JP2001141337A - 非共沸混合冷媒用精留分離器とそれを用いたヒートポンプ装置 - Google Patents

非共沸混合冷媒用精留分離器とそれを用いたヒートポンプ装置

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JP2001141337A
JP2001141337A JP32800399A JP32800399A JP2001141337A JP 2001141337 A JP2001141337 A JP 2001141337A JP 32800399 A JP32800399 A JP 32800399A JP 32800399 A JP32800399 A JP 32800399A JP 2001141337 A JP2001141337 A JP 2001141337A
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refrigerant
wire
container
heat pump
separator
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JP32800399A
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English (en)
Inventor
Kazuo Nakatani
和生 中谷
Michiyoshi Kusaka
道美 日下
Takayuki Takatani
隆幸 高谷
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/23Separators

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 精留分離器の内部の構成を簡単にし、コスト
を大きく低減できると共に、分離性能が向上する精留分
離器とそれを用いて冷凍サイクルの組成変化により能力
を可変し、能力の過不足のない負荷に見合った高効率な
ヒートポンプ装置を提供する。 【解決手段】 断面直径を0.1mm〜0.3mmとした金
属線材などの織物26を複数枚重ねて、一端部から巻き
回すことにより端面螺旋状の円柱状に形成して充填物2
3を構成し、充填物23の断面直径が、容器20の円筒
内径よりも大きくして、容器20の円筒内周と隙間なく
接触させ、充填物の空間率を85%〜95%とする。ま
た、冷媒としてR32とR125とR134aを混合し
た非共沸混合冷媒を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクル内を
循環する非共沸混合冷媒の循環組成を変えるための精留
分離器に関し、また、主回路を流れる冷媒組成を変化さ
せ、高効率な運転を行うことができるヒートポンプ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】非共沸混合冷媒を用い、冷凍サイクル内
の循環組成を変えるための精留分離器およびそれを用い
たヒートポンプ装置としては、以下のものがあり、図面
を参照しながら従来の精留分離器およびそれを用いたヒ
ートポンプ装置を説明する。
【0003】非共沸混合冷媒を用いた従来の精留分離器
をヒートポンプ装置に適用した構成を図6に、また、従
来の精留分離器の構造を図7に、さらに充填物の形状を
図8に示す。
【0004】図6において、1は圧縮機、2は凝縮器、
3は第1の絞り装置、4は第2の絞り装置、5は蒸発
器、6は精留分離器、7は冷却器、8は貯留器である。
【0005】また、図7において、9は精留分離器6を
構成する容器、10は冷凍サイクル上流側との連結管、
11は下流側との連結管、12,13は下部、上部の充
填物保持具、14は容器9内に充填された充填物、15
はガス流出管、16は貯留器からの液戻し管である。
【0006】以下、図6に基づいて、その動作を述べ
る。
【0007】圧縮機1から吐出された混合冷媒は、図6
中、矢印の方向へ循環し、圧縮機1へ戻る。その際、凝
縮器2で凝縮した冷媒は、第1の絞り装置3で減圧し、
気液二相冷媒となって上昇ガス管10を通って精留分離
器6に入り、容器9の中の充填物14のすきまを上昇
し、ガス流出管15を通り冷却器7へ入り、冷却液化さ
れて貯留器8内に貯留されていく。
【0008】さらに貯留器8から液冷媒の一部が液戻し
管16を通って再び精留分離器6に入り、充填物14の
すきまを下降しながら、途中上昇してくる蒸気と互いに
気液接触を行って、熱および物質交換する、いわゆる精
留作用により、上昇するガスは徐々に低沸点冷媒にな
り、逆に下降する液は高沸点冷媒になり、下降液管11
を通って第2の絞り装置4に入り、さらに減圧されて蒸
発器5に入る。
【0009】以上のような作用により冷凍サイクル循環
組成が高沸点冷媒に富んでくるのであるが、この循環組
成変化は精留分離器6の性能に大きく影響される。
【0010】すなわち、精留分離器6内の充填物14の
表面積を増加させ、上昇する冷媒ガスと下降する液冷媒
の接触度合いを良好にすれば、熱交換および物質交換が
促進され、組成変化が大きくなるため、できるだけ気液
接触面積が拡大できる構造にする必要がある。
【0011】それにより、冷凍サイクルの組成を変化さ
せて能力を可変し、過不足のない負荷に見合った高効率
なヒートポンプの運転が可能となるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の精留分離器6に使用される充填物14として
は図8に示すようなディクソンリングやマクマホンパッ
キングと呼ばれているものが広く用いられている。
【0013】これらは、精留分離器6内にランダムに充
填されて上昇する冷媒ガスと下降する冷媒液との気液接
触面積の拡大を図っているが、このような充填物14の
形状は複雑であり、製造上コスト高になり、また、充填
物14の一つ一つの大きさが小さいので、充填物保持具
12,13を設けて、精留分離器6外へ充填物14が流
出するのを防止していたため、充填物保持具12,13
の製造コストが高くなるとともに、精留分離器6の組立
に多くの時間が必要であった。
【0014】また、容器9内に充填する場合において
は、充填物の重量や個数を正確に決定して充填した場合
にも、充填の度毎に充填物の高さが変動し、そのため充
填物保持具12,13との間に隙間ができ、充填物14
がその空いた隙間を浮遊するため、分離性能や信頼性の
上で好ましくない等の問題点があった。
【0015】また、それを防止するために、充填物保持
具12,13との隙間がないようになるまで順次、充填
したりしていたので、精留分離器の組立にさらに多くの
時間を必要としていた。
【0016】本発明は、従来の課題を解決するもので、
充填材の充填が容易となり、精留分離器の組立時間と材
料コストを大きく低減できると共に、非共沸混合冷媒の
分離性能を向上させることができる精留分離器を提供す
ることを目的とする。
【0017】また、本発明は、精留分離器の内部の構成
を簡単にできると共に、精留分離器内部の充填物を簡単
に成型でき、分離性能の向上が可能な精留分離器を提供
することを目的とする。
【0018】また、本発明は、非共沸混合冷媒を用いた
ヒートポンプ装置において、精留分離器の組立時間と材
料コストを大きく低減できると共に、冷凍サイクルの組
成変化により能力を大きく可変し、過不足のない負荷に
見合った高効率なヒートポンプ装置を提供することを目
的とする。
【0019】また、本発明は、精留分離器の内部の構成
を簡単にし、充填物を簡単に成型できると共に、分離性
能を向上させて冷凍サイクルの組成変化により能力を大
きく可変し、過不足のない負荷に見合った高効率なヒー
トポンプ装置を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、精留分離器の下部を冷凍サイクルの配管と接
続し、その上部に冷媒ガス流出管と冷媒液流入管を接続
し、また、精留分離器の内部の空間率を85%から95
%の間になるように1本以上の線材を充填したので、材
料コストを低減できると共に、非共沸混合冷媒の分離性
能を向上させることができる。
【0021】また、前記線材の断面直径を略0.1mm〜
0.3mmとすることにより、分離性能をより高めること
ができる。
【0022】また、本発明は、前記容器を円筒形状と
し、線材を折り重ねて成型して円柱状に形成し、その断
面直径を前記容器の内径よりも大きくしたので、精留分
離器内部の充填物を簡単に成型できると共に、内部構成
を簡素化でき信頼性も向上する。
【0023】また、本発明は、前記線材を用いて網目を
有する織物に製作し、前記織物の一端部から巻き回すこ
とにより端面螺旋状の円柱状に形成したので、充填物を
より簡単に成型でき、分離性能をより高めることができ
る。
【0024】また、本発明は、円柱状に形成された線材
の空間率を外周方向に小さくしたので、分離性能をさら
に向上できる。
【0025】また、本発明は、非共沸混合冷媒を封入
し、ヒートポンプ回路の冷媒組成を変更する精留塔を設
け、精留塔内部の空間率を85%〜95%の間になるよ
うに少なくとも1本以上の線材を充填したので、簡単な
構成により精留分離器の組立時間と材料コストを大きく
低減できると共に、冷凍サイクルの組成変化により、能
力の過不足のない負荷に見合った高効率な運転が可能と
なる。
【0026】また、前記線材の断面直径を略0.1mm〜
0.3mmとすることにより、分離性能をより高めること
ができ、より能力可変幅を拡大して、能力の過不足のな
い負荷に見合った高効率な運転が可能となる。
【0027】また、本発明は、前記容器を円筒形状と
し、線材を折り重ねて成型して円柱状に形成し、その断
面直径を前記容器の内径よりも大きくしたので、精留分
離器内部の充填物を簡単に成型できると共に、内部構成
を簡素化でき、信頼性の高いヒートポンプ装置が実現で
きる。
【0028】また、本発明は、網目を有する織物に製作
し、その一端部から巻き回すことにより端面螺旋状の円
柱状に形成したので、充填物をより簡単に成型でき、分
離性能がより高まり、能力可変幅が拡大されて、能力の
過不足のない負荷に見合った高効率な運転が可能とな
る。
【0029】また、本発明は、円柱状に形成された線材
の空間率を外周方向に小さくしたので、分離性能をさら
に向上でき、より能力可変幅を拡大した高効率な運転が
可能となる。
【0030】また、冷媒としてR32とR125とR1
34aを混合した非共沸混合冷媒を用いることにより、
能力可変幅の拡大と過不足のない負荷に見合った高効率
な運転が、より好適なものとなる。
【0031】
【発明の実施形態】請求項1に記載の発明は、容器の下
部を冷凍サイクルの配管と接続し、前記容器の上部に冷
媒ガス流出管と冷媒液流入管を接続し、前記容器の内部
の空間率を85%〜95%の間になるように少なくとも
1本以上の線材を前記容器内に充填したものであり、容
器内部の充填物として線材を用いたため安価となり、ま
た、容器の内部が冷媒ガスと冷媒液の気液接触に対し最
適な空間率を有しているため、気液接触が良好となり、
分離性能が向上するものである。
【0032】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明における線材の断面直径を略0.1mm〜0.3mm
の間としたものであり、液冷媒が適度に分配され、最も
気液接触が良好になる線材隙間を確保することができ、
分離性能がより高まる。
【0033】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、容器を円筒形状とし、1本以
上の線材を折り重ねて成型して前記線材の断面直径より
も大きな断面直径を有する円柱状に形成し、前記形成し
た円柱の断面直径を前記容器の内径よりも大きくしたも
のであり、線材を用いているため充填物を簡単に成型で
きると共に、容器への充填も容易となる。また、充填物
が容器内周に押圧されて線材との隙間がほとんどなくな
るため、成型された線材は、容器に挿入されると容器内
部で自己保持され、特別な固定具を用いなくても不用意
に移動することがなくなり、内部構成を簡素化でき信頼
性も向上する。
【0034】請求項4に記載の発明は、請求項1から請
求項3のいずれか一項に記載の発明において、線材を用
いて網目を有する織物に製作し、前記織物の一端部から
巻き回すことにより端面螺旋状の円柱状に形成したもの
であり、均一な空間率を有する充填物を簡単に成型でき
るので気液接触が良好となって分離性能をより向上させ
ることができる。
【0035】請求項5に記載の発明は、請求項3または
4に記載の発明において、円柱状に形成された線材の空
間率を外周方向に小さくするようにしたものであり、液
冷媒の流れが外周方向へと移動することを防ぎ、液冷媒
の分散が良好になり、気液接触が一段と良くなって分離
性能をさらに向上できる。
【0036】請求項6に記載の発明は、非共沸混合冷媒
を封入し、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、室外主絞り
装置、室内主絞り装置、室内熱交換器を接続してヒート
ポンプ回路を形成し、前記ヒートポンプ回路の冷媒組成
を変更する精留塔を設け、前記精留塔の内部に前記精留
塔内部の空間率を85%〜95%の間になるように少な
くとも1本以上の線材を充填したものであり、容器内部
の充填物として線材を用いたため安価であり、また、気
液接触に対し最適な空間率を有しているため分離性能が
向上し、負荷の状況に応じて冷凍サイクルの組成を大き
く変化させることができるので、能力過不足のない負荷
に見合った高効率な運転が可能となる。
【0037】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の発明における線材の断面直径を略0.1mm〜0.3mm
の間としたものであり、最も気液接触が良好になる線材
隙間を確保することができるので分離性能がより高ま
り、能力可変幅を拡大して過不足のない負荷に見合った
高効率な運転が可能となる。
【0038】請求項8に記載の発明は、請求項6または
7に記載の発明において、容器を円筒形状とし、1本以
上の線材を折り重ねて成型して前記線材の断面直径より
も大きな断面直径を有する円柱状に形成し、前記形成し
た円柱の断面直径を前記容器の内径よりも大きくしたも
のであり、線材を用いているため充填物を簡単に成型で
きると共に、充填が容易になる。また、充填物が容器内
周に押圧されて線材との隙間がほとんどなくなるため、
ヒートポンプ装置の運転中において冷媒の流れがある中
においても、特別な固定具を用いなくても線材が不用意
に移動することがなく、内部構成を簡素化できるととも
に性能が安定し、信頼性も向上する。
【0039】請求項9に記載の発明は、請求項6から請
求項8のいずれか一項に記載の発明において、線材を用
いて網目を有する織物に製作し、前記織物の一端部から
巻き回すことにより端面螺旋状の円柱状に形成したもの
であり、均一な空間率を有する充填物を簡単に成型でき
るので気液接触が良好となって分離性能をより向上で
き、能力可変幅を拡大して能力の過不足のない負荷に見
合った高効率な運転が可能となる。
【0040】請求項10に記載の発明は、請求項8また
は9に記載の発明において、円柱状に形成された線材の
空間率を外周方向に小さくするものであり、気液の流れ
が外周方向へと移動することを防ぎ、液冷媒の分散が良
くなるため、気液接触が一段と良くなって分離性能をさ
らに向上でき、能力可変幅が拡大する。
【0041】請求項11に記載の発明は、請求項6から
請求項10のいずれか一項に記載の発明において、冷媒
としてR32とR125とR134aを混合した非共沸
混合冷媒を用いたものであり、非共沸混合冷媒の成分で
あるR32,R125とR134aの沸点差が大きく、
分離組成幅が拡大して能力可変幅が広がるため、能力の
過不足のない負荷に見合った高効率な運転が、より好適
なものとなる。
【0042】
【実施例】以下、本発明による非共沸混合冷媒用精留分
離器とそれを用いたヒートポンプ装置の一実施例につい
て図面を参照しながら説明する。
【0043】図1は本発明の一実施例における非共沸混
合冷媒用精留分離器の概略構成図であり、図2はその非
共沸混合冷媒用精留分離器を用いたヒートポンプ装置の
冷凍サイクル図である。
【0044】図1において、20は精留分離器の容器で
あり、円筒状の直管から成っている。21はヒートポン
プ回路との接続管であり、ヒートポンプ回路より気液二
相の冷媒中の主に冷媒ガス成分が接続管21を通って容
器20内を上昇する。
【0045】また、22はヒートポンプ回路との接続管
であり、容器20を下降してきた冷媒液成分が接続管2
2を通って、ヒートポンプ回路へ流出していく。
【0046】23は充填物であり、ステンレスや銅など
の金属線材を用いた網目を有する織物から成り、円柱状
に形成して容器20の内部に挿入されている。
【0047】24はガス流出管であり、容器20の最上
部に設けられ開口している。25は貯留器からの液戻し
管であり、容器20の上方側面から略水平に容器20の
中央付近まで貫通し、充填物23の上方で開口してい
る。
【0048】図3は、本実施例の非共沸混合冷媒用精留
分離器に使用する充填物23の元の形状である織物26
を示す概略図であり、織物26は上述の金属線材などを
図3の如く織っていくことにより線材間に適度に空間を
持つ形状となる。また、本実施例ではこの織物26を複
数枚重ねて、織物26の一端部から巻き回すことにより
端面螺旋状の円柱状に形成している。
【0049】図4は、本実施例の非共沸混合冷媒用精留
分離器に使用する円柱状に形成した充填物23であり、
充填物23の断面直径は、形成した状態では容器20の
円筒内径よりも大きくしてあり、やや円の中心方向に押
圧しながら容器20に挿入する。こうすることにより、
充填物23の外周は容器20の円筒内周と隙間なく接触
している。
【0050】なお、本実施例では、充填物23を構成す
る線材の断面直径は約0.2mmであり、また、充填物2
3を容器20に挿入した状態で、容器20内の空間率を
約90%になるように製作している。
【0051】図2は、かかる精留分離器を設けたヒート
ポンプ装置の概略構成図であり、圧縮機27、四方弁2
8、室外熱交換器29、室外主絞り装置30、室内主絞
り装置31、室内熱交換器32が直列に接続され、非共
沸混合冷媒であるR407Cが封入されて冷凍サイクル
を構成している。
【0052】また、33は精留分離器であり、前述のよ
うに内部に充填物が充填された直管で構成されている。
なお、ここにおいては充填物の詳細や精留分離器33の
接続配管構成については図示せず、その詳細は図1、図
3、図4に記載している。
【0053】また、精留分離器33の頂部はガス流出管
24および液戻し管25を介して、冷却器34と貯留器
35を直列に接続して、再び精留分離器33の頂部に帰
還する回路を構成し、また、精留分離器33の底部は接
続管21を介して、開閉弁36および副絞り装置37の
直列回路により室外主絞り装置30と室内主絞り装置3
1の間の配管に接続している。
【0054】また、同じく精留分離器33の底部は接続
管22、副絞り装置38を介して冷却器34に接続し、
ここで精留分離器33の頂部の回路と間接的に熱交換す
るように構成され、さらに開閉弁39を介して、圧縮機
27と四方弁28との間の吸入配管に接続されている。
【0055】次に、このような構成からなる冷凍サイク
ルにおいて、その動作を説明する。
【0056】冷房運転時、開閉弁36は閉止し、開閉弁
39は開放する。この時、圧縮機27から吐出した冷媒
は、四方弁28、室外熱交換器29に高温高圧冷媒が流
れ、凝縮液化し室外側主絞り装置30に流入し、ここで
中間圧まで減圧される。
【0057】ここで、開閉弁36が閉止しているため室
外主絞り装置30を出た中間圧の冷媒は、すべて室内主
絞り装置31を通過して低圧となり、室内熱交換器32
で蒸発し、その後、四方弁28を通って再び圧縮機27
に吸入される。
【0058】一方、精留分離器33、冷却器34、貯留
器35は、開閉弁36が閉止しており、また、開放され
ている開閉弁39を介して圧縮機27の吸入配管に接続
されているため、低圧のガスのみ存在し、冷媒の貯留は
ほとんどない。
【0059】こうすることにより、主回路の冷媒は充填
組成のままの混合された非共沸混合冷媒で運転され、負
荷に適した能力の大きい運転ができる。
【0060】一方、冷房運転時で冷房負荷が小さくなっ
た場合には、開閉弁36,39を開放する。
【0061】この場合、室外主絞り装置30を出た中間
圧の二相冷媒の一部は、開閉弁36および副絞り装置3
7を通過し、接続管21を介して精留分離器33の塔底
に流入する。
【0062】この状態の初期段階においては、精留分離
器33、冷却器34、貯留器35の冷媒はほとんど空で
あるため、精留分離器33を通過し、ガス流出管24を
介して貯留器35に冷媒が貯留されながら、一部の冷媒
は接続管22を介して、副絞り装置38を通って減圧さ
れ、低温の二相冷媒となって冷却器34に流入し、ここ
で精留分離器33の塔頂部の冷媒と間接的に熱交換す
る。
【0063】また、貯留器35の冷媒は徐々に増加し、
貯留器35内の液冷媒の液ヘッドにより、液戻し管25
を介して精留分離器33を下降するようになる。この状
態においては精留分離器33を上昇する液冷媒はほとん
どなくなり、主にガス冷媒が、塔底から接続管21を介
して精留分離器33内を上昇し始め、冷却器34で冷却
されて液化し、貯留器35に貯留されながら、再び液戻
し管25を介して精留分離器33の塔頂部に帰還し、精
留分離器33を下降するようになる。
【0064】この状態が連続的に起こると、精留分離器
33を上昇する冷媒ガスと下降する冷媒液とが精留分離
器33内の充填物の表面において気液接触により熱移動
および物質移動が行われる、いわゆる精留作用が起こ
り、貯留器35には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯
留される。
【0065】一方、精留分離器33を下降する冷媒は徐
々に高沸点に富んだ組成となり、開閉弁36、副絞り装
置37、接続管21を通過して塔底に流入した二相冷媒
と合流して、接続管22、副絞り装置38、冷却器3
4、さらに開放されている開閉弁39を通過して圧縮機
11に吸入される。
【0066】このようにして、主回路は徐々に高沸点に
富んだ冷媒組成となり、負荷の小さい場合に、それに見
合った能力までセーブすることができる。また、貯留器
35に低沸点冷媒が貯留されているため、主回路冷媒量
を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えるこ
とにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低
能力の運転ができる。
【0067】次に、再び負荷が大きくなった場合には、
開閉弁36は再び閉止され、開閉弁39は開放される。
これによって貯留器35に貯留された低沸点に富んだ冷
媒は、液戻り管25、精留分離器33、副絞り装置3
8、開閉弁39を介して圧縮機27に吸引され、主回路
の冷媒組成は高能力な充填組成の状態に戻り、また冷媒
量も増加して、負荷に見合った能力の大きい運転が再開
できる。
【0068】このように、負荷の大小により、開閉弁3
6,39を開閉するという簡単な操作のみで、主回路の
冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変すること
により、能力を大きく可変し、高効率なヒートポンプ装
置を提供することができるものである。
【0069】次に、暖房運転時には、冷媒流れが主回路
において逆になるのみで、その動作は同様である。
【0070】暖房運転時、開閉弁36は閉止し、開閉弁
39は開放する。この時、圧縮機27から吐出した冷媒
は、四方弁28、室内熱交換器32に高温高圧冷媒が流
れ、凝縮液化し室内主絞り装置31に流入し、ここで中
間圧まで減圧される。
【0071】ここで、開閉弁36が閉止しているため室
内主絞り装置31を出た中間圧の冷媒は、すべて室外主
絞り装置30を通過して低圧となり、室外熱交換器29
で蒸発し、その後、四方弁28を通って再び圧縮機27
に吸入される。
【0072】一方、精留分離器33、冷却器34、貯留
器35は、開閉弁36が閉止しており、また、開放され
ている開閉弁39を介して圧縮機27の吸入配管に接続
されているため、低圧のガスのみ存在し、冷媒の貯留は
ほとんどない。
【0073】こうすることにより、主回路の冷媒は充填
組成のままの混合された非共沸混合冷媒で運転され、負
荷に適した能力の大きい運転ができる。
【0074】一方、暖房房運転時で暖房負荷が小さくな
った場合には、開閉弁36,39を開放する。
【0075】この場合、室内主絞り装置31を出た中間
圧の二相冷媒の一部は、開閉弁36および副絞り装置3
7を通過し、接続管21を介して精留分離器33の塔底
に流入する。
【0076】この状態の初期段階においては、精留分離
器33、冷却器34、貯留器35の冷媒はほとんど空で
あるため、精留分離器33を通過して、ガス流出管24
を介して貯留器35に冷媒が貯留されながら、一部の冷
媒は接続管22を介して、副絞り装置38を通って減圧
され、低温の二相冷媒となって冷却器34に流入し、こ
こで精留分離器33の塔頂部の冷媒と間接的に熱交換す
る。
【0077】また、貯留器35の冷媒は徐々に増加し、
貯留器内の液冷媒の液ヘッドにより、液戻し管25を介
して精留分離器33を下降するするようになる。この状
態においては精留分離器33を上昇する液冷媒はほとん
どなくなり、主にガス冷媒が塔底から接続管21を介し
て精留分離器33内を上昇し始め、冷却器34で冷却さ
れて液化し、貯留器35に貯留されながら、再び液戻し
管25を介して精留分離器33の塔頂部に帰還し、精留
分離器33を下降するようになる。
【0078】この状態が連続的に起こると、精留分離器
33を上昇する冷媒ガスと下降する冷媒液とが精留分離
器33内の充填物の表面において気液接触により熱移動
および物質移動が行われる、いわゆる精留作用が起こ
り、貯留器35には徐々に低沸点に富んだ冷媒組成が貯
留される。
【0079】一方、精留分離器33を下降する冷媒は徐
々に高沸点に富んだ組成となり、開閉弁36、副絞り装
置37、接続管21を通過して塔底に流入した二相冷媒
と合流して、接続管22、副絞り装置38、冷却器34
さらに開放されている開閉弁39を通過して圧縮機11
に吸入される。
【0080】このようにして、主回路は徐々に高沸点に
富んだ冷媒組成となり、負荷の小さい場合に、それに見
合った能力までセーブすることができる。また、貯留器
35に低沸点冷媒が貯留されているため、主回路冷媒量
を少なくすることができ、冷媒量減少の効果も加えるこ
とにより、さらに能力セーブに寄与し、負荷に適した低
能力の運転ができる。
【0081】次に、再び負荷が大きくなった場合には、
開閉弁36は再び閉止され、開閉弁39は開放される。
これによって貯留器35に貯留された低沸点に富んだ冷
媒は、液戻り管25、精留分離器33、開閉弁39を介
して圧縮機27に吸引され、主回路の冷媒組成は高能力
な充填組成の状態に戻り、また冷媒量も増加して、負荷
に見合った能力の大きい運転が再開できる。
【0082】このように、負荷の大小により、開閉弁3
6,39を開閉するという簡単な操作のみで、主回路の
冷媒量と冷媒組成を負荷に見合った状態に可変すること
により、能力を大きく可変し、高効率なヒートポンプ装
置を提供することができるものである。
【0083】ここで、充填物23の形状は、金属製の線
材などを図3の如く織った織物26にすることにより、
規則的な織り目が生じ、線材間の隙間を一様に分布させ
ることができる。それを、さらに図4の如く、一端面か
ら巻き回して円柱状にして、容器20内に挿入すること
により、ガス冷媒の上昇に適する均一な空間率が確保で
き、下降する液冷媒との気液接触面積を拡大することが
できるので、気液接触が促進し、分離性能が向上するも
のである。
【0084】また、充填物23の断面直径は、形成した
状態では容器20の円筒内径よりも大きくしてあり、や
や円の中心方向に押圧しながら容器20に挿入している
ので、充填物23を織物にしたことによるそれ自身の復
元力により、充填物23の外周は容器20の円筒内周と
隙間なく接触する。
【0085】そのため、容器20内面と充填物23の間
の摩擦力により、挿入位置に保持することができるの
で、精留分離器33内に冷媒流れがあっても容器20内
を移動することがなく、そのため充填物23の上下にそ
の保持具などを設ける必要がないため、精留分離器33
の構成を簡単にすることができ、製作のコストを低減で
きる。
【0086】また、充填物23は容器20内に、一旦、
挿入さえすればよく、従来の小型の多数の充填物を封入
するような手間はなくなり、製造や組立に要する時間も
大幅に短縮できる。
【0087】一方、充填物の性能を評価する実用的な方
法としては、NTPによるものがあるが、本実施例にお
ける充填物23の性能を評価するために、非共沸混合冷
媒としてR407Cを用い、ステンレス製の金属線材の
断面直径と容器20内の空間率を変化させた充填物23
を容器20内に挿入し、NTPを評価した。また、容器
は内径約23mm、充填物の長さは約200mmとした。
【0088】図5に充填物の分離性能評価を行った結果
を示すが、充填物の断面直径を0.05,0.1,0.
2,0.3,0.35mmの5種類、空間率を80,8
5,90,95,97.5%の5種類で比較すると、図
5に示すように、金属線材の断面直径が0.1から0.
3mm、空間率が85から95%の場合が最もNTPが良
好となり、中でも断面直径0.2mm、空間率90%の場
合が最もNTPが高くなることがわかった。
【0089】断面直径の大小による分離性能の傾向は、
空間率が同じ場合には、線材の断面直径が大きいほど表
面積が減少するため、気液接触面積が減少して、分離性
能は悪化する。
【0090】一方、空間率が同じ場合には、線材の断面
直径が小さいほど表面積は増大するため、気液接触面積
を増加させることができるので、分離性能が向上すると
一般的には考えられているが、本評価においては、線材
の断面直径をあまり小さくしすぎると、NTPが低下す
る傾向となった。
【0091】これは、線材の断面直径をあまり小さくし
すぎると線材間の隙間も小さくなるため、下降する冷媒
液の粘性により線材間で液のブリッジを作りやすくな
り、そのため下降する液が分散されずに連続的につなが
って下降し易くなり、上昇するガスとの気液接触度合い
が悪化するためと考えられ、本評価により初めて明確に
なったものである。
【0092】一方、精留分離器33を下降する冷媒液
は、一般的に容器20の壁面方向に偏って流れる性質が
あるため、下降する冷媒液は外側、上昇する冷媒ガスは
内側を流れ、気液接触が十分に行われない現象が起こ
る。
【0093】本実施例では、円柱状に形成された充填物
の空間率を外周方向に小さくするようにしたものであ
り、充填物23の外周側の空間率が小さいため冷媒液が
流れにくくなり、冷媒液の流れが外周方向へと移動する
ことを防ぎ、断面一様な流れにすることができる。同様
に、上昇するガスについても下降する冷媒液の隙間を上
昇するため、気液接触が断面一様に良好となり、分離性
能をさらに向上できるものである。
【0094】なお、充填物23の製作方法については、
図3に示した織物26を外周方向になる場所ほど薄くな
るようにプレスなどを行った後に、内周方向になる一端
部から巻き回すことにより端面螺旋状の円柱状に形成す
ればよい。
【0095】なお、線材としては金属や繊維、プラスチ
ックなど種々の物が考えられるが、どれを用いても同様
の効果が得られるものであり、これらは本発明に含まれ
る。
【0096】また、線材の織物の形状は図3に示したも
ののみならず種々の織り方が考えられるが、線材間の隙
間が適当に分布していればよく、いずれの織り方も本発
明に含まれる。
【0097】また、冷媒としてはR407CなどのR3
2とR125とR134aを混合した非共沸混合冷媒が
好適であるが、R404AなどのR125とR143a
とR134aを混合した非共沸混合冷媒や、その他の非
共沸混合冷媒においても同様な効果を示すものであり、
これらも本発明に含まれる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明は、容器の下部を冷凍サイクルの配管と接続し、前
記容器の上部に冷媒ガス流出管と冷媒液流入管を接続
し、前記容器の内部の空間率を85%〜95%の間にな
るように少なくとも1本以上の線材を前記容器内に充填
したものであり、容器内部の充填物として線材を用いた
ため材料コストを低減でき、また、容器の内部が冷媒ガ
スと冷媒液の気液接触に対し最適な空間率を有している
ため、気液接触が良好となり、分離性能が向上するもの
である。
【0099】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明における線材の断面直径を略0.1mm〜
0.3mmの間としたものであり、最も気液接触が良好に
なる線材隙間を確保することができるので、分離性能が
より高まる。特に線材の断面直径を0.2mmとした場合
に、最も分離性能が良好になる。
【0100】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載の発明において、容器を円筒形状とし、
1本以上の線材を折り重ねて成型して前記線材の断面直
径よりも大きな断面直径を有する円柱状に形成し、前記
形成した円柱の断面直径を前記容器の内径よりも大きく
したものであり、線材を用いているため、充填物を簡単
に成型できると共に、容器への充填も容易となる。ま
た、充填物が容器内周に押圧されて線材との隙間がほと
んどなくなるため、特別な固定具を用いなくても容器内
を移動することがなくなり、内部構成を簡素化でき信頼
性も向上する。
【0101】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
から3のいずれか一項に記載の発明において、線材を用
いて網目を有する織物に製作し、前記織物の一端部から
巻き回すことにより端面螺旋状の円柱状に形成したもの
であり、均一な空間率を有する充填物を簡単に成型でき
るので気液接触が良好となって分離性能をより向上させ
ることができる。
【0102】また、請求項5に記載の発明は、請求項3
または4に記載の発明において、円柱状に形成された線
材の空間率を外周方向に小さくするようにしたものであ
り、液冷媒の流れが外周方向へと移動することを防ぎ、
気液接触が一段と良くなって、分離性能をさらに向上で
きる。
【0103】また、請求項6に記載の発明は、非共沸混
合冷媒を封入し、圧縮機、四方弁、熱源側熱交換器、室
外主絞り装置、室内主絞り装置、負荷側熱交換器を接続
してヒートポンプ回路を形成し、前記ヒートポンプ回路
の冷媒組成を変更する精留塔を設け、前記精留塔の内部
に前記精留塔内部の空間率を85%〜95%の間になる
ように少なくとも1本以上の線材を充填したものであ
り、容器内部の充填物として線材を用いたため安価であ
り、また、気液接触に対し最適な空間率を有しているた
め分離性能が向上し、負荷の状況に応じて冷凍サイクル
の組成を大きく変化させることができるので、能力の過
不足のない負荷に見合った高効率な運転が可能となる。
【0104】また、請求項7に記載の発明は、請求項6
に記載の発明における線材の断面直径を略0.1mm〜
0.3mmの間としたものであり、最も気液接触が良好に
なる線材隙間を確保することができるので分離性能がよ
り高まり、能力可変幅を拡大して、能力の過不足のない
負荷に見合った高効率な運転が可能となる。
【0105】また、請求項8に記載の発明は、請求項6
または7に記載の発明において、容器を円筒形状とし、
1本以上の線材を折り重ねて成型して前記線材の断面直
径よりも大きな断面直径を有する円柱状に形成し、前記
形成した円柱の断面直径を前記容器の内径よりも大きく
したものであり、線材を用いているため充填物を簡単に
成型できると共に、充填物が容器内周に押圧されて線材
との隙間がほとんどなくなるため、ヒートポンプ装置の
運転中において冷媒の流れがある中においても、特別な
固定具を用いなくても線材が不用意に移動することがな
くなり、内部構成を簡素化できるとともに信頼性も向上
する。
【0106】また、請求項9に記載の発明は、請求項6
から8のいずれか一項に記載の発明において、線材を用
いて網目を有する織物に製作し、前記織物の一端部から
巻き回すことにより端面螺旋状の円柱状に形成したもの
であり、均一な空間率を有する充填物を簡単に成型でき
るので気液接触が良好となって分離性能をより向上で
き、能力可変幅を拡大して過不足のない負荷に見合った
高効率な運転が可能となる。
【0107】また、請求項10に記載の発明は、請求項
8または9に記載の発明において、円柱状に形成された
線材の空間率を外周方向に小さくするものであり、気液
の流れが外周方向へと移動することを防ぎ、気液接触が
一段と良くなって分離性能をさらに向上でき、能力可変
幅が拡大する。
【0108】また、請求項11に記載の発明は、請求項
6から810いずれか一項に記載の発明において、冷媒
としてR32とR125とR134aを混合した非共沸
混合冷媒を用いたものであり、非共沸混合冷媒の成分で
あるR32、R125とR134aの沸点差が大きく、
分離組成幅が拡大して能力可変幅が広がるため、過不足
のない負荷に見合った高効率な運転が、より好適なもの
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の非共沸混合冷媒用精留
分離器の概略構成図
【図2】本発明による一実施例の非共沸混合冷媒用精留
分離器を用いたヒートポンプ装置の冷凍サイクル図
【図3】本発明による一実施例の非共沸混合冷媒用精留
分離器に用いる充填物の一部拡大図
【図4】本発明による一実施例の非共沸混合冷媒用精留
分離器に用いる充填物を円柱状に形成した状態の斜視図
【図5】本発明による一実施例の非共沸混合冷媒用精留
分離器に用いる充填物の分離性能結果を示す特性図
【図6】従来の精留分離器を用いたヒートポンプ装置の
冷凍サイクル図
【図7】同従来の精留分離器の構成図
【図8】同従来の精留分離器に用いた充填物の斜視図
【符号の説明】
20 容器 21,22 接続管 23 充填物 24 ガス流出管 25 液戻し管 26 織物 27 圧縮機 28 四方弁 29 室外熱交換器 30 室外主絞り装置 31 室内主絞り装置 32 室内熱交換器 33 精留分離器 34 冷却器 35 貯留器 36,39 開閉弁 37,38 副絞り装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の下部を冷凍サイクルの配管と接続
    し、前記容器の上部に冷媒ガス流出管と冷媒液流入管を
    接続し、前記容器の内部の空間率を85%〜95%の間
    になるように少なくとも1本以上の線材を前記容器内に
    充填したことを特徴とする非共沸混合冷媒用精留分離
    器。
  2. 【請求項2】 線材の断面直径を略0.1mm〜0.3mm
    の間としたことを特徴とする請求項1記載の非共沸混合
    冷媒用精留分離器。
  3. 【請求項3】 容器を円筒形状とし、1本以上の線材を
    折り重ねて成型して前記線材の断面直径よりも大きな断
    面直径を有する円柱状に形成し、前記形成した円柱の断
    面直径を前記容器の内径よりも大きくしたことを特徴と
    する請求項1または2記載の非共沸混合冷媒用精留分離
    器。
  4. 【請求項4】 線材を用いて網目を有する織物に製作
    し、前記織物の一端部から巻き回すことにより端面螺旋
    状の円柱状に形成することを特徴とする請求項1から請
    求項3のいずれか一項に記載の非共沸混合冷媒用精留分
    離器。
  5. 【請求項5】 円柱状に形成された線材の空間率を外周
    方向に小さくすることを特徴とする請求項3または請求
    項4に記載の非共沸混合冷媒用精留分離器。
  6. 【請求項6】 非共沸混合冷媒を封入し、圧縮機、四方
    弁、熱源側熱交換器、室外主絞り装置、室内主絞り装
    置、負荷側熱交換器を接続してヒートポンプ回路を形成
    し、前記ヒートポンプ回路の冷媒組成を変更する精留塔
    を設け、前記精留塔の内部に前記精留塔内部の空間率を
    85%〜95%の間になるように少なくとも1本以上の
    線材を充填したことを特徴とするヒートポンプ装置。
  7. 【請求項7】 線材の断面直径を略0.1mm〜0.3mm
    の間としたことを特徴とする請求項6記載のヒートポン
    プ装置。
  8. 【請求項8】 容器を円筒形状とし、1本以上の線材を
    折り重ねて成型して前記線材の断面直径よりも大きな断
    面直径を有する円柱状に形成し、前記形成した円柱の断
    面直径を前記容器の内径よりも大きくしたことを特徴と
    する請求項6または7記載のヒートポンプ装置。
  9. 【請求項9】 線材を用いて網目を有する織物に製作
    し、前記織物の一端部から巻き回すことにより端面螺旋
    状の円柱状に形成することを特徴とする請求項6から請
    求項8いずれか一項に記載のヒートポンプ装置。
  10. 【請求項10】 円柱状に形成された線材の空間率を外
    周方向に小さくすることを特徴とする請求項8または請
    求項9に記載のヒートポンプ装置。
  11. 【請求項11】 冷媒としてR32とR125とR13
    4aを混合した非共沸混合冷媒を用いたことを特徴とす
    る請求項6から請求項10のいずれか一項に記載のヒー
    トポンプ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012021679A (ja) * 2010-07-13 2012-02-02 Mitsubishi Electric Corp 冷媒分配器、それを備えた熱交換器、及び、その熱交換器を搭載した空気調和機
CN109631433A (zh) * 2018-12-07 2019-04-16 珠海格力电器股份有限公司 一种分离装置
CN113915787A (zh) * 2021-09-27 2022-01-11 河南科技大学 一种双蒸发温度位的低温混合工质制冷系统

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