JP2001144316A - 反射式太陽光発電装置 - Google Patents

反射式太陽光発電装置

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JP2001144316A JP32325899A JP32325899A JP2001144316A JP 2001144316 A JP2001144316 A JP 2001144316A JP 32325899 A JP32325899 A JP 32325899A JP 32325899 A JP32325899 A JP 32325899A JP 2001144316 A JP2001144316 A JP 2001144316A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的に太陽を追尾することなく、効率的な
太陽光発電を実施することができる反射式太陽光発電装
置を提供する。 【解決手段】 一面が太陽に面して配されかつ他面が発
電体(太陽電池セル)10の受光面10aに対して所定
の角度で配される第1反射板11と、この第1反射板1
1との間で太陽光を複数回繰り返して反射させながら太
陽光を受光面10aに導くように、第1反射板11に対
して所定の角度で配される第2反射板12とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽からの光エネ
ルギーを反射板に反射させ、その光を太陽電池セル(発
電体)に照射して発電する太陽光発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電体としての太陽電池セルは、太陽か
らの光(太陽光)の照射によって半導体から電子を放出
し、その電子を外部回路に取り出すことによって電力を
得るもので、火力発電装置のように発電時に二酸化炭素
等の環境に悪影響を及ぼす汚染物質の排出が無く、環境
適合性が高いクリーンな発電装置である。こうした理由
から、近年多方面での応用が検討され、各種装置の電力
源や住宅用の小型発電装置として利用が進みつつある。
【0003】ところで、太陽電池セルに太陽光を照射し
て電力を取り出すには、材料となる半導体内部の充満帯
中の電子にエネルギーを与えて伝導帯に移動させる必要
があり、このような電子の移動に必要なエネルギーは物
質に固有の値となっている。太陽光には、種々の波長の
ものが含まれており、このうち長波長のものは上記のよ
うな電子の移動のためのエネルギーとしては作用せず、
ある一定の波長の光のみが半導体に吸収され、電子の移
動に使用される。そのため、太陽電池セルから電力を有
効に取り出すには、セルを形成する材料に応じたエネル
ギーを有する光(太陽光)が必要になる。
【0004】シリコン系材料から構成される太陽電池セ
ルにおいては、結晶系のものでは、0.4〜1.1μm、また
非晶質系のものでは、0.4〜0.7μmの波長の光が発電に
用いられる。太陽から地上に照射される光のエネルギー
は日射強度が高い状態で約1kW/m2 であり、このセ
ルにおける太陽光から電気へのエネルギー変換効率(発
電効率)は前者が約15%,後者が約10%である。
【0005】太陽光発電装置は、このような発電特性を
持った太陽発電セルを多数平面状に並べて直列・並列に
接続し、所望の電力を得るものである。このとき、太陽
発電セルは、太陽光を効率的に受光することを目的とし
て、受光面が南に向いた状態で一定の仰角を持って設置
される。なお、太陽電池セルの出力は電子の移動量に応
じて変化し、移動する電子の量は光の強さに比例するの
で、出力には日射強度が影響し、太陽光の強度が大きく
なるほど大きな発電電力が得られる。通常、日射強度が
高い状態での出力が太陽電池セルの定格出力となり、こ
の値をベースとして目的とする発電電力を持ったシステ
ムが組み立てられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、太陽光
発電装置の発電電力には光の強度とともに、太陽電池セ
ルの温度が大きく影響している。すなわち、セルの温度
が高くなるとセルの出力が低下する。こうした特性が実
用装置における欠点の一つになっている。
【0007】図8は、太陽電池セルによる発電出力(出
力電力、出力電流)の1日のプロファイルを示してい
る。日の出とともに太陽光の光量が増しこれに連れて出
力電力が増大し、午後は逆に日射強度の低下に連れて出
力が低下している。また、図9は、この特性から発電効
率を求め、太陽電池セルの発電効率と太陽光の日射強度
との関係をプロットしたものである。午前の時間帯にお
いては、日射強度が高くなるに連れて発電効率が増加す
るが、12%程度に達した後、低下した。一方、午後の
時間帯においては、午前の特性とほぼ似た日射強度依存
性を示したが全体的に効率は低下した。図中には、セル
温度が25°のときの発電効率が点線で示されており、
セル温度の上昇により発電効率が低下していることが分
かる。なお、1000W/m2 近辺の領域では約2%の
発電効率の低下がある。また、午後の時間帯において
は、一度上昇したセル温度がなかなか低下せず高い温度
を保っているため、光量が午前と同一であっても全体的
に午前よりも1%低い発電効率を示した。
【0008】また、図10に示すように、発電効率の一
日の変化を、セル温度を25°としたときの予測値と実
測値とで比較したところ、予測値では、光の量に応じて
全体的に高い効率が得られているのに対し、実測値で
は、セル温度の上昇のために日射時間帯のほぼ全域で効
率が低下していることが分かる。したがって、セル温度
の上昇を抑制しない限り、光強度が大きく本来高い発電
出力が得られる日中の時間帯においても、逆に効率が低
下してしまうことが分かった。なお、この図10に示す
発電効率の差(予測値と実測値との差)が発電出力に及
ぼす影響を求めたところ、セル温度が上昇した状態(実
測値)における一日当たりの発電電力を1とすると、セ
ル温度を25°とした場合(予測値)には発電出力が約
20%も向上することが分かった。
【0009】太陽電池セルの温度上昇の原因の一つとし
ては、太陽から供給される光の中に発電に有効に使用さ
れない約1μm以上の波長の成分が含まれていることが
挙げられる。こうした長波長領域の光はいわゆる赤外線
といわれる熱線であり、この光がセルに照射されると、
セルの温度上昇が生じることになる。
【0010】一方、太陽電池セルの製造コストは現段階
では高いため、単位発電電力あたりのコストを低下させ
るには、まず太陽電池の製造コストを低減させる必要が
ある。しかしながら、上述した理由により太陽電池セル
の温度上昇を抑制して発電出力を向上させる検討も必要
である。
【0011】そこで、発電に使用されない長波長領域の
光を熱として取り出すことで、このようなセル温度の上
昇を抑制する提案がなされている。例えば特開平8-3
06218号公報には、太陽電池のセルの下部に反射ミ
ラー系を設け、これにより発電に必要な波長領域の光と
不要な波長領域の光とを分離し、各光を集光および集熱
するガラス管回転追尾形の発電装置が示されている。こ
の装置では、太陽電池セルの面積が小さくて済み、熱回
収においても温度レベルの高い熱の回収が行えるという
利点がある。
【0012】しかしながら、こうした装置では、太陽の
方向に合わせて発電装置を設置し、さらに、季節・日中
の時間による太陽の位置の変化に併せて装置全体の方向
を精密に制御(追尾制御)する必要があった。そのた
め、機構が複雑になったり追尾のための動力が必要にな
ってしまう。さらに、こうした機械的な追尾方法では、
設置や制御が難しく、さらに駆動装置の維持管理のため
に日常保守等が必要になるなど、実用運用が難しいとい
う問題があった。
【0013】本発明は、上述する事情に鑑みてなされた
ものであり、機械的に太陽を追尾することなく、効率的
な太陽光発電を実施することができる反射式太陽光発電
装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、太陽光を受光面に受けて発
電する発電体を備える反射式太陽光発電装置において、
一面が太陽に面して配されかつ他面が前記受光面に対し
て所定の角度で配される第1反射板と、該第1反射板と
の間で前記太陽光を複数回反射させながら該太陽光を前
記受光面に導くように、前記第1反射板に対して所定の
角度で配される第2反射板とを備える技術が採用され
る。また、請求項2に係る発明は、請求項1の反射式太
陽光発電装置において、前記第1反射板と前記第2反射
板と前記発電体の前記受光面とは、略三角形の断面形状
を呈しかつ前記太陽光を前記受光面に導く反射体を構成
する技術が採用される。また、請求項3に係る発明は、
請求項1または2の反射式太陽光発電装置において、前
記第2反射板は、前記第1反射板との狭角が0°を超え
て30°以下になるように配される技術が採用される。
また、請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれ
かの反射式太陽光発電装置において、前記第2反射板
は、所定の波長を超える長波長領域光を透過させかつ他
の波長領域の光を反射させる機能を有する技術が採用さ
れる。また、請求項5に係る発明は、請求項1から4の
いずれかの反射式太陽光発電装置において、前記反射体
は、複数が隣接して配設される技術が採用される。ま
た、請求項6に係る発明は、請求項1から5のいずれか
の反射式太陽光発電装置において、前記第2反射板を透
過した前記太陽光の熱を回収する熱回収部を備える技術
が採用される。また、請求項7に係る発明は、請求項6
の反射式太陽光発電装置において、前記熱回収部は、前
記太陽光の熱を吸収する集熱体と、媒体を介して前記集
熱体の熱を媒体を介して回収するための熱回収用媒体流
路とを備える技術が採用される。また、請求項8に係る
発明は、請求項1から7のいずれかの反射式太陽光発電
装置において、前記発電体は、結晶系シリコン、非結晶
系シリコン、およびGaAsのうち少なくとも1つを用
いたセル、もしくは銅、インジウム、およびセレンのう
ち少なくとも1つを主成分に用いたセルで構成される技
術が採用される。
【0015】こうした技術を採用することにより、本発
明では、第1反射板と第2反射板との間で太陽光を複数
回反射させながらその太陽光を発電体の受光面に導くた
め、太陽の位置が変化して入射角が変化しても、太陽光
を繰り返し反射させて受光面に導くことが可能となる。
さらに、所定の波長を超える長波長領域光を透過させ、
他の波長領域の光を反射させる機能を第2反射板に持た
せることで、受光面の温度上昇を抑え、効率的に発電電
力を得ることが可能となる。さらに、第2反射板を透過
した光の熱を回収することで、発電に利用されなかった
光を利用して熱エネルギーを得ることができる。これら
により、機械的に太陽を追尾することなく、効率的な太
陽光発電を実施することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る反射式太陽光
発電装置の一実施形態について図面を参照して説明す
る。図1は、本実施形態の反射式太陽光発電装置の全体
構成を示しており、符号10は発電体としての太陽電池
セル、11は上側反射板(第1反射板)、12は下側反
射板(第2反射板)、13は熱回収部である。
【0017】太陽電池セル10は、太陽光を受光面10
aに受けて発電するものであり、ここでは、結晶系シリ
コンセルを用いている。太陽電池セル10としては、こ
の結晶系シリコンセルに限るものではなく、非結晶系シ
リコン、GaAs、CdTe、CdSを用いた構成とし
てもよく、さらに銅、インジウム、およびセレンのうち
1つを主成分に用いたセルで構成してもよい。
【0018】上側反射板11は、太陽光を透過するとと
もに、下側反射板12で反射された光を反射させるもの
であり、例えばパイレックスガラスなどの透過部材が用
いられる。一方、下側反射板12は、所定の波長を超え
る長波長領域光を透過させかつ他の波長領域の光を反射
させる機能を有しており、ここでは赤外線を透過させる
コールドミラーを用いている。
【0019】これらの受光面10a、上側反射板11、
および下側反射板12は、略三角形状の断面形状を形成
するように互いに予め定められた所定の角度で組み合わ
されて、太陽光を集光する空間を有する反射体20を構
成している。
【0020】すなわち、図2に示すように、上側反射板
11は、第1面11aが太陽に面して配されるとともに
その裏側の第2面11bが太陽電池セル10の受光面1
0aを太陽から覆うように、受光面10aに対して所定
の角度で配され、下側反射板12は、上側反射板11と
の間に鋭角を形成するように上側反射板11に対して所
定の角度で配され、受光面10aは、これら上側反射板
11および下側反射板12に挟まれるように反射板1
1、12と一端辺同士を互いに近接して配されている。
これにより、受光面10aと、上側反射板11の第1面
11aと、下側反射板12の上面12aとに面する前記
空間が形成される。また、ここでは、下側反射板12に
対して受光面10aが略垂直に配され、さらに上側反射
板11と下側反射板12との狭角は0°を超えて30°
以下の所定の角度となっている。こうした角度は反射体
20の大きさなどの条件に基づいて実験などにより適切
な値に予め定められている。
【0021】熱回収部13は、下側反射板12を透過し
た光の熱を回収するためのものであり、下側反射板12
の下面12b側に配され、熱を吸収するための集熱体2
1と、この集熱体21の熱を媒体を流して回収するため
の熱回収用媒体流路22と、集熱体21を断熱する断熱
部材23と、これらの各部材を収容する筐体24とから
構成されている。
【0022】集熱体21は、熱を伝えやすい例えば銅材
質のもので形成され、下側反射板12からの太陽光を受
ける面を開放した状態で、断熱部材23に覆われてい
る。熱回収用媒体流路22は、前記集熱体21から効率
的に熱回収できるように、集熱体21との接触面積が広
くなうように配されている。なお、熱の拡散を抑制する
ために、筐体24内を真空状態にしておくといったこと
も行われる。
【0023】上述構成の太陽光発電装置では、太陽光は
まず上側反射板11に所定の角度で入射し、この上側反
射板11を透過して下側反射板12を照射する。下側反
射板12では、この太陽光のうち、赤外線のみを透過さ
せ、残りの光を反射させる。下側反射板12で反射した
光は、上側反射板11と下側反射板12との間で複数回
にわたって繰り返し反射し、下側反射板12の上面12
aに略平行な方向に進行して、太陽電池セル10の受光
面10aに集光される。受光面10aに集光された光
は、赤外線を含まない発電に有効な光であることから、
受光面10aは温度上昇することなく効率的に発電す
る。
【0024】一方、下側反射板12を透過した光は、筐
体24内に入り、集熱体21を照射する。前述したよう
にこの光は長波長領域の赤外線であるため、集熱体21
が加熱される。そして、集熱体21の熱は、熱回収用媒
体流路22を流れる水などの媒体に熱交換によって回収
される。
【0025】このように、本実施形態の太陽光発電装置
では、上側反射板11と下側反射板12との間で太陽光
を複数回反射させながらその太陽光を発電体の受光面1
0aに導くため、太陽の位置が変化して入射角が変化し
ても、太陽光を繰り返し反射させることで、太陽光を受
光面10aに導くことが可能となる。さらに、下側反射
板12によって、長波長領域の赤外線を透過させ、他の
波長領域の光を反射させるため、受光面10aの温度上
昇を抑え、発電に有効利用される短波長の光を用いて効
率的に発電電力を得ることができる。さらに、下側反射
板12を透過した光の熱を回収することで、発電に利用
されなかった光を利用して連続的に熱エネルギーを得る
ことができる。すなわち、セル温度の上昇を抑えた上で
発電を行わせ、同時に下部に透過してきた長波長の光を
熱等として利用する事を可能としている。
【0026】また、本実施形態の太陽光発電装置では、
上側反射板11と下側反射板12と受光面10aとによ
り略三角形の断面を呈する反射体20を構成するため、
この断面における各辺長さおよび角度を適切に定めるこ
とで、さらに効率的に発電電力を得ることが可能とな
る。しかも、簡潔な機構で構成でき、製造コストの低減
を図ることができる。
【0027】このように、本実施形態の太陽光発電装置
によれば、太陽光の入射角が変わっても光を集光させて
太陽電池セル10の受光面10aに照射するような構造
となっており、この結果、太陽を追尾しなくても受光面
10aに太陽光を照射させることが可能になる。これに
よって従来のような太陽を追尾する必要性を除き、装置
の故障防止と維持の簡略化を実現した、発電と熱利用が
可能な太陽光発電を実施することができる。
【0028】図3は、上述構成の太陽光発電装置を複数
並べて設置した様子を示している。各装置は、太陽電池
セル10の受光面10aが南を向くように配され、さら
に熱回収部13の底面が水平となるように設置される。
また、各装置を連通する熱回収用媒体流路22を形成す
るために、近接する装置同士の熱回収用パイプ40が接
続されている。こうした構成により、熱回収用媒体流路
22を流れる媒体は、各装置の集熱体21内を順に流
れ、所望の温度に加熱される。また、受光面10aに平
行な方向(東西方向)に隣接して装置を並べて配設され
るため、反射体20(図1参照)が隣接して配されるこ
とになる。すなわち、一の装置の反射板11、12(図
1参照)で反射した光のうち、反射体20から飛び出し
た光が別の装置の反射体20内に入り、光の漏れが少な
くなるので、さらに効率的に発電が行われるようにな
る。
【0029】また、図4は、熱回収するための手段とし
て集熱板43を有するヒートパイプ44を用いた例を示
している。この例では、筐体24の外に熱交換部45が
設けられ、この熱交換部45の熱回収用媒体流路46に
媒体を通過させることにより熱回収を行う。
【0030】さらに、熱回収用のシステムとしては、例
えば図5に示すようにポンプ50を用いて媒体を循環さ
せるように構成される。この図5において、符号51は
熱回収用の媒体を貯溜するための媒体タンク、52はタ
ンク51内の媒体を加熱するためのヒータ、53はタン
ク内の媒体の液量や温度を計測するための計測手段、5
4は加熱された媒体を次の場所に供給する際の供給用バ
ルブである。なお、ポンプ50、ヒータ52の電力に関
しては設置した太陽電池セル10の出力の一部を使用す
ることが可能である。また、このシステムには全体の制
御を行う制御部55が備えられ、タンク51の液量、温
度を計測手段52を介して監視し、ポンプ50の動作や
供給用バルブ54の開閉制御を行うようになっている。
このように構成することで、熱回収部13から連続的に
熱回収を実施し、効率的に熱エネルギーを得ることが可
能となる。
【0031】次に、本発明の実施例を具体的に示す。こ
こでは、受光面の大きさが9cm×9cmのシリコン太
陽電池セルを用い、図6のモデル図に示すように、反射
式太陽光発電装置を組み立てた。上側反射板60には光
透過度が90%のパイレックスガラスを用い、下側反射
板61には波長1μm以上の光を透過させるコールドミ
ラーを用いた。太陽光の強度の波長依存性とシリコン系
太陽電池の発電の際の波長感度は図7の通りであり、結
晶系シリコンを基板に用いたセルでは、主に波長0.4
〜1.1μmの領域で発電が進行する。赤外線は、おも
に0.8μm 以上の波長の光であるが、ここでは実験
上、波長1μm以上の光を下側反射板(コールドミラ
ー)61に透過させることで、セル62への照射を防止
した。なお、集熱体63には銅板を用い、水を循環させ
るための銅パイプを銀ロウ溶接して熱回収用媒体流路を
形成した。
【0032】また、太陽電池セルの受光面62は下側反
射板61に垂直に配し、上側反射板60と下側反射板6
1との狭角を、10°、20°、30°、40°とした
4種の装置を組み立て、これらの装置における特性を求
めた。なお、本装置は地表に略水平に設置して使用する
ことを前提に設計されており、緯度30°の東京を例に
すると、夏至・春分/秋分・冬至の各々で太陽の角度は
83°、60°、37°になる。そこで、これらの太陽
角度を参考にして各装置の特性を求めた。また、図6
(a)〜(d)の断面モデル図において括弧内に示した
数字は、上下反射板60、61の狭角に応じた各辺の相
対的な比率(参考値)である。
【0033】ケース1:上側反射板と下側反射板とのな
す角度が10°の場合の特性 図6(a)に示すように、上側反射板と下側反射板との
狭角が10°となるように反射体を組み立てた。太陽電
池セルは、先に示した大きさのものを5枚使用し、上側
反射板および下側反射板の長さは、狭角が10°となる
ように、それぞれ57cm、56cmとした。各反射板
の材料は上で述べた通りであり、反射体の奥行きは50
cm、セルの全受光面積は400cm2 である。また、
光の強度は1000W/m2 とし、その方位角は装置に
垂直とし、さらに光源の高度角は光源の配置高さを移動
させることで調整した。なお、本装置で用いた太陽電池
セルの発電効率は12%である。こうした装置におい
て、太陽角度を種々変えた場合の発電特性を調べた。
【0034】その結果、下側反射板を水平設置した条件
において、水平面に対して20°〜60°の太陽角度の
光が反射体により反射・集光されて発電セルに照射され
た。5枚の太陽電池セルにはこのセルに直接入射する光
のほかにも、上下の反射板によって集光された光が照射
されるため、反射体がない場合に比べ、各太陽角度に応
じて出力の増加が確認された。この結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】ここで使用した太陽電池の発電効率(変換
効率)は上述したように12%であり、5枚のセルに垂
直に1000W/m2 の強度の光が入射した場合、発電
出力は4.8Wである。セルは水平面に対して受光面を
垂直に設置されているため、反射体がない場合には、セ
ルに反射光の入射がなくなり、太陽高度が高くなるに従
い出力は減少した。しかしながら、反射体がある場合に
は、太陽高度が20°以上のいずれの場合も10W以上
の出力を得ることができた。これらの値は、セルの受光
面に対して垂直に太陽光が入射した場合の3〜4倍であ
る。
【0037】このように、反射体の適用による発電出力
の向上効果が確認された。なお、出力増加分をみると、
太陽高度が低い20°〜40°の場合に出力が大きく増
加している。この理由は、反射体の上側反射板を通して
反射体内に入射された光のうちほぼ70%がセルに到達
したことによる。一方、太陽高度が60°の場合、上述
した20°〜40°の場合に比べ、大きな出力増加はみ
られない。この理由は、主として受光面の近くに入射し
た光がセルに供給され、遠くに入射した光がセルの受光
面に届きにくくなったことによる。このことを置き換え
て検討すると、入射した光のうち、下側反射板のセル側
70%までの領域に入射した光が主としてセルに供給さ
れたことになる。なお、残りの30%の領域に入射した
光については、長波長の成分が反射体下部の集熱体に吸
収され、熱エネルギーとして有効に活用されることにな
る。
【0038】ケース2:上側反射板と下側反射板との狭
角が20°の場合の特性 ケース1と同様の太陽電池(大きさ・数)を使用し、図
6(b)に示すように、反射体の高さをケース1と同
一、上下の反射板の狭角を20°として、反射体の適用
による出力の増加を調べた。この結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】このケースでは、反射体の適用による出力
の増加量は、ケース1に比べて小さくなった。これは、
2つの反射板のなす角度(狭角)が大きくなり、反射体
を構成する下側反射板の面積が減少したことが主な理由
である。しかしながら、太陽高度が40°以上の場合、
いずれも10W以上の出力を得ることができ、これら
は、反射体がない場合に比べ、出力増加量が4〜7倍の
値である。
【0041】ケース3:上側反射板と下側反射板との狭
角が30°の場合の特性 ケース1、2と同様の方法で、上下の反射板の狭角を3
0°として、発電特性を調べた。その結果、表3に示す
ように、先の2つのケースと同様に、反射体の適用によ
る発電出力の向上効果が確認された。主力の増加量は、
先の2つに比べて小さく、太陽高度40°以上の場合、
10W程度であった。これは、ケース2に比べて下側反
射板の面積がさらに減少し、反射体に入射する光の量そ
のものが減少したためである。しかしながら、このケー
スにおいても、反射体がない場合に比べ、3〜5倍の出
力増加を得ることができた。
【0042】
【表3】
【0043】ケース4:上側反射板と下側反射板との狭
角が40°の場合の特性 このケースにおける発電出力を表4に示す。上述したケ
ースで説明したように、上下の反射板の角度が大きく下
側反射板の面積が少ないため、出力の増加効果はケース
3に比べさらに減少し、本ケースでは、7W程度の出力
しか得られなかった。
【0044】
【表4】
【0045】ところで、本発明では、発電セルの受光面
を太陽光に面して配する場合に比べ、受光面の大きさを
小さくすることができる。下側反射板にセルを水平設置
したときの受光面の面積を1とした場合、太陽電池セル
の面積は、ケース1では0.18、ケース2では0.3
4、ケース3では0.50、そしてケース4では0.6
2になる。
【0046】また、図6(a)〜(d)の上側反射板
に、上側反射板と同一傾斜角・同一面積で太陽電池セル
を取り付け、太陽光入射角:40°の条件で各発電電力
を求めた。その結果を表5に示す。
【0047】
【表5】
【0048】この結果を見ると、出力は上述したケース
1〜4の場合に比べて大きく、これは実質的なセルの受
光面積の増大によるものである。逆に、ケース1〜4の
場合は、これらの1/5(400cm2 )のセル面積
で、80%の出力が得られており、本発明は、セル面積
の小型化を図った上で、充分な電力を得る点で極めて有
効であることが分かる。このように、本発明は、所定の
発電出力に対し、セル面積を低減させることができると
いう大きな効果を奏する。なお、上側反射板と下側反射
板のなす角度(狭角)としては、面積の低減を考慮する
と30°以下が好ましい。
【0049】このように、本発明では、種々の高度から
入射した太陽光を反射体で反射・集光させ、セルの受光
面に照射させることができる。また、太陽の方位角は日
の出から日没までの間で変化し、それにより本発明の装
置への入射角も変化する。しかしながら、本発明では、
受光面を南に向けて配してさらに、図3、図4示したよ
うに各装置を東西方向に並べて配置することで、一の装
置の反射体から飛び出した光が隣接する他の装置に供給
されるようになり、太陽の方位角が変化しても追尾する
ことなく有効に発電することができる。
【0050】さらにここで、コールドミラーを透過して
集熱される赤外線の熱量について説明しておく。上述し
た実施例では1μm以上の波長の太陽光を透過させて熱
として利用しており、ケース1の装置による集熱効果を
確認した。なお、上述したように、ケース1の条件は、
上下の反射板の狭角が10°、太陽光強度が1000W
/m2 、太陽高度が40°である。また、熱エネルギー
量は、集熱板に水を流し、そのときの温度上昇値から算
出した。
【0051】その結果、8時間の実験で、約200kc
alの熱を回収することができた。これは、230Wh
に相当する熱量であり、反射体に入射した180W(光
に垂直な面に換算した値)の光エネルギーの内18%程
度が回収された事になる。
【0052】このように、本発明によれば、従来のよう
に太陽を追尾する機構を設けなくても、発電と熱回収と
を同時に実施して、効率的にエネルギーを得ることが可
能である。
【0053】なお、上の実施例では、下側反射板を透過
させる光の波長を1μm以上としたが、例えば、アモル
ファスシリコン太陽電池では、発電に有効利用される波
長は0.8μm以下であるので、これ以上の波長の光を
全て透過させるように構成してもよい。
【0054】また、上述した実施形態において示した各
構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発
明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づ
き種々変更可能である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
以下の効果を得ることができる。請求項1に係る反射式
太陽光発電装置では、第1反射板と第2反射板との間で
太陽光を複数回反射させながらその太陽光を発電体の受
光面に導くため、太陽の位置が変化して入射角が変化し
ても、太陽光を繰り返し反射させることで、太陽光を受
光面に導くことができる。また、受光面が温度上昇しな
いように発電体を配し、その受光面に対して第1および
第2反射板で太陽光を導くことで、受光面の温度上昇を
抑え、効率的に発電電力を得ることができる。したがっ
て、太陽を追尾する機構を用いることなく、効率的な太
陽光発電を実施することができる。
【0056】請求項2に係る反射式太陽光発電装置で
は、第1反射板と第2反射板と受光面とにより略三角形
の断面を呈する反射体を構成するため、この断面におけ
る各辺長さおよび角度を適切に定めることで、さらに効
率的に発電電力を得ることができる。しかも、簡潔な機
構で構成でき、製造コストの低減を図ることができる。
【0057】請求項3に係る反射式太陽光発電装置で
は、第1反射板と第2反射板との狭角が30°以下にな
るよう配されるため、効率的に発電電力を得ることがで
きる。また、所定の発電出力に対し、セル面積を低減さ
せることができるという効果を奏する。
【0058】請求項4に係る反射式太陽光発電装置で
は、第2反射板が長波長領域光を透過するため、第1反
射板との反射光による発電体受光面の温度上昇を容易に
抑制し、効率的に発電電力を得ることができる。
【0059】請求項5に係る反射式太陽光発電装置で
は、反射体が隣接して配設されるため、一の反射体の第
1および第2反射板で反射した光が、隣接する他の反射
体に供給されることで、光の漏れが少なくなるので、さ
らに効率的に発電電力を得ることができる。
【0060】請求項6に係る反射式太陽光発電装置で
は、第2反射板を透過した光の熱を回収する熱回収部を
備えるため、発電に利用されなかった残りの光を利用し
て熱エネルギーを得ることができる。
【0061】請求項7に係る反射式太陽光発電装置で
は、熱回収媒体流路により媒体を利用して熱を回収する
ため、媒体を利用して連続的で容易に熱エネルギーを得
ることができる。
【0062】請求項8に係る反射式太陽光発電装置で
は、発電体が、結晶系シリコン、非結晶系シリコン、お
よびGaAsのうち1つを用いたセル、もしくは銅、イ
ンジウム、およびセレンのうち1つを主成分に用いたセ
ルで構成されるため、受光面に導かれる光から効率的に
発電電力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る反射式太陽光発電装置の一実施
形態を示す斜視図である。
【図2】 図1の装置の概略断面図であり、反射体およ
び熱回収部での光の反射・集光と熱回収の様子を示す図
である。
【図3】 図1の装置を複数並べた際の熱回収用媒体流
路を示す図である。
【図4】 ヒートパイプを用いた熱回収部の構成例を示
す図である。
【図5】 図1の装置における熱回収用のシステム系統
例を示す図である。
【図6】 本発明に係る反射式太陽光発電装置を模式化
した図であり、(a)は上側反射板と下側反射板との狭
角が10°の場合、(b)は20°、(c)は30°、
(d)は40°の場合である。
【図7】 太陽光の波長分布と太陽電池セルの発電時の
波長感度(相対感度)を示すグラフ図である。
【図8】 太陽電池セルによる発電出力の1日の変化を
示すグラフ図である。
【図9】 日の出から日没までの太陽光発電セルの発電
効率の変化を示すグラフ図である。
【図10】 太陽電池セルの発電効率(変換効率)の一
日の変化を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10 太陽電池セル(発電体) 10a 受光面 11 上側反射板(第1反射板) 11a 第1面 11b 第2面 12 下側反射板(第2反射板) 13 熱回収部 20 反射体 21 集熱体 22 熱回収用媒体流路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月31日(2000.5.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 前記反射体は、複数が隣接して配設され
ることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記
載の反射式太陽光発電装置。
【請求項】 前記第2反射板を透過した前記太陽光の
熱を回収する熱回収部を備えることを特徴とする請求項
1から4のいずれか一項に記載の反射式太陽光発電装
置。
【請求項】 前記熱回収部は、前記太陽光の熱を吸収
する集熱体と、媒体を介して前記集熱体の熱を回収する
ための熱回収用媒体流路とを備えることを特徴とする請
求項記載の反射式太陽光発電装置。
【請求項】 前記発電体は、結晶系シリコン、非結晶
系シリコン、およびGaAsのうち少なくとも1つを用
いたセル、もしくは銅、インジウム、およびセレンのう
ち少なくとも1つを主成分に用いたセルで構成されるこ
とを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載
反射式太陽光発電装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、太陽光を受光面に受けて発
電する発電体を備える反射式太陽光発電装置において、
一面が太陽に面して配されかつ他面が前記受光面に対し
て所定の角度で配される第1反射板と、該第1反射板と
の間で前記太陽光を複数回反射させながら該太陽光を前
記受光面に導くように、前記第1反射板に対して所定の
角度で配される第2反射板とを備え、前記第2反射板
は、所定の波長を超える長波長領域光を透過させかつ他
の波長領域の光を反射させる機能を有する技術が採用さ
れる。また、請求項2に係る発明は、請求項1の反射式
太陽光発電装置において、前記第1反射板と前記第2反
射板と前記発電体の前記受光面とは、略三角形の断面形
状を呈しかつ前記太陽光を前記受光面に導く反射体を構
成する技術が採用される。また、請求項3に係る発明
は、請求項1または2の反射式太陽光発電装置におい
て、前記第2反射板は、前記第1反射板との狭角が0°
を超えて30°以下になるように配される技術が採用さ
れる。また、請求項に係る発明は、請求項1から3の
いずれか一項に記載の反射式太陽光発電装置において、
前記反射体は、複数が隣接して配設される技術が採用さ
れる。また、請求項に係る発明は、請求項1から4の
いずれか一項に記載の反射式太陽光発電装置において、
前記第2反射板を透過した前記太陽光の熱を回収する熱
回収部を備える技術が採用される。また、請求項に係
る発明は、請求項記載の反射式太陽光発電装置におい
て、前記熱回収部は、前記太陽光の熱を吸収する集熱体
と、媒体を介して前記集熱体の熱を回収するための熱回
収用媒体流路とを備える技術が採用される。また、請求
に係る発明は、請求項1から6のいずれか一項に記
の反射式太陽光発電装置において、前記発電体は、結
晶系シリコン、非結晶系シリコン、およびGaAsのう
ち少なくとも1つを用いたセル、もしくは銅、インジウ
ム、およびセレンのうち少なくとも1つを主成分に用い
たセルで構成される技術が採用される。また、請求項8
に係る発明は、太陽光を受光面に受けて発電する発電体
を備える反射式太陽光発電装置において、一面が太陽に
面して配されかつ他面が前記受光面に対して所定の角度
で配される第1反射板と、該第1反射板との間で前記太
陽光を複数回反射させながら該太陽光を前記受光面に導
くように、前記第1反射板に対して所定の角度で配され
る第2反射板とを備え、前記第2反射板を透過した前記
太陽光の熱を回収する熱回収部を備える技術が採用され
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
以下の効果を得ることができる。請求項1に係る反射式
太陽光発電装置では、第1反射板と第2反射板との間で
太陽光を複数回反射させながらその太陽光を発電体の受
光面に導くため、太陽の位置が変化して入射角が変化し
ても、太陽光を繰り返し反射させることで、太陽光を受
光面に導くことができる。また、受光面が温度上昇しな
いように発電体を配し、その受光面に対して第1および
第2反射板で太陽光を導くことで、受光面の温度上昇を
抑え、効率的に発電電力を得ることができる。また、第
2反射板が長波長領域光を透過するため、第1反射板と
の反射光による発電体受光面の温度上昇を容易に抑制
し、効率的に発電電力を得ることができる。したがっ
て、太陽を追尾する機構を用いることなく、効率的な太
陽光発電を実施することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】請求項に係る反射式太陽光発電装置で
は、反射体が隣接して配設されるため、一の反射体の第
1および第2反射板で反射した光が、隣接する他の反射
体に供給されることで、光の漏れが少なくなるので、さ
らに効率的に発電電力を得ることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】請求項5及び請求項8に係る反射式太陽光
発電装置では、第2反射板を透過した光の熱を回収する
熱回収部を備えるため、発電に利用されなかった残りの
光を利用して熱エネルギーを得ることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】請求項に係る反射式太陽光発電装置で
は、熱回収媒体流路により媒体を利用して熱を回収する
ため、媒体を利用して連続的で容易に熱エネルギーを得
ることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】請求項に係る反射式太陽光発電装置で
は、発電体が、結晶系シリコン、非結晶系シリコン、お
よびGaAsのうち1つを用いたセル、もしくは銅、イ
ンジウム、およびセレンのうち1つを主成分に用いたセ
ルで構成されるため、受光面に導かれる光から効率的に
発電電力を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 室山 誠一 東京都港区芝浦三丁目4番1号 株式会社 エヌ・ティ・ティファシリティーズ内 Fターム(参考) 5F051 AA02 AA03 AA04 AA05 AA08 AA10 JA14 JA18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽光を受光面に受けて発電する発電体
    を備える反射式太陽光発電装置において、 一面が太陽に面して配されかつ他面が前記受光面に対し
    て所定の角度で配される第1反射板と、 該第1反射板との間で前記太陽光を複数回反射させなが
    ら該太陽光を前記受光面に導くように、前記第1反射板
    に対して所定の角度で配される第2反射板とを備えるこ
    とを特徴とする反射式太陽光発電装置。
  2. 【請求項2】 前記第1反射板と前記第2反射板と前記
    発電体の前記受光面とは、略三角形の断面形状を呈しか
    つ前記太陽光を前記受光面に導く反射体を構成すること
    を特徴とする請求項1記載の反射式太陽光発電装置。
  3. 【請求項3】 前記第2反射板は、前記第1反射板との
    狭角が0°を超えて30°以下になるように配されるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の反射式太陽光発
    電装置。
  4. 【請求項4】 前記第2反射板は、所定の波長を超える
    長波長領域光を透過させかつ他の波長領域の光を反射さ
    せる機能を有することを特徴とする請求項1から3のい
    ずれかに記載の反射式太陽光発電装置。
  5. 【請求項5】 前記反射体は、複数が隣接して配設され
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の
    反射式太陽光発電装置。
  6. 【請求項6】 前記第2反射板を透過した前記太陽光の
    熱を回収する熱回収部を備えることを特徴とする請求項
    1から5のいずれかに記載の反射式太陽光発電装置。
  7. 【請求項7】 前記熱回収部は、前記太陽光の熱を吸収
    する集熱体と、媒体を介して前記集熱体の熱を回収する
    ための熱回収用媒体流路とを備えることを特徴とする請
    求項6記載の反射式太陽光発電装置。
  8. 【請求項8】 前記発電体は、結晶系シリコン、非結晶
    系シリコン、およびGaAsのうち少なくとも1つを用
    いたセル、もしくは銅、インジウム、およびセレンのう
    ち少なくとも1つを主成分に用いたセルで構成されるこ
    とを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の反射
    式太陽光発電装置。
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