JP2001136963A - キャピラリ処理装置 - Google Patents

キャピラリ処理装置

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JP2001136963A
JP2001136963A JP32129199A JP32129199A JP2001136963A JP 2001136963 A JP2001136963 A JP 2001136963A JP 32129199 A JP32129199 A JP 32129199A JP 32129199 A JP32129199 A JP 32129199A JP 2001136963 A JP2001136963 A JP 2001136963A
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JP
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capillary
dna
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array
probe
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JP32129199A
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English (en)
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Etsuo Shinohara
悦夫 篠原
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャピラリにDNAプローブを自動的に固相
化することによりDNAキャピラリを製造する装置であ
って、且つ得られたDNAキャピラリとサンプルを自動
的に反応できる装置に関する。 【解決手段】 DNAプローブをキャピラリに光固相化
することによりDNAキャピラリを製造する、且つ得ら
れたDNAキャピラリに具備されるDNAプローブとサ
ンプルを反応するための装置であって、(1)キャピラ
リを保持する手段と、(2)前記保持手段に保持された
キャピラリ内に所望の液体を分注する手段と、(3)D
NAキャピラリを得るためにDNAプローブを前記キャ
ピラリに光固相化するための光学系手段と、(4)前記
キャピラリ内の液体を排出する手段と、(5)(1)か
ら(4)に記載の手段の動作を制御するための制御系手
段とを具備するキャピラリ処理装置、

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャピラリを処理
するための装置に関する。詳しくは、DNAプローブを
キャピラリに光固相化することによりDNAキャピラリ
を製造する、且つ得られたDNAキャピラリに具備され
るDNAプローブとサンプルを反応するための装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、ヒトゲノム計画と言われるような
プロジェクトが世界的規模で進められており、人間の全
遺伝子の塩基配列の解析が試みられている。該計画は、
21世紀の初頭には解明が終了すると言われているが、
該解析には、非常に多くの人手が必要とされ、且つその
作業は煩雑である。このように煩雑な塩基配列の解析
(シーケンシング)を簡便に行なうため、解析機器の改
良や自動化がなされ、また、DNAチップと呼ばれる新
規な解析方法の提案がなされている。
【0003】また一方で、DNAプローブを反応条件毎
にグループ化し、グループ毎に反応条件を揃えることに
より、精密な測定が行なえるようなNDAキャピラリ
(特開平11-075812)も提案されている。このDNAキ
ャピラリは、20塩基以上の長さのDNAプローブを安
定に固定化することが可能であり、効率よく測定が可能
であり、且つ、汚染に強く、その取り扱いが容易である
等、多くの点で非常に優れている。
【0004】しかしながら、上述のDNAキャピラリを
製作および使用する際には、煩雑な操作が必要不可欠で
ある。例えば、DNAキャピラリを製造するために、1
本のキャピラリに100種類のDNAプローブを形成す
るには、100種類の液体の注入および排出を繰り返す
必要があり、更に、洗浄および前処理も必須である。ま
た、同様なことが、完成したDNAキャピラリを用いて
ハイブリダイゼーション反応を行なう際にも言える。従
って、DNAキャピラリを簡便に製造し、且つ使用に際
して処理操作の簡便な装置の開発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の状況に鑑み、本
発明の目的は、自動的にキャピラリを処理するための装
置を提供することである。詳しくは、キャピラリにDN
Aプローブを自動的に固相化することによりDNAキャ
ピラリを製造する装置であって、且つ得られたDNAキ
ャピラリとサンプルを自動的に反応できる装置に関す
る。更に具体的には、キャピラリ処理に必要な各工程の
設定が容易に行なえ、目的とするDNAキャピラリを簡
便に作製し、且つ得られたDNAキャピラリを用いたハ
イブリダイゼーション操作を自動的に行なえる装置を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、発明者らは鋭意研究の結果、以下のような手段を開
発した。即ち、DNAプローブをキャピラリに光固相化
することによりDNAキャピラリを製造する、且つ得ら
れたDNAキャピラリに具備されるDNAプローブとサ
ンプルを反応するための装置であって、(1)キャピラ
リを保持する手段と、(2)前記保持手段に保持された
キャピラリ内に所望の液体を分注する手段と、(3)D
NAキャピラリを得るためにDNAプローブを前記キャ
ピラリに光固相化するための光学系手段と、(4)前記
キャピラリ内の液体を排出する手段と、(5)(1)か
ら(4)に記載の手段の動作を制御するための制御系手
段と、を具備するキャピラリ処理装置、である。
【0007】上記のキャピラリ処理装置を使用すること
により、所望のDNAプローブを具備するDNAキャピ
ラリを簡便に自動的に製造することが可能である。ま
た、同装置を使用し、該装置により得られたDNAキャ
ピラリとサンプルとの反応を簡便に自動的に実施するこ
とが可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】1.装置の概要 本発明の装置は、キャピラリにDNAプローブを固相化
してDNAキャピラリを製造する装置であり、且つ該プ
ローブとサンプルを反応する装置である。詳しくは、
(1)キャピラリを保持する手段と、(2)前記保持手
段に保持されたキャピラリ内に所望の液体を分注する手
段と、(3)DNAキャピラリを得るためにDNAプロ
ーブを前記キャピラリに光固相化するための光学系手段
と、(4)前記キャピラリ内の液体を排出する手段と、
(5)(1)から(4)に記載の手段の動作を制御する
ための制御系手段と、を具備するキャピラリ処理装置で
ある。
【0009】本発明のキャピラリ処理装置を使用するこ
とにより、所望のDNAプローブを具備するDNAキャ
ピラリを簡便に自動的に製造することが可能である。ま
た、同装置を使用し、該装置により得られたDNAキャ
ピラリとサンプルとの反応を簡便に自動的に実施するこ
とが可能である。
【0010】2.キャピラリ 本発明の装置により製造されるDNAキャピラリ(DN
Aキャピラリィとも称する)とは、複数のDNAプロー
ブを用いてそのDNAプローブと相補的に反応するター
ゲットDNAやmRNAを検出するためのデバイスであ
る。その例は、特開平11−75812に開示されるD
NAキャピラリおよびDNAキャピラリアレイである。
【0011】本発明で製造されるDNAキャピラリは、
少なくとも一部が光透過性を有する壁で限定された流路
と、該流路の内壁に設けられた夫々が独立した複数のプ
ローブ領域と、該プローブ領域の夫々に固定されたDN
Aプローブとを具備し、前記複数のプローブ領域に固定
されたDNAプローブが各領域毎に異なっているDNA
キャピラリ、または、所望に応じて同一DNAプローブ
が固定されたDNAキャピラリである。本発明で製造可
能なDNAキャピラリには、1流路からなるDNAキャ
ピラリと、複数の流路を具備するDNAキャピラリとが
含まれる。
【0012】本発明で使用されるキャピラリの流路は、
その末端部が開放されている中空状のキャピラリであ
る。また、前記流路は、筒形状のキャピラリである。筒
形状で且つ末端部のみが開放された形態であるため、得
られるDNAキャピラリは閉鎖系となり、汚染に対して
非常に強く、取り扱いが簡便である。
【0013】また、本発明で使用されるキャピラリは、
単独の流路が配置されていても、複数の前記流路が一体
化されて配置されていてもよい。
【0014】また、本発明で使用するキャピラリは、光
透過性に優れた任意の部材(プラスチック類、シリカ、
ガラス、ポリマー等)によりなることが好ましい。特に
後述するシラン処理(DNAプローブを固定化するため
の1ステップ)による製造方法を行うには、ガラス或い
はシリコンが好適である。必要ならば、部分的に光反射
性または遮光性であってもよい。また、プラスチック類
をキャピラリとして用いる場合は、DNAプローブを結
合するための手段としてのOH基を有するものを用いる
ことによりシラン処理剤を使うことができる。しかし、
これに限られるわけではなく、DNAプローブを結合す
るための手段を有したプラスチック類であれば如何なる
ものも使用可能である。
【0015】また、本発明で使用されるキャピラリは、
前記流路を、ガラスまたはシリコン基板上にエッチング
加工することにより形成されることが好ましい。それに
より、複数のキャピラリを1度に数多く作ることができ
るので有利である。
【0016】図1Aに本発明で使用されるキャピラリア
レイの1例を示す。図1Aのキャピラリアレイに対して
所望するDNAプローブを固相化したものが、図1Bに
示すDNAキャピラリアレイである。図1Cは、図1B
の線L−L’での断面図である。図1Cに示す通り、本
キャピラリ2の両端には、注入用開口部3と排出用開口
部4が具備される。また、図2は、DNAキャピラリア
レイを構成する、複数のDNAキャピラリの内の1つを
抜き出して示した図である。
【0017】図1Bに示す通り、DNAキャピラリアレ
イ1は、複数のDNAキャピラリからなり、その数は任
意に決定することが可能である。また、図2に示す通
り、各々のDNAキャピラリには、種類を異にするDN
Aプローブ11a,11b,11c…が、注入用開口部
12aおよび排出用開口部12bを両端に有する光透過
性の円筒状キャピラリの内壁15に相互に分離された環
状のプローブ領域に固定されている。
【0018】キャピラリのサイズは、内径として約0.
1mmから約5mmまでの種々のサイズを用いることが
可能であるが、取り扱いの容易さから0.5mmから1
mm程度のものが好適である。また、キャピラリの流路
長は、約5mmから約100mmが好ましい。キャピラ
リの内径や流路長は、測定する試料の用量や液体の流動
性に応じて決定することも可能である。
【0019】3.DNAプローブ また、本発明により固定されるDNAプローブは、予め
所定の塩基配列と長さで合成しておいたDNAプローブ
を用いることが好ましい。これにより、ただ1度の光反
応の実施でプローブの固相化が達成できるので、20塩
基以上の長さのDNAプローブを安定した状態で固相化
することができる。DNAプローブの長さは、1塩基か
ら用いることが可能であるが、好ましくは20塩基以
上、より好ましくは20〜60塩基、特に40塩基付近
(例えば、35〜45塩基)のものが好ましい。
【0020】また、本発明の装置は、所望に応じて、任
意の回数だけ光反応を行い該キャピラリにDNAプロー
ブを構築することが可能である。これらは目的に応じて
決定されればよい。また、1キャピラリに固定するプロ
ーブの種類の総数も、2つのプローブ間の距離も目的に
応じて設定することが可能である。
【0021】4.キャピラリ処理装置 図3に本発明の装置のブロックダイアグラムを示す。キ
ャピラリまたはDNAキャピラリは、本装置のキャピラ
リ保持手段に保持される。保持されたキャピラリまたは
DNAキャピラリには、注入用開口部および排出用開口
部にコネクタアレイがはめ込まれて設置される。コネク
タアレイは、該キャピラリ中に液体を注入または排出す
る際の液漏れを防止するパッキンの役割を果たす。コネ
クタアレイは、注入用開口部および排出用開口部の形態
に対応した円筒形のシリコン樹脂である。該コネクタア
レイを介して、排出用開口部には、キャピラリ内の液体
または気体を排出するためのバルブユニットおよび/ま
たはポンプが設置され、その動作は、それらに接続され
る制御コンピュータにより制御される。
【0022】また、該キャピラリの下部には温度制御手
段が設置される。温度制御手段は、従来使用される如何
なる手段をも使用することが可能である。該温度制御手
段は、制御コンピュータに接続され、その動作が制御さ
れる。また、温度制御手段は直接にキャピラリに接して
も、また、何らかの部材を介し配置されてもよい。
【0023】キャピラリにDNAプローブを光固相化す
るための光学系は、図3に示す通り、紫外線を発生する
光源と、紫外光をガイドする光ファイバとライン状ビー
ムを形成するライン状ビーム形成ユニットと、該ユニッ
トをキャピラリ上で走査する移動機構からなる。図4
は、ライン状のビームをキャピラリの流路に対して直角
に交わるようなライン状に照射するための光学系であ
り、そのようなビームを照射できる位置に設置される。
該ライン状ビーム形成ユニットは、光ファイバ等による
光路、ライン状ビームを形成するためにパターンを施し
たマスク、レンズ等の投写光学系、および入射光路から
なる。
【0024】ライン状ビーム形成ユニットの好ましい1
例を、図5に示した。光源31からの光は、光路32を
通り、マスク33に施されたスリットを通過することに
より所望の形態に調整された後、5枚のレンズを経てキ
ャピラリに照射される。マスクを光源とレンズの間に設
置することにより、投射されたパターンのエッジが従来
のマスクを露光面上に直接置く方法に比べ、より鮮明に
投光できるという利点が得られる。従って、照射先端部
をキャピラリの上方に適宜離間しても、スリットを正確
に反映したライン状ビームを投光でき、その上、立体的
なキャピラリ内壁を一様に鮮明に露光できる。ここで、
ライン状ビーム形成ユニットの照射下端部とキャピラリ
の上面との離間距離は合焦可能な範囲であればよいが、
キャピラリへの液体の分注や排出等を行なう手段が配置
できるスペースを確保するために10mm以上、好まし
くは20mmから50mmに設定するとよい。なお、光
学系に具備されるレンズは、種類または構成等に関して
何ら制限を受けるものではないが、石英等の紫外部の波
長光の透過性に優れた材質が好ましい。また、約0.1
から約10倍のレンズを使用することが好ましく、2倍
から3倍のレンズを使用することがより好ましい。
【0025】ライン状ビームユニットは、制御コンピュ
ータにより制御される移動機構に接続され、移動機構の
動きにより露光間隔や露光時間等を適宜制御するように
操作される。
【0026】キャピラリへの液体または気体の分注は、
分注ノズルによりキャピラリの注入用開口部に設置され
たコネクタアレイを介して行われる。また、分注ノズル
は、その動きが制御系手段の記憶媒体により制御され、
分注ノズル移動機構により移動される。どの位置で、分
注ノズルによる吸引または排出が実行されるかを、制御
系手段の記憶媒体に予め設定することが可能である。
【0027】5.DNAプローブの光固相化の原理 次に、DNAプローブをキャピラリに光固相化する原理
について説明する。図6は、種々のDNAプローブ1
a,1b、1c・・・をガラスキャピラリの内壁15に
固定化する方法を示している。後述の各製造プロセスに
おける、各種処理用液体の適用は、キャピラリの注入用
開口部12aから適宜の分注手段による導入と、処理後
における、排出用開口部12bからの適宜な吸引手段に
よる液体の排出とによって行なわれる。
【0028】以後、図6のスキームに沿って製造方法を
説明する。先ず、シラン処理のためのシランカップリン
グ剤を含む溶液をキャピラリ中に適用し、アミノ基(N
)46を内壁46の表面に形成する(S1)。続け
て、特定波長の光、好ましくは紫外線で光分解を起こす
キャッピング剤47を含む溶液をキャピラリ中に適用
し、内壁5表面の全アミノ基にキャッピング剤47を結
合する(S2)。次に、DNAプローブ50を固定化し
ようとする領域に対してのみ紫外線48を照射し、それ
により、その部分のキャッピング剤47を分解し、アミ
ノ基を露出させる(S3)。ここで、特定の場所だけに
紫外線48を照射するための方法は、半導体分野のリソ
グラフィ技術で使用される、マスク部材により特定の場
所以外を遮光する方法、またはレンズ等を用いて照射す
る光の照射範囲を絞り込む方法が用いられる。また、キ
ャピラリは円筒形状であるので、キャピラリ側面に対し
て略直角に入射できる角度であれば、任意の方向から照
射ができる。更に、キャピラリは、全体が光透過性であ
るので、紫外線照射された領域で、内壁46はリング状
に脱保護される。次に、リンカー分子49を含む液体を
キャピラリに適用する(S4)。ここで用いるリンカー
分子とは、内壁46に結合するアミノ基46とDNAプ
ローブ50との間に位置し、それらを相互に結合するこ
とにより、それらを連結する分子のことを言う。リンカ
ー分子49は、その一端にアミノ基と反応して結合する
結合性部分を有し、他端にアミノ基若しくはチオール基
と反応して結合する結合性部分を有す。キャピラリに適
用されたリンカー分子49は、一方の結合部分によりア
ミノ基46と結合する(S4)。この時、他方の結合部
分はフリーの状態である。続いて、末端部にアミノ基ま
たはチオール基を形成したDNAプローブ50を含む液
体を導入し、リンカー分子49に結合させる(S5)。
なお、適宜、洗浄液を適量用いて、キャピラリ内を洗浄
するプロセスを介しながら、上記(S3)、(S4)、
(S5)の固定化プロセスを行ってもよい。更に、所要
の距離を隔てた別の場所に対して上記プロセスを繰り返
すことにより、図2に示すようなDNAキャピラリ、即
ち、目的の場所に目的のDNAプローブ1a、1b、1
c・・・を、各々リング状に、独立して固定化したDN
Aキャピラリを制作することができる。ここで使用する
リング状または環状の語には、中空状流路の断面形状に
応じて円形、多角形、楕円形等の種々の形が含まれる。
また、ここで使用される流路とは、少なくとも所要量の
処理用液体が流れる幅と高さを有するものを言う。更に
この流路は、好ましくは毛管力による流動促進作用が得
られるように選ばれる。従って、単に、凹凸の隆起が形
成された表面のことを流路とは呼ばない。
【0029】なお、(S1)で用いられるシランカップ
リング剤としては、例えばアミノエチルアミノピロピル
トリメトキシシラン等が用いられる。しかし、これに限
定されるものではなく、アミノ基を表面に形成できるよ
うなものであれば如何なるものも使用でき、例えば、ア
ミノエチルアミノピロピルメチルジメトキシシシラン等
のアミノシラン類も利用可能である。
【0030】(S2)で用いられるキャッピング剤とし
ては、4,5−Dimethoxy−2−nitrob
enzy1 chloroformate、6−Nit
roveratryl chloroformate、
4−Nitrobenzylchloroformat
e、o−Nitrobenzy1−p−nitroph
enylcarbonate等が用いられる。しかし、
これらに限られるものではなく、紫外線または可視光に
よりアミノ基との結合が外れるような分子内開裂を示す
物質であれば何れも用いることが可能である。
【0031】(S3)で用いられる光は、通常350n
m前後の光であるが、キャッピング剤や用いる溶媒の種
類に応じて、最適な光分解性を得られる波長帯の光を選
択してよい。また、紫外線のような特定光を照射するた
めの光学装置は、市販のものが使用できる。
【0032】(S4)で用いることが可能なリンカー分
子9には、Disuccinimidyl suber
ate等のhomobifunctional N−h
ydroxysuccinimidyl(NHS)es
tersグループ分子やDimethyladipim
idate−2−HCL等のhomobifuncti
onal imidoestersグループ分子があ
る。また、本実施例で用いたリンカー分子は、分子の両
末端にアミノ基と反応するスクシンイミド基を有してい
るが、これら両末端の官能基は異なっていてもよい。例
えば、その一方は、チオール基やカルボキシル基と反応
するような反応基を有するリンカー分子を用いることも
可能である。
【0033】(S5)で用いられるDNAプローブ50
には、合成時にDNAの5’末端にアミノ基またはチオ
ール基を付与したものが用いられる。アミノ基またはチ
オール基の付与は、市販のDNAシンセサイザーの専用
キットを用いて容易に行うことが可能である。DNAプ
ローブ50に用いる塩基配列は、遺伝学的、生化学的ま
たは免疫学的、病理学的に有意義な任意の配列とハイブ
リダイズするものが選択されるが、何れの配列も選択可
能である。
【0034】キャピラリの内壁46に対する(S1)、
(S2)、(S3)、(S4)および(S5)の各プロ
セスでの処理条件は、使用するキャピラリの材質、形
状、サイズまたはDNAプローブの種類に応じて適宜設
定すればよい。
【0035】6.ハイブリダイゼーションの原理 製作したDNAキャピラリを用いて測定を行うには、注
入用開口部12aおよび排出用開口部12bを通じて、
試料や試薬等の処理用液体の注入および排出を行えばよ
い。ここで、排出用開口部12bからの排出時期を種々
変更することによって、所望の反応時間を得ることが可
能となる。例えば、試料をキャピラリの一端の開口から
導入し、DNAの融点(Tm値)から10〜15度低い温
度で反応させる。次に、キャピラリを洗浄するための洗
浄液で洗浄操作を行った後、これを蛍光測定等に供す
る。ここで使用する洗浄液は、使用温度や組成を適宜変
えることにより、ストリンジェンシーを調節したものが
望ましい。試料の測定に関与するプロセスが、固定化し
たDNAに対するハイブリダイゼーション反応を含む場
合には、試料中のDNAをバイブリダイゼーションでき
る状態に調製した上で、DNAキャピラリに適用する。
ここで使用する試料とは、測定対象である生物学的材料
が、それ自身液状のもの、または適宜の溶液に溶解若し
くは懸濁することにより液状化したものをいう。従っ
て、試料としての液体の状態は任意である。
【0036】また、本装置では、複数本並列させること
により同時に処理することが可能である。複数のキャピ
ラリの配置は任意であるが、測定に関与する一部または
全部のプロセスにとって都合の良い配置とするのが好ま
しい。
【0037】7.制御系手段 本発明のキャピラリ処理装置の動作は、全て、予め記憶
媒体に設定されたプログラムに従って制御される。この
とき、記憶媒体にプログラミングされる動作の設定は、
図7に示すように階層構造をとる。最下層はステップで
ある。ステップは本装置が行う最小の動作である。
【0038】次の階層はカードである。カードは、ステ
ップの組み合わせにより、目的の動作を設定することが
可能である。所望に応じて選択した複数のステップから
カードを作成し、各ステップ毎に動作の詳細なパラメー
タを設定する。
【0039】
【表1】
【0040】最上層はブックである。ブックはカードの
組み合わせにより1つのバッチ処理を設定することが可
能である。また、カードとカードの動作の間に、ホール
ド時間としてキャピラリの放置する工程を設定すること
も可能である。
【0041】[実施例] 例1.DNAキャピラリ 本発明のキャピラリ装置により製造することが可能なD
NAキャピラリの例を以下に示す。図8Aは、本発明に
製造可能なDNAキャピラリの全体像、図4Bは上から
見た平面図である。DNAキャピラリアレイの本体は、
ガラスまたはシリコン等の材料から作成した下側基板8
6aと上側基板86bとを接着した基板86である。下
側基板86a上には、図示するようなパターンの溝が設
けられており、これらによって複数のDNAキャピラリ
83a、83b、83c・・・が形成されている。ま
た、下側基板86aと同時に上側基板86bにも同様な
パターンの溝があってもよい。
【0042】図8Bに示すように各々のDNAキャピラ
リ83a、83b、83c・・・の一端は、個別出入口
84a、84b,84c・・・の真下まで延在し、各個
別出入口84a,84b,84c・・・を通じて外気に
開放されている。他端は、合流路としての連結流路87
で1つに連結され、共通出入口85の真下まで延在し、
この共通出入口15を通じて外気に開放されている。個
別出入口84a,84b,84c・・・および共通出入
口85は、例えばスクリーン印刷技術を利用して接着剤
を所定の位置に薄膜状に形成して、ガラス管等の管状部
材を接着することにより形成することが出来る。DNA
プローブ82a,82b,82c・・・は、図示するよ
うに各々のDNAキャピラリ83a,83b,83c・
・・の流路上に、相互に分離された環状のプローブ領域
に配置される。
【0043】例2.DNAプローブの固定化 DNAプローブの固定化プロセスには、上記で述べた光
反応を利用した方法が同様に使用でき、これにより複数
のキャピラリに対して、一度に各処理を行える。即ち、
DNAプローブの固相化に用いる固相化用処理液を共通
出入口85から連結流路87を介し、複数のDNAキャ
ピラリの各々に同時に供給できる(図8)。また、それ
ら処理液の排出も、共通出入口85を通じて一括して行
なうことができる。
【0044】また、キャッピング剤を分解するための紫
外線による露光プロセスも複数のキャピラリに対して一
度に行うことが可能である。即ち、適宜の紫外線照射手
段を該DNAキャピラリの上方に設置する。好ましく
は、紫外線照射手段は走査型であり、DNAキャピラリ
83a、83b、83c・・・に直交し、且つ用意した
複数のキャピラリ全てに架かる走査長を有し、更に、前
記キャピラリ全てに亘ってライン状に紫外線を照射でき
る手段が好ましい。これをX方向(DNAプローブが固
相化される流路に対して平行な方向)および/またはY
方向(該流路に対し直交する方向)に自由に移動するこ
とにより、DNAキャピラリ83a,83b,83c…
をスキャンしながら、ライン状に紫外線を照射する。こ
のプロセスにより、同時に全てのDNAキャピラリ83
a,83b,83c・・・の特定の場所に対してライン
状に紫外線照射が達成される。該照射によるキャッピン
グ剤の除去に続いて、上記で述べた更なるステップを経
ることにより、DNAプローブ82aを固相化する。本
実施例では、下側基板86aが光透過性でなくとも、少
なくとも上側基板86bが光透過性であれば、下側基板
86aおよび上側基板86bにより形成される流路の所
望する位置の壁面が、環状に露光されるので、露光に応
じて環状にDNAプローブが固相化される。更に、該照
射手段を、DNAキャピラリ83a,83b,83c・
・・に対して平行なX方向に所定間隔分だけ移動した位
置に、同様のスキャニング照射と、DNAプローブ82
bの固相化を行って、2種類目のDNAプローブを固相
化する。更に、以上の操作を繰り返すことにより、図4
に示すように独立して配置した複数のDNAプローブ領
域、即ちDNAプローブ領域82a,82b,82c・
・・を形成することが出来る。なお、上述した露光プロ
セスにおいて、スキャニングの軌跡上で露光を避けたい
DNAキャピラリがある場合には、例えば紫外線照射手
段による照射の有無を適当なスイッチ回路により選択的
に切り替えるようにして回避してもよい。これにより、
スキャニングの際に紫外線が照射されないように操作す
ることができる。これにより各DNAキャピラリ毎に異
なる組合せでDNAプローブを固相化できるので、測定
項目の多様化が図れる。その結果、1試料に対して多項
目を測定する場合、または複数試料について異なる多項
目を測定する場合等、必要最小限の項目についてのみ測
定を実施することが可能となるので有益である。それに
加えて、DNAキャピラリ製造段階においても、必要の
ないDNAプローブを固相化しなくて済むので材料の無
駄が省ける。また、全DNAキャピラリ83に夫々同じ
組合せのDNAプローブを固相化すれば、最大キャピラ
リ数と同数の試料に対して同時に同じ測定を実施でき
る。
【0045】更に、上記の固相化プロセスにおいて、共
通出入口85を通じてDNAキャピラリ83a,83
b,83c…に導入された固相化用処理液のうち、特
に、DNAプローブを含む液体(図6のS5参照)およ
びそれに続く洗浄のための洗浄液については、個別出入
口84a,84b,84c・・・から個別に排出するこ
とが好ましい。そうすることによって、異なった液を複
数用いる際に起きるコンタミネーションの影響を極力避
けることが可能である。また、試料を測定する際には、
個別出入口84a,84b,84c・・・から試料等を
注入して測定を行うことが好ましい。その結果、各液
を、互いに異なる他の液から完全に分離した状態で、流
動出来るので測定精度が向上する。
【0046】DNAキャピラリは、用途に合わせて種々
の大きさに加工することができる。実用的には幅が10
μm〜5mm、深さ1μm〜500μm、長さが5mm
〜100mm、DNAキャピラリの間隔10μm〜5m
m程度で充分であろう。但し、一般的に、測定対象とな
るmRNA、またはmRNAから転換したcDNAの拡
散速度は毎秒約5μmと遅いので、反応の効率性を考え
ると、DNAキャピラリ断面形状は、幅を広くしても深
さは浅くするような扁平構造をとることが好ましい。そ
れにより、反応時間の短縮、試料の微量化、観察時の視
野の増加等が期待できる。
【0047】例3.キャピラリの製造 本発明で使用できるキャピラリアレイの1例である、図
8に示すDNAキャピラリ83a,83b、83c・・
・の溝部分を製造するための、物理的な加工方法には、
エキシマレーザエッチング、フォトリソグラフィによる
エッチング等の様々な方法を用いることが可能である。
1例として、半導体加工技術を用いた溝加工の方法につ
いて、図9のスキームに沿って説明する。
【0048】先ず、シリコンウエハー基板100に酸化
膜99を5000Å程度形成し、さらにレジスト膜98
を形成する(A)。次に、シリコンウエハー基板100
上の溝パターンに応じたマスクを製作し、アライナーを
用いてレジスト露光を行って現像する(B)。次に、パ
ターニングされたレジスト膜98を用いて、酸化膜99
9のエッチングを行う(C)。このエッチングには、フ
ッ化水素酸とフッ化アンモニウムを1:9程度に混合し
た溶液を用いる。次に、レジスト膜98を除去する
(D)。この除去には、硫酸と過酸化水素溶液の混合液
や酸素プラズマによる方法が用いられる。次に、パター
ニングされた酸化膜99を用いてシリコンウエハー基板
20のエッチングを行う(E)。この時のエッチング方
法としては、等方性、異方性のウェットエッチングや、
プラズマを用いたドライエッチングなどの既存の様々な
方法が適用可能である。次に、酸化膜99を除去する
(F)。この場合、単に除去するだけであるので、例え
ばフッ化水素酸溶液を50%に純水で希釈した溶液に曝
すことにより行える。最後に、エッチングされた溝部分
も含めて、シリコンウエハー基板100の周囲をシリコ
ン酸化膜101で覆う(G)。
【0049】以上の方法により、溝の物理的な加工は達
成できるが、更に、図9Hに示すように、光透過性の蓋
103を接合すれば、図1で示したような個別出入口3
および個別出入口4を設けたDNAキャピラリのアレイ
を形成することが出来る。図8Aで示された基板86
は、図9Hでは酸化膜101で覆われたシリコンウエハ
ー基板100と蓋103とに相当する。なお、蓋103
の接合には、陽極接合法を用いることが出来る。陽極接
合法とは、500℃程度に加熱しながらシリコンウエハ
ー基板100と蓋103に1000Vの電圧を印加して
基板同士を接合する方法で、この方法を使用するために
は、シリコンと熱膨張率のほぼ等しいパイレックスガラ
ス等を蓋103として用いる必要がある。また、シラン
処理は、シリコンウェハー基板100と蓋103の接合
の前でも後でもよい。必ずしも、蓋103を同様にシラ
ン処理する必要はないが、蓋103も同様のシラン処理
を行う方が好ましい。その場合、接合前、接合後のどち
らにおいて、シラン処理を行ってもよい。それにより、
図8で示したのと同様に環状にDNAプローブが固相化
されるので、固相効率および反応感度上有利である。一
方、蓋103にシラン処理を行わない場合には、シリコ
ンウエハー基板100の溝部分のみに、光反応によるD
NAプローブの固相化が行われるので、U字状のプロー
ブ領域が得られる。この場合でも、本発明のDNAキャ
ピラリアレイとして用いることが可能である。
【0050】前述した溝加工では、シリコンウエハー基
板100を用いたが、シリコン基板に代えて、石英やパ
イレックスガラスなどのガラス基板を用いることもでき
る。その場合には、基板のエッチングマスクを酸化膜9
9の代わりに金などの金属マスクを用いる。また、接合
についても、そのまま陽極接合法を用いることは出来な
いが、間にシリコン薄膜を形成することにより使用可能
となる。シリコンウエハー基板100のエッチングマス
クに用いた酸化膜99は、これに限定されることなく、
窒化シリコン膜やアルミナ等の膜も利用できる。
【0051】このように形成されたDNAキャピラリア
レイは、次のような作用効果を有する。即ち、一度に大
量のDNAキャピラリを形成できるため、低コストであ
り、扱いが簡便である。また、キャピラリで形成される
流路に対して、紫外線照射を行うことにより、環状に脱
保護が行われるので、DNAプローブをキャピラリの内
壁に環状で効率良く固定化でき、その結果、試料の測定
感度が向上する。また、多くの試料を測定する際にも、
DNAキャピラリが集積化されているため、処理が簡便
に行なえる。例えば、図8に示すDNAキャピラリアレ
イの場合、個別出入口84a,84b,84c・・・か
らそれぞれ異なる試料を導入して、所要時間のインキュ
ーベションにより生物学的反応をさせた後に、共通出入
口85から一括して試料を回収除去できる。更にその
後、適宜、洗浄液や測定用試薬を同様の流れにより処理
することができるので、自動化し易く、ひいては測定処
理能力の高い装置を構成することが出来る。
【0052】なお、本発明で製造されるDNAキャピラ
リは、た実施例にとらわれることなく様々な変形を伴な
った形態で提供され得る。例えば、上述した各実施例で
は、その製造および試料測定に当たって、いずれも互い
に異なる開口部を用いて注入と排出とを行っているの
で、各々の液体については必ず一方向の流れが存在す
る。しかし、場合によっては、注入時の開口部と同じ開
口部から排液するようにし、注入時の流れとは反対方向
に戻すようにしてもよい。
【0053】また、図8に示した例では、平行に配置し
たDNAキャピラリ83a,83b,83c・・・の夫
々の一端を連結流路87で連結している。しかし、複数
のDNAキャピラリ83a,83b,83c・・・を連
結流路上87で連結せずに、各々独立した流路で構成す
るようにすれば、複数の試料を効率良く処理する集積化
アレイをも提供できる。
【0054】また、本発明の装置で製造されるDNAキ
ャピラリは、試料測定以外にも、DNAまたはmRNA
の分離・精製にも利用可能である。更に、本発明のDN
Aキャピラリに固相化するプローブは、抗原抗体反応に
関与するタンパクを構成するものであってもよい。更
に、試料測定に当っては、本件出願前に公知であるDN
Aプローブを用いた任意の反応原理から適宜選択しても
よい。このとき、測定に必要な種々の試薬、例えば蛍
光、化学発光物質、発色物質等の標識試薬は、公知の化
学分析技術にしたがって利用してよい。
【0055】例4.キャピラリ処理装置 本発明のキャピラリ処理装置の好ましい1態様を示す模
式図を図10に示す。本キャピラリ処理装置には、複数
のキャピラリを具備するキャピラリアレイ111が、保
持手段(図中には示さず)に保持される。キャピラリア
レイ111には分注口113と、排出口115が配置さ
れる。排出口115はコネクタアレイ116とチューブ
を介してバルブ117に連結される。更に、バルブ11
7はチューブとバルブとを介しシリンジポンプ118に
連結される。シリンジポンプ118により吸引された溶
液または気体は、廃液タンク119に破棄される。ま
た、廃液タンク120も、エアーポンプ121により吸
引されたキャピラリ内からの廃液または排気を収めるた
めに設置される。ここでは、廃液タンクを2つ設置した
が、その数は2つに限定されるものではなく、所望に応
じて設置してよい。
【0056】キャピラリアレイの上部には、紫外線露光
ユニット124が設置される。紫外線露光ユニットは、
光源31に紫外線を使用したライン状ビーム形成ユニッ
トである。紫外線露光ユニット124は、キャピラリア
レイ111の上部を、図10に示すX’軸方向に所定の
間隔で間欠的に移動することが可能となるように移動機
構が設定され、制御されている。例えば、紫外線露光ユ
ニット124は、キャピラリ111に該ビームを照射す
る場合には、キャピラリ111の真上に移動して、露光
したい部分に相当する位置で露光に要する時間分だけ停
止する。それ以外の場合は、X軸方向で移動し、他の操
作を妨害しないような位置、好ましくはキャピラリを外
れてバルブ117付近の上方に待避する。
【0057】紫外線露光ユニット124により、キャピ
ラリ111に対し、その流路に対して直角に交わるライ
ン状にビーム114が照射される。光源31は、水銀灯
以外にも、例えば、キャノンランプまたはレーザー等が
使用可能である。
【0058】ライン状ビームの形状は、ライン状ビーム
形成ユニットに具備されるマスクに施されたスリットの
形態に依存して形成される。この例では、該スリット
は、10mm×0.25mmのライン状形態であり、ま
たレンズはテレセン2倍レンズを使用することで、キャ
ピラリ上に20mm×0.5mmのライン状ビームを投
光するように構成されている。スリットのサイズとレン
ズの倍率を変更することにより、所望に応じたビームを
キャピラリに照射することが可能である。
【0059】また、この例で使用されるキャピラリアレ
イは、深さ0.1mm、幅0.3mmの矩形状の中空状
キャピラリを8本平行に形成したアレイであり、キャピ
ラリアレイ本体は、長さ約50mm、幅約25mmであ
り、8本のキャピラリを長手方向に整列し、幅約18m
mの範囲内に配置するものである。
【0060】キャピラリアレイ111への分注は、分注
ノズル122により行われる。分注ノズルは、チューブ
およびバルブを経てポンプ123aおよびポンプ123
bに連結する。ポンプ123aおよびポンプ123b
は、夫々、分注量1から10μl、および100μlに
設定され、分注量に応じて使用される。また、分注量お
よびポンプの数、並びに分注ノズルの設置数を変更する
ことが可能である。分注ノズル122は、本装置内を図
中のY軸、X軸の方向に移動することが可能である。ま
た、分注ノズル122は、Z軸方向、即ち、上下に移動
する。分注ノズル122の移動範囲は、少なくとも図中
に示す矢印の範囲内でよい。
【0061】分注ノズル122の動作の1例を以下に示
す。例として、試薬128aをキャピラリ111の分注
口113に添加する場合の動作を説明する。先ず、分注
ノズル122は、通常保持位置よりY軸方向およびX軸
方向に必要な距離だけ移動して、試薬128の真上に移
動する。次に、分注ノズル122はZ軸方向に移動し、
128aの試薬瓶の試薬中に浸漬する。その後、ポンプ
123aまたはポンプ123bが作動し、必要量が吸引
される。続いて、分注ノズル122は、Z、YおよびX
軸方向に移動し、最終的に、目的の分注口113の真上
に移動する。その後、Z軸方向に移動し、分注口133
に到達した後に、再度、該ポンプが作動して試薬を注入
する。必要な操作が終了した際には、分注ノズルは、廃
液ポッド126に余分な試薬を廃棄し、洗浄ポッド12
7と廃液ポッドの間を行き来し、且つ吸引吐出を繰り返
すことにより洗浄される。
【0062】また、本キャピラリ処理装置には、マイク
ロタイタープレート125が設置される。マイクロタイ
タープレート125には、ハイブリダイゼーション反応
に供するための試料、固相化用DNAプローブおよび固
相化用試薬等を保持することが可能である。マイクロタ
イタープレートは市販のものを使用することが可能であ
る。
【0063】また、図示してはいないが、キャピラリア
レイの真下には、ホットプレートが配置される。ホット
プレートは従来の何れの加熱体を使用することも可能で
ある。温度制御範囲は、約20℃から約95℃程度でよ
い。サイズは、キャピラリアレイの大きさに応じて任意
に設定することが可能である。
【0064】また、本キャピラリ処理装置の全ての動作
は、予め記憶媒体に設定されたプログラムにより制御さ
れる(図示せず)。また、必要に応じてセンサーを配置
し、その動作が適性に実行されたか否かを検出すること
も可能である。
【0065】例5.コネクタアレイおよびキャピラリ保
持手段 本発明の装置で使用する好ましいコネクタアレイの1例
を図11に示す。図11Aは、コネクタアレイを8本の
キャピラリからなるキャピラリアレイにセットした場合
の平面図である。図11Bは、図11Aの線N−N’で
の断面図であり、図11Cは線M−M’での断面図であ
る。コネクタアレイ141はシリコン樹脂等の弾性ポリ
マーで形成される。
【0066】更に、コネクタアレイは、図12に示され
るフレーム151aおよび151bに固定され使用され
る。図12Aはフレームに維持されるコネクタアレイの
セットされたキャピラリアレイを示す。図12Bは、線
O−O’での断面図であり、図12Cは線P−P’での
断面図である。
【0067】フレーム151aは、キャピラリアレイの
注入用開口部に適用するコネクタアレイを維持し、フレ
ーム151bは、同キャピラリアレイの排出用開口部に
適用するコネクタアレイを維持する。フレーム151a
および151bには、本キャピラリ処理装置に固定する
ためのテーパ154が施されている。フレーム151a
および151bは、金属またはプラスチックで形成され
る。
【0068】また、フレーム151aは、キャピラリへ
の液体または気体の注入に有利となるように、各開口部
にテーパ153が施されている。テーパ153のサイズ
はノズル122のサイズに合わせて変更してよい。
【0069】一方、フレーム151bは、液体または気
体の排出するためのチューブを、更に接続するために、
ジョイント152が配置される。ジョイント152は、
フレーム151bに密接するように配置される。また、
フレーム151bは、図13Aに示すような形態のフレ
ーム161であってもよい。フレーム161の線R−
R’での断面図が図13Bである。図13Bの開口部1
63の位置にコネクタアレイとキャピラリアレイの排出
開口部が位置する。開口部162にジョイント152が
配置される。ジョイント152はチューブ、バルブ等を
介してポンプおよび廃液タンク等に接続される。
【0070】図14は、キャピラリアレイとコネクタア
レイとを具備したフレームが本発明のキャピラリ処理装
置に維持された状態を示す図である。図14Aは、キャ
ピラリアレイの注入用開口部側であり、図14Bは排出
用開口部側である。支持体177は、ヒータ174上に
ネジで固定されたベース板173に固定されている。更
に、支持体177には、フレーム151aおよび151
bを固定するためのストッパー171が具備され、該ス
トッパー171の先は、スプリング172によって各テ
ーパ154に押し付けられている。このスプリング17
2による押し付けにより、キャピラリアレイは、ヒータ
に押し付けられることになるため、効率のよい熱伝導が
得られる。ストッパー171とスプリング172および
テーパ154による固定により、キャピラリアレイは、
本装置の同一の位置に常に容易に取り付けられる。
【0071】ここで、本例では、深さ0.1mm、幅
0.3mmの矩形状の中空状キャピラリを8本平行に形
成したキャピラリアレイを使用している。キャピラリア
レイ本体は、長さ約50mm、幅約25mmであり、8
本のキャピラリを長手方向に整列して幅約18mmの範
囲内に配置したものである。
【0072】例6.キャピラリ処理装置の動作のプログ
ラム 本装置を自動運転するために行なう処理の流れを、図1
5にフローチャートとして示す。まず、任意のステップ
を組み合わせてカードを作成する。次に、選択したステ
ップのパラメータを設定した後で、ファイルへ保存す
る。この操作を必要に応じて繰り返す。ステップ項目、
設定パラメータおよび設定内容の1例を表1に示す。続
いて、任意のカードを組み合わせてブックを作成し、こ
れをファイルに保存する。この操作を必要に応じて繰り
返す。以上の操作は、プログラム編集における設定であ
る。続いて、自動運転開始時の設定を以下のように行
う。即ち、上記で作成し保存したブックを組み合わせ、
それにより自動運転の手順を指定する。その後、自動運
転を開始する。
【0073】本発明の装置におけるプログラム編集で
は、実際に自動運転を行う際に必要なパラメータ群を設
定する。編集されたデータは、自動運転時に随時ステッ
プ単位で転送される。
【0074】本発明の装置における動作プログラムの設
定例を表2および表3に示す。表2および表3に示すカ
ードNo.1は、ステップ1からステップ10までの動
作が順次行われるように設定されている。このカードに
従うと、「サンプル吸引」→「サンプル吐出」→「試料
吸引1」→「試料吸引2」→「試薬排出」→「ノズル洗
浄」→「マスク移動」→「露光」→「ヒーターON」→
「温度確認」の順で実施される。また、各ステップの動
作について、更に詳しい条件を設定する必要がある。例
えば、ステップ1として設定された「サンプル吸引」で
は、少なくともポンプの選択、試料位置および吸引量を
設定する。
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】また、ブックを作成することによる連続操
作の設定例を表4に示す。ブックは、複数のカードを組
み合わせることにより、各カードで行われる一連の動作
を更に連続して動作することを可能にする。表4に示す
ブックNo.1は、表に示す通りの順番で夫々のカード
に設定された動作を連続して行なう。また、表4に示さ
れる通り、順番2、5および9の工程でホールド時間が
設定される。
【0078】
【表4】
【0079】本実施例においては、ステップ数を10と
してカードを作成し、カード数を10としてブックを作
成したが、これに限定されることなく任意の数での設定
が可能である。同様にブックの組み合わせも任意に設定
することが可能である。また、同様に、カード内の項目
も任意に設定することが可能である。
【0080】例7.本装置によるDNAプローブの光固
相化 キャピラリアレイにフレームに固定したコネクタアレ
イ、ジョイントおよびチューブをセットし、更にポンプ
およびバルブユニットを接続し、本装置の所定の位置に
セットする。続いて、試薬トレイに必要な試薬をセット
する。例えば、10wt%水酸化ナトリウム溶液、10
wt%シランカップリング溶液、4,5-dimetyhoxy-2-nit
robenxyl chloroformateの1wt%ジオキサン溶液、1
mM酢酸バッファー、DSSの0.037wt%DMF
溶液、および少なくとも1種類の5’末端アミノ化DN
Aプローブ等がセットされる。ここで、1mM酢酸バッ
ファーは露光の間、キャピラリに充填しておく液体であ
り、その使用によりデキャッピングを安定化するもので
ある。しかしながら、このような液体を充填せずに露光
してもよい。
【0081】次に、動作のプログラミングを行なう。例
えば、洗浄動作では、洗浄カード1を作成し、ステップ
1に10wt%の水酸化ナトリウムの溶液がセットして
ある試薬位置と吸引量を指定する。ステップ2に吐出す
るキャピラリの位置と吐出量を指定する。ステップ3に
キャピラリ内に導入する液量および吸引ポンプを指定す
る。ステップ4で試薬排出用ポンプと排出量を指定す
る。ステップ5で洗浄用の試薬と吸引量とを指定する。
ステップ6で吐出するキャピラリの位置と吐出量とを指
定する。ステップ7で試薬排出用ポンプと排出量とを指
定する。続いて、洗浄カード2を作製し、同様の動作の
設定をキャピラリの異なる位置に対して設定する。更
に、必要に応じて、洗浄カード3、洗浄カード4と、複
数枚のカードを作成し、それらのカードを纏めて洗浄ブ
ックとする。同様にプログラミングを行ない、アミノシ
ラン処理ブック、キャッピングブック、デキャッピング
ブック、プローブ固定ブックを作成し、それらのブック
を処理順に並べて処理実行プログラムを作成する。これ
らのカードやブックは自由に差し替えることや吸引量等
の細かな設定を変更することが可能である。従って、一
度作成してしまえば、後は、容易な操作により自由に動
作プログラムを組み替えることが可能である。上述のよ
うに設定したプログラミングが終了した後、本装置の運
転を開始する。
【0082】キャピラリ処理装置においては、ライン状
ビームを用いるため、複数のキャピラリに同時に固相化
処理が可能である。例えば、8本のキャピラリアレイに
異なるDNAプローブを固相化する場合には、8本の全
キャピラリに対する処理を1単位として処理を同時に進
行することにより、ライン状ビーム照射による1度の光
固相化で、異なる8つのDNAプローブを8本全てに同
時に行なうことが可能である。DNAプローブを所望に
応じてキャピラリの全長に亘り固相化する場合には、こ
の操作を繰り返して行なう。
【0083】複数種類のDNAプローブを同一キャピラ
リに対して縞状に固相化する場合には、キャピラリの長
手方向の複数位置においてビームによる露光を繰り返す
とともに、各露光工程の後に、対応する所望の種類のD
NAプローブ溶液を流入およびインキュベーションし、
次いで、洗浄液(例えば、純水、イオン交換水、緩衝液
等)を流入することにより次の露光に備える。
【0084】例8.キャピラリ処理装置を用いたハイブ
リダイゼーション 例6の操作により製造したDNAキャピラリアレイにコ
ネクタアレイ、ジョイントおよびチューブをセットし、
更にポンプおよびバルブユニットを接続し、所定の位置
にセットする。続いて、試薬トレイに必要な試薬をセッ
トする。例えば、測定試料溶液、洗浄用バッファー等が
セットされる。
【0085】次に、動作のプログラミングを行なう。例
えば、測定試料分注動作では、測定試料分注カード1を
作成し、ステップ1に測定試料1をセットしてある試薬
位置、吸引量を指定する。ステップ2に吐出するDNA
キャピラリの位置と吐出量とを指定する。ステップ3に
DNAキャピラリ内に導入する液量と吸引量ポンプとを
指定する。続いて、測定試料分注カード2を作成し、同
様の動作をDNAキャピラリの異なった位置および測定
試料2に対して設定する。繰り返し測定試料分注カード
3、測定試料分注カード4を必要な枚数作成し、それら
のカードを纏めて測定試料分注ブックとする。同様のプ
ログラミングを行ない、反応温度設定ブック、反応時間
ブック、洗浄ブック等を作成し、それらのブックを処理
順に並べ、処理実行プログラムを作成する。これらのカ
ードやブックは自由に差し替えすることや吸引量等の細
かな設定を変更することが可能である。従って、一度作
成すれば、後は、容易な操作により自由に動作プログラ
ムを組み替えることが可能である。プログラミングが終
了した後、本装置の運転を開始し、ハイブリダイゼーシ
ョンを開始する。通常では、ハイブリダイゼーション反
応は12時間程度の長時間を必要とするが、本キャピラ
リ処理装置によれば、反応時にキャピラリ内の測定試料
をポンプを用いて前後に移動させる等の動作も付け加え
ることが可能であるため、従来の方法に比べて、反応の
効率化や微量化を達成することが可能である。
【0086】
【発明の効果】本発明の装置を使用することにより、D
NAキャピラリを使用する研究者が、所望するDNAキ
ャピラリを自由に設定し、簡便に製造することが可能で
ある。
【0087】また、本発明の装置で使用するキャピラリ
は、流路が平衡に配置されている。本発明の装置は、光
源としてライン状のビームを用い、該キャピラリの流路
に対して直角に交わるライン状にビームを照射すること
により、一度に複数のキャピラリの特定の部分に対し
て、DNAプローブを光固相化することが可能である。
更に、必要な試薬の分注動作および排出操作、並びに該
ビームの照射に関する操作、即ち、ビーム照射位置の移
動をコンピュータにより制御することにより、複数のキ
ャピラリに複数のDNAプローブを効率よく光固相化す
ることが可能である。
【0088】また、本発明の装置に使用されるライン状
ビーム形成ユニットの使用により、従来の方法では不可
能であった、シャープな輪郭の投影が可能である。ま
た、マスクパターンのサイズまたは形態を変更すること
により、ライン状ビームのサイズまたは形態を容易に変
更することが可能である。また、このとき、該ユニット
のレンズの倍率は一定に維持されるので、投射光量密度
の変更は生じない。従って、ライン状ビームのサイズ変
更に伴なう露光条件の変更が必要ないという効果が得ら
れる。
【0089】また、本発明の装置は、DNAキャピラリ
を製造するために必要な煩雑な、分注動作等の一連の操
作を、研究者の目的に応じて、簡単に自由に設定するこ
とが可能である。例えば、サンプル吸引、吐出、キャピ
ラリ内の液の吸引、加熱、露光等の各ステップを、各ス
テップ毎に設定することが可能である。更に、ステップ
毎に、サンプルの吸引量、吐出量、液の吸引量、加熱時
間、露光時間等を、各ステップのパラメータとして設定
することが可能である。
【0090】更に、本発明の装置では、各設定を階層構
造で動作できるプログラミングを構成することにより、
一連の分注、一連の洗浄動作を、各々名前を伏して保存
することが可能である。従って、目的に応じて特定の動
作を簡便に且つ容易に組み替えることが可能である。
【0091】DNAキャピラリはマイクロ加工技術を用
いて製作されることが多いので、多数の試薬注入/排出
口が密接して配置されている。本発明の装置では、キャ
ピラリの注入口および排出口に対応する位置に形成され
た複数の関通行にシリコン樹脂で形成したコネクターア
レイをはめ込み、更に、該コネクターアレイはプラスチ
ックまたは金属のフレームで固定される。従って、コネ
クターアレイが固定された該フレームにDNAキャピラ
リアレイを予めはめ込むだけで、DNAキャピラリの複
数の注入および排出口にコネクターを接続することが可
能である。更に、該フレームの装置内での設置位置を決
定しておくことにより、該フレームをスプリングで固定
することだけで、該キャピラリを適切な位置に固定でき
る。また、スプリングによりDNAキャピラリが加熱体
に押し付けられて固定されるので、効率よい熱伝導が期
待でき、且つ正確な温度制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置で使用することが可能なキャピ
ラリの例(図1A)と、本装置により製造することが可
能なDNAキャピラリの例(図1B)を示す図。
【図2】 DNAキャピラリの例を示す図。
【図3】 本発明のキャピラリ処理装置のブロックダイ
アグラムを示す図。
【図4】 ライン状ビーム形成ユニットを用いてキャピ
ラリにDNAプローブを固相化する工程を模式的に示し
た図。
【図5】 本発明の装置で使用される好ましいライン状
ビーム形成ユニットの1例の構成を示す図。
【図6】 DNAプローブをキャピラリの内壁に固相化
する方法を示すスキーム。
【図7】 本キャピラリ処理装置の動作を制御するプロ
グラミングの基本的な階層構成を示す図。
【図8】 本発明で製造されるDNAキャピラリの1例
を示す図。
【図9】 DNAプローブをキャピラリの内壁に固相化
する方法を示すスキーム。
【図10】 本発明のキャピラリ処理装置の好ましい1
態様を示す模式図。
【図11】 本発明で使用される好ましいコネクタアレ
イの1例を示す図。
【図12】 本発明の装置で使用される好ましいコネク
タアレイとフレームの1例を示す図。
【図13】 本発明の装置で使用される好ましいフレー
ムの1例を示す図。
【図14】 キャピラリアレイとコネクタアレイとを具
備したフレームがキャピラリ処理装置に維持される状態
を示す図。
【図15】 本装置によるキャピラリ処理過程を示すフ
ローチャート。
【符号の説明】
1.キャピラリアレイ 2.キャピラリ 5.
DNAプローブ 111.キャピラリアレイ 113.分注口
114.ライン状ビーム 115.排出口 116コネクタアレイ 11
7.バルブ 118.シリンジポンプ 119.廃液タンク
121.エアーポンプ 122.分注ノズル 123a.ポンプ 12
4.紫外線露光ユニット 125.マイクロタイタープレート 126.廃液
ポッド 127.洗浄ポッド 128.試薬瓶 14
1.コネクタアレイ 142.キャピラリ 143.キャピラリ内腔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/566 C12N 15/00 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DNAプローブをキャピラリに光固相化
    することによりDNAキャピラリを製造し、且つ得られ
    たDNAキャピラリに具備されるDNAプローブとサン
    プルを反応するためのキャピラリ処理装置であって (1)キャピラリを保持する手段と、(2)前記保持手
    段に保持されたキャピラリ内に所望の液体を分注する手
    段と、(3)DNAキャピラリを得るためにDNAプロ
    ーブを前記キャピラリに光固相化するための光学系手段
    と、(4)前記キャピラリ内の液体を排出する手段と、
    (5)(1)から(4)に記載の手段の動作を制御する
    ための制御系手段と、を具備するキャピラリ処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のキャピラリ処理装置で
    あって、河豚前記光学系手段が、光源と、前記光源から
    の光が通る光路と、前記光源からの光をライン状ビーム
    に形成するためにパターンを施したマスクと、ライン状
    ビームに形成された前記光を対象に集光するための投写
    光学系と、および入射光路とを、この順番で具備し、且
    つ前記ライン状ビームがキャピラリの流路に対して直交
    するライン状に照射されることを特徴とするキャピラリ
    処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の何れか1項に記載の
    キャピラリ処理装置であって、前記制御系手段は、各動
    作を示すステップと、複数のステップから構成されるカ
    ードと、複数のカードから構成されるブックとからなる
    階層構成による制御プログラムを保存する記憶媒体を有
    し、該プログラムに従って各動作を制御することを特徴
    とするキャピラリ処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3の何れか1項に記載され
    るキャピラリ処理装置であって、前記キャピラリ保持手
    段が、前記キャピラリの分注口および排出口に接続され
    たコネクタアレイと、コネクタアレイに固定されるフレ
    ームと、キャピラリ処理装置に固定された支持体と、前
    記フレームを支持体に保持するためのストッパーおよび
    バネとを具備することを特徴としたキャピラリ処理装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003107083A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Olympus Optical Co Ltd 棒状担体およびこれを具備するシリンダー反応容器

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