JP2001135053A - 磁気ヘッドの位置決め装置 - Google Patents

磁気ヘッドの位置決め装置

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JP2001135053A
JP2001135053A JP31314099A JP31314099A JP2001135053A JP 2001135053 A JP2001135053 A JP 2001135053A JP 31314099 A JP31314099 A JP 31314099A JP 31314099 A JP31314099 A JP 31314099A JP 2001135053 A JP2001135053 A JP 2001135053A
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Fujio Tajima
富士雄 田島
Yuji Ota
裕二 太田
Yoshihiro Sakurai
善弘 桜井
Toshio Saito
利雄 斉藤
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Hitachi Electronics Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハードディスク装置、サーボトラックライ
タ、及びハードディスク装置のサーティファイ検査を行
う磁気ディスク検査装置において、オーバーシュートを
低減し、磁気ヘッドの位置決め時間を短縮する。 【解決手段】 磁気ヘッドの位置決め装置は、磁気ヘッ
ドを磁気ディスク上の所定位置に機械的に位置決めする
メカニカル機構と、メカニカル機構を制御して磁気ヘッ
ドの目標値への位置決め制御と目標値よりも小さな仮目
標値への位置決め制御とを行う位置制御部とを備える。
メカニカル機構は、位置制御部の制御に従って、仮目標
値への磁気ヘッドの第1の位置決めを行った後、目標値
への磁気ヘッドの第2の位置決めを行う。目標値よりも
小さな仮目標値への第1の位置決めでは発生するオーバ
ーシュートが小さくなり、その後目標値への第2の位置
決めを行って磁気ヘッドを目標位置に位置決めするの
で、位置決め時間が短縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスクに信
号の書込み/読出しを行う磁気ヘッドの位置決め装置に
係り、特にハードディスク装置(HDD)、サーボトラ
ックライタ(STW)、及びハードディスク装置のサー
ティファイ検査を行う磁気ディスク検査装置に使用され
る磁気ヘッドの位置決め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータシステムの情報記録
媒体としてハードディスク装置が一般に使用されてい
る。ハードディスク装置内の磁気ディスク上には、磁気
ヘッドの位置制御用のサーボトラックが予めサーボトラ
ックライタにより設定される。サーボトラックライタで
ハードディスク装置内の磁気ディスクにサーボトラック
を設定する際、磁気ヘッドの位置決め方式には、外部駆
動方式、自駆動方式及び光プッシュピン方式があり、こ
れを図11により説明する。
【0003】図11(a)は、外部駆動方式のサーボト
ラックライタ及びハードディスク装置の外観図である。
ハードディスク装置110は、複数の磁気ディスク11
1及び複数の磁気ヘッド112を備え、各磁気ヘッド1
12はキャリッジ機構113の各支持アームの先端にそ
れぞれ取り付けられている。キャリッジ機構113は、
支持アームを回転して磁気ヘッド112の位置決めを行
うために、図示しないボイスコイルモータ(VCM)を
備えている。サーボトラックを設定する際、キャリッジ
機構113のボイスコイルモータには適当なバイアス電
流が供給され、磁気ヘッド112が磁気ディスク111
の外周付近に停止させられる。
【0004】一方、サーボトラックライタを構成する外
部アクチュエータ120の駆動アーム上には、誘導ピン
121とミラー122が設けられている。サーボトラッ
クを設定する際、誘導ピン121をキャリッジ機構11
3の支持アームの側面に機械的に接触させて、外部アク
チュエータ120に内蔵されたボイスコイルモータによ
り駆動アームを動かしてキャリッジ機構113を回転さ
せる。このとき、レーザ測長器123がミラー122と
向き合う適当な位置に設けられており、ミラー122か
らの反射光により外部アクチュエータ120の駆動アー
ムの移動量を測定する。外部アクチュエータ120は、
レーザ測長器123の測定結果に基づいて、移動量が所
定値となるように内蔵されたボイスコイルモータを制御
し、磁気ヘッド112の位置決めを行う。なお、本方式
の改良に係るものとして、特開平5−334822号公
報に記載のものがある。
【0005】図11(b)は、自駆動方式のサーボトラ
ックライタ及びハードディスク装置の外観図である。図
11(a)と同じ構成のものには同一の符号が付してあ
るので、その説明は省略する。本方式はサーボトラック
を設定する際に、外部アクチュエータを用いず、ハード
ディスク装置110のキャリッジ機構113自身で磁気
ヘッド112の位置決めを行うものである。キャリッジ
機構113の支持アームの上部にミラー132が設けら
れ、レーザ測長器133がミラー132と向き合う適当
な位置に設けられている。レーザ測長器133は、ミラ
ー132からの反射光によりキャリッジ機構113の支
持アームの移動量を測定する。図示しないVCM制御回
路は、レーザ測長器133の測定結果に基づいて、移動
量が所定値となるようにキャリッジ機構113のボイス
コイルモータを制御し、磁気ヘッド112の位置決めを
行う。なお、本方式の改良に係るものとして、特開平7
−6530号公報に記載のものがある。
【0006】図11(c)は、光プッシュピン方式のサ
ーボトラックライタ及びハードディスク装置の構成図で
ある。図11(a)と同じ構成のものには同一の符号が
付してあるので、その説明は省略する。本方式は、図1
1(a)で示した外部駆動方式の誘導ピン121による
機械的な接触を用いず、レーザ光学系を使用して非接触
にキャリッジ機構113の誘導を行うものである。キャ
リッジ機構113の支持アームの上部にミラー142が
設けられ、光ピックアップ143がミラー142と向き
合う適当な位置に設けられている。光ピックアップ14
3は、マイクロプロセッサユニット(MPU)144の
制御により目標位置に位置決めされる。位置誤差検出回
路145は、ミラー142と光ピックアップ143の位
置誤差を検出してVCM制御回路146へ出力する。V
CM制御回路146は、位置誤差検出回路145の検出
結果に基づいて位置誤差が所定値以下となるようにキャ
リッジ機構113のボイスコイルモータを制御し、磁気
ヘッド112の位置決めを行う。
【0007】以上説明したいずれの位置決め方式におい
ても、高速化のために位置決め時間を短縮することが重
要である。位置決め時間の短縮は、サーボトラックライ
タだけに限らず、ハードディスク装置自身、及びハード
ディスク装置のサーティファイ検査を行う磁気ディスク
検査装置においても同様に重要である。なお、磁気ディ
スク検査装置に関するものとして、特開平10−275
434号公報に記載のものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】磁気ヘッドの位置決め
を行う際、磁気ヘッドが目標位置(トラック)を通り越
してしまうオーバシュートの発生が位置決め時間を遅延
させる原因となっている。例えば、現在使用されている
サーボトラックライタにおける磁気ヘッドの位置決め制
御では、磁気ヘッドが目標位置を通過するまでに約2m
s、その後オーバーシュートして目標位置に収束するま
でに約7ms、合計で約9msの位置決め時間を要して
いた。近年、磁気ディスクの高記録密度化に伴い、磁気
ディスク上には約3万本のサーボトラックが設定される
が、各サーボトラックの設定毎に上記位置決め時間と書
込み時間(約15ms)とがかかり、タクトタイムが長
くなる原因となっていた。このオーバーシュートの問題
はサーボトラックライタに限らず、ハードディスク装置
自身、及びハードディスク装置のサーティファイ検査を
行う磁気ディスク検査装置においても同様の問題があっ
た。
【0009】従来、磁気ディスク装置のオーバーシュー
ト補正制御方式に関するものとしては、特開平2−71
03号公報に記載のものがある。この方式はオーバーシ
ュート及びアンダーシュートが発生しないように制御ル
ープのゲインを最適化するものである。この方式によれ
ばオーバーシュートは発生しないが、制御ループのゲイ
ンをオーバーシュートが発生する場合に比べ小さくする
分、磁気ヘッドの指令位置への到達時間はオーバーシュ
ートが発生する場合に比べ長くなる。本発明は、オーバ
ーシュートを低減し、位置決め時間の短い磁気ヘッドの
位置決め装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された本
発明に係る磁気ヘッドの位置決め装置は、磁気ヘッドを
磁気ディスク上の所定位置に機械的に位置決めするメカ
ニカル機構と、前記メカニカル機構を制御して磁気ヘッ
ドの目標値への位置決め制御と目標値よりも小さな仮目
標値への位置決め制御とを行う位置制御部とを備え、前
記メカニカル機構は、前記位置制御部の制御に従って、
仮目標値への磁気ヘッドの第1の位置決めを行った後、
目標値への磁気ヘッドの第2の位置決めを行うものであ
る。この発明では、目標値よりも小さな仮目標値を用い
るので、磁気ヘッドの第1の位置決めで発生するオーバ
ーシュートが小さくなる。そして、第1の位置決めで小
さなオーバーシュートが発生した後に、目標値への磁気
ヘッドの第2の位置決めを行って磁気ヘッドを目標位置
に位置決めするので、位置決め時間が短縮する。
【0011】請求項2に記載された本発明に係る磁気ヘ
ッドの位置決め装置は、前記位置制御部が、前記メカニ
カル機構に駆動電流を供給する駆動アンプと、磁気ヘッ
ドの位置と仮目標値または目標値との誤差が小さくなる
ように前記駆動アンプを操作するサーボ補償手段と、磁
気ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と、前記
ヘッド位置検出手段の検出結果に基づいて、磁気ヘッド
の第1の位置決めで発生するオーバーシュートのピーク
時に仮目標値を示す信号を目標値を示す信号へ切替えて
前記サーボ補償手段へ供給する目標値生成手段と、前記
目標値生成手段と前記サーボ補償手段との間に設けら
れ、前記目標値を示す信号から高周波数成分を除去する
フィルタ手段とを備えたものである。この発明によれ
ば、フィルタ手段により目標値を示す信号から高周波数
成分が除去されてサーボ補償手段へ供給されるため、目
標値への第2の位置決めでは磁気ヘッドの移動動作がゆ
るやかになりオーバーシュートが発生しない。
【0012】請求項3に記載された本発明に係る磁気ヘ
ッドの位置決め装置は、前記位置制御部が、前記メカニ
カル機構に駆動電流を供給する駆動アンプと、磁気ヘッ
ドの位置と仮目標値または目標値との誤差が小さくなる
ように前記駆動アンプを操作するサーボ補償手段と、磁
気ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と、前記
ヘッド位置検出手段の検出結果に基づいて磁気ヘッドの
速度を検出するヘッド速度検出手段と、仮目標値を示す
信号及び目標値を示す信号を生成する目標値生成手段
と、前記ヘッド速度検出手段の検出結果に基づいて、磁
気ヘッドの速度が所定値以上の場合は前記仮目標値を示
す信号を選択し、磁気ヘッドの速度が所定値未満の場合
は前記目標値を示す信号を選択して前記サーボ補償手段
へ供給する目標値切替手段とを備えたものである。この
発明によれば、仮目標値への磁気ヘッドの第1の位置決
めと目標値への磁気ヘッドの第2の位置決めを繰り返す
ことにより、目標値を示す信号から高周波数成分を除去
するフィルタ手段を用いることなく、磁気ヘッドを目標
値に位置決めすることができる。
【0013】請求項4に記載された本発明に係る磁気ヘ
ッドの位置決め装置は、前記位置制御部が、前記メカニ
カル機構に駆動電流を供給する駆動アンプと、磁気ヘッ
ドの位置と仮目標値または目標値との誤差が小さくなる
ように前記駆動アンプを操作するサーボ補償手段と、磁
気ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と、前記
ヘッド位置検出手段の検出結果に基づいて磁気ヘッドの
速度を検出するヘッド速度検出手段と、第1の仮目標値
を示す信号と目標値を示す信号とを生成し、前記ヘッド
位置検出手段の検出結果に基づいて、第1の位置決めと
第2の位置決めを繰り返した後の磁気ヘッドの位置と目
標値との偏差が所定値以上の場合は、前記第1の仮目標
値を示す信号の代わりに第1の仮目標値よりも大きく目
標値に近い第2の仮目標値を示す信号を生成する目標値
生成手段と、前記ヘッド速度検出手段の検出結果に基づ
いて、磁気ヘッドの速度が所定値以上の場合は前記第1
または第2の仮目標値を示す信号を選択し、磁気ヘッド
の速度が所定値未満の場合は前記目標値を示す信号を選
択して前記サーボ補償手段へ供給する目標値切替手段と
を備えたものである。この発明によれば、装置の個体差
が原因で第1の仮目標値が適切でなかった場合はより目
標値に近い第2の仮目標値を用いることにより、切替え
制御で発生する静止保持力の影響で磁気ヘッドが第1の
仮目標値と目標値の間で停止するのを防止し、磁気ヘッ
ドを目標値に位置決めすることができる。
【0014】請求項5に記載された本発明に係る磁気ヘ
ッドの位置決め装置は、前記位置制御部がさらに、前記
目標値切替手段と前記サーボ補償手段の間に設けられた
チャタリングノイズを除去するフィルタ手段を備えたも
のである。この発明によれば、目標値切替手段の信号の
切替えにより発生するチャタリングノイズをフィルタ手
段で除去してサーボ補償手段へ供給することができるの
で、磁気ヘッドの位置決め動作を安定化することができ
る。
【0015】請求項6に記載された本発明に係る磁気ヘ
ッドの位置決め装置は、前記位置制御部が、前記メカニ
カル機構に駆動電流を供給する駆動アンプと、磁気ヘッ
ドの位置と仮目標値または目標値との誤差が小さくなる
ように前記駆動アンプを操作するサーボ補償手段と、磁
気ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と、前記
ヘッド位置検出手段の検出結果に基づいて磁気ヘッドの
速度を検出するヘッド速度検出手段と、目標値を示す信
号を生成する目標値生成手段と、仮目標値を生成し、前
記ヘッド位置検出手段の検出結果に基づいて、磁気ヘッ
ドの第1の位置決めで発生するオーバーシュートのピー
ク値が所定の許容値内になるように生成した仮目標値を
更新して仮目標値を示す信号を出力する学習手段と、前
記ヘッド速度検出手段の検出結果に基づいて、磁気ヘッ
ドの速度が所定値以上の場合は前記仮目標値を示す信号
を選択し、磁気ヘッドの速度が所定値未満の場合は前記
目標値を示す信号を選択して前記サーボ補償手段へ供給
する目標値切替手段とを備えたものである。この発明に
よれば、学習手段の学習効果により、仮目標値への第1
の位置決め時に発生するオーバーシュートのピーク値を
許容範囲内に抑えることができる。また、装置に個体差
があっても、学習効果により適切な仮目標値を設定する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。図1は本発明の磁気ヘッドの位
置決め装置の一実施の形態の構成図、図2は図1の動作
を説明する図である。本実施の形態は外部駆動方式のサ
ーボトラックライタに適用した場合を示しており、磁気
ヘッドを機械的に位置決めするメカニカル機構(以下、
メカ機構と略す)100は、図11(a)の磁気ディス
ク111、磁気ヘッド112、キャリッジ機構113、
誘導ピン121、ミラー122、及び外部アクチュエー
タ120の駆動アームと内蔵ボイスコイルモータを含む
部分を示す。メカ機構100内に矢印で示した力Fは、
サーボトラックを設定する際にメカ機構100内で発生
する位置決め方向の外力を示す。
【0017】メカ機構100を制御する位置制御部21
0は、駆動アンプ211、サーボ補償手段212、ヘッ
ド位置検出手段213、目標値生成手段215及びフィ
ルタ手段217により構成される。ヘッド位置検出手段
213は、図11(a)のレーザ測長器123とミラー
122を示す。位置制御部210は、まず予備動作とし
て、目標値生成手段215の発生する磁気ヘッドの移動
位置の目標値に基づいてサーボ補償手段212及び駆動
アンプ211を介してメカ機構100を駆動し、ヘッド
位置検出手段213はこの時の磁気ヘッドの位置を検出
する。目標値生成手段215は、ヘッド位置検出手段2
13が出力するヘッド位置信号213aからこの時発生
したオーバーシュートのピーク値を検出し、さらにヘッ
ド位置信号213aの勾配変化からピーク時刻を算出す
る。図2に破線で示した曲線は、目標値が1μmの場合
の予備動作による磁気ヘッドの位置検出結果を示してお
り、これは従来技術に相当するものである。予備動作
(従来技術)では、磁気ヘッドの位置が目標値を大幅に
通り越すオーバーシュートが発生している。
【0018】次に、サーボトラック設定時、マイクロプ
ロセッサユニット310から動作指令310aを受けた
目標値生成手段215は、仮目標値を生成してステップ
状の仮目標値信号215aを出力する。このとき生成さ
れる仮目標値は目標値よりも小さい値であって、上記の
予備動作で検出されたオーバーシュートのピーク値とピ
ーク時刻から、仮目標値への位置決めで発生するオーバ
ーシュートのピーク値が目標値に近い値になるように算
出される。例えば、目標値が1μmの時、仮目標値は目
標値の82.3%(0.823μm)とする。サーボ補
償手段212は、目標値生成手段215からの仮目標値
信号215a及びヘッド位置検出手段213からのヘッ
ド位置信号213aに基づき、磁気ヘッドの位置と仮目
標値との誤差が小さくなるように駆動アンプ211へ操
作信号212aを出力する。一方、マイクロプロセッサ
ユニット310は、メカ機構100で発生する位置決め
方向の外力Fの影響を打ち消す信号310bを駆動アン
プ211へ出力する。駆動アンプ211は、サーボ補償
手段212からの操作信号212a及びマイクロプロセ
ッサユニット310からの外力Fの影響を打ち消す信号
310bに基づいて駆動電流211aを発生し、メカ機
構100へ供給する。これによりメカ機構100は、仮
目標値への磁気ヘッドの第1の位置決めを行う。ヘッド
位置検出手段213は、このときの磁気ヘッドの位置を
検出し、ヘッド位置信号213aを目標値生成手段21
5及びサーボ補償手段212へ出力する。目標値生成手
段215は、予備動作時と同様にして、第1の位置決め
によるオーバーシュートのピーク時刻を算出する。
【0019】第1の位置決めによるオーバーシュートの
ピーク時刻に達すると、目標値生成手段215は、目標
値を生成してステップ状の目標値信号215bを出力す
る。フィルタ手段217はローパスフィルタで構成さ
れ、ステップ状の目標値信号215bから高周波数成分
を除去した信号217bを出力する。サーボ補償手段2
12は、フィルタ手段217からの高周波数成分を除去
した信号217b及びヘッド位置検出手段213からの
ヘッド位置信号213aに基づき、磁気ヘッドの位置と
目標値との誤差が小さくなるように駆動アンプ211へ
操作信号212aを出力する。
【0020】一方、マイクロプロセッサユニット310
は、メカ機構100で発生する位置決め方向の外力Fの
影響を打ち消す信号310bを駆動アンプ211へ出力
する。駆動アンプ211は、サーボ補償手段212から
の操作信号212a及びマイクロプロセッサユニット3
10からの外力Fの影響を打ち消す信号310bに基づ
いて駆動電流211aを発生し、メカ機構100へ供給
する。これによりメカ機構100は目標値への磁気ヘッ
ドの第2の位置決めを行い、磁気ヘッドは目標値に位置
決めされる。この第2の位置決めでは、フィルタ手段2
17によりステップ状の目標値信号215bから高周波
数成分が除去されているため、磁気ヘッドの移動動作が
ゆるやかになり、オーバーシュートは発生しない。ま
た、マイクロプロセッサユニット310から駆動アンプ
211へ供給される信号310bの働きにより、メカ機
構100で発生する位置決め方向の外力Fが打ち消され
て磁気ヘッドの目標値との位置誤差を小さくすることが
できる。
【0021】図2に実線で示した曲線は、磁気ヘッドの
移動位置の目標値が1μm、仮目標値が目標値の82.
3%(0.823μm)の場合の本発明による磁気ヘッ
ドの位置検出結果を示している。この例では、第1の位
置決めから第2の位置決めへの切替時刻は約2.95m
sである。本発明では、仮目標値への第1の位置決め時
に発生するオーバーシュートが小さくなり、予備動作
(従来技術)に比べ位置決め時間が短縮する。また、本
実施の形態によれば、フィルタ手段による簡単な構成で
目標値への第2の位置決め時のオーバーシュートを防止
することができる。
【0022】なお、図2では仮目標値が目標値の82.
3%の場合を示したが、仮目標値はこれに限らず、磁気
ヘッドの第1の位置決めで発生するオーバーシュートの
ピーク値が目標値に近い値になるものであれば良い。
【0023】図3は本発明の磁気ヘッドの位置決め装置
の第2の実施の形態の構成図であり、図4は図3の動作
を説明する図である。本実施の形態は図1に示した実施
の形態と同様に外部駆動方式のサーボトラックライタに
適用した場合を示しており、図1と同じ構成のものには
同一の符号が付してあるのでその説明は省略する。メカ
機構100を制御する位置制御部230は、駆動アンプ
231、サーボ補償手段232、ヘッド位置検出手段2
33、ヘッド速度検出手段234、目標値生成手段23
5、目標値切替手段236及びフィルタ手段237によ
り構成される。ヘッド位置検出手段233は、図11
(a)のレーザ測長器123とミラー122を示す。
【0024】サーボトラック設定時、マイクロプロセッ
サユニット330から動作指令330aを受けた目標値
生成手段235は、磁気ヘッドの移動位置の仮目標値及
び目標値を生成して、仮目標値信号235a及び目標値
信号235bを目標値切替手段236へ出力する。この
とき生成される仮目標値は目標値よりも小さい値であっ
て、予め予備動作により検出されたオーバーシュートの
ピーク値と目標値との比から、仮目標値への位置決めで
発生するオーバーシュートのピーク値が目標値に近い値
になるように算出される。例えば、目標値が0.635
μmの時、仮目標値は目標値の85%(0.540μ
m)とする。目標値切替手段236は、ヘッド速度検出
手段234からのヘッド速度信号234aを監視し、ヘ
ッド速度≧0の場合は目標値生成手段235からの仮目
標値信号235aを選択して出力する。サーボ補償手段
232は、フィルタ手段237を通過した目標値切替手
段236からの出力と、ヘッド位置検出手段233から
のヘッド位置信号233a及びヘッド速度検出手段23
4からのヘッド速度信号234aに基づき、磁気ヘッド
の位置と仮目標値との誤差が小さくなるように駆動アン
プ231へ操作信号232aを出力する。
【0025】一方、マイクロプロセッサユニット330
は、メカ機構100で発生する位置決め方向の外力Fの
影響を打ち消す信号330bを駆動アンプ231へ出力
する。駆動アンプ231は、サーボ補償手段232から
の操作信号232a及びマイクロプロセッサユニット3
30からの外力Fの影響を打ち消す信号330bに基づ
いて駆動電流231aを発生し、メカ機構100へ供給
する。これによりメカ機構100は、仮目標値への磁気
ヘッドの第1の位置決めを行う。ヘッド位置検出手段2
33は、このときの磁気ヘッドの位置を検出し、ヘッド
位置信号233aをヘッド速度検出手段234及びサー
ボ補償手段232へ出力する。ヘッド速度検出手段23
4は、ヘッド位置検出手段233からのヘッド位置信号
233aに基づいて磁気ヘッドの速度を算出して、ヘッ
ド速度信号234aを出力する。磁気ヘッドの速度は、
位置決め開始地点から目標値へ向かう方向を正の値、逆
方向を負の値とする。
【0026】磁気ヘッドの速度は、第1の位置決めによ
るオーバーシュートのピーク時刻に達すると零になり、
その後は磁気ヘッドの位置をピーク値から目標値へ戻す
ために負の値に転じる。ヘッド速度検出手段234から
のヘッド速度信号234aを監視している目標値切替手
段236は、ヘッド速度<零の場合は目標値生成手段2
35からの目標値信号235bを選択して出力する。以
後の動作は第1の位置決めと同様であり、メカ機構10
0は目標値への磁気ヘッドの第2の位置決めを行う。目
標値切替手段236は、第2の位置決めにより磁気ヘッ
ドの速度が上昇してヘッド速度≧0になると、再び目標
値生成手段235からの仮目標値信号235aを選択し
て出力する。以後磁気ヘッドの速度が零に収束するま
で、目標値切替手段236は仮目標値信号235aと目
標値信号235bとの切替え動作を繰り返す。このと
き、目標値切替手段236の出力には信号の切替えによ
るチャタリングノイズが発生するため、フィルタ手段2
37で切替えによるノイズを除去してサーボ補償手段2
32へ供給することにより磁気ヘッドの位置決め動作を
安定化させる。メカ機構100は目標値切替手段236
の切替え動作に応じて第1の位置決めと第2の位置決め
を繰り返し、磁気ヘッドは目標値に位置決めされる。な
お、マイクロプロセッサユニット330から駆動アンプ
231へ供給される信号330bの働きにより、メカ機
構100で発生する位置決め方向の外力Fが打ち消すさ
れて磁気ヘッドの目標値と位置誤差を小さくすることが
できる。
【0027】図4(a)の破線は、磁気ヘッドの移動位
置の目標値が0.635μm、仮目標値が目標値の85
%(0.540μm)の場合のフィルタ手段237の出
力を示し、図4(a)の実線は、このときの磁気ヘッド
の位置検出結果を示している。この例では、第1の位置
決めから第2の位置決めへの最初の切替時刻は約1.7
8msである。また、図4(b)は、この場合の磁気ヘ
ッドの速度検出結果を示している。磁気ヘッドの速度
は、第1の位置決めによるオーバーシュートのピーク時
刻以降、正負反転を数回繰り返して零に収束する。本実
施の形態によれば、仮目標値への第1の位置決めと目標
値への第2の位置決めを繰り返すことにより、図1の実
施の形態で使用したフィルタ手段を用いることなく、磁
気ヘッドを目標値に位置決めすることができる。なお、
図4では仮目標値が目標値の85%の場合を示したが、
仮目標値はこれに限らず、磁気ヘッドの第1の位置決め
で発生するオーバーシュートのピーク値が目標値に近い
値になるものであれば良い。
【0028】図5は本発明の磁気ヘッドの位置決め装置
の第3の実施の形態の構成図であり、図6は図5の動作
を説明する図である。本実施の形態は図3に示した実施
の形態の改良であって、図3と同じ構成のものには同一
の符号が付してあるのでその説明は省略する。サーボト
ラック設定時、マイクロプロセッサユニット330から
動作指令330aを受けた目標値生成手段255は、磁
気ヘッドの移動位置の第1の仮目標値及び目標値を生成
して、第1の仮目標値信号255a及び目標値信号25
5bを目標値切替手段256へ出力する。このとき生成
される第1の仮目標値は目標値よりも小さい値であっ
て、予め予備動作により検出されたオーバーシュートの
ピーク値と目標値との比から、仮目標値への位置決めで
発生するオーバーシュートのピーク値が目標値に近い値
になるように算出される。例えば、目標値が0.635
μmの時、第1の仮目標値は目標値の80%(0.50
8μm)とする。目標値切替手段256は、ヘッド速度
検出手段234からのヘッド速度信号234aを監視
し、ヘッド速度≧0の場合は目標値生成手段255から
の第1の仮目標値信号255aを選択して出力する。以
後、図3に示した実施の形態と同様の動作で、メカ機構
100は第1の仮目標値への磁気ヘッドの第1の位置決
めを行う。
【0029】第1の位置決めで磁気ヘッドの位置がピー
クに達した後、目標値切替手段256は、ヘッド速度<
零の条件で目標値生成手段255からの目標値信号25
5bを選択して出力し、メカ機構100は目標値への磁
気ヘッドの第2の位置決めを行う。目標値切替手段25
6は、第2の位置決めにより磁気ヘッドの速度が上昇し
てヘッド速度≧0になると、再び目標値生成手段255
からの第1の仮目標値信号255aを選択して出力す
る。以後磁気ヘッドの速度が零に収束するまで、目標値
切替手段256は第1の仮目標値信号255aと目標値
信号255bの切替え動作を繰り返す。メカ機構100
は目標値切替手段256の切替え動作に応じて第1の位
置決めと第2の位置決めを繰り返し、磁気ヘッドの位置
が一定の位置に収束する。このとき、目標値生成手段2
55で生成した第1の仮目標値が適切であった場合、磁
気ヘッドの位置は目標値に収束する。しかしながら、ハ
ードディスク装置製造時の個体差により、ある装置で適
切であった第1の仮目標値が別の装置でも適切であると
は限らない。
【0030】本実施の形態では、第1の仮目標値と目標
値とをヘッド速度=0の条件で切替えるため、切替え制
御に付随してメカ機構100をヘッド速度=0に静止保
持する力が発生するが、もし第1の仮目標値がある装置
にとって小さすぎると、切替え制御で発生する静止保持
力の影響が大きく磁気ヘッドは第1の仮目標値と目標値
の中間で停止してしまう。そこで目標値生成手段255
は、ヘッド位置検出手段233からのヘッド位置信号2
33aを監視し、第1の位置決めと第2の位置決めを繰
り返した後の磁気ヘッドの位置と目標値との偏差が所定
値以上の場合、第1の仮目標値の代わりに第2の仮目標
値を生成して、第2の仮目標値信号255cを目標値切
替手段256へ出力する。このとき生成される第2の仮
目標値は、第1の仮目標値より大きく目標値に近い値で
あって、例えば目標値が0.635μm、第1の仮目標
値が目標値の80%(0.508μm)の時、第2の仮
目標値は目標値の95%(0.603μm)とする。目
標値生成手段255で第2の仮目標値が生成された後
は、目標値切替手段256は第2の仮目標値信号255
cと目標値信号255bとの切替え動作を繰り返す。メ
カ機構100は目標値切替手段256の切替え動作に応
じて目標値への第2の位置決めと第2の仮目標値への第
3の位置決めを繰り返し、磁気ヘッドは目標値に位置決
めされる。
【0031】図6(a)の破線は、磁気ヘッドの移動位
置の目標値が0.635μm、第1の仮目標値が目標値
の80%(0.508μm)、第2の仮目標値が目標値
の95%(0.603μm)の場合のフィルタ手段23
7の出力を示し、図6(a)の実線は、このときの磁気
ヘッドの位置検出結果を示している。この例では、第1
の位置決めから第2の位置決めへの最初の切替時刻は約
1.78msである。また、図6(b)は、この場合の
磁気ヘッドの速度検出結果を示している。本実施の形態
によれば、第1の仮目標値が適切でなかった場合はより
目標値に近い第2の仮目標値に置き換えることにより、
ハードディスク装置に個体差があっても磁気ヘッドを目
標値に位置決めすることができる。なお、図6では第1
の仮目標値が目標値の80%の場合を示したが、第1の
仮目標値はこれに限らず、磁気ヘッドの第1の位置決め
で発生するオーバーシュートのピーク値が目標値に近い
値になるものであれば良い。また、第2の仮目標値は目
標値の95%に限らず、第1の仮目標値より大きく目標
値に近い値であれば良い。
【0032】図7は本発明の磁気ヘッドの位置決め装置
の第4の実施の形態の構成図であり、図10は図7の動
作を説明する図である。本実施の形態は図1に示した実
施の形態と同様に外部駆動方式のサーボトラックライタ
に適用した場合を示しており、図1と同じ構成のものに
は同一の符号が付してあるのでその説明は省略する。メ
カ機構100を制御する位置制御部270は、駆動アン
プ271、サーボ補償手段272、ヘッド位置検出手段
273、ヘッド速度検出手段274、目標値生成手段2
75、目標値切替手段276及び学習手段278により
構成される。ヘッド位置検出手段273は、図11
(a)のレーザ測長器123とミラー122を示す。サ
ーボトラック設定時、マイクロプロセッサユニット37
0から動作指令370aを受けた目標値生成手段275
は、磁気ヘッドの移動位置の目標値を生成して、目標値
信号275aを目標値切替手段276及び学習手段27
8へ出力する。学習手段278は、目標値生成手段27
5からの目標値信号275aに基づいて仮目標値を算出
し、仮目標値信号278aを目標値切替手段276へ出
力する。
【0033】このときの仮目標値の算出処理を図8及び
図9により説明する。図8は、ハードディスク装置交換
後の最初の仮目標値の算出処理を示すフローチャートで
ある。位置制御部270は、まず予備動作として、目標
値生成手段275の発生する目標値をサーボ補償手段2
72に設定し(ステップ810)、駆動アンプ271を
介してメカ機構100を駆動してヘッド位置検出手段2
73により検出した磁気ヘッドの位置情報をメモリに記
憶する(ステップ820)。
【0034】学習手段278は、このときのヘッド位置
情報中からピーク値(初期)を検索する(ステップ83
0)。この予備動作を所定のn回を繰り返した後(ステ
ップ840)、学習手段278はピーク値(初期)のn
回平均値を算出し(ステップ850)、目標値をピーク
値(初期)のn回平均値で割った値を初期係数として算
出する(860)。そして学習手段278は、目標値に
初期係数を掛けた値を最初の仮目標値として算出する
(ステップ870)。
【0035】次に図9は、サーボトラック設定時の仮目
標値の算出処理を示すフローチャートである。位置制御
部270は、現在の仮目標値(第1回目の算出処理では
図8の処理で算出した最初の仮目標値)をサーボ補償手
段272に設定し(ステップ910)、駆動アンプ27
1を介してメカ機構100を駆動してヘッド位置検出手
段273により検出した磁気ヘッドの位置情報をメモリ
に記憶する(ステップ920)。学習手段278は、こ
のときのヘッド位置情報中からピーク値(通常)を検索
し(ステップ930)、ピーク値(通常)が最小許容値
ΔLowと最大許容値ΔHighの範囲内にあるか否か
を判断する(ステップ940)。ピーク値(通常)が許
容値内にある場合は、処理を終了する。ピーク値(通
常)が許容値内にない場合、学習手段278は前回の学
習係数(第1回目の算出処理では図8の処理で算出した
初期係数、以下同様)をピーク値(通常)で割った値を
動作係数として算出する(ステップ950)。次いで学
習手段278は、前回の学習係数に、動作係数と前回の
学習係数の差を2で割った値を加えた値を学習係数とし
て算出する(960)。そして学習手段278は、目標
値に学習係数を掛けた値を次の仮目標値として算出する
(ステップ970)。
【0036】図8及び図9の第1回目の算出処理の具体
的な数値例を示すと、磁気ヘッドの移動位置の目標値=
1μm(ステップ810)、ピーク値(初期)のn回平
均値=1.20μm(ステップ850)、初期係数=1
μm/1.20μm=0.8333(ステップ86
0)、最初の仮目標値=1μm×0.8333=0.8
333μm(ステップ870及びステップ910)、ピ
ーク値(通常)=1.047μm(ステップ930)、
最小許容値ΔLow=0.980μm,最大許容値ΔH
igh=1.020μm(ステップ940)、動作係数
=0.8333μm/1.047μm=0.7958
(ステップ950)、学習係数=0.8333+(0.
7958−0.8333)/2=0.8145(ステッ
プ960)、次の仮目標値=1μm×0.8145=
0.8145μm(ステップ970)となる。
【0037】続いて図9の第2回目の算出処理の具体的
な数値例を示すと、仮目標値=0.8145μm(ステ
ップ910)、ピーク値(通常)=1.023μm(ス
テップ930)、最小許容値ΔLow=0.980μ
m,最大許容値ΔHigh=1.020μm(ステップ
940)、動作係数=0.8145μm/1.023μ
m=0.7961(ステップ950)、学習係数=0.
8145+(0.7961−0.8145)/2=0.
8053(ステップ960)、次の仮目標値=1μm×
0.8053=0.8053μm(ステップ970)と
なる。なお、ここに示した数値は算出処理を理解するた
めの例示であって、本実施の形態はこれに限るものでは
ない。また、ここに示した数値例では、演算結果の有効
桁数未満は切り捨て処理している。
【0038】図7の説明に戻って、目標値切替手段27
6は、ヘッド速度検出手段274からのヘッド速度信号
274aを監視し、ヘッド速度≧0の場合は学習手段2
78からの仮目標値信号278aを選択して出力する。
サーボ補償手段272は、目標値切替手段276からの
出力と、ヘッド位置検出手段273からのヘッド位置信
号273a及びヘッド速度検出手段274からのヘッド
速度信号274aに基づき、磁気ヘッドの位置と仮目標
値との誤差が小さくなるように駆動アンプ271へ操作
信号272aを出力する。駆動アンプ271は、サーボ
補償手段272からの操作信号272aに基づいて駆動
電流271aを発生し、メカ機構100へ供給する。こ
れによりメカ機構100は、学習手段278で作成され
た仮目標値への磁気ヘッドの第1の位置決めを行う。ヘ
ッド位置検出手段273は、このときの磁気ヘッドの位
置を検出し、ヘッド位置信号273aをヘッド速度検出
手段274及びサーボ補償手段272へ出力する。ヘッ
ド速度検出手段274は、ヘッド位置検出手段273か
らのヘッド位置信号273aに基づいて磁気ヘッドの速
度を算出して、ヘッド速度信号274aを出力する。磁
気ヘッドの速度は、位置決め開始地点から目標値へ向か
う方向を正の値、逆方向を負の値とする。磁気ヘッドの
速度は、第1の位置決めによるオーバーシュートのピー
ク時刻に達すると零になり、その後は磁気ヘッドの位置
をピーク値から目標値へ戻すために負の値に転じる。ヘ
ッド速度検出手段274からのヘッド速度信号274a
を監視している目標値切替手段276は、ヘッド速度<
零の場合は目標値生成手段275からの目標値信号27
5bを選択して出力する。以後の動作は第1の位置決め
と同様であり、メカ機構100は目標値生成手段275
で作成された目標値への磁気ヘッドの第2の位置決めを
行い、磁気ヘッドは目標値に位置決めされる。
【0039】図10(a)の破線は、磁気ヘッドの移動
位置の目標値が0.635μm、学習前の最初の仮目標
値が目標値の88%(0.559μm)の場合の磁気ヘ
ッドの位置検出結果を示し、図10(a)の実線は、学
習後の仮目標値が目標値の85%(0.540μm)の
場合の磁気ヘッドの位置検出結果を示している。この例
では、第1の位置決めから第2の位置決めへの切替時刻
は約1.78msである。また、図10(b)の破線は
学習前の磁気ヘッドの速度検出結果を示し、図10
(b)の実線は学習後の磁気ヘッドの速度検出結果を示
している。本実施の形態によれば、学習手段278の学
習効果により、仮目標値への第1の位置決め時に発生す
るオーバーシュートのピーク値を許容範囲内に抑えるこ
とができる。また、ハードディスク装置に個体差があっ
ても、学習効果により適切な仮目標値を設定することが
できる。
【0040】以上説明した実施の形態は、いずれも本発
明の磁気ヘッドの位置決め装置を外部駆動方式のサーボ
トラックライタに適用した場合を示している。しかしな
がら、本発明はこれに限らず、自駆動方式や光プッシュ
ピン方式のサーボトラックライタ、さらにハードディス
ク装置自身や磁気ディスク検査装置に適用することがで
きる。それぞれの場合、メカ機構100は各装置の該当
部分に置き換わる。
【0041】
【発明の効果】本発明の磁気ヘッドの位置決め装置によ
れば、オーバーシュートを小さくして位置決め時間を短
縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気ヘッドの位置決め装置の一実施
の形態の構成図である。
【図2】 図1の動作を説明するための図である。
【図3】 本発明の磁気ヘッドの位置決め装置の第2の
実施の形態の構成図である。
【図4】 図3の動作を説明するための図である。
【図5】 本発明の磁気ヘッドの位置決め装置の第3の
実施の形態の構成図である。
【図6】 図5の動作を説明するための図である。
【図7】 本発明の磁気ヘッドの位置決め装置の第4の
実施の形態の構成図である。
【図8】 図7においてハードディスク装置交換後の最
初の仮目標値の算出処理を示すフローチャートである。
【図9】 図7においてサーボトラック設定時の仮目標
値の算出処理を示すフローチャートである。
【図10】 図7の動作を説明するための図である。
【図11】 図11(a)は外部駆動方式のサーボトラ
ックライタ及びハードディスク装置の外観図、図11
(b)は自駆動方式のサーボトラックライタ及びハード
ディスク装置の外観図、図11(c)は光プッシュピン
方式のサーボトラックライタ及びハードディスク装置の
構成図である。
【符号の説明】
100…メカ機構 110…ハードディスク装置 111…磁気ディスク 112…磁気ヘッド 113…キャリッジ機構 120…外部アクチュエータ 210,230,250,270…位置制御部 211,231,271…駆動アンンプ 212,232,272…サーボ補償手段 213,233,273…ヘッド位置検出手段 234,274…ヘッド速度検出手段 215,235,255,275…目標値生成手段 236,256,276…目標値切替手段 217,237…フィルタ手段 278…学習手段 310,330,370…マイクロプロセッサユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 善弘 東京都渋谷区東3丁目16番3号 日立電子 エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 斉藤 利雄 東京都渋谷区東3丁目16番3号 日立電子 エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5D096 TT01 TT03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドを磁気ディスク上の所定位置
    に機械的に位置決めするメカニカル機構と、 前記メカニカル機構を制御して磁気ヘッドの目標値への
    位置決め制御と目標値よりも小さな仮目標値への位置決
    め制御とを行う位置制御部とを備え、 前記メカニカル機構は、前記位置制御部の制御に従っ
    て、仮目標値への磁気ヘッドの第1の位置決めを行った
    後、目標値への磁気ヘッドの第2の位置決めを行うこと
    を特徴とする磁気ヘッドの位置決め装置。
  2. 【請求項2】 前記位置制御部は、 前記メカニカル機構に駆動電流を供給する駆動アンプ
    と、 磁気ヘッドの位置と仮目標値または目標値との誤差が小
    さくなるように前記駆動アンプを操作するサーボ補償手
    段と、 磁気ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と、 前記ヘッド位置検出手段の検出結果に基づいて、磁気ヘ
    ッドの第1の位置決めで発生するオーバーシュートのピ
    ーク時に仮目標値を示す信号を目標値を示す信号へ切替
    えて前記サーボ補償手段へ供給する目標値生成手段と、 前記目標値生成手段と前記サーボ補償手段との間に設け
    られ、前記目標値を示す信号から高周波数成分を除去す
    るフィルタ手段とを備えたこと特徴とする請求項1に記
    載の磁気ヘッドの位置決め装置。
  3. 【請求項3】 前記位置制御部は、 前記メカニカル機構に駆動電流を供給する駆動アンプ
    と、 磁気ヘッドの位置と仮目標値または目標値との誤差が小
    さくなるように前記駆動アンプを操作するサーボ補償手
    段と、 磁気ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と、 前記ヘッド位置検出手段の検出結果に基づいて磁気ヘッ
    ドの速度を検出するヘッド速度検出手段と、 仮目標値を示す信号及び目標値を示す信号を生成する目
    標値生成手段と、 前記ヘッド速度検出手段の検出結果に基づいて、磁気ヘ
    ッドの速度が所定値以上の場合は前記仮目標値を示す信
    号を選択し、磁気ヘッドの速度が所定値未満の場合は前
    記目標値を示す信号を選択して前記サーボ補償手段へ供
    給する目標値切替手段とを備えたこと特徴とする請求項
    1に記載の磁気ヘッドの位置決め装置。
  4. 【請求項4】 前記位置制御部は、 前記メカニカル機構に駆動電流を供給する駆動アンプ
    と、 磁気ヘッドの位置と仮目標値または目標値との誤差が小
    さくなるように前記駆動アンプを操作するサーボ補償手
    段と、 磁気ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と、 前記ヘッド位置検出手段の検出結果に基づいて磁気ヘッ
    ドの速度を検出するヘッド速度検出手段と、 第1の仮目標値を示す信号と目標値を示す信号とを生成
    し、前記ヘッド位置検出手段の検出結果に基づいて、第
    1の位置決めと第2の位置決めを繰り返した後の磁気ヘ
    ッドの位置と目標値との偏差が所定値以上の場合は、前
    記第1の仮目標値を示す信号の代わりに第1の仮目標値
    よりも大きく目標値に近い第2の仮目標値を示す信号を
    生成する目標値生成手段と、 前記ヘッド速度検出手段の検出結果に基づいて、磁気ヘ
    ッドの速度が所定値以上の場合は前記第1または第2の
    仮目標値を示す信号を選択し、磁気ヘッドの速度が所定
    値未満の場合は前記目標値を示す信号を選択して前記サ
    ーボ補償手段へ供給する目標値切替手段とを備えたこと
    特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッドの位置決め装
    置。
  5. 【請求項5】 前記位置制御部はさらに、前記目標値切
    替手段と前記サーボ補償手段の間に設けられ、チャタリ
    ングノイズを除去するフィルタ手段を備えたことを特徴
    とする請求項3または請求項4に記載の磁気ヘッドの位
    置決め装置。
  6. 【請求項6】 前記位置制御部は、 前記メカニカル機構に駆動電流を供給する駆動アンプ
    と、 磁気ヘッドの位置と仮目標値または目標値との誤差が小
    さくなるように前記駆動アンプを操作するサーボ補償手
    段と、 磁気ヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手段と、 前記ヘッド位置検出手段の検出結果に基づいて磁気ヘッ
    ドの速度を検出するヘッド速度検出手段と、 目標値を示す信号を生成する目標値生成手段と、 仮目標値を生成し、前記ヘッド位置検出手段の検出結果
    に基づいて、磁気ヘッドの第1の位置決めで発生するオ
    ーバーシュートのピーク値が所定の許容値内になるよう
    に生成した仮目標値を更新して仮目標値を示す信号を出
    力する学習手段と、 前記ヘッド速度検出手段の検出結果に基づいて、磁気ヘ
    ッドの速度が所定値以上の場合は前記仮目標値を示す信
    号を選択し、磁気ヘッドの速度が所定値未満の場合は前
    記目標値を示す信号を選択して前記サーボ補償手段へ供
    給する目標値切替手段とを備えたこと特徴とする請求項
    1に記載の磁気ヘッドの位置決め装置。
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