すべきである。
【0148】本発明の範囲内での適切な発現宿主の例と
しては、Aspergillus 種(例えばEP−A−01844
38及びEP−A−0284603に記述されているも
の)及び Trichoderma種といったような真菌; Bacillu
s 種(例えばEP−A−0134048 及びEP−A
−0253455に記述されているもの)、Streptomyc
es種及び Pseudomonas種といったような細菌;及び Klu
yveromyces種(例えばEP−A−0096430及びE
P−A−0301670に記述されているもの)及び S
accharomyces種といった酵母がある。一例を挙げると、
標準的な発現宿主は、Aspergillus niger, Aspergillus
niger var. tubigenis, Aspergillus niger var. awa
mori, Aspergillus aculeatis, Aspergillus nidulans,
Aspergillus orvzae, Trichoderma reesei, Bacillus
subtilis, Bacillus licheniformis, Bacillus amyloli
quefaciens, Kluyveromyces Lactis 及び Saccharomyce
scerevisiae の中から選ぶことができる。
【0149】酵母、真菌及び植物宿主細胞といったよう
な適切な宿主細胞の使用は、本発明の組換え型発現産物
に対して最適な生物活性を付与するのに必要となる可能
性があるような翻訳後の修飾(例えばミリストイル化、
グリコシル化、切断化(truncation)、lapidation及び
チロシン、セリン又はトレニオン、リン酸化)を提供す
ることができる。
【0150】生体(organism) 本発明との関係における「生体」という語には、生体内
に存在するとき本発明に従ったヌクレオチド配列の発現
をプロモーターが可能にする、本発明に従った組換え型
タンパク質についてコードするヌクレオチド配列を含み
得るあらゆる生体及び/又はそれから得られた産物が内
含される。
【0151】本発明との関係における「トランスジェニ
ック生体」という語には、生体内の本発明に従ったヌク
レオチド配列の発現をプロモータが可能にする、本発明
に従ったタンパク質についてコードするヌクレオチド配
列を含むあらゆる生体及び/又はそれから得られた産物
が内含される。好ましくは、そのヌクレオチド配列は生
体のゲノム内に取り込まれる。
【0152】「トランスジェニック生体」という語は、
同様にその天然の環境内にあるその未変性プロモータの
制御下にあるとき、その天然の環境内の本発明に従った
未変性ヌクレオチドコーディング配列を網羅しない。さ
らに、本発明は、それがその天然の環境内にあるとき及
びそれが同じくその天然の環境内にあるその天然ヌクレ
オチドコーディング配列によって発現されたとき及び、
そのヌクレオチド配列が同じくその天然の環境内にある
その天然プロモータの制御下にあるとき、本発明に従っ
た天然タンパク質を網羅しない。
【0153】従って、本発明のトランスジェニック生体
には、本発明に従ったアミノ酸配列についてコードする
ヌクレオチド配列,本発明に従った構成体(そして組合
せを含む)、本発明に従ったベクター、本発明に従った
プラスミド、本発明に従った細胞、本発明に従った組織
又はその産物のうちのいずれか1つ又は組合せを含む生
体が内含される。形質転換された細胞又は生体は、その
細胞又は生体から容易に回収可能なものとなる所望の化
合物を受容可能な量だけ調製することができる。
【0154】宿主細胞/宿主生体の形質転換 前述のとおり、宿主生体は、原核又は真核生体でありう
る。適切な原核宿主の例としては、E. coli 及び Bacil
lus subtilisが含まれる。原核宿主の形質転換について
の教示は、当該技術分野において充分に証明されてい
る。例えば Sambrook et al(分子クローニング;実験
室マニュアル、第2版、1989,Cold Spring Harbor
Laboratory Press)及び Ausubel et al., 分子生物学
における現行プロトコル(1995),John Wiley & S
ons, Inc. を参照のこと。
【0155】原核宿主が使用される場合には、例えばイ
ントロンの除去によって、形質転換の前にヌクレオチド
配列を適切に修正する必要があるかもしれない。もう1
つの実施形態においては、遺伝子導入生体は酵素であり
うる。この点で、酵素は同じく、非相同な遺伝子の発現
のためのビヒクルとして広く使用することもできた。Sa
ccharomyces cerevisiaeは、異種遺伝子発現のためのそ
の使用を含めて、工業的使用の長い歴史をもっている。
Saccharomyces cerevisiae内での異種遺伝子の発現は、
Goodey et al(1987,酵母バイオテクノロジー DR
Berry et al, eds, pp401−429,Allen and Unwi
n, London)及び King etal(1989,酵母の分子及
び細胞生物学,EF Walton and GT Yarronton, eds,pp
107−133,Blackie, Glasgow)。によって再考さ
れている。
【0156】いくつかの理由により、Saccharomyces ce
revisiaeは、異種遺伝子発現に充分適している。まず最
初に、それはヒトにとって非病原性であり、或る種の内
毒素を産生する能力をもたない。第2に、それはさまざ
まな目的のための何百年にもわたる商業的開発の後安全
な使用の長い歴史をもつ。こうしてこれは公共に広く受
入れられることになった。第3に、この生体に挙げられ
た広範な商業的使用と研究の結果、Saccharomyces cere
visiaeの大規模な発酵特性ならびに遺伝学及び生理学に
ついての豊富な知識をもたらした。
【0157】Saccharomyces cerevisiae内の異種遺伝子
発現及び遺伝子産物の分泌の原理についての再考は、E
Hinchcliffe E Kenny(1993,「非相同性遺伝子の
発現のためのビヒクルとしての酵母」,Yeasts, 第5
巻、Anthony H Rose 及び J Stuart Harrison, eds,第
2版.Academic Press Ltd.)により示されている。そ
の維持のために宿主ゲノムとの組換えを必要とする組込
みベクター及び自律的複製プラスミドベクターを含め、
いくつかのタイプの酵母ベクターが利用可能である。
【0158】トランスジェニック Saccharomycesを調製
するため、酵母内での発現のために設計された構成体の
中に本発明のヌクレオチド配列を挿入することによっ
て、発現構成体が調製される。異種発現のために使用さ
れるいくつかのタイプの構成体が開発されてきた。これ
らの構成体は、本発明のヌクレオチド配列に融合された
酵母内で活性なプロモーター、通常はGAL1プロモー
ターといったような酵母由来のプロモーターを含有す
る。通常、SUC2シグナル・ペプチドをコードする配
列といったような酵母由来のシグナル配列が用いられ
る。酵母内で活性なターミネーターが発現系を終結す
る。
【0159】酵母の形質転換のためには、いくつかの形
質転換プロトコルが開発されてきた。例えば、本発明に
従ったトランスジェニック Saccharomycesは、Hinnen e
t al(1978,米国国立科学アカデミー会報、75,
1929); Beggs. JD(1978,Nature, London,
275,104);及び Ito, H et al(1983,JBa
cteriology153,163−168)の教示に従って調
製することができる。
【0160】形質転換された酵母細胞は、さまざまな選
択的マーカーを用いて選択される。形質転換のために使
用されるマーカーの中には、LEU2,HIS4及びT
RP1といった一定数の栄養要求性マーカー及びアミノ
グリコシド抗生物質マーカー例えばG418といったよ
うな優性抗生物質耐性マーカーが存在する。もう1つの
宿主生体は、植物である。遺伝子的に修飾された植物の
構築における基本的原理は、挿入された遺伝物質の安定
した維持を得るように植物ゲノム内に遺伝情報を挿入す
ることにある。
【0161】遺伝情報を挿入するためにはいくつかの技
術が存在するが、2つの主要な原理は、遺伝情報の直接
的導入とベクター系の使用による遺伝情報の導入であ
る。一般的技術の再考は、Potrykus (Annu Rev Plant P
hysiol Plant Mol Biol〔1991〕42:205−2
25)及び Christou (Agro-Food-Industry Hi-Tech,1
994年3月14日;17−27)による論文の中に見
い出すことができる。植物形質転換に関するさらなる教
示は、EP−A−0449375中に見い出すことがで
きる。
【0162】かくして、本発明は同様に、添付の配列表
中に示されたヌクレオチド配列又はその誘導体、相同
体、変異体又はフラグメントを用いて宿主細胞を形質転
換する方法をも提供する。PDEヌクレオチドコーディ
ング配列で形質転換された宿主細胞は、細胞培養からの
コードされたタンパク質の発現及び回収に適した条件の
下で培養することができる。組換え型細胞により産生さ
れたタンパク質は、使用される配列及び/又はベクター
に応じて細胞内に含有されていてもよいし又は分泌され
てもよい。当業者であれば理解できるように、PDEコ
ーディング配列を含有する発現ベクターは、特定の原核
又は真核細胞膜を通してのPDEコーディング配列の分
泌を導くシグナル配列を伴って設計することができる。
その他の組換え型構成も、可溶性タンパク質の精製を容
易にすることなるポリペプチドをコードするヌクレオチ
ド配列に対するPDEコーディング配列の結合を行なう
ことができる(Kroll,DJ et al(1993)DNA Cel
l Biol 12:441−53,同様に融合タンパク質を
含有するベクターについての以上の論述も参照のこ
と)。
【0163】ポリペプチドの産生 本発明に従うと、本発明のポリペプチドの産生は、例え
ば、従来の栄養発酵培地の中で本発明の単数又は複数の
ポリヌクレオチドで形質転換された微生物発現宿主を培
養することによって行なうことができる。適切な培地の
選択は、発現宿主の選択及び/又は発現構成体の調節必
要条件に基づくことができる。かかる培地は、当業者に
とって周知のものである。培地は、望まれる場合には、
その他の潜在的汚染性をもつ微生物に対して形質転換さ
れた発現宿主を有利にする付加的な成分を含有していて
よい。
【0164】かくして、本発明は同様に、PDE1B2
活性をもつポリペプチドを産生するための方法におい
て、a)添付の配列表に示されているヌクレオチド配列
又はその誘導体、相同体、変異体又はフラグメントで、
宿主細胞を形質転換する段階及び b)前記ポリペプチ
ドの発現に適した条件下で形質転換された宿主細胞を培
養する段階を含む方法をも提供している。
【0165】本発明は同様に、PDE1B2活性をもつ
ポリペプチドを産生する方法において、a)添付の配列
表に示されたヌクレオチド配列又はその誘導体、相同
体、変異体又はフラグメントで形質転換された宿主細胞
を前記ポリペプチドの発現に適した条件下で培養する段
階、及びb)宿主細胞培養から前記ポリペプチドを回収
する段階を含んで成る方法を提供する。
【0166】本発明は同様に、PDE1B2活性をもつ
ポリペプチドを産生する方法において、a)添付の配列
表に示されたヌクレオチド配列又はその誘導体、相同
体、変異体又はフラグメントで宿主細胞を形質転換する
段階、b)前記ポリペプチドの発現に適した条件下で、
形質転換された宿主細胞を培養する段階;及び c)宿
主細胞培養から前記ポリペプチドを回収する段階を含ん
で成る方法をも提供する。
【0167】リボザイム(ribozymes) リボザイムは、RNAの特異的解裂を触媒する能力をも
つ酵素RNA分子である。リボザイム作用のメカニズム
には、相補性標的RNAに対するリボザイム分子の配列
特異的ハイブリダイゼーションとそれに続く内ヌクレオ
チド鎖分解性解裂が関与する。本発明の範囲内に入るの
は、PDERNA配列の内ヌクレオチド鎖分解性解裂を
特異的かつ効率良く触媒する、操作されたハンマーヘッ
ドモチーフのリボザイム分子である。
【0168】任意の潜在的RNA標的内の特異的リボザ
イム解裂部位は、最初は、後続する配列GUA,GUU
及びGUCを内含するリボザイム分割部位のための標的
分子を走査することによって同定される。ひとたび同定
されると、分割部位を含有する標的遺伝子の領域に対応
する15〜20個のリボヌクレオチドの間の短かいRN
A配列を、オリゴヌクレオチド配列を操作不能にする可
能性のある二次的な構造的特長について評価することが
できる。候補標的の適切性も同様に、リボヌクレアーゼ
防御検定を用いて相補的オリゴヌクレオチドでのハイブ
リダイゼーションに対するアクセス可能性をテストする
ことによって評価可能である。
【0169】本発明のアンチセンスRNA及びDNA分
子及びリボザイムは両方共、RNA分子の合成のための
当該技術分野において既知のあらゆる方法により調製可
能である。これらには、固相ホスホアミダイト化学合成
といったような、オリゴヌクレオチドを化学的に合成す
るための技術が含まれる。代替的には、アンチセンスR
NA分子をコードするDNA配列の in vitro 又は in
vivo転写により、RNA分子を生成することができる。
かかるDNA配列は、T7又はSP6といったような適
切なRNAポリメラーゼプロモーターを用いてさまざま
なベクター内に取込むことができる。代替的には、アン
チセンスRNAを構成的に又は誘発的に合成するアンチ
センスcDNA構成体を、細胞系統、細胞又は組織内に
導入することが可能である。
【0170】検出 PDEポリヌクレオチド・コーディング配列の存在は、
添付の配列表内に提示されている配列のプローブ、部分
又はフラグメントを用いたDNA−DNA又はDNA−
RNAハイブリダイゼーション又は増幅により検出でき
る。核酸増幅ベースの検定には、PDE DNA又はR
NAを含有する形質転換体を検出するためPDE コー
ディング配列に基づきオリゴヌクレオチド又はオリゴマ
ーを使用することが関与している。本書で使用される
「オリゴヌクレオチド」又は「オリゴマ」というのは、
プローブ又は amplimer として使用可能な、10個以上
約60個以下、好ましくは約15〜30個、より好まし
くは約20〜25個のヌクレオチドから成る核酸配列を
意味すると考えられる。好ましくは、オリゴヌクレオチ
ドは、添付の配列表に示されたヌクレオチド配列の3’
領域から誘導される。
【0171】タンパク質に特異的なポリクローナル又は
モノクローナルのいずれかの抗体を使用することといっ
たような、PDEポリペプチドの発現を検出し測定する
ためのさまざまなプロトコルが当該技術分野において知
られている。例としては、酵素結合免疫吸着検定法(E
LISA)、放射性免疫検定法(RIA)及び螢光活性
細胞選別法(FACS)が含まれる。PDE ポリペプ
チド上の2つの非干渉性エピトープに対する反応性をも
つモノクローナル抗体を利用する2部位のモノクローナ
ルベースの免疫検定法が好まれるか、競合結合検定法を
利用することもできる。これらの及びその他の検定法
は、なかでも Hampton R et al(1990,血清学的方
法、実験室マニュアル APS Press, St Paul MN)及び M
addox DE et al(1983,J Exp Med 158:121
1)の中で記述されている。
【0172】当業者にはきわめてさまざまな標識及び接
合技術が知られており、さまざまな核酸及びアミノ酸検
定においてこれらを使用することが可能である。PDE
ポリヌクレオチド配列を検出するための標識づけされた
ハイブリダイゼーション又はPCRプローブを産生する
ための手段には、標識づけされたヌクレオチドを用いた
オリゴ標識づけ、ニック翻訳、末端標識づけ又はPCR
増幅が含まれる。代替的には、PDE,コーディング配
列又はその任意の部分を、mRNAプローブの産生のた
めのベクターへとクローニングすることができる。かか
るベクターは当該技術分野において既知のもので、市販
されており、T7,T3又はSP6といったような適切
なRNAポリメラーゼ及び標識づけされたヌクレオチド
を付加することによりRNAプローブを in vitro で合
成するために使用することができる。
【0173】Pharmacia Biotech (Piscataway, NJ), Pr
omega (Madison, WI), 及び US Biochemical Corp (Cle
veland, OH)といったような数多くの会社が、これらの
手順のための商業用キット及びプロトコルを供給してい
る。適切なリポータ分子又は標識には、これらの放射性
核種、酵素、螢光、化学発光又は色素産生作用物質なら
びに基質、補因子、阻害物質、磁気粒子などが含まれ
る。かかる標識の使用を教示する特許としては、US−
A−3817837;US−A−3850752;US
−A−3939350;US−A−3996345;U
S−A−4277437;US−A−4275149及
びUS−A−4366241がある。同様に、組換え型
免疫グロブリンを、US−A−4816567に示され
ている通りに産生することもできる。
【0174】特定の分子の発現を定量化するための付加
的な方法としては、ヌクレオチドを放射性標識づけする
こと(Melby PC et al 1993 J Immunol Methods 1
59:235−44)又はビオチニル化すること(Dupl
aa C et al 1993 Anal Biochem 229−36),
制御核酸の同時増幅及び実験結果を上で補間する標準曲
線が含まれる。多数の標本の定量化は、問題のオリゴマ
ーがさまざまな希釈度で提示され、分光測光又は熱量計
応答が迅速な定量化を与えるELISA形式で検定を行
なうことによりスピードアップすることができる。
【0175】マーカー遺伝子発現の存在/不在は、問題
の遺伝子が同様に存在することを示唆しているものの、
その存在及び発現は確認されるべきである。例えば、マ
ーカー遺伝子配列内にPDEコーディング配列が挿入さ
れる場合、PDEコーディング領域を含む組換え型細胞
を、マーカー遺伝子機能の不在により同定することがで
きる。代替的には、マーカー遺伝子を、単一プロモータ
の制御下でPDEコーディング配列と縦列に置くことが
できる。誘発又は選択に応答したマーカー遺伝子の発現
は、通常、PDEの発現を表わしている。
【0176】あるいは、PDEのためのコーディング配
列を含みPDEコーディング領域を発現する宿主細胞
は、当業者にとっては既知のさまざまな手順によって同
定することができる。これらの手順には、DNA−DN
A又はDNA−RNAハイブリダイゼーション及び核酸
又はタンパク質の検出及び/又は定量化のための膜ベー
ス、溶液ベース又はチップベースの技術を含むタンパク
質生物検定又は免疫検定技術があるが、これらに制限さ
れるわけではない。
【0177】抗体 本発明のアミノ酸配列は同様に(例えば標準的な技術を
使用することなどによって)アミノ酸配列に対する抗体
を生成するために使用することもできる。当該技術分野
において周知の手順を、PDE1B2ポリペプチドに対
する抗体の産生のために使用することができる。かかる
抗体には、ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、
一本鎖、Fab フラグメント及び Fab発現ライブラリによ
って産生されたフラグメントが含まれるが、これらに制
限されるわけではない。中和抗体すなわちPDEポリペ
プチドの生物活性を阻害する抗体が、診断及び治療のた
めに特に好まれる。
【0178】抗体の産生のためには、ヤギ、ウサギ、ラ
ット、マウスなどを内含するさまざまな宿主を、免疫原
特性を保持するオリゴペプチド又は阻害物質又はそのい
ずれかの部分、変異体、相同体、フラグメント又は誘導
体を用いた注射により免疫することができる。宿主の種
に応じて、免疫応答を増大させるべくさまざまなアジュ
バントを使用することができる。かかるアジュバントに
は、水酸化アルミニウムといったようなフロイントのミ
ネラルゲル及び、イソレシチン、pluronicポリオール、
ポリアニオン、ペプチド、オイルエマルジョン、キーホ
ール・リンペット・ヘモシアニン及びジニトロフェノー
ルといったような表面活性物質が含まれるが、これらに
制限されるわけではない。BCG(Bacilli Calmette−
Guerin)及びCorynebacterium parvum が利用すること
のできる潜在的に有用なヒトアジュバンドである。
【0179】アミノ酸配列に対するモノクローナル抗体
は、培養中の連続細胞系統による抗体分子の産生を提供
するどのような技術を用いてでも調製することができ
る。これらには、Kochler 及び Milstein(1975 Na
ture 256:495−497)によって当初記述され
たハイブリドーマ技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術
(Kosbor et al(1983)Immunol Today 4:72;
Cote et al(1983)Proc Natl Acad Sci80:2
026−2030)及びEBVハイブリドーマ技術(Co
le et al(1985)モノクローナル抗体とガン療法 A
lan R Liss Inc,pp77−96)が含まれるが、これら
に制限されるわけではない。さらに「キメラ抗体」の産
生のために開発された技術、すなわち適切な抗原特異性
及び生物活性をもつ分子を得るためのヒト抗体遺伝子に
対するマウス抗体遺伝子のスプライシングも使用するこ
とができる(Morrison et al(1984)Proc Natl Ac
ad Sci81:6851−6855;Neuberger et al
(1984)Nature312:604−608;Takeda e
t al(1985)Nature314:452−454)。代
替的には、1本鎖抗体の産生のために記述された技術
(US−A−4946779)を、阻害物質特異的1本
鎖抗体を産生するために適合させることもできる。
【0180】抗体は、リンパ球個体群内での in vivo産
生を誘発することによってか又は Orlandi et al(19
89,Proc Natl Acad Sci86:3833−3837)
及びWinter G and Milstein C(1991;Nature34
9:293−299)の中で開示されているように高い
特異性をもつ結合用試薬をパネル又は組換え型免疫グロ
ブリンライブラリをスクリーニングすることによっても
産生可能である。
【0181】PDE1B2のための特異的結合部位を含
有する抗体フラグメントも同様に生成可能である。例え
ば、かかるフラグメントとしては、抗体分子のペプシン
消化により産生可能であるF(ab')2フラグメント、及び
F(ab')2フラグメントのジスルフィド架橋を減少させる
ことによって生成可能であるFab フラグメントが含ま
れるが、これらに制限されるわけではない。代替的に
は、望ましい特異性をもつモノクローナルFab フラグ
メントの迅速かつ容易な同定を可能にするようにFab 発
現ライブラリを構築することができる(Huse WD et al
(1989)Science256:1275−1281)。
【0182】1つの代替的な技術には、例えばファージ
がきわめてさまざまな相補性決定領域(CDR)を伴う
その外皮の表面上で scFV フラグメントを発現するよ
うなファージ表示ライブラリをスクリーニングすること
が関与している。この技術は、当該技術分野において周
知のものである。PDE1B2特異的抗体は、PDE1
B2ポリペプチドの発現に付随する健康状態及び疾病の
診断にとって有用である。立証済みの特異性をもつポリ
クローナル又はモノクローナルのいずれかの抗体を用い
た競合結合又は免疫ラジオメトリック測定法のためのさ
まざまなプロトコルが当該技術分野において周知であ
る。かかる免疫検定には標準的にPDE1B2ポリペプ
チドとその特異的抗体(又は類似のPDE1B2結合分
子)の間の複合体形成及び複合体形成の測定が関与す
る。特異的PDE1B2タンパク質上の2つの非干渉性
エピトープに対する反応性をもつモノクローナル抗体を
利用した2部位でモノクローナルベースの免疫検定が好
まれるが、競合結合検定も同様に利用することができ
る。これらの検定は、Maddox DE et al.(1983.J
Exp Med 158;1211)の中で記述されている。
【0183】抗−PDE1B2抗体は、炎症、造血細胞
の増幅及びHIV感染に付随する健康状態又はPDE1
B2の異常な発現により特徴づけされるその他の障害又
は疾病の診断にとって有用である。PDE1B2のため
の診断検定には、ヒトの体液、細胞、組織又はかかる組
織の切片又は抽出物内にPDE1B2ポリペプチドを検
出するための標識及び抗体を利用する方法が含まれる。
本発明のポリペプチド及び抗体は、修飾を伴って又は伴
わずに利用することができる。往々にしてこれらのポリ
ペプチド及び抗体は、リポーター分子とそれらを共有的
又は非共有的に結合させることにより標識づけされるこ
とになる。当業者には、きわめて多種多様なリポータ分
子が知られている。
【0184】(a)本発明の抗体を提供する段階;
(b)抗体−抗原複合体の形成を可能にする条件下で前
記抗体と共に生体標本をインキュベートする段階及び
(c)前記抗体を含む抗体−抗原複合体が形成されたか
否かを決定する段階を含む方法によって生体標本の中に
存在する本発明のポリペプチドを検出する方法におい
て、抗体を使用することができる。
【0185】状況に応じて、適切な標本には、脳、乳
房、卵巣、肺、結腸、膵臓、精巣、肝臓、筋肉及び骨と
いったような組織又はかかる組織から誘導された新生物
性成長由来の抽出物が含まれると考えられる。本発明の
抗体は、固体支持体に結合されていてもよいし、かつ/
又は適切な試薬、対照、取扱説明などと共に適切な容器
に入ったキットの形で包装されていてもよい。
【0186】検定/同定方法 本発明は同様に、(a)添付の配列表の中に示されてい
るDNA配列又はその対立遺伝子変形形態から決定され
るような、PDE1B2に特異的である一対のポリメラ
ーゼ連鎖反応プライマを用いてかかる細胞からのRNA
(例えば完全RNA)について逆転写酵素−ポリメラー
ゼ連鎖反応を実施する段階及び(b)例えばアガロース
ゲル電気泳動などによって適切にサイズ決定されたPC
R(ポリメラーゼ連鎖反応)フラグメントの出現を検定
する段階、を含んで成る細胞(例えばヒト細胞)内のP
DE1B2の存在を検出するための検定方法にも関す
る。
【0187】本発明は同様に、PDE1B2の活性及び
/又はその発現に影響を及ぼす(例えば阻害するか又は
その他の形で修飾する)作用物質(例えば、化合物、そ
の他の物質又はそれを含む化合物)を同定する方法にお
いて、PDE1B2又はそれについてコードするヌクレ
オチド配列を該作用物質と接触させる段階そして次にP
DE1B2の活性及び/又はその発現を測定する段階を
含んで成る方法にも関する。
【0188】本発明は同様に、PDE1B2の活性及び
/又はその発現に選択的に影響を及ぼす(例えば阻害す
るか又はその他の形で修飾する)作用物質(例えば、化
合物、その他の物質又はそれを含む化合物)を同定する
方法において、PDE1B2又はそれについてコードす
るヌクレオチド配列を該作用物質と接触させる段階そし
て次にPDE1B2の活性及び/又はその発現を測定す
る段階を含んで成る方法にも関する。
【0189】本発明は同様に、PDE1B2の活性及び
/又はその発現に影響を及ぼす(例えば阻害するか又は
その他の形で修飾する)作用物質(例えば、化合物、そ
の他の物質又はそれを含む化合物)を同定する方法にお
いて、該作用物質の存在下で、又は(a)添付の配列表
に示されたDNA配列又はその対立遺伝子変形形態を含
む組換えDNAが中に取り込まれた細胞系統又は(b)
天然にPDE1B2を選択的に発現する細胞系統又は細
胞個体群の中に該作用物質を添加した後、PDE1B2
の活性及び/又はその発現を測定する段階を含んで成る
方法にも関する。好ましくは、PDE1B2の活性は、
上述の検定方法により決定される。
【0190】本発明は同様に、PDE1B2の活性及び
/又はその発現に選択的に影響を及ぼす(例えば阻害す
るか又はその他の形で修飾する)作用物質(例えば、化
合物、その他の物質又はそれを含む化合物)を同定する
方法において、該作用物質の存在下で、又は(a)添付
の配列表に示されたDNA配列又はその対立遺伝子変形
形態を含む組換え型DNAが中に取り込まれた細胞系統
又は(b)天然にPDE1B2を選択的に発現する細胞
系統又は細胞個体群の中に該作用物質を添加した後、P
DE1B2の活性及び/又はその発現を測定する段階を
含んで成る方法にも関する。好ましくは、PDE1B2
の活性は、上述の検定方法により決定される。
【0191】本発明は同様に、PDE1B2(又はその
誘導体、相同体、変異体又はフラグメント)活性又は
(その誘導体、相同体、変異体又はフラグメントを含め
た)これについてコードするヌクレオチド配列の発現の
調節(好ましくは特異的変調)について作用物質をスク
リーニングする方法において、a)候補作用物質を提供
する段階;b)PDE1B2(又はその誘導体、相同
体、変異体又はフラグメント)又はこれ(又はその誘導
体、相同体、変異体又はフラグメント)についてコード
するヌクレオチド配列と候補作用物質を、適切な条件下
での調節を可能にするのに充分な時間組合わせる段階、
及びc)候補作用物質がPDE1B2(又はその誘導
体、相同体、変異体又はフラグメント)活性又はこれ
(又はその誘導体、相同体、変異体又はフラグメント)
についてコードするヌクレオチド配列の発現を変調する
か否かを確認するために、PDE1B2(又はその誘導
体、相同体、変異体又はフラグメント)又はこれ(又は
その誘導体、相同体、変異体又はフラグメント)につい
てコードするヌクレオチド配列に対する候補作用物質の
調節を検出する段階を含んで成る方法をも提供してい
る。
【0192】本発明は同様に、PDE1B2(又はその
誘導体、相同体、変異体又はフラグメント)又は(その
誘導体、相同体、変異体又はフラグメントを含めた)こ
れについてコードするヌクレオチド配列との特異的結合
親和性について作用物質をスクリーニングする方法にお
いて、a)候補作用物質を提供する段階;b)PDE1
B2(又はその誘導体、相同体、変異体又はフラグメン
ト)又はこれ(又はその誘導体、相同体、変異体又はフ
ラグメント)についてコードするヌクレオチド配列と候
補作用物質を、適切な条件下での結合を可能にするのに
充分な時間、組合わせる段階、及びc)候補作用物質が
PDE1B2(又はその誘導体、相同体、変異体又はフ
ラグメント)又はこれ(又はその誘導体、相同体、変異
体又はフラグメント)についてコードするヌクレオチド
配列に対して結合するか否かを確認するために、PDE
1B2(又はその誘導体、相同体、変異体又はフラグメ
ント)又はこれ(又はその誘導体、相同体、変異体又は
フラグメント)についてコードするヌクレオチド配列に
対する候補作用物質の結合を検出する段階を含んで成る
方法をも提供している。
【0193】本発明は同様に、PDE1B2を調節する
能力をもつ作用物質を同定する方法において、a)PD
E1B2(又はその誘導体、相同体、変異体又はフラグ
メント)又はこれ(又はその誘導体、相同体、変異体又
はフラグメント)についてコードするヌクレオチド配列
と作用物質を接触させる段階、b)段階a)の混合物
を、環状ヌクレオチドの加水分解に適した条件下で環状
ヌクレオチドと共にインキュベートさせる段階、c)環
状ヌクレオチド加水分解の量を測定する段階、及び
d)段階c)の環状ヌクレオチド加水分解の量を、化合
物無しでインキュベートされたPDE1B2(又はその
誘導体、相同体、変異体又はフラグメント)又はこれ
(又はその誘導体、相同体、変異体又はフラグメント)
についてコードするヌクレオチド配列で得られた環状ヌ
クレオチド加水分解の量と比較し、かくして該作用物質
が環状ヌクレオチド加水分解に影響を及ぼす(例えば刺
激するか又は阻害する)か否かを決定する段階、を含ん
で成る方法をも提供する。
【0194】かくして、本発明のいくつかの実施形態に
おいては、PDE1B2又はその変異体、相同体、フラ
グメント又は誘導体及び/又は、PDE1B2又はその
変異体、相同体、フラグメント又は誘導体を発現する細
胞系統を用いて、ホスホジエステラーゼ活性の又はその
発現についてのモジュレータとして作用する有機又は無
機分子といったような抗体、ペプチド、その他の作用物
質についてスクリーニングし、かくして環状ヌクレオチ
ドレベルを調節する能力をもつ治療用作用物質を同定す
ることが可能である。例えば、環状ヌクレオチドのPD
E1B2加水分解を阻害し、かくしてそのレベルを増大
させるために、PDE1B2の活性を中和する能力をも
つ抗PDE1B2抗体を使用することができる。代替的
には、組換えにより発現されたPDE1B2又はその変
異体、相同体、フラグメント又は誘導体又はPDE1B
2又はその変異体、相同体、フラグメント又は誘導体を
発現する細胞系統とのコンビナトリアル・ケミストリー
によって作られたペプチドライブラリ又は有機ライブラ
リのスクリーニングが、環状ヌクレオチドのPDE1B
2加水分解を調節することにより機能する治療用作用物
質の同定のために有用である。合成化合物、天然産物及
び潜在的に生物学的に活性である材料のその他の供給源
を、当業者にはお決まりのものであると思われる数多く
の方法でスクリーニングすることが可能である。例え
ば、PDE1B2のN末端領域をコードするヌクレオチ
ド配列を、PDE1B2活性のアゴニスト又はアンタゴ
ニストであるアロステリック・モジュレータのスクリー
ニングのために使用することができる細胞系統内で発現
させることができる。代替的には、PDE1B2の保持
された触媒ドメインをコードするヌクレオチド配列を細
胞系統内で発現させ、環状ヌクレオチド加水分解の阻害
物質についてスクリーニングするために使用することが
可能である。
【0195】PDE1B2活性又は環状ヌクレオチド加
水分解と干渉するテスト作用物質の能力を、PDE1B
2レベル又は環状ヌクレオチドレベルの測定によって決
定することができる(Smith et al、1993 Appl. Bi
ochem. Biotechnol. 41:189−218で開示され
ている通り)。又cAMP及びcGMP測定用の市販の
免疫検定キットも存在する(例えばAmersham Internati
onal, Arlington Heights, Il及びDuPont, Boston, M
A)。PDE1B2の活性は同様に、専用に開発された
従来の技術を用いてその他のタンパク質のリン酸化又は
脱リンといったようなその他の応答を測定することによ
っても監視可能である。
【0196】従って、本発明は、PDE1B2又はその
変異体、相同体、フラグメント又は誘導体の環状ヌクレ
オチドホスホジエステラーゼ活性を変調させる能力を持
つ化合物を同定する方法において、a)化合物をPDE
1B2又はその変異体、相同体、フラグメント又は誘導
体と接触させる段階;b)環状ヌクレオチドの加水分解
に適した条件下で環状ヌクレオチドと共に段階a)の混
合物をインキュベートする段階;c)環状ヌクレオチド
加水分解の量を測定する段階;及びd)段階c)の環状
ヌクレオチド加水分解の量を、化合物無しでインキュベ
ートされたPDE1B2又はその変異体、相同体、フラ
グメント又は誘導体で得られた環状ヌクレオチド加水分
解量と比較し、かくしてこの化合物が環状ヌクレオチド
加水分解を刺激するか又は阻害するかを決定する段階、
を含んで成る方法を提供する。該方法の1実施形態にお
いては、フラグメントは、PDE1B2のN末端領域か
らのものであってよく、PDE1B2のアロステリック
・モジュレーターを同定するための方法を提供する。本
発明のもう1つの実施形態においては、フラグメントは
PDE1B2のカルボキシ末端領域からのものであって
よく、環状ヌクレオチド加水分解の阻害物質を同定する
ための方法を提供する。
【0197】PDE1B2ポリペプチド、その免疫原性
フラグメント又はオリゴペプチドは、様々な医薬品スク
リーニング技術のいずれかの中で治療用化合物をスクリ
ーニングするために使用可能である。かかる試験におい
て利用されるポリペプチドは、溶液内に遊離していて
も、固体支持体上に添付されていても、細胞表面上に支
持されていても、又細胞内に位置設定されていてもよ
い。活性の完全破壊又はPDE1B2ポリペプチドとテ
スト対象の作用物質の間の結合複合体の形成を測定する
ことができる。
【0198】従って、本発明は、PDE1B2の調節
(好ましくは特異的結合親和力といった特異的調節)又
はその発現のための単数又は複数の化合物、又はその一
部分またはその変異体、相同体、フラグメント又は誘導
体をスクリーニングするための方法において、単数又は
複数の化合物を提供する段階;PDE1B2又はこれを
コードするヌクレオチド配列又はその1部分又はその変
異体、相同体、フラグメント又は誘導体を、適切な条件
下で調節を可能にするのに十分な時間複数の化合物又は
その各々と組合せる段階及びPDE1B2又はその一部
分又はその変異体、相同体、フラグメント又は誘導体
の、複数の化合物の各々に対する結合を検出しかくし
て、該化合物PDE1B2又はそれについてコードする
ヌクレオチド配列を変調する化合物を同定する段階を含
んで成る方法をも提供する。かかる検定においては、当
業者にとって既知の組合せ化学技術により複数の化合物
を産生することができる。
【0199】もう1つの薬物スクリーニング技術がPD
E1B2ポリペプチドに対する適切な結合親和力をもつ
化合物の高流量スクリーニングを提供しており、これ
は、1984年9月13日付けで公示されたGeysenの欧
州特許出願84/03564中に詳述された方法に基づ
いている。要約すると、プラスチック・ピン又はその他
の一部の表面といったような固体基板上で、異なる小さ
なペプチドテスト化合物が多数合成される。ペプチド・
テスト化合物は、PDE1B2フラグメントと反応させ
られ洗浄される。その後、当該技術分野において周知の
方法を適切に適合されることなどによって、結合したP
DE1B2を検出する。上述の医薬品スクリーニング技
術において使用するため、精製されたPDE1B2を直
接平板上にコーティングすることもできる。
【0200】本発明は同様に、PDE1B2を特異的に
結合する能力をもつ中和抗体がPDE1B2を結合する
ためのテスト化合物と競合するような競合医薬品スクリ
ーニング検定の使用も考慮している。この要領で、PD
E1B2と単数又は複数の抗原決定基を共有するあらゆ
るペプチドの存在を検出するために該抗体を使用するこ
とができる。
【0201】本発明の検定方法は、高流量スクリーン
(HTS)でありうる。この点において、WO84/0
3564の教示を、本発明のPDEに適合させることが
できる。US−A−5738985の教示は、本発明の
検定方法のために適合することができる。
【0202】作用物質(agents) 本発明は同様、本発明の検定方法及び同定方法によって
同定された単数又は複数の作用物質を提供する。本発明
の作用物質は、例えば、有機化合物又は無機化合物であ
りうる。作用物質は、例えば、添付の配列表中に示され
た配列の全て又は一部分に対しアンチセンスであるヌク
レオチド配列でありうる。
【0203】本発明はさらに、薬剤として使用するため
の、本発明の作用物質(又はその薬学的に受容可能な塩
又はその薬学的に受容可能な溶媒和物)又はこれらのい
ずれかを含有する薬学組成物を提供する。本発明は同様
に、心臓血管系、GI系、脾臓のいずれか1つ又は複数
のものの中でのPDE1B2活性に影響を及ぼす(例え
ば阻害、変調又はアゴニスト作用)ための作用物質の使
用をも提供する。
【0204】診断 本発明は同様に、PDE1B2ポリヌクレオチド配列の
検出のための診断組成物をも提供する。診断組成物は、
添付の配列表の中に示された配列又はその変異体、相同
体、フラグメント又は誘導体,又は添付の配列表の中に
示されたヌクレオチドのいずれか1つの全体又は一部分
にハイブリダイズすることができる配列又はその対立遺
伝子変形形態のうちのいずれか1つを含むことができ
る。
【0205】疾病診断を目的とする基準を提供するた
め、PDE1B2ポリペプチド発現からの正常値又は標
準値を設定すべきである。このことは、動物又はヒトの
いずれかである正常な被験体からとった体液又は細胞抽
出物を、当該技術分野において周知のものである複合体
形成に適した条件下で、PDE1B2ポリペプチドに対
する抗体と組合わせることによって達成される。標準的
複合体形成の量は、既知の量の抗体が既知の濃度の精製
PDE1B2ポリペプチドと組合わされる正の対照の希
釈度系列とそれを比較することによって定量化すること
ができる。このとき、正常な標本から得られた標準値
を、PDE1B2ポリペプチド発現に関連した障害又は
疾病を潜在的に患っている被験体からの標本から得た値
と比較することができる。標準値と被験体値の間の偏差
が、疾病状態の存在を立証する。
【0206】PDE1B2ポリヌクレオチド又はそのい
ずれかの部分は、診断及び/又は治療用化合物のための
ベースを提供することができる。診断を目的として、P
DE1B2活性が関与する可能性のある健康状態、障害
又は疾病の遺伝子発現を検出及び定量化するべくPDE
1B2ポリヌクレオチド配列を使用することができる。
【0207】PDE1B2の発現の結果もたらされる疾
病の診断のために、PDE1B2をコードするポリヌク
レオチド配列を使用することが可能である。例えば、P
DE1B2をコードするポリヌクレオチド配列を、PD
E1B2発現における異常を検出するべく、血清、滑液
といった生物学的流体の生検又は剖検又は腫瘍生検から
の組織のPCR検定又はハイブリダイゼーションにおい
て使用することができる。かかる定性的又は定量的方法
の形態には、サザン又はノーザン分析、ドット・ブロッ
ト又はその他の膜ベースの技術;PCR技術;ディップ
・スティック、ピン又はチップ技術;及びELISA又
はその他の多重標本の正式な技術が含まれていてよい。
これらの技術は全て当該技術分野において周知のもので
あり、事実数多くの市販の診断キットの基準となってい
る。
【0208】かかる検定は、特定の治療用処置様式の効
能を評価するように調整でき、又動物の研究、臨床試験
又は個々の患者の治療の監視において使用することがで
きる。疾病の診断のための基準を提供するために、PD
E発現についての正規のつまり標準的プロフィールを設
定すべきである。これは、ハイブリダイゼーション又は
増幅に適した条件下で、動物又はヒトのいずれかの正常
な被験体からとった体液又は細胞抽出物をPDE1B2
又はその一部分と組合わせることによって達成される。
標準的ハイブリダイゼーションは、既知の量の精製され
たPDE1B2が使用される同じ実験の中で行なわれた
正の対照の希釈系列と、正常な被験体について得られた
値を比較することによって定量化することができる。正
常な標本から得られた標準値を、PDEコーディング配
列の発現に関連する障害又は疾病を潜在的に患う被験体
からの標本から得た値と比較することが可能である。標
準値と被験体値の間の偏差が、疾病状態の存在を立証す
る。疾病が立証されたならば、既存の治療用作用物質が
投与され、治療プロフィール又は値を生成できる。最終
的に、正規のつまり標準的なパターンに向かって値が進
展するか又はこのパターンへと戻るかを評価するために
規則的に検定を反復することができる。数日間又は数カ
月間にわたる治療の効能を示すため、連続した治療プロ
フィールを使用することができる。
【0209】かくして、本発明は例えば、疾病状態にお
けるPDE1B2レベルを検出し定量化するため診断上
使用可能な抗PDE1B2抗体を産生することを目的と
する、PDE1B2ポリペプチド又はその変異体、相同
体、フラグメント又は誘導体の使用にも関する。本発明
はさらに、正の対照として使用可能である精製済みPD
E1B2及び抗PDE1B2抗体を含む細胞及び組織中
のPDE1B2の検出のためのキット及び診断用検定を
も提供している。かかる抗体は、PDE1B2タンパク
質の発現又は欠失又はそのその変異体、相同体、フラグ
メント又は誘導体の発現に関係するあらゆる疾病状態又
は条件を検出するため、溶液ベース、膜ベース又は組織
ベースの技術において使用可能である。 プローブ 本発明の別の観点は、PDEコーディング領域又は対立遺
伝子の様なそれと密接に関連した分子をコードするゲノ
ム配列を含むポリヌクレオチド配列を検出することがで
きる、核酸ハイブリダイゼーション又はPCRプローブの
提供である。プローブの特異性、即ちプローブが高度に
保存された、あるいは保存された又は保存されていない
領域又はドメインの何れに由来するのか、そしてハイブ
リダイゼーション又は増幅のストリンジェンシー(高、
中又は低)が、プローブが天然PDEコーディング配列ま
たは関連配列のみを同定するか決めるであろう。関連核
酸配列の検出に適したプローブは、3'領域の様な環状ヌ
クレオチドPDEファミリーのメンバーの保存されたまた
は高度に保存されたヌクレオチド領域から選択され、そ
してこれらプローブは縮重プローブのプールの中で利用
できるだろう。同一核酸配列の検出には又は最大の特異
性が望まれる場合には、核酸プローブはPDEポリヌクレ
オチドの非保存的ヌクレオチド領域又はユニーク領域よ
り選択される。ここで用いる”非保存的ヌクレオチド領
域”とは、例えば環状ヌクレオチドPDEsとして知られる
様な、ここに開示されたPDEコーディング配列にユニー
クであり、そして関連ファミリーメンバーには生じない
ヌクレオチド領域をいう。
【0210】US-A-4683195号、US-A-4800195号及びUS-A
-4965188号に記載されるPCRは、PDE1B2配列に基づくオ
リゴヌクレオチドのための追加の用途を提供する。この
様なオリゴマーは一般には化学的に合成されるが、酵素
的に作製され、又は組換え源から産生されることもでき
る。一般的にオリゴマーは、特異遺伝子又は条件を同定
する為の最適化条件下に利用されれるセンス方向(5'→
3')及びアンチセンス(3'←5')である2種類のヌクレ
オチドを含む。密接に関連したDNA又はRNAの配列の検出
及び/又は定義のためには、同じ2つのオリゴマー、オ
リゴマーのネステッド・セット、又はオリゴマーの縮重
プールが、ストリンジェンシーが低い条件で利用でき
る。
【0211】PDE1B2のための核酸配列は、内因性のゲノ
ム配列のマッピングについて既述されている様なハイブ
リダイゼーションプローブを作製するためにも利用され
る。配列はよく知られている技術を使用して、特定染色
体又は染色体の特定領域にマップされることができる。
これらは染色体スプレッドへのin situハイブリダイゼ
ーション(Vermaら、(1988)ヒト染色体:基礎技術マニ
ュアル(Human Chromosomes:A Manual of Basic Techni
ques)、Pergamon Press, New York City)、フロー−ソ
ートされた染色体調製、またはYACs、細菌人工染色体
(BACs)、細菌PI構築体又は単一染色体cDNAライブラリ
ーの様な人工染色体構成体を含む。
【0212】染色体調製物のIn situハイブリダイゼー
ション及び確立した染色体マーカーを用いたリンケージ
分析の様な物理地図作製技術は、遺伝子地図の伸張には
有効ではない。遺伝子地図の例はScience(1995; 270:4
10f及び1994;265:1981f)に見ることができる。特定
のヒト染色体の番号又は腕が不明な場合でさえ、他の哺
乳動物種の染色体上の遺伝子の配置はしばしば関連マー
カーを表すことができる。物理地図作製により新規配列
は染色体腕又はその部分に割り当てられる。これは、位
置クローニング又は他の遺伝子発見技術を使用し疾患遺
伝子を探索している研究者に有益な情報を提供する。例
えばATが11q22-23(Gattiら、(1988)Nature336:577-
580)に位置づけられた様に、例えば毛細血管拡張性運
動失調症(AT)の様な病気又は症候群が遺伝子リンケージ
によって特定の遺伝子領域に位置づけられれば、その領
域にマッピングされる配列は詳細な研究のための関連遺
伝子又は調節遺伝子となることができる。本発明のヌク
レオチド配列は、正常者、キャリアー又は患者との間に
ある、転座、逆位等による染色体位置の差の検出にも利
用されることができる。
【0213】医薬品 本発明はPDE1B2活性に拠るものと同一のものを必要とす
る個体を治療する為の医薬組成物であって、該活性に影
響を及ぼす(例えば阻害する)作用物質の治療的有効量
及び医薬として許容される担体、希釈剤、賦形剤または
アジュバントを含むものをも提供する。
【0214】従って、本発明は本発明の作用物質(本発
明のヌクレオチド配列の発現パターン、又はその発現産
物の活性を調節することができる作用物質、及び/又は
本発明に従うアッセイにより同定される作用物質)を含
む医薬組成物をも包含する。この点に関し、そして特に
ヒトの治療に関しては、本発明の作用物質が単独で投与
されることができる場合でさえそれらは、一般には意図
された投与経路及び標準的な医薬実務に照らし選択され
た医薬担体、賦形剤または希釈剤と混合されて投与され
るだろう。
【0215】本発明の医薬組成物の例としては、本発明
の作用物質は好適な結合剤、滑剤、懸濁剤、コーティン
グ剤、または可溶化剤と混合されるだろう。一般に、本
発明の作用物質の治療的有効日用経口又は静脈内投与量
は、0.01〜50mg/kg治療対象被験体体重の範囲と考えら
れ、好ましくは0.1〜20mg/kgである。本発明の作用物質
は、0,001-10mg/kg/時間の範囲にある投与量にて静脈注
射により投与されることもできる。
【0216】作用物質の錠剤、又はカプセルは必要に応
じて1度に1又は2以上投与されることができる。本発
明の作用物質は徐放性製剤の形で投与されることもでき
る。従って、本発明はPDE1B2活性によるものと同一活性
を必要とする個体に対し本発明の医薬組成物の有効量を
投与することを含む、該個体を治療する方法をも提供す
る。
【0217】典型的には、医師は個々の患者に最も好適
であろう実投薬量を決定し、そしてそれはその特定の患
者の年齢、体重及び応答により変わるであろう。上記投
与量は平均的な場合の例示である。もちろんより高い又
はより低い投薬量が有益である患者例もあるだろうが、
それらも本発明の範囲内である。適当であれば、医薬組
成物は吸入により、座薬又はペッサリーの形状で、ロー
ション、溶液、クリーム、軟膏又はダスティング・パウ
ダーの形状にて局所的に、皮膚用発布剤の使用により、
澱粉あるいはラクトース等の賦形剤を含む錠剤の形で、
又は単独又は賦形剤と混合されたカプセルあるいオビュ
レン中で、又は芳香剤又は着色剤を含むエリキシル剤、
溶液又は懸濁液の形状にて、経口的に、投与されること
ができ、あるいはそれらは例えば海綿組織内、静脈内、
筋肉中又は皮下に非経口的に注射されることができる。
非経口的投与のためには、組成物は他の物質、例えば溶
液を血液と等張にするために十分な塩または単糖を含む
ことができる滅菌水溶液の形状にて最良に使用されるこ
とができる。口腔内(buccal)又は舌下投与のために
は、組成物は慣用のやり方で配合されることができる錠
剤又はトローチ剤(lozenges)の形状にて投与されるこ
とができる。
【0218】幾つかの適用のためには、好ましくは、組
成物は澱粉又はラクトース等の賦形剤を含む錠剤の形
で、又は単独あるいは賦形剤と混合されたカプセル又は
オビュレン内で、あるいは芳香剤又は着色剤を含むエリ
キシル剤、溶液、あるいは懸濁液の形状で経口投与され
る。非経口投与のためには、組成物は他の物質、例えば
溶液を血液と等張にするために十分な塩又は単糖を含む
ことができる滅菌水溶液の形状で最良に使用されること
がでできる。
【0219】口腔内または舌下投与のためには、組成物
は慣用のやり方で配合されることができる錠剤、又はト
ローチ剤の形で投与されることができる。被験体(例え
ば、患者)への経口、非経口、口腔内及び舌下投与のた
めには、本発明の作用物質の日用投与量レベルは典型的
には10〜500mg(1回又は分割投与量)であることがで
きる。従って、例えば錠剤またはカプセルは、適宜、1
度に1回または2回以上の回数の投与のための活性作用
物質5〜100mgを含むことができる。上記の如く、医師
は個々の患者に最適であろう実投与量を決定し、そして
それはその特定の患者の年齢、体重及び応答により変わ
るであろう。上述の投与量は平均例の例示であるので、
もちろんより高い又は低い投与量範囲に有益である個体
例もあり、そしてこの様な投与範囲も本発明の範囲内で
ある。
【0220】一般に幾つかのヒトでの応用では、本発明
の作用物質の経口投与が好ましい経路であり、最も便利
であり、そして幾つかの例では他の投与経路に伴う不利
益−例えば海綿体内(i.c.)投与に伴う不利益を回避で
きる。レシピエントが嚥下障害を罹っている場合または
経口投与後の薬物吸収に障害がある場合には、薬物は非
経口的、例えば舌下あるいは口腔内的で投与されること
ができる。
【0221】獣医分野での使用のためには、本発明の作
用物質は典型的には標準的な獣医実務に従って適当に受
け入れられる製剤として投与され、そして獣医師は特定
の動物に最も適した投与処方及び投与経路を決定するで
あろう。しかしながら、ヒトの治療と同様に動物治療の
ために、作用物質を単独投与することもできる。典型的
には、医薬組成物−ヒト又は動物に利用される−は1以
上の医薬品として許容される希釈剤、担体、賦形剤また
はアジュバントを含むであろう。医薬担体、賦形剤又は
希釈剤の選択は、目的とする投与経路及び標準的医薬実
務に照らし選ばれることができる。上記の如く、医薬組
成物は担体、賦形剤又は希釈剤として−又はそれらに加
え−好適な結合剤、滑剤、懸濁化剤、コーティング剤、
可溶化剤を含むことができる。
【0222】本発明の幾つかの実施態様では、医薬組成
物は本発明のアッセイによりスクリーニングされた作用
物質;その誘導体、断片、相同体又はその変異体を含む
添付の配列表に示された配列又は添付の配列表に示され
たヌクレオチド配列とハイブリダイズすることができる
配列の何れかと相互作用可能な作用物質、を1またはそ
れ以上含むであろう。
【0223】本発明の範囲にはPDE1B2 mRNAを不安定化
し又はPDE1B2の翻訳を阻害するように働くオリゴヌクレ
オチド配列、アンチセンスRNA及びDNA分子、及びリボザ
イムが含まれる。これらヌクレオチド配列は、炎症の様
な環状ヌクレオチド・レベルが増加することが好ましい
であろう症状において使用されることができる。PDE1B2
アンチセンス分子は、例えばPDE1B2活性の増加に関連す
る各種の異常な症状の治療の基礎を提供することができ
る。
【0224】PDE1B2核酸アンチセンス分子は、環状ヌク
レオチドレベルが上昇することが好ましいであろう症状
においてPDE1B2の活性を遮断するために使用されること
ができる。レトロウイルス、アデノウイルス、ヘルペス
又はワクシニア・ウイルス、あるいは各種バクテリア・
プラスミドに由来する発現ベクターは、標的化された細
胞集団に組換えPDE1B2センス又はアンチセンス分子をデ
リバリーするために使用されることができる。当業者に
周知の方法がPDE1B2を含む組換えベクターの構築のため
に使用されることができる。あるいは、組換えPDE1B2は
リポソーム内の標的細胞にデリバリーされることができ
る。
【0225】完全長cDNA及び/又はその調節要素は、研
究者がPDE1B2を遺伝子機能のセンス(Youssoufian HとH
F Lodish 1993 Mol Cell Biol 13:98-104)またはアン
チセンス(Eguchiら、(1991) Annu Rev Biochem 60:631
-652)研究におけるツールとして使用することを可能に
する。cDNAまたはゲノムDNAから得た制御配列から設計
されたオリゴヌクレオチドは、in vitro又はin vivoに
おいて発現を阻害するために使用されることができる。
この様な技術は今日当業者に周知であり、そしてコーデ
ィングまたは制御領域に沿ったさまざまな位置から、セ
ンスまたはアンチセンス・オリゴヌクレオチドまたはよ
り大きな断片が設計されることができる。20ヌクレオチ
ド長であることができる適当なオリゴヌクレオチドは、
ヒト・ライブラリーからのPDE1B2配列又は密接に関係し
た分子を単離するために、使用されることができる。
【0226】さらに、フォスホジエステラーゼ活性を、
遮断しそしてそれにより環状ヌクレオチドのレベルを高
めることが好ましい症状においては、PDE1B2断片の高レ
ベルを発現する発現ベクターで細胞又は組織をトランス
フェクトすることによりPDE1B2の発現を調節することが
できる。この様な構成体は細胞を翻訳不能なセンス又は
アンチセンス配列で満たすことができる。DNAへの組み
込みが無くとも、この様なベクターはベクターの全コピ
ーが内因性のヌクレアーゼにより不能になるまで、RNA
分子を転写し続けることができる。この様な一過性の発
現は非複製性ベクターにより1ヶ月以上続き、適当な複
製要素がベクター系の一部である場合には更に長く続く
ことができる。
【0227】遺伝子発現の調節は、プロモーター、エン
ハンサー及びイントロンの様なPDE遺伝子の制御領域に
対するアンチセンス配列を設計することにより得られる
ことができる。転写開始部位に由来するオリゴヌクレオ
チド、例えばそのリーダー配列の−10〜+10領域が好ま
しい。アンチセンスRNA及びDNA分子は、転写物がリボソ
ームに結合することを防止することによりmRNAの翻訳を
阻止する様に設計されることもできる。同様に、“トリ
プル・ヘリックス”塩基対合としても知られるHogeboom
の塩基対合法を使用して、阻害を達成することができ
る。トリプル・ヘリックス対合は、ポリメラーゼ、転写
因子または制御分子の結合のために関し十分に開く二重
螺旋の能力を減じる。
【0228】従って、本発明は医薬として許容される希
釈剤、賦形剤又は担体と共に本発明の作用物質(又は医
薬として許容されるその塩又は医薬として許容されるそ
の溶媒化合物)を含む医薬組成物を提供する。医薬組成
物は獣医分野(即ち動物)への利用又はヒトへの利用で
あることができるであろう。
【0229】従って、本発明は、それゆえ医薬として許
容される希釈剤、担体、賦形剤又はアジュバント(その
組合せを含む)と混合されてPDE1B2タンパク質の阻害剤
又は拮抗剤(アンチセンス核酸配列を含む)の有効量を
含む医薬組成物にも関する。本発明は、PDE1B2ポリヌク
レオチド配列、PDE1B2アンチセンス分子、PDE1B2ポリペ
プチド、タンパク質、ペプチド、又は阻害剤、拮抗剤
(抗体を含む)又はアゴニストの様なPDE1B2生物活性の
有機調節物質の全て又は一部を単独にまたは安定化化合
物の様な他の作用物質の少なくとも1種類との組合せに
おいて含み、更にこれに限定されるものではないが生理
食塩水、緩衝液化生理食塩水、デキストロース及び水の
様な滅菌された生体適合性医薬担体中で投与されること
ができる医薬組成物に関する。
【0230】一般的方法の参考文献 ここに記した技術は一般に本分野において周知である
が、特にSambrookら、Molecular Cloning, A Laborator
y Manual(1989)及びAusubelら、Short Protocolsin Mol
ecular Biology (1999)4th Ed, John Wiley & Sons, In
c.が参考になるであろう。PCRはUS-A-4683195号、US-A-
4800195号及びUS-A-4965188号に述べられている。
【0231】寄託 以下のサンプルはブダペスト条約に従い、公認寄託機関
であるAB2 1RY英国、スコットランド、アバーディン(A
berdeen)、マーシャルドライブ(Machar Drive) 23 S
t.にあるThe National Collections of Industrial and
Marine Bacteria Limited(NCIMB)に、1999年9月9日
に寄託された。
【0232】NCIMB番号NCIMB41026はEscherichia coli
(pHSPDE1B2)である。寄託者はファイザー中央研究所(P
fizer Central Reseach)、ファイザー社(Pfizer Limite
d)、英国、CT139NJ、ケント(Kent)、サンドイッチ(S
andwich)、ラムスゲート通り(Ramsgate Road)であ
る。本発明は、上記寄託物及びそれを含む実施態様から
誘導可能な/又は発現可能な配列をも包含する。本発明
は、上記寄託物及びその部分配列が活性酵素部位をコー
ドしている上記寄託物を含む実施態様から誘導可能な及
び/又は発現可能な部分配列をも包含する。本発明は更
に上記寄託物及びそれを含む実施態様から誘導可能な及
び/又は発現可能な配列を含むタンパク質をも包含す
る。本発明は更に上記寄託物及びそれを含む実施態様よ
り誘導可能な及び/又は発現可能な部分配列を含むタン
パク質にあって、その部分配列が活性酵素部位をコード
するものをも包含する。
【0233】本発明は更に寄託物及びそれを含む実施態
様より誘導可能な及び/又は発現可能な配列をも包含す
る。 実施例略号 PDE=ホスホジエステラーゼ KDa=キロダルトン bp=塩基対 kb=キロ塩基対 cAMP=アデノシン3’5’−サイクリック・モノホ
スフェート cGMP=グアノシン3’5’−サイクリック・モノホ
スフェート HS=ホモ・サピエンス(Homo sapiens) MM=ムス・ムスキュラス(Mus musculus) kcaM=1/2最大活性を達成するためのCaM濃度 CaM=カルモジュリン ホスホジエステラーゼは、第2メッセンジャー3’,
5’サイクリック・ヌクレオチドのそれらの対応の5’
モノホスフェートへの加水分解を触媒する。これは、多
細胞刺激、例えば、神経伝達、光、及びホルモンに対し
て応答する環状ヌクレオチドの細胞内レベルの調節のた
めに重要な生理学的メカニズムである。このホスホジエ
ステラーゼ・スーパーファミリーは、速度特性、調節因
子、阻害物質感受性、及びアミノ酸配列における差異に
より特徴付けられる10の生化学的に区別されるファミ
リーから構成される。この10ファミリーは19の異な
る遺伝子を含み、その多くは、組織特異的なやり方で発
現される多数の別のスプライス変異体をコードする〔1
−6〕の全PDEファミリーの共通の特徴は、その触媒
部位を含む約250アミノ酸の保存領域である〔7−1
0〕。cGMP、カルモジュリン結合、又はその触媒部
位に対してアミノ末端にある領域へのリン酸化によりア
ロステリックに調節される特定のPDEが記載されてい
る〔11−13〕。
【0234】PDE1ファミリーは、3つの関連遺伝子
PDE1A、1B、及び1Cから構成され、これらは、
ウシ、ヒト、ラット及びマウスを含む多くの異なる種か
らクローン化されている〔11、15、23−27〕。
このファミリーは、高程度の配列類似性を通じてだけで
はなく、共通の調節メカニズムによりリンクされる。P
DE1の活性化は、カルシウムの存在下でのカルモジュ
リン(CaM)の結合を通して活性化され、これが、環
状ヌクレオチドの加水分解速度の上昇を導く〔11、1
2、14、15〕。さらに、cAMP依存性プロテイン
・キナーゼ(PDE1A)により仲介されるタンパク質
リン酸化〔16、17〕、及びCaM−依存性プロテイ
ンキナーゼ(PDE1B)〔18〕がKcamを増加さ
せることが証明されている;これは、カルシウムによる
活性化に対する、各酵素の感受性を有効に低下させる
〔19、20〕。これらの感受性調節メカニズムは、P
DE1イソ酵素が、環状ヌクレオチド(cAMP&cG
MP)を介してのシグナリング、及び細胞刺激に対する
応答におけるCa2+による仲介されるシグナリングの仲
介において中心的な役割を演じることを許容する〔2
1、22〕。
【0235】ホスホジエステラーゼは、示差的(differ
ential)スプライシングを通じてさらに調節されること
が示されている。PDE1遺伝子ファミリーは、多数の
他の方法でスプライスされた転写物をもつ。PDE1A
遺伝子は、さまざまな種において見られる全部で7つの
スプライス変異体をもつ。ウシ特異的PDE1A1と1
A2は相同的であり、そられのアミノ末端だけが異な
る。他のPDE1Aスプライス変異体の全てが、14ア
ミノ酸の挿入を特徴とする。ヒトPDE1A3〔25〕
とネズミPDE1A2は、それぞれ別のカルボキシル末
端とアミノ末端をもって、ウシの配列と相違する。さら
に、Snyderらによる最近の論文〔40〕は、アミノ末端
とカルボキシル末端の両者において相違するさらなる潜
在的なスプライス変異体を同定しているPCRベースの
クローニング戦略について記載している。今日まで、
(アミノ末端とカルボキシル末端の両者において相違す
る)PDE1C遺伝子の4つのスプライス変異体が同定
されているけれども〔26〕、PDE1Bについてはス
プライス変異体は全く同定されていない。これらの他の
スプライシング事件の機能的重要性の例は、PDE1A
遺伝子の5’スプライス変異体を調べることにより証明
されている。これらの変異体は、59kDaのPDE1
A1イソ酵素と61kDa PDE1A2イソ酵素を生
じ、これらは、それぞれウシの心臓と脳から単離されて
いる〔11、12〕。機能的には、これらのスプライス
変異体は、2つのCaM結合ドメインの中の1の構造を
変化させて、PDE1A2イソ酵素よりも、CaMにつ
いて高いアフィニティーをもつPDE1A1イソ酵素を
もたらす〔12、28、29、34〕。
【0236】我々は、今般、他の方法でスプライスされ
た変異体を含む、ヒトPDE1遺伝子ファミリーのメン
バー、特にその新規配列を単離するための、新規のポジ
ティブcDNA選択技術(Gene Trapper(商標)、Life
Technologies Inc, Rockville)の使用について記載す
る。先に同定されたPDE1サブタイプの全て及びそら
らのスプライス変異体の大多数を単離することに加え
て、我々は2つの追加のPDE1スプライス変異体を同
定した。1の、PDE1A5は、59kDaのウシPD
E1A1の直接ヒト・オルト体(orthologue)であるよ
うである。他のPDE1B2は、PDE1B遺伝子の他
のスプライス変異体の最初の例である。我々は、配列特
異的プローブを使用したさまざまなヒト組織における上
記の他の方法でスプライスされたイソ酵素の組織分布を
調べ、そして組織特異的発現が上記配列に関係している
ことを証明している。
【0237】材料及び方法 2.1−PDE1サブタイプの単離のための縮重オリゴ
ヌクレオチドの設計及びビオチン化 ヒトPDE1A、B&C(Genbankアクセス番号U40
370、U56976、U40371)アミノ酸配列
を、Clustalwプログラムを用いて整列させた〔30〕。
YNDRSVLEを含むU40370内の282−29
0位の8アミノ酸の領域を選んだ。なぜなら、これらの
残基は上記3つのサブタイプ間で保存されているからで
ある。オリゴヌクレオチドを64倍の縮重をもって設計
して、捕獲オリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列が可
能性のある24マー:5’CWGCWG YAT YC
A TGA YTA YGA GC 3’の全てを包含
するようにした。このオリゴヌクレオチドは、LTI
(Life Technologies Ltd, Paisley, Scotland)により
合成され、そしてPAG精製されていた。Gene Trapper
(商標)マニュアル(LTI、カタログ番号第1035
6−020)中に記載されているように、14−dCT
Pを取り込んでいるターミナル・トランスフェラーゼを
使用してビオチン化した。
【0238】2.2−ヒトPDE1サブタイプの単離 ヒト肺、精巣、脾臓及び胎児脳cDNAライブラリー
を、Life Technologies,Inc (LTI)から購入した。10
0mlのLuria Broth(10gトリプトン、5g酵母エキ
ス、5gNaCl/リッター)+100μg/mlアンピ
シリンを、2.5×109 c.f.uの各cDNAライ
ブラリーに接種した。各ライブラリーを増殖させ、そし
て個々に調製した。各カルチャーを30℃で一夜培養
し、そしてプラスミドDNAをGene Trapper(商標)プ
ロトコール(LTI)中に記載されたように調製した。
Gene Trapper(商標)(LTI)を使用したcDNAク
ローンのポジティブ選択のための詳細な方法は、そのキ
ット・プロトコール中に概説されているが、それらに、
以下の修正を除き、厳密に従った。一本鎖cDNAライ
ブラリーを、5ngのビオチン化縮重オリゴヌクレオチド
と併合し、そして37℃で1時間ハイブリダイズさせ
た。溶離された一本鎖DNAを、DNAポリメラーゼ伸
長のためのプライマーとして上記縮重オリゴヌクレオチ
ドを使用して修復した。この修復されたcDNAライブ
ラリーを、製造者のプロトコールを使用してE.coli株D
H10B(LTI)内に電気泳動させた。
【0239】2.3−ヒトPDE1サブタイプの同定 選択されたcDNAライブラリーを含む電気泳動された
DH10BE.coliを、Luria Broth寒天プレート(5g
トリプトン、10g酵母エキス、5gNaCl、14g
寒天/リッター)、プラス100μg/mlアンピシリン
上にプレーティングし、そして37℃で一夜培養した。
得られたコロニーを、Biopickロボット(Bio Robotics
Ltd)を使用して冷凍培地(5gトリプトン、10g酵
母エキス、5gNaCl、6%グリセロール)を含む9
6ウェル・マイクロタイター・プレート内に拾い上げ、
そして37℃で一夜、飽和まで増殖させた。これらのコ
ロニーを、Biogridロボット(Bio Robotics Ltd)を使
用して3×3アレーにおいて22cm×22cm Hybond
N膜(Amersham)上に2連で整列させた。各膜を標準的
な手順を使用してプロセスし〔31〕、プラスミドDN
Aを、Stratalinker(Stratagene)を使用して各膜に固
定した。各膜を、Express Hyb(Clontech)内で50℃
で、〔γ32−P〕dATP末端標識された捕獲オリゴヌ
クレオチドとハイブリダイズさせ、末端標識付けキット
(LTIカタログ番号第38060−018号)と10
μCi〔γ32−P〕dATP(Amersham AA0068)を使
用して標識付けした。上記膜を、6×SSPE/0.1
%SDS中、3×20分間、上記ハイブリダイゼーショ
ン温度で洗浄し、そして次にオートラジオブラフ・フィ
ルム(Kodak, Ltd)に72時間露出させた。
【0240】ポジティブ・クローンを同定し、拾い上
げ、そして液体培地中で培養し、その後、Qiagen kits
(Qiagen, East Sussex, UK)及びQiagen 9600 Bio Rob
ot(Qiagen)を使用してプラスミドDNAを調整した。 2.4−DNA配列の決定及びコンピューター分析 DNA配列決定を、両ストランドについて、蛍光−タグ
付染料ターミネーター・サイクル配列決定(Perkin-Elm
er, Norwalk, CT)その後の、ABI 377DNAシ
ーケンサー(Applied Biosystems, Foster City, CA)
についての分析により行った。配列データを、BLAS
T(Basic Local Alignment Search Tool)検索〔3
2〕により分析した。
【0241】2.5−RNAマスター・ブロット及びノ
ーザン・ブロット・ハイブリダイゼーション及びプロー
ブ作製 RNAマスター・ブロット及び多組織ノーザンをClonte
chから購入し、そして55℃でExpress Hybハイブリダ
イゼーション溶液(Clontech)中で1時間、事前ハイブ
リダイズさせた。他の方法でスプライスされたアミノ末
端領域を以下のプライマー対を使用してPCRにより増
幅した: 159bp断片を作るための、PDE1A3 −5’CAG TAA CAG ATG AGC TG
C3’ 及び 5’GTA TTC CTT TCA GGC G3’ 107bp断片を作るための、PDE1A5のためのプ
ライマー 5’CAC ATT TCC TCT CTG G3’ 及び 5’GGG TCT TTG GAG ATG TTT
CTT CC3’ 120bp断片を作るための、PDE1B1のためのプ
ライマー 5’CTG AGC ATG GAG CTG TCC
3’ 及び 5’CAG AGA CCG AAG CTT AAT
CC3’ 144bp断片を作るための、PBE1B2のためのプ
ライマー 5’CCA AAG AGG AAG TTG TCC
3’ 及び 5’GCA GCC TGA CAA TGG3’ DNAを50μCiの〔α−32P〕dCTP(Amersham
AA0005)を使用したMega primeランダム・ラベリング
・システム(Amersham)を使用して標識付けし、そして
次に新鮮Expresshybに添加し、そして55℃で一夜、5
0rpmで緩やかに振とうしながら、上記ブロットにハイ
ブリダイズさせた。次にブロットを、2×SSC(15
0mM NaCl、30mM Naシトレート)/0.1%
SDS中でそれぞれ10分間、室温で3回洗浄し、そし
てその後、それぞれ20分間、55℃で0.2×SSC
(15mM NaCl、3mM Naシトレート)/0.1
%SDS中で2回洗浄した。次にブロットを72時間オ
ートラジオグラフに露出させた。その後ブロットの全て
を標準的な方法を用いてはぎ取り、そしてβ−マクチン
で再プローブして、等ローディングについてチェックし
た。
【0242】結果及び討議 3.1−PDE1サブタイプの単離 PDE1遺伝子ファミリーのイソ形態(Isoforms)はさ
まざまな生理学的役割に係ってきたが、新規ファミリー
・メンバーのその後の単離は、細胞内環状ヌクレオチド
代謝へのさらなる洞察を提供することができるであろ
う。
【0243】我々は、遺伝子のPDE1ファミリーを描
写する見地からできるだけ多くのPDE1サブタイプ及
びスプライス変異体を単離するための戦略を考案した。
新規PDE1サブタイプを単離する我々のチャンスを最
大化するために、我々は、広範なヒト組織、すなわち
肺、精巣、脾臓、及び胎児脳から4つのcDNAライブ
ラリーを選んだ。これらを、個々にスクリーニングし
て、我々が稀な転写物を単離する最高のチャンスをもつ
であろうということを確めた。3つの既知のPDE1サ
ブタイプの整列から設計された縮重オリゴヌクレオチド
(図1)を、ポジティブcDNA選択キット(Gene Tra
pper(商標)、LTI)と共に使用して、PDE1に富
むcDNAライブラリーを単離した。各濃縮ライブラリ
ーを整列させ、そして上記縮重オリゴヌクレオチドでプ
ローブして、上記捕獲オリゴヌクレオチドに相同な配列
を含んでいたクローンを同定した。上記全ポジティブ・
クローンの5’末端の配列分析は、上記選択プロセスは
成功であり、配列決定されたクローンの50%超がPD
E1サブタイプの中の1であることを示した(表1)。
【0244】これは、このタイプの技術をもって一の縮
退(redundant)オリゴヌクレオチドを使用して単離さ
れている多数の遺伝子ファミリー・メンバーの最初の例
である。
【0245】
【表4】
【0246】上記表は、単一の縮重オリゴヌクレオチド
を用いてスクリーニングされているcDNAライブラリ
ーを詳細に説明する。第2列は、放射ラベルされた縮重
オリゴヌクレオチドにハイブリダイズしたクローンの数
を示す。残りの列は、DNA配列決定により同定された
PDE1サブタイプの数を詳しく説明する。括弧内の数
は、各ライブラリー中に存在する個々のクローンの数を
表す。
【0247】上記選択プロセスは、増幅されたcDNA
ライブラリーを使用する。それ故、各ライブラリーから
単離されたクローンの絶対数は誤りを導くことができ、
そして転写物の発現レベルを正確に反映しないであろ
う。各ライブラリー中の真に非依存性のクローンのより
正確な計測値を得るために、生成された配列の全ての速
やかな整列が、共通5’末端により示される。多コピー
をもっていたクローンを同定することを許容するように
Javaアプレットを、設計した。
【0248】PDE1Bクローンのためのプログラムの
出力の例を図2に示す。各独立クローンの一の代表を拾
い上げ、そして全長配列を決定した。このアプローチを
使用して、PDE1A、1Bと1Cのいくつかのイソ形
態を単離した。但し、新規PDE1サブタイプは全く同
定されなかった。これは、明確に証明されたわけではな
いけれども、たった3つのヒトPDE1遺伝子が存在し
ていることを示唆している。
【0249】3.2−PDE1サブタイプのためのN−
末端スプライス変異体の同定 図3は、先に知られたPDE1Aスプライス変異体の整
列図を示す。変異体ラベルされたマウスPDE1A4は
配列アクセス番号U56649に一致し、そしてPDE
1A2と注釈を施した。しかしながら、この配列は、ウ
シPDE1A2に対して14アミノ酸の挿入物及びその
アミノ末端に追加20アミノ酸を含んでおり、我々は、
この変異体をPDE1A4と名前を変え、それを最近の
命名法に合わせるように提案した〔33〕。
【0250】ヒトPDE1Aクローンの配列分析は2つ
の変異体を同定した。第1のものは知られたヒトPDE
1A3に同一であり、そして第2のものはPDE1A3
に同一であった。但し、他の18残基による34アミノ
末端残基の置換を除く(図4A)。我々は、我々のクロ
ーンをPDE1A5と名付けた。全長cDNAは、51
9アミノ酸のタンパク質をコードし、59.6kDaの
推定分子量をもつ。上記配列データは、推定開始メチオ
ニンの全部で3リーディング・フレーム上流にある多終
結コドンを示す。PDE1A5タンパク質配列は、59
kDaのウシPDE1A1中に同定されたカルモジュリ
ン結合領域に同一である残基を含み、そしてそれはま
た、その触媒ドメインに対応する全哺乳動物PDEにお
いて保存された250アミノ酸の領域を含む〔7−1
0〕。PDE1A5はSnyderら〔40〕により同定され
た5’RACE産物と同一であり、そしてウシPDE1
A1に最も類似しているけれども、全長ヒト・タンパク
質は、ウシ・タンパク質中には存在しない2つの領域を
含む。1の領域は、アミノ酸443の後のヒト・タンパ
ク質中の14アミノ酸挿入物である。第2領域は、C末
端中にある;ヒトC末端14アミノ酸は、ウシ・タンパ
ク質のC末端23アミノ酸に対するホモロジーをもって
いない。これらの観察は、ウシPDE1A2とヒトPD
E1A3の間の比較を反映し〔25〕、これは、上記2
の領域が、実際に、種依存性であることを示唆し、これ
は図3中に概要を図示する。この仮説を裏付けるため
に、配列決定された27の独立クローンのいずれも、ウ
シPDE1A遺伝子内に見られる14アミノ酸の欠失を
含んでいなかった。
【0251】PDE1B1は、ヒト、ウシ、マウス、及
びラットにおいて先に同定されているPDE1B遺伝子
の唯一のバージョンである(U56976、M9486
7、L01695、及びM94537)。上記14の独
立クローンの配列分析は、2つの変異体、第1の、PD
E1B1、並びに、第2の、別の18残基による38残
基の置換を通じてアミノ末端において相違している新規
変異体を同定した(図4B)。これは、PDE1B遺伝
子のスプライス変異体の最初の例であり、そしてPDE
1B2と命名された。面白いことに、逸脱した(direrg
ent)18アミノ酸ストレッチは、PDE1A1アミノ
末端領域に対するホモロジーを示す(図4C)。PDE
1B1とPDE1A2のアミノ末端が近いホモロジーを
共有し(図4D)、そしてこれは、上記イソ酵素間のC
aM結合アフィニティーにおける類似性を説明すること
ができるということは既に示されている〔34〕。理論
に抱束されることを欲しないが、PDE1B2とPDE
1A1のアミノ末端間の上記ホモロジーの意味を推定す
ることは興味をひくことであり、このことは、これも類
似のCaM結合アフィニティーを導くことができるとい
うことを示唆している。上記の観察の後、それは、PD
E1B2が、CaMについてPDE1B1よりも少なく
とも10倍高いアフィニティーをもつことができるとい
うことを示唆するであろう。
【0252】全長PDE1B2 cDNAは59kDa
の推定分子量をもつ、516アミノ酸のタンパク質をコ
ードする。この配列データは、推定開始メチオニンの全
部で3リーディング・フレーム上流にある多数の終結コ
ドンを示す。タンパク質配列は、PDE1B1配列にお
いて同定されているような、カルモジュリン結合領域と
保存された触媒ドメインに同一である残基を含む〔2
3、27、34〕。
【0253】3.3−PDE1A&1Bサブタイプの比
較組織分布 PDE1Aイソ酵素についてのタンパク質配列の整列
は、別のスプライシング事件により形成された2つのア
ミノ末端領域を同定する。上記2領域の発現プロフィー
ルを比較するために、それらをPCRにより単離し、放
射ラベルし、そしてRNAマスター・ブロット(データ
を示さず)及び5つの多組織ノーザン・ブロットをプロ
ーブするために使用した(図5)。PDE1A3につい
ての最強のシグナルを、脳、特に後頭葉、小脳、側頭
葉、acumens、及び胎児脳中に観察されている。最も興
味深いことには、いずれの脳領域においても発現は検出
されることができない。PDE1A5の生理学的な役割
は知られていないが、それは、甲状腺機能の生理学的調
節においてきわめて重要な役割を演じることができる。
甲状腺刺激ホルモンの、甲状腺中のその細胞表面レセプ
ターに対する作用は、アデニレートのシフラーゼを活性
化することであると示されており〔35、36〕、そし
てホスホジエステラーゼ活性は、先に甲状腺内に検出さ
れている〔37、38〕。それ故、PDE1A5及び甲
状腺内で発現される他のホスホジエステラーゼ〔39〕
は、このホルモンの作用を調節することができる。
【0254】同様に、PDE1Bの2つの別の方法でス
プライスされたアミノ末端領域を使用した比較分析を行
った。PDE1B1についての最強のシグナルが、脳内
で、特に先に報告されたように尾状核及び果核内で検出
された〔27〕。低レベルのシグナルは、他の脳領域内
で観察され、そして、有意なシグナルは末梢組織から全
く得られなかった。反対に、PDE1B2は、脊髄内で
最強のシグナル・レベルを示した。低いシグナル・レベ
ルが、甲状腺、胸腺、子宮、小腸、果核、及び尾状核か
ら観察され、そして他の脳領域からは全く存在していな
かった(図5)。
【0255】我々のデータの全てが、独立RNAマスタ
ー・ブロット及びノーザン・ブロット実験により認識さ
れ、そして各ケースにおいて、サンプル中に含まれるP
DE1A3、A5、1B1&1B2ドット・ブロット標
準との交差ハイブリダイゼーションは全く存在しなかっ
た。我々が記載してきた上記データは、他の方法でスプ
ライスされたアミノ末端の直接的な結果として組織特異
的分布を示す、PDE1Aイソ酵素とPDE1Bイソ酵
素の一例である。これは、これらPDEイソ酵素の発現
が異なるスプライシング・メカニズムの制御下にあるこ
とを示唆している。PDE1Aと1B遺伝子の2つのイ
ソ酵素は、違いのあるエクソンの用い方により作られ、
これは、両者が環状ヌクレオチドについての同一の速度
パラメーターと特異性をもつが、CaMについて潜在的
に異なるアフィニティーをもつことをもたらす。それ
故、これは、組織特異的なやり方でCa2+/CaM細胞
シグナルによる違いのある調節を可能にするであろう。
【0256】本原稿の作製の間、Snyderら〔40〕は、
PDE1A5アミノ末端スプライス変異体の存在を証明
するデータを公表した。興味深いことに、上記著者は、
PDE1A3、A5と我々の研究においては同定されな
かった。2つのさらなる潜在的なスプライス変異体を比
較する速度分析を行った。上記スプライス変異体イソ酵
素のkmにおいて有意差は全く存在しなかった。これ
は、PDE1Aの違いのあるアミノ・スプライシングが
酵素活性における変化を与えないが、先に示唆したよう
に、むしろそれらは調節のモードにおける変化を引き起
こすことができるということを示唆している。要約する
と、我々は、ヒトPDE1遺伝子ファミリーのメンバー
の全てを単離するために、新規のポジティブcDNA選
択技術を使用した。また、このcDNA選択技術が標準
遺伝子ファミリーの全体を速やかに単離することができ
るということにおいてユニークな適用をもっているとい
うことを示した。我々のデータは、我々が、ヒトPDE
1遺伝子の数について終りに来ているかもしれないとい
うことを示唆している。但し、Snyderら〔40〕により
示唆されているように、さらなるPDE1Aスプライス
変異体が、同定され、そして特徴付けられるために残る
ことができる。我々は、2つの新規スプライス変異体P
DE1A5、1B2を単離し、そして比較発現分析によ
り、これらのスプライス変異体が違いをもって発現さ
れ、そしてそれらが、Ca2+/CaMに対するそれらの
変更された感受性により違いをもって調節されることが
できるということも示した。これは、PDE1スプライ
ス変異体が、その局所細胞環境に依存して別の生理学的
役割を遂行しているかもしれないということを示唆して
いる。
【0257】バキュロウイルス発現 以下の研究は、本発明のPDE酵素−略してここではPDEと
呼ぶ−はバキュロウイルス発現システムを使用して作ら
れることができることを示す。以下の研究は、PDEがバ
キュロウイルスシステム内に発現された場合に環状ヌク
レオチド加水分解活性を示すことをも示す。
【0258】PDE酵素は、Spodoptera frugiperda昆虫細
胞(Sf9細胞)のAutographa californica核多角体病ウ
イルス(AcNPV)感染に基づくバキュロウイルス発現シ
ステムを使用して作られた。これら研究においては、PD
EをコードするcDNAをミニ-Tn7トランスポジション要素
を含むドナー・プラスミドpFASTBAC-FLAG内にクローン
化した。組換え体プラスミドを、親のbacmid bMON1427
2(AcNPV感染性DNA)及びヘルパー・プラスミドを含むD
H10BACコンピテント細胞内に形質転換した。pFASTBACド
ナー上のミニ-Tn7要素はbacmid上のattTn7接着部位にト
ランスポーズすることができ、こうしてそのウイルス・
ゲノム上に上記PDE遺伝子が導入される。組換えbacmids
を含むコロニーはlacZ遺伝子の破壊により同定される。
次にPDE/bacmid構成体を単離し、そして昆虫細胞(Sf9
細胞)に感染させ、感染性の組換えバキュロウイルス粒
子を産生し、そして組換えPDE-FLAG融合タンパク質を発
現させることができる。
【0259】粗細胞抽出物のホスホジエステラーゼ活性
を測定した。トランスフェクションから24、48及び72時
間後に細胞を収獲し、そして、抽出物を調製した。これ
らの結果は、PDE cDNAが、cAMP及び/又はcGMPを加水分
解することができるフォスホジエステラーゼをコードし
ていることを確信させた。
【0260】粗溶解物質を、ヒドラジン・リンケージ
(Estaman Kodak)によりそれに精製IgG1モノクローナ
ル抗-FLAG抗体が結合されていたところのアガロース・
ビーズ(M2アフィニティー・ゲル)を含むカラムを用い
てFPLCにより精製した。これにより内因性の昆虫蛋白質
を溶出液中に洗い流しながら、組換え物質(これがFLAG
エピトープに融合されるため)をカラム上に特異的に保
持することが可能となる。次に組換え物質が低pH条件下
で洗い出される。この精製物質は詳細な酵素的及びイン
ヒビターの研究のためにより好適である。上記物質の精
製はドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミド・ゲ
ル電気泳動(SDS-PAGE)後のクマシー染色、又は非染色
SDS-PAGEのニトロセルロース膜(組換え体PDEを含む)
上でのウエスタン・ブロット及びIgG1モノクローナル抗
−FLAGエピトープ抗体による分析により評価される。PD
E-FLAG融合タンパク質は、抗-FLAG抗体とPDEタンパク質
に融合したFLAGエピトープとの間の相互作用により検出
される。
【0261】精製PDE-FLAG融合タンパク質のホスホジエ
ステラーゼ活性を、市販のcAMP及び/又はcGMP加水分解
活性用SPA(シンチレーション・プロキシミティー・ア
ッセイ)キット(Amersham-Amersham place, Little Ch
alfont, Bucks, HP7 9NA UK)を使用してアッセイした。
このキットを使用し、酵素に関する適当なVmax値の計算
が可能な基質濃度域に酵素活性を決定することにより、
cAMP及び/又はcGMPに対するPDEについてのKm値を決定
することができる。
【0262】これらの実験の結果は、PDE cDNAがcAMP及
び/又はcGMPを加水分解することができるホスホジエス
テラーゼをコードしていることを示す。 要約 新規cDNA選択技術が、PDE1カルシウム−カルモ
ジュリン調節ホスホジエステラーゼ遺伝子ファミリーの
全長ヒトcDNAコーディング・メンバーを単離するた
めに使用された。この分析は、さまざまな組織からPD
E1A、1B、及び1Cの多スプライス変異体を表すc
DNAの単離をもたらした。これらに含まれるものは、
PDE1Aと1Bについての2つの新規スプライス変異
体であった。第1の、PDE1A5は、519アミノ酸
タンパク質をコードし、これは、14アミノ酸の挿入に
よりウシPDE1A1とは異なっており、それにより逸
脱したカルボキシ末端を作り出し、そして逸脱したアミ
ノ末端を通じてヒトPDE1A3とは相違している。第
2の実施例は、PDE1B遺伝子のスプライス変異体の
最初の発生を表している。PDE1B2は516アミノ
酸のタンパク質をコードし、そして別の18アミノ酸に
よる第1の38アミノ酸の置換によりPDE1B1から
逸脱している。我々は、ノーザン分析により示差的な組
織発現を調べるための試験を行うために、上記スプライ
ス変異体の配列の差を使用した。PDE1A3は、脳の
サブ領域に制限されていることが示された。一方、PD
E1A5は甲状腺内に比較的高く発現されたが脳のサブ
領域内では発現されなかった。ノーザン分析は、PDE
1B1が脳内だけで発現され、一方、PDE1B2はよ
り末梢の組織、例えば、脊髄及び小腸内で発現されてい
ることを明らかにした。
【0263】要約 要約すると、本発明は以下を提供する: 1.新規アミノ酸。 2.新規ヌクレオチド。 3.当該新規配列を使用するアッセイ。 4.当該アッセイの使用により同定された化合物/組成
物。 5.当該新規配列を含む又は発現する発現系。 6.当該新規配列に基づく治療方法。 7.当該新規配列に基づく医薬組成物。
【0264】上記明細書に記述された全ての刊行物を本
明細書中に援用する。本発明の記述した方法及びシステ
ムの様々な修飾及び変更は、本発明の範囲及び本質から
逸脱することなく当業者に明らかになるだろう。本発明
は特定の好ましい実施態様に関して記述されているが、
クレームされる発明はこれら特定の実施態様に限定され
るものではないことを理解しなければならない。事実、
生化学及びバイオテクノロジー分野又は関連分野におけ
る当業者にとって明らかである発明の実施に関し記述さ
れたモードの各種変更は、もちろん、以下の請求項の範
囲内にあると考えられる。
【0265】参照文献
【0266】
【表5】
【0267】
【表6】
【0268】
【表7】
【0269】
【表8】
【0270】
【表9】
【0271】
【表10】
【0272】
【表11】
【0273】
【表12】
【0274】
【表13】
【0275】
【配列表】 <110> Pfizer Limited (EP (GB) only), Pfizer, Inc. (EP except GB / US / J P) <120> Phosphodiesterase Enzymes <130> File reference: PCS10350APME <140> 2000-279201 <141> 9-14-2000 <160> 2 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 516 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 1 Met Ala Asn Pro Val Pro Val Gln Arg Ser His Leu Gln Gly Pro Ile 1 5 10 15 Leu Arg Leu Arg Tyr Met Val Lys Gln Leu Glu Asn Gly Glu Ile Asn 20 25 30 Ile Glu Glu Leu Lys Lys Asn Leu Glu Tyr Thr Ala Ser Leu Leu Glu 35 40 45 Ala Val Tyr Ile Asp Glu Thr Arg Gln Ile Leu Asp Thr Glu Asp Glu 50 55 60 Leu Gln Glu Leu Arg Ser Asp Ala Val Pro Ser Glu Val Arg Asp Trp 65 70 75 80 Leu Ala Ser Thr Phe Thr Gln Gln Ala Arg Ala Lys Gly Arg Arg Ala 85 90 95 Glu Glu Lys Pro Lys Phe Arg Ser Ile Val His Ala Val Gln Ala Gly 100 105 110 Ile Phe Val Glu Arg Met Phe Arg Arg Thr Tyr Thr Ser Val Gly Pro 115 120 125 Thr Tyr Ser Thr Ala Val Leu Asn Cys Leu Lys Asn Leu Asp Leu Trp 130 135 140 Cys Phe Asp Val Phe Ser Leu Asn Gln Ala Ala Asp Asp His Ala Leu 145 150 155 160 Arg Thr Ile Val Phe Glu Leu Leu Thr Arg His Asn Leu Ile Ser Arg 165 170 175 Phe Lys Ile Pro Thr Val Phe Leu Met Ser Phe Leu Asp Ala Leu Glu 180 185 190 Thr Gly Tyr Gly Lys Tyr Lys Asn Pro Tyr His Asn Gln Ile His Ala 195 200 205 Ala Asp Val Thr Gln Thr Val His Cys Phe Leu Leu Arg Thr Gly Met 210 215 220 Val His Cys Leu Ser Glu Ile Glu Leu Leu Ala Ile Ile Phe Ala Ala 225 230 235 240 Ala Ile His Asp Tyr Glu His Thr Gly Thr Thr Asn Ser Phe His Ile 245 250 255 Gln Thr Lys Ser Glu Cys Ala Ile Val Tyr Asn Asp Arg Ser Val Leu 260 265 270 Glu Asn His His Ile Ser Ser Val Phe Arg Leu Met Gln Asp Asp Glu 275 280 285 Met Asn Ile Phe Ile Asn Leu Thr Lys Asp Glu Phe Val Glu Leu Arg 290 295 300 Ala Leu Val Ile Glu Met Val Leu Ala Thr Asp Met Ser Cys His Phe 305 310 315 320 Gln Gln Val Lys Thr Met Lys Thr Ala Leu Gln Gln Leu Glu Arg Ile 325 330 335 Asp Lys Pro Lys Ala Leu Ser Leu Leu Leu His Ala Ala Asp Ile Ser 340 345 350 His Pro Thr Lys Gln Trp Leu Val His Ser Arg Trp Thr Lys Ala Leu 355 360 365 Met Glu Glu Phe Phe Arg Gln Gly Asp Lys Glu Ala Glu Leu Gly Leu 370 375 380 Pro Phe Ser Pro Leu Cys Asp Arg Thr Ser Thr Leu Val Ala Gln Ser 385 390 395 400 Gln Ile Gly Phe Ile Asp Phe Ile Val Glu Pro Thr Phe Ser Val Leu 405 410 415 Thr Asp Val Ala Glu Lys Ser Val Gln Pro Leu Ala Asp Glu Asp Ser 420 425 430 Lys Ser Lys Asn Gln Pro Ser Phe Gln Trp Arg Gln Pro Ser Leu Asp 435 440 445 Val Glu Val Gly Asp Pro Asn Pro Asp Val Val Ser Phe Arg Ser Thr 450 455 460 Trp Val Lys Arg Ile Gln Glu Asn Lys Gln Lys Trp Lys Glu Arg Ala 465 470 475 480 Ala Ser Gly Ile Thr Asn Gln Met Ser Ile Asp Glu Leu Ser Pro Cys 485 490 495 Glu Glu Glu Ala Pro Pro Ser Pro Ala Glu Asp Glu His Asn Gln Asn 500 505 510 Gly Asn Leu Asp 515 <210> 2 <211> 3091 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 2 gtcgacccac gcgtccggga ggaggaaggc aggggccaaa gaggaagttg tcccctcttg 60 ggggccctgg ggctcctggg gtcaggattt tgatactctg aagcaggaaa ctttgattcc 120 catggcaaac cctgttcctg ttcagaggag ccacctccag ggccccattc tcaggctgcg 180 ctacatggtg aagcagttgg agaatgggga gataaacatt gaggagctga agaaaaatct 240 ggagtacaca gcttctctgc tggaagccgt ctacatagat gagacacggc aaatcttgga 300 cacggaggac gagctgcagg agctgcggtc agatgccgtg ccttcggagg tgcgggactg 360 gctggcctcc accttcaccc agcaggcccg ggccaaaggc cgccgagcag aggagaagcc 420 caagttccga agcattgtgc acgctgtgca ggctgggatc ttcgtggaac ggatgttccg 480 gagaacatac acctctgtgg gccccactta ctctactgcg gttctcaact gtctcaagaa 540 cctggatctc tggtgctttg atgtcttttc cttgaaccag gcagcagatg accatgccct 600 gaggaccatt gtttttgagt tgctgactcg gcataacctc atcagccgct tcaagattcc 660 cactgtgttt ttgatgagtt tcctggatgc cttggagaca ggctatggga agtacaagaa 720 tccttaccac aaccagatcc acgcagccga tgttacccag acagtccatt gcttcttgct 780 ccgcacaggg atggtgcact gcctgtcgga gattgagctc ctggccatca tctttgctgc 840 agctatccat gattatgagc acacgggcac taccaacagc ttccacatcc agaccaagtc 900 agaatgtgcc atcgtgtaca atgatcgttc agtgctggag aatcaccaca tcagctctgt 960 tttccgattg atgcaggatg atgagatgaa cattttcatc aacctcacca aggatgagtt 1020 tgtagaactc cgagccctgg tcattgagat ggtgttggcc acagacatgt cctgccattt 1080 ccagcaagtg aagaccatga agacagcctt gcaacagctg gagaggattg acaagcccaa 1140 ggccctgtct ctactgctcc atgctgctga catcagccac ccaaccaagc agtggttggt 1200 ccacagccgt tggaccaagg ccctcatgga ggaattcttc cgtcagggtg acaaggaggc 1260 agagttgggc ctgccctttt ctccactctg tgaccgcact tccactctag tggcacagtc 1320 tcagataggg ttcatcgact tcattgtgga gcccacattc tctgtgctga ctgacgtggc 1380 agagaagagt gttcagcccc tggcggatga ggactccaag tctaaaaacc agcccagctt 1440 tcagtggcgc cagccctctc tggatgtgga agtgggagac cccaaccctg atgtggtcag 1500 ctttcgttcc acctgggtca agcgcattca ggagaataag cagaaatgga aggaacgggc 1560 agcaagtggc atcaccaacc agatgtccat tgacgagctg tccccctgtg aagaagaggc 1620 ccccccatcc cctgccgaag atgaacacaa ccagaatggg aatctggatt agccctgggg 1680 ctggcccagg tcttcattga gtccaaagtg tttgatgtca tcagcaccat ccatcaggac 1740 tggctccccc atctgctcca agggagcgtg gtcgtggaag aaacaaccca cctgaaggcc 1800 aaatgccaga gatttggggt tggggaaagg gcccctcccc acctgacacc cactggggtg 1860 cactttaatg ttccggcagc aagactgggg aacttcaggc tcccagtggt cactgtgccc 1920 atccctcagc ctctggattc tcttcatggc caggtggctg ccagggagcg gggagcttcc 1980 tggaggcttc ccagggcctt ggggaagggt cagagatgcc agccccctgg gacctccccc 2040 atcctttttg cctccaagtt tctaagcaat acattttggg ggttccctca gccccccacc 2100 ccagatctta gctggcaggt ctgggtgccc cttttcctcc cctgggaagg gctggaatag 2160 gatagaaagc tgggggtttt cagagcccta tgtgtgggga ggggagtgga ttccttcagg 2220 gcatggtacc tttctaggat ctgggaatgg ggtggagagg acatcctctt caccccagaa 2280 ttgcgctgct tcagccccat ctccagcctg atcctctgaa tcttccttcc ctccctttct 2340 gatacagtga ctggggcaaa aggagccatt gtgaccaggg gctgcgggag gcctttcctg 2400 ggaccttcct tgggactggt ctgggcccct ggggcttgtc gcctgccctg agtccggagc 2460 cctttgcctc cttcctctcc cctggggctg ggaggctcca tccgaccaat gtctgtaaag 2520 tgctttgagg atctccccag caaagcacct tcagaatgta tcgacaccag ctgggttagg 2580 gtcaagggtg cctggggagg gtgagtaatc ctgcattgct aaaagagagg gtctgtcccc 2640 tcctctccac gtcccagaac tggcccagct gcaggcacta agaagctcct cccctgagac 2700 aagtgagggg tagtcggtga aaggcagatg gacaaggggc tcagggctgc tgccttcctg 2760 tcctctggag agaacccagc caggcgcggt gccccttcct ctcctcaggc tcctccttgc 2820 ccccaccttg ccccaggaaa ggccaaagtc caggtgactg ccctccttct ttcttgtaaa 2880 taccaaccat gcatttgtac agtgggccct gttcatgcga aatccacatc catggtctcc 2940 tagacctgct accctggtac ttccacccta ccccaccccg agaagggcag agacgcatgt 3000 gactcacccc tgcccttggt ttcccagacc cctgctatag ccagagaaca ataaagaagg 3060 gagaccagga aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa a 3091
【0276】
【表14】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、一連の配列を表す;PDE1遺伝子フ
ァミリーの多整列。アミノ酸番号を左に示す。太字にお
ける残基は、縮重捕獲オリゴヌクレオチドを設計するた
めに使用された領域を同定する。アミノ酸の同一性を星
印で示す。この整列において示される配列のためのアク
セス番号は:PDE1A U40370、PDE1B
U56976、PDE1C U40371である。
【図2】図2はイメージを表す;Javaアプレット。
このJavaアプレットは、標的PDE配列をもつDN
A配列データの速い整列を許容し、そして同一クローン
から生じたものを可視化した。PDE配列は、ウインド
ーの上部の黒いバーとして表示され、そしてそのPDE
とマッチした異なるクローンは、その下の色付きバーと
して表示された。異なる色は、どのライブラリーからそ
のクローンが来たのかを表し、そしてそれらの水平の位
置は、それらがどこでそのPDE配列とマッチしたのか
を示している。上記メニューを使用して、ユーザーは、
特定のライブラリーを選択することができ、又はその配
列においてそのPDEを変更することができる。右クリ
ックすることにより、彼(女)らは、整列を見ることが
でき、そして各マッチについてより詳細なことを得るこ
とができる。
【図3】図3は、いくつかの略ブロック図を表す;PD
E1A遺伝子の他のスプライス変異体の多整列。PDE
1A1、PDE1A2、PDE1A3、PDE1A4、
及びPDE1A5 cDNAの略図。逸脱配列を、パタ
ーン(patterns)及びシェーディング(shading)によ
り示す。プローブ作製のために使用されたcDNAの領
域を黒いバーにより示す。
【図4】PDE1A遺伝子の異なるN−末端領域のClus
talw整列を示す。
【図5】PDE1B遺伝子の異なるN−末端領域のClus
talw整列。
【図6】PDE1B2とPDE1A1の潜在的CaM結
合ドメインの間の類似性を示すClustalw整列。これは、
それらのCaM結合アフィニティーにおける類似性も存
在するであろうということを示唆している。
【図7】PDE1A2とPDE1B1のCaM結合ドメ
イン間のホモロジーを示すClustalw整列。これは、類似
のCaM結合アフィニティーを与えることが示されてい
る〔34〕。全ケースにおいて、矢印は、両PDE1A
及びPDE1B遺伝子内の逸脱点を示す。ボックス内の
アミノ酸は、CaMと結合することが先に示されており
〔34〕、そして星印(asterix)は、保存されている
アミノ酸残基を示す。
【図8】図8は一連のノーザン・ブロットを表す;PD
E1AとPDE1Bの他のスプライス変異体の比較ノー
ザン・ブロット分析。5つの多組織ノーザン(Clontec
h)を、特定のPDE1AとPDE1Bスプライス変異
体プローブを使用してプローブした。4.8kbと2.4
kbの転写物が、それぞれ、PDE1A3とPED1A5
についてはっきりと観察された。各レーンは、2μg
の、示した組織から単離されたポリ(A)選択mRNA
を含む。RNAマーカーの位置を左側に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/00 C12N 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 9/16 C 1/21 C12Q 1/68 A 5/10 G01N 33/15 Z 9/16 33/50 Z C12Q 1/68 C12N 15/00 ZNAA G01N 33/15 A61K 37/54 33/50 C12N 5/00 A

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1に示す配列あるいはその変異
    種、相同体、断片又は誘導体を含むアミノ酸配列。
  2. 【請求項2】 請求項1に規定するアミノ酸配列をコー
    ドするヌクレオチド配列。
  3. 【請求項3】 配列番号2に示す配列あるいはその変異
    種、相同体、断片又は誘導体を含むヌクレオチド酸配
    列。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のヌクレオチド配列にハ
    イブリダイズすることができるヌクレオチド配列。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のヌクレオチド配列にハ
    イブリダイズすることができるヌクレオチド配列。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれか1項に記載のヌ
    クレオチド配列を含むベクター。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6のいずれか1項に記載のヌ
    クレオチド配列を取り込んでいる宿主細胞。
  8. 【請求項8】 PDE1B2活性又は発現に影響を及ぼすこと
    ができる作用物質を同定するアッセイ方法であって:請
    求項1に記載のアミノ酸、又は請求項2〜7のいずれか
    1項に記載のヌクレオチド配列と作用物質を接触させ;
    そしてPDE1B2の活性又は発現を計測する;ことを含み; a)上記作用物質の非存在下でのPDE活性又は発現と、
    b)上記作用物質の存在下でのPDE活性又は発現の間の
    差異が、上記作用物質がPDE1B2活性又は発現に影響を及
    ぼすことができるということの指標である、前記アッセ
    イ方法。
  9. 【請求項9】 前記アッセイが心臓血管障害、GI障害、
    及び/又は心臓血管系、GI系、脾臓の1以上に見られる
    障害の治療に有用である作用物質についてスクリーニン
    グするためのものである、請求項8に記載のアッセイ方
    法。
  10. 【請求項10】 以下の工程: (a)請求項8又は請求項9に記載のアッセイを実施
    し; (b)PDE1B2活性又は発現に影響を及ぼす1以上の作用
    物質を同定し;そして (c)上記1以上の同定された作用物質を一定量調製す
    る、を含む方法。
  11. 【請求項11】 作用物質による、in vivoにおけるPDE
    1B2活性又は発現に影響を及ぼす方法であって:上記作
    用物質がin vitroアッセイ方法においてPDE1B2活性又は
    発現に影響を及ぼすことができ;ここで上記in vitroア
    ッセイ方法が請求項8又は9に記載のアッセイ方法であ
    る、前記方法。
  12. 【請求項12】 請求項8又は請求項9に記載のアッセ
    イ方法によりin vitroにおいてアッセイされる時、PDE
    の活性又は発現に対して影響力をもつことができる作用
    物質、PDE1B2に関連した疾病又は症状の治療のための医
    薬組成物。
  13. 【請求項13】 PDE1B2に対して生じた抗体との免疫学
    的反応を有することができる酵素。
  14. 【請求項14】 前記ヌクレオチド配列がNCIMB41026か
    ら入手可能である、PDEをコードするヌクレオチド配
    列。
  15. 【請求項15】 前記PDEがNCIMB41026より入手可能な
    ヌクレオチド配列から発現されることができるPDE。
  16. 【請求項16】 PDE1B2に関連した疾患又は症状の治療
    のための医薬組成物であって、PDE1B2の活性又はその発
    現に対して影響力をもつ作用物質を含むもの。
  17. 【請求項17】 PDE1B2の不平衡または障害に関連した
    障害の治療及び/又は調節のための医薬品であって、PD
    E1B2遺伝子及び/又はその発現産物を含むもの。
  18. 【請求項18】 前記PDE1B2及び/又はその発現産物
    が、そのPDE1B2及び/又はその発現産物の活性を調節す
    ることができる作用物質についてスクリーニングために
    使用される、請求項17に記載の医薬品。
  19. 【請求項19】 前記PDE1B2が請求項1に記載されたも
    のであり又はそれをコードするヌクレオチド配列である
    PDE1B2アゴニスト。
  20. 【請求項20】 前記PDE1B2が請求項1に記載されたも
    のであり又はそれをコードするヌクレオチド配列である
    PDE1B2アンタゴニスト。
  21. 【請求項21】 組換えPDE1B2酵素。
  22. 【請求項22】 PDE1B2酵素をコードする組換えヌクレ
    オチド配列。
  23. 【請求項23】 実質的に本願明細書中に記載されたPD
    E1B2酵素。
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