JP2001142535A - 位置決め装置 - Google Patents

位置決め装置

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JP2001142535A
JP2001142535A JP32027999A JP32027999A JP2001142535A JP 2001142535 A JP2001142535 A JP 2001142535A JP 32027999 A JP32027999 A JP 32027999A JP 32027999 A JP32027999 A JP 32027999A JP 2001142535 A JP2001142535 A JP 2001142535A
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JP
Japan
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positioning
dynamic damper
positioning device
vibration
actuator
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JP32027999A
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English (en)
Inventor
Eiji Ishimoto
英司 石本
Yutaka Suzuki
裕 鈴木
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Agilent Technologies Japan Ltd
Original Assignee
Agilent Technologies Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】位置決め装置において、位置決め分解能を向上
させるとともに、整定時間を短縮させる。 【解決手段】従来、位置決め装置の可動部分と固定部分
との間の間隙において、グリースやゴム状の物質を粘性
摩擦式ダンパとして挟装し、機械的共振を抑制していた
が、本発明においてはこれを除去し、ダイナミックダン
パ25を搭載することによって振動の抑制を行う。この
ようにすれば、粘性摩擦式ダンパを使用する従来の方法
において生じるようなヒステリシスが生じないので、位
置決め分解能が向上する。さらに、ダイナミックダンパ
25に使用する振動吸収材29、30としてゲル状物質
を利用することにより、位置決め対象物の複雑な機構に
付随する広い周波数範囲に及んだ複数の共振点ピークを
大幅に下げることができ、フィードバック制御において
フィードバックゲインを下げる必要がないので、整定時
間を短縮させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は位置決め装置に関
し、特に、ハードディスク・ドライブ・ユニットの試験
装置やロータリー・エンコーダなどの精密測定機器に利
用される高精度位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からの高精度な位置決め装置は一般
に、高分解能のセンサを利用して位置決め対象物の微小
な振動をセンシングし、これに応答して位置決め対象物
に結合されたアクチュエータに対してフィードバック制
御を行い、位置決め対象物の位置を目標位置に収束させ
るような機構を有する。例えば、このような機構を有す
る位置決め装置として、図1に示すような、ピエゾ・ス
テージ10がある。図中の(a)は上面図、(b)は線
Aにおけるその断面図である。ピエゾ・ステージ10
は、制御装置の制御信号に応答して伸縮動作するピエゾ
・アクチュエータ12と、該ピエゾ・アクチュエータ1
2の作用を受けて動作する可動ステージ11とを備え
る。また、ピエゾ・アクチュエータ12に組込まれた変
位センサによって得られる変位信号をフィードバック制
御に利用することにより、あるものでは約20μmとい
う微小な動作範囲を所定の分解能を以って移動するよう
になっている。しかし、フィードバック制御は一般に外
乱の影響を受けやすく、機械的共振を発生しやすいとい
う問題があり、それだけでは必ずしも所望の位置決めを
完全に得られるわけではない。
【0003】この問題を解決するために、従来では、図
1の(b)に示すように、可動ステージ11の下面と固
定ステージ13との間の間隙において、グリースやゴム
状の物質14をダンパとして挟装し、外乱による機械的
共振を抑制する方法がとられていた。しかし、このよう
な構成では、可動ステージ11の往復動作においてヒス
テリシスが生じるため、高精度な位置決めに限界があ
り、所望の位置決め分解能を得ることができなかった。
【0004】フィードバック制御における外乱の影響の
問題を解決するために、従来ではさらに、ピエゾ・アク
チュエータ12を制御する電気信号に対し、ローパス・
フィルタやノッチ・フィルタなどを使用してフィルタリ
ングを施し、共振周波数近傍のフィードバック・ゲイン
を下げ、制御対象物の機械的共振を防ぐという手段が講
じられていた。しかし、剛性の弱い機械構造物(例え
ば、ハードディスク・ドライブ(以下、HDDと称す
る)試験装置に用いられ、磁気ヘッドを先端に搭載して
これをロード/アンロードするヘッド・ロード・メカニ
ズムなどの、様々な固有振動数を有する部品によって構
成される機械的機構)を制御対象物として可動ステージ
上に搭載した場合、複数の振動モードが低い(例えば2
KHz以下)周波数レンジにおいて存在するため、結局
のところ全体のフィードバック・ゲインを下げなければ
機械的共振を抑制することができず、結果的には整定時
間を短くすることができなくなる。特に、複雑かつ重い
機械的機構を有するHDD試験装置のヘッド・ロード・
メカニズムは、その高精度な移動及び俊敏な動作が要求
される装置だけに、これらの問題はより一層深刻なもの
であった。
【0005】なお、半導体製造装置のステッパーにおい
ても、上記と同様なフィードバック制御が利用されてい
るが、ステッパーの場合は露光用の光学系を利用した高
精度のフィードバック制御システムを有する。しかし、
高精度なフィードバック制御を得るためにはそれだけ高
価で高性能なハードウェアが必要とされる。また、重い
ものを高速で動かしながら整定時間を短縮する方法とし
て、現代制御理論の応用なども考えられるが、このよう
な高度な制御を行うには、それだけ測定システムにおけ
る演算能力をアクチュエータを動かすだけのために使わ
ねばならず、測定システムとして重要な他の演算処理に
とってはオーバーヘッドが大きくなると言う問題があ
り、コスト面においてもデメリットが大きかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、高精
度位置決め装置において従来からの摩擦或いは粘性によ
る振動吸収方法において発生していたヒステリシスの問
題を解消し、位置決め分解能を向上させることを目的と
する。さらに本発明は、制御システムにおける演算処理
に頼ることなく位置決め整定時間を短縮させる、低コス
トな手段を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る位置決め装置は次のような構成とし
た。すなわち、アクチュエータ手段と、アクチュエータ
手段の動作を制御する制御手段と、アクチュエータ手段
の動作に応答して動作する、位置決め対象物を保持する
ための保持機構と、前記保持機構に結合されたダイナミ
ックダンパとを備えた構成にした。ここでアクチュエー
タ手段とは、様々な種類のサーボモータや、圧電・電わ
い現象を利用するピエゾ素子を使ったピエゾ・アクチュ
エータなど、その直線運動方向或いは回転運動方向の変
位を制御できるようなアクチュエータ手段のすべてをい
う。また、保持機構とは、HDD試験装置における試験
対象である記録再生ヘッドなどの、位置決め対象物を保
持しながら該対象物と一体となって動作するものを言
う。従って、位置決め対象物を交換可能にする必要のな
いシステムにおいては、ここでいう保持機構は位置決め
対象物そのものも包含するものであることを企図してい
る。このように従来の摩擦式ダンパを使用せずにダイナ
ミックダンパを使用した構成により、従来の摩擦式ダン
パにおいて発生していた移動方向のヒステリシス誤差が
なくなり、位置決め分解能が大幅に向上する。
【0008】さらに、保持機構の変位を検知して該変位
に応じた信号を出力するセンサ手段をさらに設け、この
センサ手段からの信号を受けた制御手段が、該信号に応
答してアクチュエータ手段の動作を制御するようにする
こともできる。これにより、より精確な位置決め制御を
行うことができる。
【0009】なお、ダイナミックダンパは、振動の発生
する任意の箇所に適宜設けることができる。例えば、ピ
エゾ・ステージなどの可動ステージ部分に取付けること
もできるし、その上に搭載される保持機構(前出のヘッ
ド・ロード・メカニズムなどの、位置決め対象物を保持
するための機構)に取付けることも可能である。
【0010】また、本発明は、ダイナミックダンパにお
いて組込まれる振動吸収材として、ゲル状物質を利用す
ることもできる。この構成によって、位置決め対象物や
その保持機構の剛性が低く、複数の振動モードが発生す
る場合であっても、広い周波数範囲にわたって共振点ピ
ークを下げることを可能にする。特にこの構成は、HD
D試験装置のヘッド・ロード・メカニズムなど、複雑で
部品点数が多く、様々な固有振動数を有する部品によっ
て構成される機械的機構に適用すると、その効果を最大
限に発揮する。これによって、フィードバック制御によ
りアクチュエータ手段をコントロールする場合、フィー
ドバック・ゲインを下げる必要がなくなるので、より短
い整定時間を達成することができる。
【0011】
【実施例】以下において、現在のところ最良と思われる
実施例を図面に従って詳細に説明する。なお、図面にお
いて同一番号を付された構成要素は全図を通して同一の
機能を有するものとする。
【0012】本発明はその一実施例として、ハードディ
スクに信号を読み書きする記録再生ヘッドを検査するた
めの装置において実施することができる。さらに詳しく
言えば、試験対象である記録再生ヘッドが試験装置のデ
ィスクの微小な各トラック間を精確かつ迅速に移動でき
るようにするために、本発明の位置決め装置を利用する
ことができる。以下に、記録再生ヘッド用位置決め装置
の一形態を本発明の一実施例として説明する。
【0013】図2は本発明の一実施例である記録再生ヘ
ッド用位置決め装置の一部を説明するための図である。
ここには、試験対象の記録再生ヘッドを保持し、これを
試験装置のディスク上へロード/アンロードするための
ヘッド・ロード・メカニズム21(以下、HLMと称す
る)が示されている。試験対象の記録再生ヘッド(図示
せず)はHLM21の先端部22に搭載され、軸23を
枢軸とする腕部24の回転動作によって記録再生ヘッド
が試験装置のディスク(図示せず)上にロード/アンロ
ードされるようになっている。また、このHLM21
は、図1に示したようなピエゾ・ステージ10などの微
小移動ステージの可動ステージ11に固定して搭載さ
れ、ピエゾ・ステージに組込まれたピエゾ・アクチュエ
ータ12の伸縮動作を受けて、保持した記録再生ヘッド
と一体となって可動ステージの微小移動距離だけ図2中
の矢印Bの方向に移動できるようになっている。ピエゾ
・ステージのピエゾ・アクチュエータ12には、可動ス
テージ11の位置測定用センサが設けられており、これ
によって検出された変位は電気信号に変換されてフィー
ドバック制御に利用されるようになっている。
【0014】また、本実施例においては、従来可動ステ
ージ下面と固定ステージ上面の間に挟装されていた弾性
体(ダンパ手段)14が除去されており、その代わり
に、HLM21のほぼ中央にダイナミックダンパ25が
搭載されている。従って、従来の粘性摩擦式ダンパ手段
を備えた位置決め装置のように移動方向にヒステリシス
が生じることないので、位置決め分解能を向上させるこ
とができ、しかも、ダイナミックダンパによる高い振動
吸収効果により、移動体の移動時に生じる振動が抑制さ
れ、所望の位置に安定するまでの収束時間が大幅に短縮
される。
【0015】本発明の装置におけるダイナミックダンパ
として、周知の様々な形態が利用可能であるが、本実施
例においては図2及び図3に示すようなダイナミックダ
ンパ25を利用している。図2の上部には本実施例にお
けるダイナミックダンパ25の分解斜視図を、図3には
その上面図及び横部分断面図を示している。図示のよう
に、ダイナミックダンパ25は、位置決め対象物を保持
するHLM21の中央部に固定される支持部材26と、
マス27がネジ止めで固定されたフローディング・プレ
ート28とを備えており、これらが第1の振動吸収部材
29及び第2の振動吸収部材30を介してネジ31、平
座金32、及びナット33によって結合された構造を有
する。第1の振動吸収部材29は、図3に示すように円
筒形状部分を有するオス形であり、この部分がフローテ
ィング・プレート28に設けられた開口を貫通し、該開
口から突出した部分に環状形状を成すメス形の第2の振
動吸収部材30が係合するようになっている。また、第
1の振動吸収部材には、ネジ31が貫通できるような開
口が設けられており、貫通したネジ31の突出部分に平
座金32が通され、ナット33によって固定される。な
お、当業者には明らかなように、図中の部品の数、形
状、及びサイズについては、設計上あらゆる選択が考え
られ、本実施例におけるそれらは本発明を限定するため
のものではなく、様々な数、形状、及びサイズに修正、
変更することができるものである。また、特に振動吸収
材29、30の数、個数やその調整可能な粘性、弾性な
どの性質と、マス27の質量を変えることによって、抑
制する共振周波数の中心値と幅を調整することもでき
る。すなわち、マスの質量を大きく、あるいは振動吸収
材の弾性係数を小さくすれば共振周波数の中心値は低周
波側となり、一方、マスの質量を小さく、あるいは振動
吸収材の弾性係数を大きくすれば共振周波数の中心値は
高周波側となる。また、マスの質量を大きくかつ振動吸
収材の弾性係数を大きくすることで、吸収し得る振動の
周波数範囲を狭くすることができ、その反対に、マスの
質量を小さくかつ振動吸収材の弾性係数を小さくするこ
とで、吸収し得る振動の周波数範囲を広くすることがで
きる。さらに、振動吸収材の粘性抵抗を調整すること
で、振動の減衰率を調整することもできる。すなわち、
粘性抵抗を大きくすることで減衰率を大きく、また、粘
性抵抗を小さくすることで減衰率を小さくすることがで
きる。
【0016】第1及び第2の振動吸収部材29、30の
材質に関しては、これも様々なものが考えられるが、複
雑な機械的構造を有する本実施例のような位置決め対象
物保持機構(つまりHLM21)の場合には、広い周波
数範囲に及び顕著な共振を示す。これを除去するために
は、弾性係数は小さく、粘性抵抗は大きくすることが求
められる。従って本実施例ではこれをゲル状物質にする
ことが好ましい。これによって、広い周波数範囲に及ぶ
複数の共振点ピークを大幅に下げることができる。これ
も本発明の一局面による顕著な効果である。
【0017】図4はダイナミックダンパ25をHLM2
1のケース41に取付けた実施例を示す図である。この
場合、ケース41が前の実施例における支持部材26と
同じ働きをし、ネジ31、第1及び第2の振動吸収部材
29、30、平座金32、ナット33、フローティング
・プレート28、及びマス27が同様にアセンブリされ
ている。このように、共振が発生し易い箇所に適宜ダイ
ナミックダンパを取付けることができる。また、取付け
箇所のサイズ、形状に応じてダイナミックダンパ25の
形状、サイズを適宜変更することができる。
【0018】さらに、ダイナミックダンパ25をピエゾ
・ステージ10の可動ステージ11に直接取付けること
も可能である。図5はその実施例を示す図である。図中
の部材51は記録再生ヘッド52を取付けるためのヘッ
ド取付け治具であり、前出の実施例におけるHLM21
ほど複雑な機構を持たないものであれば、図のように可
動ステージ11へ直接ダイナミックダンパ25を取付け
ることで共振を抑えることが可能である。さらに、ダイ
ナミックダンパの変形例として、図のような1つの支持
部材26によってマス27を支持する形態が考えられ
る。前出の実施例と同様に、支持部材がオス形及びメス
形の振動吸収部材29、30で挟み込まれ、これらを貫
通したネジ31の先端部に、ネジ穴を有するマス27が
ネジ止めされている。この場合も同様に、マス27の質
量を変えることによって、抑制する共振周波数を調整す
ることができる。
【0019】次に、本発明の効果を検証するために、図
2に示した実施例によるダイナミックダンパ付き位置決
め装置と、ダイナミックダンパを取付けていないものと
の周波数応答の比較を行った。本検証は、ピエゾ・アク
チュエータ12への入力信号を周波数掃引し、ピエゾ・
アクチュエータ12に組込まれている位置測定用センサ
の出力信号を測定するといった方法で行った。図6はダ
イナミックダンパを取付けられていない場合、図7はダ
イナミックダンパが取付けられた場合の周波数応答を示
す図である。共振周波数f0付近の共振ピークが大幅に
抑制されていることが分かる。
【0020】さらに、ダイナミックダンパを取付けない
場合と取付けた場合の夫々において、実際にHLMを移
動させた時の位置時間波形を測定した。その結果を夫々
図8及び図9に示す。表示されているスケールは両図と
もに同じである。図9に示すように、ダイナミックダン
パを取付けた本発明による位置決め装置では、図中に示
した振幅Wに収束し、しかも移動開始時刻から時間Tで
収束しているが、ダイナミックダンパを取付けない場
合、図8に示すように、移動開始後の同じ時間T後にお
いては、振幅Wの倍以上の振幅で振動したままである。
【0021】以上、HDD試験装置における記録再生ヘ
ッド用位置決め装置への応用に関連付けて本発明を説明
してきたが、本発明は、このような直線運動をするアク
チュエータを用いた位置決め装置への適用のみならず、
他の方式のアクチュエータを使った位置決め装置にも適
用することができるものであり、アクチュエータの方式
に限定されるものではなく、位置決め対象物の位置決め
機構に対してダイナミックダンパーによる制振効果が発
揮できるすべての構成を包含するものである。例えば、
磁気ヘッドを回転自在に制御するように構成した磁気ヘ
ッドの試験装置等(例えば、アジレント・テクノロジー
社から販売されているHP1710Aアンギュラエンコーダシ
ステムが一例としてあげられる)に応用する場合は、ヘ
ッドの回転運動にサーボモータを用い、変位検出にアン
ギュラエンコーダを用いるが、サーボモータ、もしくは
サーボモータによって回転せしめられる部材にダイナミ
ックダンパーを付加すれば良い。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、従来使用されていた摩擦式ダンパ手段を用いるこ
となく振動抑制を行うことができるので、従来の摩擦式
ダンパにおいて発生していた移動方向のヒステリシス誤
差がなくなり、位置決め分解能が大幅に向上する。さら
に、本発明の構成の一部を成すダイナミックダンパに組
込まれる振動吸収材としてゲル状物質を利用することに
より、位置決め対象物の剛性が低く、複数の振動モード
が発生する場合であっても、広周波数範囲にわたって共
振点ピークを下げることが可能になる。特にこの構成
を、HDD試験装置のヘッド・ロード・メカニズムな
ど、複雑で部品点数が多く、様々な固有振動数を有する
部品によって構成される機械的機構に適用すると、その
効果が最大限に発揮される。従って、共振を理由にフィ
ードバック・ゲインを下げる必要がなくなるので、それ
だけ整定時間を短縮することができる。また、共振を機
械的に抑制することができるので、高度で複雑な制御手
段を用いる必要がなく、低コストで装置を製造すること
ができ、実用に供して有益である。
【0023】本発明を詳細にその最も好ましい実施例に
ついて説明してきたが、上記実施例は本発明の精神から
逸脱することなく変更及び修正を行うことができること
は言うまでもない。例えば、上記実施例において、1次
方向の位置決めに関して説明したが、これを2次方向、
3次方向と、さらなる応用が可能であることは言うまで
もない。従って、本発明の範囲はその特許請求の範囲に
記載の内容によってのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による位置決めステージを示す図であ
る。
【図2】本発明の一実施例である記録再生ヘッド用位置
決め装置の一部を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施例におけるダイナミックダンパ
の上面図及び横部分断面図である。
【図4】ダイナミックダンパをHLMのケースに取付け
た場合の本発明の実施例を示す図である。
【図5】ダイナミックダンパを位置決めステージの可動
ステージに直接取付けた場合の本発明の実施例を示す図
である。
【図6】ダイナミックダンパを取付けていない場合の位
置決め装置の周波数応答を示す図である。
【図7】図2に示す実施例によるダイナミックダンパ付
き位置決め装置の周波数応答を示す図である。
【図8】ダイナミックダンパを取付けない場合において
実際にHLMを移動させた時の位置時間波形を測定した
結果を示す図である。
【図9】図2に示す実施例によるダイナミックダンパ付
き位置決め装置において実際にHLMを移動させた時の
位置時間波形を測定した結果を示す図である。
【符号の説明】
10:ピエゾ・ステージ 12:ピエゾ・アクチュエータ 21:ヘッド・ロード・メカニズム 25:ダイナミックダンパ 26:支持部材 28:フローティング・プレート 29:振動吸収部材 30:振動吸収部材 31:ネジ 32:平座金 33:ナット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクチュエータ手段と、 前記アクチュエータ手段の動作を制御する制御手段と、 前記アクチュエータ手段の動作に応答して動作する、位
    置決め対象物を保持するための保持機構と、 前記保持機構に結合されたダイナミックダンパとを設け
    て成る位置決め装置。
  2. 【請求項2】前記保持機構の変位を検知し、該変位に応
    じた信号を出力するセンサ手段をさらに設けており、 前記制御手段は前記センサ手段からの信号を受け、該信
    号に応答して前記アクチュエータ手段の動作を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置。
  3. 【請求項3】前記アクチュエータ手段はサーボモータで
    あり、前記センサ手段はアンギュラ・エンコーダである
    ことを特徴とする請求項2に記載の位置決め装置。
  4. 【請求項4】前記ダイナミックダンパは、その振動吸収
    材としてゲル状物質を備えることを特徴とする、請求項
    1乃至請求項3のいずれか一項に記載の位置決め装置。
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