JP2001140329A - 水洗便器と排水ソケットおよびトイレ - Google Patents

水洗便器と排水ソケットおよびトイレ

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JP2001140329A
JP2001140329A JP32072999A JP32072999A JP2001140329A JP 2001140329 A JP2001140329 A JP 2001140329A JP 32072999 A JP32072999 A JP 32072999A JP 32072999 A JP32072999 A JP 32072999A JP 2001140329 A JP2001140329 A JP 2001140329A
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toilet
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flush
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Toshifumi Yoneda
敏文 米田
Kyoji Sakami
亨二 酒見
Masaya So
雅也 宗
Shinji Shibata
信次 柴田
Takayuki Otani
孝幸 大谷
Shuho Miyahara
秀峰 宮原
Noboru Niihara
登 新原
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイホン作用によるボール部の溜水の吸引効
率を高める。 【解決手段】 水洗便器10は、ボール部20から接続
路31、上昇路32に続き、堰34を境にして下降路3
3を有する。この下降路33は、その末端部分に、管路
径の拡張した拡張部33aと開口面積がこの拡張部より
狭くされた末端絞り部33bとを有し、排水ソケット7
0に接続されている。この排水ソケット70は、排水管
90内に位置するよう装着された排水管内ソケット部7
2を備え、排水管内ソケット部72により、トイレ床面
FLより下方に、管路径が拡張したソケット拡張部75
と径が細くされた絞り管路部76とでサイホン作用誘発
部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非洗浄時には洗浄
水を溜水として残存させるボール部と、該ボール部に通
水された新たな洗浄水を前記溜水と共に外部に排出する
管路を形成するトラップ手段とを有する水洗便器と、水
洗便器に接続される排水ソケットに関する。
【0002】
【従来の技術】近年になり、水洗便器での洗浄に用いる
洗浄水の節水要求が高まりつつある。この節水要求に応
えるためには洗浄水量を少なくすればよい。しかし、単
純にボール部に流す洗浄水量を少なくしただけでは、ボ
ール部洗浄が不十分となるのみならず、汚物を洗浄水と
共に便器外に搬送・排出する際の確実性にも欠けること
になる。このため、便器本体のトラップ形状を工夫し
て、洗浄水が通過する際にサイホン作用を誘発し、この
サイホン作用にて溜水を吸引してその分節水化を図るこ
とが広く行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、便器本体の
トラップは便器設置床面から便器内の所定高さまでに屈
曲形成されていることを前提としているので、サイホン
作用の誘発を招く機構の配設に対しても、このようなト
ラップ形成上の制約を受ける。このため、サイホン誘発
機構を上記の制約を受けるトラップに設置することしか
なされていないのが現状である。
【0004】本発明は、上記した問題点を解決するため
になされ、サイホン作用によるボール部の溜水の吸引効
率を高めることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記した課題を解決するため、本発明の水洗便器は、非洗
浄時には洗浄水を溜水として残存させるボール部と、該
ボール部に通水された新たな洗浄水を前記溜水と共に外
部に排出する管路を形成するトラップ手段とを有する水
洗便器であって、前記トラップ手段は、前記ボール部に
連通して上昇管路を有する上昇管路部と、前記上昇管路
部を通過した洗浄水を便器外部に導くための排水管路を
形成すると共に、前記排水管路を通過する際に、該通過
する洗浄水を一時的に滞留させてサイホン作用を誘発さ
せる滞留手段を有する排水管路部とを備え、前記排水管
路部は、前記排水管路の一部を便器設置床面より下方に
突出するようにして設置した突出管路部を有し前記滞留
手段を、前記突出管路部に有することを特徴とする。
【0006】上記構成の本発明の水洗便器では、トラッ
プ手段を上昇管路とこれに続く排水管路で構成し、この
排水管路の一部を便器設置床面より下方に突出して突出
管路部とし、この突出管路部で、滞留手段によりサイホ
ン作用を誘発させる。よって、この突出管路部の滞留手
段で一時的に滞留された洗浄水水面とボール部の溜水水
面との差が大きくできるので、その分、サイホン作用誘
発時のヘッド差を大きくでき、これによりサイホン作用
による溜水吸引力や吸引効率を高めることができる。
【0007】上記の構成を有する本発明の水洗便器は、
以下の態様を採ることもできる。即ち、前記排水管路部
を、前記滞留手段を複数有するものとし、その少なくと
も1つを前記突出管路部とこの突出管路部以外の前記排
水管路に有するものとすることができる。こうすれば、
複数箇所の滞留手段によりそれぞれサイホン作用誘発を
起こすので、サイホン作用による溜水吸引力や吸引効率
をより高めることができる。
【0008】この場合、前記突出管路部の前記滞留手段
を、前記排水管路の末端部近傍もしくは末端部に有する
ものとすることができる。こうすれば、サイホン作用誘
発時のヘッド差をより確実に大きくできるので、サイホ
ン作用による溜水吸引力向上並びに吸引効率向上に有益
である。
【0009】また、前記滞留手段を、通過する洗浄水を
貯留するよう管路径が拡張された管路拡張部分とした
り、通過する洗浄水を貯留するよう管路径が狭小された
管路絞り部分とすることができる。こうすれば、管路拡
張部分或いは管路絞り部分で通過洗浄水を確実に貯留で
き、サイホン作用誘発に有益である。この管路絞り部分
を滞留手段として複数備えれば、即ち、管路に沿って上
下に管路絞り部を有すれば、より一層サイホン作用誘発
に有益であり、溜水吸引力向上並びに吸引効率向上を図
ることができる。
【0010】この場合、管路絞り部分を、管路径の狭小
範囲を管路方向に沿って延在させて形成されているもの
とすることができる。こうすれば、管路絞り部分で通過
洗浄水を長い時間に亘って貯留して、その後に洗浄水を
この管路絞り部分から通過させる。よって、サイホン作
用誘発時間の長期化を通して、溜水吸引力向上並びに吸
引効率向上を図ることができる。
【0011】また、前記トラップ手段を、前記ボール部
を形成する便器本体と別体とされて前記便器本体に装着
されているものとしたり、前記排水管路部を、前記突出
管路部を含む排水管路部分を別体として備え、該別体の
排水管路部分を前記排水管路の他の部分に装着して前記
排水管路を形成するものとすることができる。こうすれ
ば、陶器製とされる便器本体についてはその底面からの
突出部を有しない形状とできるので、その製造上有益で
あると共に、設置作業・運搬作業・梱包作業等において
その取り扱いが簡便となる。そして、上記の装着箇所を
シール部でシールして管路の水密を採れば、洗浄水や汚
物を管路外部に漏れ出ないようにでき好ましい。特に、
排水管路の他の部分と別体とした突出管路部の端末部を
便器設置床面に設置済みの既存の外部排出管内に位置さ
せれば、便器本体にあっては既存のものをそのまま利用
でき、製造上有益である。
【0012】また、上記課題を解決するための本発明の
排水ソケットは、水洗便器の洗浄水を便器設置床面に設
置済みの外部排出管に排出するために、前記水洗便器に
接続される排水ソケットであって、前記水洗便器のボー
ル部に非洗浄時に溜水として残存する洗浄水を前記ボー
ル部に通水された新たな洗浄水と共に外部に排出する便
器内トラップ管路の末端に接続される接続部と、該接続
部に連設され、前記便器内トラップ管路に連続した排出
管路を形成する管路形成部とを有し、該管路形成部は、
前記排出管路を前記外部排出管の内部に至るまで形成
し、前記外部排出管の内部に位置する部分の前記排出管
路に、通過する洗浄水を一時的に滞留させてサイホン作
用を誘発させる滞留手段を有することを特徴とする。
【0013】このような構成を有する排水ソケットを水
洗便器の便器内トラップ管路末端に接続して、水洗便器
洗浄水を外部排出管に排出するようにすれば、既述した
水洗便器と同様に、滞留手段で一時的に滞留された洗浄
水水面とボール部の溜水水面との差が大きくできる。よ
って、この排水ソケットによっても、サイホン作用誘発
時のヘッド差を大きくでき、これによりサイホン作用に
よる溜水吸引力や吸引効率を高めることができる。しか
も、この排水ソケットを既存の水洗便器に接続するだけ
でよいので、便器本体にあっては既存のものをそのまま
利用でき、製造上有益である。
【0014】そして、この排水ソケットを、前記管路形
成部が前記滞留手段を複数有するものとしたり、前記滞
留手段を前記排出管路の末端若しくはその近傍に有する
ものとすることができる。こうすれば、複数箇所の滞留
手段によるサイホン作用誘発と、サイホン作用誘発時の
ヘッド差拡大により、サイホン作用による溜水吸引力向
上並びに吸引効率向上に有益である。
【0015】また、前記接続部を、前記便器内トラップ
管路に位置決め固定される手段を備えるものとし、前記
管路形成部を、前記外部排出管に対して位置決めされた
状態で前記便器設置床面に固定される手段を備えるもの
とできる。こうすれば、便器洗浄に際して洗浄水の流れ
に伴う力を受けても、便器や外部排出管に対してずれる
ことなく、安定してサイホン作用を誘起できる。
【0016】更に、前記管路形成部を、前記接続部との
前記排出管路の連設管路部分と前記外部排出管内の前記
排出管路の管路部分とを偏心させて前記排出管路を形成
するものとすれば、便器内トラップと外部排出管が位置
ずれしていても、この排水ソケットの排出管路により便
器内トラップと外部排出管を接続できる。
【0017】また、上記課題を解決するための本発明の
トイレは、水洗便器を便器設置床面に設置済みの外部排
出管に接続して備えるトイレであって、前記外部排出管
は、前記水洗便器における洗浄水の便器内排出管路を通
過した洗浄水が通過する管路部分に、通過する洗浄水を
一時的に滞留させてサイホン作用を誘発させる滞留手段
を有することを特徴とする。
【0018】このような構成を有するトイレによれば、
外部排出管自体によって、既述した水洗便器と同様に滞
留手段でサイホン作用を誘発する。よって、既存の水洗
便器をこの外部排出管に直接或いは排水ソケットを介し
て接続するだけで、サイホン作用誘発により効果的に便
器洗浄時の洗浄水を排出できる。しかも、この滞留手段
を便器設置床面より下方に位置させることで、ヘッド差
を大きくした状態でのサイホン作用誘発ができるように
なり、高い溜水吸引力や吸引効率で効果的に便器洗浄を
実施できる。また、用いる水洗便器には、サイホン作用
の誘発の有無を問わないので、より汎用性を高めること
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成及び作
用を一層明らかにするために、以下本発明の水洗便器に
ついて、その実施の形態を説明する。図1は、本発明の
実施例であるサイホンゼット式の水洗便器10の縦断面
を示す説明図であり、図2は、この水洗便器10の上面
を示す説明図である。このサイホンゼット式の水洗便器
10は、洗浄に伴って、後述するゼット噴出孔22から
水を噴出してサイホン作用を引き起こす。以下、水洗便
器10の各部について、図1および図2を参照しつつ説
明する。
【0020】図1に示すように、水洗便器10は、汚物
を受けるボール部20を備える。ボール部20の周壁
は、水洗便器10の非洗浄時でも溜水RWと接する覆水
面23と、水洗便器10の非洗浄時には溜水RWと接し
ない露出面24から構成されている。
【0021】図2に示すように、ゼット噴出孔22は、
この孔22が噴出する水の入口であるゼット給水孔45
と、便器内部を湾曲するように形成されたゼット給水路
46を介して接続されている。ゼット噴出孔22は、図
1に示すように、凹部26を挟んで排出口25とほぼ対
峙する位置に設けられており、洗浄水のエネルギは、排
出口25以降の排出機構に無駄なく伝達される。従っ
て、サイホン作用を早期に引き起こすことが可能とな
る。
【0022】水洗便器10の内部には、ボール部20に
水を供給するための機構(以下、供給機構という)と、
ボール部20内の汚物を排水管90に向けて排出するた
めの機構(以下、排出機構という)が設けられている。
【0023】まず、供給機構について説明する。水洗便
器10の後方には、洗浄水タンク310の排水管346
を接続するための孔である洗浄水給水孔40が設けられ
ており、洗浄水給水孔40からボール部20方向に向か
う水洗便器10の内部には、洗浄水タンク310からの
洗浄水の流路である洗浄水給水路41が設けられてい
る。この洗浄水給水路41は、ボール部への洗浄水噴出
のためのゼット給水路46と洗浄水タンク310の排水
管下端との間に介在する空間として滞留部41aを区画
形成する。そして、この滞留部41aには、洗浄時には
排水管からの放出洗浄水が流入し、この流入洗浄水をゼ
ット給水路46と後述の分岐孔42を経てリム給水路4
3に流出させ、非洗浄時には洗浄水のないエアギャップ
として機能する。
【0024】つまり、洗浄水給水路41には、自由落下
により付勢されたタンク内貯溜水(洗浄水)が一気に供
給される。このため、洗浄水給水路41が斜め下向きに
区画形成した滞留部41aは、洗浄開始後に満水とな
り、洗浄水の一部は分岐孔42からリム給水路43に供
給される。リム給水路43に供給された洗浄水は、リム
部21の裏側に設けられた水出し孔44(図2を参照)
から吐出される。
【0025】図2に示すように、リム部21の裏側に
は、7mm径の大孔44a,4mm径の中孔44b,3
mm径の小孔44c,略長方形の長孔44d,eという
5種類の形状の水出し孔44が設けられている。この水
出し孔44は、リム部21の成形時に形成されるもので
あるが、勿論、水出し孔付きのディストリビュータをリ
ム部21の裏側に装着するものであってもよい。
【0026】この場合、上記の大孔44a,中孔44
b,小孔44c,長孔44d,eの水出し孔44の総開
孔面積SAは、各孔ごとの面積と個数の積から求まり、
これら各孔に洗浄水を導く分岐孔42の有効通路面積
(洗浄水導出箇所開孔面積)SHとの比の値(SH
A)が約1.23となるようにされている。よって、
リム給水路43に供給される洗浄水量は分岐孔42の開
口程度により調整されるが、その際には、上記の面積比
に応じてほぼ直線的に流量を制御できる。また、面積比
に応じて変化する流量比も大きいので、分岐孔42によ
って、非常に効果的に流量を制御可能である。また、設
計時や検査時にも特に試行錯誤を行なうこと無く、容易
に流量設定が可能となる。
【0027】上記した水出し孔のうち、長孔44d,e
は、水出し孔44からの吐出される洗浄水に旋回成分を
付与するために設けられている。即ち、水洗便器10の
前側方向に付勢されて、左右のリム給水路43に供給さ
れた洗浄水は、水出し孔44の開孔径や洗浄水の付勢力
に対応して分配されて、各孔44a〜eから吐出され
る。このとき、分岐孔42に近い位置である右側後方の
リム部21の裏側に形成された長孔44dからは、付勢
力の大きな水が、便器の前方のやや左側の露出面24に
向けて吐出される。また、水洗便器10前方のやや右側
の位置に形成された長孔44eからは、リム給水路43
を右回りに流れてきた洗浄水が、水洗便器10左後方の
露出面24に向けて多量に吐出される。この長孔44
d,eから吐出された洗浄水が主流となって、水出し孔
44から吐出される洗浄水に時計廻り方向への旋回力が
付与される。この旋回力は、ボール部20内の溜水RW
に伝達される。この結果、ボール部20内の水は右回り
の旋回流となる。
【0028】なお、上記は、水出し孔44から吐出され
る洗浄水に旋回成分を与える手法の一例であり、勿論、
他の手法を用いてもよい。例えば、旋回方向への角度を
つけながら水出し孔44を形成してもよいし、リム給水
路43の流路を片側廻りにしてもよい。また、本発明を
適用したこの実施例では、上記のようにリム吐水を行う
ようにしたが、洗浄水を単にリムから落下させるだけの
リム吐水であってもよく、リム吐水を行わないものであ
ってもよい。
【0029】また、滞留部41aに到達した洗浄水は、
滞留部41aの側壁に設けられた孔であるゼット給水孔
45に進入する。この進入に伴ってゼット給水路46に
洗浄水が供給される。ゼット給水路46に供給された洗
浄水は、ゼット噴出孔22から噴出される。そして、こ
の滞留部41aが洗浄水で置換されると、分岐孔42か
らリム給水路43に洗浄水が導かれ、リムの水出し孔4
4から洗浄水が吐出される。
【0030】水出し孔44からの吐出量とゼット噴出孔
22からの噴出量との配分は、分岐孔42の有効通路面
積(洗浄水導出箇所開孔面積)SHを調整することによ
り、任意に設定することが可能である。
【0031】次に、排出機構について説明する。図1に
示すように、汚物溜りとしての凹部26の奥に形成され
た排出口25の先には、水や汚物の流路(トラップ)と
して、排出口25から斜め上方向に向けて湾曲する接続
路31,接続路31の湾曲方向に延出した後、横方向へ
湾曲する上昇路32,横方向から下方向に湾曲する下降
路33が、それぞれ形成されている。この場合、接続路
31と上昇路32が本発明にいう上昇管路となる。
【0032】下降路33は、その末端部分に、管路径の
拡張した拡張部33aと開口面積がこの拡張部より狭く
された末端絞り部33bとを有する。よって、この下降
路33は、拡張部33aと末端絞り部33bとで通過す
る洗浄水を一時的に滞留させるので、下降路33自体で
もサイホン作用を誘発させる。この下降路33は、その
末端にて樹脂製の排水ソケット70を介して、便器設置
個所においてトイレ床面FLから立ち上げ設置された排
水管90に接続される。
【0033】なお、図1に示す水洗便器10の後端から
排水管90の中心までの距離は180mmとされてお
り、水洗便器10に組み付けられた洗浄水タンク310
の後端から排水管90の中心までの距離は190mmと
されている。つまり、排水管90がトイレ室の壁から2
00mmの位置を中心として立ち上げられていれば、水
洗便器10と洗浄水タンク310のセットを、洗浄水タ
ンク310の背面とトイレ室の壁とのクリアランスを1
0mm確保した状態で設置することができる。このよう
に、水洗便器10と洗浄水タンク310をセットすれ
ば、排水管90を建築側の壁に近い位置に設けることが
可能となる。この結果、排水管90からパイプスペース
までの距離が短くなり、汚物のスムーズな搬送を確保す
ることができる。勿論、トイレ室の壁とのクリアランス
を考慮しない場合には、上記した距離を200mm以下
の値とすることができる。
【0034】これらの流路は、この流路形状を石膏型や
樹脂型に形取ることにより、陶器である水洗便器10と
一体に成形されるが、水洗便器10とは別の部材で流路
を形成することも可能である。例えば、これらの全部ま
たは一部の流路を、樹脂等の他の部材で成形し、排出口
25に接続する構成としてもよい。
【0035】排水ソケット70は、トイレ床面FL上に
位置しこのトイレ床面にボルト等で固定されるソケット
本体部71と、排水管90内に位置する排水管内ソケッ
ト部72とを有する。ソケット本体部71は、その上端
に下降路33の末端が入り込む下降路嵌合部71aを備
え、この嵌合部の下方に、第1通水管路73を有する。
この第1通水管路73は、上記した下降路33とほぼ同
径の管路径とされている。また、ソケット本体部71
は、排水管90の上端が下方から入り込む排水管嵌合部
74を備える。この排水管嵌合部74は、排水管90の
嵌合により、排水ソケット70をこの排水管90に対し
て位置決めする。そして、第1通水管路73の末端が排
水管90の上端より下方に位置することから、第1通水
管路73を通過した洗浄水は、排水管90の上端から漏
れ出にくくされている。
【0036】排水管内ソケット部72は、その上端に鍔
部72aを有するテーパ状の第1筒部72bと、当該筒
部先端の直管状の第2筒部72cとを有する。このよう
に、第1筒部72bはテーパ状とされているので、排水
管内ソケット部72は、排水管90の管路径に多少の大
小があっても、鍔部72aが排水管90の上端に接触す
るよう或いは当該上端から僅かに離れた状態で、排水管
90に嵌合装着される。この場合、排水管内ソケット部
72を、第1筒部72bの上端付近外周部分と鍔部72
aの裏面にゴムシート等のシート状シール材を有するも
のとすれば、排水管90の上端開口において管路の水密
化を図ることができるので、好ましい。
【0037】こうして排水管90に装着された排水管内
ソケット部72は、第1通水管路73の下方に当該管路
より管路径が拡張したソケット拡張部75と、この拡張
部の下方に、第1通水管路73とほぼ同径の絞り管路部
76とを形成し、このソケット拡張部75と絞り管路部
76とをトイレ床面FLより下方に位置させて洗浄水の
排出管路とする。そして、トイレ床面FLより低い位置
にあるソケット拡張部75と絞り管路部76とにあって
も、これら部分を通過する洗浄水を一時的に滞留させて
サイホン作用を誘発させる。
【0038】上記した排水ソケット70のソケット本体
部71と排水管内ソケット部72は、共に樹脂成型品で
あり、水洗便器10とは、詳しくは下降路33とは別体
としたが、この下降路33と一体としてもよい。このよ
うに下降路33と一体とするに当たっては、拡張部33
aに末端絞り部33bを挟んで第1通水管路73のよう
な管路を連設し、更にその下方にソケット拡張部75の
ような管路拡張部と絞り管路部76のような管路を、下
降路33の形成材にて連設すればよい。排水ソケット7
0のソケット本体部71と排水管内ソケット部72を樹
脂成型品とするに当たっては、排水管90と同じ塩化ビ
ニル系樹脂とできるほか、ABS樹脂や、PP(ポリプ
ロピレン)、PE(ポリエチレン)、PPS(ポリフェ
ニレンサルファイド)、MA(アクリル)、POM(ポ
リアセタール)等の種々の樹脂を用いることができる。
【0039】この場合、上記の排水管内ソケット部72
は、ソケット本体部71とは別体にできることから、排
水管90に単独で装着することができる。こうすれば、
排水管90自体が上記のサイホン作用を誘発できるよう
になる。
【0040】上記した排水ソケット70が装着された状
態では、水洗便器10は、洗浄水排出のための下降管路
を、その末端がトイレ床面FLから下方に突出するよう
形成することになり、このトイレ床面FLから突出した
部分にサイホン作用誘発のための拡張部と絞り部を有す
ることになる。
【0041】図1に示すように、洗浄動作前の水洗便器
10においては、接続路31,上昇路32およびボール
部20内に、通常水位線WLの高さに溜水RWが溜まっ
ている。この溜水RWにより、排水機構からボール部2
0への臭気の逆流や害虫の進入が防止される。また、こ
の実施例では、溜水RWの少量化を図る一方で、幅18
5mm×奥行き225mmという値の広い溜水面を確保
しており、ボール部20への汚物の固着や露出面24か
らの臭気の発散を防止している。
【0042】溜水RWには、排出口25に至るまでのボ
ール部20の内部に溜まる水(以下、この水をボール部
溜水或いは封水という)と、排出口25以降の接続路3
1および上昇路32に溜まる水(以下、この水を流路内
溜水という)と、水洗便器10の滞留部41aの下部お
よびゼット給水路46に溜まる水(以下、この水をゼッ
ト溜水という)が含まれる。図1に示すように、流路内
溜水は、接続路31,上昇路32および下降路33から
なる汚水の流路のうち、接続路31から上昇路32にか
けての1箇所にのみ溜まっている。なお、「汚水」と
は、大便や小便等の汚物や紙などが混ざることによって
汚れた水をいう。
【0043】通常水位線WLの高さは、上昇路32の内
壁下側の最も高い位置である堰34の高さによって定ま
る。従って、図1に示すように、水洗便器10の滞留部
41aの下部,ゼット給水孔45およびゼット給水路4
6は、堰34よりも下方にあるため、水洗便器10の静
止状態においては、滞留部41aの下部およびゼット給
水路46には、上記した水位でゼット溜水が溜まってい
る。なお、堰34の高さを低くすれば、溜水RWの水位
も低くなり、ボール部溜水,流路内溜水,ゼット溜水の
量も減少する。
【0044】このように構成された排水機構により、汚
水や汚物が排出される仕組みについて説明する。洗浄水
タンク310から洗浄水が放出されると、この放出洗浄
水は、まず、滞留部41aに流れ込み、その位置エネル
ギを運動エネルギとしてゼット給水路46のゼット溜水
をボール部20のボール部溜水(封水)に流し込む。こ
れにより、ゼット噴出孔22から上記のトラップに向け
た洗浄水噴出が開始され、その後は、洗浄水の放出が継
続される間において、上記のエネルギで放出洗浄水自体
がゼット噴出孔22から継続して噴出される。この噴出
動作の進行過程初期において、滞留部41aは放出洗浄
水で置換されるので、この置換完了後に、分岐孔42を
経て放出洗浄水は水出し孔44から噴出される。
【0045】こうしてボール部20に洗浄水が噴出され
ると、上昇路32の水位が上昇し、上昇路32から下降
路33にかけての屈曲した部分(以下、屈曲部という)
が満水状態になる。すると、下降路33を洗浄水が通過
するようになり、その通過の際には、下降路末端の拡張
部33a、並びにトイレ床面FLより下方のソケット拡
張部75と絞り管路部76とでの洗浄水の一時的な貯留
が起き、この洗浄水とボール部20の溜水との間に圧力
差が生じて下方向への引き込み力が生じる。この引き込
み力により、上昇路32内および接続路31内に充満し
た洗浄水(汚水)並びにボール内の洗浄水(汚水)が、
汚物とともに一気に排水管90に導かれる。こうしてサ
イホン作用が誘発される。
【0046】以上のように構成された実施例のサイホン
ゼット式の水洗便器10では、サイホン作用の誘発を、
下降路33末端の拡張部33aと末端絞り部33bのみ
ならず、排水ソケット70によりトイレ床面FLより低
い位置とされたソケット拡張部75と絞り管路部76で
も起こす。よって、次に利点がある。
【0047】まず第1に、下降路33末端と排水ソケッ
ト70の二カ所でサイホン作用を誘発するので、サイホ
ン作用によるボール部20の溜水吸引力や吸引効率をよ
り高めることができる。また、排水ソケット70がサイ
ホン作用誘発のために形成するソケット拡張部75と絞
り管路部76をトイレ床面FLより下方にして、サイホ
ン作用誘発時のヘッド差を大きくした。よって、サイホ
ン作用による溜水吸引力や吸引効率をより一層高めるこ
とができる。しかも、絞り管路部76を洗浄水排出のた
めの管路末端とし、ソケット拡張部75をこの管路末端
近傍に設けたので、サイホン作用誘発時のヘッド差をよ
り確実に大きくでき、効果的に溜水吸引力向上並びに吸
引効率向上を図ることができる。
【0048】また、管路を絞ることによりサイホン作用
を誘発する部分を、下降路33末端の末端絞り部33b
と排水ソケット70の絞り管路部76とし、これら絞り
部分を下降管路に沿って上下に設けた。よって、通過す
る洗浄水の一時的な貯留を確実なものとでき、より効果
的にサイホン作用を誘発させて、溜水吸引力向上並びに
吸引効率向上を図ることができる。そして、排水ソケッ
ト70の絞り管路部76を、ある程度の長さ(約40m
m)で管路方向に沿って延在させので、洗浄水の通過を
妨げて貯留時間を延ばす。このため、サイホン作用誘発
時間を長期化でき、効果的な溜水吸引力向上並びに吸引
効率向上を図ることができる。
【0049】また、トイレ床面FLより下方にサイホン
作用誘発部を設けるに当たり、排水ソケット70を用
い、これを水洗便器10と別体とした。このため、水洗
便器10は従前通り陶器製でその底面からの突出部を有
しない形状とできるので、製造型の新規制作等の必要が
なくなり、その製造上有益である。加えて、水洗便器の
設置作業・運搬作業・梱包作業等においてその取り扱い
が簡便となる。また、排水ソケット70によりトイレ床
面FL下方にサイホン作用誘発部を設けることができる
ので、水洗便器10としては既存のものをそのまま利用
できるので、製造上有益である。
【0050】更に、排水ソケット70によりトイレ床面
FL下方にサイホン作用誘発部を設けるに当たり、排水
ソケット70のソケット本体部71とは別体の排水管内
ソケット部72を既存の排水管90に装着すればよい。
よって、排水管自体の再設置等を必要としないので、本
実施例の水洗便器10をトイレ改装時等において容易に
設置できる。
【0051】次に、変形例について説明する。上記した
実施例では、下降路33自体がその末端の拡張部33a
等によりサイホン作用の誘発を行う水洗便器について説
明したが、下降路33が単純な管路とされ下降路にサイ
ホン誘発部を有しない水洗便器にも適用できる。図3
は、単純な管路とされた下降路33を有する水洗便器に
適用した変形例を示す説明図である。この変形例にあっ
ても、排水ソケット70によりトイレ床面FLより低い
位置のソケット拡張部75と絞り管路部76でサイホン
作用を大きなヘッド差で誘発できるので、効果的に溜水
吸引力向上並びに吸引効率向上を図ることができる。こ
の変形例において、ソケット本体部71の形成する第1
通水管路73をその上方の下降路33の管路径より細い
径とすれば、この第1通水管路73をサイホン作用誘発
のための絞り部分とできる。よって、こうすれば、複数
箇所にてサイホン作用を誘発でき好ましい。
【0052】図4は、ソケット本体部71と排水管内ソ
ケット部72とを一体に有する変形例の排水ソケット7
0の断面図である。この変形例の排水ソケット70にあ
っても、ソケット本体部71は下降路33の下方に第1
通水管路73を形成し、排水管内ソケット部72は、こ
の第1通水管路73に続いて、管路径を拡張させたソケ
ット拡張部75と第1通水管路73とほぼ同径の絞り管
路部76とを形成する。そして、この変形例の排水ソケ
ット70でも、ソケット拡張部75と絞り管路部76と
をトイレ床面FLより下方に位置するサイホン作用誘発
部とする。この変形例では、排水管内ソケット部72
は、管路途中が膨らむようにされたブロー成型品であ
り、その上端開口内周に設けたネジ部分にて、ソケット
本体部71の第1通水管路73下端に螺合固定されてい
る。この変形例の排水ソケット70によっても、既述し
たように大きなヘッド差でサイホン作用を誘発できるの
で、効果的に溜水吸引力向上並びに吸引効率向上を図る
ことができる。そして、この変形例では、排水ソケット
70を一体品として取り扱えるので、排水管90への設
置作業等を簡略化することができる。
【0053】図5は、また別の変形例の排水ソケット7
0の要部断面図である。図示するように、この変形例で
は、下降路33の末端が入り込む下降路嵌合部71aに
シール部材77を有する。このシール部材77は、ゴム
等の弾性材料で形成されており、下降路33が挿入され
ると、内周側のテーパ状部分を拡張させこのテーパ状部
分を下降路33外周に密着させてシールする。よって、
この変形例によれば、下降路下端において管路の水密化
を図るので、洗浄水や汚物を管路外部に漏れ出ないよう
にできる。また、このシール材77を介して、排水ソケ
ット70を下降路33に対して位置決め固定することが
できる。
【0054】図6は、また別の変形例の排水ソケット7
0の要部断面図である。この変形例では、排水管90が
トイレ床面FLから立ち上がることなく設置されている
場合のものである。この変形例では、図示するように、
排水管内ソケット部72の鍔部72aの表裏面に円盤状
のシート状のゴム等からなるシール材78を配置させ
て、この排水管内ソケット部72を排水管90に装着す
る。そして、ソケット本体部71の第1通水管路73を
その外側で取り囲むよう下方に延びたシール壁73aが
上記の鍔部72a上面のシール材78に当接してその部
分をシールするように、ソケット本体部71をトイレ床
面FLに固定させている。この変形例によれば、排水管
90がトイレ床面FLから立ち上がることなく設置され
ている場合であっても、トイレ床面FLより下方にサイ
ホン作用誘発部を形成して上記の効果を奏することがで
きる。しかも、この排水管90に対してシール材78に
より管路の水密化を図るので、洗浄水や汚物を管路外部
に漏れ出ないようにできる。
【0055】以上、本発明が実施される形態を説明した
が、本発明はこうした実施例に何等限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々な
る様態で実施し得ることは勿論である。
【0056】例えば、上記実施例では、洗浄水タンクと
して、便器に連結されるロータンク型タンクを用いた
が、ロータンク型タンク以外のタンク、例えば、便器と
洗浄管を介して接続されてトイレの壁等に設置される隅
付き型や平付き型のタンクを用いてもよい。この場合
に、洗浄水タンクを高い位置に設置してハイタンクとす
ることも可能である。
【0057】また、本発明をサイホンゼット式の水洗便
器10やサイホン便器に適用した場合を例として説明し
たが、上記の便器と他の装置や部材との組み合わせたを
発明として把握することもできる。例えば、便器に供給
される洗浄水の水勢を利用して、便器の鉢部に排泄され
た汚物や汚物により汚された汚水を押し流す洗浄方式の
ウォッシュダウン式の水洗便器にも適用できる。また、
局部洗浄や暖房等の諸機能を実現する機能便座と組み合
わせた衛生洗浄装置、収納用キャビネットや手洗装置と
組み合わせたトイレキット装置、トイレ室内の構造体と
しての壁材,床材および天井材等を組み合わせたシステ
ムトイレ装置等が考えられる。
【0058】また、排水ソケット70は、下降路33と
排水管90とが対向する場合のものについて説明した
が、下降路33と排水管90の位置がずれているような
場合でも適用できる。図7は、このような場合に適用す
る変形例の排水ソケット70を説明するための説明図で
ある。この変形例の排水ソケット70は、下降路33末
端が入り込む下降路嵌合部71aと、排水管90内に位
置する第1通水管路73、ソケット拡張部75および絞
り管路部76とを偏心させて備え、ソケット本体部71
を上記の位置ずれに応じて湾曲或いは屈曲したものとし
ている。こうすれば、下降路33と排水管90の位置が
ずれているような場合でも、排水ソケット70を介し
て、排水管90に下降路33を接続し、排水ソケットの
第1通水管路73、ソケット拡張部75および絞り管路
部76においてサイホン作用を誘発できる。
【0059】また、排水管90が鉛管であっても適用で
きる。図8はこのような鉛管製の排水管90に適用した
排水ソケット接続部の分解斜視図、図9は排水ソケット
接続部の断面図、図10はその平面図である。
【0060】これら図面で示すように、鉛管製の排水管
90の場合にあっては、金属フランジ171を、排水管
90が上方に突出するようにした状態で固定ネジ172
によりトイレ床面FLに固定する。この場合、排水管9
0は、トイレ床面FLから約15mm程度突出していれ
ばよい。次に、排水管90の開口部を、金属フランジ1
71のテーパ斜面179に倣うようテーパ状に拡張す
る。そして、排水管90のテーパ状の拡張開口に重なる
よう、テーパ状のPシールガスケット173を配置し、
このガスケットをアダプタ174で挟持した状態で、固
定ボルト175を用いて金属フランジ171に固定す
る。こうして固定されたアダプタ174の上端筒状部
に、上記した排水ソケット70を固定する。この変形例
によれば、鉛管製の排水管90の場合でも、排水ソケッ
ト70を介して、排水管90に下降路33を接続し、排
水ソケットの第1通水管路73、ソケット拡張部75お
よび絞り管路部76においてサイホン作用を誘発でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるサイホンゼット式の水洗
便器10の縦断面を示す説明図である。
【図2】水洗便器10の上面を示す説明図である。
【図3】単純な管路とされた下降路33を有する水洗便
器に本発明を適用した変形例を示す説明図である。
【図4】ソケット本体部71と排水管内ソケット部72
とを一体に有する変形例の排水ソケット70の断面図で
ある。
【図5】また別の変形例の排水ソケット70の要部断面
図である。
【図6】更にまた別の変形例の排水ソケット70の要部
断面図である。
【図7】トラップ管路の下降路33と排水管90とが位
置ずれしている場合に適用する変形例の排水ソケット7
0を説明するための説明図である。
【図8】鉛管製の排水管90に適用した排水ソケット接
続部の分解斜視図である。
【図9】この排水ソケット接続部の断面図である。
【図10】排水ソケット接続部の平面図である。
【符号の説明】
10…水洗便器 20…ボール部 21…リム部 22…ゼット噴出孔 23…覆水面 24…露出面 25…排出口 26…凹部 31…接続路 32…上昇路 33…下降路 33a…拡張部 33b…末端絞り部 34…堰 40…洗浄水給水孔 41…洗浄水給水路 41a…滞留部 42…分岐孔 43…リム給水路 45…ゼット給水孔 46…ゼット給水路 70…排水ソケット 71…ソケット本体部 71a…下降路嵌合部 72…排水管内ソケット部 72a…鍔部 72b…第1筒部 72c…第2筒部 73…第1通水管路 73a…シール壁 74…排水管嵌合部 75…ソケット拡張部 76…絞り管路部 77…シール部材 78…シール材 90…排水管 310…洗浄水タンク RW…溜水 FL…トイレ床面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宗 雅也 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 柴田 信次 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 大谷 孝幸 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 宮原 秀峰 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 新原 登 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D039 AC03 AD04 CA04 CB02

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非洗浄時には洗浄水を溜水として残存させ
    るボール部と、該ボール部に通水された新たな洗浄水を
    前記溜水と共に外部に排出する管路を形成するトラップ
    手段とを有する水洗便器であって、 前記トラップ手段は、 前記ボール部に連通して上昇管路を有する上昇管路部
    と、 前記上昇管路部を通過した洗浄水を便器外部に導くため
    の排水管路を形成すると共に、前記排水管路を通過する
    際に、該通過する洗浄水を一時的に滞留させてサイホン
    作用を誘発させる滞留手段を有する排水管路部とを備
    え、 前記排水管路部は、 前記排水管路の一部を便器設置床面より下方に突出する
    ようにして設置した突出管路部を有し前記滞留手段を、
    前記突出管路部に有することを特徴とする水洗便器。
  2. 【請求項2】 前記突出管路部は、前記滞留手段を前記
    排水管路の末端部近傍もしくは末端部に備えたことを特
    徴とする請求項1に記載の水洗便器
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の水洗便器で
    あって、 前記排水管路部は、前記滞留手段を複数有する、水洗便
    器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の水洗便器であって、 前記排水管路部は、 前記滞留手段の少なくとも1つを前記突出管路部に有
    し、 前記滞留手段の少なくとも1つを前記突出管路部以外の
    前記排水管路に有する、水洗便器。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4いずれか記載の
    水洗便器であって、 前記滞留手段は、通過する洗浄水を貯留するよう管路径
    が拡張された管路拡張部分である、水洗便器。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4いずれか記載の
    水洗便器であって、 前記滞留手段は、通過する洗浄水を貯留するよう管路径
    が狭小された管路絞り部分である、水洗便器。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の水洗便器であって、 前記管路絞り部分は、管路径の狭小範囲を管路方向に沿
    って延在させて形成されている、水洗便器。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7いずれか記載の
    水洗便器であって、 前記トラップ手段は、前記ボール部を形成する便器本体
    と別体とされて前記便器本体に装着されている、水洗便
    器。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8いずれか記載の
    水洗便器であって、 前記排水管路部は、前記突出管路部を含む排水管路部分
    を別体として備え、該別体の排水管路部分を前記排水管
    路の他の部分に装着して前記排水管路を形成する、水洗
    便器。
  10. 【請求項10】 請求項8又は請求項9記載の水洗便器
    であって、 前記装着箇所には、管路の水密化を図るシール部を有す
    る、水洗便器。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10いずれか記
    載の水洗便器であって、 前記突出管路部は、その端末部を前記便器設置床面に設
    置済みの既存の外部排出管内に位置させる、水洗便器。
  12. 【請求項12】 水洗便器の洗浄水を便器設置床面に設
    置済みの外部排出管に排出するために、前記水洗便器に
    接続される排水ソケットであって、 前記水洗便器のボール部に非洗浄時に溜水として残存す
    る洗浄水を前記ボール部に通水された新たな洗浄水と共
    に外部に排出する便器内トラップ管路の末端に接続され
    る接続部と、 該接続部に連設され、前記便器内トラップ管路に連続し
    た排出管路を形成する管路形成部とを有し、 該管路形成部は、前記排出管路を前記外部排出管の内部
    に至るまで形成し、前記外部排出管の内部に位置する部
    分の前記排出管路に、通過する洗浄水を一時的に滞留さ
    せてサイホン作用を誘発させる滞留手段を有することを
    特徴とする排水ソケット。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の排水ソケットであっ
    て、 前記管路形成部は、前記滞留手段を複数有する、排水ソ
    ケット。
  14. 【請求項14】 請求項12又は請求項13記載の排水
    ソケットであって、 前記管路形成部は、前記滞留手段を前記排出管路の端末
    若しくはその近傍に有する、排水ソケット。
  15. 【請求項15】 請求項12ないし請求項14いずれか
    記載の排水ソケットであって、 前記接続部は、前記便器内トラップ管路に位置決め固定
    される手段を備え、 前記管路形成部は、前記外部排出管に対して位置決めさ
    れた状態で前記便器設置床面に固定される手段を備え
    る、排水ソケット。
  16. 【請求項16】 請求項12ないし請求項15いずれか
    記載の排水ソケットであって、 前記管路形成部は、前記接続部との前記排出管路の連設
    管路部分と前記外部排出管内の前記排出管路の管路部分
    とを偏心させて前記排出管路を形成する、排水ソケッ
    ト。
  17. 【請求項17】 非洗浄時には洗浄水を溜水として残存
    させるボール部と、該ボール部に新たな洗浄水を通水し
    て便器洗浄を行う水洗便器であって、 前記ボール部に残存する洗浄水を前記ボール部に通水さ
    れた新たな洗浄水と共に外部に排出するために、便器内
    に形成されたトラップ管路を備え、 前記トラップ管路の末端に請求項12ないし請求項15
    いずれか記載の排水ソケットを接続して有する、水洗便
    器。
  18. 【請求項18】 水洗便器を便器設置床面に設置済みの
    外部排出管に接続して備えるトイレであって、 前記外部排出管は、 前記水洗便器における洗浄水の便器内排出管路を通過し
    た洗浄水が通過する管路部分に、通過する洗浄水を一時
    的に滞留させてサイホン作用を誘発させる滞留手段を有
    することを特徴とするトイレ。
  19. 【請求項19】 請求項18記載のトイレであって、 前記外部排出管は、 前記滞留手段を前記便器設置床面より下方位置に位置さ
    せて有する、トイレ。
  20. 【請求項20】 請求項18又は請求項19記載のトイ
    レであって、 前記水洗便器の前記便器内排出管路を前記外部排出管に
    直接或いは排水ソケットを介して接続してなる、トイ
    レ。
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