JP2001138992A - 船舶用推進装置の電食防止構造 - Google Patents

船舶用推進装置の電食防止構造

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JP2001138992A
JP2001138992A JP32139699A JP32139699A JP2001138992A JP 2001138992 A JP2001138992 A JP 2001138992A JP 32139699 A JP32139699 A JP 32139699A JP 32139699 A JP32139699 A JP 32139699A JP 2001138992 A JP2001138992 A JP 2001138992A
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JP
Japan
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bearing
propulsion device
rotating
shaft
stationary
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JP32139699A
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English (en)
Inventor
Hideo Fukumori
秀雄 福森
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Tsurumi Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Tsurumi Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転部等への高価なコーティングを必要とす
ることなく、原動機駆動時に回転体部分と静止体部分に
生じる電位差を減少させて恒久的でローコストな電食防
止効果の得られる、船舶用推進装置の電食防止構造を提
供する。 【構成】原動機の動力が伝達される推力軸1を支承する
軸受2、推力軸1の回転を推進器軸6に伝達させる歯車
機構の軸受11A,11B、推進器軸6を支承する軸受
10A,10B、これら軸受のうちの一部の軸受または
全ての軸受について、その回転側外周面と静止側内周面
との対向面間に形成された空隙部13に、導電グリース
を充填して上記軸受における回転側と静止側を電気的に
導通させ、推進装置の外側に流電陽極20を装着し、推
進装置の駆動時にその回転体部分と静止体部分に生じる
電位差を減少させることにより電食現象を生じさせない
よう構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、船舶用推進装置の電食防
止構造に関するものである。
【0002】
【従来技術とその問題点】推進器部分を水中で回転させ
る船舶用推進装置においては、接液部や回転体部分と静
止体部分との間隙付近で特に腐食を生じやすい。腐食の
要因が金属表面に形成される腐食電池の作用によること
は既に解明されており、腐食電池のアノード部とカソー
ド部の電位差をなくすることができたならば、腐食電流
が流れなくなって腐食は停止することになる。
【0003】しかしながら船舶用推進装置の推力軸や推
進器軸等は軸受により支承されており、ボールやローラ
ー等の転動子と軸受の回転側外周面と静止側内周面との
間の空隙部には潤滑用のグリースが充填されており、そ
のグリースは非導電性であるため、推進器の回転時には
前記回転側外周面および静止側内周面と転動子との接触
部分に絶縁油膜が形成せられ、軸受の回転側外周面およ
びそれに連なる回転体部分と、静止側内周面およびそれ
に連なる静止体部分とは完全に絶縁された状態となり、
電位差によって腐食を生じることは避けられない。
【0004】腐食から保護するための対策として、被膜
をコーティングすることも試みられているが、回転部等
へのコーティングは摩耗やキャビテーションの現象等に
よって容易に剥離し、たとえ部分的な剥離であっても一
旦剥離すれば電食防止機能は失われて腐食が進行するこ
とになる。また、陽極材の犠牲溶解作用により防食効果
を得ようとする電気的防食法も試みられているが、これ
は機械構造物全体において電気的な導通状態が必要で、
一部分でも非導通状態であれば効果がなく、最もネック
となっているのが前述のごとく推進器の回転時において
回転体部分と静止体部分とが軸受部で非導通状態となる
ことである。
【0005】
【発明の目的】本発明の目的は、回転部等への高価なコ
ーティングを必要とすることなく、原動機駆動時に回転
体部分と静止体部分に生じる電位差を減少させて恒久的
でローコストな電食防止効果の得られる、船舶用推進装
置の電食防止構造を提供することにある。
【0006】
【発明の構成】本発明に係る船舶用推進装置の電食防止
構造においては、原動機の動力が伝達される推力軸を支
承する軸受、推力軸の回転を推進器軸に伝達させる歯車
機構の軸受、推進器軸を支承する軸受、これら軸受のう
ちの一部の軸受または全ての軸受について、その回転側
外周面と静止側内周面との対向面間に形成された空隙部
に、導電グリースを充填して上記軸受における回転側と
静止側を電気的に導通させ、船舶用推進装置の外部に流
電陽極を装着し、推進装置の駆動時にその回転体部分と
静止体部分に生じる電位差を減少させることにより電食
現象を生じさせないよう構成した。
【0007】
【実施例】以下内燃機関を原動機としスクリュープロペ
ラを推進器とした実施例の図面により説明をする。
【0008】1はエンジン等の原動機(図示せず)によ
って回転する推力軸、2は推力軸1を支承する転がり軸
受であって、エンジンカバーと一体構造をなすベアリン
グブラケット3などの静止体にする軸受外輪と、推力軸
1に静合する軸受内輪との対向面間に、ボールあるいは
ローラなどの転子が介装されている。推力軸1の先端は
ギアケース4内まで導下されてその導下先端部には駆動
側ベベルギア5が嵌着されている。6はギアケース4内
で推力軸1と直交する推進器軸であり、その一端はギア
ケース4から導出されてその導出先端部にはスクリュー
プロペラ等回転式の推進器7が装着される。8は推進器
軸6を嵌挿させた態様でギアケース4内に固定されたス
リーブ状のベアリングブラケットであり、内端部の内周
面は大径に形成されている。9Aおよび9Bは互いに一
定間隔を保って推進器軸6と遊合して対向状に夫々駆動
側ベベルギア5と噛合する被動側ベベルギアであり、こ
の噛合態様によって両被動側ベベルギア9Aと9Bを互
いに反対方向へ回転させる歯車機構が構成されることに
なる。10Aおよび10Bはギアケース4内で推進器軸
6支承するニードル軸受であり、一方のニードル軸受1
0Aはベアリングブラケット8の内周面と推進器軸6の
外周面との対向面間にニードル転子を介装して構成さ
れ、他方のニードル軸受10Bは被動側ベベルギア9B
の内周面と推進器軸6の外周面との対向面間に、ニード
ル転子を介装させて構成される。11Aは被動側ベベル
ギア9Aを支承する転がり軸受であって、ベアリングブ
ラケット8の内端部の大径内周面に静合された軸受外輪
と、被動側ベベルギア9Aのボス部外周面に静合された
軸受内輪との対向面間に、ボールあるいはローラなどの
転子が介装されている。
【0009】上述の転がり軸受2、11A,11Bおよ
びニードル軸受10A,10Bのうちの一部の軸受また
は全ての軸受について、その回転側外周面と静止側内周
面との対向面間に形成された環状空隙部13に導電グリ
ース14を充填する。該導電グリース14はもともと静
電気防止用として、カーボンとグリースを混ぜ合わせ必
要に応じてリチュームを添加して作られ、各種機械類の
帯電防止に有効なものとされているが、これが前記環状
空隙部13内に存在すれば、導電性に優れているという
特性により軸受の回転側と固定側は電気的に導通せら
れ、延いては推力軸1およびそれに連なる歯車機構、推
進器軸6およびそれにつらなる推進器7などの回転体部
分と、ベアリングブラケット3、8、12およびそれに
連なるエンジンカバーやギアケース4などの静止体部分
とが電気的に導通することになる。20はアルミニウム
合金など電位の低い金属で作られた流電陽極であり、船
舶推進装置の外側に装着されている。
【0010】本発明の実施対象となる船舶用推進装置に
おけるクラッチ機構は、両被動側ベベルギア9A,9B
の対向面間において推進器軸6と摺動自在に嵌装された
クラッチ材15と、該クラッチ部材15に植設されて推
進器軸6のスロット16に係合する係合ピン17と、該
係合ピン17と連係しシフターロッド18の操作によっ
てクラッチ部材15を摺動させるスライドロッド19と
からなり、推力軸1の回転時において、クラッチ部材1
5を一方の被動側ベベルギア9Aへ係止させたときは推
進器軸6および推進器7が正回転し、クラッチ部材15
を他方の被動側ベベルギア9Bへ係止させたときは推進
器軸6および推進器7が逆回転をする。クラッチ部材1
5を中間位置におき何れのベベルギアからも離脱させれ
ば推進器軸6および推進器7は停止する。
【0011】
【作用】原動機の駆動中、シフターロッド18の操作に
よって推進器7の回転方向が正・逆いずれかに切り換え
られ、または停止させられていても、船舶用推進装置の
回転体部分と静止体部分が導電グリース14によって常
時電気的に導通し、上記両部分間に生じる電位差は減少
され腐食電流が流れなくなると共に流電陽極の溶出によ
る防食電流が形成されて防食作用を生じる。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、船舶用推進装置につい
て、回転部等への高価なコーティングを必要とすること
なく、原動機駆動時に回転体部分と静止体部分に生じる
電位差を減少させて恒久的でローコストな電食防止効果
が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明電食防止構造を有する船舶用推進器の
縦断側面図である。
【符号の説明】
1 推力軸 2 軸受 6 推進器軸 10A 軸受 10B 軸受 11A 軸受 11B 軸受 13 空隙部 14 導電グリース 20 流電陽極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動機の動力が伝達される推力軸を支承
    する軸受、推力軸の回転を推進器軸に伝達させる歯車機
    構の軸受、推進器軸を支承する軸受、これら軸受のうち
    の一部の軸受または全ての軸受について、その回転側外
    周面と静止側内周面との対向面間に形成された空隙部
    に、導電グリースを充填して上記軸受における回転側と
    静止側を電気的に導通させ、船舶用推進装置の外部に流
    電陽極を装着し、推進装置の駆動時にその回転体部分と
    静止体部分に生じる電位差を減少させることにより電食
    現象を生じさせないよう構成したことを特徴とする、船
    舶用推進装置の電食防止構造。
JP32139699A 1999-11-11 1999-11-11 船舶用推進装置の電食防止構造 Pending JP2001138992A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013176412A1 (ko) * 2012-05-25 2013-11-28 마린이노텍 물고기 핀 백터추진기
CN110789698A (zh) * 2018-08-01 2020-02-14 西门子股份公司 空泡监测系统和吊舱驱动器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013176412A1 (ko) * 2012-05-25 2013-11-28 마린이노텍 물고기 핀 백터추진기
KR101388713B1 (ko) 2012-05-25 2014-04-29 주식회사 마린이노텍 물고기 핀 벡터추진기
CN110789698A (zh) * 2018-08-01 2020-02-14 西门子股份公司 空泡监测系统和吊舱驱动器

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