JP4205630B2 - ホスホジエステラーゼ酵素 - Google Patents
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Description
特に本発明は、新規なホスホジエステラーゼ酵素をコードする新規な核酸配列に関する。
本発明はまた、疾患の診断および治療における新規な核酸およびアミノ酸配列の使用に関する。
さらに、本発明は、ホスホジエステラーゼ活性をモジュレートすることができる因子について評価および/またはスクリーニングするための新規な核酸およびアミノ酸配列を含んでなるか、あるいはそれらを発現する、遺伝子操作された宿主細胞に関する。
他の環状ヌクレオチドのホスホジエステラーゼ、例えば、CN PDE8 、に関する教示は、 WO-A-97/35989号の中に見出すことができる。 WO-A-97/35989号によれば、CN PDE8 は2つのイソ酵素を有し、これらはCN PDE8AおよびCN PDE8Bと表示された。用語「イソ酵素」は時にはこの分野において「イソ型」と呼ばれる。
したがって、ある用途において、PDEの個々の型の選択的阻害を有することが望ましい。それゆえ、新規なPDEのクローニングおよび発現は選択的インヒビターの発見を大きく促進する。
簡単に述べると、本発明のいくつかの観点は次の通りである:
1.新規なアミノ酸。
2.新規なヌクレオチド配列。
3.前記新規な配列を使用するアッセイ。
4.前記アッセイを使用して同定された化合物/組成物。
5.前記新規な配列を含んでなるか、あるいはそれらを発現する発現系。
6.前記新規な配列をベースとする治療方法。
7.前記新規な配列をベースとする医薬組成物。
下記の解説において、「本発明のヌクレオチド配列」および「本発明のアミノ酸配列」に対する言及は、本明細書において提示するか、あるいは論考するヌクレオチド配列の任意の1またはそれ以上、および本明細書において提示するか、あるいは論考するアミノ酸配列の任意の1またはそれ以上を意味する。また、本明細書において使用するとき、「アミノ酸配列」はペプチドまたはタンパク質の配列を意味し、そしてそれらの一部分を意味することがある。さらに、用語「本発明のアミノ酸配列」は、句「本発明のポリペプチド配列」と同義である。また、用語「本発明のヌクレオチド配列」は句「本発明のポリヌクレオチド配列」と同義である。
式Iは次のように表される:
便宜上、本発明のPDEを時には PDE_XIV と呼ぶ。本発明者はまた、この酵素を時にはPDEXIVと呼ぶ。酵素をヒトから得ることができる場合、本発明者は添字または接頭語HS(またはHM)あるいはhs(またはhm)を使用する。酵素をマウスから得ることができる場合、本発明者は添字または接頭語MM(またはMmもしくはmm)を使用する。
配列番号:9について、アミノ酸の任意の1または複数はその類似体であることができる。
用語「類似体」は、本明細書において使用するとき、式Iの配列に類似するが、有害ではない(すなわち、酵素活性に対して有害ではない)アミノ酸の置換または欠失がなされている配列を有する配列を意味する。
好ましくは、本発明のPDE酵素は、C末端の触媒ドメイン内に少なくとも2価のカチオン結合モチーフおよび/または保存されたcAMP依存性タンパク質キナーゼリン酸化モチーフを有する。
好ましくは、配列番号:9のアミノ酸配列はZ1〜Z26のうちの少なくとも5つを含む。
好ましくは、配列番号:9のアミノ酸配列はZ1〜Z26のうちの少なくとも10を含む。
好ましくは、配列番号:9のアミノ酸配列はZ1〜Z26のうちの少なくとも15を含む。
好ましくは、配列番号:9のアミノ酸配列はZ1〜Z26のうちの少なくとも20を含む。
好ましくは、配列番号:9のアミノ酸配列はZ1〜Z26のうちの少なくとも各々を含む。
好ましくは、アミノ酸配列は約230より多いアミノ酸残基から構成されている。
好ましくは、アミノ酸配列は約250より多いアミノ酸残基から構成されている。
好ましくは、アミノ酸配列は約260より多いアミノ酸残基から構成されている。
好ましくは、式Iのアミノ酸配列は、Z7、Z9、Z10、Z11、Z12、Z13、Z14、Z15、Z16、Z17およびZ18またはそれらの類似体の少なくとも1またはそれ以上からなる。
好ましくは、式Iのアミノ酸配列は、Z7、Z9、Z10、Z11、Z12、Z13、Z14、Z15、Z16、Z17およびZ18またはそれらの類似体の各々からなる。
好ましくは、式Iのアミノ酸配列は、Z1、Z5、Z6、Z7、Z9、Z10、Z11、Z12、Z13、Z14、Z15、Z16、Z17およびZ18またはそれらの類似体の各々からなる。
Z1〜Z26の各々は上記において定義した通りであり、そして
X1〜X24の各々は任意の適当なペプチド配列またはアミノ酸から独立して選択される。
式Iとして表される配列を含んでなるアミノ酸配列のより好ましい例は、式IIIとして示されるアミノ酸配列またはその変異型、相同体、フラグメントまたは誘導体である。
Z1〜Z26の各々は上記において定義した通りであり、そして
X1 = VまたはI
X2 = SまたはN
X3 = EまたはD
X4 = S、V、NまたはAの少なくとも2またはそれ以上からなるペプチド
X5 = VまたはI
X6 = PまたはR
X7 = NまたはS
X8 = HまたはY
X9 = TまたはM
X10 = SまたはT
X11 = G、H、S、Qの少なくとも2またはそれ以上からなるペプチド
X13 = EまたはD
X14 = SまたはT
X15 = HまたはR
X16 = GまたはS
X17 = P、R、S、Nの少なくとも2またはそれ以上からなるペプチド
X18 = SまたはR
X19 = S、G、P、D、H、Qの少なくとも2またはそれ以上からなるペプチド
X20 = HまたはL
X21 = Q、G、T、P、Aの少なくとも2またはそれ以上からなるペプチド
X23 = 任意のT
X24 = D、S、A、Tの少なくとも2またはそれ以上からなるペプチド
式Iとして表される配列を含んでなるアミノ酸配列のより好ましい例は、式IVとして示されるアミノ酸配列またはその変異型、相同体、フラグメントまたは誘導体である。
Z1〜Z26の各々は上記において定義した通りであり、そして
X1 = VまたはI
X2 = SまたはN
X3 = EまたはD
X4 = SVまたはNA
X5 = VまたはI
X6 = PまたはR
X7 = NまたはS
X8 = HまたはY
X9 = TまたはM
X10 = SまたはT
X11 = GHまたはSQ
X12 = DAまたはNV
X14 = SまたはT
X15 = HまたはR
X16 = GまたはS
X17 = PRまたはSN
X18 = SまたはR
X19 = SGSGPDH またはGQ
X20 = HまたはL
X21 = QGTまたはPAP
X22 = SEまたはTL
X23 = 任意のT
X24 = DSまたはAT
式Iとして表される配列を含んでなる本発明によるアミノ酸の好ましい例は、次のように示される:配列番号:1、配列番号:3もしくは配列番号:5、またはその変異型、相同体、フラグメントもしくは誘導体。
前記式の任意の1または複数に対する言及はまた、配列番号:1、配列番号:3もしくは配列番号:5の任意の1または複数に等しく適用されることを理解すべきである。
より好ましくは、前記式の任意の1またはそれ以上に対する言及は配列番号:3または配列番号:5を意味する。
本発明の第2の観点によれば、式Iとして表される配列を含んでなるアミノ酸が提供される。
本発明の第3の観点によれば、本発明のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列が提供される。
本発明の第5の観点によれば、配列番号:2、配列番号:4または配列番号:6として表される配列を含んでなるヌクレオチド配列が提供される。
本発明の第6の観点によれば、本発明によるヌクレオチド配列、またはそれに対して相補的である配列に対してハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列が提供される。
本発明の第8の観点によれば、本発明のヌクレオチド配列を含んでなるベクターが提供される。
本発明の第9の観点によれば、本発明のヌクレオチド配列が組込まれた宿主細胞が提供される。
本発明の第11の観点によれば、(a)本発明のアッセイを実施し、(b) PDE_XIV の活性または発現に影響を与える1または複数の因子を同定し、そして(c)ある量のそれらの1または複数の同定された因子を調製する、ことを含んでなる方法が提供される。
本発明の第13の観点によれば、本発明のアッセイ法によりin vitroにおいてアッセイするとき、因子がPDEの活性または発現に対する作用を有することができる、 PDE_XIV に関連する疾患または症状を治療するための医薬組成物の製造における因子の使用が提供される。
本発明の第15の観点によれば、PDEをコードし、NCIMB40995、NCIMB40996またはNCIMB40997から得ることができるヌクレオチド配列が提供される。
本発明の第16の観点によれば、NCIMB40995、NCIMB40996またはNCIMB40997から得ることができるヌクレオチド配列から発現されるPDEが提供される。
本発明の第17の観点によれば、 PDE_XIV に関連する疾患または症状を治療するための医薬組成物の製造における、 PDE_XIV の活性またはその発現に対する作用を有する因子の使用が提供される。
(a)配列番号:2、4または6の任意の1つとして表されるヌクレオチド配列;
(b)配列番号:2、4または6の任意の1つとして表されるヌクレオチド配列の変異型、相同体、誘導体またはフラグメントであるヌクレオチド配列;
(c)配列番号:2、4または6の任意の1つに記載するヌクレオチド配列の相補体であるヌクレオチド配列;
(d)配列番号:2、4または6の任意の1つとして表されるヌクレオチド配列の変異型、相同体、誘導体またはフラグメントであるヌクレオチド配列の相補体であるヌクレオチド配列;
(f)配列番号:2、4または6の任意の1つとして表されるヌクレオチド配列の変異型、相同体、誘導体またはフラグメントに対してハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列;
(g)配列番号:2、4または6の任意の1つに記載するヌクレオチド配列に対してハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列の相補体であるヌクレオチド配列;
(h)配列番号:2、4または6の任意の1つとして表されるヌクレオチド配列の変異型、相同体、誘導体またはフラグメントに対してハイブリダイゼーションすることができるヌクレオチド配列の補体であるヌクレオチド配列;
(j)配列番号:2、4または6の任意の1つとして表されるヌクレオチド配列の変異型、相同体、誘導体またはフラグメントの補体に対してハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列;
(k)前記(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)または(j)において規定するヌクレオチドに対する遺伝コードの結果として縮重を有するヌクレオチド配列。
(l)前記(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)および/または(k)の任意の1つを含んでなるヌクレオチド配列。
本発明の単離されたヌクレオチド配列または単離されたタンパク質配列。
本発明の実質的に純粋なヌクレオチド配列または実質的に純粋なタンパク質配列。
本発明のヌクレオチド配列の発現のパターンまたはその発現産物の活性に影響を与えることができる因子を同定するアッセイ法であって、本発明のヌクレオチド配列または発現産物(「EP」)を前記因子に暴露し;前記因子が本発明のヌクレオチド配列またはその発現産物をモジュレートする(例えば、発現パターンまたは活性に影響を与える)かどうかを決定する。
本発明のアッセイ法により同定された因子、であって従来本発明によるPDEモジュレーションを有することが知られていなかった因子。
下記の工程を含んでなる方法:(a)本発明のアッセイを実施し、(b)本発明のヌクレオチド配列の発現のパターンまたはその発現産物の活性に影響を与える1または複数の因子を同定し、そして(c)ある量のそれらの1または複数の同定された因子を調製する。
下記の工程からなる方法:(a)本発明のアッセイを実施し、(b)本発明のヌクレオチド配列の発現のパターンまたはその発現産物の活性に影響を与える1またはそれ以上の因子を同定し、そして(c)1または複数の同定された因子を修飾して、本発明のヌクレオチド配列の発現のパターンまたはその発現産物の活性に対する異なる作用を引き起こす。
本発明のヌクレオチド配列の発現のパターンまたはその発現産物の活性に影響を与える薬物の製造における、本発明のアッセイにより同定された因子の使用。
本発明のアッセイにより同定された因子の有効量を標的に送出す(例えば、投与または暴露する)ことからなる、標的(前記標的は哺乳動物、好ましくはヒトであることができる)を処置する方法。
被検者に本発明のヌクレオチド配列またはその発現産物を投与することを含んでなる、被検者における免疫学的応答を誘導する方法。
上に説明したように、本発明は、新規なPDE酵素− PDE_XIV と呼ぶ−およびそれをコードするヌクレオチド配列に関する。本発明はまた、疾患の診断および治療における新規な核酸およびアミノ酸配列の使用に関する。本発明は、また、ホスホジエステラーゼ活性をモジュレートすることができる因子を評価および/またはスクリーニングするための、新規な核酸およびアミノ酸配列の使用に関する。本発明はさらに、ホスホジエステラーゼ活性をモジュレートすることができる因子を評価および/またはスクリーニングするための新規な核酸およびアミノ酸配列を含んでなるか、あるいはそれらを発現する、遺伝子操作された宿主細胞に関する。
1例として、本発明者はヒト PDE_XIV (時にはHSPDE XIV と呼ぶ)を同定した。本発明者はまた、マウス配列− PDE_XIV (時にはMMPDE XIV と呼ぶ)を同定した。
便宜上、特記しない限り、 PDE_XIV に対する言及はHSPDE XIV および/またはMMPDE XIV を包含するであろう。
PDE_XIV は、種々の源の中に存在し、そしてそれらから得ることができると考えられる。
PDE_XIV は、また、多数の他の源−例えば、ラット、ウシ、ヒツジ、ブタ、およびウマの中に存在すると、我々は考える。
好ましくは、本発明は、前述の源の任意のものを包含するが、これらに限定されない、哺乳動物の PDE_XIV を包含する。
より好ましくは、本発明はヒト PDE_XIV を包含する。
PDE_XIV はcAMPのAMPへの変換を触媒すると考えられる。
本発明の好ましい観点は、組換え PDE_XIV 酵素および PDE_XIV 酵素をコードする組換えヌクレオチド配列を包含する。
好ましくは、本発明の組換え PDE_XIV 酵素および/または組換えヌクレオチド配列は、組換え哺乳動物 PDE_XIV 酵素および/または組換え哺乳動物ヌクレオチド配列である。
本発明によれば、組換え PDE_XIV 酵素は少なくとも式Iとして表される式を有する。
本発明は、また、 PDE_XIV (その誘導体、フラグメント、相同体または変異型を包含する)に対する抗体を包含する。 PDE_XIV に対する抗体は、ヒト細胞中の PDE_XIV の存在を検出するアッセイにおいて使用することができる。これらのアッセイは、この酵素の組織の分布および特定の疾患の状態に関する、その生物学的関連性に関する情報を提供するであろう。
用語「ポリペプチド」−これは用語「タンパク質」と互換的である−は、一本鎖のポリペプチド分子ならびに多数のポリペプチドの複合体(ここで個々の構成成分のポリペプチドは共有結合または非共有結合により結合されている)を包含する。
好ましくは、本発明のポリペプチドは一本鎖ポリペプチドである。
好ましい態様において、本発明の天然の PDE_XIV がその天然の環境中に存在するとき、および同様に天然の環境中に存在する、そのヌクレオチドコード配列により本発明の天然の PDE_XIV が発現されたとき、およびそのヌクレオチド配列が、同様に天然の環境中に存在する、その天然のプロモーターの制御下にあるとき、本発明のアミノ酸配列それ自体は本発明による天然の PDE_XIV を包含しない。言及を容易するために、本発明者はこの好ましい態様を「非天然のアミノ酸配列」と呼ぶ。
本発明のアミノ酸配列は、適当な発現系においてそれをコードするヌクレオチド配列の発現により製造することができる。
本発明のポリペプチドは、また、保存された置換を包含する、1または複数(例えば、少なくとも2、3、5または10)の置換を含有するように修飾することができる。これらの面は、後の節において論考される。
用語「ヌクレオチド配列」は、本明細書において使用するとき、オリゴヌクレオチド配列またはポリヌクレオチド配列、およびそれらの変異型、相同体、フラグメントまたは誘導体(例えば、それらの一部分)を意味する。ヌクレオチド配列はDNAまたはRNAであることができ、ゲノムまたは合成または組換えの由来であることができ、センスまたはアンチセンスの鎖であるかどうかにかかわらず、二本鎖または一本鎖であることができる。
より好ましくは、用語「ヌクレオチド配列」は組換えDNA技術を使用して製造されたDNA(すなわち、組換えDNA)を意味する。
好ましい態様において、本発明の天然のヌクレオチドコード配列が、同様に天然の環境中に存在する、その天然のプロモーターの制御下にあるとき、本発明のアミノ酸配列それ自体はその天然の環境中の本発明による天然のヌクレオチドコード配列を包含しない。言及を容易するために、本発明者はこの好ましい態様を「非天然のヌクレオチド配列」と呼ぶ。
本発明はまた、本明細書において提示する配列に対してハイブリダイズすることができる配列、またはそれらの任意の誘導体、フラグメントまたは誘導体を包含する。
用語「変異型」は、また、本明細書において提示するヌクレオチド配列に対してハイブリダイズすることができる配列を包含する。
好ましくは、用語「変異型」は、ストリンジェント条件(例えば、55℃および0.5×SSC{1×SSC=0.15MのNaCl、0.015 Na3 クエン酸塩pH7.0})下に本明細書において提示するヌクレオチド配列に対してハイブリダイズすることができる配列に対して相補的である配列を包含する。
本発明はまた、本発明のヌクレオチド配列に対してハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列(本明細書において提示する配列の相補的配列を包含する)に関する。
本発明はまた、本発明のヌクレオチド配列に対してハイブリダイズすることができる配列に対して相補的であるヌクレオチド配列(本明細書において提示する配列の相補的配列を包含する)に関する。
好ましい観点において、本発明は、ストリンジェント条件(例えば、55℃および0.2×SSC)下に、本発明のヌクレオチド配列、またはその相補体に対してハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を包含する。
より好ましい面において、本発明は、高いストリンジェント条件(例えば、65℃および0.1×SSC)下に、本発明のヌクレオチド配列、またはその補体に対してハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を包含する。
好都合には、本発明は、付属する配列のリストに示す配列またはそれらの補体の任意の1つのフラグメントに対して、ストリンジェンシイ条件下に、ハイブリダイズすることができる核酸配列を提供する。好ましくは、フラグメントは15〜50塩基の長さである。好都合には、それは約25塩基の長さである。
本発明は、また、付属する配列表に示す配列の任意の1つのDNA配列またはこのような配列のアレレ変異型からなるDNAセグメントに関する。
本発明は、また、前述のDNA配列またはそれらのアレル変異型が組込まれた宿主細胞における発現により産生されたポリペプチドに関する。
本発明は、また、付属する配列表に示す配列の任意の1つのDNA配列またはそれらのアレレ変異型からなるDNAに関する。
本発明の高度に好ましい面は、付属する配列表に示す配列の任意の1つのDNA配列またはそれらのアレレ変異型からなる組換えDNAに関する。
本発明のポリヌクレオチドは、本発明のポリペプチドをコードするヌクレオチド酸配列を包含する。理解されるように、遺伝子コードの縮重の結果として、ある範囲の異なるポリヌクレオチドは所定のアミノ酸配列をコードする。
本発明のヌクレオチド配列は種々の理由でPDEコード配列を変更するために操作することができる。このような理由は、遺伝子産物のクローニング、プロセシングおよび/または発現を修飾する変更を包含するが、これらに限定されない。例えば、新しい制限部位を挿入し、グリコシル化パターンを変更し、あるいはコドンの採択を変化させるために、この分野においてよく知られている技術、例えば、部位特異的突然変異誘発を使用して、突然変異を導入することができる。
本発明によるポリヌクレオチド、例えば、DNAポリヌクレオチドおよびプライマーは、組換え的に、合成的に製造するか、あるいは当業者に利用可能な任意の手段により製造することができる。また、それらを標準的技術によりクローニングすることができる。
より長いポリヌクレオチドは、一般に、組換え手段、例えば、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)クローニング技術により製造されるであろう。これは、クローニングしようとするヌクレオチド配列の領域に対して1対のプライマー(例えば、約15〜30ヌクレオチドの)を作り、プライマーを菌類、植物または原核細胞から得られたmRNAまたはcDNAと接触させ、所望の領域の増幅を生じさせる条件下にポリメラーゼ連鎖反応を実施し、増幅されたフラグメントを単離し(例えば、反応混合物をアガロースゲル上で精製することによって)そして増幅されたDNAを回収することを含む。増幅されたDNAを適当なクローニングベクターの中にクローニングできるように、適当な制限酵素認識部位を含有するようにプライマーを設計することができる。
前述したように、本発明は、また、付属の配列のリストに示す配列の任意の1つのすべてまたは一部分にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列またはそれらのアレレ変異型に関する。これらのヌクレオチド配列をアンチセンス技術において使用して、 PDE_XIV の発現を修飾することができる。また、これらの配列(またはその一部分)をプローブとして使用することができるか、あるいはポリメラーゼ連鎖反応のプライマーとして使用するとき、このような配列のすべてまたは一部分を修飾するために使用することができる。
天然に存在する
本明細書において使用する「天然に存在する」は、天然に見出されるアミノ酸配列を有する PDE_XIV を意味する。
本明細書において使用する「単離された/精製された」は、天然の環境から取出されそして、天然に関連する少なくとも1つの他の成分から単離または分離された、分子、核酸配列またはアミノ酸配列を意味する。
生物学的活性
本明細書において使用する「生物学的活性」は、天然に存在する PDE_XIV と同様な構造的機能(しかし同一程度に必要ではない)、および/または同様な調節機能(しかし同一程度に必要ではない)、および/または同様な生化学的機能(しかし同一程度に必要ではない)、および/または免疫学的活性(しかし同一程度に必要ではない)を有する、本発明による PDE_XIV −例えば、組換え PDE_XIV −を意味する。
本明細書において使用する「免疫学的活性」は、適当な動物または細胞において特異的免疫応答を誘導しかつ特異的抗体と結合する、天然、組換えもしくは合成の PDE_XIV またはそのオリゴペプチドの能力として定義される。
誘導体
アミノ酸配列に関して本明細書において使用する用語「誘導体」は、 PDE_XIV の化学的修飾を包含する。このような修飾は、アルキル、アシルまたはアミノ基による水素の置換であろう。
本明細書において使用する「欠失」は、ヌクレオチド配列またはアミノ酸配列における変化であって、それぞれ、1または複数のヌクレオチドまたはアミノ酸残基が存在しないものとして定義される。
挿入/付加
本明細書において使用する「挿入または付加」は、天然に存在するPDEに比較して、それぞれ、1または複数のヌクレオチドまたはアミノ酸残基の付加が生じたヌクレオチド配列またはアミノ酸配列における変化である。
本明細書において使用する「置換」は、それぞれ、異なるヌクレオチドまたはアミノ酸による1または複数のヌクレオチドまたはアミノ酸配列の置換から生ずる。
相同体
本発明のヌクレオチド配列および本発明のアミノ酸配列に関する用語「相同体」は、配列のアレル変異型と同義であることができる。
示したように、ある用途について、配列の相同性(または同一性)は任意の適当な相同性の整列を使用して、例えば、デフォルトパラメーターを使用して決定することができる。好都合には、デフォルト値に対して設定されたパラメーターを使用して、BLAST アルゴリズムを用いる。BLAST アルゴリズムは、http://www.ncbi.nih.gov/BLAST/blast _hel.html. に詳細に記載されている。検索のパラメーターは次のように定義され、そして定義されたデフォルトパラメーターに対して好都合に設定される。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov において入手可能なBLAST プログラムは、下記の仕事を実行する:
blastnは、ヌクレオチド配列のデータベースに対してヌクレオチドの疑問配列を比較する;
blastxは、タンパク質配列のデータベースに対するヌクレオチドの疑問配列(双方の鎖)の6フレームの概念的翻訳産物からなる;
tblastn は、すべての6つのリーディングフレーム(双方の鎖)においてダイナミックに翻訳されたヌクレオチド配列に対するタンパク質の疑問配列を比較する;
BLAST は下記の検索パラメーターを使用する:
HISTOGRAM 各検索のためのスコアのヒストグラムドをディスプレイする;デフォルトはyesである。(BLAST マニュアル中のパラメーターH参照)。
DESCRIPTIONS 特定した数に対して報告された合致する配列の短い記載の数を制限する;デフォルトの限界は100記載である。(マニュアルのページのパラメーターV参照)。また、EXPECTおよびCUTOFF参照。
STRAND データベースの配列のちょうど上部または下部の鎖に対するTBLASTN 検索を制限する;または疑問配列の上部または下部上のちょうどリーディングフレームに対するBLASTN, BLASTXまたはTBLASTX の検索を制限する。
フィルタリングが疑問配列(またはその翻訳産物)のみ適用され、データベースの配列に適用されない。
NCBI-gi は、アクセスおよび/または遺伝子座の名称に加えて、アウトプットの中にNCBIgi同定因子を表示させる。
最も好ましくは、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST において提供される簡単なBLAST 検索アルゴリズムを使用して、配列の比較を実施する。
配列を同定するとき、ギャップペナルティーを使用すべきであり、好ましくは下記のパラメーターを使用する:
本発明のアミノ酸配列に関する用語「変異型」および「誘導体」は、生ずるアミノ酸配列がPDE活性を有する、好ましくは配列表中に表されているポリペプチドの任意の1つと少なくとも同一の活性を有するかぎり、配列たらまたは配列に対する1(またはそれ以上)のアミノ酸の任意の置換、変動、修飾、取替え、欠失または付加を包含する。
保存的置換は、例えば、下記表に従い、行うことができる。第2列中の同一ブロック、好ましくは第3列中の同一ライン中のアミノ酸を互いに置換することができる:
本発明のヌクレオチド配列に関する用語「変異型」および「誘導体」は、生ずるヌクレオチド配列がPDE活性を有する、好ましくは配列表の中に表されている配列の任意の1つと少なくとも同一の活性を有するポリペプチドをコードするかぎり、配列からまたは配列に対する1(またはそれ以上)の核酸の任意の置換、変動、修飾、取替え、欠失または付加を包含する。
用語「変異型」は、また、本明細書において表示されるヌクレオチド配列に対してハイブリダイズすることができる配列に対して相補的である配列を包含する。
本明細書において使用する用語「ハイブリダイズ」は、「核酸の鎖を塩基対を通して相補的鎖と結合させる方法」(Coombs J(1994)Dictionary of Biotechnology, Stockton Press,New York,NY)ならびにDieffenbach CWおよびGS Dveksler(1995,PCR Primer,a Labotatory Manual,Cold Spring Harbor Press,Plainview NY )に記載されているようなポリメラーゼ連鎖反応技術において実施されたような増幅方法を包含するであろう。
本明細書において使用するとき、高いストリンジェンシイは1MのNa+ 中で65〜68℃において安定にハイブリッドを形成する核酸配列のみのハイブリダイズを可能とする条件を意味する。
高いストリンジェンシイはプローブのTmよりも約5℃〜10℃低い温度において起こる。高いストリンジェンシイ条件は、例えば、6×SSC、5×デンハルト溶液、1%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)、0.1 Na+ピロリン酸塩および非特異的競合体として0.1mg/mlの変性サケ精子DNAを含有する水溶液中のハイブリダイズにより提供される。ハイブリダイズ後、高いストリンジェンシイの洗浄をいくつかの工程において実施することができ、最終の洗浄(約30分)は0.2〜0.1×SSC、0.1%SDS中でハイブリダイズ温度において実施することができる。
低いストリンジェンシイは典型的にはプローブのTmよりも約20℃〜25℃低い温度において発生する。
当業者は理解するように、最大のストリンジェンシイのハイブリダイズを使用して同一のポリヌクレオチド配列を同定または検出することができるが、中間の(低い)ストリンジェンシイのハイブリダイズを使用して同様なまたは関係するポリヌクレオチド配列を同定または検出することができる。
低いストリンジェンシイは、前述の溶液中で約50〜52℃におけるハイブリダイズに等しい条件を意味する。その場合において、最終の洗浄は2×SSC、0.1%SDSでハイブリダイズ温度において実施される。
ある用途のために、低い〜中程度のストリンジェンシイ条件を使用して、異なる生物からの同様な酵素コード配列を同定することは有用であることがある。
より好ましい面において、本発明は、ストリンジェント条件(例えば、65℃および0.1×SSC{1×SSC=0,15MのNaCl、0.015 MのNa3 クエン酸塩pH7.0})下に任意の1または複数の本発明のヌクレオチド配列にハイブリダイズすることができるヌクレオチド配列を包含する。
本発明の配列に対して100%相同性ではないが、本発明の範囲内に入るポリヌクレオチドは、多数の方法において得ることができる。本明細書において記載する他の種々の配列は、例えば、ある範囲の個体から、例えば、異なる集団からの個体から、作られたDNAライブラリーをプロービングすることによって得ることができる。
あるいは、このようなポリヌクレオチドは、特性決定された配列の部位特異的突然変異誘発により得ることができる。これは、例えば、ポリヌクレオチド配列が発現されている特定の宿主細胞のためにコドンの採択を最適化するために、サイレントコドンの変化が配列に対して要求される場合において、有用であることがある。制限酵素認識部位を導入するために、あるいはポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドの性質または機能を変更するために、他の配列の変化を必要とすることがある。
一般に、プライマーは合成手段により製造されるであろう、このような合成手段は一度に1つのヌクレオチドの所望の核酸配列の段階的製造を包含する。自動化技術を使用してこれを達成する技術は、この分野において容易に入手可能である。
好ましくは、コード配列を、例えば、選択された宿主細胞により、発現することができる調節配列に、本発明のポリヌクレオチドを作用可能に連結する。1例として、本発明は。このような調節配列に作用可能に連結された本発明のポリヌクレオチドからなるベクターを包含する、すなわち、ベクターは発現ベクターである。
用語「調節配列」は、プロモーターおよびエンハンサー並びに他の発現調節シグナルを包含する。
用語「プロモーター」は、この分野での標準の意味において使用され、例えば、RNAポリメラーゼ結合部位である。
好ましくは、本発明のヌクレオチド配列を少なくとも2つのプロモーターに作用可能に連結することができる。
他の態様において、構成的プロモーターを選択して、本発明の所望のポリペプチドの発現を指令することができる。このような発現構築物は、誘導基質を含有する培地上で発現宿主を培養する必要性を回避するので、追加の利点を提供する。
強い細菌のプロモーターの例は、α−アミラーゼおよびSP02プロモーターならびに細胞外プロテアーゼ遺伝子からのプロモーターである。
また、ハイブリッドプロモーターを使用して、発現構築物の誘導可能な調節を改良することができる。
しばしば、本発明のポリペプチドは発現宿主から培地の中に分泌されることが望ましく、この培地から本発明のポリペプチドは最も容易に回収することができる。本発明によれば、分泌リーダー配列は所望の発現宿主に基づいて選択することができる。また、ハイブリッドシグナル配列を本発明の関係して使用することができる。
異種分泌リーダー配列の典型的な例は、菌類のアミログルコシダーゼ(AG)遺伝子(glaA−例えば、アスペルギルス(Aspergillus )からの、18および24アミノ酸のバージョン)、a−因子の遺伝子(酵母、例えば、サッカロマイセス(Saccharomyces )およびクルイベロマイセス(Kluyveromyces)) またはα−アミラーゼ(バシラス(Bacillus))から由来するものである。
用語「構築物」−これは「複合体」、「カセット」および「ハイブリッド」のような用語と同義である−は、プロモーターに直接的または間接的に結合したヌクレオチド配列を包含する。間接的結合の例は、プロモーターと本発明のヌクレオチド配列の中間に適当なスペーサー基、例えば、イントロン配列、例えば、Sh1−イントロンおよびADHイントロンを設けることである。同一の事柄は本発明に関する用語「融合」について真実であり、これは直接的または間接的結合を包含する。各場合において、用語は通常野生型遺伝子のプロモーターに関連するタンパク質をコードするヌクレオチド配列の天然の組合わせを包含せず、そしてそれらの双方が天然の環境の中に存在するときを包含しない。
好ましくは、本発明の構築物は、少なくとも、プライマーに作用可能に連鎖された本発明のヌクレオチド配列からなる。
用語「ベクター」は、発現ベクターおよび形質転換ベクターおよびシャトルベクターを包含する。
用語「発現ベクター」は、in vivo またはin vitroの発現を行うことができる構築物を意味する。
本発明のベクターは、1または複数の選択可能なマーカー遺伝子を含有することができる。工業用微生物に最も適当な選択系は、宿主生物における突然変異を必要としない選択マーカーのグループにより形成されたものである。菌類の選択マーカーの例は、アセトアミダーゼ(amdS)、ATPシンターゼ、サブユニット9(oliC)、オロチジン−5’−ホスフェート−デカルボキシラーゼ(pvrA)、フレオマイシンおよびベノミル耐性(benA)の遺伝子である。非菌類の選択マーカーの例は、細菌のG418耐性遺伝子(これはまた酵母において使用できるが、フィラメント状菌類において使用できない)、アンピシリン耐性遺伝子(E.coli)、ネオマイシン耐性遺伝子(Bacillus)および大腸菌(E.coli)uidA 遺伝子、β−ガラクトシダーゼ(GUS)をコードする、である。
したがって、本発明のポリヌクレオチドを組換えベクター(典型的には複製可能なベクター)、例えば、クローニングまたは発現ベクターの中に組込むことができる。ベクターはコンパティブル宿主細胞中の核酸の複製のために使用することができる。したがって、それ以上の態様において、本発明は、本発明のポリヌクレオチドを複製可能なベクターの中に導入し、ベクターをコンパティブル宿主細胞の中に導入し、そしてベクターの複製を生じさせる条件下に宿主細胞を成長することによって、本発明のポリヌクレオチドを製造する方法を提供する。ベクターを宿主細胞から回収することができる。適当な宿主細胞は発現ベクターと関連して後述される。
用語「組織」は、本明細書において使用するとき、組織それ自体または器官を包含する。
宿主細胞
用語「宿主細胞」は、本発明に関して、本発明による組換えタンパク質をコードするヌクレオチド配列および/またはそれから得られた産物からなることができる、任意の細胞を包含し、ここでプロモーターは、宿主細胞の中に存在するとき、本発明によるヌクレオチド配列の発現を可能とする。
グラム陰性細菌大腸菌(E.coli)は、異種遺伝子の発現のための宿主として広く使用される。しかしながら、大量の異種タンパク質は細胞の内部に蓄積する傾向がある。大量の大腸菌(E.coli)細胞内タンパク質からの所望のタンパク質の引き続く精製は、時には困難であることがある。
本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの特質および/または発現されたタンパク質のそれ以上のプロセシングの望ましさに依存して、真核宿主、例えば、酵母または他の菌類が好ましいことがある。一般に、酵母細胞は、操作が容易であるので、菌類細胞よりも好ましい。しかしながら、いくつかのタンパク質は酵母細胞からの分泌が低いか、あるいはある場合において、適切にプロセスされない(例えば、酵母における過グリコシル化)。これらの場合において、異なる菌類の宿主微生物を選択すべきである。
本発明に関して用語「生物」は、本発明による組換えタンパク質をコードするヌクレオチド配列および/またはそれから得られた産物からなることができる、任意の生物を包含し、ここでここでプロモーターは、植物の中に存在するとき、本発明によるヌクレオチド配列の発現の発現を可能とすることができる。生物の例は菌類、酵母または植物を包含するすることができる。
本発明は、また、増加した量の酵素を発現するように、修飾された生物を包含する。
本発明はまた、酵素活性がアテニュエートまたは排除されように修飾された生物を包含する。このような態様の例は、天然のコード配列が除去され、例えば、リポーター遺伝子、例えば、β−galで置換された、ノックアウトの速度またはマウスである。あるいは、遺伝子の発現が起こらないように、プロモーターをサイレンスさせることができる。これらの型の生物は、標準的技術を使用して製造することができる。
前に示したように、宿主生物は原核生物または真核生物であることができる。適当な原核宿主の例は、大腸菌(E.coli)およびバシラス・サチリス(Bacillus subtilis )を包含する。原核生物の形質転換についての教示はこの分野においてよく記載されており、例えば、下記の文献を参照のこと:Sambrook, et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual, 第2版, 1989,Cold Spring Harbor Laboratory Press、およびAusubel,et al.,Current Protocols in Molecular Biology(1985),John Wiley & Sons,Inc.。
他の態様において、トランスジェニック生物は酵母であることができる。これに関して、酵母はまた異種遺伝子の発現のためのビヒクルとして広く使用されてきている。サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)種は、異種遺伝子の発現のための使用を包含する、長い工業的使用の歴史を有する。サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)中の0種遺伝子の発現は下記の文献において概観されている:Goodey et al.,1987,Yeast Biotechnology,D R Berry et al.,編、pp.401-429,AllenおよびUnwin,London、およびKing et al.,1989,Molecular and Cell Biology of Yeasts,E F Walton and G T Yarronton編, pp.107-133,Balckie,Galsgow。
維持のために宿主ゲノムとの組換えを必要とする、組込みベクター、および自律的に複製するベクターを包含する、いくつかの型の酵母ベクターが入手可能である。
形質転換された酵母細胞を種々の選択マーカーを使用して選択する。形質転換に使用されるマーカーとして、多数の栄養要求性マーカー、例えば、LEU2、HIS4およびTRP1、および優性抗生物質耐性マーカー、例えば、アミノグリコシド、抗生物質マーカー、例えば、G418が存在する。
遺伝情報を挿入する、いくつかの技術が存在し、2つの主な原理は遺伝情報の直接的導入およびベクター系による遺伝情報の導入である。遺伝技術は下記の文献において概観されている:Potrykus,Ann.Rev.Plant Physiol.Plant Mol.(1991)42:205-225 、およびChristou,Argo-Food-Industry Hi-Tech.March/April 1994,17-27。植物の形質転換についてのそれ以上の教示は、EP-A-0449375号に記載されている。
PDEヌクレオチドのコード配列で形質転換された宿主細胞を、細胞培養物からコードされたタンパク質の発現および回収に適当な条件下に、培養することができる。組換え細胞により生産されるタンパク質は、使用する配列および/またはベクターに依存して、分泌されるか、あるいは細胞内に含有されることがある。当業者は理解するように、特定の原核細胞または真核細胞の膜を通してPDEコード配列の分泌を向けるシグナル配列を使用して、PDEコード配列を含有する発現ベクターを設計することができる。他の組換え構築物は、可溶性タンパク質の精製を促進するポリペプチドドメインをコードするヌクレオチド配列に、PDEコード配列を結合させることができる(Kroll DJ et al.(1993)DNA Cell Biol.12:441-53、また、融合タンパク質を含有するベクターの論考を参照のこと)。
本発明によれば、本発明のポリペプチドの製造は、例えば、本発明の1または複数のポリヌクレオチドで形質転換された微生物の発現宿主を慣用の栄養発酵培地中で培養することによって、実施することができる。適当な培地の選択は、発現宿主の選択および/または発現構築物の調節の要件に基づくことができる。このような培地は当業者によく知られている。培地は、所望ならば、他の潜在的に汚染性の微生物よりも形質転換された発現宿主を好む追加の成分を含有することができる。
本発明は、また、 PDE_XIV 活性を有するポリペプチドを有する方法を提供し、この方法は下記の工程からなる:a)付属の配列のリストに示されている配列の任意の1つとして示すヌクレオチド配列またはその誘導体、相同体、変異型またはフラグメントで形質転換された宿主細胞を、前記ポリペプチドの発現に適当な条件下に培養し、そしてb)前記ポリペプチドを回収する。
リボザイムは、RNAの特異的培養を触媒することができる酵素のRNA分子である。リボザイムの作用のメカニズムは、相補的ターゲットRNAに対するリボザイム分子の配列特異的ハイブリダイズ、引き続くエンドヌクレアーゼ分解的切断を包含する。PDE RNA 配列のエンドヌクレアーゼ分解的切断を特異的にかつ効率よく触媒する、操作されたハンマーヘッドのモチーフのリボザイム分子は本発明の範囲内に入る。
PDEポリヌクレオチドコード配列の存在は、付属の配列のリストに示されている配列の任意の1つとして示す配列のプローブ、部分またはフラグメントを使用して、DNA-DNA またはDNA-RNA ハイブリダイズにより検出することができる。核酸の増幅をベースとするアッセイは、PDEコード配列をベースとするオリゴヌクレオチドまたはオリゴマーを使用して、PDE DNA またはRNAを含有する形質転換体を検出することを包含する。本明細書において使用するとき、「オリゴヌクレオチド」または「オリゴマー」は、少なくとも約10かつ約60程度に多いヌクレオチド、好ましくは約15〜30ヌクレオチド、より好ましくは約20〜25ヌクレオチドの核酸配列を意味し、これはプローブまたはアンプリマーとして使用することができる。好ましくは、オリゴヌクレオチドは付属の配列のリストに示されている配列の任意の1つとして示すヌクレオチド配列の3’領域から誘導される。
本発明のアミノ酸配列はまた、標準的技術に従い、アミノ酸配列に対する抗体の発生に使用することができる。
PDE_XIV ポリペプチドに対する抗体の製造に、この分野においてよく知られている手法を使用することができる。このような抗体下記のものを包含するが、これらに限定されない:ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、一本鎖抗体、FabフラグメントおよびFab発現ライブラリーにより生産されたフラグメント。中和抗体、すなわち、PDEポリペプチドの生物学的活性を阻害する抗体は診断および療法のために特に好ましい。
別の技術はファージディスプレイライブラリーのスクリーニングを包含し、ここで、例えば、ファージは広範な種類の相補性決定領域(CDRs)を有するコートの表面上にscFvフラグメントを発現する。この技術はこの分野においてよく知られている。
環境に依存して、適当な試料は、抽出物、組織、組織、例えば、脳、乳房、卵巣、肺、結腸、膵臓、精巣、肝臓、筋肉および骨組織またはこのような組織に由来する新形成増殖物を包含する。
本発明の抗体を固体の支持体に結合することができ、および/または適当な試薬、対照、使用説明書およびその他と一緒に適当な容器中のキットの中にパッケージすることができる。
本発明はまた、下記の工程からなる細胞(例えば、ヒト細胞)中の PDE_XIV の存在を検出するアッセイ法に関する:(a)付属の配列のリストに示されている配列の任意の1つのDNA配列またはそのアレレ変異型から決定して、 PDE_XIV に対して特異的である、1対のポリメラーゼ連鎖反応のプライマーを使用して、このような細胞からのRNA(例えば、全体のRNA)に対して逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反応を実施し、そして(b)例えば、アガロースゲル電気泳動により、適当な大きさなPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)フラグメントの出現をアッセイする。
本発明のアッセイ法は高い処理量のスクリーン(HTS)であることができる。これに関して、 WO84/0356号の技術を本発明のPDEに採用することができる。
本発明は、また、本発明のアッセイ法および同定法により同定された1または複数の因子を提供する。
本発明の因子は、例えば、有機化合物または無機化合物であることができる。因子は、例えば、付属の配列のリストに示されている配列のすべてまたは一部分に対してアンチセンスであるヌクレオチド配列であることができる。
本発明は、また、被殻、脳の尾状核、脳の後頭葉、心臓、卵巣、下垂体、腎臓、肝臓、小腸、胸腺、骨格筋、白血球領域、背根神経節、子宮、蝸牛、小腸(十二指腸)、星状細胞腫、および虫垂の任意の1または複数における PDE_XIV 活性に影響を与える(例えば、阻害、変調または作用する)因子の使用を提供する。
本発明はまた、 PDE_XIV ヌクレオチド配列を検出する診断組成物を提供する。診断組成物は、付属の配列表に示されている配列の任意の1つまたはその変異型、相同体、フラグメントまたは誘導体、あるいは付属の配列のリストに示されている配列の任意の1つのすべてまたは一部分にハイブリダイズすることができる配列またはそのアレレ変異型を含んでなることができる。
さらに、本発明は、陽性の対照として使用することができる、精製された PDE_XIV と、抗 PDE_XIV 抗体とからなる、細胞および組織中の PDE_XIV を検出する診断アッセイおよびキットを提供する。このような抗体は溶液をベースとする、膜をベースとする、または組織をベースとする技術においてを使用して、 PDE_XIV タンパク質の発現または欠失またはその変異型、相同体、フラグメントまたは誘導体の発現に関係する疾患の状態または症状を検出することができる。
本発明の他の面は、PDEコーディング領域をコードする、ゲノムの配列を包含する、ポリヌクレオチド配列または密接に関係する分子、例えば、アレレを検出することができる、核酸のハイブリダイズまたはPCRプローブを提供することである。プローブの特異性、例えば、プローブが高度に保存された、保存されたまたは非保存の領域またはドメインから誘導されたかどうか、およびハイブリダイズまたは増幅のストリンジェンシイ(高い、中間または低い)は、プローブが天然に存在するPDEコード配列のみ、または関係する配列を同定するかどうかを決定するであろう。
本発明は、また、 PDE_XIV 活性のために治療を必要とする個体を治療する医薬組成物を提供し、この組成物は治療的に有効量の前記活性に影響を与える(例えば、それを阻害する)因子と、薬学上許容される担体、希釈剤、賦形剤またはアジュバントとを含んでなる。
したがって、本発明は、また、本発明の因子(本発明の寝汗の発現パターンまたはその発現産物の活性および/または本発明によるアッセイにより同定された因子の活性をモジュレートすることができる因子)を含んでなる医薬組成物を包含する。これに関して、そしてヒトの療法において、本発明の因子を単独で投与することができるが、因子は一般に意図する投与の経路および標準的薬学上の実施に関して選択された薬学上の担体、賦形剤または希釈剤と混合されて投与されるであろう。
一般に、本発明の因子の療法的に有効な毎日の経口的または静脈内の投与量は0.01〜50mg/治療すべき被検体の体重kg、好ましくは0.1〜20mg/kgであろう。本発明の因子は、また、静脈内注入により投与することができ、その投与量は0.001 〜10mg/kg/時である。
因子の錠剤またはカプセル剤を、適当に、単一でまたは一度に2回またはそれ以上の回数で投与することができる。また、本発明の因子を持続放出性処方物の形態で投与することができる。
典型的には、医師は個々の患者に最も適当である実際の投与量を決定し、そして投与量は特定の患者の年齢、体重および応答とともに変化するであろう。前述の投与量は平均の症例の典型である。もちろん、より高いまたはより低い投与量の範囲が有益である個々の場合が存在することがあり、そしてこのような場合は本発明の範囲内に入る。
非経口投与のために、組成物は無菌の水溶液の形態で最良に使用することができ、前記水溶液は他の物質、例えば、溶液を血液と等張するために十分な塩類または単糖類を含有することができる。
頬または舌下の投与のために、組成物は慣用法で処方することができる錠剤またはロゼンジの形態で投与することができる。
獣医学的使用のために、本発明の因子は典型的には通常の獣医学的実施に従い適当に許容される処方物として投与され、そして獣医外科医は特定の動物に対して最も適当な投与の養生法および投与経路を決定するであろう。しかしながら、ヒトの治療におけるように、獣医学的治療のために因子を単独で投与することができる。
PDE_XIV アンチセンス分子は、例えば、 PDE_XIV 活性の増加に関する、種々の異常な症状の治療の基礎を提供することができる。
PDE_XIV 核酸のアンチセンス分子は、環状ヌクレオチドのレベルを増加させることが好ましい症状において PDE_XIV の活性をブロックするために使用できる。
転写開始部位、例えば、リーダー配列の−10〜+10から誘導されたオリゴヌクレオチドは好ましい。転写物がリボソームへ結合するのを妨害することによって、mRNAの翻訳をブロックするように、アンチセンスRNAおよびDNA分子を設計することもできる。同様に、ホウジブーム(Hogeboom)塩基対の方法(また、「三重らせん」塩基対として知られている)を使用して、阻害を達成することができる。三重らせんの対合は二重らせんの能力を弱体化して、ポリメラーゼ、転写因子、または調節分子の結合のために十分に開かせる。
医薬組成物は、獣医学的(すなわち、動物)にまたはヒトに使用することができる。
したがって、本発明は、また、有効量の PDE_XIV タンパク質(アンチセンスの核酸配列を包含する)のインヒビターまたはアンタゴニストと、薬学上許容される希釈剤、担体、賦形剤またはアジュバント(それらの組合わせを包含する)とを含んでなる医薬組成物に関する。
一般に本明細書において説明した技術はこの分野においてよく知られており、特に下記の文献において言及されている:Sambrook et al., Molecular Cloning:A Laboratory Manual(1989)およびAusubel et al., Short Protocols in Molecular Biolgy(1999) 第4版、John Wiley & Sons,Inc. 。PCRは米国特許第 4,683,195号、米国特許第 4,800,195号および米国特許第 4,965,188号に記載されている。
下記の試料は、ブダベスト条約の規定に従い、承認された寄託機関(The National Collections of Industrial and Marine Bacteria Limited(NCIMB),23 St.Machar Drive,Aberdeen,Scotland,United Kingdam,AB2 1RY)に1998年12月18日に受託された:
大腸菌(E.coli)pHS-PDE_XIVNCIMB No.NCIMB 40995
大腸菌(E.coli)pMM-PDE_XIV NCIMB No.NCIMB40996
下記の試料は、ブダベスト条約の規定に従い、承認された寄託機関(The National Collections of Industrial and Marine Bacteria Limited(NCIMB),23 St.Machar Drive,Aberdeen,Scotland,United Kingdam,AB2 1RY)に1999年9月9日に受託された:
NCIMB No.NCIMB 41027は、大腸菌(E.coli)pHS-PDE_XIVhm である。
本発明は、また、それらの受託物およびそれらからなる態様から誘導可能なおよび/または発現可能なな配列を包含する。
1例として、添付図面を参照して、本発明を説明する。
第1図は、写真の影像を表し、
第2図は、写真の影像を表し、
第3図は、表1および写真の影像を表し、
第4図は、ヌクレオチド配列の整列を表し(ここでヒト配列はトランケート配列である)、
第5図は、タンパク質配列の整列を表し(ここでヒト配列はトランケート配列である)、そして
第6図は、グラフを表す。
クロンテク(Clontech)から入手したノザンブロットをExpressHybハイブリダイズ溶液(Clontech)中の55℃において1時間プレハイブリダイズした後、放射能標識化 PDE_XIV フラグメント(厳格に製造業者の指示に従い50μCiの32P−dATPでメガプライム(Megaprime )ランダム標識化系(Amersham)を使用して、DNAを標識化した)を新鮮なExpresshybに添加し、おだやかに震盪しながら55℃においてブロットに一夜ハイブリダイズさせた。次いでブロットを室温において各10分間2×SSC(150mMのNaCl、30mMのクエン酸ナトリウム)中で3回洗浄し、次いで55℃において各20分間0.2×SSC(15mMのNaCl、3mMのクエン酸ナトリウム)中で2回洗浄した。次いでブロットをオートラジオグラフィーのフィルムに対して露出した。
標準的試薬および条件を使用して、PCRを実施した。簡単に述べると、すべての反応の緩衝液および酵素はキットのフォーマットでクロンテク(Clontech)(cDNA末端の(RACE)反応の急速増幅のために)から、あるいは標準的PCRのためにライフ・テクノロジーズ(Life technologies )から入手した。オリゴヌクレオチドは商業的供給会社(OSWEL DNA サービス)から入手し、400nMの濃度で使用した。使用するキットの製造業者により推奨されるサイクリングパラメーターを使用して、反応をMJリサーチPTC-200 サーマルサイクラー上で実施した。
クローン(IMAGE クローン id 1364394 )をリサーチ・ジェネティクス(Research Genetics)(2130,Memorial Pkwy,SW Huntsville,AL 358801,USA )からL−寒天中のスタブ培養物として入手した。スタブ培養物からの細菌を37mmのL−寒天プレート上に100mg/mlの濃度のアンピシリンの存在においてストリーキングした。
完全なコード領域およびターミネーター環状ヌクレオチドを含有する PDE_XIV のための全長のcDNA の単離を促進するために、 PDE_XIV の発現を組織のある領域においてノザンハイブリダイズを使用して測定した。これらのデータ(第1図および第2図)が示すように、 PDE_XIV に対してハイブリダイズするメッセンジャーRNA(長さ5.5kb)はいくつかの組織の中に存在するが、それはネズミ脳、骨格筋および肝臓においてかつ下記の胚発生段階において特に高度に発現される:10.5、13.5、15.5日。
選択1 5'-GGT CAC AGA ACT GCC ACT ATG GTT AAA TGT-3'
ネズミ PDE_XIV のヒト相同体を単離するために、PCRプライマーを既知のEST1364394配列をベースとして設計し(プライマー1およびプライマー2)そしてcDNAライブラリーのパネルをスクリーニングするために使用した。これらのプライマーを使用して実施したPCR(標準的サイクリングのパラメーターを使用し、製造業者の指示に従いPCR試薬系キット(Life Technologies )から入手した試薬を使用して、PCRを設定した)は、ヒトHELA細胞系統cDNAライブラリー(Life Technologies,Inc.)から入手した、期待された大きさ164bpのフラグメントを発生させ、同一選択/修復オリゴヌクレオチド(オリゴ1)を使用して、ヒトクローンを単離した。
新しいPDE1 5'-ACC GCT CAG AGA TTT CAC AGC A-3'
プライマー2:
新しいPDE2 5'-CCC GTC TGA CCC CTT AGT CGT A-3'
前述のプライマーおよび下記の方法を使用するコロニーPCRによる引き続くスクリーニングのために、クローンを選択した。
今日までに配列決定されたすべての哺乳動物のホスホジエステラーゼと同様に、 PDE_XIV は、触媒活性について必須であると考えられるタンパク質のカルボキシル末端の半分の中に、ほぼ250アミノ酸の保存された触媒ドメインの配列を含有する。このセグメントは配列番号:1中のアミノ酸108−413からなり、そして他のPDEの対応する領域をもつ配列の保存を示す。ヌクレオチドの整列(第4図参照)およびタンパク質の整列(第5図参照)から明らかように、位置1102bpにおける未成熟の停止コドンのために、ヒト PDE_XIV クローンは3’末端においてトランケートされている。
ヒト胎児脳cDNAライブラリーをライフ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド(Life Technologies,Inc.) (LTI) から購入した。100mlのルリア・ブロス(Luria Broth )(10gのトリプシン、5gの酵母エキス、5gのNaCl/リットル)+100μg/mlのアンピシリンに、2.5×109 c.f.u.の各cDNAライブラリーを接種した。各ライブラリーを個々に増殖させ、調製した。培養物を30℃において一夜増殖させ、そしてGene TrapperTMプロトコール(LTI)に記載されているようにして、プラスミドDNAを調製した。
全長のcDNAの単離を促進するために、 PDE_XIV の発現プロフィルをある範囲のマウス組織中でノザンハイブリダイズにより決定した。これは5.0bkの転写物を同定し、この転写物はマウス胚中で13.5日においてそして成体マウスの心臓、脳および肝臓において特に高度に発現される。この転写物は、また、8.5、10.5、15.5日の胚において、そして成体の骨格筋、腎臓および肺において低いレベルで存在する。
PDE_XIV 配列は2つの推定上の2価のカチオン結合モチーフHXXXHX8-20D(アミノ酸173−180、213−270)を含有し、これらは加水分解活性のために必須であると考えられる。それゆえ、これは PDE_XIV が機能的ホスホジエステラーゼ酵素をコードするというそれ以上の証拠である。
リポフェクタミン(Life Technologies,Inc.)および標準的方法を使用して、ネズミおよびヒト双方の PDE_XIV cDNAを哺乳動物COS7細胞系統(ATCC)の中にトランスフェクトした。COS7細胞をトランスフェクション後72時間に収集し、cAMP SPAアッセイ(Amersham)のための商業的に入手可能なSPA(シンチレーション近接性アッセイ)キット(Amersham)により、下記のホスホジエステラーゼ活性を使用して、PDE活性についてアッセイした。溶解緩衝液(50mMのHEPES 、pH7.2、1.92mMのMgCl2 、50mMのKCl、10mMのEGTA、1プロテアーゼインヒビタータブレット/50ml)中で細胞ライゼイトの連続希釈を行って、内因的阻害作用を希釈した。
結果(第6図)が示すように、ヒトおよびネズミの双方の PDE_XIV クローンは、モック形質転換された対照よりも、10倍より高い活性を有した。
PDE_XIV は、N末端のFLAG標識に融合されたとき、バキュロウイルス中で発現された。その詳細は後に提示される。
ホスホジエステラーゼcDNAの活性
cAMP濃度が0〜10μMの精製された発現した PDE_XIV についてのcAMPシンチレーション近接性アッセイを使用して、発現された PDE_XIV は0.08μMの強いcAMP活性を示した(反応速度の曲線から誘導されたヘンズ(Hanes )プロットにより決定して)。また、研究において、 PDE_XIV はcGMPに対して活性をもたないことが明らかにされた。こうして、 PDE_XIV はcAMP特異的であることができる。
PDE_XIV はPDEインヒビターのミルリノン(Rolipram and Ariflo )に対して感受性ではないことが見出された。しかしながら、ジピリダモールおよびIBMX(それぞれ、10.72 μMおよび9.32μMのIC50値を有する)を使用して、 PDE_XIV 活性の阻害が見られた。これらの研究のデータを下記表に表す。
下記の研究において、バキュロウイルス発現合成を使用して、本発明のPDE酵素(ここで略してPDEと呼ぶ)を発生させることができることを証明する。
下記の研究においても、PDEがバキュロウイルス系において発現されたとき、PDEは環状ヌクレオチドの加水分解活性を示すことを証明する。
スポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda )昆虫細胞(Sf9細胞)のオートグラファ・カリフォルニカ(Autographa californica)核の多核体病ウイルス(AcNPV )の感染をベースとするバキュロウイルスの発現系を使用して、PDE酵素を発生させた。
細胞を収集し、トランスフェクション後24、48および72時間に抽出物を調製した。
これらの結果が確証するように、PDE cDNAはcAMPを加水分解することができるホスホジエステラーゼをコードする。
これらの実験結果が示すように、PDE cDNAはcAMPを加水分解することができるホスホジエステラーゼをコードする。
要約すると、なかでも、下記の事実を本発明は提供しそして実施例はを示す:
2.新規なヌクレオチド配列。
3.前記新規な配列を使用するアッセイ。
4.前記アッセイの使用により同定された化合物/組成物。
5.前記新規な配列からなるか、あるいはそれらを発現する発現系。
6.前記新規な配列をベースとする治療の方法。
7.前記新規な配列をベースとする医薬組成物。
配列表:1=ネズミアミノ酸配列
配列表:2=ネズミコーディングヌクレオチド配列
配列表:3=トランケートヒトアミノ酸配列
配列表:4=トランケートヒトコーディングヌクレオチド配列
配列表:5=ヒトアミノ酸配列
配列表:6=ヒトコーディングヌクレオチド配列
配列表:7=ネズミcDNA配列
配列表:8=トランケートヒトcDNA配列
配列表:9=式I
(上記テキストにおいて、配列表:2に関する言及は配列表:7に等しく適用可能であることに注意すべきである。また、配列表:4または配列表:6に関する言及は配列表:8に等しく適用可能である。)
Claims (9)
- ホスホジエステラーゼ−XIVをコードし、そして配列番号:2、4又は6に示されるヌクレオチド配列あるいは当該ヌクレオチド配列に対し少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を有する遺伝子。
- 配列番号:2、4又は6に示されるヌクレオチド配列を有する、請求項1に記載の遺伝子。
- 請求項1又は2に記載の遺伝子を含んで成るベクター。
- 請求項1又は2に記載の遺伝子が導入された宿主細胞。
- 受託番号NCIMB 40995、NCIMB 40996又はNCIMB 41027として寄託されている宿主細胞。
- ポスホジエステラーゼ−XIV酵素の活性を変更することが出来る剤のスクリーニングのための、配列番号:1、3又は5に示されるアミノ酸配列あるいは当該アミノ酸配列に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するホスホジエステラーゼ−XIV酵素をコードする遺伝子あるいはその発現生成物の使用。
- 配列番号:1、3又は5に示されるアミノ酸配列あるいは当該アミノ酸配列に対し少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するホスホジエステラーゼ−XIV酵素に対する抗体。
- モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、キメラ抗体、単鎖抗体またはFabフラグメントである、請求項7に記載の抗体。
- 請求項8に記載のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。
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