JP2001134866A - 遠隔制御システム - Google Patents

遠隔制御システム

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JP2001134866A
JP2001134866A JP2000250038A JP2000250038A JP2001134866A JP 2001134866 A JP2001134866 A JP 2001134866A JP 2000250038 A JP2000250038 A JP 2000250038A JP 2000250038 A JP2000250038 A JP 2000250038A JP 2001134866 A JP2001134866 A JP 2001134866A
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JP2000250038A
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Tsuneo Nakahara
恒雄 中原
Tsunehisa Kyodo
倫久 京藤
Shunji Otani
俊二 大谷
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中央局側における観測データの処理結果に基
づいて、ローカル局側にて何らかの動作を行わせること
が可能な遠隔制御システムを提供すること。 【解決手段】 ローカル局20aの気象状態観測部26
にて観測された気象状態は気象観測データとして、ロー
カル局側無線送受信部32から衛星通信回線網40を介
して中央局10側に送信される。中央局10側からは、
気象観測データに基づいて決定された動作指令信号が、
衛星通信回線網40を介してローカル局側無線送受信部
32に送信され、ローカル局側制御部25に入力され
る。ローカル局側制御部25は動作指令信号に基づい
て、散水装置34のアクチュエータ39に制御信号を出
力する。制御信号が入力されたアクチュエータ39は開
閉バルブ38を開かせるように作動し、これにより貯水
部35に貯えられた水が散水用パイプ36から散水され
ることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中央局にてローカ
ル局を遠隔制御する遠隔制御システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在、各地に存在するローカル局にて観
測された気象観測データを衛星通信回線にて中央局に収
集し、処理するデータ収集システムが広く活用されてい
る。たとえば特開平11−25385号公報には、遠隔
医療システム(ローカル局に相当)の情報収集装置にて
観測された気象観測データを衛星通信回路にて中継局等
(中央局に相当)に送信し、気象観測データを収集する
システムが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなデータ収集システムにおいては、収集した観測
データを処理(解析)することまでしか行われておら
ず、中央局にて観測データを処理した結果をローカル局
側にフィードバックして、ローカル局側にて何らかの動
作を行わせることまでは考えられていない。
【0004】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、中央局側における観測データの処理結果に基づい
て、ローカル局側にて何らかの動作を行わせることが可
能な遠隔制御システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る遠隔制御シ
ステムは、複数の観測地点毎に設置され、観測地点周辺
における所定の周辺環境状態を観測する観測部と、観測
部より得られる観測データを通信回線にて送信するロー
カル局側無線送受信部と、所定の動作を行う動作部と、
電源部とを備えるローカル局と、ローカル局側無線送受
信部から送信された観測データを受信する中央局側無線
送受信部と、中央局側無線送受信部にて受信した観測デ
ータに基づいて動作部に所定の動作を行わせるための動
作指令を決定する動作決定部とを備える中央局とを有
し、動作決定部にて決定された動作指令は、中央局側無
線送受信部から通信回線にてローカル局側無線送受信部
に送信され、ローカル局側無線送受信部にて受信した動
作指令に基づいて動作部に所定の動作を行わせることを
特徴としている。
【0006】本発明に係る遠隔制御システムでは、ロー
カル局が所定の動作を行う動作部を備え、この動作部
が、観測データに基づいて動作決定部にて決定され、通
信回線を介して送られてきた動作指令に基づいて所定の
動作を行うので、中央局側における観測データの処理結
果に基づいて、ローカル局側にて何らかの動作を行わせ
ることが可能な遠隔制御システムを実現することができ
る。また、通信回線を双方向で利用することから、デー
タ収集処理のみを行った後に別途指令を行うシステム等
と比較して通信回線をより有効に活用できる。
【0007】また、観測部は、周辺環境状態として、観
測地点周辺における気温、雨量、風速、湿度、地表温
度、地中温度、爆裂音又は土砂堆積等の自然環境状態を
検出し、検出データを出力するセンサを有し、動作部
は、観測地点周辺での道路通行が危険であることを表示
する、観測地点周辺への立ち入りが危険であることを表
示する、観測地点周辺への立ち入りが危険であることを
放送する、観測地点周辺からの避難を誘導する又は観測
地点周辺に散水を行う等の災害対応動作を行い、動作決
定部は、検出データに基づいて観測地点周辺における災
害発生状態を算出し、動作部に災害対応動作を行わせる
ための動作指令を決定することが好ましい。このような
構成とした場合、動作決定部が、観測地点周辺における
災害発生状態を算出して、動作部に災害対応動作を行わ
せるための動作指令を決定し、動作部が、観測地点周辺
での道路通行が危険であることを表示する、観測地点周
辺への立ち入りが危険であることを表示する、観測地点
周辺への立ち入りが危険であることを放送する、観測地
点周辺からの避難を誘導する又は観測地点周辺に散水を
行う等の災害対応動作を行うので、通信回線を用いた防
災システムを実現することができる。
【0008】また、観測部は、周辺環境状態として少な
くとも観測地点周辺における交通量等の交通環境状態を
検出し、検出データを出力するセンサを有し、動作部
は、観測地点周辺での交通状態を報知する又は観測地点
周辺での交通状態を調節するように信号機のパラメータ
を制御する等の交通状態制御動作を行い、動作決定部
は、検出データに基づいて観測地点周辺における交通状
態を算出し、動作部に交通状態制御動作を行わせるため
の動作指令を決定することが好ましい。このような構成
とした場合、動作決定部が、センサからの検出データに
基づいて観測地点における交通状態を算出して、動作部
に交通状態制御動作を行わせるための動作指令を決定
し、動作部が、観測地点周辺での交通状態を報知する又
は観測地点周辺での交通状態を調節するように信号機の
パラメータを制御する等の交通状態制御動作を行うの
で、通信回線を用いた交通制御システムを実現すること
ができる。
【0009】また、観測部は、周辺環境状態として、観
測地点周辺における気温、雨量、湿度、日射量又は土壌
成分等の作物育成環境状態あるいは植物の反射光スペク
トル等の作物育成状態を検出し、検出データを出力する
センサを有し、動作部は、観測地点周辺での作物に肥料
あるいは水を供給する等の作物育成動作を行い、動作決
定部は、検出データに基づいて観測地点周辺における作
物育成環境あるいは作物育成状態を算出し、動作部に作
物育成動作を行わせるための動作指令を決定することが
好ましい。このような構成とした場合、動作決定部が、
センサからの検出データに基づいて観測地点周辺におけ
る作物育成環境あるいは作物育成状態を算出して、動作
部に作物育成動作を行わせるための動作指令を決定し、
動作部が、観測地点周辺での作物に肥料あるいは水を供
給する等の作物育成動作を行うので、通信回線を用いた
作物管理システムを実現することができる。
【0010】また、通信回線は、通信衛星を介した衛星
通信回線であることが望ましい。このように、通信回線
として通信衛星を介した衛星通信回線を用いているの
で、地上に有線回線を設置する必要がなく、システム設
置のためのコストを低減することができると共に、地震
等の災害により地上の有線通信が不通となった場合にお
いても、衛星通信回線網は災害による影響を受け難く
く、遠隔制御システムを安定して運用することができ
る。
【0011】また、ローカル局は、測位システムである
GPS(Global Positioning System)のGPS受信
部を更に有し、ローカル局側無線送受信部は、GPS受
信部にて得られる位置データを衛星通信回線にて中央局
側無線送受信部に送信することが望ましい。このよう
に、ローカル局の位置データを求めるのにGPSを用い
ているので、正確且つ効率のよく位置データを得ること
ができる。
【0012】また、ローカル局は、ローカル局が正常に
動作しているか否かを検出する動作状態検出部を更に有
し、ローカル局側無線送受信部は、動作状態検出部にて
得られる動作状態を通信回線にて中央局側無線送受信部
に送信することが望ましい。このように、ローカル局
が、動作状態検出部を有しているので、ローカル局の保
守管理等のための遠隔監視が行え、ローカル局の故障対
応が迅速且つ経済的に行うことができる。
【0013】また、ローカル局は、観測データに基づい
て動作部に所定の動作を行わせるための局地動作指令を
決定する局地動作決定部を更に有し、動作決定部にて決
定された局地動作指令に基づいて動作部に所定の動作を
行わせることも望ましい。このように、ローカル局が、
局地動作決定部を有しているので、観測データの内容等
によって、特に緊急性を要する場合や中央局における判
断が不要な場合等には、ローカル局のみで動作を行わせ
ることができる。
【0014】また、ローカル局側無線送受信部は、観測
部より得られる観測データのうち、緊急を要する観測デ
ータに緊急信号を付加して送信し、動作決定部は、緊急
信号が付加された観測データに基づく動作指令を優先的
に決定し、中央局側無線送受信部は、緊急信号が付加さ
れた観測データに基づく動作指令を優先的に通信回線に
てローカル局側無線送受信部に送信することも望まし
い。このように、緊急信号が付加された観測データに基
づく動作指令の決定及び送信を優先的に行っているの
で、緊急時の動作をより迅速に行わせることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る遠隔制御システムの好適な実施形態について詳
細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素に
は同一の符号を付しており、重複する説明は省略する。
【0016】図1は、本発明の実施形態である遠隔制御
システムの全体構成図である。遠隔制御システム1は、
中央局10及び複数の観測地点毎に設置されるローカル
局20a,20b,20c,20d,…を有し、中央局
10と複数のローカル局20a,20b,20c,20
d,…との間に衛星通信回線網40を介在させている。
中央局10は、図1に示されるように、都市部等に設置
され、複数のローカル局20a,20b,20c,20
d,…で得られた気象観測データ等を収集し夫々のロー
カル局20a,20b,20c,20d,…を管理する
ための中央局側制御部12と、外部アンテナ13を介し
て衛星通信回線網40と接続するための通信装置である
中央局側無線送受信部11とを備えている。
【0017】まず、ローカル局20a,20a,20a
が、山林あるいは森林火災が度々発生する地方、たとえ
ば瀬戸内海気候の山間部Mや森林Fに設置されている例
について説明する。
【0018】ローカル局20a,20a,20aは、山
林あるいは森林火災が度々発生する地方、たとえば瀬戸
内海気候の山間部Mや森林Fに、たとえば1km区画毎
に設置されている。夫々のローカル局20a,20a,
20aは、図2に示されるように、電源部21、ローカ
ル局側制御部25、気象状態観測部26、動作状態検出
部30、GPS受信部31、ローカル局側無線送受信部
32、データレコーダ部33、動作部としての散水装置
34、局地動作決定部41及び緊急データ記憶部42を
備えている。電源部21は、太陽光エネルギーを電気エ
ネルギーに変換する太陽電池22と電源制御部23を有
している。電源制御部23は、太陽電池22にて変換さ
れた電気エネルギーを蓄積する蓄電部(図示せず)、蓄
電部からの直流電圧を交流電圧に変換する直流交流イン
バータ(図示せず)等を含んでおり、交流電源を電源線
24によりローカル局側制御部25、気象状態観測部2
6、動作状態検出部30、GPS受信部31、ローカル
局側無線送受信部32、データレコーダ部33、散水装
置34、局地動作決定部41及び緊急データ記憶部42
に供給する。なお、太陽電池22の代わりに、燃料電池
等の他の種類の電池を用いてもよいし、複数の種類の電
池を併用してもよい。
【0019】ローカル局側制御部25には、気象状態観
測部26、動作状態検出部30及びGPS受信部31が
接続されており、気象状態観測部26からは気象状態を
表す気象観測データが送られ、動作状態検出部30から
は夫々のローカル局20a,20a,20aが正常に動
作しているか否かを表す動作状態データが送られ、GP
S受信部31からは夫々のローカル局20a,20a,
20aの位置を表す位置データが送られる。これらのロ
ーカル局側制御部25に送られた気象観測データ、動作
状態データ及び位置データは、衛星通信回線網40と接
続するための通信装置であるローカル局側無線送受信部
32に送られ、このローカル局側無線送受信部32から
衛星通信回線網40を介して中央局10の中央局側無線
送受信部11に送信される。
【0020】また,ローカル局側制御部25に送られた
気象観測データ、動作状態データ及び位置データは、デ
ータレコーダ部33に送られ、データレコーダ部33に
て記憶される。データレコーダ部33に気象観測デー
タ、動作状態データ及び位置データを記憶させるのは、
中央局10との交信が途絶えた場合に、交信が途絶えて
いる間の各データを記憶しておき、交信が再開可能とな
ったときに記憶した各データを送信するためである。
【0021】気象状態観測部26は、ローカル局20
a,20a,20a周辺の各種気象状態を観測するため
のもので、複数の気象センサ27,28,29,…、た
とえば気温を計測する気温計、湿度を計測する湿度計、
風向及び風速を計測する風向風速計、雨量等を計測する
雨雪量計、気圧を計測する気圧計等を有している。複数
の気象センサ27,28,29,…は、ローカル局20
a,20a,20a周辺の各種気象状態を検出し、検出
データを出力している。気象状態観測部26は、複数の
気象センサ27,28,29,…からの検出データを気
象観測データとしてローカル局側制御部25に出力して
いる。動作状態検出部30は、夫々のローカル局20
a,20a,20aが正常に動作しているか否かを検出
するセンサ等を有し、ローカル局側制御部25に動作状
態データを出力している。GPS受信部31は、複数の
GPS衛星ST2から送出されるGPS信号SGを受信
して夫々のローカル局20a,20a,20aの現在位
置を算出し、ローカル局側制御部25に位置データを出
力している。
【0022】散水装置34は、散水する水を貯える貯水
部35、貯水部35に貯えられた水を散水するための散
水用パイプ36、及び、散水用パイプ36の途中部に設
けられ、散水用パイプ36を開閉するバルブ部37とを
有している。バルブ部37は、散水用パイプ36を開閉
する開閉バルブ38と、ローカル局側制御部25から出
力される制御信号に基づいて開閉バルブ38を作動させ
るアクチュエータ39とを含んでいる。
【0023】緊急データ記憶部42には、緊急データ範
囲(過去の山林あるいは森林火災発生中の大気の乾燥状
態範囲)が記憶されている。ローカル局側制御部25
は、この緊急データ範囲を緊急データ記憶部42から読
み出し、気象状態観測部26から送られた気象観測デー
タが緊急データ範囲に含まれるか否かを比較し、含まれ
る場合にはその比較結果を局地動作決定部41に送信す
る。局地動作決定部41は、比較結果に基づき山林ある
いは森林火災が既に発生している等の緊急事態であると
判断した場合には、中央局10の制御によらず散水装置
34に散水を行わせるための局地動作指令信号を出力
し、この局地動作指令信号がローカル局側制御部25に
入力される。また、局地動作決定部41が緊急事態であ
るか否か判断不能な場合にはその旨を示す信号を出力
し、この信号が入力されたローカル局側制御部25は、
緊急事態の可能性があるとして、気象観測データに緊急
信号を付加してローカル局側無線送受信部32に送信す
る。
【0024】中央局側制御部12は、図3に示されるよ
うに、動作決定部14、天候予測部15及び比較気象デ
ータ記憶部16を有している。天候予測部15には、夫
々のローカル局20a,20a,20a(夫々のローカ
ル局側無線送受信部32)から中央局10(中央局側無
線送受信部11)に送信された気象観測データが入力さ
れ、天候予測部15は、この入力された気象観測データ
に基づいて、近々(たとえば、一週間以内)の天候を予
測し、予測結果を予測データとして動作決定部14に出
力する。比較気象データ記憶部16は、過去の山林ある
いは森林火災発生時における大気の乾燥状態が記憶され
ており、この記憶された大気の乾燥状態を比較気象デー
タとして動作決定部14に出力する。
【0025】動作決定部14には、夫々のローカル局2
0a,20a,20a(夫々のローカル局側無線送受信
部32)から中央局10(中央局側無線送受信部11)
に送信された気象観測データが入力され、動作決定部1
4は、中央局側無線送受信部11から入力された気象観
測データを解析して夫々のローカル局20a,20a,
20a周辺における大気の乾燥状態を算出する。動作決
定部14は、算出された大気の乾燥状態と、比較気象デ
ータ記憶部16から出力された比較気象データ(過去の
山林あるいは森林火災発生時における大気の乾燥状態)
とを比較し、比較結果に基づいて山林あるいは森林火災
が発生する可能性を推測する。動作決定部14は、推測
された山林あるいは森林火災が発生する可能性と天候予
測部15からの予測データとに基づいて、山林あるいは
森林火災が発生する可能性が高く且つ降雨の可能性が低
いと判断した場合に、散水装置34に散水を行わせるた
めの動作指令信号を出力する。
【0026】動作決定部14から出力された動作指令信
号は、中央局10(中央局側無線送受信部11)から夫
々のローカル局20a,20a,20a(夫々のローカ
ル局側無線送受信部32)に送信されて、夫々のローカ
ル局20a,20a,20aのローカル局側制御部25
に入力される。ローカル局側制御部25は、入力された
動作指令信号又は局地動作指令信号に基づいて、開閉バ
ルブ38を開き散水用パイプ36から水を散水するよう
に散水装置34(アクチュエータ39)に対して制御信
号を出力する。
【0027】また、中央局側制御部12には、夫々のロ
ーカル局20a,20a,20a(夫々のローカル局側
無線送受信部32)から中央局10(中央局側無線送受
信部11)に送信された位置データが入力され、中央局
側制御部12は、この位置データの変化に基づいて、盗
難あるいは地盤変化等により夫々のローカル局20a,
20a,20aが故意に移動させられたかを監視してい
る。同様に、中央局側制御部12には、夫々のローカル
局20a,20a,20a(夫々のローカル局側無線送
受信部32)から中央局10(中央局側無線送受信部1
1)に送信された動作状態データが入力され、中央局側
制御部12は、夫々のローカル局20a,20a,20
aが正常に動作しているか否かを監視している。
【0028】なお、衛星通信回線網40は、上空に打ち
上げられた通信衛星ST1を備えており、地上に存在す
る中央局側無線送受信部11及びローカル局側無線送受
信部32と直接、無線通信を行うように構成されてい
る。
【0029】次に、ローカル局20a,20a,20a
を用いた場合の遠隔制御システム1の作用を説明する。
夫々のローカル局20a,20a,20aの気象状態観
測部26にて得られたローカル局20a,20a,20
a周辺の各種気象状態は気象観測データとして、ローカ
ル局側制御部25に入力される。この気象観測データが
緊急データ記憶部42から読み出された緊急データ範囲
に含まれない場合には、そのままローカル局側無線送受
信部32から衛星通信回線網40を介して中央局側無線
送受信部11に送信される。中央局側無線送受信部11
に送信された気象観測データは、中央局側制御部12の
動作決定部14及び天候予測部15に入力される。動作
決定部14は、入力された気象観測データを解析して夫
々のローカル局20a,20a,20a周辺における大
気の乾燥状態を算出し、算出された大気の乾燥状態と比
較気象データ記憶部16から出力された比較気象データ
とを比較し、この比較結果と天候予測部15から出力さ
れた予測データとに基づいて、散水装置34を作動させ
るか否かの判断を行う。
【0030】動作決定部14にて、山林あるいは森林火
災が発生する可能性が高く且つ降雨の可能性が低く、散
水装置34を作動させる必要がある旨の判断がなされた
場合、動作決定部14から中央局側無線送受信部11に
動作指令信号が出力される。この動作指令信号は、中央
局側無線送受信部11から衛星通信回線網40を介して
ローカル局側無線送受信部32に送信され、ローカル局
側制御部25に入力される。ローカル局側制御部25は
入力された動作指令信号に基づいて、散水装置34のア
クチュエータ39に制御信号を出力する。制御信号が入
力されたアクチュエータ39は開閉バルブ38を開かせ
るように作動し、これにより貯水部35に貯えられた水
が散水用パイプ36から散水されることになる。
【0031】一方、動作決定部14にて、山林あるいは
森林火災が発生する可能性が低い、あるいは、山林ある
いは森林火災が発生する可能性が高いものの降雨の可能
性が高いために、散水装置34を作動させる必要がない
旨の判断がなされた場合、動作決定部14から中央局側
無線送受信部11に動作指令信号が出力されることはな
い。このため、ローカル局側制御部25からアクチュエ
ータ39に制御信号が出力されることはなく、開閉バル
ブ38は散水用パイプ36を閉じた状態で維持され、貯
水部35に貯えられた水が散水用パイプ36から散水さ
れることはない。
【0032】なお、気象状態観測部26から送られた気
象観測データと緊急データ記憶部42から読み出された
緊急データ範囲とを比較した結果、気象観測データが緊
急データ範囲に含まれる場合には、その比較結果が局地
動作決定部41に送信される。局地動作決定部41にお
いて、比較結果に基づき山林あるいは森林火災が既に発
生している等の緊急事態であると判断した場合には、中
央局10の制御によらず散水装置34に散水を行わせる
ための局地動作指令信号が出力され、この局地動作指令
信号がローカル局側制御部25に入力される。ローカル
局側制御部25は入力された局地動作指令信号に基づい
て、散水装置34のアクチュエータ39に制御信号を出
力する。制御信号が入力されたアクチュエータ39は開
閉バルブ38を開かせるように作動し、これにより貯水
部35に貯えられた水が散水用パイプ36から散水され
ることになる。
【0033】また、局地動作決定部41において、緊急
事態であるか否か判断不能な場合にはその旨を示す信号
が出力され、この信号が入力されたローカル局側制御部
25では、緊急事態の可能性があるとして気象観測デー
タに緊急信号を付加する。この緊急信号を付加された気
象観測データは、ローカル局側無線送受信部32から衛
星通信回線網40を介して中央局側無線送受信部11に
送信される。中央局側無線送受信部11では、送信され
た気象観測データに緊急信号が付加されていることが読
み取られ、緊急信号が付加され気象観測データが他のデ
ータに優先して動作決定部14及び天候予測部15に入
力されることになる。このように、中央局10では、緊
急信号が付加された気象観測データについての各処理
(動作決定部14における動作決定処理、及び、中央局
側無線送受信部11における動作指令信号の送信処理
等)が、他のデータに優先して行われることになる。
【0034】以上のように、ローカル局20a,20
a,20aを用いた場合の遠隔制御システム1によれ
ば、中央局側制御部12の動作決定部14は、夫々のロ
ーカル局20a,20a,20aの気象状態観測部26
により得られたローカル局20a,20a,20a周辺
の気象観測データに基づいて散水装置34を作動させる
か否かの判断を行い、散水装置34を作動させる旨の判
断をした場合に動作指令信号を出力し、散水装置34の
バルブ部37がこの動作指令信号に基づいて、散水を行
うように作動するため、中央局側制御部12の動作決定
部14における気象観測データに基づいた判断結果に応
じて、散水装置34のアクチュエータ39を作動させる
ことが可能な遠隔制御システム1を実現することができ
る。
【0035】また、動作決定部14は、気象観測データ
を解析して夫々のローカル局20a,20a,20a周
辺における大気の乾燥状態を算出し、算出した乾燥状態
に基づいて散水装置34に散水を行わせるか否かを判断
しているので、夫々のローカル局20a,20a,20
a周辺における大気の乾燥状態に応じて散水を実施する
ことができる。この結果、大気が乾燥している場合には
乾燥状態が抑制されることになり、山林あるいは森林火
災の発生を未然に防ぐことができる。また、夫々のロー
カル局20a,20a,20aを樹木が植林された地域
に設けることにより、植林された樹木に対して適切に水
を供給することが可能となる。
【0036】また、動作決定部14は、夫々のローカル
局20a,20a,20aから送信される気象観測デー
タを解析して大気の乾燥状態を算出しているので、動作
決定部14において、大気の乾燥状態の算出精度を向上
することができ、散水装置34に散水を行わせるか否か
の判断を正確に行うことができる。
【0037】また、散水装置34に散水を行わせるか否
かを判断する際に、動作決定部14は、算出された大気
の乾燥状態と比較気象データ記憶部16から出力された
比較気象データとを比較しているので、散水装置34に
散水を行わせるか否かの判断を更に正確に行うことが可
能となる。
【0038】また、散水装置34に散水を行わせるか否
かを判断する際に、動作決定部14は、更に天候予測部
15から出力された予測データに基づいて、散水装置3
4を作動させるか否かの判断を行い、山林あるいは森林
火災が発生する可能性が高く且つ降雨の可能性が低い場
合に動作指令信号を出力するので、真に散水が必要な場
合にのみ散水装置34のアクチュエータ39を作動させ
ることができ、貯水部35に貯えられた水の有効利用を
図ることができる。
【0039】また、電源部21は、太陽光エネルギーを
電気エネルギーに変換する太陽電池22を有しているこ
とから、自己発電が可能となり、山間部Mあるいは森林
Fに夫々のローカル局20a,20a,20aを設置す
ることができる。
【0040】また、夫々のローカル局20a,20a,
20aにGPS受信部31を設け、中央局側制御部12
では、夫々のローカル局20a,20a,20a(夫々
のローカル局側無線送受信部32)から送信された位置
データに基づいて、夫々のローカル局20a,20a,
20a毎にローカル局20a,20a,20aの移動状
態を監視していることから、盗難あるいは地盤変化等に
より夫々のローカル局20a,20a,20aが移動さ
れたことを検出することができる。また、位置データを
求めるのにGPSを用いているので、夫々のローカル局
20a,20a,20aの位置を正確且つ効率のよく知
ることができる。なお、夫々のローカル局20a,20
a,20aの位置データの変化と気象観測データとを勘
案することで、大雨による山崩れ、土砂崩れ又は土石流
等の表土変化が生じているか否かを判断することが可能
となり、判断結果を防災情報等に活用することができ
る。
【0041】また、夫々のローカル局20a,20a,
20aに動作状態検出部30を設け、中央局側制御部1
2では、夫々のローカル局20a,20a,20a(夫
々のローカル局側無線送受信部32)から送信された動
作状態データに基づいて、夫々のローカル局20a,2
0a,20a毎にローカル局20a,20a,20aの
動作状態状態を監視していることから、中央局10側に
て夫々のローカル局20a,20a,20aの保守管理
等のための遠隔監視が行え、夫々のローカル局20a,
20a,20aの故障対応が迅速且つ経済的に行うこと
ができる。
【0042】また、気象状態観測部26から送られた気
象観測データと、緊急データ記憶部42から読み出され
た緊急データ範囲との比較結果に基づき、状況の緊急性
を判断する局地動作決定部41を有していることから、
山林あるいは森林火災が既に発生している等の緊急事態
には、中央局10の制御によらずローカル局20aのみ
で迅速な局地動作を行わせることができる。
【0043】また、局地動作決定部41から局地動作指
令信号が出力されない場合であっても、気象状態観測部
26から送られた観測データに緊急信号を付加し、この
緊急信号を付加した観測データについての各処理を優先
的に行っていることから、緊急時の動作をより迅速に行
わせることができる。
【0044】なお、本実施形態においては、散水する水
を貯える貯水部35を設けているが、この貯水部35を
貯水する水として雨水を利用するように構成してもよ
い。また、貯水部35として、ダム、湖、河川あるいは
地下水脈等を利用するようにしてもよい。
【0045】また、夫々のローカル局20a,20a,
20aを、たとえば車両に搭載する等、移動し得るよう
に構成してもよい。このように、夫々のローカル局20
a,20a,20aを移動し得るように構成した場合に
おいて、夫々のローカル局20a,20a,20aにG
PS受信部31を設けておけば、夫々のローカル局20
a,20a,20aの位置を正確に知ることができる。
【0046】また、夫々のローカル局20a,20a,
20aと中央局10との間の通信手段として、通信衛星
ST1による衛星通信回線網40を用いているため、地
上に有線回線を設置する必要がなく、遠隔制御システム
1の設置のためのコストを低減することができる。ま
た、地震等の災害により地上の有線通信が不通となった
場合においても、衛星通信回線網40は災害による影響
を受け難くく、遠隔制御システム1を安定して運用する
ことができる。
【0047】なお、本実施形態においては、夫々のロー
カル局20a,20a,20aと中央局10とを別個の
通信局としているが、これらのローカル局20aのうち
1又は複数が中央局10と近接している場合には、近接
したローカル局20aと中央局10とを一体化して同一
の通信局としてもよい。これにより、各要素の共有化や
通信コストの削減等が図れる。
【0048】火山Vには、ローカル局20b,20b
が、所定の間隔毎に設置されている。夫々のローカル局
20b,20bは、電源部、ローカル局側制御部、火山
噴火状態観測部、動作状態検出部、GPS受信部、ロー
カル局側無線送受信部、データレコーダ部、動作部、局
地動作決定部及び緊急データ記憶部等を備えている。火
山噴火状態観測部は、ローカル局20b,20b周辺の
火山噴火状態を観測するためのもので、特に地表温度、
地中温度、爆裂音又は土砂の移動等を検出し、検出デー
タを出力する複数のセンサを有し、これらのセンサから
の検出データをローカル局20b,20b周辺における
火山活動観測データとしてローカル局側制御部25に出
力している。動作部は、ローカル局20b,20b周辺
での道路通行が危険であることを表示する表示機構部、
ローカル局20b,20b周辺への立ち入りが危険であ
ることを表示する表示機構部、ローカル局20b,20
b周辺への立ち入りが危険であることを放送する放送設
備部又はローカル局20b,20b周辺からの避難を誘
導する誘導設備部等を有している。なお、電源部、ロー
カル局側制御部、動作状態検出部、GPS受信部、ロー
カル局側無線送受信部、データレコーダ部、局地動作決
定部及び緊急データ記憶部は、ローカル局20aに設け
られたものと同様の機能を果たすものであり、詳細な説
明は省略する。
【0049】中央局側制御部12の動作決定部14は、
夫々のローカル局20b,20bの火山噴火状態観測部
により得られたローカル局20b,20b周辺における
火山活動観測データに基づいて、火山Vが噴火している
あるいは噴火の可能性が高い状態にあるかを判断し、動
作部に災害対応動作を行わせるか否かを決定し、動作部
に災害対応動作を行わせる旨の決定を下した場合に動作
指令信号を出力する。動作部は、この動作指令信号に基
づいて、ローカル局20b,20b周辺での道路通行が
危険であることを表示する表示機構部、ローカル局20
b,20b周辺への立ち入りが危険であることを表示す
る表示機構部、ローカル局20b,20b周辺への立ち
入りが危険であることを放送する放送設備部又はローカ
ル局20b,20b周辺からの避難を誘導する誘導設備
部等を作動させて、ローカル局20b,20b周辺に火
山Vが危険な状態である旨の報知、ローカル局20b,
20b周辺からの避難誘導等の災害対応動作を行う。
【0050】以上のように、ローカル局20b,20b
を用いた場合の遠隔制御システム1によれば、火山Vの
噴火に対応することが可能な、衛星通信回線網40を用
いた防災システムを実現することができる。
【0051】なお、防災システムとしては、たとえば火
山Vの活動の常時観測といったように、常に周辺環境状
態を観測するように構成することが望ましいが、このよ
うに周辺環境状態を常時観測可能な常設のローカル局を
設置した場合には、ローカル局の設置費用あるいは維持
管理費用等のコスト負担が大きくなってしまう可能性が
ある。このため、必要が生じた時点(たとえば火山Vの
噴火の予兆が現れた時点)で、仮設のローカル局を災害
発生予測地域に設置することにより、上述したようなコ
スト負担が大きくなってしまうことを抑制することがで
きる。
【0052】都市部T及び道路Rには、ローカル局20
c,20c,20cが、所定の間隔毎に設置されてい
る。夫々のローカル局20c,20c,20cは、電源
部、ローカル局側制御部、気象状態観測部、交通状態観
測部、動作状態検出部、GPS受信部、ローカル局側無
線送受信部、データレコーダ部、動作部、局地動作決定
部及び緊急データ記憶部等を備えている。気象状態観測
部は、ローカル局20c,20c,20c周辺の各種気
象状態を観測するためのもので、各種気象状態、たとえ
ば気温、雨量、風向、風速、霧の発生、地震の発生、土
砂の移動等を検出し、検出データを出力する複数のセン
サを有し、これらの検出データをローカル局20c,2
0c,20c周辺の気象観測データとしてローカル局側
制御部に出力している。交通状態観測部は、ローカル局
20c,20c,20c周辺の交通環境状態を観測する
ためのもので、ローカル局20c,20c,20c周辺
の交通量を検出し、検出データを出力するセンサを有
し、これらのセンサからの検出データをローカル局20
c,20c,20c周辺における交通量観測データとし
てローカル局側制御部に出力している。動作部は、ロー
カル局20c,20c,20c周辺での道路通行が危険
であることを表示する表示機構部、ローカル局20c,
20c,20c周辺への道路通行を禁止する通行禁止機
構部、ローカル局20c,20c,20c周辺での道路
通行が危険であることを放送する放送設備部、ローカル
局20c,20c,20c周辺での信号機の点滅時間等
のパラメータを制御する信号機制御部等を有している。
なお、電源部、ローカル局側制御部、動作状態検出部、
GPS受信部、ローカル局側無線送受信部、データレコ
ーダ部、局地動作決定部及び緊急データ記憶部は、ロー
カル局20aに設けられたものと同様の機能を果たすも
のであり、詳細な説明は省略する。
【0053】中央局側制御部12の動作決定部14は、
夫々のローカル局20c,20c,20cの気象状態観
測部により得られたローカル局20c,20c,20c
周辺における気象観測データ、あるいは、交通状態観測
部により得られたローカル局20c,20c,20c周
辺における交通量観測データに基づいて、動作部に交通
状態制御動作を行わせるか否かを決定し、動作部に交通
状態制御動作を行わせる旨の決定を下した場合に動作指
令信号を出力する。動作部は、この動作指令信号に基づ
いて、ローカル局20c,20c,20c周辺での道路
通行が危険であることを表示する表示機構部、ローカル
局20c,20c,20c周辺への道路通行を禁止する
通行禁止機構部、ローカル局20c,20c,20c周
辺での道路通行が危険であることを放送する放送設備
部、ローカル局20c,20c,20c周辺での信号機
の点滅時間等のパラメータを制御する信号機制御部等を
作動させて、ローカル局20c,20c,20c周辺に
おける交差点を通過する交通量の調節、ローカル局20
c,20c,20c周辺における災害発生時の運転者に
対する報知、ローカル局20c,20c,20c周辺に
おける災害発生時の車両通行止め等の交通状態制御動作
を行う。
【0054】以上のように、ローカル局20c,20
c,20cを用いた場合の遠隔制御システム1によれ
ば、衛星通信回線網40を用いた交通制御システムを実
現することができる。
【0055】なお、中央局10は、特定の地域の交通制
御を行うように構成してもよく、また、広域の交通制
御、たとえば全国の高速道路における交通制御を一括し
て行うように構成してもよい。このように広域の交通制
御を一括して行うように構成することで、中央局10の
設置コストが上昇するのを抑制することができる。
【0056】また、ローカル局20c,20c,20c
を豪雪地帯の山間部等の道路に沿って設置した場合に
は、動作部として道路の凍結を防止する凍結防止機構
(温水供給機構等)を設け、中央局から送られた動作指
令信号に基づいて凍結防止機構を作動させて、道路の凍
結を防止するように構成してもよい。
【0057】また、中央局10あるいはローカル局20
c,20c,20cの機能が停止した場合に、ローカル
局20c,20c,20c周辺における全ての交差点の
信号機が全て赤になるように信号機を制御するフェール
セーフ制御部を、夫々のローカル局20c,20c,2
0cあるいは夫々の信号機に設けるようにしてもよい。
【0058】農場Cには、ローカル局20d,20d
が、所定の区画毎に設置されている。夫々のローカル局
20d,20dは、電源部、ローカル局側制御部、作物
育成環境状態観測部、作物育成状態観測部、動作状態検
出部、GPS受信部、ローカル局側無線送受信部、デー
タレコーダ部、動作部、局地動作決定部及び緊急データ
記憶部等を備えている。作物育成環境状態観測部は、ロ
ーカル局20d,20d周辺の各種作物育成環境状態を
観測するためのもので、たとえば気温、雨量、湿度、日
射量、土壌成分等を検出し、検出データを出力する複数
のセンサを有し、これらのセンサからの検出データをロ
ーカル局20d,20d周辺の作物育成環境状態観測デ
ータとしてローカル局側制御部に出力している。作物育
成状態観測部は、ローカル局20d,20d周辺の作物
育成状態を観測するためのもので、たとえば作物の反射
光スペクトル等を検出し、検出データを出力するセンサ
を有し、このセンサからの検出データをローカル局20
d,20d周辺における作物育成状態観測データとして
ローカル局側制御部に出力している。動作部は、ローカ
ル局20d,20d周辺での作物に肥料を供給する肥料
供給部、ローカル局20d,20d周辺での作物に水を
供給する水供給部等を有している。なお、電源部、ロー
カル局側制御部、動作状態検出部、GPS受信部、ロー
カル局側無線送受信部、データレコーダ部、局地動作決
定部及び緊急データ記憶部は、ローカル局20aに設け
られたものと同様の機能を果たすものであり、詳細な説
明は省略する。
【0059】中央局側制御部12の動作決定部14は、
夫々のローカル局20d,20dの作物育成環境状態観
測部により得られたローカル局20d,20d周辺にお
ける作物育成環境状態観測データ、あるいは、作物育成
状態観測部により得られたローカル局20d,20d周
辺における作物育成状態観測データに基づいて、動作部
に作物育成動作を行わせるか否かを決定し、動作部に作
物育成動作を行わせる旨の決定を下した場合に動作指令
信号を出力する。動作部は、この動作指令信号に基づい
て、ローカル局20d,20d周辺での作物に肥料を供
給する肥料供給部、ローカル局20d,20d周辺での
作物に水を供給する水供給部等を作動させて、作物への
肥料あるいは水の供給等の作物育成動作を行う。
【0060】以上のように、ローカル局20d,20d
を用いた場合の遠隔制御システム1によれば、衛星通信
回線網40を用いた農場管理システムを実現することが
できる。
【0061】また、ローカル局20d,20dを用いた
場合の遠隔制御システム1によれば、作物への肥料ある
いは水の供給等の作物育成動作が自動化されることにな
り、人による農作業が軽減されると共に、作物の生産コ
ストを低減することができる。
【0062】なお、中央局10側にて、夫々のローカル
局20d,20dの作物育成環境状態観測部により得ら
れた作物育成環境状態観測データを、作物育成状態観測
部により得られた作物育成状態観測データと関連付けを
行い、データベース化することで、肥料あるいは水の供
給量を更に正確に設定することが可能となり、トマトあ
るいはメロン等の微妙な水の供給制御が味に関係してく
る作物に対しても、木目細やかな肥料あるいは水の供給
制御が可能となる。
【0063】また、動作部を、車両あるいはヘリコプタ
ー等の移動体に搭載して、夫々のローカル局20d,2
0dから遠隔操作するように構成してもよい。このよう
に、動作部を、車両あるいはヘリコプター等の移動体に
搭載した場合においては、動作部自体の設備コストある
いは動作部の設置コストの上昇を抑制することができる
と共に、他の作物への転用も容易に行うことができる。
【0064】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明の
遠隔制御システムによれば、ローカル局が所定の動作を
行う動作部を備え、この動作部が、観測データに基づい
て動作決定部にて決定され、衛星通信回線を介して送ら
れてきた動作指令に基づいて所定の動作を行うので、中
央局側における観測データの処理結果に基づいて、ロー
カル局側にて何らかの動作を行わせることが可能な遠隔
制御システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遠隔制御システムの実施形態を示
す全体構成図である。
【図2】本発明に係る遠隔制御システムの実施形態に含
まれる、ローカル局の構成図である。
【図3】本発明に係る遠隔制御システムの実施形態に含
まれる、中央局側制御部の構成図である。
【符号の説明】
1…遠隔制御システム、10…中央局、11…中央局側
無線送受信部、12…中央局側制御部、14…動作決定
部、15…天候予測部、16…比較気象データ記憶部、
20a,20b,20c,20d…ローカル局、21…
電源部、22…太陽電池、25…ローカル局側制御部、
26…気象状態観測部、30…動作状態検出部、31…
GPS受信部、32…ローカル局側無線送受信部、34
…散水装置、35…貯水部、36…散水用パイプ、37
…バルブ部、38…開閉バルブ、39…アクチュエー
タ、40…衛星通信回線網、41…局地動作決定部、4
2…緊急データ記憶部、C…農場、F…森林、M…山間
部、R…道路、T…都市部、V…火山、ST1…通信衛
星、ST2…GPS衛星、SG…GPS信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04Q 9/00 301 H04Q 9/00 311H 311 G08C 17/00 Z

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の観測地点毎に設置され、前記観測
    地点周辺における所定の周辺環境状態を観測する観測部
    と、前記観測部より得られる観測データを通信回線にて
    送信するローカル局側無線送受信部と、所定の動作を行
    う動作部と、電源部とを備えるローカル局と、 前記ローカル局側無線送受信部から送信された前記観測
    データを受信する中央局側無線送受信部と、前記中央局
    側無線送受信部にて受信した前記観測データに基づいて
    前記動作部に前記所定の動作を行わせるための動作指令
    を決定する動作決定部とを備える中央局とを有し、 前記動作決定部にて決定された前記動作指令は、前記中
    央局側無線送受信部から前記通信回線にて前記ローカル
    局側無線送受信部に送信され、前記ローカル局側無線送
    受信部にて受信した前記動作指令に基づいて前記動作部
    に前記所定の動作を行わせることを特徴とする遠隔制御
    システム。
  2. 【請求項2】 前記観測部は、前記周辺環境状態とし
    て、前記観測地点周辺における気温、雨量、風速、湿
    度、地表温度、地中温度、爆裂音又は土砂堆積等の自然
    環境状態を検出し、検出データを出力するセンサを有
    し、 前記動作部は、前記観測地点周辺での道路通行が危険で
    あることを表示する、前記観測地点周辺への立ち入りが
    危険であることを表示する、前記観測地点周辺への立ち
    入りが危険であることを放送する、前記観測地点周辺か
    らの避難を誘導する又は前記観測地点周辺に散水を行う
    等の災害対応動作を行い、 前記動作決定部は、前記検出データに基づいて前記観測
    地点周辺における災害発生状態を算出し、前記動作部に
    前記災害対応動作を行わせるための動作指令を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遠隔制御システム。
  3. 【請求項3】 前記観測部は、前記周辺環境状態として
    少なくとも前記観測地点周辺における交通量等の交通環
    境状態を検出し、検出データを出力するセンサを有し、 前記動作部は、前記観測地点周辺での交通状態を報知す
    る又は前記観測地点周辺での交通状態を調節するように
    信号機のパラメータを制御する等の交通状態制御動作を
    行い、 前記動作決定部は、前記検出データに基づいて前記観測
    地点周辺における交通状態を算出し、前記動作部に前記
    交通状態制御動作を行わせるための動作指令を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遠隔制御システム。
  4. 【請求項4】 前記観測部は、前記周辺環境状態とし
    て、前記観測地点周辺における気温、雨量、湿度、日射
    量又は土壌成分等の作物育成環境状態あるいは植物の反
    射光スペクトル等の作物育成状態を検出し、検出データ
    を出力するセンサを有し、 前記動作部は、前記観測地点周辺での作物に肥料あるい
    は水を供給する等の作物育成動作を行い、 前記動作決定部は、前記検出データに基づいて前記観測
    地点周辺における作物育成環境あるいは作物育成状態を
    算出し、前記動作部に前記作物育成動作を行わせるため
    の動作指令を決定することを特徴とする請求項1に記載
    の遠隔制御システム。
  5. 【請求項5】 前記通信回線は、通信衛星を介した衛星
    通信回線であることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か一項に記載の遠隔制御システム。
  6. 【請求項6】 前記ローカル局は、測位システムである
    GPS(Global Positioning System)のGPS受信
    部を更に有し、 前記ローカル局側無線送受信部は、前記GPS受信部に
    て得られる位置データを前記衛星通信回線にて前記中央
    局側無線送受信部に送信することを特徴とする請求項5
    に記載の遠隔制御システム。
  7. 【請求項7】 前記ローカル局は、前記ローカル局が正
    常に動作しているか否かを検出する動作状態検出部を更
    に有し、 前記ローカル局側無線送受信部は、前記動作状態検出部
    にて得られる動作状態を前記通信回線にて前記中央局側
    無線送受信部に送信することを特徴とする請求項1〜6
    のいずれか一項に記載の遠隔制御システム。
  8. 【請求項8】 前記ローカル局は、前記観測データに基
    づいて前記動作部に前記所定の動作を行わせるための局
    地動作指令を決定する局地動作決定部を更に有し、 前記動作決定部にて決定された前記局地動作指令に基づ
    いて前記動作部に前記所定の動作を行わせることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の遠隔制御シ
    ステム。
  9. 【請求項9】 前記ローカル局側無線送受信部は、前記
    観測部より得られる前記観測データのうち、緊急を要す
    る前記観測データに緊急信号を付加して送信し、 前記動作決定部は、前記緊急信号が付加された前記観測
    データに基づく前記動作指令を優先的に決定し、 前記中央局側無線送受信部は、前記緊急信号が付加され
    た前記観測データに基づく前記動作指令を優先的に前記
    通信回線にて前記ローカル局側無線送受信部に送信する
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の
    遠隔制御システム。
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