JP2000031521A - 太陽電池における採光方法及び採光装置 - Google Patents

太陽電池における採光方法及び採光装置

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JP2000031521A
JP2000031521A JP10208620A JP20862098A JP2000031521A JP 2000031521 A JP2000031521 A JP 2000031521A JP 10208620 A JP10208620 A JP 10208620A JP 20862098 A JP20862098 A JP 20862098A JP 2000031521 A JP2000031521 A JP 2000031521A
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solar cell
adapter
cell panel
solar
lighting
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Takeshi Mori
健 森
Yukiharu Monnouchi
幸晴 門野内
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Chudenko Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/52PV systems with concentrators

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Abstract

(57)【要約】 【課題】太陽電池の採光率を高めて発電力を増すこと。 【解決手段】太陽電池パネル(1)上に、プラスチック
や硝子等の透明材料からなる、外向き凸円弧面を形成し
た採光アダプタ(2)を、凸円弧の弦方向を東西に向け
て取り付けて、主として朝・夕時の太陽光を、凸円弧面
により屈折させて、太陽電池パネル(1)の受光量を増
加させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光を効率的に
採光して発電電力量を増す太陽電池における採光方法及
び採光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の太陽電池による発電は、太陽電池
パネルを屋根上等に固定設置して、我が国では緯度の関
係から南向き30〜35度の傾斜をもって設置し、パネ
ル面を春分・秋分に南中した太陽に正対させることを基
本としている。
【0003】太陽電池パネルに対する太陽の位置は、1
日単位では図1に示す如く日の出から日没まで連続的に
変化しており、太陽電池パネル面は日の出からの時間t
に比例した角度θ(t)をもって太陽光エネルギーを受
けている。
【0004】日射(全て太陽からの直達と仮定)による
太陽エネルギー密度をI(KW/m2) ,太陽電池パネルの面
積をA(m2),太陽電池パネルの発電効率をηとすると、
ある時間tでの発電電力P(kw)は次の(1)式で与えら
れる。 P=I・A・η・Sin θ(t) ・・・・・(1) 即ち、1日12時間(春分、秋分の日基準)の発電電力
カーブは図2の状態となり、正午をピークとして、朝・
夕の日射エネルギー利用率は極めて低いことがわかる。
【0005】上記(1)式から1日の日照時間12時間
の総発電電力量W (KWh)を、I=1KW/m2,A=1m2, η
=15% として試算すると、次の(2)式となる。
【0006】
【数1】
【0007】上記(2)式の1日12時間の総発電電力
量W≒1.15 (KWh)は、太陽が12時間真上から照射
したと仮定した場合の発電電力量Wa=1Kw/m2 ×1m2
×0.15×12h =1.8 (KWh)の64%に相当す
る。
【0008】太陽光を利用する技術分野で、日の出から
日没までの間の太陽との関係位置の変化に対応して、な
るべく多くの太陽光を取り込もうとする試みは、照明目
的の採光技術分野において、採光装置が機械的に太陽を
追尾する方式とか、反射鏡や2枚の平板プリズムの組合
せや、レンズ群などの大掛かりな装置を利用して太陽光
を受光面に導くもの等が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の採光方
法の太陽追尾方式のものは、装置が複雑で設備費が高価
となり、動力費が日日必要となるため発電コストの高騰
を招くといった問題点があり、反射鏡やレンズ・プリズ
ム群を使用するものは装置が嵩張るため、設置の場所の
制約を受けるといった問題点があった。また、太陽電池
パネルは太陽熱による温度上昇で、発電効率が低下する
といった問題点もあった。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、太陽電池パネルの上に、単または複
数並列した凸円弧面を持つ透明体からなる採光アダプタ
を重ね合わせ、または太陽電池パネルと一体成形し、或
いは、太陽電池パネルの円形セル上に、欠球面を持つ透
明体からなる採光アダプタを重ね合わせ、または太陽電
池パネルと一体成形して、時刻または季節の推移による
太陽高度の変化に対応して、太陽光を凸円弧面や欠球面
の屈折作用により太陽電池パネル面に導くことで、でき
るだけ多くの太陽光を受光して、発電能力を高めようと
するものである。
【0011】また、上記採光アダプタを中空体として内
部に水を満たし、太陽熱温水器を兼ねる構成として温水
を利用するとともに、太陽熱パネルを冷却して温度上昇
による発電力の低下を防止する、或いは上記採光アダプ
タ付の太陽熱パネルを、陸屋根等の平らな場所に設置し
た水タンク内に水平に支持して冷却させ、太陽熱パネル
の温度上昇による発電力の低下を防止するとともに、南
向き傾斜支持のための架台を不要として、設置を容易に
するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、上面を凸円弧面または
欠球面とした、透明なプラスチックや硝子等からなる採
光アダプタを、太陽電池パネル上に載置固定、あるいは
太陽電池パネルと一体成形して、一日単位の時刻または
季節の推移による太陽高度の変化に対応して、太陽光を
凸円弧面または欠球面により屈折させて、太陽電池パネ
ルの受光量を増加させる太陽電池における採光方法であ
る。
【0013】また、プラスチックや硝子等の透明材料か
らなり、円弧の高さを弦の長さの0.3〜0.5倍とす
る、単又は複数並列した凸円弧面からなる受光面を形成
した採光アダプタを、凸円弧の弦方向を東西に向けて、
太陽電池パネルの上面に載置固定した太陽電池における
採光装置である。
【0014】また、上記と同様の受光面を上面とし、下
面を平面とした透明材料からなる密封中空体の適所に、
給・排水口を設けた水タンク型採光アダプタを、凸円弧
の弦方向を東西に向けて、太陽電池パネルの上面に載置
固定し、この水タンク型採光アダプタの内部に水を満た
して、太陽電池パネルの温度上昇による発電力の低下を
防止するための冷却、および太陽熱温水器の機能を備え
た太陽電池における採光装置である。
【0015】また、上記採光アダプタを、凸円弧の弦方
向を南北に向けて、太陽電池パネルの上面に載置固定し
たものを、平らな場所に設置されている冷却水槽内に、
放熱支持板に支持させて水平に固定して、季節による太
陽高度の変化に対応して採光効率を高めるようにした太
陽電池における採光装置である。
【0016】また、透明材料からなる欠球体にして、中
心高さを底面直径の0.3〜0.5倍とする欠球型採光
アダプタを、太陽電池パネルの円形セル上に、太陽電池
パネルと一体成形または載置固定した太陽電池における
集光装置である。
【0017】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図3は本発明の基本的な作用を示す図で、1日単位の時
刻に対する太陽高度の変化に追従する場合を示してい
る。図3において、1は太陽電池パネル、2は採光アダ
プタで、この採光アダプタ2はガラスまたはプラスチッ
クからなる半円柱形の透明体であって、凸円弧面を外側
に円弧の弦方向を東西方向、即ち太陽が東から出て西に
沈む方向に向けて、太陽電池パネル1の上に載せて固定
している。
【0018】図3において、採光アダプタ2を取り付け
ない従来の状態の場合、太陽電池パネル1面に照射角θ
(t) で照射される太陽光の受光幅がS1 であるのに対
し、採光アダプタ2を取り付けた場合は、採光アダプタ
2に照射される太陽光は図示の状態に屈折して、太陽電
池パネル1面に届くため、受光幅はS2 となって、採光
アダプタ2を設けない場合の受光幅S1 より大幅に増大
する。
【0019】太陽電池パネル1に、円弧半径r、円弧角
φ、の採光アダプタ2を装着した場合の、ある時間tで
の所定条件に於ける発電電力Pa(KW) は、次の
(3),(4)式で与えられる。 Pa1 =I・A・η・r・{1−Cos (θ(t) +φ/2)}・・・(3) 但し、 θ(t) ≦φ/2, θ(t) ≧π−φ/2,を条
件とする。 Pa2 =I・A・η・Sin θ(t) ・・・・・・・・・・・・・・・(4) 但し、 φ/2<θ(t) <π−φ/2,を条件とする。
この(3),(4)式により試算した1日の発電電力カ
ーブを図4に、アダプタ2の無い場合のカーブと比較し
て、正午(t=6hrs )を中心とした対称形の日照12
時間の半日分の図として示している。
【0020】図4において、縦軸は採光アダプタ無しの
正午の最大電力Pmax を1とした時の発電電力Paの比
率を、太陽電池パネル1に装着する採光アダプタ2の弦
の長さL=1とした時の、採光アダプタ2の円弧高さH
を0.2〜0.5とした4種類を示しているが、いずれ
も採光アダプタ2の無い場合よりも朝、夕時の発電利用
率が向上していることがわかる。
【0021】この図4に示す発電電力量を数字で示すと
表1の通りである。 この表1によると、発電電力量はH=0.4が最大で、
アダプタなしに比べ17%の向上となっている。但し、
日の出後1時間、日没前1時間の太陽光は、地表近くを
通るため、大気層や地形の関係から減衰が大きく、実用
上はH=0.5が有利と言える。従って、採光アダプタ
2の弦の長さLに対する円弧の高さHの比を1:0.4
〜0.5とするのが望ましい。
【0022】(第1実施例)図5は、凸円弧面が複数連
続並列している透明体からなる採光アダプタ2を、太陽
電池パネル1に被せて固定した第1実施例を示す斜視図
であって、こうすることによって採光アダプタ2の円弧
高さHを低く形成でき、形態をコンパクト化して強度を
増し、採光効率を高めることができる。
【0023】(第2実施例)図6及び図6のX−X線断
面を示す図7は、採光アダプタを水タンク型に構成し
て、太陽熱温水器を兼ねる第2実施例を示し、上面を凸
円弧面が複数並列している受光面とし、下面を平面とし
たものの両端に、連通袖部2a′を形成して塞いで、透
明体からなる密封中空体に形成した水タンク型採光アダ
プタ2aに、給水口3と排水口4及びドレン口(図示省
略)を設けて、太陽電池パネル1上に載置固定し、この
水タンク型採光アダプタ2aに水Wを注入することによ
り、太陽電池パネル1が水冷されて、温度上昇による発
電効率の低下を防止するとともに、温水を利用すること
ができる、太陽の光と熱を共に有効利用しようとするも
のである。
【0024】(第3実施例)図8は、陸屋根等に水平設
置する場合の、水冷型の第3実施例の横断面を示し、図
5に示すと同様の、凸円弧面が複数連続並列している、
透明体からなる採光アダプタ2を備えた太陽電池パネル
1を、凸円弧の弦方向を南北に向けて、箱型水槽5内に
放熱支持板6により支持して、太陽電池パネル1の底部
と放熱支持板6が水Wに接して冷却される状態とし、春
分、夏至、秋分、冬至と推移する季節による太陽高度の
変化に対応して、太陽光の採光効率を高めるとともに、
太陽電池パネル1が太陽熱により加熱されて発電効率が
低下するのを防止し、さらに設備面で約35度南向き傾
斜して太陽に正対設置するたための架台を省いて設置経
費を低減できるとともに、水平設置による採光量の低下
を、採光アダプタ2により補うものである。
【0025】(第4実施例)図9は、円形セルを持つ太
陽電池パネル1bの円形セル上に、透明材料からなる欠
球体にして、中心高さを底面直径の0.3〜0.5倍と
する欠球型採光アダプタ2bを一体成形したものであ
る。なお、図示を省略しているが、欠球型採光アダプタ
の底部の周囲に取付座を設けた単体に形成して、円形セ
ル上に取り付けてもよい。この欠球型採光アダプタは、
四季を通じての太陽高度の変化と、日の出から日没まで
の間の太陽高度の変化の双方に対応して、太陽光を屈折
させて太陽電池パネルへの受光量を増加させる作用をな
すものである。
【0026】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0027】太陽電池パネルに、透明材料からなる採光
アダプタを載設することにより、日の出から日没までの
間の太陽高度の変化と、四季を通じての太陽高度の変化
により、固定している太陽電池パネル面に正対しない太
陽光を、採光アダプタの屈折作用により、太陽電池パネ
ル面に導くことで、受光量を増大して発電効率を10〜
15%程度高めることができる。
【0028】採光アダプタの表面が凸円弧面または欠球
面となっているため、雨水により自然に洗浄されて透明
度を保つことができる。
【0029】従来の、コンピュータを使用する等して、
太陽を自動的に追尾する装置に比較して可動部分がない
ため、装置が簡単で故障のおそれもなく、安価に設置で
きるとともに、動力費が不要でランニングコストが掛か
らない。
【0030】採光アダプタを、アクリル・ポリカーボネ
ード等のプラスチック製とすれば、長波長域の熱線が吸
収されて、太陽電池パネルの温度上昇を軽減し、加熱に
よる発電電力の低下を防止することができる。
【0031】採光アダプタを中空体に形成して水タンク
型とし、太陽熱温水器を兼ねるものとして温水を利用
し、さらにこの水タンク型採光アダプタにより太陽電池
パネルが冷却されて、温度上昇による発電電力の低下を
防止することにより、発電効率を12%程度高めること
ができる。
【0032】太陽電池パネルを陸屋根等に設置する場
合、水槽内で水に触れる状態に水平設置することで、太
陽電池パネルを水冷して、温度上昇による発電力の低下
を防止することができ、さらに、南向き傾斜設置しない
ことによる10%程度の受光率の低下を採光アダプタに
より補い、南向き傾斜設置のための架台を不要として設
備費を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】太陽と太陽電池パネルとの、1日の位置関係の
変化を示す図である。
【図2】太陽電池パネルに太陽光が直接照射される場合
の、1日の発電電力カーブを示す図である。
【図3】本発明の基本的な作用を説明する図である。
【図4】本発明採光アダプタを使用した場合の発電電力
カーブを、採光アダプタなしの従来方法と比較して示す
図である。
【図5】本発明採光装置の第1実施例を示す斜視図であ
る。
【図6】本発明採光装置の第2実施例を示す斜視図であ
る。
【図7】図6のX−X′断面図である。
【図8】本発明採光装置の第3実施例を示す横断面図で
ある。
【図9】本発明採光装置の第4実施例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 太陽電池パネル 1b 太陽電池パネル 2 採光アダプタ 2a 水タンク型採光アダプタ 2a′ 連通袖部 2b 欠球型採光アダプタ 3 給水口 4 排水口 5 箱型水槽 6 放熱支持板 W 水 S1 採光アダプタ無しの照射幅 S2 採光アダプタ有りの照射幅 L 採光アダプタの弦の長さ H 採光アダプタの円弧の高さ r 採光アダプタの円弧半径 φ 採光アダプタの円弧角 θ 照射角 P 発電電力 I 太陽エネルギー密度 A 太陽電池パネルの面積 η 太陽電池パネルの発電効率
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月6日(1999.7.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 太陽電池における採光方法及び採光装
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光を効率的に
採光して発電電力量を増す太陽電池における採光方法及
び採光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の太陽電池による発電は、太陽電池
パネルを屋根上等に固定設置して、我が国では緯度の関
係から南向き30〜35度の傾斜をもって設置し、パネ
ル面を春分・秋分に南中した太陽に正対させることを基
本としている。
【0003】太陽電池パネルに対する太陽の位置は、1
日単位では図1に示す如く日の出から日没まで連続的に
変化しており、太陽電池パネル面は日の出からの時間t
に比例した角度θ(t)をもって太陽光エネルギーを受
けている。
【0004】日射(全て太陽からの直達と仮定)による
太陽エネルギー密度をI(KW/m2) ,太陽電池パネルの面
積をA(m2),太陽電池パネルの発電効率をηとすると、
ある時間tでの発電電力P(kw)は次の(1)式で与えら
れる。 P=I・A・η・Sin θ(t) ・・・・・(1) 即ち、1日12時間(春分、秋分の日基準)の発電電力
カーブは図2の状態となり、正午をピークとして、朝・
夕の日射エネルギー利用率は極めて低いことがわかる。
【0005】上記(1)式から1日の日照時間12時間
の総発電電力量W (KWh)を、I=1KW/m2,A=1m2, η
=15% として試算すると、次の(2)式となる。
【0006】
【数1】
【0007】上記(2)式の1日12時間の総発電電力
量W≒1.15 (KWh)は、太陽が12時間真上から照射
したと仮定した場合の発電電力量Wa=1Kw/m2 ×1m2
×0.15×12h =1.8 (KWh)の64%に相当す
る。
【0008】太陽光を利用する技術分野で、日の出から
日没までの間の太陽との関係位置の変化に対応して、な
るべく多くの太陽光を取り込もうとする試みは、照明目
的の採光技術分野において、採光装置が機械的に太陽を
追尾する方式とか、反射鏡や2枚の平板プリズムの組合
せや、レンズ群などの大掛かりな装置を利用して太陽光
を受光面に導くもの等が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の採光方
法の太陽追尾方式のものは、装置が複雑で設備費が高価
となり、動力費が日日必要となるため発電コストの高騰
を招くといった問題点があり、反射鏡やレンズ・プリズ
ム群を使用するものは装置が嵩張るため、設置の場所の
制約を受けるといった問題点があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、太陽電池パネルの上に、単または複
数並列した凸円弧面を持つ透明体からなる採光アダプタ
を重ね合わせ、または太陽電池パネルと一体成形し、日
照時の時刻の推移による太陽高度の変化に対応して、太
陽光を凸円弧面の屈折作用により太陽電池パネル面に導
くことで、できるだけ多くの太陽光を受光して、発電能
力を高めようとするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、上面を凸円弧面とし
た、透明なプラスチックや硝子等からなる採光アダプタ
を、太陽電池パネル上に載置固定、あるいは太陽電池パ
ネルと一体成形して、一日単位の時刻の推移による太陽
高度の変化に対応して、太陽光を凸円弧面により屈折さ
せて、太陽電池パネルの受光量を増加させる太陽電池に
おける採光方法である。
【0012】 また、プラスチックや硝子等の透明材料か
らなり、円弧の高さを弦の長さの0.3〜0.5倍とす
る、単又は複数並列した凸円弧面からなる受光面を形成
した採光アダプタを、凸円弧の弦方向を東西に向けて、
太陽電池パネルの上面に載置固定した太陽電池における
採光装置である。
【0013】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図3は本発明の基本的な作用を示す図で、1日単位の時
刻に対する太陽高度の変化に追従する場合を示してい
る。図3において、1は太陽電池パネル、2は採光アダ
プタで、この採光アダプタ2はガラスまたはプラスチッ
クからなる半円柱形の透明体であって、凸円弧面を外側
に円弧の弦方向を東西方向、即ち太陽が東から出て西に
沈む方向に向けて、太陽電池パネル1の上に載せて固定
している。
【0014】 図3において、採光アダプタ2を取り付け
ない従来の状態の場合、太陽電池パネル1面に照射角θ
(t) で照射される太陽光の受光幅がS1 であるのに対
し、採光アダプタ2を取り付けた場合は、採光アダプタ
2に照射される太陽光は図示の状態に屈折して、太陽電
池パネル1面に届くため、受光幅はS2 となって、採光
アダプタ2を設けない場合の受光幅S1 より大幅に増大
する。
【0015】 太陽電池パネル1に、円弧半径r、円弧角
φ、の採光アダプタ2を装着した場合の、ある時間tで
の所定条件に於ける発電電力Pa(KW) は、次の
(3),(4)式で与えられる。 Pa1 =I・A・η・r・{1−Cos (θ(t) +φ/2)}・・・(3) 但し、 θ(t) ≦φ/2, θ(t) ≧π−φ/2,を条
件とする。 Pa2 =I・A・η・Sin θ(t) ・・・・・・・・・・・・・・・(4) 但し、 φ/2<θ(t) <π−φ/2,を条件とする。
この(3),(4)式により試算した1日の発電電力カ
ーブを図4に、アダプタ2の無い場合のカーブと比較し
て、正午(t=6hrs )を中心とした対称形の日照12
時間の半日分の図として示している。
【0016】 図4において、縦軸は採光アダプタ無しの
正午の最大電力Pmax を1とした時の発電電力Paの比
率を、太陽電池パネル1に装着する採光アダプタ2の弦
の長さL=1とした時の、採光アダプタ2の円弧高さH
を0.2〜0.5とした4種類を示しているが、いずれ
も採光アダプタ2の無い場合よりも朝、夕時の発電利用
率が向上していることがわかる。
【0017】 この図4に示す発電電力量を数字で示すと
表1の通りである。
【0018】
【表1】
【0019】この表1によると、発電電力量はH=0.
4が最大で、アダプタなしに比べ17%の向上となって
いる。但し、日の出後1時間、日没前1時間の太陽光
は、地表近くを通るため、大気層や地形の関係から減衰
が大きく、実用上はH=0.5が有利と言える。従っ
て、採光アダプタ2の弦の長さLに対する円弧の高さH
の比を1:0.4〜0.5とするのが望ましい。
【0020】 図5は、凸円弧面が複数連続並列している
透明体からなる採光アダプタ2を、太陽電池パネル1に
被せて固定した第1実施例を示す斜視図であって、こう
することによって採光アダプタ2の円弧高さHを低く形
成でき、形態をコンパクト化して強度を増し、採光効率
を高めることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0022】太陽電池パネルに、透明材料からなる採光
アダプタを載設することにより、日の出から日没までの
間の太陽高度の変化により、固定している太陽電池パネ
ル面に正対しない太陽光を、採光アダプタの屈折作用に
より、太陽電池パネル面に導くことで、受光量を増大し
て発電効率を10〜15%程度高めることができる。
【0023】採光アダプタの表面が凸円弧面となってい
ため、雨水により自然に洗浄されて透明度を保つこと
ができる。
【0024】従来の、コンピュータを使用する等して、
太陽を自動的に追尾する装置に比較して可動部分がない
ため、装置が簡単で故障のおそれもなく、安価に設置で
きるとともに、動力費が不要でランニングコストが掛か
らない。
【0025】採光アダプタを、アクリル・ポリカーボネ
ード等のプラスチック製とすれば、長波長域の熱線が吸
収されて、太陽電池パネルの温度上昇を軽減し、加熱に
よる発電電力の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】太陽と太陽電池パネルとの、1日の位置関係の
変化を示す図である。
【図2】太陽電池パネルに太陽光が直接照射される場合
の、1日の発電電力カーブを示す図である。
【図3】本発明の基本的な作用を説明する図である。
【図4】本発明採光アダプタを使用した場合の発電電力
カーブを、採光アダプタなしの従来方法と比較して示す
図である。
【図5】本発明採光装置の第1実施例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】 1 太陽電池パネル 2 採光アダプタ S1 採光アダプタ無しの照射幅 S2 採光アダプタ有りの照射幅 L 採光アダプタの弦の長さ H 採光アダプタの円弧の高さ r 採光アダプタの円弧半径 φ 採光アダプタの円弧角 θ 照射角 P 発電電力 I 太陽エネルギー密度 A 太陽電池パネルの面積 η 太陽電池パネルの発電効率
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】削除
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】削除
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】削除

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面を凸円弧面または欠球面とした、透明
    材料からなる採光アダプタを、太陽電池パネル上に載置
    固定、あるいは太陽電池パネルと一体成形して、時刻ま
    たは季節の推移による太陽高度の変化に対応して、太陽
    光を凸円弧面または欠球面により屈折させて、太陽電池
    パネルの受光量を増加させる太陽電池における採光方
    法。
  2. 【請求項2】透明材料からなり、円弧の高さを弦の長さ
    の0.3〜0.5倍とする、単又は複数並列した凸円弧
    面からなる受光面を形成した採光アダプタ(2)を、凸
    円弧の弦方向を東西に向けて、太陽電池パネル(1)の
    上面に載置固定した太陽電池における採光装置。
  3. 【請求項3】透明材料からなり、上面を円弧の高さを弦
    の長さの0.3〜0.5倍とする、単又は複数並列した
    凸円弧面からなる受光面とし、下面を平面とした密封中
    空体に給・排水口を設けた水タンク型採光アダプタ(2
    a)を、凸円弧の弦方向を東西に向けて、太陽電池パネ
    ル(1)の上面に載置固定し、水タンク型採光アダプタ
    (2a)の内部に水を満たして、太陽電池パネル(1)
    の冷却及び太陽熱温水器の機能を備えた太陽電池におけ
    る採光装置。
  4. 【請求項4】透明材料からなり、円弧の高さを弦の長さ
    の0.3〜0.5倍とする、単又は複数並列した凸円弧
    面からなる受光面を形成した採光アダプタ(2)を、凸
    円弧の弦方向を南北に向けて、太陽電池パネル(1)の
    上面に載置固定したものを、平らな場所に設置されてい
    る冷却水槽(5)内に、放熱支持板(6)に支持させて
    水平に固定した太陽電池における集光装置。
  5. 【請求項5】透明材料からなる欠球体にして、中心高さ
    を底面直径の0.3〜0.5倍とする欠球型採光アダプ
    タを、太陽電池パネルの円形セル上に、太陽電池パネル
    と一体成形または載置固定した太陽電池における集光装
    置。
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