JP2001145982A - 吸湿性防曇フィルム及びその製造方法 - Google Patents

吸湿性防曇フィルム及びその製造方法

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JP2001145982A
JP2001145982A JP2000152916A JP2000152916A JP2001145982A JP 2001145982 A JP2001145982 A JP 2001145982A JP 2000152916 A JP2000152916 A JP 2000152916A JP 2000152916 A JP2000152916 A JP 2000152916A JP 2001145982 A JP2001145982 A JP 2001145982A
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absorbing
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moisture
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Keiichiro Norimoto
圭一郎 則本
Naoto Iimura
直人 飯村
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    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05DPROCESSES FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05D7/00Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials
    • B05D7/02Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials to macromolecular substances, e.g. rubber
    • B05D7/04Processes, other than flocking, specially adapted for applying liquids or other fluent materials to particular surfaces or for applying particular liquids or other fluent materials to macromolecular substances, e.g. rubber to surfaces of films or sheets

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防曇性の持続期間が長く、複雑な工程を要し
ないフィルム、該フィルムの製造方法、該フィルムの使
用方法、該フィルムを貼り付けた基材、該フィルムを製
造するためのコーティング組成物、該コーティング組成
物の製造を提供することを目的とする。 【解決手段】 フィルム基体表面に吸水性有機ポリマー
を含む吸水層が形成されている、防曇性、流滴性といっ
た性状を呈するフィルムを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防曇性を呈するフ
ィルム、該フィルムの製造方法、該フィルムにより基材
に防曇性を付与する方法、該フィルムを貼り付けた基
材、該フィルムを製造するためのコーティング組成物、
該コーティング組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】浴室や洗面所といった水まわりの鏡が湯
気で曇ることはしばしば経験される。部材の表面に曇り
が生じるのは、表面が雰囲気の露点以下の温度に置かれ
ると雰囲気中の湿分が凝縮して表面に結露し、水滴状に
成長するからである。凝縮水滴が充分に細かく、それら
の直径が可視光の波長の1/2程度であれば、水滴は光
を散乱し、ガラスや鏡は見掛け上不透明となり、やはり
可視性が失われる。
【0003】湿分の凝縮が更に進行し、細かい凝縮水滴
が互いに融合してより大きな離散した水滴に成長すれ
ば、水滴と表面との界面並びに水滴と空気との界面にお
ける光の屈折により、それらの表面は翳り、ぼやけ、斑
模様になり、或いは曇る。その結果、ガラスのような透
明物品では透視像が歪んで透視性が低下し、鏡では反射
像が乱される。
【0004】洗面鏡などに、離散した多数の水滴が表面
に付着すると、それらの表面は翳り、ぼやけ、斑模様に
なり、或いは曇り、やはり可視性が失われる。
【0005】言うまでもなく、上記“曇り”は安全性や
種々の作業の能率に深い影響を与える。例えば、車両の
風防ガラスや窓ガラス、車両のバックミラーが、寒冷時
や雨天に翳り或いは曇ると、視界の確保が困難となり、
交通の安全性が損われる。計器盤のカバーガラスが曇る
とデータの読みが困難となる。
【0006】上記の問題を解決すべく、各種基材に防曇
性や流滴性を付与する試みが種々為されている。
【0007】界面活性剤を基材表面に塗布、または基材
自体に練り混みする方法はよく使われている。
【0008】またコロイダルシリカなどを用いて基材に
親水性を持たせた例も開示されている。例えば、特開昭
57-147525には基材表面に無機質水性ゾルの粒子を沈着
させた後に、無機質コロイド粒子および界面活性剤を含
む無滴材を塗布する無滴性に優れた合成樹脂成形物の製
造方法が開示されている。
【0009】またPCT/WO96/29375には基材表面に光触媒
含有層を形成することにより、前記光触媒の光励起に応
じて前記表面に親水性を付与する方法が開示されてい
る。
【0010】また特開平9-226042にはフィルム
基体表面に光触媒粒子を含有する層を形成することによ
り、前記光触媒の光励起に応じて表面に親水性を付与す
る方法が開示されている。
【0011】また、特開平9-113704のようにポリビニル
アルコールなどの吸湿性有機ポリマーを含む層を形成し
て防曇性を付与する方法が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
基材表面に親水性を付与する方法については、界面活性
剤を練り込む方法ではブリーディング(溶けだし)によ
り特に洗面所などの水まわりでは効果維持が難しい。ま
た、汚れがついて水膜が均一にならないと像のぼやけな
どが出るといった技術的課題がある。
【0013】基材に親水性層を設ける方法では、親水性
の効果が短期間しか持続せず、一旦親水性を失うと防曇
性が失われるという技術的課題がある。
【0014】基材に光触媒含有層を設ける方法では、紫
外線照射で親水性を回復することができるが、特に屋内
の使用では親水性の回復が難しい、という技術的課題が
ある。
【0015】上記の親水性を付与する方法では表面に水
膜ができるため、透過像や反射像が歪んだり、干渉じま
が発生するという技術的課題がある。また、汚れの付着
した部分は親水性を失い、曇ってしまうという技術的課
題がある。
【0016】また、吸湿性有機ポリマーを含む層を形成
する方法では膜が吸水した時に強度の低下や白濁という
技術的課題があり、これらの対策を施すために液の調整
に複雑な工程を要する、という技術的課題があった。
【0017】本発明は上記事情を鑑みてなされたもので
あり、工程が簡便で、防曇性の持続期間が長く、防曇性
を付与するために基材表面に設けられた塗膜の耐久性や
耐摩耗性に優れ、塗膜によって基材の色調や透明性がほ
とんど変化せず、基材表面に防曇性や流滴性を付与する
ためのフィルム、該フィルムの製造方法、該フィルムを
貼り付けた基材、該フィルムを製造するためのコーティ
ング組成物を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、フィルム基体表面に吸水性有機ポリマーを
含む吸水層が形成されている防曇性、流滴性を呈するフ
ィルム、そのフィルムの製造方法、フィルムを基材表面
に貼り付けることにより、基材表面に防曇性、流滴性を
付与する方法、フィルムを基材表面に貼り付けることに
より、表面に防曇性、流滴性が付与された基材、フィル
ム基体表面にコーティングして、親水性、流滴性、防曇
性、防汚性よりなる群より選ばれた性状を付与する、吸
水性有機ポリマーを含む親水層を形成させるためのコー
ティング組成物を提供する。
【0019】第一の発明は、フィルム基体表面に吸水性
有機ポリマーを含む吸水層が形成されている、防曇性を
呈する吸湿性防曇フィルムである。本発明に係る吸湿防
曇フィルムにより、防曇性の持続期間が長く、塗膜によ
って基材の色調や透明性がほとんど変化しないという効
果が得られる。
【0020】フィルム基体用の樹脂としては、ポリオレ
フィン、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテ
ル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、ポリ-P-フェニレンスルフィド、ポリ
エーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アク
リル酸エステルなどから成るフィルムが好ましく、さら
に好ましくはポリエステルフィルムが良く、その中でも
特にポリエチレンテレフタレート(以下PETと呼ぶ)
は、平滑性、寸法安定性、耐熱性、強度、高剛性、耐薬
品性、耐湿耐水性、透明性等の点から優れており、非常
に好ましい。また特に耐候性を重視する場合にはアクリ
ル系のフィルムを用いることが好ましい。
【0021】また、フィルムに耐候性を付与するため、
紫外線吸収剤やラジカルトラップ剤を含有したフィルム
を用いることもできる。
【0022】吸水性有機ポリマーとしては、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソーダ、
ポリアルキレンオキサイドといったものが好ましい。な
かでもポリビニルアルコールは造膜性が優れており、引
っ張り強度、引裂強度、摩擦強度等の物理的性質は他の
吸水樹脂に比べて優れているのでさらに好ましい。ま
た、得られる膜の透明性も優れており、さらに、耐溶剤
性、耐酸・アルカリ性も苛酷な条件でなければ実用上問
題ない。
【0023】前記ポリビニルアルコールとして好適なも
のは、ケン化価が94〜100%のものである。ケン化
価が94%未満になると吸水膜の耐水性が劣り好ましく
ない。疎水基を分子中に導入した特殊なポリビニルアル
コールはさらに耐水性が向上しており好ましい。この特
殊なポリビニルアルコールは、一例としてはRSポリマー
という名称でクラレ(株)から発売されている。
【0024】また前記ポリビニルアルコールとして好適
なものは、平均重合度が1000〜3500のものであ
り、より好ましくは1500〜2600程度のものであ
る。重合度が好ましい範囲より大きいと、コーティング
組成物の粘性が高くなりすぎて、溶解作業やコーティン
グ作業が困難になり、逆に小さいと、吸水層の膜強度が
小さくなってしまう。
【0025】第二の発明は、前記フィルム基体表面と前
記吸水層の間に易接着層が形成されており、かつ反対側
の面には易接着層がない第一の発明に記載の吸湿性防曇
フィルムである。本発明に係る吸湿防曇フィルムにより
前記発明の効果に加え、基体フィルムとコーティング層
との密着性が大幅に向上するとともに、ブロッキングを
防ぐことができる。
【0026】易接着層(プライマー)は、基体フィルム
とコーティング層との密着層を高めるため形成される。
さらに、ブロッキングを防ぐためにコーティングをほど
こす面の裏側には易接着層(プライマー)が塗布されて
いないことが好ましい。ブロッキングとは接触している
フィルム同士がくっついてしまうことを指し、巻いた状
態で高温や高湿条件下に放置しておくと起こりやすい。
【0027】第三の発明は、前記フィルム基体の前記吸
水層が形成されている反対側の表面に粘着層と離型フィ
ルムが形成されている、第一の発明又は第二の発明に記
載の吸湿性防曇フィルムである。本発明に係る吸湿防曇
フィルムにより前記発明の効果に加え、様々な基材上に
当該フィルムを貼ることで簡易に防曇性複合材を形成す
ることが出来る。また、好ましくは粘着層の表面に離型
フィルムを設けても良い。また、貼り付け面全面に前記
粘着層を設ける事に替えて、部分的な接着手段を設ける
こともできる。
【0028】本発明に係るフィルムを適用できる基材と
しては、洗面台などの鏡、乗り物用ガラス、建造物用窓
ガラス、車両用ミラー、道路鏡、計器盤カバー、眼鏡レ
ンズ、ヘルメットシールド、ゴーグル、保温ショーケー
ス等が好適なものとして挙げられるが、これに限られる
ものではない。
【0029】第四の発明は、前記吸水層の表面にさらに
保護フィルムを備えた、第一の発明乃至第三の発明いず
れかに記載の吸湿性防曇フィルムである。本発明に係る
吸湿防曇フィルムにより前記発明の効果に加え、該保護
フィルムは通常基材への貼り付け終了後にはがされ、フ
ィルムの貯蔵、運搬時の吸湿、汚染、ブロッキング、摩
耗などのダメージ、貼り付け時のスキージ等による機能
低下を防ぐことができる。
【0030】第五の発明は、前記吸水層がさらに無機系
バインダーを成分としたバインダーを含む、第一の発明
乃至第四の発明いずれかに記載の吸湿性防曇フィルムで
ある。本発明に係る吸湿防曇フィルムにより前記発明の
効果に加え、比較的短い加熱時間で十分な膜強度と耐水
性を得ることが出来る。
【0031】前記無機系バインダーとして好ましいもの
としてジルコニウム原子を含む無機系バインダーをあげ
ることができる。ジルコニウムは耐水、耐酸、耐アルカ
リ性が他のケイ素、チタン、アルミニウムよりも優れて
いるとされる。
【0032】また前記ジルコニウム原子を含む無機系バ
インダーとして好ましいものとして、ジルコニウムの酸
化物、水酸化物、オキシ水酸化物、オキシ硝酸塩、オキ
シ炭酸塩、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物、硝酸
塩、硫酸塩、炭酸アンモニウム塩をあげることができ、
その中でも特に好ましいものとして、硝酸ジルコニル
(オキシ硝酸ジルコニウム)をあげることができる。こ
れはポリビニルアルコール水溶液に混ぜるだけで硬化速
度を速くすることができ、膜の耐水性、耐アルカリ性が
向上し、かつ液の安定性も2週間程度は維持される。オ
キシ塩化ジルコニウムも同様の効果があるが、塩酸を遊
離するため、容器やコーティング装置にステンレスが用
いられている場合には腐食の原因となる可能性がある。
これらの他にアルコキシド等の原料があるが、加水分解
・重縮合反応が比較的速く、扱いにくい面がある。オキ
シ塩化ジルコニウムの添加量としてはポリビニルアルコ
ール固形分100部に対して2〜5部が好ましい。好ま
しい範囲より大きいと着色の原因となり、小さいと十分
な耐水性が得られない。
【0033】第六の発明は、前記吸水層のバインダーに
よる架橋の促進に触媒が用いられている第一の発明乃至
第五の発明いずれか記載の吸湿性防曇フィルムである。
本発明に係る吸湿防曇フィルムにより前記発明の効果に
加え、さらに架橋の促進により耐水性と膜強度を向上さ
せることが出来る。
【0034】上記触媒としては、アルキルチタン酸塩、
オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫
ジマレート等のカルボン酸の金属塩、ジブチルアミン-
2-ヘキソエート、ジメチルアミンアセテート、エタノ
ールアミンアセテートなどのアミン塩、テトラエチルペ
ンタミン、モノエタノールアミン、N,N-ジメチルベン
ジルアミン、n-ヘキシルアミン、トリブチルアミン、
エチレンジアミン、ヘキサンジアミン、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミンなどのアミン類、N-
β-アミノエチル-γ-アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン等のアミン系シランカップリング材、P-トルエ
ンスルホン酸、フタル酸、酢酸、塩酸、硝酸、硫酸、プ
ロピオン酸、マレイン酸、アジピン酸、フマル酸、吉草
酸、乳酸、酪酸、クエン酸、リンゴ酸、ピクリン酸、ぎ
酸、炭酸などの酸類、アルミニウムキレート、アルミニ
ウムアセチルアセトナート、過塩素酸アルミニウム、塩
化アルミニウム、アルミニウムイソブトキシド、アルミ
ニウムイソプロポキシドのようなアルミニウム化合物;
テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネー
トのようなチタン化合物;水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、酢酸
ナトリウム、ギ酸ナトリウム、酢酸カリウム、ギ酸カリ
ウム、プロピオン酸カリウム、テトラメチルアンモニウ
ムクロライド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、アンモニアのような塩基性化合物類;錫アセチルア
セトナート、ジブチル錫オクチレートのような錫化合
物;コバルトオクチレート、コバルトアセチルアセトナ
ート、鉄アセチルアセトナートのような含金属化合物
類、過酸化水素などの過酸化物などをあげることができ
る。
【0035】なおこれらの触媒は単独で用いることもで
きれば、組み合せて用いることもできる。
【0036】またこれらの触媒は最初からコーティング
組成物に混合しておくこともできるし、コーティング直
前にコーティング組成物に混合することもできる。
【0037】第七の発明は、前記触媒の役割をジルコニ
ウム塩から遊離する酸に持たせた第六の発明に記載の吸
湿性防曇フィルムである。例えばオキシ塩化ジルコニウ
ムからは塩酸が遊離する。本発明に係る吸湿防曇フィル
ムにより前記発明の効果に加え、別途触媒を添加しなく
てもすみ、工程を単純化することが出来る。
【0038】第八の発明は、前記吸水層がさらに界面活
性剤を含み、吸水量が飽和しても流滴性により防曇性を
呈する、第一の発明乃至第七の発明いずれかに記載の吸
湿性防曇フィルムである。ポリビニルアルコール自体の
表面は必ずしも親水性ではないため、吸水量が飽和する
と曇りが発生してしまうが、界面活性剤の作用により流
滴性を持たせることができ、吸水が飽和しても防曇性を
維持することが出来る。なお、界面活性剤の作用によっ
て親水性をあわせ持った吸水層のことを親吸水層と呼ぶ
ことにする。
【0039】前記の界面活性剤としては非常に多くの種
類があるが、実際には添加して流滴性を付与できるもの
は限られている。実験の結果、ポリオキシエチレンアル
キルエーテルやパーフルオロアルケニルポリオキシエチ
レンエーテル(いずれも非イオン系)で流滴性を付与す
ることが出来た。ただし、種類としてはこれらに限る必
要はない。また、非イオン系であればよいというわけで
もない。
【0040】前記界面活性剤の添加量としては、界面活
性剤の種類にもよるが、ポリビニルアルコールとバイン
ダーの固形分100重量部に対して界面活性剤0.02〜0.5重
量部が好ましい。この範囲より小さいと表面の親水性が
十分でなく、大きいと外観不良(ヘイズ)、膜強度の低
下、べたつきの原因になる。
【0041】第九の発明は、前記吸水層がさらに抗菌性
金属またはその化合物を含む第一の発明乃至第八の発明
いずれかに記載の吸湿性防曇フィルムである。抗菌性金
属としては銀、銅などが挙げられ、抗菌性金属の抗菌作
用により、細菌類の発生、繁殖をある程度抑制すること
ができる。またこれらに替えてイミダゾール類などの有
機系抗菌剤を用いることもできる。
【0042】第十の発明は、前記吸水層がさらに抗カビ
剤または/かつ抗菌剤を含む第一の発明乃至第九の発明
いずれかに記載の吸湿性防曇フィルムである。抗カビ作
用により、カビの発生、繁殖をある程度抑制することが
できる。本発明におけるコーティング剤の溶媒の主成分
は水であるため、抗カビ剤も水溶性であることが好まし
い。工業用の抗カビ剤には水溶性のものは少ないが、例
えば武田薬品(株)のコートサイドは水溶性であり好適に
利用できる。
【0043】第十一の発明は、水を主成分とした溶媒中
に、第一の発明に記載のポリビニルアルコールを主成分
として含み、第五の発明に記載のバインダー、第六又は
第七の発明に記載の触媒、第八の発明に記載の界面活性
剤、第九の発明に記載の抗菌性金属またはその化合物、
第十の発明に記載の抗カビ剤、抗菌剤が適宜選択され、
あるいはすべてが加えられているコーティング組成物。
これにより例えばガラスや鏡といった基材に塗布すると
いう応用が考えられる。
【0044】上記発明における吸水層にはセリウム、セ
リウム原子を含む化合物、ベンゾトリアゾール系、ベン
ゾフェノン系、サリシレート系、シアノアクリレート
系、オギザニリド系等の紫外線吸収剤を含んでも良く、
例えば窓ガラスにフィルムを貼り付けた場合に、人体に
有害な紫外線をカットすることができる。
【0045】上記発明における吸水層には、耐ブロッキ
ング性、滑性、ベタツキ防止等を付与するために、微粒
子を含んでも良い。上記微粒子として好ましいものとし
ては、酸化セリウム、酸化錫、コロイダルシリカ、コロ
イダルアルミナ、コロイダルジルコニア、コロイダルチ
タニア、アクリルエマルジョン等のエマルジョン、アク
リル酸塩被覆ポリエステル微粒子などをあげることがで
きる。
【0046】上記発明に用いるフィルムの厚みには特に
制限する必要はないが、薄すぎるとハンドリング性やイ
ンカール(コーティングした面を内側にして反ってしま
うこと)の問題があり、厚すぎるとヘイズの問題がある
ため、50〜100μmのものが好ましい。
【0047】上記発明におけるフィルムの吸水層の好ま
しい厚みは5μm〜15μmである。親水層の厚みが好
ましい上限以上であると、コーティング組成物の突沸な
どによりフィルム製造時の乾燥が難しくなったり、吸水
層の耐水性、耐久性が劣ったりする場合がある。厚みが
好ましい下限以下であると吸水層の吸水性が低くなって
防曇時間が短くなってしまう。
【0048】本発明におけるフィルム用のコーティング
組成物の粘度は200〜2000cpsである。好まし
い範囲より粘度が高いと脱泡や濾過に非常に時間がかか
るので好ましくない。好ましい範囲より低いとダイコー
ターで塗布できなくなる。
【0049】コーティング組成物の粘度はポバールの濃
度に大きく依存する。また、ケン化価や重合度や液の温
度にも依存する。例えば実施例で用いた重合度1700のRS
ポリマーの場合、30℃のときにこの粘度に相当する濃度
は6〜12%なので、コーティング組成物中のポリビニルア
ルコール固形分濃度は6〜12%が好ましい。
【0050】コーティング組成物には消泡剤としてアル
コールを添加してもよい。水よりも沸点が低い1-プロピ
ルアルコール、2-プロピルアルコール、エチルアルコー
ルが好ましい。2-プロパノールは消泡効果が大きくより
好ましい。2-プロパノールの場合、添加量は2〜5%が
好ましい。好ましい範囲より小さいと消泡効果が十分で
なく、好ましい範囲より大きいとフィルムの外観に悪影
響を及ぼす場合がある。なお、メチルアルコールは消泡
効果が小さいので好ましくない。
【0051】本発明におけるフィルムは基材に貼り付け
て用いることができる。
【0052】上記基材としては、洗面鏡、乗り物用ガラ
ス、建造物用窓ガラス、車両用ミラー、道路鏡、計器盤
カバー、眼鏡レンズ、ヘルメットシールド、ゴーグル、
保温ショーケースなどがある。
【0053】本発明におけるフィルムは汎用品として、
ロール巻き状、シート状、リボン状などの形態で用いて
もよく、特定の基材に貼り付けるためにプレカットされ
たものとして用いても良い。
【0054】前記特定の基材としては、洗面鏡、乗り物
用ガラス、建造物用窓ガラス、車両用ミラー、道路鏡、
計器盤カバー、眼鏡レンズ、ヘルメットシールド、ゴー
グル、保温ショーケースなどがある。
【0055】第十二の発明は基体となるフィルムを準備
する工程と、該フィルムに第11の発明記載のコーティ
ング組成物を塗布する工程と、その後、80℃以上17
0℃以下、より好ましくは120℃以上150℃以下で
乾燥する工程と、を含んでなる吸湿防曇フィルムの製造
方法である。この発明により、耐久性、耐水性、外観が
好ましい吸湿防曇フィルムを製造することができる。
【0056】フィルム基体用の樹脂としては、ポリオレ
フィン、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテ
ル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、ポリ-P-フェニレンスルフィド、ポリ
エーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アク
リル酸エステルなどから成るフィルムが好ましく、さら
に好ましくはポリエステルフィルムが良く、その中でも
特にポリエチレンテレフタレート(以下PETと呼ぶ)
は、平滑性、寸法安定性、耐熱性、強度、高剛性、耐薬
品性、耐湿耐水性、透明性等の点から優れており、非常
に好ましい。また特に耐候性を重視する場合にはアクリ
ル系のフィルムを用いることが好ましい。
【0057】また、フィルムに耐候性を付与するため、
紫外線吸収剤やラジカルトラップ剤を含有したフィルム
を用いることもできる。
【0058】コーティング組成物をフィルム基体表面塗
布する方法としてリバースロールコーティング、ダイコ
ーティング、ナイフコーティング、ドクターブレードコ
ーティング、各種バーコーティング、ディップコーティ
ング、グラビアロールコーティング、カレンダーコーテ
ィング、スキーズコーティング、キスコーティング、フ
ァンテンコーティング、スプレーコーティング、フロー
コーティング等があり、コーティング組成物性状や生産
ロットなどに応じて適宜選択することができる。なお、
ダイコーティングは塗布時にコーティング組成物に泡噛
みがしにくく(泡の発生が少なく)乾燥後の外観を向上
することができる
【0059】上記塗布設備にてコーティング組成物を塗
布する前にコーティング組成物中にある気泡を取り除く
為、減圧脱泡を実施すると乾燥後に気泡が入らずに外観
がさらに向上する。
【0060】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施の形態を、以下
実施例に基づいて説明する。本発明はこれらの実施例に
よって限定されるものではない。
【実施例】(実施例1)重合度1700のRSポリマー(ケン
化価97〜99%)をそれぞれ蒸留水に加えたあと90℃以上
に加熱して撹拌しながら溶解し、9%水溶液を準備した。
オキシ硝酸ジルコニウム2水和物を蒸留水に溶解し、6%
水溶液を準備した。その水溶液を上記ポリビニルアルコ
ール水溶液4kgに対して0.15kg加えた。さらに2-プロパ
ノール25%水溶液を0.4kg加えて10分間攪拌した。これ
を24時間静置してコーティング組成物1を調整した。
【0061】このコーティング組成物1〜4を厚み10
0μmの易接着処理PETフィルムにアプリケーターを
用いて塗布した後、140℃で4分間乾燥して実施例フ
ィルム1を得た。乾燥後の親水層の厚みは約10μmで
あった。
【0062】又、コーティング処理をしていない同じフ
ィルムを比較例フィルム1と呼ぶ。フィルム1の実施例
と比較例では透明性には目視外観で有意差はなかった。
ヘイズ(曇りの度合い)は比較例1が1.25だったのに対
し実施例1では0.85とむしろやや小さくなっていた。こ
れは易接着層の凸凹が吸湿層により埋められて平滑にな
るためと考えられる。
【0063】フィルム1をマイナス5℃の冷凍庫で2分
間冷却後に、室温に出しても実施例のコーティング面は
雲らなかったのに対し、比較例はただちに曇った。実施
例の親水層の鉛筆硬度はFであり、水またはエチルアル
コールのようなアルコールには溶解しなかった。コーテ
ィング面に1%水酸化ナトリウム水溶液および1%塩酸
水溶液を1時間接触させても、防露膜の溶解、剥離はな
かった。
【0064】実施例フィルム1を洗面鏡に貼り付けて6
ヶ月にわたり防曇性の維持性を調べたところ、6ヶ月経
過後も防曇性は完全に保たれていた。
【0065】(実施例2)重合度1700のポリビニルアル
コールでケン化価が98〜99%(完全鹸化)、94.5〜95.5%
(中間鹸化)、87〜89%(部分鹸化)の3種類について実
施例1と同じようにコーティング組成物2〜4を調整し
た。コーティング組成物2〜4を厚み100μmの易接着
処理PETフィルムにアプリケーターを用いて塗布した
後、140℃で4分間乾燥して実施例フィルム2を得
た。
【0066】実施例フィルム1〜4に水をつけてプラス
チック製のスキージで50往復摺動した結果を比較した。
ヘイズの値が小さいほど耐摺動性が良好であることを示
す。完全鹸化品は摺動後もヘイズは2以下で好ましい。R
Sポリマーはさらにヘイズが小さくなっており、より好
ましい。部分鹸化品の方が中間鹸化品よりヘイズが小さ
いが、目視観察では部分鹸化の方が表面に凹凸が生じて
おり、一旦表面が溶けて傷が埋まるためと思われる。
【0067】
【表1】
【0068】実施例フィルム1〜4について防曇試験を
以下のように行った。吸湿膜をコーティングしたフィル
ムを50℃乾燥機中に30分放置し乾燥させた。恒温水槽を
用意し、水温35℃に30分保持して中の湿度が100%になる
ようにした。蓋から液面の距離は5cmとした。フィルム
を乾燥機から取りだし、蓋の一部を開けてフィルムを載
せ、さらにガラス板を載せた。フィルムが3分の1曇るま
での時間を防曇時間とした。なお、試験中の室温は27℃
に維持した。
【0069】中間鹸化と完全鹸化はともに防曇時間8分3
0秒程度で大きな差はなかった。RSポリマーは6分30秒と
やや防曇時間が短かった。部分けん化品は防曇時間が長
かったが、試験後もヘイズが残ってしまったので実用に
適さない。中間鹸化品もわずかだがヘイズが残ってい
た。フィルムの表面温度を5℃に保ち、水槽を30℃にし
たときの試験ではRSポリマー、完全鹸化品、中間鹸化品
いずれも防曇時間は1分30秒程度であった。部分鹸化品
は5分以上たっても曇らなかったが、表面が膨潤してし
まっていた。
【0070】(実施例3)重合度1700、ケン化価97〜99%
のRSポリマーを蒸留水に溶解し、9%水溶液を準備した。
この水溶液4kgにオキシ硝酸ジルコニウム6%水溶液を0.0
25kg、0.05kg、0.75kg、0.1kg、0.125kg、0.15kg、0.2k
g、0.25kg加えた。さらに2-プロパノールを0.4kg添加し
た後10分間撹拌し、24時間放置してコーティング剤5〜1
2とした。コーティング剤5〜12においてポリビニルアル
コール100重量部に対して硝酸ジルコニウムが0.5、1、
1.5、2、2.5、3、4、5重量部になっている。100ミクロ
ンの易接着処理済みのPETフィルムにアプリケーターで
乾燥膜厚が10ミクロンになるようにコーティングをおこ
なった。乾燥機で140℃、4分間乾燥し、実施例フィルム
5〜12を得た。
【0071】先ほどと同様、耐水性を調べるために実施
例フィルム5〜12についてスキージで50回こすったとき
のヘイズの値を測定した。また、塗布前との色差を測定
した。オキシ硝酸ジルコニウムの量が多いと黄色く着色
するので4%以下が好ましいことがわかった。少なすぎる
と耐水性がなくなるので2%以上が好ましい。2.5%でpHは
約3であった。
【0072】
【表2】
【0073】(実施例4)実施例1で作製したコーティン
グ組成物1に対して以下の各種界面活性剤を添加してコ
ーティング組成物13〜23を調整した。添加量は添加剤4k
gに対して0.369gとした。ポリビニルアルコールとオキ
シ硝酸ジルコニウムの固形分100重量部に対し0.01重量
部となる。コーティング組成物13〜23を100ミクロンの
易接着処理済みのPETフィルムにアプリケーターで乾燥
膜厚が10ミクロンになるようにコーティングをおこなっ
た。乾燥機で140℃、4分間乾燥し、実施例フィルム13〜
23を得た。これらの実施例フィルムについて接触角とヘ
イズの測定を行った。表3からグランエコーM12を添加す
ると接触角が低くなり好ましい。ノニオン(非イオン)
でも接触角が高いものもあり一概にノニオンが良いとは
いえない。 (13)グランエコーM-12 ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、三洋化成工業(株)製 (14)FT-251 パーフルオロアルケニルポリオキシエチ
レンエーテル、ネオス(株)製 (15)ビューライトA5000 スルホコハク酸ポリオキシ
エチレンラウロイルエタノールアミド二ナトリウム、三
洋化成工業(株)製 (16)レボン2000L ラウリン酸アミドプロピルベタイ
ン液、三洋化成工業(株)製 (17)レボン2000HG ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタ
イン液、三洋化成工業(株)製 (18)イオネットT80C モノオレイン酸ポリオキシエチ
レンソルビタン、三洋化成工業(株)製 (19)イオネットT60C モノステアリン酸ポリオキシエ
チレンソルビタン、三洋化成工業(株)製 (20)TG-C 親油型モノステアリン酸グリセリン、三洋
化成工業(株)製 PEG6000S ポリエチレングリコール、三洋化成工業
(株)製 (21)Tween20 ポリオキシエチレンソルビタンモノラ
ウレート (22)Tween40 ポリオキシエチレンソルビタンモノパ
ルミレート (23)Tween80 ポリオキシエチレンソルビタンモノオ
レート
【0074】
【表3】
【0075】(実施例5)実施例1で作製したコーティン
グ組成物1に対して界面活性剤グランエコーM-12の添加
する際、添加量を変化させて接触角と外観(ヘイズ)の
測定を行った。コーティング組成物4kgに対して0.0369
g、0.0738g、0.185g、0.369g、0.738g、1.85g添加量し
てコーティング組成物24〜29を得た。ポリビニルアルコ
ールとオキシ硝酸ジルコニウムの固形分100重量部に対
しグランエコーM-12は0.01、0.02、0.05、0.1、0.2、0.
5重量部となる。コーティング組成物24〜29を100ミクロ
ンの易接着処理済みのPETフィルムにアプリケーターで
乾燥膜厚が10ミクロンになるようにコーティングした
後、乾燥機で140℃、4分間乾燥して実施例フィルム24〜
29を得た。表4から界面活性剤の固形分比が0.01%以下だ
と表面の親水性が十分でなく、0.5%以上だと外観不良
(ヘイズ)の原因になる。また、膜強度の低下、べたつ
きが見られた。したがって界面活性剤の添加量は0.02%
以上0.5%未満が好ましい。
【0076】
【表4】
【0077】(実施例6)実施例1で作製したコーティン
グ組成物1を100ミクロンの易接着処理済みのPETフィル
ムにアプリケーターでコーティングをおこなう際、アプ
リケーターのギャップを調整することにより厚さを変化
させた。乾燥機で140℃、4分間乾燥し、実施例フィルム
30〜36を得た。測定された膜厚は実施例フィルム30が2.
2ミクロン、実施例フィルム31が4.3ミクロン、実施例フ
ィルム32が5.1ミクロン、フ実施例ィルム33が6.0ミクロ
ン、実施例フィルム34が7.6ミクロン、実施例フィルム3
5が8.6ミクロン、実施例フィルム36が11.4ミクロンであ
った。実施例フィルム30〜36について防曇時間を比較し
た。吸水層が吸湿出来る量は膜厚に依存するので防曇時
間は膜厚に依存することが確認できた。5ミクロンでは
防曇時間が5分を下回っているので膜厚は6ミクロン以上
が好ましい。生産用のコーティング装置においては乾燥
時間が約3分と短い場合、膜厚が19ミクロンよりも厚い
とコーティング組成物が乾燥しにくくなり、また、突沸
も起こりやすくなり、外観不良の原因となることがわか
った。15ミクロンでは問題なく塗布することができた。
したがって膜厚は6ミクロン以上15ミクロン以下が好ま
しい。
【0078】
【表5】
【0079】(実施例7)実施例1で作製したコーティン
グ組成物1を100ミクロンの易接着処理済みのPETフィル
ムにアプリケーターでコーティングをおこなう際に加熱
時間を1分、2分、3分、4分と変えて実施例フィルム37〜
39を得た。膜厚は10ミクロン、加熱温度は140℃とし
た。実施例フィルム37〜39について摺動試験を行った。
ポリビニルアルコールは一般に加熱温度を高く、加熱時
間を長くするほど結晶化度が上がり、耐水性が向上す
る。ただし、あまり高いと分解してしまう。PETの耐熱
温度を考慮すると加熱温度は約145℃が上限となる。表
からは140℃では4分以上が好ましいが、実際の塗工機で
は145℃まで上げられるのと風量などの条件が異なるた
め3分程度でも十分硬化していた。
【0080】
【表6】
【0081】(実施例8)実施例1のコーティング組成物
1に以下の種類のアルコールを濃度2、5、10%とふって
添加してコーティング組成物30〜41を得た。コーティン
グ組成物30〜41について液面の泡の消え方を調べた。コ
ーティング組成物30〜41を100ミクロンの易接着処理済
みのPETフィルムにアプリケーターで乾燥膜厚が10ミク
ロンになるようにコーティングをおこない実施例フィル
ム40〜51を得た。実施例フィルム40〜51の外観を観察し
た。2-プロピルアルコール (組成物30〜32、フィルム4
0〜42):2%という少量でも消泡効果が得られるので好
適に用いることができる。ただし、添加量が5%以上では
「波打ち」(しわ)が生じたため5%未満が好ましい。沸
点82.4℃。1-プロピルアルコール(組成物33〜35、フィ
ルム43〜45):エタノールより消泡効果が高い。ただし
10%ではフィルムに外観ムラが生じたため10%未満が好ま
しい。沸点97.15℃。エチルアルコール(組成物36〜3
8、フィルム46〜48):消泡効果はそれほど高くない
が、毒性は他のアルコールよりも低い。ただし価格が高
い。沸点78.3℃。メチルアルコール(組成物39〜41、フ
ィルム49〜51):消泡効果が弱いうえ、凝集作用がある
ので好ましくない。沸点64.7℃。
【0082】
【表7】
【0083】(実施例9)実施例1のコーティング組成物
1に防かび剤を加え、膜の外観を評価した。外観の良い
ものについては防かび性を評価した。武田製薬のコート
サイド、ゼネカのDensil S100, Vanquish 100をそれぞ
れコーティング組成物100重量部に対して0.2重量部添加
してコーティング組成物42〜44を調整した。コーティン
グ組成物42〜44を100ミクロンの易接着処理済みのPETフ
ィルムにアプリケーターで乾燥膜厚が10ミクロンになる
ようにコーティングをおこない実施例フィルム52〜54を
得た。Densil S100、Vanquish 100はいずれも非水溶性
であり、PVA溶液にまぜると液が白濁してしまい、フィ
ルムに塗布しても粒子が残っているためにヘイズが大き
くなるなどの外観不良が起きてしまった。武田薬品のコ
ートサイドはPVA溶液との相溶性に優れており、外観不
良の原因とはならなかった。ただし、一部のカビには効
果がなかった。
【0084】(実施例10)次に本発明に係わるフィル
ムの本製造方法の一例を説明する。図1はフィルム製造
装置である。以下各図に従って説明する。
【0085】重合度1700のRSポリマー(ケン化価97〜99
%)36kgを蒸留水364kgに加えて密閉容器内で撹拌しなが
ら60℃に2時間加熱したあと自然冷却させた。さらに18
時間撹拌を続けて膨潤させた。再び撹拌しながら昇温
し、95℃以上で2時間保持した後自然冷却して9%水溶液
を準備した。オキシ硝酸ジルコニウム2水和物0.9kgを
蒸留水14.1kgに溶解し6%水溶液を15kg準備した。その水
溶液を上記ポリビニルアルコール水溶液に対して加え
た。さらに2-プロパノール25%水溶液を40kg、界面活性
剤グランエコーM-12を0.0369kgと防かび剤サイドコート
を0.8kg加えて10分間攪拌した。これを24時間静置
して製造用のコーティング組成物を調整した。
【0086】最初に、厚み50μmの易接着処理ポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルムを準備し、塗
料を塗布する前のフィルムロール1に装着した。次に、
脱泡装置付塗料タンク4に上記コーティング組成物(塗
料)を入れた。脱泡装置付としたのは、コーティング組
成物を塗布する前にコーティング組成物中にある気泡を
取り除き、最終外観をさらに向上させるためである。次
に、塗料を塗布する前のフィルムロール1に装着したフ
ィルムを一定の速度で巻き出し、ダイコーターヘッド5
をフィルムに押し付け、塗料をフィルム表面に付着させ
た。この時、脱泡装置付塗料タンク4から送り出す塗料
の量を1.3mL/min、及び該フィルムの送り出し速
度を7.1m/minに調整してコーティング組成物の膜
厚を10μmになるように調整した。塗布する方法とし
ては本実施例のダイコーティング法に限られるものでは
ないが、ダイコーティング法は塗布時にコーティング組
成物に泡噛みがしにくいため泡の発生が少なく、乾燥後
の外観を向上することができるので好ましい。次に、第
一乾燥炉が120℃、第二乾燥炉が140℃、第三乾燥
炉が145℃、第四乾燥炉が135℃に設定してある塗
料を硬化させるための乾燥炉6〜9の中に該フィルム
を、フィルムの送り出し速度7.1m/minにて通し、
塗料を乾燥および硬化を促進させ、最後に塗料を硬化さ
せるための乾燥炉6から出てきたフィルムを、塗料を塗
布した後のフィルムロール2に巻き取った。
【0087】
【発明の効果】本発明により、工程が簡便で高額の費用
や大規模な設備を必要とせず、高温の熱処理工程を必要
とせず、防曇性の持続期間が長く、防曇性を付与するた
めに基材表面に設けられた塗膜の耐久性や耐摩耗性に優
れ、塗膜によって基材の色調や透明性がほとんど変化せ
ず、親水性の発現に光を必要としない、基材表面に防曇
性や流滴性を付与するためのフィルム、該フィルムの製
造方法、該フィルムの使用方法、該フィルムを貼り付け
た基材、該フィルムを製造するためのコーティング組成
物、該コーティング組成物の製造方法を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 フィルム製造装置
【符号の説明】
1:塗料を塗布する前のフィルムロール 2:塗料を塗布した後のフィルムロール 3:フィルムを送るためのガイドロール 4:脱泡装置付塗料タンク 5:塗料をフィルムに塗布するためのダイコーターヘッ
ド 6:塗料を硬化させるための第一乾燥炉 7:塗料を硬化させるための第二乾燥炉 8:塗料を硬化させるための第三乾燥炉 9:塗料を硬化させるための第四乾燥炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 C09D 1/00 C09D 1/00 129/04 129/04 Z C09J 7/02 C09J 7/02 Z Fターム(参考) 4F006 AA12 AA15 AA17 AA22 AA31 AA35 AA36 AA38 AA39 AA40 AB20 BA10 CA04 CA05 4F100 AA00B AK01B AK21B AK42 AR00B AR00C AR00D AS00B AT00A BA04 BA07 BA10B BA10D CA12B CA18B EH462 EJ422 GB31 JA07B JA20B JD15B JK09 JL00 JL07 JL11C JL13D YY00B 4J002 BE021 BG011 CH021 DD026 DE096 DE246 DF036 DG046 4J004 AB01 CC03 CD05 DB03 4J038 AA011 CE022 CG032 DF022 DF042 HA066 HA211 HA256 JA23 JA47 JB32 JC40 KA02 KA04 KA09 MA08 NA05 NA06 PA18 PC08

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム基体表面に吸水性有機ポリマー
    を含む吸水層が形成されている、防曇性を呈する吸湿性
    防曇フィルム。
  2. 【請求項2】 前記フィルム基体表面と前記吸水層の間
    に易接着層が形成されており、かつ反対側の面には易接
    着層がない請求項1に記載の吸湿性防曇フィルム。
  3. 【請求項3】 前記フィルム基体の前記吸水層が形成さ
    れている反対側の表面に粘着層と離型フィルムが形成さ
    れている、請求項1、2に記載の吸湿性防曇フィルム。
  4. 【請求項4】 前記吸水層の表面にさらに保護フィルム
    を備えた、請求項1乃至3いずれか1項に記載の吸湿性
    防曇フィルム。
  5. 【請求項5】 前記吸水性有機ポリマーが、ポリビニル
    アルコールを含む請求項1乃至4いずれか1項に記載の
    吸湿性防曇フィルム。
  6. 【請求項6】 前記ポリビニルアルコールの平均重合度
    が1000〜3500であり、ケン化度が94〜100
    %である請求項5に記載の吸湿性防曇フィルム。
  7. 【請求項7】 前記吸水層がさらに無機系バインダーを
    成分としたバインダーを含む、請求項1乃至6いずれか
    1項に記載の吸湿性防曇フィルム。
  8. 【請求項8】 前記無機系バインダーがジルコニウム原
    子を含む無機系バインダーを含む、請求項7に記載の吸
    湿性防曇フィルム。
  9. 【請求項9】 前記ジルコニウム原子を含む無機系バイ
    ンダーが、ジルコニウムの酸化物、水酸化物、オキシ水
    酸化物、オキシ硝酸塩、オキシ炭酸塩、ハロゲン化物、
    オキシハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸アンモニウ
    ム塩からなる群より選ばれたものである、請求項8に記
    載の吸湿性防曇フィルム。
  10. 【請求項10】 前記バインダーが、前記吸水性有機ポ
    リマー100重量部に対して2〜5重量部含まれた、請
    求項7乃至9いずれか1項に記載の吸湿性防曇フィル
    ム。
  11. 【請求項11】 前記吸水層のバインダーによる架橋の
    促進に触媒が用いられている、請求項7乃至10いずれ
    か1項に記載の吸湿性防曇フィルム。
  12. 【請求項12】 前記触媒の役割をジルコニウム塩から
    遊離する酸に持たせた請求項10記載の吸湿性防曇フィ
    ルム。
  13. 【請求項13】 前記吸水層がさらに界面活性剤を含
    み、吸水量が飽和しても流滴性により防曇性を呈する、
    請求項1乃至12いずれか1項に記載の吸湿性防曇フィ
    ルム。
  14. 【請求項14】 前記界面活性剤が非イオン性界面活性
    剤である請求項1乃至13に記載の吸湿性防曇フィル
    ム。
  15. 【請求項15】 前記吸水層がさらに抗菌性金属または
    その化合物を含む請求項1乃至14いずれか1項に記載
    の吸湿性防曇フィルム。
  16. 【請求項16】 前記吸水層がさらに抗カビ剤または/
    かつ抗菌剤を含む請求項1乃至15いずれか1項に記載
    の吸湿性防曇フィルム。
  17. 【請求項17】 前記吸水層の厚みは5μm〜15μm
    である、請求項1乃至16に記載の吸湿性防曇フィル
    ム。
  18. 【請求項18】 水を成分とした溶媒中に、請求項5又
    は6に記載のポリビニルアルコールを成分として含み、
    請求項7乃至10いずれか1項に記載のバインダー、請
    求項11又は12に記載の触媒、請求項13又は14に
    記載の界面活性剤、請求項15に記載の抗菌性金属また
    はその化合物、請求項16に記載の抗カビ剤、抗菌剤が
    適宜選択されているコーティング組成物。
  19. 【請求項19】 基体となるフィルムを準備する工程
    と、 該フィルムに請求項18記載のコーティング組成物を塗
    布する工程と、 その後、80℃以上170℃以下で乾燥する工程と、 を有する吸湿防曇フィルムの製造方法
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