JP2001147635A - 高齢者擬似体験装具 - Google Patents
高齢者擬似体験装具Info
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Abstract
の動きに適切な抵抗力を与える。肘関節の屈伸運動とね
じり運動とに負荷を与えることができるようにする。 【解決手段】大腿部に固定される第1ステー部材1と下
腿部に固定される第2ステー部材2とが膝関節部分で揺
動自在に連結され、この揺動に応じて抵抗力を発生する
回転式のトルクダンパ本体10が設けられる。トルクダ
ンパ本体10は、設置個数の変更等により、その抵抗力
の大きさが変更可能とされる。シリンダ部52,53に
対してロッド部54が摺動自在かつ回転自在とされた往
復動式のトルクダンパ51L、51Rが左右一対設けら
れる。シリンダ部52,53が、自在継手56を介して
上腕部に対して個々独立して揺動自在に取付けられる。
ロッド部54の先端部が、中央側自在継手62,端部側
自在継手64を介して、前腕部に揺動自在に取付けられ
る。
Description
に関するものである。
な若年齢者に擬似的に体験させるための高齢者擬似体験
装具(インスタントシニアあるいはシニアシュミレータ
とも呼ばれる)が種々提案されている。従来の高齢者擬
似体験装具にあっては、関節の動きに抵抗を与えるサポ
ータ形式のものが多く(例えば特許第2742045号
公報、特許第2880948号公報参照)、また歩行の
不便さを疑似体験するために、スキーブーツのような形
状とされて足首を固定する装具も提案されている(例え
ば特開平10−123928号公報参照)。さらに、身
体をほぼ全体的に覆う密着式のスーツの関節部に動作制
限部を設けて、この動作制限部の制限度合いを変更する
ものも開示されているが(特開平10−340039号
公報参照)、この動作制限部の具体的な構造は開示され
ていない。
っても、65歳程度の比較的若年層に近い者から80歳
以上というように平均寿命を越える者まで相当な年齢幅
があり、筋力等の低下度合いが相当に異なるものであ
る。また、高齢者擬似体験装具を装着する若年者におい
ても、その筋力等に相当の相違がある。この一方、従来
の高齢者擬似体験装具では、大きな年齢幅つまり筋力の
大きな相違に対合して適切に高齢者擬似体験を得ること
は不可能であった。
げと伸ばしという屈伸動作に負荷を与えるだけのもので
あり、ねじり運動に適切に負荷を与えるものは事実上提
案されていなかった。すなわち、腕にあっては、その肘
関節において屈伸動作が行われると共に、肘関節に連な
る前腕部においてかなり大きなねじり運動が行われるこ
とになるが、従来は、この腕のねじり運動に負荷を与え
て高齢者擬似体験を得ることのできるものは提案されて
いなかった。
れもので、その第1の目的は、大きな年齢幅つまり筋力
の大きな相違に対応して、関節の動きに適切な抵抗力を
与えることができるようにした高齢者擬似体験装具を提
供することにある。本発明の第2の目的は、肘関節の屈
伸動作に加えて、前腕部のねじり運動にも負荷を与える
ことができるようにした高齢者擬似体験装具を提供する
ことにある。
あっては次のような解決手法を採択してある。すなわ
ち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
人体の関節の動きに抵抗力を与える高齢者擬似体験装具
において、人体のうち関節を挟んで一方側に位置する第
1人体部分に沿って配設される第1ステー部材と、人体
のうち関節を挟んで他方側に位置する第2人体部分に沿
って配設され、一端部が前記第1ステー部材の端部に対
して揺動自在に連結された第2ステー部材と、前記両ス
テー部材の間での揺動に抵抗を与えると共に、抵抗力が
可変式とされたトルクダンパ装置と、前記第1ステー部
材を前記第1人体部分に着脱自在に固定するための第1
固定具と、前記第2ステー部材を前記第2人体部分に着
脱自在に固定するための第2固定具と、を備えたものと
されている。上記解決手法を前提とした好ましい態様
は、特許請求の範囲における請求項2〜請求項9に記載
のとおりである。
あっては次のような解決手法を採択してある。すなわ
ち、特許請求の範囲における請求項10に記載のよう
に、第1ベース部材と、第2ベース部材と、前記第1ベ
ース部材を人体の上腕部に着脱自在に固定するための第
1固定具と、前記第2ベース部材を人体の前腕部に着脱
自在に固定するための第2固定具と、それぞれシリンダ
部と該シリンダ部に摺動自在かつ回転可能とされたロッ
ド部とを含み、該ロッド部のシリンダ部に対する摺動に
応じて抵抗力を発生する左右一対の往復動型のトルクダ
ンパと、前記左右一対のシリンダ部を互いに間隔をあけ
て、前記第1ベース部材に対して自在継手を介して揺動
自在に保持するための第1保持手段と、前記左右一対の
ロッド部材の先端部を、互いに間隔をあけて、自在継手
を介して前記第2ベース部材に対して揺動自在に保持す
るための第2保持手段と、を備えたものとされている。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の
範囲における請求項11以下に記載のとおりである。
力を調整することによって、高齢者の年齢差や被験者の
体力差に対応して、つまり筋力の大きな相違に対応し
て、適切に高齢者擬似体験を得ることができる。また、
ダンパであるので、関節が動作されているときにのみ抵
抗力を発生することになり、屈伸動作のないときに不要
に抵抗力を発生してしまうこともない。さらに、関節の
動きを両ステー部材の間での揺動運動に変換して、関節
の動きに適切に対応してトルクダンパに適切に抵抗力を
発生させることができる。
与えて、歩行の不自由さを疑似体験させることができ
る。請求項3によれば、被験者の膝下部の長さの相違に
対応して、つまり被験者の身長差に対応して疑似体験さ
せることができる。また、両ステー部材同士の連結部の
位置を、膝関節の位置に対応させて、足裏から常に一定
の高さ位置に維持させておく上で好ましいものとなる。
請求項4によれば、トルクダンパを回転式とすることに
よって、トルクダンパを例えば両ステー部材同士を連結
するシリンダ式とした場合に比して、コンパクト化の上
で、また両ステー部材が一直線上に位置する状態から揺
動されたときも適切に抵抗力を発生することができる。
装置の具体的な構成が提供される。請求項6によれば、
トルクダンパ本体が各係合部へ抜き差し形式で簡単に脱
着することができ、またロック手段によってトルクダン
パ本体の装着状態を確実に維持することができる。請求
項7によれば、トルクダンパ本体の装着個数の変更を利
用して、発生抵抗力を大きな範囲で変更することができ
る。請求項8によれば、例えば関節の所定の一方向の動
きに対してのみ抵抗力を与えたいときに好適なものとな
る。請求項9によれば、ジャケット部材を利用して、両
ステー部材の連結部が不用意に下方へずり落ちてしまう
事態、つまり当該連結部が膝関節から大きく位置ずれし
てしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。
は勿論のこと、前腕部のねじり運動時にあっても、ロッ
ド部がシリンダ部に対して摺動されて抵抗力が発生さ
れ、腕用の高齢者擬似体験装具として極めて好適なもの
が提供される。また、ダンパであるので、腕が動作され
ているときにのみ抵抗力を発生することになり、動作の
ないときに不要に抵抗力を発生してしまうこともない。
さらに、ロッド部の先端部は、当該ロッド部のシリンダ
部に対する摺動に応じて不用意に前方つまり手首側に伸
張しないので、ロッド部が手首側の動きの邪魔となって
しまうような事態も防止される。
ルクダンパ装置のより具体的な保持手法が提供される。
請求項12によれば、各シリンダ部での抵抗力発生方向
を所定の一方向の摺動方向のみというように簡単なもの
としつつ、全体として両方向への摺動について抵抗力を
発生させて、膝関節の屈伸運動および前腕部の左右のね
じり運動の全ての動作について抵抗力を与えることがで
きる。請求項13によれば、トルクダンパの抵抗力を調
整することによって、高齢者の年齢差や被験者の体力差
に対応して、つまり腕の筋力の相違に対応して、適切に
高齢者擬似体験を得ることができる。
よび前腕部のねじり位置が所定の基準位置にあるとき
に、左右一対のロッド部の先端部位置を所定の原点位置
に確実に復帰させる上で好ましいものとなる。請求項1
5によれば、高齢化に伴う握力の低下をスプリングを利
用して疑似体験させることが可能となる。請求項16に
よれば、シリンダ部が、不用意に肘関節に接近する方向
にずれてしまう事態を防止する上で好ましいものとな
る。
屈伸運動に抵抗を与えるための抵抗力調整式の高齢者擬
似体験装具を示すものであり、人体への装着状態が図1
8〜図20に示される。まず、図1、図4において、1
は第1ステー部材、2は第2ステー部材である。各ステ
ー部材1,2は、それぞれ細長棒状に形成されており、
例えばアルミニウム合金やステンレス等の金属あるいは
硬質の合成樹脂によって大きな剛性を有するようにされ
て、容易には曲げ変形しないようにされている(実施形
態ではステンレスのチャネル材により形成)。
部(大腿部)の長さよりも若干短い程度の長さとされて
いる。また、第2ステー部材2は、成人の平均的な膝下
部(下腿部)の長さよりも若干短い長さとされるが、こ
の膝下部の長さは個人差が大きいことを勘案して、長さ
調整可能とされている。長さ調整可能とされた第2ステ
ー部材2は、図4、図5にも示すように、第1部材2A
と第1部材2Aに摺動自在に嵌合、連結された第2部材
2Bとを有する。所望長さ位置で第1部材2Aと第2部
材2Bとをロックしておくために、ロック機構2Cが設
けられている。このロック機構2Cは、第1部材2Aの
内面にその長手方向に所定ピッチ毎に形成された係止段
部2aと、第2部材2Bに保持されて係止段部1aに係
脱される係止爪部(図示略)と、第2部材2Bに保持さ
れて係止爪部を係止段部1aに係脱操作するための操作
部2bとを有する。この操作部2bは、ロック位置とア
ンロック位置との間で若干のスライド動が可能とされ
て、アンロック位置とされたときに、係止爪部の係止段
部2aに対する係合が解除されて第2ステー部材2の長
さ調整が可能とされ(第1部材2Aと第2部材2Bとが
スライド可能)、ロック位置とされたときに係止爪部が
係止段部2aに係合されて第2ステー部材2の長さが固
定される(第2部材2Aと第2部材2Bとのスライド動
が規制される)。このような長さ調整式とされた両部材
2A、2Bは、ロック機構2Cを含めて、市販品を用い
ることができる(例えばタキゲン製造株式会社製で、商
品名自在ストップステー)。
端部同士が、かしめ固定されたピン3(図9参照)を中
心として揺動自在に連結される。より具体的には、第2
ステー部材2の一端部(上端部)に、ピン3を介して短
い中間ステー部材4の中間部が回動自在に連結され、こ
の中間ステー部材4の各端部がねじ5によって第1ステ
ー部材1の端部に固定される(ねじ5が、第1ステー部
材1の下端部に形成されたねじ孔1aに螺合)。
第1取付軸6が台座部材7を介して一体化されている。
この第1取付軸6は、両ステー部材1と2の揺動中心と
なるピン3と同一軸線上に位置するように設定されてい
る。なお、図5,図6、図9、において、この揺動中心
を一点鎖線でもってかつ符号αを付して示してある。こ
の第1取付軸6は、断面異形とされているが、実施形態
では、断面円形の軸部材を径方向に2分割するように軸
方向全長に渡って伸びるすり割6aを有する形状とされ
ている。一方、第1ステー部材1には、上記第1取付軸
6近傍の偏心した位置において、第2取付軸8が一体化
されている。この第2取付軸8は、第1取付軸6と平行
で、かつ第1取付軸6よりも若干長くされている。この
ような第2取付軸8は、実質的にボルト部材によって形
成されて、その外周には雄ねじ部8aを有する。
トルクダンパ本体10が着脱自在に取付けられる。この
トルクダンパ本体10は、全体的にディスク状とされ
て、ロータとなる内部材11と、内部材11をその中心
部分を残して囲むケース部材となる外部材12とを有
し、外部材11内には所定粘度のオイルが封入されてい
る。このようなトルクダンパ本体10は、内部材11と
外部材12とが相対回転されたとき、オイルの粘性によ
って抵抗力が発生される。なお、抵抗力の大きさは、オ
イルの粘度と、両部材11と12との対向面積の大きさ
と、両部材11と12との対向間隙の大きさとによって
決定される。実施形態では、トルクダンパ本体10とし
ては、内部材11と外部材12との相対回転速度が大き
いほど発生抵抗力が大きくなるものを用いているが、回
転速度の大きさにかかわらず発生抵抗力の大きさを一定
(ほぼ一定)のものを用いることもできる。なお、この
ようなトルクダンパ本体10は、市販品を用いることが
できる(例えば不二精器(株)製で、商品名ディスクダ
ンパ)。
前記第1取付軸6が抜き差し可能に挿通される第1取付
孔11aが形成されている。また、外部材12には取付
ステー13がねじ14によって固定され、この取付ステ
ー13には、前記第2取付軸8が抜き差し可能に挿通さ
れる第2取付孔13a、及び第1取付軸6が挿通される
貫通孔13bが形成されている。トルクダンパ本体10
を各取付軸6、8へ装着した後、第2取付軸8にはロッ
ク手段を構成するロックナット15が螺合されて、トル
クダンパ本体10の取付軸6、8からの抜けが防止され
る。なお、第2取付軸8の先端部には、袋ナット16が
螺合されて、トルクダンパ本体10の取付軸6、8から
のより一層の抜け防止が図られると共に、取付軸8の先
端部に丸みがつけられる(鋭利な部分が直接外部に露出
することの防止)。
部材1、2に対して前述のようにトルクダンパ本体10
を装着した状態で、両ステー部材1と2とがピン3を中
心として揺動されたときを考える。このとき、外部材1
2は第1ステー部材1に対して相対回転されるのが規制
されているため、内部材11が第2ステー部材2の第1
ステー部材1に対する揺動に伴ってピン3(第1取付軸
6)を中心として外部材12に対して相対回転すること
になり、これにより抵抗力が発生される。
パ本体10を複数個(実施形態では4個)同時に装着で
きる長さに設定されている。このような各取付軸6、8
とトルクダンパ本体10等によって、手動によって抵抗
力の大きさが変更可能なトルクダンパ装置が構成され
る。すなわち、互いに発生抵抗力の相違するトルクダン
パ本体10をあらかじめ複数個(例えば4個)用意し
て、その中から1個〜4個(最大装着個数)の範囲で選
択して装着することにより、発生抵抗力の大きさを大き
な範囲で変更することができる。具体的には、トルクダ
ンパ本体10として、例えば回転速度が毎分20回転の
ときを前提として、抵抗力の大きさが20、30、5
0、70kgf・cmのものをそれぞれ複数個用意し
て、これらを1〜3個組み合わせることによって20〜
210kgf・cmの抵抗力を段階的に選択することが
できる。
ステー部材2の他端部、つまり第1ステー部材1への連
結部とは反対側端部となる下端部には、底部材21がボ
ルト、ナット等の固定具22によって連結されている
(連結は、回動可能な連結でもよく、あるいは回動不能
な連結のいずれでもよい)。この底部材21は金属板を
曲げ加工することによりあるいは合成樹脂によって、十
分な剛性を有するように形成されている。この底部材2
1は、上下方向に伸びて上端部が第2ステー部材2に連
結される縦壁部21aと、縦壁部21aの下端より略直
角に折曲されて伸びる底壁部21bを有する。底壁部2
1bは、丁度靴底のような機能を果たして、被験者の足
裏が着座される。そして、底部材21には、被験者の足
に対して底部材21をしっかりと固定するために、長さ
調整可能な締め付けベルト23(図5,図18、図20
参照で、図1、図2では図示略)が設けられている。な
お、図5に示すように、底部材の底壁部21bの上面お
よび下面には、ゴム板等からなるすべり止め部材24が
固定されている。
に着脱自在に取付けられる。このため、図1に示すよう
に、第1ステー部材1には、第1固定具31が装備され
る。この第1固定具は、大別して、上下方向に太幅とさ
れたシート状の巻掛け部材32と、細幅とされた長さ調
整可能とされた上下一対の締め付けベルト33とからな
る。巻掛け部材32は、その一端部にベルクロファスナ
の一方側係合部32aが一体化され、その他端部に一方
側係合部32aが剥離自在に係合される他方側係合部3
2bが一体化されている。巻掛け部材32を被験者の太
股部外周に巻き付けた状態で、両係合部32aと32b
とを係合させることにより、太股部への巻き付け状態が
維持される。
非環状の細長い状態とされており、その一端部に固定さ
れたバックル33aに、他端部に固定されたタング33
bを差し込むことにより環状とされた係合状態となる。
巻掛け部材32を被験者の太股部に巻き付けた状態で、
タング33bをバックル33aに係合させた後、その長
さ(環状状態での長さ)が短くなるように調整すること
により、ベルト33による太股部への締め付けが行われ
る(図18〜図20参照)。
そのほぼ全長に渡って、巻掛け部材32に固定されてい
るが(例えばねじ固定、別途固定用の内張部材を用いた
固定等)、その下端部は、巻掛け部材32に形成された
ポケット部32cに挿入される(図3参照)。このポケ
ット部32cは、上方のみが開口された袋状とするため
に、巻掛け部材32の本体部材に対して内張り部材32
dが別途装着されており、第1ステー部材1の下端部を
当該ポケット部32cに挿入した状態で、図9に示すよ
うに、内張部材32dが中間ステー部材4と第1ステー
部材1とで挟持された状態で、ねじ5により共締めされ
る。なお、図5、図6では、内張部材32dは図示略と
してある。
部材2を膝下部に固定するために、第2固定具35が設
けられる。この第2固定具35も、第1固定具32と同
様に、大別して、上下方向に太幅とされたシート状の巻
掛け部材36と、細幅とされた長さ調整可能とされた上
下一対の締め付けベルト37とからなる。巻掛け部材3
6は、その一端部にベルクロファスナの一方側係合部3
6aが一体化され、その他端部に一方側係合部36aが
剥離自在に係合される他方側係合部36bが一体化され
ている。巻掛け部材36を被験者の膝下部外周に巻き付
けた状態で、両係合部36aと36bとを係合させるこ
とにより、膝下部への巻き付け状態が維持される。
ベルト33と実質的に同様の構造となっており、非使用
時は非環状の細長い状態とされており、その一端部に固
定されたバックル37aに、他端部に固定されたタング
37bを差し込むことにより環状とされた係合状態とな
る。巻掛け部材36を被験者の膝下部に巻き付けた状態
で、タング37bをバックル37aに係合させた後、そ
の長さ(環状状態での長さ)が短くなるように調整する
ことにより、ベルト37による膝下部への締め付けが行
われる(図18〜図20参照)。なお、被験者に装着さ
れた状態で下方へのずり落ちを防止するために、図1に
示すように、第1ステー部材1の上端部には、後述する
ジャケット部材への連結のために、連結ベルト18が連
結され、連結ベルト18の先端部には、ジャケット部材
の係合部に着脱自在に係合される係合部19が設けられ
ている。
肘関節の屈伸運動および前腕部のねじり運動に対して抵
抗力を与えるための高齢者擬似体験装具について説明す
る。まず、41は第1ベース部材、42は第2ベース部
材である。第1ベース部材41は、第1固定具43によ
って、上腕部に着脱自在に取付けられる。第2ベース部
材42は、第2固定具44によって、前腕部に着脱自在
に取付けられる。
あるいは硬質合成樹脂によって大きな剛性を有するよう
に板状に形成されている。第1ベース部材41は上腕部
に密着して装着されるように、また第2ベース部材42
は前腕部に密着して装着されるように、それぞれ若干左
右方向(腕周り方向)に湾曲形成されている(図13,
図14参照)。
45と、長さ調整可能な締め付けベルト46とから構成
されている。同様に、第2固定具44も、シート状の巻
掛け部材47と、長さ調整可能な締め付けベルト48と
から構成されている。巻掛け部材45、47は、前述し
た巻掛け部材32,36と実質的に同じように構成され
ており、ベルクロファスナ構成のための第1係合部が符
号45aあるいは47aで示され、第2係合部が符号4
5bあるいは47bによって示される。同様に、締め付
けベルト46、48も、前述したベルト33、37と実
質的に同様に構成されており、そのバックルが符号46
aあるいは48aで示され、タングが符号46bあるい
は48bで示される。なお、第1ベース部材41の第1
固定具43への取付、および第2ベース部材42の第2
固定具44への取付けは、例えばねじ固定、別途固定用
の内張部材を用いた固定等、適宜の手法によってなし得
る。
一対の往復動式のトルクダンパ51L、51Rが架設さ
れている。この各トルクダンパ51L、51Rは、前後
一対の2つのシリンダ部52、53と、該シリンダ部5
2,53を摺動自在かつ回転自在に貫通する1本のロッ
ド部54とを有する。ロッド部54のシリンダ部52,
53に対する摺動に応じて抵抗力が発生される。シリン
ダ部52,53は、ロッド部54の所定の一方向の摺動
時のみ抵抗力を発生するものとされて、互いに抵抗力発
生方向が反対方向となるように設定されている。すなわ
ち、例えばロッド部54の後方向への摺動時にはシリン
ダ部52のみが抵抗力を発生し、ロッド部54の前方向
の摺動時にはシリンダ部53のみが抵抗力を発生するよ
うに設定されている。抵抗力の大きさを手動調整する調
整ダイアル52a、53aが、シリンダ部52,53の
端部に設けられている。前後一対の調整ダイアル52
a、53aは、回転操作されるもので、シリンダ部5
2,53を間に挟むような位置に設定されており、調整
ダイアル52a、53aの周囲空間が極力大きく開けた
状態となるようにされている。なお、上述のような往復
動型のトルクダンパ51L、51Rは、市販品を用いる
ことができる(例えばタキゲン製造株式会社製で、商品
名フリクションステー)。
材41に対して、自在継手を介して互いに独立して揺動
自在に連結されている。すなわち、第1ベース部材41
に、左右方向に所定間隔あけて左右一対の支軸55が立
設され、この支軸55の上端部に、自在継手56を介し
て横方向に短く伸びる横軸57が保持されている。左右
一対の横軸57は、互いに左右反対方向に伸びている。
この横軸57の先端部には、前後方向(腕の長手方向)
に長く伸びる取付ブラケット58が一体化され、この取
付ブラケット58に対して、ねじ59によって前後一対
のシリンダ部52,53が一体化されている。これによ
り、各シリンダ部52,53は、自在継手56によっ
て、任意の方向に揺動自在とされる(所定の垂直面、水
平面つまり肘の曲げ方向および前腕部のねじり方向に対
してそれぞれ揺動自在)。なお、自在継手56は、後述
する他の自在継手と同様に、ユニバーサルジョイント、
球面継手等その名称を問わず、シリンダ部52,53を
任意の方向(球面周りで、360度方向、つまり肘の曲
げ方向および前腕部のねじり方向)に揺動自在とするも
のであれば、特にその構造には限定されないものであ
る。
42に対する取付けも、自在継手を介して行われる。す
なわち、第2ベース部材42の左右方向略中間部には、
1本の共通支軸61が立設され、この共通支軸61の上
端部に、中央側自在継手62を介して、左右方向に伸び
る保持軸63の略中間部が揺動自在に保持されている。
この保持軸63の左右端部に、端部側自在継手64を介
して、左右のロッド部54の先端部が揺動自在に連結さ
れている。
手袋が符号71で示される。この手袋71は、その5本
の指覆い部71a〜71eが、指の第1関節付近までは
覆うがそれから先の部分は覆わないように短くされてい
る。各指部71a〜71eには、スプリング取付用の取
付孔部72a〜72eが形成されている。各取付孔部7
2a〜72eのうち、親指用の取付孔部72eを除い
て、小指、薬指、中指、人差し指用の4個の各取付孔部
72a〜72dと前記保持軸63とが、コイルスプリン
グ73によって個々独立して連結されている。より具体
的には、小指と薬指用の取付孔孔部72a、72bに連
結されたスプリング73は、保持軸63のうち、中央側
自在継手62よりも左側部分(小指側部分)に連結され
ている。また、中指と人差し指用の取付孔孔部72c、
72dに連結されたスプリング73は、保持軸63のう
ち、中央側自在継手62よりも右側部分(親指側部分)
に連結されている。
が、被験者に装着された状態が、図15,図16の他、
図18〜図20に示される。腕がまっすぐに伸ばされた
図15において、スプリング73によって、保持軸63
が、腕に対して左右方向に伸びる原点位置にあるように
復帰付勢される。指を曲げ操作することにより、スプリ
ング73の抵抗力によって、握力の低下が擬似体験され
る。図15の状態から、肘を曲げると、左右一対のトル
クダンパ51L、51Rのそれぞれにおいて、ロッド部
54がシリンダ部52,53に対して摺動されて、抵抗
力が発生される。すなわち、シリンダ部52,53から
のロッド部54の後方への突出量が、左側のトルクダン
パ51Lについては小さくなるように、また、右側のト
ルクダンパ51Rにあっては突出量が大きくなるように
摺動が行われる。図16の状態から図15の状態への復
帰するときも、摺動が行われて、抵抗力が発生される。
前腕部を左側(小指側)へねじり運動すると、実線矢印
で示すようにシリンダ部52,53に対してロッド部5
4が摺動して、抵抗力が発生される。同様に、図15の
状態から、破線矢印で示すように前腕部を右側(親指
側)へねじり運動すると、破線矢印で示すようにシリン
ダ部52,53に対してロッド部54が摺動して、抵抗
力が発生される。図16の状態から前腕部をねじり運動
しても、同様に抵抗力が発生される。肘や前腕部を静止
しているときは、摺動が行われないので、抵抗力の発生
がない。
共に、シリンダ部52,53に対してロッド部54が回
転可能とされていること、および自在継手56,62,
64による揺動の自由度の高さによって、抵抗力発生の
ための摺動を得つつ、肘の円滑な屈伸運動および前腕部
の円滑なねじり運動を行うことができる。
者擬似体験装具、特に図1〜図9の脚用の高齢者擬似体
験装具と共に使用されて、その所定の装着状態を確実に
維持するために用いられるジャケット部材91を示す。
このジャケット部材91は、被験者の上半身に装着され
るもので、胴部巻掛け部92と、左右一対の肩掛け部9
3とを有する。胴部巻掛け部92は、長さ調整式の締め
付けベルト94によって、被験者の胴部にきつく巻き付
けられる。なお、ベルト94は、そのバックル94aに
タング94bを係合させて環状にした状態で、長さを短
くすることによりきつい締め付け状態を得る。
ベルトによって実質的に形成され、被験者の胴体後部で
互いに交差するようにされており、胴部巻掛け部92を
被験者の胴体に巻き付けた状態で、被験者の肩を跨いで
その前部と後部とを連結するように設定されている。胴
部巻掛け部92の側部には、脚用の高齢者擬似体験装具
における第1ステー部材1をつり下げ支持するために、
左右一対のつり下げベルト95が連結されている。この
つり下げベルト95の下端部にはフック状の係合部96
が設けられ、第1ステー部材1に連結された連結ベルト
18の係合部19(図1参照)が、上記係合部96に着
脱自在に係合されるようになっている(係合状態を示す
図20をも参照)。
ケット部材91に連結してもよく、この場合は、図10
に示すように、前記第1ベース部材41に、両端部が自
由端部とされた連結ベルト61を連結して、この連結ベ
ルトの各端部に、ジャケット部材91に設けた係合部
(図17では示されない)へ着脱自在に係合される係合
部62を設けておけばよい。
をジャケット部材91と共に、被験者に装着された状態
を示す。脚用の高齢者擬似体験装具にあっては、その底
部材21を足に装着しつつ、第1ステー部材1が固定具
31を利用して被験者の太股部に取付けられ、第2ステ
ー部材2が固定具35を利用して被験者の膝下部に取付
けられ、この取付に際しては、両ステー部材1、2およ
びトルクダンパ本体10が、それぞれ脚の外側方に位置
するようにされる。また、トルクダンパ本体10が丁度
膝関節の側方に位置されるように、第2ステー部材2の
長さ調整が行われる。さらに、第1ステー部材1が、連
結ベルト18を利用してジャケット部材91に連結され
て、トルクダンパ本体10が、膝関節位置よりも下方へ
大きく移動してしまう事態がより確実に防止される。
の屈伸量に応じて両ステー部材1と2とが揺動され、こ
れによりトルクダンパ本体10の内部材11が外部材1
2に対して相対回転されて、抵抗力が発生される。トル
クダンパ本体10による抵抗力発生は、膝が屈伸運動さ
れている最中のみとされ、膝を曲げたままで静止、ある
いは伸ばしたまま静止されているときは抵抗力が発生さ
れない。高齢者の年齢の相違に応じて、あるいは被験者
の体力の相違に応じて、トルクダンパ本体10を発生抵
抗力の大きさが相違するものに変更することにより、あ
るいは使用するトルクダンパ本体10の個数を変更する
ことにより、膝関節の屈伸に伴う発生抵抗力の大きさ
を、大きな範囲でもって変更することができる。
は、第1ベース部材41が固定具43によって被験者の
上腕部に取付けられ、第2ベース部材42が固定具44
によって被験者の前腕部に取付けられる。また、手袋7
1が被験者の手、指に装着される(スプリング73の装
着)。さらに必要に応じて、連結ベルト61を利用し
て、第1ベース部材41をジャケット部材91に連結す
る等により、第1ベース部材41が手首側へ不用意に移
動しないようにされる。
を曲げたとき(親指を除く)、スプリング73の付勢力
が抵抗となって、握力の低下が擬似体験される。図15
に示すように肘を曲げたとき、あるいは図16に示すよ
うに前腕部をねじり操作したとき、ロッド部54がシリ
ンダ部52,53に摺動して抵抗力が発生される。高齢
者の年齢の相違に応じて、をあるいは被験者の体力の相
違に応じて、調整ダイアル52a、53aを操作するこ
とにより発生抵抗力の大きさが変更される。腕の筋力は
脚の筋力に比して十分小さいため、調整ダイアル52
a,53aによる抵抗力調整の範囲でもって、広範囲な
年齢幅(筋力の相違幅)に対応できる。
者擬似体験装具において、膝関節の所定の位置方向の曲
げのときにのみ、抵抗力を発生させるようにしたもので
あり、図1〜図9に示す部材に対応した部材には同一符
号を付してその重複した説明は省略する。本実施形態で
は、第2ステー部材2と第1取付軸6との間にワンウェ
イクラッチ81を介在させて、第2ステー部材2の第1
ステー部材1に対する所定の一方向の揺動のときにの
み、当該第2ステー部材2の揺動に伴って第1取付軸6
が回動されるようにしたものである。
め、第1取付軸6が第2ステー部材2に対して所定の抵
抗力をもって回転自在に保持される一方、第1取付軸6
その基端部には、ラチェット歯車82が一体化されてい
る。第2ステー部材2には、上記ラチェット歯車82を
取り囲むように、ケース部材83が固定されている。こ
のケース部材83には、ラチェット歯車82に向けてそ
の直径方向から進退自在として係合部材84が保持され
ると共に、この係合部材84をラチェット歯車82に向
けて付勢するスプリング85が保持されている。
時計方向に揺動されたときを考える。このとき、ラチェ
ット歯車82は、係合部材84を介して、第2ステー部
材2の揺動に伴って回転されることになる。つまり、第
2ステー部材2の揺動に伴って第1取付軸6が回転され
て、トルクダンパ本体10による抵抗力発生が行われ
る。逆に、第2ステー部材2が図22中反時計方向に回
転されたときは、係合部材84はラチェット歯車82周
面を滑りつつ進退動されるだけで、ラチェット歯車82
の回転、つまり第1取付軸6の回転が防止されて、トル
クダンパ本体10による抵抗力発生が行われない状態と
なる。なお、膝の曲げあるいは伸ばしのいずれの方向に
抵抗力を発生させるかは任意に選択できるが、膝の伸ば
し時に抵抗力発生を行うように設定するのが好ましい
(膝の曲げとなる座るときは上体の荷重を利用して容易
に行われる一方、膝の伸ばしとなる立ち上がり時は上体
の荷重に抗して行う必要があることを勘案)。
はこれに限らず、例えば次のような場合をも含むもので
ある。脚用、腕用の各高齢者擬似体験装具共に、ジャケ
ット部材91を別途用いないで使用することもでき、ま
たジャケット部材91としては、肩掛け部を有するもの
であれば、適宜の形状のものを採択することができる。
て、脚用に限らず、腕の肘関節用として、あるいは腰の
関節用として用いることもできる。トルクダンパ本体1
0としては、トルクダンパ本体10に設けられた手動操
作される抵抗力調整用部材を操作することにより抵抗力
調整が可能なものを用いることができる。トルクダンパ
本体10としては、回転式に限らず、例えばシリンダ式
つまり往復動式のものを用いることができる(この場
合、両ステー部材1と2との揺動連結部を挟んで、その
一方にシリンダ部を回動自在に連結し、その他方にピス
トンロッド部を回動自在に連結すればよい)。もっと
も、回転式のトルクダンパを用いる方が、全体としてコ
ンパクトになり、かつ両ステー部材1と2とがほぼ一直
線上となった状態からでも確実に揺動つまり抵抗力を得
ることができる等の観点から好ましいものとなる。トル
クダンパ本体10の内部材11(第1取付軸6)を第1
ステー部材1側に設け、外部材12(第2取付軸8)を
第2ステー部材2側に設けることもできる。固定具31
(35)は、巻掛け部材32(36)とベルト33(3
7)のうち、いずれか一方のみとすることもできる。底
部材21の形状を、スキーブーツ式のように足首の動き
に大きな制約を与える形状とすることもできる。また、
底部材21を別途用いないようにすることもできる。
験装具において、シリンダ部52,53を第2ベース部
材42側に連結する一方、ロッド部54の先端部を第1
ベース部材41側に設けることもできる。ただし、この
場合は、シリンダ部52,53からの前方へ(手の指先
側へ)向けてのロッド部54の突出量がかなり大きくな
って、ロッド部54が手作業を行う上で邪魔になりやす
いことを勘案して、実施形態のようにシリンダ部52,
53を第1ベース部材41側へ設けるのが好ましいもの
となる。左右一対のシリンダ部52,53を、個々独立
した自在継手を介して第1ベース部材41に連結するこ
となく、左右共通の自在継手を介して第1ベース部材4
1に連結してもよい。左右一対のロッド部54を、共通
の自在継手62を用いることなく、左右個々独立した自
在継手64のみを介して第2ベース部材42に連結する
こともできる。シリンダ部52,53、ロッド部54先
端部のベース部材に対する連結を、自在継手を用いるこ
となく行うことも考えれるが、この場合は、肘関節の円
滑な屈伸や前腕部の円滑なねじりを阻害する要因となる
ので、自在継手を介した連結を採択するのが好ましいも
のとなる。一端部が保持軸63に連結されたスプリング
73の他端部を、手袋71ではなく、当該保持軸63が
取付けられている第2ベース部材42に連結するように
してもよい(この場合は、手指による握り操作に抵抗力
を与えることができない)。スプリング73を別途設け
ないようにすることも可能ではあるが、保持軸63を所
定の原点位置(図15に示す腕をまっすぐにした状態
で、左右方向に伸びる位置状態)に強制復帰させるとい
う観点から、スプリング73を設ける方が好ましいもの
である。ロッド部54を長さ調整可能として、被験者の
前腕部の長さの相違に対応できるようにすることもでき
る。ロッド部54は、シリンダ部52、53を貫通する
ことなく、テレスコピック式にシリンダ部からその一端
部側へのみ延長されている形式のものとすることができ
る(特に、ロッド部54の伸縮動の両方向にそれぞれ抵
抗力を発生する形式の場合で、シリンダ部としては52
あるいは53の一方のみとすることができる)。
名称を付して表現することができる。また、本発明の目
的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいある
いは利点として表現されたものを提供することをも暗黙
的に含むものである。
部分を詳細に示す図。
定具との取付関係を示す図。
とトルクダンパ本体とをとり出して示す図。
側方から示すと共に、トルクダンパ本体をステー部材か
ら取外した状態で示す図。
パ本体との取付部分の詳細を側方から示す図。
面図。
図。
た状態で、その連結部分を詳細に示す分解側面断面図。
図。
て示す図。
示すもので、図11の上方から見たときの図。
めすもので、図11の下方から見たときの図。
状態を示す平面図。
示す平面図。
被験者に装着したときの正面図。
態を示す要部断面図で、所定の一方向の揺動のときにの
み抵抗力を発生させる機構の一例を示す図。
Claims (16)
- 【請求項1】人体の関節の動きに抵抗力を与える高齢者
擬似体験装具において、 人体のうち関節を挟んで一方側に位置する第1人体部分
に沿って配設される第1ステー部材と、 人体のうち関節を挟んで他方側に位置する第2人体部分
に沿って配設され、一端部が前記第1ステー部材の端部
に対して揺動自在に連結された第2ステー部材と、 前記両ステー部材の間での揺動に抵抗を与えると共に、
抵抗力が可変式とされたトルクダンパ装置と、 前記第1ステー部材を前記第1人体部分に着脱自在に固
定するための第1固定具と、 前記第2ステー部材を前記第2人体部分に着脱自在に固
定するための第2固定具と、を備えていることを特徴と
する高齢者擬似体験装具。 - 【請求項2】請求項1において、 前記関節が膝関節とされて、前記第1人体部分が太股部
とされると共に、前記第2人体部分が膝下部とされ、 使用に際して、前記両右ステー部材の揺動自在な連結部
分が膝関節の側方に位置された状態で、前記第1固定具
によって前記第1ステー部材が太股部に固定され、前記
第2固定具によって前記第2ステー部材が膝下部に固定
される、ことを特徴とする高齢者擬似体験装具。 - 【請求項3】請求項2おいて、 前記第2ステー部材が長さ調整可能とされ、 前記第2ステー部材の他端部に、足裏によって踏まれる
底部材が連結されている、ことを特徴とする高齢者擬似
体験装具。 - 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれか1項に
おいて、 前記トルクダンパ装置が、前記両ステー部材同士の揺動
自在な連結部を中心とする回転に応じて抵抗力を発生す
る回転式とされている、ことを特徴とする高齢者擬似体
験装具。 - 【請求項5】請求項4において、 前記回転式とされたトルクダンパ装置が、 外部材と内部材との相対回転によって抵抗力を発生する
トルクダンパ本体と、 前記両ステー部材のいずれか一方に設けられ、前記内部
材が相対回転不能に係合される第1係合部と、 前記両ステー部材の他方に設けられ、前記第1係合部と
は偏心した位置において、前記外部材が係合される第2
係合部と、を有し、 前記両ステー部材の間で揺動が行われたとき、前記外部
材が前記他方のステー部材に対して回転するのが規制さ
れた状態で、前記内部材が前記外部材に対して相対回転
することにより抵抗力が発生される、ことを特徴とする
高齢者擬似体験装具。 - 【請求項6】請求項5において、 前記第1係合部が軸状に形成されて、前記内部材が抜き
差し可能に係合されるように設定され、 前記第2係合部が軸状に形成されて、前記外部材が抜き
差し可能に係合されるように設定され、 前記第1係合部と第2係合部との少なくとも一方に、前
記トルクダンパ本体が該両係合部から抜け出るのを防止
するためのロック手段が設けられている、ことを特徴と
する高齢者擬似体験装具。 - 【請求項7】請求項6において、 前記各係合部の長さが、前記トルクダンパ本体が複数個
同時に係合できるような長さに設定されている、ことを
特徴とする高齢者擬似体験装具。 - 【請求項8】請求項4において、 前記両ステー部材の間での揺動が所定の一方向のときに
のみ、前記トルクダンパ装置における抵抗力発生のため
の回転が行われるように設定されている、ことを特徴と
する高齢者擬似体験装具。 - 【請求項9】請求項2または請求項3において、 人体の上半身に着脱自在に装着されると共に肩掛け部を
有し、装着時に人体の上半身に対して下方への変位が規
制されたジャケット部材をさらに有し、 前記ジャケット部材と前記第1ステー部材とが着脱自在
に連結可能とされている、ことを特徴とする高齢者擬似
体験装具 - 【請求項10】第1ベース部材と、 第2ベース部材と、 前記第1ベース部材を人体の上腕部に着脱自在に固定す
るための第1固定具と、 前記第2ベース部材を人体の前腕部に着脱自在に固定す
るための第2固定具と、 それぞれシリンダ部と該シリンダ部に摺動自在かつ回転
可能とされたロッド部とを含み、該ロッド部のシリンダ
部に対する摺動に応じて抵抗力を発生する左右一対の往
復動型のトルクダンパと、 前記左右一対のシリンダ部を互いに間隔をあけて、前記
第1ベース部材に対して自在継手を介して揺動自在に保
持するための第1保持手段と、 前記左右一対のロッド部材の先端部を、互いに間隔をあ
けて、自在継手を介して前記第2ベース部材に対して揺
動自在に保持するための第2保持手段と、を備えている
ことを特徴とする高齢者擬似体験装具。 - 【請求項11】請求項10において、 前記第1保持手段が、前記左右一対のシリンダ部を前記
第1ベース部材に対して個々独立して揺動自在に保持す
るように、左右一対設けられており、 前記第2保持手段が、前記第2ベース部材にその中間部
が中央側自在継手を介して揺動自在に保持された保持軸
を有し、 前記保持軸の左右端部に、前記左右一対のロッド部材の
先端部が端部側自在継手を介して揺動自在に連結されて
いる、ことを特徴とする高齢者擬似体験装具。 - 【請求項12】請求項11において、 前記左右のシリンダ部がそれぞれ、直列に配設された前
後一対設けられ、 前記前後一対のシリンダ部での抵抗力発生方向が、前記
ロッド部の摺動方向において互いに逆方向となるように
されている、ことを特徴とする高齢者擬似体験装具。 - 【請求項13】請求項10ないし請求項12のいずれか
1項において、 前記左右一対のシリンダ部における抵抗力の大きさがそ
れぞれ調整可能とされている、ことを特徴とする高齢者
擬似体験装具。 - 【請求項14】請求項10ないし請求項13のいずれか
1項において、 前記保持軸が腕方向とほぼ直交する所定方向に伸びるよ
うに復帰付勢するスプリングをさらに備えている、こと
を特徴とする高齢者擬似体験装具。 - 【請求項15】請求項14において、 手袋をさらに備えると共に、前記スプリングが左右に隔
置して複数本設けられ、 前記保持軸のうち前記中央側自在継手を境として小指側
となる左側部分と、前記手袋のうち指の第1関節が位置
される付近となる複数の特定位置のうち左側部分とが、
前記複数のスプリングのうち一部のスプリングによって
連結され、 前記保持軸のうち前記中央側自在継手を境として親指側
となる右側部分と、前記複数の特定位置のうち右側部分
とが、前記複数のスプリングのうち前記一部のスプリン
グ以外となる他のスプリングによって連結されている、
ことを特徴とする高齢者擬似体験装具。 - 【請求項16】請求項10ないし請求項15のいずれか
1項において、 前記第1ベース部材を人体の肩部に連結して、該第1ベ
ース部材が下方へ変位するのを規制する吊りベルトをさ
らに備えている、ことを特徴とする高齢者擬似体験装
具。
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