JP2001133150A5 - - Google Patents

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JP2001133150A5
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【書類名】 明細書
【発明の名称】 旋回気流式乾燥機
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液状、塊状或いは粉状の原料を乾燥機本体内部で熱風気流中に高速旋回移動させながら、攪拌、混合、分散及び粗砕することにより乾燥させる旋回気流式乾燥機において、縦向き円筒形の乾燥機本体の内側壁に逆円錐状の傾斜面を形成し、乾燥機本体の底部に原料を高速旋回移動させるための熱風を供給する熱風供給口を設け、乾燥機本体の上部に乾燥品を排出する排出口を設けてなることを特徴とする旋回気流式乾燥機。
【請求項2】 液状、塊状或いは粉状の原料を乾燥機本体内部で熱風気流中に高速旋回移動させながら、多数のボールで攪拌、混合、分散及び粗砕することにより乾燥させる旋回気流式乾燥機において、縦向き円筒形の乾燥機本体の内側壁に逆円錐状の傾斜面を形成し、乾燥機本体の底部にボール及び原料を高速旋回移動させるための熱風を供給する熱風供給口を設け、乾燥機本体の上部に乾燥品を排出する排出口を設けてなることを特徴とする旋回気流式乾燥機。
【請求項3】 逆円錐状の傾斜面が垂線に対して5°〜45°で傾斜していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の旋回気流式乾燥機。
【請求項4】 乾燥機本体を上半部と下半部とに分離可能とし、下半部の内側壁に逆円錐状の傾斜面を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の旋回気流式乾燥機。
【請求項5】 乾燥品の排出口が、乾燥品を上方に排出する頂部排出口又は乾燥品を側方に排出する側部排出口の少なくとも一方で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の旋回気流式乾燥機。
【請求項6】 熱風を乾燥機本体の接線方向から送り込むための熱風供給口を乾燥機本体の壁面の1箇所又は複数箇所に設置してなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の旋回気流式乾燥機。
【請求項7】 乾燥機本体の側部に乾燥機本体の接線方向から補助熱風を送り込むための補助熱風供給口を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の旋回気流式乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、旋回気流式乾燥機に関し、詳しくは液状、塊状或いは粉状の原料を乾燥機本
体内部で熱風気流中に高速旋回移動させながら、多数のボールで攪拌、混合、分散及び粗砕することにより乾燥させるための旋回気流式乾燥機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、生オカラをゴミとして捨てずに、乾燥機で乾燥させることにより、新たな食品素材(乾燥オカラ)として有効利用を図ることが試みられている。
【0003】
従来の生オカラの乾燥方式の一例として、例えば図12に示す熱風による気流式乾燥機40が知られている。この気流式乾燥機40は、下半部が横向き円筒形の乾燥ドラム41で構成され、上半部が縦長角型の分級チャンバー42で構成されており、乾燥ドラム41の上部と分級チャンバー42の下部とが連通路43を介して上下に接続されている。乾燥ドラム41内には多数のボール3が収納され、原料となる生オカラを原料投入口44から乾燥ドラム41内に投入すると共に、熱風供給口45から熱風を吹き込み、乾燥ドラム41内でボール3及び原料を熱風に乗せて送り上げながら、ボール3により原料を攪拌、混合、分散及び粗砕させて分級チャンバー42内に送り込み、水分が蒸発して軽くなった乾燥品(乾燥オカラ)を排出口45から排出するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の気流式乾燥機では、横向き円筒状の乾燥ドラム41と縦長角型の分級チャンバー42の構造が複雑で、コストアップを招くだけでなく、乾燥ドラム41は横向き円筒形をしているため、処理容量を大きくしようとすれば乾燥ドラム41の幅を広げることで対処しなければならないため、大量処理は困難である。また、分級チャンバー42は複雑な形状をしているため、分級チャンバー42内の乾燥品の分散にムラがあり、これが乾燥品の乾燥ムラの原因となる。さらに、乾燥ドラム41から分級チャンバー42への原料の移動は、当初、乾燥ドラム41内を旋回移動し、分級チャンバー42内の下端に衝突して分級チャンバー42内を垂直に上昇分散するという経路を辿るために、エネルギーロスが生じるという問題もある。
【0005】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、構造が簡単でしかも低コストで、乾燥機本体の小型化を容易に図ることができ、しかも、乾燥状態を均一にでき、食品素材の場合は規格に合格できる品質を維持でき、そのうえメンテナンス性が良好な旋回気流式乾燥機を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明にあっては、液状、塊状或いは粉状の原料4を乾燥機本体2内部で熱風気流中に高速旋回移動させながら、攪拌、混合、分散及び粗砕することにより乾燥させる旋回気流式乾燥機において、縦向き円筒形の乾燥機本体2の内側壁5に逆円錐状の傾斜面6を形成し、乾燥機本体2の底部7に原料4を高速旋回移動させるための熱風を供給する熱風供給口8を設け、乾燥機本体2の上部9に乾燥品を排出する排出口11を設けることを特徴としており、このように構成することで、乾燥機本体2の構造を簡単にしながら、逆円錐状の傾斜面6によって原料4がサイクロン状に高速旋回移動して、原料4への熱の伝播が効率良く行われるようになり、そのうえ原料4は粗砕されるので、伝熱面積がより増加して熱効率が一層高くなる。さらに乾燥機本体2が逆円錐状をしていることから、円筒断面の空洞風速は乾燥機本体2の下部から上部に上がるにつれて減速し、また旋回流速も低下してくるため、乾燥機本体2内の乾燥品の分散状態が均一になり、乾燥品の乾燥状態を均一にさせることができる。そのうえ乾燥品は乾燥機本体2の上部に設けた排出口11から速やかに排出されるので、熱による物性変化を起こし難いものとなる。
【0007】
また本発明にあっては、液状、塊状或いは粉状の原料4を乾燥機本体2内部で熱風気流中に高速旋回移動させながら、多数のボール3で攪拌、混合、分散及び粗砕することにより乾燥させる旋回気流式乾燥機において、縦向き円筒形の乾燥機本体2の内側壁5に逆円錐状の傾斜面6を形成し、乾燥機本体2の底部7にボール3及び原料4を高速旋回移動させるための熱風を供給する熱風供給口8を設け、乾燥機本体2の上部9に乾燥品を排出する排出口11を設けることを特徴としており、このように構成することで、乾燥機本体2の構造を簡単にしながら、逆円錐状の傾斜面6によってボール3及び原料4がサイクロン
状に高速旋回移動して、ボール3から原料4への熱の伝播が効率良く行われるようになり、そのうえ原料4はボール3との衝突等によって粗砕されるので、伝熱面積がより増加して熱効率が一層高くなる。
【0008】
また上記逆円錐状の傾斜面6が垂線Mに対して5°〜45°で傾斜しているのが好ましく、この場合、熱風気流によってボール3が傾斜面6に沿ってスムーズに上昇でき、且つある高さでスムーズに落下できるようになり、乾燥機本体2内部に対流が発生してボール3から原料4への熱風の伝播が効率良く行われるようになる。
【0009】
また、上記乾燥機本体2を上半部2aと下半部2bとに分離可能とし、下半部2bの内側壁5に逆円錐状の傾斜面6を形成するのが好ましく、この場合、磨耗しやすい下半部2bのメンテナンスが容易となり、また下半部2bのみの交換も容易且つ低コストで行えるようになる。
【0010】
また、上記乾燥品の排出口11が、乾燥品を上方に排出する頂部排出口12又は乾燥品を側方に排出する側部排出口13の少なくとも一方で構成されているのが好ましく、この場合、粒度の小さな乾燥品は上方に開口した頂部排出口12から排出され、粒度の大きな乾燥品は側方に開口した側部排出口13から排出されるので、乾燥品の粒度の種類に容易に対応できるようになる。
【0011】
また、上記熱風を乾燥機本体2の接線方向Nから送り込むための熱風供給口8を乾燥機本体2の壁面7aの1箇所又は複数箇所に設置するのが好ましく、この場合、乾燥機本体2内部により安定したサイクロン状の旋回流を発生させることができる。
【0012】
また、上記乾燥機本体2の側部に乾燥機本体2の接線方向Nから補助熱風ハを送り込むための補助熱風供給口15を備えているのが好ましく、この場合、乾燥機本体2内部にさらに安定したサイクロン状の旋回流を発生させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0014】
本実施形態の旋回気流式乾燥機1は、図1に示すように、乾燥機本体2が縦向きの円筒状に形成されている。本例では、乾燥機本体2が直円筒状の上半部2aと逆円錐状の下半部2bとに分離可能とされており、通常の使用時は上半部2aと下半部2bとの突き合わせ部分が着脱可能な係合手段(図示せず)によって隙間なく接合されている。逆円錐状の下半部2bの内側壁5には逆円錐状の傾斜面6が形成されており、下半部2bの底部7に熱媒体としての多数のボール3が投入されている。なお下半部2bの有効高さ寸法は例えば生オカラ100kg/hにおいては約1m程度であるが、特に限定されない。
【0015】
上記逆円錐状の傾斜面6は、例えば図1の垂線Mに対して5°〜45°の角度θで傾斜している。この範囲内であれば熱風気流によりボール3が傾斜面6に沿ってスムーズに上昇でき、且つある高さでスムーズに落下できるようになる。傾斜面6の角度が5°よりも小さすぎると、ボール3が上昇しにくくなり、また45°よりも大きすぎると上昇したまま落下しなくなるという不都合が生じるためである。
【0016】
熱媒体としてのボール3は、例えば風速15〜40m/sec程度の熱風によって逆円錐状の傾斜面6上を高速旋回運動できるものが用いられる。ボール3の材質は、例えばセラミックが用いられる。セラミックボールを用いることで畜熱効果と遠赤外線効果とが得られる。もちろん、ボール3の材質はこれには限定されず、例えば窒化けい素製、ジルコニア製、アルミナ製等を用いることもできる。窒化けい素ボールの場合は非酸化物系原料4の粗砕、分散、混合用に適している。ジルコニア製ボールの場合はSiO、Al成分の混入を嫌う粗砕、分散用に適しており、特に高粘性での湿式粗砕、分散にも威力を発揮する。アルミナ製ボールの場合は耐磨耗性に優れているという利点がある。また、ボール3による原料4の攪拌、混合、分散及び粗砕を効率良く行うためには、ボール3の球径は約0.5mm〜10mm程度が好ましい。
【0017】
乾燥機本体2の底部7の壁面7aには、逆円錐状の傾斜面6の下端部に面して熱風供給口8が設けられている。熱風供給口8は、図2に示すように、ダクト部14を介して熱風発生装置16に連通している。熱風発生装置16は、送風機17からの空気をバーナーにより加熱する方式であるが、各種の高温ガスを用いる方式であってもよい。また、ボール
3及び原料4の旋回速度を高速化するためには、熱風の風速は約15〜40m/sec程度が好ましい。
【0018】
上記熱風供給口8に通じるダクト部14の途中には、投入ホッパー18、原料供給スクリュー18a及びエアシール用原料供給ロータリーバルブ25″が設けられている。この投入ホッパー18から原料4を投入すると、原料供給スクリュー18aにより原料4が定量的に切り出され、エアシール用原料供給ロータリーバルブ25″を経て乾燥機本体2内部に送り込まれるようになっている。本例では、熱風供給口8は、図1に示すように、乾燥機本体2の壁面7aの接線方向Nに向かって開口している。これにより熱風は乾燥機本体2の接線方向Nから乾燥機本体2内部に送り込まれて、サイクロン状に強制旋回流を発生させるものである。さらに乾燥機本体2の底部7の中心からずれた位置には、円錐状のコーン部19を立設してあり、コーン部19の外周部が環状のボール循環通路20となっている。ここでは図3に示すように、ボール循環通路20の下面20aを熱風供給口8から離れるにつれて徐々に高くなるような上り勾配Aに形成してある。これにより、ボール循環通路20の上り勾配Aによって熱風による上昇旋回流が発生し易い構造となっている。
【0019】
乾燥機本体2の上半部2aは、図1に示すように、直円筒状に形成されており、その頂部中央には上方10に向けて開口したパイプ状の頂部排出口12が設けられており、粒度の小さな乾燥品(例えば150μm以下)の排出に用いられる。また、上半部2aの側部には側方に向けて側部排出口13が開口しており、この側部排出口13が粒度の大きな乾燥品(例えば150μm以上)の排出に用いられる。ここでは、上半部2aの外側部に取り付けられた側部製品排出口21の側面開口部22に側部排出口13が連通しており、側面開口部22よりも低い位置に下面開口部23が開口している。上記頂部排出口12から排出される乾燥品はサイクロン集塵機24により捕集されて製品排出ロータリーバルブ25から排出される。一方、側部製品排出口21から排出される乾燥品は製品排出ロータリーバルブ25′から直接排出される。なお乾燥品の集塵機としてバッグフィルターなどを使用することもできる。
【0020】
次に、本発明の乾燥機1の動作の一例を説明する。図2の熱風発生装置16から発生した熱風を乾燥機本体2内に供給すると、乾燥機本体2の底部7のコーン部19外周に設けたボール循環通路20の上り勾配Aに沿ってボール3が浮遊しながら高速回転をはじめ、この高速旋回移動によって発生した遠心力によってボール3は逆円錐状の傾斜面6を高速旋回しながら上昇していき、ある高さまで上昇して遠心力が弱まると失速して落下し、再び熱風により高速旋回移動を繰り返す。この状態で、生オカラ(原料4)を投入ホッパー18から投入すると、熱風によって生オカラが乾燥機本体2内に送り込まれて、図4に示すように、多数のボール3によってサイクロン状に旋回しながら上昇する。
【0021】
このとき、原料4は、ボール3の流動、乾燥機本体2の傾斜面6との衝突により攪拌、混合、分散及び粗砕される。また、原料4が旋回流で高速移動しているときは、熱風により加熱されたボール3と一種の流動層を形成して、原料4はボール3との間で熱交換され、さらに熱風との間でも熱交換され、さらに熱風により加熱された逆円錐状の傾斜面6との間でも熱交換されて乾燥されるので、熱効率が高くなる。しかも逆円錐状の傾斜面6は垂線Mに対して5°〜45°で傾斜しているので、熱風気流によってボール3がスムーズに上昇でき、且つある高さでスムーズに落下できるようになり、これにより乾燥機本体2内部に対流が発生してボール3から原料4への熱風の伝播が一層効率良く行われ、原料4はボール3への付着と剥離を繰り返しながら乾燥が進んでいく。また原料4が食品素材の場合には滅菌効果も同時に得られるようになる。さらに原料4はボール3及び逆円錐状の傾斜面6との衝突によって粗砕されるので、伝熱面積がより増加することとなり、熱効率が一層高くなる。
【0022】
原料4の乾燥が完了すると加熱された乾燥品(乾燥オカラ)は上部の排出口11へ向かって上昇する。このときボール3表面に乾燥品が付着していても、ボール3同士の衝突や乾燥機本体2の内側壁5との衝突等によってボール3表面から簡単に剥離されることとなる。しかも乾燥機本体2は縦向き円筒形をしているので、円筒断面の空洞風速は乾燥機本
体2の下部から上部に上がるにつれて減速し、また旋回流速も上部になるほど低下してくるため、乾燥機本体2内の上部での原料4の浮遊時間が長くなり、結果的に乾燥機本体2内部の乾燥品の分散状態が均一になり、乾燥品の乾燥状態を均一にさせることができる。この乾燥品は乾燥機本体2の頂部に設けた頂部排出口12からサイクロン集塵機24に排出される。従って、エネルギーロスが生じることもなく、また原料4が食品素材にあっては、熱による物性変化を起こしにくくなり、食品素材としての規格に合格できる品質を維持できるようになる。また、乾燥機本体2の側部に側部製品排出口21を設けておくことにより、粒度の大きな乾燥品(約150μm以上)の排出も可能となる。
【0023】
上記のように、ボール3は逆円錐状の傾斜面6に沿って上昇と落下とを繰り返しながら、次々と原料4を乾燥させていくことができるので、原料4の投入から乾燥、排出までの一連の処理を瞬時に且つ連続して行うことが可能となる。本発明者の実験によれば原料4の投入から乾燥、排出までに要する一連の処理時間は約3秒程度で済むことが確認された。
【0024】
また、乾燥機本体2を縦向き円筒形とし、底部7に熱風供給口8を設け、上部9に排出口11を設けたので、構造が簡単でコストダウンを図ることができる。なお逆円錐状の傾斜面6はボール3の高速旋回運動によって磨耗が激しいために、定期的なメンテナンスが必要であるが、本例では、乾燥機本体2を上半部2aと下半部2bとに分離可能とし、下半部2bの内側壁5に逆円錐状の傾斜面6を設けているので、下半部2bのメンテナンスがきわめて容易となり、また下半部2bを交換する際にも、上半部2aを残して下半部2bのみを交換すればよいので、交換に要するコストを低く抑えることができる。なお、乾燥機本体2の上半部2a及び側部製品排出口21は省略可能である。
【0025】
また、前記実施形態では、乾燥機本体2の頂部に上向きに開口した頂部排出口12を設けたが、これに代えて、図5に示すように、乾燥機本体2の壁面の接線方向から横方向に向けて開口した側部排出口13を設けるようにしてもよい。このように乾燥品の排出方向を上向きではなく、横向きにすることで、乾燥品は乾燥機本体2内部の旋回気流に合わせて排出されるようになり、これによって乾燥機本体2内部での原料4の滞留時間を一定にすることができる。
【0026】
前記実施形態では、原料4の生オカラを乾燥して乾燥オカラを得る場合を説明したが、原料4の種類は特に限定されず、湿潤時の状態で液状、塊状あるいは粉状のものなど、広範囲の原料4を使用できる。また、大きな塊状の原料4の場合には、予め解砕機などを用いて粉粒状に分散したものを投入ホッパー18から投入するようにしてもよい。
【0027】
また前記実施形態では、熱風供給口8のダクト部14から原料4を投入する場合を説明したが、原料4の投入経路は特に限定されず、原料4の種類(液状、塊状、粉状等)に応じて選択される。例えば原料4が液状の場合は、図6に示すように、乾燥機本体2の上部9から乾燥機本体2内部に液滴用のノズル26を挿入し、ノズル26の先端から液状の原料4をボール3に向かって滴下させることにより、液状の原料4をボール3表面に付着させる。これにより、前述したようにボール3同士の衝突及び傾斜面6との衝突により乾燥品が剥離することにより、液状物の乾燥が均一に行われることとなる。なお、ノズル26の挿入位置は必ずしも乾燥機本体2の上部ではなく、側部であってもよいものである。いずれの場合も液状の原料をタンクに収納し、ポンプを用いてノズル26内に液状の原料を圧送する方法を採用できる。
【0028】
前記実施形態では熱風供給口8は、乾燥機本体2の壁面7aの1箇所に設置したが、図7に示すように、乾燥機本体2の底部7の内径の大きさに応じて、壁面7aの周方向に間隔をあけて複数個設置してもよい。この場合、各熱風供給口8をそれぞれ乾燥機本体2の接線方向Nに向けて設置することで、乾燥機本体2の接線方向Nに沿って複数箇所から熱風が送り込まれることとなり、逆円錐状をした乾燥機本体2内部により安定したサイクロン状の旋回流を発生させることができる。
【0029】
さらに、図8に示すように、乾燥機本体2の側部に乾燥機本体2の接線方向から補助熱風ハを送り込むための補助熱風供給口15を設けるようにしてもよい。この場合、補助熱風ハによって乾燥機本体2内部により安定したサイクロン状の旋回流を発生させることが
でき、乾燥効率を向上させることができる。なお補助熱風供給口15への補助熱風ハの供給は図1の熱風発生装置16から行ってもよいが、別の熱源から供給するようにしてもよい。
【0030】
また前記実施形態では、逆円錐状の傾斜面6を下端部から上端部に至るまで真っ直ぐ傾斜させた場合を説明したが、図9(a)のように円弧面6aで形成してもよいものである。また、傾斜面6に沿ってボール3が上昇しやすくするために、角度を2段階(或いは3段階以上)で異ならせるようにしてもよい。ここで図9(b)は、上側の傾斜面6bの傾斜角度を下側の傾斜面6cよりも小さくした場合を示し、図9(c)は上側の傾斜面6dの傾斜角度を下側の傾斜面6eよりも大きくした場合を示している。図9(c)では傾斜面6eによってボール3の滞留時間を長くすることができる。つまり傾斜面6a〜6eは大略的に逆円錐状をしていればよく、その傾斜の大きさは適宜変更可能である。
【0031】
また前記実施形態では、乾燥機本体2の逆円錐状の傾斜面6の下端部に面して熱風供給口8を設置した場合を説明したが、図10(a)〜(c)に示すように、乾燥機本体2の底部7に熱風チャンバー32を設け、熱風チャンバー32の天井開口面に多数の羽根板30を放射状に並設して各羽根板30間をそれぞれ熱風吐出用のスリット31とし、さらに加えて、各羽根板30をそれぞれ同方向に傾斜させて、スリット31からの熱風の向きを傾斜させてある。なお、図10(d)に示す羽根板30の高さ(熱風吐出口の開口寸法B)は例えば0.5〜2mm程度とする。このように傾斜した羽根板30間のスリット31から矢印イで示す方向に熱風を吐出させるようにしたことで、乾燥機本体2の底部7全体において矢印ロで示すように、均一なサイクロン状の熱風旋回気流を発生させることができるようになる。また、スリット31の大きさはボール3の粒径よりも小さく設定されており、ボール3が熱風チャンバー32内に落ち込まないようにしてある。なお、羽根板30に代えて、図11に示すパンチングプレート33を用い、ボール3の粒径よりも小さいパンチ孔からなる熱風吐出口34を斜め方向にそれぞれ傾斜させるようにしてもよく、この場合においても、乾燥機本体2の底部7全体において均一なサイクロン状の熱風旋回気流を発生させることができるようになり、またパンチング加工によって熱風吐出口34の形成が容易となり、製造コストも安価で済むようになる。
【0032】
本発明の旋回気流式乾燥機1の用途は、熱風による乾燥に限定されるものではなく、冷風により原料4を冷却するための冷却装置としても使用できるものである。さらに、乾燥機本体2内部に消毒液(例えばクレゾール等)を注入することにより消毒装置として使用することも可能である。
【0033】
さらに本発明の旋回気流乾燥機は焼却炉としても使用可能である。例えば図8において示した補助熱風供給口15に代えてバーナーを取り付けることによって、乾燥機本体2の内部で浮遊している乾燥品を焼却することができる。この場合、仮に原料4が湿潤状態にあっても、ボール3や熱風によって乾燥されて下部から上部に浮遊してくるので、バーナーによって効率良く焼却することができるものとなる。
【0034】
【発明の効果】
上述のように請求項1記載の発明にあっては、液状、塊状或いは粉状の原料を乾燥機本体内部で熱風気流中に高速旋回移動させながら、攪拌、混合、分散及び粗砕することにより乾燥させる旋回気流式乾燥機において、縦向き円筒形の乾燥機本体の内側壁に逆円錐状の傾斜面を形成し、乾燥機本体の底部に原料を高速旋回移動させるための熱風を供給する熱風供給口を設け、乾燥機本体の上部に乾燥品を排出する排出口を設けたので、逆円錐状の傾斜面によって原料がサイクロン状に高速旋回移動して原料への熱の伝播が効率良く行われるようになり、そのうえ原料が食品素材である場合の滅菌効果も同時に得られるようになる。さらに乾燥機本体が逆円錐状をしていることから、乾燥機本体内の乾燥品の分散状態が均一になり、乾燥品の乾燥状態を均一にさせることができると共に、乾燥品は乾燥機本体の上部に設けた排出口から速やかに排出されることとなるので、熱による物性変化を起こし難いものとなり、食品素材の場合には規格に合格できる品質を維持できるようになる。また乾燥機本体を縦向き円筒形とし、下部に熱風供給口、上部に排出口を設けだけの簡単な構造であるので、コストダウンを図ることができると共に、乾燥機本体の小型化
を図ることが容易となる。しかも原料が移動する経路が短くなるので、エネルギーロスが生じなくなり、熱効率も良くなる。
【0035】
また請求項2記載の発明にあっては、液状、塊状或いは粉状の原料を乾燥機本体内部で熱風気流中に高速旋回移動させながら、多数のボールで攪拌、混合、分散及び粗砕することにより乾燥させる旋回気流式乾燥機において、縦向き円筒形の乾燥機本体の内側壁に逆円錐状の傾斜面を形成し、乾燥機本体の底部にボール及び原料を高速旋回移動させるための熱風を供給する熱風供給口を設け、乾燥機本体の上部に乾燥品を排出する排出口を設けたので、逆円錐状の傾斜面によってボール及び原料がサイクロン状に高速旋回移動して、ボールから原料への熱の伝播が効率良く行われるようになり、そのうえ原料はボールとの衝突等によって粗砕されるので、伝熱面積がより増加することとなり、熱効率が一層高くなり、原料が食品素材である場合の滅菌効果も同時に得られるようになる。
【0036】
また請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の効果に加えて、逆円錐状の傾斜面が垂線に対して5°〜45°で傾斜しているので、熱風気流によってボールが傾斜面に沿ってスムーズに上昇でき、且つある高さでスムーズに落下できるようになり、これにより乾燥機本体内部に対流が発生してボールから原料への熱風の伝播が効率良く行われるようになる。
【0037】
また、請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の効果に加えて、乾燥機本体を上半部と下半部とに分離可能とし、下半部の内側壁に逆円錐状の傾斜面を形成したので、磨耗しやすい下半部のメンテナンスが容易となり、また下半部を交換する際にも、上半部を残して下半部のみを交換すればよいので、交換に要するコストを低く抑えることができる。
【0038】
また、請求項5記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の効果に加えて、乾燥品の排出口が、乾燥品を上方に排出する頂部排出口又は乾燥品を側方に排出する側部排出口の少なくとも一方で構成されているので、粒度の小さな乾燥品は上方に開口した頂部排出口から排出されるようになり、一方、粒度の大きな乾燥品は側方に開口した側部排出口から排出されるようになり、乾燥品の粒度の種類に容易に対応できるようになる。
【0039】
また、請求項6記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の効果に加えて、熱風を乾燥機本体の接線方向から送り込むための熱風供給口を乾燥機本体の壁面の1箇所又は複数箇所に設置したので、乾燥機本体内部により安定したサイクロン状の旋回流を発生させることができる。
【0040】
また、請求項7記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の効果に加えて、乾燥機本体の側部に乾燥機本体の接線方向から補助熱風を送り込むための補助熱風供給口を備えているので、乾燥機本体内部にさらに安定したサイクロン状の旋回流を発生させることができ、乾燥効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施形態の一例を示す斜視図である。
【図2】
同上の旋回気流式乾燥機の説明図である。
【図3】
(a)(b)は同上の逆円錐状の傾斜面の正面図及び背面図である。
【図4】
(a)は同上のボール及び原料の高速旋回移動の模式図、(b)はボール表面に原料が付着した状態の模式図である。
【図5】
他の実施形態の斜視図である。
【図6】
更に他の実施形態の斜視図である。
【図7】
更に他の実施形態の概略平面図である。
【図8】
(a)は更に他の実施形態の側面図、(b)は概略平面図である。
【図9】
(a)〜(c)は同上の逆円錐状の傾斜面の変形例の説明図である。
【図10】
(a)は更に他の実施形態の平面図、(b)は側面図、(c)はスリットを説明する側面図、(d)はスリットの高さの説明図である。
【図11】
更に他の実施形態の斜視図である。
【図12】
従来の気流式乾燥機の説明図である。
【符号の説明】
1 旋回気流乾燥機
2 乾燥機本体
3 ボール
4 原料
5 内側壁
6 傾斜面
7 底部
7a 壁面
8 熱風供給口
9 上部
11 排出口
12 頂部排出口
13 側部排出口
15 補助熱風供給口
M 垂線
N 接線方向
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