JP2001134373A - 位置入力装置 - Google Patents

位置入力装置

Info

Publication number
JP2001134373A
JP2001134373A JP31272699A JP31272699A JP2001134373A JP 2001134373 A JP2001134373 A JP 2001134373A JP 31272699 A JP31272699 A JP 31272699A JP 31272699 A JP31272699 A JP 31272699A JP 2001134373 A JP2001134373 A JP 2001134373A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
input device
sensor
position input
sliding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31272699A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Matsumoto
一穂 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP31272699A priority Critical patent/JP2001134373A/ja
Publication of JP2001134373A publication Critical patent/JP2001134373A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】筐体から露出した部分のローラーを手で操作す
ることにより、マウスと同様に、コンピュータ画面上の
ポインターの位置を指示することができる位置入力装置
を得ること。 【解決手段】ローラー4を自由に回転及び軸方向に滑動
できるように、軸受け3を筐体1に取り付けている。ロ
ーラー4の表面に細かな繰り返し模様を設け、ローラー
4の回転量及び滑動量を下部に設けたセンサー5により
検出している。ローラー4が上下に僅かに可動できるよ
う支持部品2を介して軸受け3を取り付け、バネで上方
に押し付け、支持部品2の動きによりスイッチ36を押
下するよう配置している。手でローラー4を回転及び滑
動することで、その動きに比例した信号を出力すること
ができる。また、ローラー4を押下することで、指示操
作を行うことが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ローラーの回転量
と軸方向の滑動量に比例した電気信号を出力する、情報
機器等に内蔵、装着可能若しくは装備可能な位置入力装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯型パーソナルコンピュータ、コンピ
ューター端末、小型情報機器等の情報機器に対して、人
が画面上の位置を指示したり軌跡等を入力するために、
マウス、タッチパネル、タッチパッド、トラッキングボ
ール、スティック式等の位置入力装置が使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】マウスは、広く一般に
使用されており極めて高い汎用性を備えているが、情報
機器とは別の独立した筐体であり、操作するために机や
マウスパッドなどの平面が必要である。また、携帯型の
パーソナルコンピュータにも使用されるが、移動中に使
用することは困難であり、移動する際にもいちいち取り
外し収納しなければならない。さらに、ブラインドタッ
チによるキーボード操作に支障を与え、机上の消しゴム
のカス等により内部の部品が汚れ易く、その機能が損な
われ、たびたび内部の清掃を行わなければならないとい
う欠点もある。
【0004】マウスにはこの様な欠点があるが、マウス
以外にも多様な入力装置が考案されている。このうち、
表示画面にタッチパネルの機能を持たせたものでは、表
示画面上に重ねられた透明のタッチパネルを指先で触れ
ることで操作するものであり、初めての人でも画面の指
示に従って操作が容易にできることから、キャッシュデ
ィスペンサー等に広く利用されている。
【0005】しかし、パーソナルコンピュータ等の入力
方法は、キーボードが中心であり、補助的に画面上の位
置を指示するあるいは軌跡を入力する等の利用に対して
は、画面が汚れる、指先を滑らせることに違和感が伴
う、押し具合等で入力状況が変化する等の欠点のため、
ほとんど利用されていない。また、小型情報機器では、
ペンを使用するものが実用化されており、文字の入力も
容易に行い得るが、ペンを持ち変えなければならないた
め、キーボードと併用する使い方には向かない。
【0006】次に、トラッキングボール若しくはトラッ
クボールと呼ばれるボールをキーボードの手前部分に組
み込んだ携帯型パーソナルコンピューターは、球体を手
で操作する方式であるため、球体が大きいほど操作し易
い。小型化しようとすると使用する球が小さくなるた
め、操作性が低下する。
【0007】タッチパッドあるいは、電子パッドと呼ば
れる方式は、5センチ角程度の平面のパッドに指が触れ
た位置を検出するセンサーが組み込まれており、携帯型
パーソナルコンピューターのキーボードの手前部分に組
み込んだ製品が多数出現している。しかし、パットが堅
いため指先に痛みを伴うこと、指先を滑らせることに違
和感が伴うこと、押し具合等で入力状態が変化する等の
難点がある。これらの難点を補うため、マウスが併用で
きるようにマウス接続端子を用意しているのが一般的で
ある。また、5センチ角程度の面積が必要である。
【0008】最後に、キーボードの中央部又は手前部分
にポインターの移動方向及び移動速度を調整可能な、ス
ティックなどと呼ばれる押しボタン様の形状のものを装
備した携帯型パーソナルコンピュータがある。キーボー
ドのブラインドタッチによる操作には適切な方式である
が、移動速度を調整する方式であるので、操作を続ける
と画面上のポインターも移動を続けることとなるので、
位置の指示に使用することは出来ても、とても軌跡の入
力などを行うことは困難である。この方式では、手の操
作量とポインターの移動量とが積分関係にあり、直線関
係にないため、操作にストレスを感じる要因となること
が考えられる。
【0009】このように、現在広く使用されている各種
の位置入力装置は、それぞれ特徴を有しているが、マウ
スは、携帯型パーソナルコンピュータの本体や端末等の
キーボードの筐体に内蔵することは困難であり、また、
内蔵とすることが出来る位置入力装置であっても、マウ
ス程に十分な操作性等が確保されているとは言えない状
況にある。
【0010】また、パーソナルコンピュータ等を使用し
た展示物などにも、位置入力装置として小さなマウスを
使用する他ないが、誰が操作しているか解らない、大き
な表示装置に対して位置入力装置が小さいなど、多くの
人が集まる場所での使用にはそぐわない面がある。
【0011】本発明は、小型情報機器本体、携帯型パー
ソナルコンピュータ本体、キーボード等に操作する部分
を露出して内蔵あるいは全部または一部分を外部に突出
して取り付けることができ、走行中の車内等においても
安定かつ微妙な画面上の位置の指示や軌跡の入力操作が
できる小型の位置入力装置あるいは展示物等にも使用可
能な大型の位置入力装置の出現が期待されていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の位置入力装置は、自由に回転及び軸方向
に滑動可能なローラーと、このローラーの回転量及び軸
方向の滑動量を検出するセンサーを使用して、ローラー
の動きを表す電気信号を情報機器に対して出力するもの
である。
【0013】請求項1の第一の実施形態の位置入力装置
は、筐体に直接若しくは支持部品を介して取り付けた2
個の環状の軸受けを、各々筐体の幅の約3分の1の位置
に配置し、筐体の幅の約3分の2の長さの棒状又は筒状
のローラーを差し込んだ構造で、2個の軸受けの間のロ
ーラーを露出させ、この部分でローラーを操作すること
により、ローラーを自由に回転及び軸方向に滑動する。
2個の軸受けは相互に連結した構造等としても差し支え
ない。また、軸受けは大きく開口し、筐体を利用するな
どしてローラーが脱落しないようにする、あるいは、簡
単にローラーを取り外すことができるようにし、ローラ
ー自体を筆記用具としても使用できるように構成するこ
となども可能である。さらに、筐体の幅より若干短いロ
ーラーを使用し、その一端を筐体から突出させる構造と
することもできる。
【0014】請求項2の第二の実施形態の位置入力装置
は、筐体に直接若しくは支持部品を介して取り付けた棒
状若しくは筒状の軸に、この軸の約2分の1の長さの筒
状のローラーを差し込み、自由に回転及び軸方向に滑動
出来るように取り付けた構造としても、前記の位置入力
装置と同様の位置入力装置が製造できる。中央部のみ若
しくは軸棒を含む全体を筐体から露出した構造とするほ
か、ローラーの一端を筐体から突出させる構造とするこ
とも出来る。
【0015】第一の実施形態は、移動量を検出するため
の模様をローラーの表面に施すことが必要であるが、第
二の実施形態の場合は、ローラーの内面に施すこともで
き、ローラーの表面に滑りどめの凹凸を設ける、あるい
は柔らかい樹脂や木を使用して、手に馴染みやすくする
ことができる。また、内側の筒は回転しないようにした
二重構造とし、ベアリング等を使って滑らかに動く、大
きなローラーを製造することもできる。
【0016】ローラーの一端を突出する構造とした場合
は、この突出した部分のローラーを手で操作し、使用し
ないときは、ローラーの突出部分を押し込み収納する、
支持部分に関節を設け、折り畳む、あるいは、使用し易
い方向に調整可能な構造を実現することができる。
【0017】第三の実施形態の位置入力装置は、堅い金
属材料で曲線状の軸を作成し、密巻き引っ張りコイルバ
ネやこのコイルバネに柔らかい樹脂製の管を被せて可撓
性のローラーとし、曲状の軸若しくは曲状の軸受けに差
し込むことによって、曲状のローラーを使用した位置入
力装置とすることができる。
【0018】筐体の長さと同程度またはこれ以上の長さ
の曲状の軸受けまたは軸棒を用意し、この中に軸受けま
たは軸棒の長さの3分の2程度の長さの可撓性のローラ
ーを差し込み、このローラーの一部を露出させ、この部
分で操作する。
【0019】さらに、軸受けまたは軸棒の長さと同程度
の長さの全部若しくは一部を可撓性のローラーとし、一
端から操作する曲状のローラーを使用した位置入力装置
とすることもできる。
【0020】これらのローラーは、回転量と軸方向の滑
動量に比例した電気信号を出力するようになっている。
ローラーの軸を横方向に設置した場合は、回転方向を画
面上の位置を示すポインターの上下方向の移動に、軸方
向を画面上の位置を示すポインターの水平方向の移動に
対応させる信号を出力する。ローラーの設置方向が異な
る場合や設置方向が変えられる実施形態のなど場合は、
その使用形態に合わせた設定とする。
【0021】第一から第三の実施形態の各位置入力装置
は、移動量を検出するセンサーが必須である。ローラー
の回転量と軸方向の滑動量の検出は、ローラーの表面若
しくは中空のローラーの内面等に回転方向と滑動方向共
に繰り返しとなる細かい模様を形成しておき、ローラー
の移動により生じる輝度変化からローラーの移動量を検
出する。
【0022】移動方向の弁別は、スリットの長辺方向へ
の移動に対して輝度変化が少なく、短辺方向の移動に対
して輝度変化が強くなることから、回転方向と滑動方向
の判別を行っている。また、スリットの短辺方向に繰り
返しの周期の4分の1程度ずらしてセンサーを配置する
ことにより生じる光量変化のずれから正逆方向の判別を
行う。
【0023】回転量と滑動量とを同時に検出する方法の
他に、ローラの一端あるいは両端から挟み込む形の部
品、内筒など、回転しないように考慮された部品を使用
して、機械的にローラーの回転と軸方向の滑動とを弁別
し、それぞれを別のセンサーで検出するように構成する
こともできる。
【0024】請求項3の第四の実施形態の位置入力装置
は、第一から第三までの実施形態のローラーの軸方向の
滑動範囲には限界があるので、ローラーの滑動により出
力される信号量が不足し、画面上のポインターを縁まで
移動しきれない事態が考えられる。このため、ローラー
が滑動限界位置に達したときに、当該方向へ連続して移
動していることを示す信号又はローラーが滑動している
状態と同じ信号を送出することにより、ローラーの滑動
量の不足を補う。
【0025】滑動限界位置では、バネ等によりローラー
を押し戻すようにすれば、手を放すだけで、この信号も
停止する。また、滑動限界方向にさらに強く押すことに
より、送出する信号の速度を増加する機能も考えられ
る。滑動限界位置の検出は、ローラーにより押下できる
位置にスイッチを配置するほか、移動量を検出するセン
サーにより、滑動限界位置の検出を行うように構成する
こともできる。
【0026】さらに、回転方向には通常の制限を設けな
いが、これを設けることもできる。この場合、軸方向の
場合と同様に、回転限界位置を検出したときに、当該回
転方向へ連続して回転していることを示す信号を送出す
る。
【0027】請求項4の第五の実施形態の位置入力装置
は、第一から第四の実施形態のローラーに、画面上の位
置を指示するボタンを周辺に配置若しくはローラー自体
に指示する機能を加えた位置入力装置である。
【0028】ローラーに隣接して指示ボタンを配置する
方法の他、軸受または軸棒を支持部品により可動するよ
うに支え、この支持部品の動きにより押下できる位置に
スイッチを配置することにより、ローラー自体に指示ボ
タンの機能を持たせることができる。このような構造に
することにより、押下しながらローラーを操作すること
ができ、軌跡の入力をも容易に行うことができる。ま
た、押下のストロークや押下の圧力をアナログ量として
検出し、デジタル信号に変換して送出することにより、
アプリケーションにおいて描画する線の太さの指示など
に活用することができる。
【0029】ローラーをなるべく平行を保って沈下する
構造にするため、軸受け若しくは軸の支持部品をローラ
ーの軸と異なる位置で筐体に軸止する、左右をてこによ
り連結する構造などにより、ローラーが均等に沈下する
構造とすることにより、操作性の確保を図ることができ
る。
【0030】押下方向は、1方向あるいはそれ以上とす
ることができる。押下方向が2方向のときは、通常、垂
直方向の押下をマウスの左ボタン、水平方向の押下を右
ボタンにそれぞれ対応させるなど、使用形態に合わせた
構成とすることができる。
【0031】左右の軸受け又は軸を支持する部品に各々
スイッチを取り付け、左右のスイッチをそれぞれマウス
の左ボタンとも右ボタンという風に別々の機能として使
用することもできる。この場合は、左右均等に沈下する
機構は必要としない。
【0032】また、左右のスイッチを並列接続とするだ
けの構成方法等も考えられる。
【0033】さらに、ローラーを握ることにより動作す
る指示スイッチまたは一端に突出したローラーの先端部
分につまむことにより動作する指示スイッチ等も考えら
れる。
【0034】指示スイッチを押下したまま移動する、い
わゆるドラッグ操作において、1回の操作で目標位置に
まで移動できなかった場合は、途中で手を離し、再び指
示操作を続けることとなるが、操作の内容によっては手
を離したときに指示操作が終了してしまい、支障を生じ
ることが考えられる。このため、補助指示スイッチを設
ける等の対策も有効である。また、ドラッグ操作を開始
した後は、途中で指示スイッチを放しても操作が継続
し、2回連続して指示操作を行うダブルクリックにより
最終指示を行うようにアプリケーション側で対応する方
法も考えられる。
【0035】請求項5の第六の実施形態の位置入力装置
は、第一から第五の実施形態の位置入力装置に、操作し
ないときにローラーが不用意に動くことがないよう安定
化する機構を加えた位置入力装置である。
【0036】ローラーは手で操作するものであるので、
その操作感を良くするためには、ローラーにある程度の
質量を与え、操作者に対して十分な手応えを返すことが
望ましい。
【0037】しかし、使用環境によっても異なるが、持
ち運んでの使用など、振動、傾斜等により、操作しない
のに回転や滑動を生じることが予想される。これに対応
するためには、一定の摩擦を生じるように作るととも
に、ローラーを軽量とする事も1つの解決方法と考えら
れる。
【0038】この矛盾した要求に対応するため、操作し
ないときは、ローラーが筐体等の固定した部分と接触す
るよう、軸受け若しくは軸を支持する部分にバネ等を用
いてローラーを押しつける構造、あるいは、ローラーを
常磁性体の金属で製造し、軸若しくは軸受けの一部に永
久磁石を取り付け、ローラーを上方向へ引き付ける構造
とする。この接触部分の摩擦抵抗により多少の振動、傾
斜等には耐えられ、かつ、操作するために手でローラー
を少し押下げることで、容易に滑動する状態になる。
【0039】内側の筒は回転しない構造とした二重構造
のローラーを、中空の軸に取り付け、中空の軸の内部に
バランサを設置し、糸とプーリーとを使用して二重構造
のローラーの内側と接続することにより、傾斜、横方向
への加速などの影響をほとんど受けることがない位置入
力装置を実現することができる。請求項6の第七の実施
形態の位置入力装置は、第一から第六の実施形態の位置
入力装置に、操作を終えて手をローラーから離したとき
に、バネの力、永久磁石の力若しくは電磁石、電動モー
ター等の動力を使用して、ローラーを中央に押し戻す機
構を有する位置入力装置である。
【0040】この機構を使用すると、ローラーを操作
し、手を離す度にローラーが中央に戻るので、無限に滑
動できるように感じられる位置入力装置を実現する事が
できる。また、回転方向にも制限を設ける場合は、同様
に回転の中央に引き戻すようにする。
【0041】この第七の実施形態は、ローラーに手が触
れていることを検出するセンサーが必須である。操作中
でない場合は、出力する信号が変化しないように固定す
るようになっている。また、電磁石等を作動させてロー
ラーを中央へ引き戻す動作を行う場合は、ローラーの位
置を検出し、引き戻すべき方向の決定、引き戻し動作及
び停止を行う。
【0042】第八の実施形態の位置入力装置は、第七の
実施形態の位置入力装置のうち、ローラーを電気的に駆
動する機構を使用する実施形態について、操作中に、画
面上のポインターの位置が指示範囲内のときはその中心
に向かって、範囲外のときは外側に向かってローラーを
動かすように駆動することにより、操作者に対して手応
えを与える位置入力装置である。また、回転方向に対し
ても同様の駆動を施すことが出来るほか、細かく駆動
し、ローラーを振動させることにより、警告等のを操作
者に返すこともできる。さらに、操作を終えたときは、
ローラーを中央へ引き戻す第7の実施形態の機能を果た
すよう構成したものである。
【0043】第九の実施形態の位置入力装置は、第一か
ら第八までの実施形態の何れとも異なった実施形態であ
り、回転するが滑動しないローラーを使用する。ローラ
ーの回転量の検出は第一から第八までの実施形態と同様
の方法であるが、ローラーの軸方向の操作に対しては、
手若しくは指を触れている位置を電気的なセンサーアレ
イで検出し、その触れている位置の動きから移動を表す
電気信号を発生させる、複合的な方式である。ローラー
が滑動しないので、キーボードのキーの間に配置するこ
と及びローラーの突出量を多くすることなどが可能であ
る。
【0044】
【作用】棒状、筒状または曲状のローラーの中央部また
は端部を手で操作することにより、ローラーの回転量と
軸方向の滑動量を表す電気信号を送出することができ、
情報機器の表示画面上のポインターの位置を指示した
り、軌跡を入力したりすることができる。
【0045】ローラー自体が位置を指示するための指示
ボタンとして機能し、ローラーを押下した状態でローラ
ーの操作を行うことができるので、軌跡の入力操作も片
手で容易に出来る。また、押下の強さを信号として出力
することにより、描画能力を最大限に発揮することが出
来る。
【0046】マウス、タッチパネル、タッチパッド、ト
ラッキングボール、スティック等に代わる、小型電子機
器、パーソナルコンピュータ、キーボード、テレビ受像
器、ビデオディスプレイ等の筐体に内蔵、装着若しくは
装備可能な位置入力装置が提供できる。周辺の環境の影
響を受けにくい安定な位置入力装置、操作者に反応を返
すことができる位置入力装置、大型の画面に対応した大
型の位置入力装置や様々な機器デザインに対応した自由
な形状の位置入力装置等も提供出来る。
【0047】
【発明の実施形態】
【実施例】実施例について図面を使用して説明すると、
図1から図6に示すものは、第1の実施例であって、図
1の斜視図に示すとおり、請求項1、3、4及び5の実
施形態を組み合わせ、携帯型パーソナルコンピュータ2
1に内蔵した実施例である。その外観に示すとおり、携
帯型パーソナルコンピュータ21の筐体1の手前の部分
に開けた窓からローラー4の一部を露出させており、こ
の部分を手で操作するよう構成している。
【0048】図2は、ローラー4の軸を含む断面図であ
り、筐体1に支持部品2を介して軸受け3を2個取り付
け、この軸受け3に自由に回転及び軸方向に滑動できる
太さの請求項1の棒状のローラー4を差し込んでいる。
2個の軸受け3は、連結され上部を開口している。
【0049】このローラー4の表面に回転方向と滑動方
向共に繰り返しとなる図4の様な細かい模様35を形成
している。図4のBの部分は使用する光の反射率が低い
黒色、Wの部分は光の反射率の高い白色となっている。
光学的に回転量と滑動量とを検出する4個の光学センサ
ー25と発光ダイオード55を、ローラー4の下部の軸
受け3の連結部分に固着している。ローラー4の表面の
模様35とローラー4に密着するように置かれた図5の
様な模様を形成した透明なフィルム65との干渉によ
り、模様の相対的な位置関係により異なった反射率を示
す。光学センサー25は、発光ダイオード55により照
明された模様35とフィルム65の模様の干渉により生
ずる反射光を検出する。光学センサー25、発光ダイオ
ード55及びフィルム65をセンサー5と総称する。模
様65は、図5と同じ方向の滑動方向用とその配置方向
が90゜異なる回転方向用とがあり、図6に示すように
各々2個づつ配置している。ローラー4の正逆方向の動
きを判別できるように、繰り返し周期Tの4分の1だけ
ずらした2種類の格子模様65を配置している。各々の
センサー25の出力を増幅器48により増幅し、出力し
ている。
【0050】ローラー4の表面における移動量の検出感
度200ドット/inchを得るため、図4及び5に示
す模様の繰り返し周期Tは、0.508mmとする必要
があり、かつ、600ドットの滑動量を確保するため、
滑動距離は76.2mm以上必要である。
【0051】請求項4のローラー4の軸方向の滑動限界
位置の検出は、支持部品2の両端にスイッチ6を取り付
け、ローラー4が突き当たることで検出している。図6
に示す様に、突き当たる方向に応じたR又はLの信号を
出力する。スイッチ6のバネにより、ローラー4を押し
戻す。
【0052】軸受け3の支持部品2は、ローラー4がな
るべく平行を保って沈むよう構成されている。支持部品
2の両端は、筐体1に固定されており、一方の軸受け3
を押下すると支持部品2全体がたわみ、他方の軸受け3
もほぼ等量沈下することによる平行沈下機構を構成す
る。
【0053】筐体1に請求項5の指示スイッチ36を2
個取り付け、支持部品2の動きから、ローラー4の垂直
方向の押下に対してP1の出力を、水平方向の押下に対
してP2を出力する。
【0054】図3の縦断面図に示すとおり、ローラー4
の上面部が筐体1に接触するよう、軸受け3の前面部分
と上面部分を深く削っている。操作しないときにローラ
ー4が滑動しないよう、支持部品2の弾力により、軸受
け3を上方に押し付けており、このため、ローラー4が
筐体1に接触し、請求項6の安定化機構を構成してい
る。操作のため、手でローラー4を軽く押下すると、筐
体1との接触がなくなり、容易に回転及び滑動できるよ
うになる。
【0055】図7から11は、第2の実施例であって、
図7の斜視図は、その外観を示しており、請求項2、
3、4及び5の実施形態を組み合わせたもので、筐体1
すなわちキーボード11の右側に取り付けた実施例を示
している。筐体1の支持部品2の一端を板バネ62で可
動するよう固定し、支持部2を介して中空の軸棒3を取
り付けている。
【0056】図8の縦断面図は、ローラー4の軸を含む
断面図である。請求項2の中空の軸棒13に自由に回転
及び軸方向に滑動できる内径の中空のローラー14を差
し込み、操作する部分としている。ローラー14の内側
の面は、鉄などの磁石に吸引する金属で製造し、外側
は、手に馴染みやすい樹脂で被っている。
【0057】中空の軸棒13の中央部分に窓を設け、内
部に回転量と滑動量とを検出するセンサー5を取り付け
ている。ローラー14の内面に、図9に示す様に、回転
方向と滑動方向で異なる周期Ty及びTxとなる模様3
5を設けている。
【0058】ローラー14の表面における感度200ド
ット/inchを得るため、図9に示すように内面に印
刷された模様35は、ローラーの外径と内径の比が5対
3であるので、軸方向の周期Txは、0.508mm、
回転方向の周期Tyは、0.305mmの繰り返しとす
る必要がある。
【0059】センサー5は、滑動用と回転用の2組のセ
ンサーにより構成しており、ミラー45及びレンズ10
を通して模様35を光学センサー25の表面に投影して
いる。光学センサー25は図10に示すように、その受
光部分が4分割されている。投影される模様の周期に対
して、光学センサー25の各素子の短辺は4分の1とな
るように光学レンズ15、受光素子25の仕様及び相対
位置を決定する。滑動用と回転用の2つの光学センサー
は、図9に示すように相対的な投影関係を破線で示して
いるが、2組のセンサーの相対位置は、実際にはさらに
離れている。
【0060】図11は、回路図で、4つの素子の内、X
aとXa’というように1つ離れた2つの素子の出力を
比較器48で差動増幅することにより、ローラー4の移
動を表す信号Xa、Xb、Ya及びYbを得ている。分
割された受光素子の長手方向への模様の移動に対しては
光量変化が少なくなるとともに、2つの受光素子の出力
を比較器48に加えることにより、同相成分が相殺され
る。これと直角方向の移動に対しては、確実に反応す
る。
【0061】また、この実施例では、請求項3の移動限
界位置の検出センサー26は、センサー5で併せ行って
いる。ローラー14の両端部は、図9の右側のWで示さ
れるように、模様はなく一様に白くなっており、光学セ
ンサー25の4つの出力を合成し、その出力が一定値以
上となることを検出する。いづれか一方のセンサー25
の出力が大きくなることにより、突き当たった方向を検
出し、当該方向へ移動することを表す信号を出力する。
【0062】請求項4の位置を指示するスイッチ36
は、板バネ62により押下するよう筐体1に取り付けて
おり、指示を表す信号Pを出力する。
【0063】中空の軸棒13の下部に永久磁石17を装
着し、内側を鉄などの常磁性体の金属で作ったローラー
14を上方に吸い付け、この結果生じる摩擦抵抗によ
り、不用にローラー14が滑動しないようにする請求項
5の安定化機構を構成している。操作のためにローラー
14を少し押し下げることで、自由に回転及び滑動でき
る状態になる。
【0064】なお、この実施例では、ローラーの内径と
外径の比に相当する比率の模様を使用したが、模様35
はTx:Tyを1:1とし、内径と外径の比を1:2、
2:3などの整数比となるよう作成し、出力信号を電気
的に分周して信号の比率を調整することにより対応する
こともでき、この様にすることで光学系を共通化するこ
ともできる。図12から16は、第3の実施例であっ
て、図12の斜視図は、キーボード11の右上部に両面
接着テープ82を使用して装着した実施例の外観を示し
ており、請求項2、3、4及び5の実施形態を組み合わ
せた実施例である。筐体1に回転できるようヒンジ部分
を設けた支持部品12、軸棒23及び筒状のローラー1
4が取り付けられている。支持部品12により操作し易
い方向へローラー14の位置を変えることができる。
【0065】図13は、ローラー14の横断面図で、請
求項2の筒状のローラー14の内面に図14に示す様な
模様35を形成するとともに、軸棒23の内部に、光学
的に回転量と滑動量とを検出するセンサー5を取り付け
ている。
【0066】センサー5は、ローラー14の内面の模様
35をミラー45及び凸レンズ15により光学センサー
25の表面に投影している。光学センサー25は図15
に示すように、4つの受光素子を1組として、配向方向
の異なる2組を配置している。
【0067】図16の回路図に示すように光学センサー
25の各素子は、XaとXa’というように1つ離れた
素子の出力を比較器48で差動増幅することにより、ロ
ーラー14の移動を表すXa、Xb、Ya及びYbの信
号を得ている。ローラー14の移動に伴い、投影される
模様も移動し、光学センサー25の各素子の出力も変化
する。
【0068】ローラー14の表面における検出感度20
0ドット/inchを得るため、模様の周期Tは、0.
508mmの繰り返し模様とする必要があり、かつ、6
00ドットの滑動量を確保するため、滑動距離は76.
2mm以上必要である。なお、この実施例のローラー1
4の内径と外径の比は、ほぼ1と見なされる範囲であ
る。
【0069】請求項3のローラー14の軸方向の滑動限
界位置の検出センサー26は、光学センサー25の4つ
の信号出力を合成した信号によって得ている。模様35
の両端部分は、図14のBで示されるように、模様が無
く一様に黒くなっており、ローラー14が滑動限界位置
に達すると、光学センサー25の全ての出力が無くなる
ので、比較器48により検出する。突き当たった方向を
判別するため、2組の素子の内、先に信号が無くなった
方を比較器48に繋がる電子回路78で判断し、電子ス
イッチ68により当該方向へ移動する信号に切り替えて
いる。
【0070】請求項4の位置を指示するスイッチ36
は、支持部品52の内部に取り付け、ローラー14の押
下により作動するようになっている。
【0071】この実施例の筒状のローラー14は軽量に
作られており、軸棒23はフェルト27で被い、一定の
摩擦を得ており、不用意に滑動を生じることがないよう
に請求項5の安定化機構を構成している。また、内部の
空気が容易に移動できる構造とする必要がある。図17
から19は、第4の実施例であって、請求項2、3、4
及び5の実施形態を組み合わせた実施例である。図17
は、ノートパソコン21の前面部に取り付けた例を示し
ている。図18は、この実施例の曲状の軸棒33の中心
軸を含む断面図を示している。支持部品12及び曲状の
軸棒33を丈夫な金属で作り、両端を筐体1に軸止して
いる。曲状の軸棒33と支持部品2は脱着できるように
ネジ92で固着しており、可撓性のローラー24を挿入
している。ローラー24は、密巻きコイルバネ若しく
は、これに柔らかい樹脂で被覆したもので、曲線状の軸
棒33に差し込み、自由に回転及び軸方向に滑動できる
ように作られている。
【0072】軸棒33は細く、その内部に移動量を検出
するセンサーを入れる余地はなく、また、ローラー24
にも内側に模様を付ける余地が無い。そこで、図19に
示すように軸棒33の一端に直線部分若しくは曲率一定
部分を用意し、ローラー24の一端に回転しない部品7
3を取り付けている。ローラー24の一端と筐体の直線
部分に図5の様な模様35を形成し、各々検出する模様
と同等の模様を形成した透明なフィルム65を通して輝
度変化を検出することによって、模様相互間の干渉によ
り生じる反射率の変化から回転量と滑動量とを検出す
る。請求項3の移動限界位置を検出する遮光型の光学セ
ンサー16を回転しない部品73により遮光するよう配
置している。請求項4の位置を指示するスイッチ36
は、支持部品12により押下するよう取り付けている。
【0073】この実施例では、ローラー24の材料であ
る密巻きコイルバネの特性により一定の摩擦抵抗を得る
ことで、不用意に滑動を生じることがないように請求項
5の安定化機構を構成している。図20から24は、第
5の実施例であって、請求項1、3、4及び5の実施形
態を組み合わせた実施例である。図20の斜視図は、縦
長の小型電子機器31に装着した実施例の外観を示して
おり、筐体1からローラー14が突き出している。
【0074】図21は、ローラー14の中心を含む断面
図で、筐体1に直接軸受け53を固定している。この軸
受け53に、およそ300度の範囲で回転及び滑動する
太さのローラー14を差し込み、回転しない部品73に
より抜け落ちないように及び回転量の限界を与えるよう
に取り付けている。
【0075】軸受け53の内面に回転方向と滑動方向の
双方向に対して繰り返しとなる図22の様な模様35を
設け、ローラー14の内部にセンサー5を設けている。
センサー5は、発光ダイオード55により照明し、ミラ
ー45、光学レンズ15により、光学センサー25の表
面に投影し、回転量と滑動量の検出を行っている。
【0076】センサー5の信号は、先端に取り付けた回
転しない部品73の中央部を通し、ローラー14の回転
の影響を減少し、軸受け53の下部に設けたスリットを
通して信号ケーブル69により外部に取り出している。
信号ケーブル69は、幅の狭いフラットケーブルを使用
することにより、ローラー14の回転に伴うケーブル6
9の捻りの影響を最小限にしている。
【0077】ローラー14の表面における感度200ド
ット/inchを得るため、軸受け53の内面に印刷さ
れたパターンの周期Wは、回転及び滑動ともにおよそ
0.508mmとする必要がある。
【0078】また、この実施例では、回転方向にも回転
限界を設けており、これは、18mmφのローラー14
の表面における移動距離に換算すると47mm程度であ
り、これは370ドットにあたるので、必要とする回転
量が不足する。
【0079】そこで、請求項3の滑動限界位置の他、回
転限界位置の検出もセンサー5で行っている。軸受け5
3の内面に形成された模様35は、スリット周辺は回転
限界を検出するため黒く、両端部は滑動限界を検出する
ため白くなっている。これは、図22のそれぞれB及び
Wで示す部分に対応する。図24に示すように、光学セ
ンサー25の4つの素子の合成出力が基準以下となるこ
とで回転限界U及びDを、基準以上になることで滑動限
界R及びLを検出するセンサー26を構成している。
【0080】請求項4の位置を指示するスイッチは、ロ
ーラー14の先端部分に摘む形のスイッチ46によって
行う。図20に示すとおり、筐体1の左側にも位置を指
示するスイッチ56を取り付け、補助的に他方の手で指
示の操作が可能なように構成している。使用しないとき
は、ローラー14を押し込んで収納することができる。
【0081】図25から図26は、第6の実施例であっ
て、請求項2、3、4及び5の実施形態を組み合わせた
実施例である。図25は、筐体の記載を省略した斜視図
で、図26は、ローラー14の中心を含む縦断面図であ
る。筐体を含む外観は、第一の実施例の図1と同じであ
る。内部は二重構造になっており、内側の筒83は中空
の軸棒13に沿って滑動するが、回転しないようになっ
ている。外側の筒34は、内側の筒83の回りを回転す
るようになっており、両者が組合わせることで、全体が
スムースに回転及び滑動するようになっている。
【0082】回転量及び滑動量を検出するセンサー5
は、中空の軸棒13の内部に取り付け外側の筒34の内
面に形成した模様35から回転量及び滑動量を検出して
いる。請求項3の移動限界位置の検出センサー26は、
センサー5によっている。請求項4の位置を指示するス
イッチ6は、軸止された支持部品12により押下される
位置に配置している。
【0083】中空の軸棒3の中には、請求項6のローラ
ー14と回転しない内筒83を合わせた質量とほぼ同じ
質量のバランサ37を設置し、ローラー14の内側の筒
83とバランサ37とを、図26に示すように、2本の
溝を有するプーリー47と2本のワイヤー57を使用し
てA−a、B−bとを接続している。このため、傾けて
も、横方向の加速があっても、ローラー14が自然に動
き出すことは無い。図27から図28は、第7の実施例
であって、請求項2、3、4及び6の実施形態を組み合
わせた実施例である。図27は、ローラー14の中心軸
を含む断面図であるが、その外観は第一の実施例の図1
と同じである。また、図28は回路図である。
【0084】ローラー14の両側に押し戻し用の自動復
帰バネ67を取り付けた実施形態で、いずれの方向にロ
ーラー14を滑動しても、手を離すと自動復帰バネ67
の力でローラー14が中央部に押し戻されるようになっ
ている。ローラー14を押下したことを検出する圧力セ
ンサー66又はストロークセンサー76を設け、双方の
圧力が低下したときは、非操作中であると判断する。
【0085】図28に示すように、これらのセンサーの
出力をデジタル信号pに変換して出力することにより、
描画する際の線の太さの指示等に活用することができ
る。センサー76は、1段目が操作中を、2段目又は2
段目以降が指示スイッチとして動作する機械的な多段ス
イッチを使用して構成することもできる。操作を終えロ
ーラー14から手を離したときに、自動復帰バネ67に
より中央へ押し戻すとともに、操作中でないときは、図
28に示すように電子スイッチ68により、移動を表す
信号Xa,Xb、Ya及びYbの各出力を抑制するよう
になっている。従って、手を触れていないときは信号が
出力されないので、ローラー14が中央へ復帰してもポ
インターが逆戻りすることはない。ローラー14を繰り
返し操作することにより、無限に滑動するように扱うこ
とができる。図29から図30は、第8の実施例であっ
て、請求項2、3、4及び6の実施形態を組み合わせた
実施例である。図29の断面図は、ローラー34の滑動
について、電気的に駆動することができるようにモータ
ーを取り付けたものである。
【0086】また、図30の回路図に示すように、手を
触れていないことを電気的に検出する導通センサー1
9、誘導電圧センサー29または静電容量センサー39
を装備している。ローラー34、内筒83、中空の軸1
3を導電性の金属でつくり、ローラー34に手を触れた
ことを検出するセンサーの電極としている。第7の実施
例と同様の圧力センサー66またはストロークセンサー
76を使用して構成することも出来る。
【0087】中空の軸13の内部に移動量を検出する光
学センサー5と、ローラー34の位置を検出するセンサ
ー5の信号を利用したセンサー26、ローラー34の内
筒83を駆動するモーター77を内蔵している。内筒8
3は左右の環状の部分を3本の支柱で連結しているが、
この支柱部分にギア87を経由して駆動モーター77に
よりゴムローラー97を押しつけて駆動している。モー
ター77を駆動しないときは、手でローラー34を操作
する際の負荷にならないようにする必要がある。この実
施例では1対1のギア87を使用し、軽くなるよう配慮
している。また、3極のモーター77が安定して停止す
る位置に対応するゴムローラー97の一部を削って、モ
ーター77を駆動していないときはゴムローラー97が
内筒83の支柱に接触しないように細工することもでき
る。センサー19、29または39により、手を触れて
いることを検出している間は、画面の状態に応じた手応
えを返すことができる。画面上のポインターが指示ポイ
ントの範囲内のときは内側に向かって、範囲外のときは
外側に向かってローラー34を駆動し、操作者に対して
手応えを与えるように駆動することによって、指示ポイ
ントの範囲を知らせている。
【0088】この第8の実施例では、ローラー34の位
置を検出するセンサーは使用していないが、アップダウ
ンカウンタ28を使用してローラー34の位置を把握し
ている。電源投入時にローラー34を左に突き当たるに
十分な時間、モーター18を駆動し、同時にアップダウ
ンカウンタ28をリセットする。光学センサー25の出
力によりアップダウンカウンタ28を駆動することによ
り、ローラー34の位置に比例したデジタル値がカウン
トされる。あらかじめローラー34の中央に相当する値
をデジタル比較器38に設定しておき、この値よりも大
きいときはデジタル比較器38の出力Cをハイレベル、
小さいときはロウレベルを出力する。
【0089】センサー19、29、39、66または7
6により、ローラー34から手が離れたことを検出した
ときは、この比較器38の出力Cの値を基準に引き戻す
方向を決定し、ローラー34がほぼ中央に戻るまで、モ
ーター18を駆動する。
【0090】なお、この実施例では、左右の限界位置の
検出は特に必要がないので行っていないが、デジタル比
較器を2つ追加し、左右の限界位置に相当する値を設定
することにより、R及びLの信号を得ることができる。
【0091】他の実施例への応用は、ローラー34を一
方向に突き当てるリセット動作が自動的にできないが、
左側の値を0とし、右側の値をrとすると、0以下にな
ったときは0にリセット、r以上となったときはrをア
ップダウンカウンタにセットすることで、ローラー34
を操作しているうちに学習でき、ローラー34の位置を
適正に把握できるようになる。左右の限界位置の判断
は、動作の余裕を考えて、例えば、左側は5以下、右側
はr−5以上となったときとする。学習が完了するまで
は、突き当たった際の連続して移動する旨の信号が出力
されないことがあるが、ローラー34を左右に動かせば
短時間で学習が終わること、専用のセンサー6、16、
26が省略できるなどの利点がある。また、このような
回路の動作をホスト側のコンピュータ自体に行わせる方
法も考えられる。
【0092】図31から図33は、第9の実施例であっ
て、請求項7の実施形態の実施例である。図31は外観
図であり、他の実施例と異なり回転するが滑動しない筒
状のローラー34で構成している。図32は、ローラー
34の中心を含む断面図で、中空の軸13の内部には、
手が触れている位置を検出するセンサーアレイ75を内
蔵している。また、ローラー34の回転量を検出するセ
ンサー85をローラー34の下部に配置している。
【0093】タッチパット等で使用されるセンサーは2
次元であるが、この第9の実施例のセンサーアレイ75
は、これを1次元のみとしたものである。
【0094】中空の軸受け13の表面にセンサーの電極
を配置している。中空の軸受け及び筒状のローラー14
は、センサーアレイ75の動作に影響を与えない、プラ
スチック材料を使用している。
【0095】回転量を検出するセンサー85は、第二の
実施例と同様の方法を採用している。
【0096】図33は、回路図で、回転方向は、第二の
実施例と同様であるが、回転量をアップダウンカウンタ
に蓄積し、回転量としてY1からY8まで及び回転方向
としてYsの信号を出力している。
【0097】滑動方向及び指示スイッチは、タッチパッ
トと同様に電子的な方式を採用している。
【0098】手が触れている位置を検出するセンサーア
レイ75は、誘導電圧センサー29、静電容量センサー
39などにより構成しており、センサーアレイ75の各
素子の出力の変化を弁別回路95により監視し、手の触
れている中心位置の変化量と手を触れている幅とを検出
し、2つのアップダウンカウンタ28に送っている。
【0099】滑動量としてX1からX8まで及び滑動方
向としてXsの信号を出力している。手を触れている幅
として、Z1からZ8の信号を出力している。
【0100】回転量と滑動量については、ホスト側によ
りデーターが読み取られる毎にその値を0にリセットす
る。また、手を触れていないときは、全てのアップダウ
ンカウンタ28の値を0にリセットする。
【0101】指示操作は、手を触れている幅を表すZ1
からZ8までの信号の時間変化をホスト側で判定し、タ
ッチパットで行っているように、タッピングと呼ばれる
ような、2回連続して触れる動作により、指示スイッチ
の動作を行わせる。
【0102】図31の外観図に示すとおり、2組のロー
ラー14を装備した実施例を示している。左側のローラ
ー14は、通常のマウスと同様にポインターの位置を、
右側のローラー14は、最近のマウスに装備されるホイ
ールダイヤルと同様の、画面のスクロールを行わせるよ
うに設定する事などができる。もちろん第1から第8ま
での実施例の位置入力装置にあっても、2組以上を装備
し、同様の動作を行わせることは可能である。この第9
の実施例は、ローラー14の軸方向の滑動が無いので、
装備し良いという特徴がある。
【0103】また、両方のローラー14を共に位置の指
示に使用することも可能で、アプリケーション毎にあら
ゆる利用方法が考えられる。例を掲げるならば、図形作
成時において、線分の両端の位置を各々別々に、また円
の中心位置と通過位置とを各々別々に指定できれば、操
作性が格段に向上することは、容易に想像できる。
【0104】なお、斜めに指を当ててローラー14を回
転させた場合、指先はローラー14に対して滑動してい
ないのに関わらず、触れている位置が右または左に移動
することから、センサーアレイ75により、滑動してい
ると検出されるので、第9の実施例のローラー14の操
作には若干の注意が必要である。
【0105】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されているような効果を奏す
る。
【0106】本発明は、細長い形状をしており、キーボ
ードやノート型パーソナルコンピュータのキーボード部
分に容易に組み込むことができる。マウスと比較して遜
色ない快適な入力操作を行えるので、移動する際に邪魔
になるマウスを使用する必要がなくなる。
【0107】さらに、他の方式の位置入力装置と比較し
ても、手との接触面積が広く親和性が高い、いつも同じ
場所にあるのでキーボード入力のブラインドタッチを維
持することが容易である、ローラーを押しながらドラッ
グ操作を自然に行うことができる、タッチパネルのよう
に画面を汚さない、専用のペンを使用する必要が無い、
などの有用な特徴を多数有している。
【0108】また、自由な形状の位置入力装置が作成で
き、一端が突出した形状のもの、曲線のものなど際限な
く多彩なデザインが演出できる。さらに、小型のものだ
けでなく展示用など大型のものも作成できる。
【0109】無用の滑動を押さえる工夫がなされ、ロー
ラーの動きがスムースであるので、マウスなどと比較し
てもより精密な入力操作が安定にでき、文書作成、表計
算などの事務用ソフトウェアは元より、ゲームやデザイ
ン用、設計図作成用のCADと呼ばれる分野などにも広
く利用できるほか、手応え感のある位置入力装置、ソフ
トウェアからの反応を操作者に伝え得る位置入力装置な
ども提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例の斜視図である。
【図2】 第1の実施例の断面図である。
【図3】 第1の実施例の断面図である。
【図4】 第1の実施例のローラー表面の模様の説明
図である。
【図5】 第1の実施例のフィルムの模様の説明図で
ある。
【図6】 第1の実施例の回路図である。
【図7】 第2の実施例の斜視図である。
【図8】 第2の実施例の断面図である。
【図9】 第2の実施例のローラー内面の模様の説明
図である。
【図10】 第2の実施例の光学センサーの素子形状の
説明図である。
【図11】 第2の実施例の回路図である。
【図12】 第3の実施例の斜視図である。
【図13】 第3の実施例の断面図である。
【図14】 第3の実施例のローラー内面の模様の説明
図である。
【図15】 第3の実施例の光学センサーの素子形状の
説明図である。
【図16】 第3の実施例の回路図である。
【図17】 第4の実施例の斜視図である。
【図18】 第4の実施例の断面図である。
【図19】 第4の実施例の部分断面図である。
【図20】 第5の実施例の斜視図である。
【図21】 第5の実施例の断面図である。
【図22】 第5の実施例の軸受け内面の模様の説明図
である。
【図23】 第5の実施例の光学センサーの素子形状の
説明図である。
【図24】 第5の実施例の回路図である。
【図25】 第6の実施例の組み立て図である。
【図26】 第6の実施例の断面図である。
【図27】 第7の実施例の断面図である。
【図28】 第7の実施例の回路図である。
【図29】 第8の実施例の断面図である。
【図30】 第8の実施例の回路図である。
【図31】 第9の実施例の外観図である。
【図32】 第9の実施例の断面図である。
【図33】 第9の実施例の回路図である。
【符号の説明】
1 筐体 11 キーボード 21 ノート型パーソナルコンピューター 31 小型電子機器 41 壁、巨大な展示物 51 テンキー 81 表示画面 2 軸受けを支える部品 12 軸止した支持部品 22 一端で支持する支持部品 32 独立した支持部品 42 固定した支持部品 62 板バネ 72 スプリング 82 両面接着テープ 92 ネジ 3 軸受け 13 軸(中空の軸) 23 一端で支持する軸 33 曲線の軸 43 曲線の軸受け 53 固定した軸受け 63 固定した軸 73 回転しない部品 83 二重のローラーの内筒(回転しない部品) 93 ベアリング 4 ローラー 14 中空(筒状)のローラー 24 曲線状のローラー 34 二重のローラーの外筒 5 移動量検出センサー 15 光学レンズ 25 光学センサー 35 繰り返し模様 45 ミラー 55 光源 65 模様を付けた透明フィルム 75 軸方向のセンサーアレイ 85 回転量検出センサー 95 弁別回路 6 左右の滑動限界位置を検出するスイッチ 16 ローラー位置検出センサー 26 光学センサー5によるローラー位置検出 36 指示スイッチ 46 摘む(握る)形式の指示スイッチ 56 補助指示スイッチ 66 圧力センサー 76 ストロークセンサー(多段スイッチ) 86 切り替えスイッチ 96 スクロール用ホイールダイヤル 7 押しつけバネ 17 磁石 27 摩擦材料 37 バランサ 47 プーリー 57 ワイヤー 67 自動復帰バネ 77 駆動モーター 87 歯車 97 ゴムローラー 28 アップダウンカウンタ 38 デジタル比較器 48 増幅器、比較器 58 合成器 68 電子スイッチ 78 電子回路 88 A/Dコンバータ 98 調整器 9 センサーの電極 19 導通センサー 29 誘導電圧センサー 39 静電容量センサー 69 信号ケーブル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筐体(1、11、21、31、41、5
    1)に軸受け(3)を取り付け、この軸受け(3)にロ
    ーラー(4、14、24)を差し込み、ローラー(4、
    14、24)の回転量と滑動量を検出するセンサー
    (5)を取り付けた、ローラー(4、14、24)を手
    で操作することを特徴とする情報機器に使用する位置入
    力装置
  2. 【請求項2】筐体(1、11、21、31、41、5
    1)に軸(13、23、33)を取り付け、この軸(1
    3、23、33)に筒状のローラー(14、24、3
    4)を差し込み、この筒状のローラー(14、24、3
    4)の回転量と滑動量を検出するセンサー(5)を取り
    付けた、筒状のローラー(14、24、34)を手で操
    作することを特徴とする情報機器に使用する位置入力装
  3. 【請求項3】ローラー(4、14、24、34)の位置
    を検出する機構(6、16、26)を有することを特徴
    とする請求項1または2のいづれかに記載の位置入力装
  4. 【請求項4】指示を行う機構(36、46、56、6
    6、67)を有することを特徴とする請求項1、2また
    は3のいづれかに記載の位置入力装置
  5. 【請求項5】操作しないときにローラー(4、14、2
    4、34)が不用意に動かないよう安定化する機構
    (7、17、27、37)を有することを特徴とする請
    求項1、2、3または4のいづれかに記載の位置入力装
  6. 【請求項6】手を触れていることを検出する機構(1
    9、29、39、66、76)、ローラー(4、14、
    24、34)を駆動する機構(67、77)及び手を触
    れていないときに出力信号を抑制する機能を有すること
    を特徴とする請求項1、2、3、4または5のいづれか
    に記載の位置入力装置
  7. 【請求項7】筐体(1、11、21、31、41、5
    1)に中空の軸受け(13、23)を取り付け、これに
    中空のローラー(14)を差込み、中空のローラー(1
    4)の回転量を検出するセンサー(75)と中空のロー
    ラー(14)に触れている手の位置を検出するセンサー
    アレイ(85)を中空の軸受けに取り付けた、手で筒状
    のローラー(14)を操作することを特徴とする情報機
    器に使用する位置入力装置
JP31272699A 1999-11-02 1999-11-02 位置入力装置 Pending JP2001134373A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31272699A JP2001134373A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 位置入力装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31272699A JP2001134373A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 位置入力装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001134373A true JP2001134373A (ja) 2001-05-18

Family

ID=18032695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31272699A Pending JP2001134373A (ja) 1999-11-02 1999-11-02 位置入力装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001134373A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007102367A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Mitsumi Electric Co Ltd マウス
JP2008541845A (ja) * 2005-05-25 2008-11-27 ゴルフ・スイング・コンセプツ・エル・エル・シー ゴルフ練習用補助具
JP2009043107A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Sharp Corp 入力装置及び電子機器
JP2010020796A (ja) * 2009-10-16 2010-01-28 Fujitsu Ltd ポインティングデバイスを有する電子機器
JP2014143520A (ja) * 2013-01-23 2014-08-07 Sony Corp ヘッドマウントディスプレイ、表示装置及び入力装置
JP2016051660A (ja) * 2014-09-01 2016-04-11 株式会社デンソー 車両用入力装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008541845A (ja) * 2005-05-25 2008-11-27 ゴルフ・スイング・コンセプツ・エル・エル・シー ゴルフ練習用補助具
JP2007102367A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Mitsumi Electric Co Ltd マウス
JP2009043107A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Sharp Corp 入力装置及び電子機器
JP2010020796A (ja) * 2009-10-16 2010-01-28 Fujitsu Ltd ポインティングデバイスを有する電子機器
JP2014143520A (ja) * 2013-01-23 2014-08-07 Sony Corp ヘッドマウントディスプレイ、表示装置及び入力装置
JP2016051660A (ja) * 2014-09-01 2016-04-11 株式会社デンソー 車両用入力装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5504502A (en) Pointing control device for moving a cursor on a display on a computer
JP4065035B2 (ja) 3次元カーソル位置設定装置
US20060001657A1 (en) Scrolling device
EP1223541B1 (en) Compact low profile magnetic input device
EP1440430B1 (en) Mouse having a rotary dial
EP3051390B1 (en) Rotational element enabling touch-like gestures
US20030076302A1 (en) Joystick input device for palmtop information appliance
US20100045604A1 (en) Mouse device
US20170052607A1 (en) Inner-sensor based pointing device
US20110221676A1 (en) Optical mouse with touch sensitive top
US10331238B2 (en) Magnetic scaling and positioning scroll wheel of mechanical mouse
JPH07117876B2 (ja) ポインティング制御装置
US10684706B1 (en) Mouse roller module
JP2001134373A (ja) 位置入力装置
US20050030285A1 (en) Sensor controls for pointing and control device and such device
JPH02222019A (ja) 入力装置
US20040189606A1 (en) Mouse having a massage feature
JPH08272538A (ja) 座標位置入力装置
JP3058216B2 (ja) コンピュータ装置
US11163384B2 (en) Roller wheel module
US11797108B1 (en) Mouse device
WO2003071377A2 (en) Display device and pointing device
JPH04277816A (ja) ポインティングスティック
JP2003157146A (ja) 入力装置および入力装置を有する電子機器
JPH05150898A (ja) 情報入力装置