JP2001133638A - 光学接続部品 - Google Patents

光学接続部品

Info

Publication number
JP2001133638A
JP2001133638A JP31814999A JP31814999A JP2001133638A JP 2001133638 A JP2001133638 A JP 2001133638A JP 31814999 A JP31814999 A JP 31814999A JP 31814999 A JP31814999 A JP 31814999A JP 2001133638 A JP2001133638 A JP 2001133638A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
resin protective
protective layer
optical fiber
optical connection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31814999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3713170B2 (ja
Inventor
Ritsu Kawase
律 川瀬
Takeshi Sukegawa
健 助川
Tatsushi Kobayashi
辰志 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tomoegawa Paper Co Ltd filed Critical Tomoegawa Paper Co Ltd
Priority to JP31814999A priority Critical patent/JP3713170B2/ja
Publication of JP2001133638A publication Critical patent/JP2001133638A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3713170B2 publication Critical patent/JP3713170B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/36Mechanical coupling means
    • G02B6/3628Mechanical coupling means for mounting fibres to supporting carriers
    • G02B6/368Mechanical coupling means for mounting fibres to supporting carriers with pitch conversion between input and output plane, e.g. for increasing packing density
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/36Mechanical coupling means
    • G02B6/3608Fibre wiring boards, i.e. where fibres are embedded or attached in a pattern on or to a substrate, e.g. flexible sheets
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/42Coupling light guides with opto-electronic elements
    • G02B6/4201Packages, e.g. shape, construction, internal or external details
    • G02B6/4249Packages, e.g. shape, construction, internal or external details comprising arrays of active devices and fibres

Abstract

(57)【要約】 【課題】 輻輳した光ファイバ配線に対して、配線され
た光ファイバの配線パターンを崩さずに、配線された光
ファイバを外力に対して固定し、保護し、かつ簡単に光
学接続ができる新規な光学接続部品を提供する。 【解決手段】 二次元平面的に配線された、端部に光学
接続するための終端部分を有する複数の光ファイバ4、
および該光ファイバを固定している少なくとも1つの樹
脂保護層2を有する光学接続部品であって、樹脂保護層
2が脱アルコールによる縮合反応が進行して硬化するシ
リコーン系材料より形成され、接着剤層3を介してフィ
ルム状基材1または他の樹脂保護層と接合しており、そ
の接着剤層がアクリル系粘着剤よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光素子、光回路パ
ッケージ、光回路装置等の光通信、光情報処理に用いら
れる光素子、部品、装置間を相互に接続するための光学
接続部品(光配線板)に関する。
【0002】
【従来の技術】光回路パッケージ内の複数の光素子の接
続や、複数の光回路パッケージ相互間、或いは光回路パ
ッケージを搭載する光回路装置の光学接続では、一般的
に光素子や光回路パッケージ、光回路装置等の端部に光
コネクタを配置して、光ファイバによって相互に接続し
ている。その場合、光ファイバは余長を持って配置する
必要があるために、例えば、光回路パッケージ上や光回
路装置の内部および/または背面では、光ファイバによ
る複雑な配線が鳥の巣状に、または輻輳して張り巡らさ
れ、そのために大きな空間を占めているのが現状であ
る。このような複雑な配線のために多大な場所と接続の
労力を必要とする光学接続方法に対して、光ファイバを
二次元平面上に任意に配線することにより、これらの問
題を解決する簡便な方法が提案されている。例えば、特
許第2574611号公報に開示されているように、粘
着剤の塗布してあるシートまたは基板を用い、それによ
って光ファイバを固定する光学接続部品が提案されてい
る。
【0003】ところで、特許第2574611号公報に
記載の光学接続部品は、その作製に際して、基材(ベー
ス層)上またはファイバジャケット上の粘着剤により光
ファイバを敷設して配線パターンを形成し、その上を、
基材で用いた材料と同様な材料を用いて被覆して保護層
を形成し、光学接続部品を得ている。しかしながら、こ
の方法では、敷設した光ファイバの数が多くなって、形
成された配線パターンにおける光ファイバの重なり部分
(交差配線)が増加するに伴い、光ファイバ配線層の厚
みが増加し、また、光ファイバの重なり部分において、
光ファイバが接する粘着面が減少することから、保護層
を均質に設けることができないという問題があった。ま
た、配線パターンにおける光ファイバの重なり部分にお
いて、粘着剤による固定力が弱くなって、光ファイバが
動いて、配線パターンにおける光ファイバが位置ずれ
(配線パターンの崩れ)を引き起こすという問題があっ
た。さらにまた、通常の光ファイバは直径125〜25
0μmであり、例えば3本の重なり部分では375〜7
50μmの厚さになり、配線パターンにおける光ファイ
バの重なり部分が多くなると、保護層の下の光ファイバ
周囲に保護層の浮き部分(空気層)が生じ、温度及び湿
度に対する信頼性などに問題が生じるほか、光配線板の
屈曲等の変形による破壊に対して著しく弱くなる。
【0004】これらの問題を解決するために、接着剤層
上に配線された光ファイバ上に樹脂保護層を形成するこ
とによって輻輳して配線された光ファイバを固定するこ
とが検討されているが、この場合において、接着剤層と
して最も一般的に使用されているアクリル系粘着剤(感
圧接着剤)を用い、半導体業界等で封止材料として一般
的に使用されているシリコーン系材料を樹脂保護層に用
いる組み合わせでは、それらの材料の特徴から、信頼性
・応力緩和性・耐熱性・耐寒性・耐湿性、耐薬品性・防
塵性・電気絶縁性に優れているものの、シリコーン材料
の良好な離型性故に、プラスチック材料であるアクリル
系粘着剤材料との接着性に問題があり、光配線板の屈曲
等の変形における剥離等の破壊が起こり易く、結果とし
て光ファイバの固定に問題が発生し、配線パターンにお
ける光ファイバが位置ずれ(配線パターンの崩れ)を引
き起こしたりする問題が発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記のような問題点を解決することを目的とし
てなされたものである。すなわち、本発明の目的は、上
記のように輻輳した光ファイバ配線に対して、配線され
た光ファイバの配線パターンを崩さずに、配線された光
ファイバを外力(引っ張り、曲げ、引っかき等)に対し
て固定し、保護し、かつ簡単に光学接続ができる新規な
光学接続部品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光学接続部品の
第1のものは、二次元平面的に配線された、端部に光学
接続するための終端部分を有する複数の光ファイバ、お
よび該光ファイバを固定している少なくとも1つの樹脂
保護層を有するものであって、その樹脂保護層が脱アル
コールによる縮合反応が進行して硬化するシリコーン系
材料より形成され、接着剤層を介して基材または他の樹
脂保護層と接合しており、そして上記接着剤層がアクリ
ル系粘着剤よりなることを特徴とする。
【0007】本発明の光学接続部品において、上記光フ
ァイバを固定している樹脂保護層は、基材の両面に、そ
れぞれ接着剤層を介して接合していてもよい。また、基
材の裏面には、他の樹脂保護層が設けられていてもよ
い。さらに、光ファイバを固定している複数の樹脂保護
層が、接着剤層を介して接合していてもよい。
【0008】本発明の光学接続部品の第2のものは、上
記の複数の光学接続部品が、シリコーン系粘着剤よりな
る接着剤層を介して接合して積層体を形成したことを特
徴とする。
【0009】本発明の光学接続部品の第1のものは、二
次元平面を有する可撓性の基材の一面に、アクリル系粘
着剤を塗布して接着剤層を形成した後、その上に、光フ
ァイバ端部に光学接続するための終端部分を有するよう
に複数の光ファイバを配線し、配線された光ファイバが
固定されるように、脱アルコールによる縮合反応が進行
して硬化するシリコーン系材料を塗布し、硬化させて樹
脂保護層を形成することによって作製することができ
る。基材の他の面には、上記シリコーン系材料を塗布し
て樹脂保護層を形成してもよい。また、基材の両面に上
記の接着剤層を形成し、光ファイバの配線、樹脂保護層
の形成を行ってもよい。
【0010】基材が存在しない光学接続部品は、剥離性
フィルムを用いることによって作製することができる。
すなわち、剥離性フィルムの一面に、上記のようにして
アクリル系粘着剤よりなる接着剤層を形成し、光ファイ
バを配線し、上記のようにして樹脂保護層を形成した
後、剥離性フィルムを除去し、露出した接着剤層の上
に、必要に応じて上記のようにして光ファイバを配線
し、樹脂保護層を形成すればよい。さらに形成された樹
脂保護層の上に、同様に接着剤層を形成し、光ファイバ
を配線し、樹脂保護層を形成してもよい。この操作を繰
り返すことによって、光ファイバを固定した多数の樹脂
保護層が接着剤層を介して接合した光学接続部品を作製
することができる。
【0011】また、基材が複数存在する光学接続部品
は、上記のようにして作成された基材が1つ存在する光
学接続部品を、その樹脂保護層同士をシリコーン系粘着
剤を用いて貼着し、積層体を形成することによっても作
製することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の光学接続
部品の一例の一部破砕した平面図であり、図2はその断
面図である。図3ないし図5は、それぞれフィルム状基
材を用いた場合の他の例の断面図であり、図6ないし図
8は、それぞれフィルム状基材が存在しない光学接続部
品の一例の断面図である。図1および2において、二次
元平面を有する可撓性のフィルム状基材1の一面に接着
剤層3を介して複数の光ファイバ4が二次元平面的に配
線されており、これら光ファイバ4は、可撓性を有する
樹脂保護層2によって固定されている。光ファイバ4の
端部は光学接続するための終端部分5になっていて、光
学部品6、例えば光コネクタが接続されている。なお、
終端部分5と光学部品6とは一体になっていてもよい。
7は、樹脂保護層を形成するために設けた堰状物であ
る。
【0013】図3の光学接続部品は、図2のフィルム状
基材1の他面に、樹脂保護層の樹脂材料と同一材質また
は異種材質よりなる可撓性を有する樹脂保護層2aが設
けられて形成された場合を示している。図4において
は、図2のフィルム状基材1の他面に、他の接着剤層
3′を介して複数の光ファイバ4′が二次元平面的に配
線されており、これら光ファイバ4′は、可撓性を有す
る樹脂保護層2′によって固定されている。また、図5
の光学接続部品は、図4の光学接続部品8および8が、
接着剤層3aによって接合された構造のものであり、4
つの樹脂保護層と2つのフィルム状基材を有する積層構
造体を形成している。
【0014】図6の光学接続部品は、光ファイバを固定
している樹脂保護層2が、他の樹脂保護層2aと接着剤
層3を介して接合した構造のものを示している。また、
図7の場合は、光ファイバ4を固定している樹脂保護層
2と、光ファイバ4′を固定している樹脂保護層2′と
が接着剤層3を介して接合した構造のものであり、図8
の場合は、図7の光学接続部品8に、光ファイバ4″を
固定している樹脂保護層2″が接着剤層3aを介してさ
らに接合された構造のものであり、3つの樹脂保護層よ
りなる積層体を形成している。図9の光学接続部品は、
図2の樹脂保護層上に、光ファイバを配線したフィルム
状基材1が設けられて形成された場合を示している。さ
らに図10は、図9のフィルム状基材1の他面に樹脂保
護層2aが設けられて形成された場合を示している。
【0015】本発明の光学接続部品において、配線され
た光ファイバを支持するための基材は、一般的には二次
元平面を有する可撓性のフィルム状基材が使用される
が、特に限定されるものではない。基材としては、例え
ば、ガラス−エポキシ樹脂複合基板、ポリエステルフィ
ルム、ポリイミドフィルム、シリコーンまたはウレタン
ゴムまたはフォーム等の有機材料のゲル状物、ゴム状
物、およびフォーム状物等があげられ、通常の電子部
品、電気部品で使用される基材であれば如何なるもので
も使用することが可能である。また、本発明の光学接続
部品は、使用目的によっては可撓性である必要はなく、
剛直なものでもよい。例えば、剛直な高分子材料よりな
る基板、セラミック基板等を使用することができ、その
形状も如何なるものでもよい。
【0016】本発明で配線される光ファイバは、光学接
続部品の適用目的に応じて適宜選択して使用され、例え
ば、石英またはプラスチック製のシングルモード光ファ
イバ、マルチモード光ファイバ等が好ましく使用され
る。また、光ファイバは、カーボンコート光ファイバで
あるのが好ましい。一般に光ファイバの寿命を決める大
きな要因としては、雰囲気の水、水素の侵入があげられ
るが、カーボンコート光ファイバは、水および水素の侵
入が抑えられるため、高い信頼性と寿命が得られるから
である。また、本発明の光学接続部品では、通常の光ケ
ーブルのごとき耐環境性能を付与するケーブル外皮を設
けないため、信頼性の高いカーボンコート光ファイバを
用いるのがより有効である。
【0017】本発明における光ファイバを二次元平面的
に配線する方法としては、フィルム状基材上に接着剤層
を設けて配線する方法が最も簡便であるが、フィルム状
基材の存在しない光学接続部品を作製する場合には、剥
離性フィルムを一時的にフィルム状基材として用いれば
よい。
【0018】光ファイバを配線するための接着剤層を構
成する接着剤としては、アクリル系粘着剤が使用される
が、配線される光ファイバの曲げで生じる張力に対応し
て光ファイバの形状を維持する接着力を有するものであ
れば、如何なるアクリル系粘着剤を使用してもよい。一
般的には、アクリル系粘着剤は、アクリル系樹脂で構成
され、その構成成分は、アクリルモノマー主成分、他の
コモノマー成分および少量の官能基含有モノマー成分よ
り構成された共重合体が使用され、例えば、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等の有機溶
剤中でラジカル重合させたり、または乳化剤の存在下で
乳化水分散体を乳化重合させることによって合成するこ
とができる。合成されたアクリル系粘着剤は、単独でも
使用することができるが、必要に応じて硬化剤を併用し
てもよい。また、使用目的に応じて、ロジンエステルや
9 系石油樹脂等の粘着付与剤や、酸化チタン等の顔料
を充填剤として添加してもよい。
【0019】アクリル系粘着剤を構成する主モノマー成
分としては、例えば、エチルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ベンジル
アクリレート等のアクリル酸の炭素数2以上のアルキル
エステル類、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメ
タクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラ
ウリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等のメ
タクリル酸の炭素数4以上のアルキルエステル類があげ
られる。
【0020】また、これらのアルキルアクリレート類お
よびアルキルメタクリレート類と共重合可能なコモノマ
ーとしては、メチルアクリレートや、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート
等のメタクリル酸の炭素数3以下のアルキルエステル
類、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリルアミド、スチレン等があげられる。
【0021】官能基含有モノマーとしては、アクリル
酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フ
マール酸、シトラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸等
の多価カルボン酸、およびこれらの酸無水物等のカルボ
キシル基含有モノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロ
ールメタクリルアミド等のヒドロキシル基含有モノマ
ー、ジメチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチル
アミノエチルメタクリレート、アクリルアミド等のアミ
ノ基含有モノマー等があげられる。
【0022】硬化剤としては、例えば、トリレンジイソ
シアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリメ
チロールプロパンのトリレンジイソシアネートアダク
ト、トリメチロールプロパンのキシリレンジイソシアネ
ートアダクト等のイソシアネート系化合物、ビスフェノ
ールA、エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂、エチレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物、グリ
オキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒ
ド、マレインジアルデヒド、ホルムアルデヒド等のアル
デヒド系化合物、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレ
ンジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンテト
ラミン等のアミン化合物、アルミニウム、鉄、銅、亜
鉛、錫、チタン、ニッケル等の多価金属の塩化物や、そ
の他の金属塩、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、錫、チタ
ン、ニッケル等の多価金属のアセチルアセトンまたはア
セト酢酸エステル配位化合物等の金属キレート化合物が
あげられる。
【0023】本発明の光学接続部品において、光ファイ
バを固定している樹脂保護層は、可撓性を有する脱アル
コールによる縮合反応が進行して硬化するシリコーン系
材料(以下、「縮合型のアルコール型シリコーン系材
料」という。)が使用される。縮合型のアルコール型シ
リコーン系材料は、脱アルコールによる縮合反応が進行
し、硬化するものであれば特に限定されるものではない
が、作業性の面から、一液型の流動性を有する液状シリ
コーンゴムが好適であり、特にカール等の平面性の面か
ら縮合型RTVシリコーンゴムが好ましい。なお、縮合
型RTVシリコーンゴムは、硬化機構により、酢酸型、
アルコール型、オキシム型、アセトン型等に分類される
が、本発明においては、プラスチックあるいは金属を侵
さない点または臭いの少ない点、安全性の点、及びアク
リル系粘着剤との接着性の点から、アルコール型のもの
が使用される。なお、アクリル系粘着剤とのさらに良好
な接着性を得るためには、樹脂保護層中に接着付与剤を
含有させることが好ましい。
【0024】本発明において用いられる接着付与剤とし
ては、下記一般式(I)で示される化合物があげられ
る。
【化2】 (式中、Xは、塩素原子、ビニル基、メタクリル基、エ
ポキシ基、アミノ基またはメルカプト基を表し、Rはハ
ロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、
Yは炭素数1〜4の炭化水素基を表し、nは1〜10の
整数を表し、mは1〜3の整数を表す。)
【0025】具体的には、ビニルトリクロロシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニル
トリス(t−ブチルパーオキシ)シラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチ
ル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピ
ルトリメトキシシラン等があげられる。なお、本発明に
おいて、上記縮合型のアルコール型シリコーン系材料の
硬化機能等を考慮にいれて、アクリル系接着剤層との接
着性を一層向上させるためには、上記の接着付与剤の中
でも、ビニル基、メタクリル基、エポキシ基またはアミ
ノ基を有するものが好ましく使用され、特にアミノ基を
有するものがより好ましく使用される。
【0026】本発明において、上記接着付与剤の添加割
合は、目的に応じて適宜選択すればよいが、一般的に
は、縮合型のアルコール型シリコーン系材料に対して、
0.01〜50重量%、好ましくは0.01〜30重量
%、さらに好ましくは0.1〜10重量%の範囲であ
る。
【0027】本発明においては、フィルム状基材の裏面
に光ファイバを配線せずに直接樹脂保護層を設けてもよ
いが、その場合、その樹脂保護層を構成する樹脂として
は、可撓性を有するものであれば、特に限定されるもの
ではない。例えば、ゲル状またはゴム状の有機材料、紫
外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等の
硬化性樹脂で可撓性を有するもの、可撓性を有する熱可
塑性樹脂等が使用される。より具体的には、ゲル状の有
機材料としては、シリコーン系ゲル、アクリル系樹脂ゲ
ル、フッ素樹脂系ゲル等があげられ、ゴム状の有機材料
としては、シリコーン系ゴム、ウレタン系ゴム、フッ素
系ゴム、アクリル系ゴム、エチレン−アクリル系ゴム、
SBR、BR、NBR、クロロプレン系ゴム等があげら
れる。可撓性のある硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、紫外線硬化性接着剤、シリコーン樹脂等があげられ
る。可撓性を有する熱可塑性樹脂としては、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリメタクリル酸エチル等のアクリル系樹脂、塩
化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリア
ミド樹脂等のホットメルト型接着剤を構成する樹脂があ
げられる。
【0028】なお、必要に応じて、光学接続部品の表面
となる樹脂保護層の上に、保護層を設けてもよい。可撓
性をあまり要求しない場合には、光ファイバを配線する
上記基材と同一のものでもよく、有機高分子材料および
セラミック等のシートおよび板状体を用いることができ
る。さらに、光学接続部品が可撓性であることが要求さ
れる場合には、その可撓性を損なわない程度の保護層と
して、例えばシリコーン系ハードコート材料等を用いれ
ばよい。
【0029】本発明の光学接続部品においては、通常、
光コネクタとの接続のために、光学接続部品端面の所望
の位置(ポート)から光ファイバが伸びて終端部分を形
成しており、そこに光コネクタが接続されるか、または
光コネクタに接続された光ファイバと融着接続される。
本発明の光学接続部品に接続される光コネクタは特に限
定されないが、好適には単心または多心の小型光コネク
タが選択される。例えば、MPO光コネクタ、MT光コ
ネクタ、MU光コネクタ、FPC光コネクタ(NTT
R&D,Vol.45 No.6,589頁)、或いは
光学接続に用いられるV溝部品等が挙げられる。なお、
光コネクタ接続の方法は何等限定されず、終端部分と光
コネクタが一体となっていてもよい。
【0030】本発明において、基材が1つ存在する光学
接続部品は、次のようにして作製される。例えば、ま
ず、二次元平面を有する基材の一面に前記のアクリル系
粘着剤よりなる接着剤層を設け、その上に光ファイバを
所望のパターンに配線する。その際、光ファイバの端部
は、光コネクタ等と光学接続するための終端部分となる
ように、引き出された状態にする。なお、接着剤層を設
ける方法としては、上記基材上に、アクリル系粘着剤を
直接、または溶剤に溶解して塗布液とした状態で、ロー
ルコーティング、バーコーティング、ブレードコーティ
ング、キャスティング、ディスペンサーコーティング、
スプレーコーティング、スクリーン印刷等の方法で塗布
し、接着剤層を設ける方法、および、予め剥離性フィル
ム上に粘着剤層を形成している粘着シートを上記基材に
貼着し、その後、剥離性フィルムを除去することによっ
て転写する方法等が採用される。また、剥離性フィルム
上に粘着剤層を形成している粘着シートをそのまま基材
として使用することも可能である。接着剤層の膜厚は、
配線する光ファイバの径により適宜選択して使用すれば
よいが、通常1μm〜1mm、好ましくは5〜500μ
m、さらに好ましくは10〜300μmの範囲に設定さ
れる。
【0031】上記のようにして配線された光ファイバの
上に、上記の縮合型のアルコール型シリコーン材料を用
い、配線された光ファイバが埋没した状態で固定される
ように樹脂保護層を形成することによって、本発明の光
学接続部品を作製することができる。
【0032】ここで、光ファイバが配線された場合の樹
脂保護層の厚みは、配線される光ファイバの径とその重
なりの本数によって適宜選択して、光ファイバが保護、
固定されるようにすればよい。通常は、(光ファイバの
径)×(重なり本数)以上の厚みが必要となる。また、
光ファイバが配線されない場合の樹脂保護層の厚みは、
光学接続部品を使用する目的に応じて、フィルム状基材
の剛直性を緩和させる程度の膜厚で適宜選択して使用す
ればよいが、通常は1μm〜数cm程度、好ましくは1
0μm〜10mm、さらに好ましくは30μm〜1mm
の範囲に設定される。
【0033】光ファイバが配線された基材上、または基
材裏面に樹脂保護層を設ける最も簡単な方法としては、
上記基材の周縁または周縁近傍に堰状物を設け、形成さ
れた堰状物の内側部分に樹脂材料を満たし、固化すれば
よい。例えば、縮合型のアルコール型シリコーン系材料
を適当な溶剤に溶解して塗布液とし、それを滴下し、乾
燥させる方法、液体状態の縮合型のアルコール型シリコ
ーン系材料を滴下し、常温において湿気を与えることに
よって硬化させる方法によって樹脂保護層を形成するこ
とができる。
【0034】堰状物は、通常は基材の周縁または周縁近
傍にその全周にわたって設ければよい。しかしながら、
基材の周縁近傍に光コネクタ、光モジュール、光デバイ
ス等の光学部品を載置する場合には、それら光学部品が
堰状物としての役割を果たす場合もあり、その場合に
は、その光学部品が載置された部分には堰状物を設ける
必要はない。
【0035】堰状物を構成する材料としては、特に限定
されるものではなく、好適には、光学接続部品の適用目
的に応じて適宜選択すればよいが、特に、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ナイロン等の有機繊維よりなる不
織布、ガラス繊維の不織布、およびシリコーン系、エポ
キシ系、ウレタン系またはアクリル系樹脂よりなるシー
リング剤(充填剤)等が好適に使用される。堰状物は、
その内側に満たされる樹脂材料が外側に流れ出ないよう
にする限り、そのサイズおよび形状は限定されるもので
はない。
【0036】前記の光学接続部品のフィルム状基材の裏
面に樹脂保護層を設ける場合において、基材裏面にアク
リル系粘着剤よりなる接着剤層を設けていない場合に
は、樹脂保護層形成用の材料としては、前記したものが
使用でき、例えば、ゲル状またはゴム状の有機材料、紫
外線硬化、電子線硬化または熱硬化性樹脂等の硬化性樹
脂で可撓性を有するもの、可撓性を有する熱可塑性樹脂
等が使用でき、前記の堰状物を設置して、その内側に上
記の材料を充填し、作製すればよい。
【0037】フィルム状基材の裏面にアクリル系粘着剤
よりなる接着剤層を設け、所望のパターンに光ファイバ
を配線した場合には、前記のように、縮合型のアルコー
ル型シリコーン系材料を用いて、樹脂保護層を作製すれ
ばよい。
【0038】また、フィルム状基材を有しないで、樹脂
保護層に光ファイバーを埋没した状態で固定する光学接
続部品の場合は、例えば、剥離性フィルム上にアクリル
系粘着剤よりなる接着剤層を設け、その上に複数の光フ
ァイバを配線した後、上記のようにして縮合型のアルコ
ール型シリコーン系材料を用いて樹脂保護層を形成し、
剥離性フィルムを除去した後、露出した接着剤層の上
に、上記と同様にして縮合型のアルコール型シリコーン
系材料を用いて樹脂保護層を形成すればよい。その場
合、露出した接着剤層の上に、複数の光ファイバを配線
し、その上に縮合型のアルコール型シリコーン系材料を
用いて樹脂保護層を形成してもよい。
【0039】さらに、予め前記の方法で光学接続部品を
複数個作製し、その樹脂保護層表面に接着剤層を直接設
けるか、または予め接着剤層を設けた接着シートから接
着剤層を樹脂保護層表面に転写することにより接着層を
設け、これら複数の光学接続部品を貼着して、多層構造
の積層体よりなる光学接続部品を作製することも可能で
ある。
【0040】上記のようにして作製された本発明の光学
接続部品において、引き出された光ファイバの終端部分
には、光コネクタまたは光モジュール等の光学接続部品
を接合させる。例えば、光コネクタと接続させるために
端面処理された光ファイバの終端部を光コネクタに接続
するか、或いは光コネクタに固定された光ファイバ端面
と、光ファイバ配線部材から引き出された各光ファイバ
の端面とを融着接続させる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。 試験例 n−ブチルアクリレート/メチルアクリレート/アクリ
ル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体
(=82/15/2.7/0.3)からなるアクリル系
樹脂の30%酢酸エチル溶液100部に、コロネートL
(日本ポリウレタン工業社製、トリメチロールプロパン
のトリレンジイソシアネートアダクト)1.0部を配合
して混合した。得られたアクリル系粘着剤塗布液を、厚
さ25μmのポリイミドフィルムの一面に、乾燥後の膜
厚が50μmになるように塗工してアクリル系粘着剤層
を製膜し、シートを作製した。
【0042】このシートの上に、下記表1に示す材料よ
りなる縮合型のアルコール型シリコーン系材料と粘着付
与剤を混合して得られた塗布液を、ロールコーティング
法により、厚さ500μmになるように塗布し、25℃
で72時間の条件で固化させた。その後、カッターナイ
フで十字に切り込みを入れ、その部分で十字に折り曲
げ、ポリイミドフィルムとの剥がれの程度を評価した。
その結果、アクリル系粘着剤との剥がれは発生せず、良
好な接着性を示すことが確認された。
【0043】また、上記と同様のサンプルを作製し、7
5℃、90%RHの条件下で5000時間放置する高温
多湿試験、および−40℃から75℃、500回の温度
サイクル試験を行った後に、上記と同様にカッターナイ
フで十字に切り込みを入れ、その部分で十字に折り曲
げ、ポリイミドフィルムとの剥がれの程度を評価した。
その結果、アクリル系粘着剤との剥がれは認められず、
良好な接着性を示すことが確認された。
【0044】
【表1】
【0045】実施例1 n−ブチルアクリレート/メチルアクリレート/アクリ
ル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体
(=82/15/2.7/0.3)からなるアクリル系
樹脂の30%酢酸エチル溶液100部に、コロネートL
(日本ポリウレタン工業社製、トリメチロールプロパン
のトリレンジイソシアネートアダクト)1.0部を配合
して混合した。得られたアクリル系粘着剤塗布液を、厚
さ125μmのポリイミドフィルムの一面に、乾燥後の
膜厚が100μmになるように塗工してアクリル系粘着
剤層を製膜し、シート(サイズ210mm×297m
m)を作製した。これに、ポート(光学接続部材からの
光ファイバ取り出し部分)当り光ファイバ心線(古河電
工社製、カーボンコート光ファイバ、250μm径)を
次のように配線した。すなわち、光ファイバ16本を3
00μmピッチで並列し、ポリイミドフィルムの短辺の
両側に各8ポート(各ポートは光ファイバ16本で構
成)を25mmピッチで作製した。各光ファイバはポリ
イミドフィルムの一方の短辺から他方の短辺に配線し、
両側の各ポートへの配線は、設計により各光ファイバ毎
に所望のフリーアクセス配線(128本)とし、光ファ
イバの配線を調整して最大の重なり数が3本となるよう
にした。
【0046】その後、光ファイバを配線したポリイミド
フィルムの周縁部に、シリコーン系の充填剤(コニシ社
製、バスボンド)を塗布して、幅1.5mm、厚さ1m
mの堰状物を形成した。次いで、その内側にシリコーン
ゴム塗布液(東レ・ダウコーニング社製、SE9187
L)を滴下し、25℃で72時間の条件下でシリコーン
ゴムを硬化させて樹脂保護層を形成し、光ファイバをそ
の樹脂保護層によって固定して厚さ1.2mmの光配線
板を作製した。その後、引き出された光ファイバの端部
にMUコネクタを接続して最終製品の光配線板を得た。
【0047】作製した光配線板は、アクリル系粘着剤と
樹脂保護層の接着性が良好で、光ファイバも十分固定さ
れ、配線パターンにおける光ファイバが位置ずれ(配線
パターンの崩れ)もなく、光配線板の屈曲等の変形によ
る破壊に対しても問題がなかった。
【0048】なお、接続した全ての光ファイバの損失を
測定したところ、光コネクタの接続損失も含めて、0.
5dB以下であった。また、作製した光配線板につい
て、75℃、90%RHで5000時間放置の高温多湿
試験、および−40℃から75℃、500回の温度サイ
クル試験を行ったところ、光損失の変化、変動ともに
0.4dB以下であり、光学接続部品として十分使用可
能なことが分かった。
【0049】実施例2 実施例1において、各ポートが8本の光ファイバで構成
され、MUコネクタの代わりにMTコネクタ(8心光コ
ネクタ)を用い、かつ光ファイバを配線する前に片側の
みMTコネクタを接続したものを用い、光ファイバの配
線条件を、全光ファイバの総数が64本であり、かつ光
ファイバの最大の重なり数が2本となるようにした。ま
た、堰状物を幅1.5mm、厚さ500μmとし、樹脂
保護層形成材料として、縮合型のアルコール型シリコー
ンゴム塗布液(東レ・ダウコーニング社製、SE914
0)を用い、25℃で72時間の条件下で硬化させた以
外は、実施例1と同様にして作製した。その後、ポリイ
ミドフィルムの裏面の周縁部にシリコーン系の充填剤
(コニシ社製、バスボンド)を塗布して、幅1.5m
m、厚さ500μmの堰状物を作製し、その内側に、縮
合型のアルコール型シリコーンゴム塗布液(東レ・ダウ
コーニング社製、SE9140)を滴下し、25℃で7
2時間の条件下で硬化させて、厚さ1.2mmの光配線
板を作製した。その後、引き出された光ファイバの端部
にMTコネクタを接続して、最終製品の光配線板を作製
した。
【0050】作製した光配線板は、アクリル系粘着剤と
樹脂保護層の接着性が良好で、光ファイバも十分固定さ
れ、配線パターンにおける光ファイバが位置ずれ(配線
パターンの崩れ)もなく、光配線板の屈曲等の変形によ
る破壊に対しても問題がなかった。
【0051】なお、接続した全ての光ファイバの損失を
測定したところ、光コネクタの接続損失も含めて、0.
6dB以下であった。また、作製した光配線板につい
て、75℃、90%RHで5000時間放置の高温多湿
試験、および−40℃から75℃、500回の温度サイ
クル試験を行ったところ、光損失の変化、変動ともに
0.5dB以下であり、光学接続部品として十分使用可
能なことが分かった。
【0052】実施例3 実施例1において、厚さ125μmのポリイミドフィル
ムの両面に、実施例1で用いたアクリル系粘着剤を厚さ
100μmになるように塗工し、片面に剥離性フィルム
を貼着してフィルム状基材(サイズ210mm×297
mm)を用意した。このポリイミドフィルムの片面に、
実施例1と同様にして光ファイバを配線し、次いでシリ
コーン系の充填剤の代わりに、シリコーンゴム塗布液
(東芝シリコーン社製、TSE3925)を用いて、ポ
リイミドフィルムの周縁に幅1.5mm、厚さ1mmの
堰状物を作製し、その内側に表1のNo.5の処方の接
着付与剤を添加した縮合型のアルコール型シリコーンゴ
ム塗布液を滴下し、25℃で72時間の条件下でシリコ
ーンゴムを硬化させて第1の樹脂保護層を形成し、光フ
ァイバを埋没した状態で固定した。
【0053】その後、ポリイミドフィルムの裏面にある
剥離性フィルムを除去し、粘着剤層上に、光ファイバの
総数が64本であり、かつ光ファイバの最大の重なり数
が2本になるように64本のフリーアクセスの配線を行
った。その後、光ファイバを配線したポリイミドフィル
ムの周縁部にシリコーンゴム塗布液(東芝シリコーン社
製、TSE3925)を用いて、幅1.5mm、厚さ5
00μmの堰状物を形成した。次いで、その内側に表1
のNo.7の処方の接着付与剤を添加した縮合型のアル
コール型シリコーンゴム塗布液を滴下し、25℃で72
時間の条件下でシリコーンゴムを硬化させて第2の樹脂
保護層を形成し、光ファイバを埋没した状態で固定し
て、厚さ1.8mmの光配線板を作製した。その後、引
き出された光ファイバの端部にMUコネクタを接続して
最終製品の光配線板を作製した。
【0054】作製した光配線板は、アクリル系粘着剤と
樹脂保護層の接着性が良好で、光ファイバも十分固定さ
れ、配線パターンにおける光ファイバが位置ずれ(配線
パターンの崩れ)もなく、光配線板の屈曲等の変形によ
る破壊に対しても問題がなかった。
【0055】なお、接続した全ての光ファイバの損失を
測定したところ、光コネクタの接続損失も含めて、0.
7dB以下であった。また、作製した光配線板につい
て、75℃、90%RHで5000時間放置の高温多湿
試験、および−40℃から75℃、500回の温度サイ
クル試験を行ったところ、光損失の変化、変動ともに
0.5dB以下であり、光学接続部品として十分使用可
能なことが分かった。
【0056】実施例4 実施例1で用いたアクリル系粘着剤塗布液を、厚さ75
μmのシリコーン系剥離性フィルムの一面に、乾燥後の
膜厚が100μmになるように塗工して、アクリル系粘
着層を製膜し、シート(サイズ210mm×297m
m)を作製した。これに実施例1と同様にして光ファイ
バを配線した。
【0057】その後、光ファイバを配線した剥離性フィ
ルムの周縁部に、実施例1と同様にして、シリコーン系
の充填剤(コニシ社製、バスボンド)の堰状物を形成
し、その内側に表1のNo.9の処方の接着付与剤を添
加した縮合型のアルコール型シリコーンゴム塗布液を滴
下し、25℃で72時間の条件下でシリコーンゴムを硬
化させて第1の樹脂保護層を形成した。
【0058】次いで、シリコーン系剥離性フィルムを剥
離し、露出した裏面の粘着剤層上に、第2の樹脂保護層
を形成した。すなわち、裏面の粘着剤層の周縁部に、シ
リコーン系の充填剤(コニシ社製、バスボンド)を塗布
して、幅1.5mm、高さ500μmの堰状物を形成
し、その内側に表1のNo.10の処方の接着付与剤を
添加した縮合型のアルコール型シリコーンゴム塗布液を
滴下し、25℃で72時間の条件下でシリコーンゴムを
硬化させて第2の樹脂保護層を形成し、厚さ1.6mm
の光配線板を作製した。その後、引き出された光ファイ
バの端部にMUコネクタを接続して最終製品の光配線板
を得た。
【0059】作製した光配線板は、アクリル系粘着剤と
樹脂保護層の接着性が良好で、光ファイバも十分固定さ
れ、配線パターンにおける光ファイバが位置ずれ(配線
パターンの崩れ)もなく、光配線板の屈曲等の変形によ
る破壊に対しても問題がなかった。
【0060】なお、接続した全ての光ファイバの損失を
測定したところ、光コネクタの接続損失も含めて、0.
4dB以下であった。また、作製した光配線板につい
て、75℃、90%RHで5000時間放置の高温多湿
試験、および−40℃から75℃、500回の温度サイ
クル試験を行ったところ、光損失の変化、変動ともに
0.5dB以下であり、光学接続部品として十分使用可
能なことが分かった。
【0061】
【発明の効果】以上述べたごとく、本発明の光学接続部
品は、接着剤として最も一般的に使用されているアクリ
ル系粘着剤(感圧接着剤)を用いることにより、汎用性
と応力緩和性があるという特徴を持ち、また、半導体封
止材料として、実績のあるシリコーン系材料を樹脂保護
層に用いることにより、信頼性、応力緩和性、耐熱性、
耐寒性、耐湿性、耐薬品性、防塵性、電気絶縁性に優れ
ているという特徴を持つ。また、樹脂保護層に特定のシ
リコーン材料である縮合型のアルコール型シリコーン系
材料を用いているので、樹脂保護層とアクリル系粘着剤
よりなる接着剤層との接着性が改良され、配線パターン
における光ファイバの位置ずれ(配線パターンの崩れ)
がなく、光配線板の屈曲等の変形による破壊に対しても
強靭なものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光学接続部品の一例の一部破砕した
平面図である。
【図2】 図1の光学接続部品の断面図である。
【図3】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図4】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図5】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図6】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図7】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図8】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図9】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図で
ある。
【図10】 本発明の光学接続部品の他の一例の断面図
である。
【符号の説明】
1…フィルム状基材、2,2′,2″,2a…樹脂保護
層、3,3′,3a…接着剤層、4,4′,4″…光フ
ァイバ、5…終端部分、6…光コネクタおよび光モジュ
ール等の光学部品、7…堰状物、8…光学接続部品。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 辰志 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所技術研究所内 Fターム(参考) 2H038 CA38 CA39 CA45 CA74 2H046 AA31

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二次元平面的に配線された、端部に光学
    接続するための終端部分を有する複数の光ファイバ、お
    よび該光ファイバを固定している少なくとも1つの樹脂
    保護層を有する光学接続部品において、該樹脂保護層が
    脱アルコールによる縮合反応が進行して硬化するシリコ
    ーン系材料より形成され、接着剤層を介して基材または
    他の樹脂保護層と接合しており、該接着剤層がアクリル
    系粘着剤よりなることを特徴とする光学接続部品。
  2. 【請求項2】 光ファイバを固定している樹脂保護層
    が、基材の両面にそれぞれ接着剤層を介して接合してい
    る請求項1記載の光学接続部品。
  3. 【請求項3】 光ファイバを固定している複数の樹脂保
    護層が、接着剤層を介して接合している請求項1記載の
    光学接続部品。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の複数の光学接続部品が、
    シリコーン系粘着剤よりなる接着剤層を介して接合して
    積層体を形成したことを特徴とする光学接続部品。
  5. 【請求項5】 樹脂保護層中に接着付与剤が含有される
    ことを特徴とする請求項1記載の光学接続部品。
  6. 【請求項6】 接着付与剤として、下記一般式(I)で
    示される化合物を含有することを特徴とする請求項5記
    載の光学接続部品。 【化1】 (式中、Xは、塩素原子、ビニル基、メタクリル基、エ
    ポキシ基、アミノ基またはメルカプト基を表し、Rはハ
    ロゲン原子または炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、
    Yは炭素数1〜4の炭化水素基を表し、nは1〜10の
    整数を表し、mは1〜3の整数を表す。)
JP31814999A 1999-11-09 1999-11-09 光学接続部品 Expired - Fee Related JP3713170B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31814999A JP3713170B2 (ja) 1999-11-09 1999-11-09 光学接続部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31814999A JP3713170B2 (ja) 1999-11-09 1999-11-09 光学接続部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001133638A true JP2001133638A (ja) 2001-05-18
JP3713170B2 JP3713170B2 (ja) 2005-11-02

Family

ID=18096046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31814999A Expired - Fee Related JP3713170B2 (ja) 1999-11-09 1999-11-09 光学接続部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3713170B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3713170B2 (ja) 2005-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3702134B2 (ja) 光学接続部品の作製方法
EP1103832B1 (en) Optical interconnection apparatus and method of fabricating same
JP3872984B2 (ja) 光学接続部品
US6567603B1 (en) Optical interconnection apparatus and process for fabrication of the same
JP3326403B2 (ja) 光学接続部品
EP1361464B1 (en) Optical interconnection apparatus
KR100389457B1 (ko) 광학접속부품
JP3326397B2 (ja) 光学接続部品
JP3326401B2 (ja) 光学接続部品
JP2001133638A (ja) 光学接続部品
JP3356678B2 (ja) 光学接続部品およびその作製方法
JP2000352626A (ja) 光学接続部品
JP3609942B2 (ja) 光学接続部品およびその作製方法
JP3326402B2 (ja) 光学接続部品
JP3769165B2 (ja) 光学接続部品およびその作製方法
JP3704517B2 (ja) 光学接続部品およびその作製方法
JP2000121879A (ja) 光学接続部品およびその作製方法
JP3545261B2 (ja) 光学接続部品

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041102

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050816

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080826

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090826

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100826

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110826

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110826

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120826

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120826

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130826

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130826

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130826

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees