JP2001146722A - 冷却設備の導水システム - Google Patents

冷却設備の導水システム

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JP2001146722A
JP2001146722A JP33225299A JP33225299A JP2001146722A JP 2001146722 A JP2001146722 A JP 2001146722A JP 33225299 A JP33225299 A JP 33225299A JP 33225299 A JP33225299 A JP 33225299A JP 2001146722 A JP2001146722 A JP 2001146722A
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seawater
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Shigeo Sato
茂雄 佐藤
Yoshihiko Tagawa
良彦 田川
Koichi Shimizu
公一 清水
Norimasa Yoshino
徳正 吉野
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Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却設備への海水導水渠に直接的にオゾンを
注入することで、海洋生物の幼生を不活性化するので
は、確実な不活性化が難しくなるし、コスト高や環境に
影響をおよぼす恐れがある。 【解決手段】 オゾン接触槽2を通して導水渠1に海水
を導水し、オゾン接触槽にはオゾナイザ3から散気管2
Dを通してオゾンガスを注入することにより、海水中の
海洋生物の幼生を不活性化する臭素酸イオンを生成し、
臭素酸イオンの毒性を利用して導水渠等に海洋生物が付
着するのを防止する。オゾン処理は、オゾン注入率や量
の制御をすること、導水渠に導水する海水の一部をオゾ
ン処理して高濃度の臭素酸イオンを含む海水を得るこ
と、冷却設備で冷却水として使用された海水をオゾン処
理することも含む。冷却設備で使用した海水から臭素酸
イオンを除去または分解して排出するための処理も含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海水を水源とする
冷却設備に係り、特に海水の導水渠や導水配管の内壁に
海洋生物が付着するのを防止する冷却設備の導水システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】多くの火力発電所や石油精製プラント等
では、冷却設備の水源に海水を利用している。この種の
冷却設備では、長期間の運転を行うと、海洋生物(貝類
や海草類など)が冷却水の導水渠や配管の内壁に付着
し、冷却効果の低下や配管の閉塞が生じる。
【0003】現在、これら海洋生物の付着を防ぐ方法と
して、海水を電気分解して塩素や次亜塩素酸を生成さ
せ、これらの酸化力で海洋生物の幼生や胞子を殺す方法
が一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の電気分解法で塩
素または次亜塩素酸を生成する方法は、大きな電力を必
要とし、また、その設備の保守にも多大な費用を必要と
している。
【0005】なお、次亜塩素酸ナトリウムを薬品メーカ
ーから購入してタンク等に貯蔵して使用する方法も考え
られ、上記の電気分解法による生成と比較すれば安価で
あるが、漁業協定等で認められない場合が多く、電気分
解法を採用している事業所が多い。
【0006】他の方法として、直接的なオゾン反応によ
り海洋生物の幼生を不活性化する方法が考えられる。こ
の方法では、冷却水に直接に、0.4mg/L(リット
ル)程度の溶存オゾン濃度になるまでオゾンを注入する
と、海水の水質によっては注入オゾンを大量に必要と
し、前記の電気分解法よりも費用的に高くなる可能性が
強い。また、高濃度のオゾンが注入された海水が冷却設
備を経て海域に排出されると、排出域の海洋環境に影響
をおよぼす恐れがある。
【0007】また、直接的なオゾン反応を利用し、か
つ、オゾン注入量を節約するため、間欠的に高濃度のオ
ゾンを注入し、配管内壁に付着した幼生や胞子を不活性
化する方法もあるが、この方法は、断面積に対して内径
が十分大きい比較的小口径の配管には有効であるが、大
口径になる配管や導水渠等ではオゾンの注入・拡散が局
部的になり、海洋生物の付着が起きる部分が発生する。
【0008】本発明の目的は、大口径配管や導水渠等に
海洋生物が付着するのを確実に防止でき、しかもコスト
ダウンを図ること及び環境への影響を少なくできる冷却
設備の導水システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】一般に、海水中にはmg
/L単位の濃度で臭化物イオンが存在している。この臭
化物イオン(Br-)はオゾンの注入により容易に臭素
酸イオン(BrO3 -)に酸化される。この臭素酸イオン
は魚介類に対して毒性が高く、約1mg/L以下の濃度
で毒性効果を示す。また、臭素酸イオンは残留性もある
ため、末端配管までその効力が続く。
【0010】本発明は、上記の現象に着目してなされた
もので、海水をオゾン処理することで臭素酸イオンを生
成し、この臭素酸イオンの毒性によって海洋生物の幼生
を不活性化することで、導水渠や導水配管に海洋生物が
付着するのを防止するようにしたもので、以下のシステ
ムを特徴とする。
【0011】導水渠に取り込んだ海水を冷却設備の冷却
水として導水する冷却設備の導水システムであって、前
記導水渠に海水を導水する前に、該海水をオゾン処理す
ることで海水中の海洋生物の幼生を不活性化する臭素酸
イオンを生成し、この海水を前記導水渠に導水するオゾ
ン処理設備を備えたことを特徴とする。
【0012】また、導水渠に取り込んだ海水を冷却設備
の冷却水として導水する冷却設備の導水システムであっ
て、前記導水渠に導水する海水の一部をオゾン処理する
ことで海水中の海洋生物の幼生を不活性化する高濃度の
臭素酸イオンを生成し、この海水を前記導水渠に注入す
るオゾン処理設備を備えたことを特徴とする。
【0013】また、導水渠に取り込んだ海水を冷却設備
の冷却水として導水する冷却設備の導水システムであっ
て、前記冷却設備で冷却水として使用された海水をオゾ
ン処理することで海水中の海洋生物の幼生を不活性化す
る臭素酸イオンを生成し、この海水を前記導水渠に導水
するオゾン処理設備を備えたことを特徴とする。
【0014】また、前記オゾン処理設備は、排オゾン濃
度一定制御装置と溶存オゾン濃度一定制御装置およびオ
ゾン注入率一定制御装置のうち、少なくとも1つの制御
装置を有してオゾン注入量を制御することを特徴とす
る。
【0015】また、前記冷却設備で冷却に使用された海
水から臭素酸イオンを除去または分解して海域に排出す
るための活性炭処理装置または光触媒処理装置を備えた
ことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は、本発
明の実施形態を示し、導水渠に海水を導水する冷却設備
の導水システムの要部構成図である。
【0017】導水渠1は、海域の海面よりも低い位置に
海水溜めを有し、海水を自然流入で導水できるようにさ
れる。また、オゾンの発散を防ぐため暗渠(密閉)構造
とする。
【0018】オゾン接触槽2は、導水渠1への導水部に
され、導水渠1とは同じ高さ位置に設けられ、導水渠1
とは導水越流用隔壁2Aを有して連設される。また、オ
ゾン接触槽2は、海面よりも低い位置に設けた格子状の
導水口2Bによって浮遊物を除去して海水を自然流入さ
せ、この海水を海面近くまでの高さをもつ越流用隔壁2
Cを介して槽内に取り込む。
【0019】また、オゾン接触槽2は、底部に散気管2
Dを設け、オゾナイザ3からのオゾンガスを散気管2D
に吹き込むことで、散気管2Dからオゾンガスの気泡を
発生させる。また、オゾン接触槽2は、オゾンの発散を
防ぐため密閉した槽構造とする。
【0020】排オゾン処理装置4は、オゾン接触槽2内
の海水面に出現する残留オゾンガスを吸収または希薄化
して外部に放出する。冷却水供給ポンプ5は、導水渠1
の海水を汲み上げ、冷却設備(図示省略)の冷却水とし
て供給する。
【0021】以上の構成において、オゾン接触槽2に導
水された海水中には、散気管2Dから注入されるオゾン
ガス気泡に晒された後に導水渠1に導水される。ここ
で、オゾン接触槽2では、海水中に存在するmg/L単
位の濃度の臭化物イオン(Br -)をオゾンの注入によ
り臭素酸イオン(BrO3 -)に酸化させる。これによ
り、オゾン接触槽2内では、生成される臭素酸イオンの
毒性によって海洋生物の幼生を不活性化し、結果的に導
水渠1から冷却設備への導水経路に海洋生物が付着する
のを防止できる。
【0022】なお、オゾンガスの注入量は、例えば、導
水に1mg/Lの濃度の臭素酸イオンが生成できるもの
であればよい。
【0023】(第2の実施形態)図2は、本発明の他の
実施形態を示す導水システムの要部構成図である。同図
が図1と異なる部分は、排オゾン濃度計6、発生オゾン
濃度計7、溶存オゾン濃度計8、流量計9を設け、これ
ら計測器の計測値から排オゾン濃度一定制御またはオゾ
ン注入率一定制御もしくは溶存オゾン濃度一定制御を行
う制御装置を設けた点にある。
【0024】排オゾン濃度計6は、排オゾン処理装置4
に取り込むオゾン含有空気中のオゾン濃度を計測する。
発生オゾン濃度計7は、オゾナイザ3から発生するオゾ
ン濃度を計測する。溶存オゾン濃度計8は、オゾン接触
槽2内の海水中の溶存オゾン濃度を計測する。流量計9
は、冷却水供給ポンプ5から吐出する冷却水流量を計測
する。
【0025】排オゾン濃度一定制御装置10は、排オゾ
ン濃度計6の計測値をフィードバック信号としてオゾナ
イザ3からの発生オゾン濃度またはオゾン量を制御し、
オゾン接触槽2からの排オゾン濃度を一定に制御する。
同様に、オゾン注入率一定制御装置11は、発生オゾン
濃度計7及び流量計9の計測値からオゾナイザ3の発生
オゾン濃度またはオゾン量を制御し、オゾン注入率を一
定に制御する。また、溶存オゾン濃度一定制御装置12
は、溶存オゾン濃度計8の計測値からオゾナイザ3の発
生オゾン濃度またはオゾン量を制御し、溶存オゾン濃度
を一定に制御する。これら制御装置10〜12による制
御は、スイッチ13によって選択的に実行される。
【0026】本実施形態は、例えば、海水に1mg/L
の濃度の臭素酸イオンを生成するのに、制御系を設ける
ことでオゾン注入量を適量に制御することができる。こ
れにより、第1の実施形態に比べて、臭素酸イオン濃度
をより適正にすることで、海洋生物の付着を確実に防止
すると共に、オゾン注入量に過不足を無くすことができ
る。
【0027】(第3の実施形態)図3は、本発明の他の
実施形態を示す構成図である。本実施形態が前記までの
実施形態と異なる部分は、導水渠20に海水を直接に導
水し、その海水の一部を気液向流の塔式オゾン接触槽2
1に取り込み、このオゾン接触槽21によって高濃度の
臭素酸イオンを生成し、この高濃度臭素酸イオンを含む
海水を導水渠20の導水入り口側に注入する点にある。
【0028】導水渠20は、海域の海面よりも低い位置
に海水溜めを有し、海水の自然流入で導水ができるよう
にされ、海面よりも低い位置に設けた格子状の導水口2
0Aによって海水を自然導入し、この導水を海面近くま
での高さをもつ越流用隔壁20Bを介して槽内に取り込
む。
【0029】原水ポンプ22は、導水渠20の導水口2
0Aで導水した海水をオゾン接触槽21の上部まで汲み
上げ、その上部から散水させる。オゾン接触槽21は、
オゾナイザ23から発生するオゾンガスを底部の散気管
21Aから槽内海水中に散気し、また排オゾン処理装置
24によって残留オゾンガスを処理する。
【0030】オゾン接触槽21内の海水は、その底部か
ら自然越流で導水渠20の導水入口側に導入し、導水渠
20の海水は冷却水供給ポンプ25で冷却設備側に導水
する。
【0031】以上の構成において、オゾン接触槽21で
は、貯留しておく海水に対して、オゾンガスの注入率を
高くしたり、注入時間を長くすることで、高濃度の臭素
酸イオンを生成することができる。この高濃度臭素酸イ
オンを連続的または間欠的に導水渠20に供給すること
により、導水渠20の海水に海洋生物が付着するのを防
止する。
【0032】本実施形態では、オゾン接触槽21によっ
て生成した高濃度の臭素酸イオンを含む海水を導水渠2
0に直接に供給するため、第1または第2の実施形態に
比べて、無駄なオゾン消費を減らすことができる。すな
わち、前記までの実施形態では、オゾンガスをオゾン接
触槽2の海水に注入するため、海水に含まれるオゾン反
応物にオゾンの一部が食われ、この分がオゾン処理効果
を低減させる。本実施形態では導水渠20で直接に高濃
度臭素酸イオンを含む海水を注入することにより、オゾ
ン接触槽でオゾンが海水に消費される分がなくなり、オ
ゾンガスを効率よく利用できる。
【0033】また、導水渠に直接オゾンを注入せず、溶
解した臭素酸イオンを含む海水を注入するため、導水渠
を開渠構造とすることができる。
【0034】なお、本実施形態では、気液向流式のオゾ
ン接触槽を示しているが、気液並流式に適用して同等の
作用効果を得ることができる。また、注入オゾン量の適
量制御は、前記の第2の実施形態の場合と同様にして、
排オゾン濃度一定制御、溶存オゾン濃度一定制御、オゾ
ン注入率一定制御等を行うことができる。
【0035】(第4の実施形態)図4は、本発明の他の
実施形態を示す。同図が図3と異なる部分は、オゾン接
触槽21の後段に貯留槽26を設けることでオゾン接触
槽21の補修等に際しても、貯留槽26から高濃度臭素
酸イオンを含む海水を導水渠20に導水できるようにし
た点にある。注水ポンプ27は、貯留槽26の海水を導
水渠20へ注入するためのものである。
【0036】なお、本実施形態においても、注入オゾン
量の適量制御のため、前記の第2の実施形態の場合と同
様に、排オゾン濃度一定制御、溶存オゾン濃度一定制
御、オゾン注入率一定制御等を行うことができる。
【0037】本実施形態によれば、ほぼ一定濃度にした
高濃度臭素酸イオンを含む海水を貯留槽26に貯留して
おくことができる。これにより、例えば、冷却水の使用
量、すなわち導水渠20の流量に比例した量の臭素酸イ
オンを含む海水を注入するオゾン注入率一定制御を行う
のに、オゾン接触槽21の補修やオゾン不足等にも、制
御に必要な濃度の臭素酸イオンを含む海水を不足なく安
定供給することができる。
【0038】(第5の実施形態)本実施形態は、前記の
第3または第4の実施形態における気泡等式オゾン接触
槽20に代えて、エゼクタ式オゾン注入器をもつオゾン
接触槽28を使用した場合である。
【0039】原水ポンプ22からの海水は、エゼクタ式
オゾン注入器29によってオゾナイザ23からのオゾン
ガスと気液混合させてオゾン接触槽28に吹き込むよう
にし、オゾン接触槽28には散気管を不要にした構成と
する。オゾン接触槽28から導水渠20への導水はその
上部からの越流で行う。
【0040】本実施形態は、第3または第4の実施形態
と同等の作用効果を得ることができる。また、オゾン注
入率一定制御などの制御系を設けることができる。
【0041】(第6の実施形態)本実施形態は、第5の
実施形態におけるエゼクタ式オゾン注入器29に代え
て、スタティックミキサー30を使用したオゾン注入方
法とする場合である。
【0042】オゾナイザ23からのオゾンガスは原水ポ
ンプ22で汲み上げた海水に気液混合させ、これを加圧
ポンプ31で加圧してスタティックミキサー30でオゾ
ンガスの気泡を含む海水をオゾン反応槽33に圧送す
る。
【0043】本実施形態は、前記までの実施形態とは、
海水中にオゾンガスの気泡を発生させる方法が異なる
が、他の実施形態と同様に、高濃度の臭素酸イオンを含
む海水を得て導水渠20に導水することができる。ま
た、オゾン注入率一定制御などの制御系を設けることが
できる。
【0044】(第7の実施形態)図7は、本発明の他の
実施形態を示し、オゾン処理を行う海水(原水)に、冷
却水として使用された後の海水を使用する場合である。
【0045】導水渠40は、海域の海面よりも低い位置
に海水溜めを有し、導水口40Aから海水を自然流入で
導水できるようにされる。冷却水供給ポンプ41は、導
水渠40から海水を汲み上げて冷却設備42に冷却水を
供給する。排水槽43は、冷却設備42で冷却に供され
た海水を貯留し、海域に排出する。原水ポンプ44は、
排水槽43の海水を汲み上げ、オゾン処理設備45に供
給する。
【0046】オゾン処理設備45は、前記までの実施形
態と同様に、オゾン接触槽2、21、28、オゾン反応
槽33のいずれかと、それへのオゾン供給手段、さらに
は制御装置を設けることによって、臭素酸イオンを含む
海水を生成する。
【0047】注入ポンプ46は、オゾン処理設備45に
得る臭素酸イオンを含む海水を汲み上げ、導水渠40の
入口側に供給する。
【0048】本実施形態によれば、冷却設備42で冷却
水として使用された海水の一部を汲み上げてオゾン注入
処理し、臭素酸イオンを含む海水を得て導水渠40に注
入する。この海水の循環により、排水槽43の海水には
臭素酸イオンが残留している可能性が高く、この分の注
入オゾン量を節約することができる。
【0049】(第8の実施形態)図8は、第7の実施形
態において、最終的に海域等に排出する海水中の臭素酸
イオンを除去するため、最終段に活性炭処理槽47を設
けたものである。
【0050】本実施形態によれば、海水の排出先の海域
で魚介類の養殖等を行っている場合など、臭素酸イオン
の影響が懸念される場合などに好適となる。
【0051】なお、本実施形態は、前記の第1〜第6の
実施形態にも適用できる。
【0052】(第9の実施形態)図9は、第8の実施形
態における活性炭処理槽47に代えて、光触媒反応槽4
8を設けたもので、光触媒による還元反応を利用して臭
素酸イオンを還元分解する。
【0053】本実施形態においても、臭素酸イオンの影
響が懸念される海域への排水に好適となる。また、前記
の第1〜第6の実施形態にも適用できる。
【0054】
【発明の効果】(1)海水をオゾン処理して残留性のあ
る臭素酸イオンを生成し、この臭素酸イオンの毒性によ
り魚介類の幼生を不活性化するため、末端の冷却水配管
まで海洋生物の付着を確実に防ぐことができる。
【0055】(2)直接的なオゾン反応により海洋生物
の幼生を不活性化する場合に比較して、少ないオゾン量
で不活性化できるため、建設費や運転費が安価になる。
【0056】(3)直接的なオゾン反応を利用し、か
つ、オゾン注入量を節約するため、間欠的に高濃度のオ
ゾン水を配管に注入する従来方法に比べて、臭素酸イオ
ンを利用して不活性化を行うことで連続的不活性化がで
き、大口径管や導水渠等にも適用して海洋生物の付着を
確実に防止できる。
【0057】(4)導水渠に直接オゾンを注入せず、溶
解した臭素酸イオンを含む海水を注入するシステムの場
合には、導水渠を開渠構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す冷却設備の導水システ
ムの構成図。
【図2】本発明の他の実施形態を示す導水システムの構
成図。
【図3】本発明の他の実施形態を示す導水システムの構
成図。
【図4】本発明の他の実施形態を示す導水システムの構
成図。
【図5】本発明の他の実施形態を示す導水システムの構
成図。
【図6】本発明の他の実施形態を示す導水システムの構
成図。
【図7】本発明の他の実施形態を示す導水システムの構
成図。
【図8】本発明の他の実施形態を示す導水システムの構
成図。
【図9】本発明の他の実施形態を示す導水システムの構
成図。
【符号の説明】
1、20、40…導水渠 2、21、28…オゾン接触槽 3、23…オゾナイザ 4、24…排オゾン処理装置 5、25、41…冷却水供給ポンプ 10…排オゾン濃度一定制御装置 11…オゾン注入率一定制御装置 12…溶存オゾン濃度一定制御装置 22、44…原水ポンプ 26…貯留槽 27、46…注入ポンプ 29…エゼクタ式オゾン注入器 30…スタティック式ミキサー 33…オゾン反応槽 42…冷却設備 43…排水槽 45…オゾン処理設備
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/78 C02F 1/78 (72)発明者 清水 公一 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内 (72)発明者 吉野 徳正 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内 Fターム(参考) 4D050 AA06 AB06 BB02 BD03 BD06 BD08 CA06 CA20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導水渠に取り込んだ海水を冷却設備の冷
    却水として導水する冷却設備の導水システムであって、 前記導水渠に海水を導水する前に、該海水をオゾン処理
    することで海水中の海洋生物の幼生を不活性化する臭素
    酸イオンを生成し、この海水を前記導水渠に導水するオ
    ゾン処理設備を備えたことを特徴とする冷却設備の導水
    システム。
  2. 【請求項2】 導水渠に取り込んだ海水を冷却設備の冷
    却水として導水する冷却設備の導水システムであって、 前記導水渠に導水する海水の一部をオゾン処理すること
    で海水中の海洋生物の幼生を不活性化する高濃度の臭素
    酸イオンを生成し、この海水を前記導水渠に注入するオ
    ゾン処理設備を備えたことを特徴とする冷却設備の導水
    システム。
  3. 【請求項3】 導水渠に取り込んだ海水を冷却設備の冷
    却水として導水する冷却設備の導水システムであって、 前記冷却設備で冷却水として使用された海水をオゾン処
    理することで海水中の海洋生物の幼生を不活性化する臭
    素酸イオンを生成し、この海水を前記導水渠に導水する
    オゾン処理設備を備えたことを特徴とする冷却設備の導
    水システム。
  4. 【請求項4】 前記オゾン処理設備は、排オゾン濃度一
    定制御装置と溶存オゾン濃度一定制御装置およびオゾン
    注入率一定制御装置のうち、少なくとも1つの制御装置
    を有してオゾン注入量を制御することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1に記載の冷却設備の導水システ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記冷却設備で冷却に使用された海水か
    ら臭素酸イオンを除去または分解して海域に排出するた
    めの活性炭処理装置または光触媒処理装置を備えたこと
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の冷却設
    備の導水システム。
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