JP2001138059A - 薄肉部材の製造方法 - Google Patents

薄肉部材の製造方法

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Naoki Nishimura
直毅 西村
Hirokimi Takeuchi
宥公 竹内
Hitoshi Hayakawa
均 早川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱・耐食性、耐摩耗性等に優れた薄肉部材
の製造方法を提供する。 【解決手段】 基材2の表面の少なくとも一部にプラズ
マ粉末溶接法でCo基合金にVCを5重量%以上含む目
的部材の材料から成る溶着層4を形成したのち、前記基
材を除去して薄肉管6とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄肉部材の製造方法
に関し、特に筒状の薄肉部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば化学反応塔内のノズル、容
器、配管、ストッパーの外に各種ボイラーの熱交換用配
管として薄肉管が用いられている。この薄肉管は、管内
を流れる流体と管の外部との間で管壁を介して熱交換を
行い、当該流体や外部の温度を調整するものである。そ
して、肉厚が薄いほど熱伝達特性に優れることから、一
般には例えば薄い板材を管状に曲げてその接合端面を溶
接することにより上記薄肉管が製造されている。一方、
近年ボイラーの用途分野の拡大等に伴い、また、ボイラ
ーの効率向上を図るため、上記薄肉管はより厳しい環境
下(例えば高温・腐食耐摩環境)で使用されるようにな
っている。
【0003】このようなことから、耐熱・耐食性や耐摩
耗性に優れた種々の金属、合金、セラミックス、あるい
はサーメット等の材料を用いて上記薄肉管を製造するこ
とが必要になってくる。その場合、これらの材料は一般
に融点が高く、加工性が良好とはいえないため、上記材
料を用いた部材は通常鋳造や焼結などによって製造され
ている。しかしながら、これらの方法では、単純なブロ
ック形状、あるいは切削加工可能な形状の部材を製造す
ることはできるが、薄肉部材、特に板材や上述の薄肉管
を製造することは極めて困難である。
【0004】一方、母材の耐熱・耐食性や耐摩耗性を向
上させる方法として、母材表面に上述の耐熱材料等を溶
射する技術が知られている。この場合、例えばプラズマ
溶射法によってセラミックスや分散強化合金等で母材表
面を被覆することが行われる。しかしながら、このよう
にして形成された溶射層は半溶融状態の材料粉末で構成
されているため、その層内には気孔が残存したり、また
厚肉になると割れなどが発生し易く、耐熱性や耐食性等
の特性が不充分になる場合がある。また、例えば母管表
面に溶射を施した場合、母管の厚みがある分だけ管の薄
肉化が困難になる。さらに、これらの溶射部材は母材と
溶射層の熱特性が大きく異なっているため、高温で使用
した際に両者の界面で熱応力が発生し、部材の破壊や変
形を招く可能性もある。
【0005】このようなことから、耐熱・耐食性、耐摩
耗性等に優れた薄肉部材は実現されていないのが現状で
ある。ところで、近年いわゆる傾斜機能材料が注目され
ている。一般に異種材料から成る複合材料は、程度の差
はあれ上記熱応力の発生が避けられないものであるが、
この傾斜機能材料の場合には、材料の組成や組織を所定
方向に連続的に変化させることにより、熱応力を緩和す
ることが可能である。このような傾斜機能材料として
は、例えばPVDにより材料の裏面側に金属層を形成
し、表面側にはセラミックスの層を形成して材料の厚み
方向で両者の組成を連続的に変化させ、強度と耐熱性を
兼備させた材料が知られている。従って、このような傾
斜機能を薄肉部材に付与することは、薄肉部材の耐熱・
耐食性や耐摩耗性を向上させる点で有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の薄肉
部材の製造における上記した問題を解決し、耐熱・耐食
性や耐摩耗性に優れた薄肉部材の製造方法、さらにはそ
の組成が所定の方向に変化した薄肉部材の製造方法の提
供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の本発明に係る薄肉部材の製造方
法は、基材の表面の少なくとも一部に溶接法でCo基合
金にVCを5重量%以上に含む目的部材の材料から成る
溶着層を形成したのち、前記基材を除去することを特徴
とする。
【0008】また、前記溶着層を形成する際、前記基材
の表面と平行な方向および/または垂直な方向に該溶着
層の組成を変化させることが好ましい(請求項2)。さ
らに、前記基材として筒状体または柱状体を用い、該基
材の外面または内面に前記溶着層を形成することにより
筒状の薄肉部材を得ることもできる(請求項3)。
【0009】そして、前記溶着層が、プラズマ粉末溶接
法、TIG粉末溶接法、またはレーザ粉末溶接法で形成
される(請求項4)。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、溶着層の形成をプラズマ粉
末溶接法で行う場合につき、図面を参照して本発明に係
る薄肉部材の製造方法について説明する。図1は本発明
に係る製造方法の一例を示す。この方法では、円筒状の
基材2(外径52mmφ、内径30mmφ、長さ800mmのSUS-304
製)の外面に(図1(a))、後述するプラズマ粉末溶
接法(Plasma powder welding system、以下「PPW
法」という)により所定の粒子分散型強化合金、具体的
には、Ni2.3〜2.5重量%、Cr21〜22重量
%、Mo4.2〜4.4重量%、V8〜10重量%、残部
Coから成るKV10を肉盛溶接して溶着層4を形成し
たのち(図1(b))、基材2を切削除去して薄肉管6
を製造する(図1(c))。
【0011】基材2は、PPW法を行う際に後述のプラ
ズマトーチとの間でプラズマアーク柱を良好に形成させ
るため、導電性を有する金属または合金から成り、例え
ばステンレス(SUS-304等)、銅、アルミニウム、ニッ
ケル、しんちゅうを用いることができる。また、基材2
の形状は特に制限されることはなく、目的とする薄肉部
材の形状に合わせて造形すればよい。例えば薄肉管を製
造する場合は、基材2を円筒、円柱状、、カップ状また
は断面が楕円形や多角形の柱状や筒状とすればよく、さ
らに、板状の薄肉部材を製造する場合は基材2の形状も
板状とすればよい。
【0012】そして、PPW法を適用して基材2の外面
に溶着層4が形成される。ここでPPW法は、特開平7
−241683号公報、特開平10−30869号公
報、特開平10−156582号公報、特開平7−25
6459号公報などに開示されている溶接方法であっ
て、基材2の表面にプラズマトーチを対向配置し、対象
とする溶接箇所にシールドガスを流しながらプラズマア
ーク柱を発生させ、そのプラズマアーク柱の中に、形成
すべき溶着層4の材料組成を構成する各成分の粉末を溶
加材として送給しながらアーク焦点位置で溶融し、その
溶滴を基材2の表面に順次溶着させることにより所定厚
みの溶着層4を形成する方法である。
【0013】したがって、このPPW法は従来の溶射法
に比べて次のような利点を備えている。 (1)まず、ピンポイントに絞られた高温のアーク焦点
位置で溶加材と基材との溶接が進むのでその箇所では送
給された溶加材は完全に溶融し、その溶滴で順次溶着層
が形成されていくことになる。そのため、形成可能な溶
着層の厚みは0.1〜5mm程度にまで制御可能であり、
しかも形成された溶着層に気孔は発生せず、また組成も
均一な完全なソリッド状になっている。
【0014】(2)また、送給する溶加材における各成
分粉末の量を精密制御することができるので、形成され
る溶着層の組成を精密にコントロールすることが可能で
ある。 (3)そして、高温のプラズマ流の中に溶加材を導入す
るため、高融点で難溶性である耐熱・耐食性材料や耐摩
耗性材料を容易に対象物に被覆することができる。
【0015】(4)更に、プラズマアーク熱源は、レー
ザ熱源またはTIG熱源に容易に変えることができる。
溶着層4の形成に用いる材料としては、PPW法を適用
可能な材料であれば何でもよいが、特に耐熱・耐食性あ
るいは耐摩耗性に優れた種々の金属、合金、セラミック
ス、硬質材料、またはサーメットを用いることが好まし
い。これらとしては、例えばNi、Fe、Co、Mo、
Al、Cuなどの金属;ハステロイ0276やインコネ
ル625のようなNi基合金、ステライト21のような
Co基合金、CoとVCとの合金(CoにVCが分散強
化している合金)などの合金;Cr23、ジルコニア
(Zr23)、アルミナ(Al23)、イットリア(Y
23)などのセラミックス;WC、TiC、TaC、A
23、Cr23などの硬質材料;WCとTiCとCo
から成るサーメットなどを挙げることができる。そし
て、所定の溶接機を用い、この溶接機を基材に対して適
宜相対的に移動させることにより、基材2の外面に溶着
層4を順次形成すればよい(図1(b))。
【0016】そして、溶着層4の内側に位置する基材2
を例えば切削加工、溶融などの方法で除去することによ
って、溶着層4のみから成る薄肉管6が得られる(図1
(c))。この薄肉管6は、粒子分散型強化合金(KV1
0)から成り、耐摩耗性と耐熱性に極めて優れている。
そして、管の厚みが10mmと薄いので、熱交換用パイプ
としての熱伝達特性にも優れている。つまり、溶着層は
PPW法によって適度に厚く、かつ緻密に形成されてい
るため、溶接後に基材を除去しても溶着層はその形態を
保持する。そして、基材を除去することにより、薄肉管
6は全体として薄肉化され、さらに、基材と溶着層の間
で熱応力が発生することもない。
【0017】なお、基材2の表面と溶着層との間は、基
材の材料と溶加剤との完全溶融溶着状態になっていて、
基材2の成分が希釈されて溶着層4中に拡散している。
従って、基材2を除去する際に基材2との界面近傍にお
ける溶着層4の表層を若干除去すれば、得られた薄肉管
6は目的部材の材料のみで構成されていることになる。
また、基材2を除去する方法としては、例えば基材2の
材料を酸に溶解させたり、放電加工や電解加工で除去し
てもよい。
【0018】さらに、図2に示すように、上記と同様な
方法によって蓋材12を作製し、これを薄肉管6と接合
して管状ノズル部材(薄肉部材)14を製造することも
できる。図2において、基材10は半球部(外径52mm
φ)を備えた短寸の円筒状(長さ150mm、SUS-304製)に
形成されている(図2(a))。まず、この基材10の
外面に上述の合金(KV10)粉末を用いてPPW法で肉盛
溶接を行って、溶着層を形成したのち、該溶着層の内側
の基材10を切削除去して蓋材12を作製する(図2
(b))。そして、得られた蓋材12の頭部に所定のノ
ズル12aを取付け、上述の薄肉管6の端面と蓋材12
の開口端面とを同心に溶接することにより、管状ノズル
部材14を製造する(図2(c))。
【0019】なお、上記した実施形態においては、基材
2の外面に溶着層4を形成したが、基材2の内面に溶着
層4を形成してもよい。このようにすると基材2の除去
作業が容易になるという利点がある。また、例えば基材
を板状とし、その表面に溶着層を形成したのち基材を除
去することにより、板状の薄肉部材を製造することも可
能である。
【0020】また、図3に示すように、複数の薄肉管が
互いに平行状態で集束されている複合管を製造すること
も可能である。この実施形態においては、2個の円筒状
の基材20、20を軸方向に平行に離間配置し(図3
(a))、その外面に上述の合金(KV10)をPPW法で
10mmの厚みで肉盛溶接する。このとき、互いに隣接す
る基材20、20の隙間にも溶加材を充填することによ
り、各基材20、20の外面に形成された溶着層がその
外面で一体化した溶着層22を形成する(図3
(b))。そして、基材20、20を除去することによ
り、2本の薄肉管24a、24aが互いの側面で接続し
て一体化された複合管24が得られる(図3(c))。
【0021】さて、上述の各実施形態においては単一の
材料からなる薄肉部材を示したが、本発明ではこれに限
らず、次のようにして異種材料を用いて薄肉部材を製造
することもできる。図4において、円筒状の基材30
(外径100mmφ、内径80mmφ、長さ1000mmのSUS-304)の
左端から中央部に至る外周部分に、合金A(KV10)の粉
末aを用いてPPW溶接を行う。次いで、該中央部から
基材30の右端に至る領域に合金B(例えばハステロ
イ)の粉末bを用いてPPW溶接を行い、厚み10mmの
溶着層32を形成する(図4(a))。なお、上記粉末
aおよびbをそれぞれ別個に収容したホッパーから、各
粉末(溶加剤)を溶接機に適宜供給することにより、合
金Aおよび合金Bの連続溶接を行う。そして、基材2を
除去し、合金層Aから成る溶着層32aと合金層Bから
成る溶着層32bが界面Sを介して長手方向に接合され
た、つまり基材2の長手方向(基材2の外面と平行な方
向)に溶着層の組成が変化した薄肉管34が得られる
(図4(b))。
【0022】この薄肉管34は、図示左端部が耐摩耗性
と耐熱性に優れ、右端部は耐食性に優れる複合材料にな
っている。なお、上述の長手方向に限らず、管の厚み方
向に異種材料を順次溶接して薄肉管を製造することも勿
論可能である。さらに、図4で示した薄肉管の場合のよ
うに界面Sを形成することなく、次のようにして異種材
料から成る薄肉管を製造することもできる。
【0023】図5において、まず、円筒状の基材40
(外径100mmφ、内径80mmφ、長さ900mmのSUS-304製)
の左端から長手方向Lに300mm延びた領域に至る外面部
分に、合金A(KV10)の粉末aを用いてPPW溶接を行
う。次に、ここより長手方向右側に向かう部分では、粉
末aに合金Bの粉末bを少しずつ添加した混合粉末を用
いて溶接を行い、合金Aと合金Bを含む溶着層を形成す
る。このとき、右側に向かうにつれて粉末bの混合割合
を高めてゆき、基材2の左端から長手方向Lに600mm延
びた位置で粉末bの割合が100%になるようにする。
そして、この位置から基材2の右端に至る部分では粉末
bのみを用いてPPW溶接を行う。このようにして基材
40の外面に厚み4mmの溶着層42を形成する(図5
(a))。
【0024】そして、基材40を除去し、合金層Aから
成る溶着層42a、合金層Aと合金層Bを含む溶着層4
2b、合金層Bから成る溶着層42cが長手方向に連続
的に形成された、つまり長手方向に傾斜組成を有する薄
肉管44が得られる(図5(b))。この薄肉管44
は、上記した異種材料が接合された薄肉管34と同様、
異なる耐食性と耐摩耗性を兼ね備えるとともに、異種材
料A、B間に界面が存在しないため、材料の熱特性の差
によって生じる熱応力が緩和され、上記薄肉管34より
さらに強度が優れたものとなる。なお、溶着層42bは
合金Aと合金Bの性質に対して中間的な性質を有してい
る。
【0025】また、図6に示すように、管の厚み方向に
上述の傾斜組成を備えた溶着層を形成することもでき
る。この場合、基材50の外面にまず粉末aを用いてP
PW溶接を行う。そして、その上に上記と同様にして粉
末a、bの混合粉末を用いて溶接を行う。このとき、管
の外側に向かうにつれて粉末bの混合割合を高くする。
次いで、粉末bのみを供給してPPW溶接を行う。この
ようにして、基材50の外面に溶着層52を形成する
(図6(a))。
【0026】そして、基材50を除去し、合金層Aから
成る溶着層52a、合金層Aと合金層Bを含む溶着層5
2b、合金層Bから成る溶着層52cが厚み方向(基材
50の表面と垂直な方向)に連続的に形成された薄肉管
54が得られる(図6(b))。この薄肉管54は、管
の内側は耐食性に優れ、外側は強度特性と耐摩耗性に優
れた傾斜組成を有している。従って、管の内部に例えば
高温のH2Sを流し、管の外側に例えばアルカリ性の土
砂を配置して使用することができる。そして、管壁が傾
斜組成になっているので、上述の薄肉管44と同様、熱
応力を緩和する効果が大である。
【0027】
【実施例】実施例1〜4 (1)円筒状の基材(外径100mmφ、内径80mmφ、長さ1
000mmのSUS-304製)の外面に、耐熱・耐食金属(KV10)
の粉末を用いてPPW溶接を行い、溶着層を形成したの
ち、基材(および溶着層の一部)を切削除去して厚み1
0mmの薄肉管を製造した(実施例1)。
【0028】(2)上記と同一の基材の外面に、分散強
化合金(KV10)の粉末を用いてPPW溶接を行い、厚み
5mmの溶着層αを形成したのち、該溶着層αの上にハス
テロイBの粉末を用いてPPW溶接を行い、厚み5mmの
溶着層βを形成した。そして、基材を切削除去すること
により、異種金属が厚み方向に積層された薄肉管を製造
した(実施例2)。
【0029】(3)円筒状の基材(外径100mmφ、内径9
0mmφ、長さ1000mmの銅製)の外面に、耐熱・耐食金属
(KV10)から成る溶着層を形成したのち、全体を王水ま
たは塩酸に浸漬して基材を溶解させて除去し、厚み2mm
の薄肉管を製造した(実施例3)。 (4)円筒状の基材(外径100mmφ、内径80mmφ、長さ1
000mmのSUS-304製)の内面に、分散強化合金(KV10)か
ら成る溶着層を形成したのち、該溶着層の外側に位置す
る基材を切削除去し、厚み5mmの薄肉管を製造した(実
施例4)。
【0030】上記した実施例1〜4の薄肉管を所定のボ
イラーの熱交換配管、化学反応塔内ノズル、熱電対保護
管に一定期間使用したが、いずれも破損、変形等が生じ
ることはなく、耐熱性、耐食性および強度に優れたもの
となっている。
【0031】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、融点が高い耐熱・耐食性や耐摩耗性の材料を、
PPW法を用いて基材に溶接しているので、従来はこれ
らの材料を用いた場合に製造が困難であった薄肉部材を
容易に製造することができる。そして、溶接後に基材を
除去しているので、基材と溶着層が積層された部材に比
べて厚みを薄くすることができ、さらに、基材と溶着層
の間に熱応力が生じることもなく強度上も有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄肉部材の製造方法の一例を示す
工程図である。
【図2】本発明に係る薄肉部材の製造方法の別の一例を
示す工程図である。
【図3】本発明に係る薄肉部材の製造方法のさらに別の
一例を示す工程図である。
【図4】異種材料を用いた薄肉管の製造方法の一例を示
す工程図である。
【図5】異種材料の組成が長手方向に連続的に変化した
薄肉管の製造方法の一例を示す工程図である。
【図6】異種材料の組成が厚み方向に連続的に変化した
薄肉管の製造方法の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
2、10、20、30、40、50 基材 4、12、22、32、42、52 溶着層 6、14、24、34、44、54 薄肉管(薄肉部
材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H024 EA02 EB07 EC03 ED08 EE01 3H111 AA01 BA02 CB08 DA08 DA11 DB22 EA09 4E068 BA00 BA06 DA15 DB01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面の少なくとも一部に溶接法で
    Co基合金にVCを5重量%以上含む目的部材の材料か
    ら成る溶着層を形成したのち、前記基材を除去すること
    を特徴とする薄肉部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記溶着層を形成する際、前記基材の表
    面と平行な方向および/または垂直な方向に該溶着層の
    組成を変化させることを特徴とする請求項1に記載の薄
    肉部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基材として筒状体または柱状体を用
    い、該基材の外面または内面に前記溶着層を形成するこ
    とにより筒状の薄肉部材を得ることを特徴とする請求項
    1または2に記載の薄肉部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記溶着層が、プラズマ粉末溶接法、T
    IG粉末溶接法、またはレーザ粉末溶接法で形成される
    請求項1〜3のいずれかに記載の薄肉部材の製造方法。
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