JP2001132705A - 油圧シリンダの故障診断装置 - Google Patents
油圧シリンダの故障診断装置Info
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- JP2001132705A JP2001132705A JP31731799A JP31731799A JP2001132705A JP 2001132705 A JP2001132705 A JP 2001132705A JP 31731799 A JP31731799 A JP 31731799A JP 31731799 A JP31731799 A JP 31731799A JP 2001132705 A JP2001132705 A JP 2001132705A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 油圧回路を介して並列的に接続した複数本の
油圧シリンダの故障診断を容易に行なえる油圧シリンダ
の故障診断装置を提供する。 【解決手段】 一対の油圧シリンダ7,8を油圧回路1
1,12を介して並列的に接続し、各油圧シリンダ7,
8にその油圧室内の金属粉等を吸着するマグネット1
7,18をそれぞれ着脱可能に取付けた。これにより、
例えば油圧シリンダ7,8のいずれか一方にシール機構
の損傷等の故障が発生した場合、各マグネット17,1
8をシリンダチューブから取外し、そこに吸着されてい
る金属粉の量を確認することにより、どちらの油圧シリ
ンダ7,8に故障が発生したかを容易に判定できる。
油圧シリンダの故障診断を容易に行なえる油圧シリンダ
の故障診断装置を提供する。 【解決手段】 一対の油圧シリンダ7,8を油圧回路1
1,12を介して並列的に接続し、各油圧シリンダ7,
8にその油圧室内の金属粉等を吸着するマグネット1
7,18をそれぞれ着脱可能に取付けた。これにより、
例えば油圧シリンダ7,8のいずれか一方にシール機構
の損傷等の故障が発生した場合、各マグネット17,1
8をシリンダチューブから取外し、そこに吸着されてい
る金属粉の量を確認することにより、どちらの油圧シリ
ンダ7,8に故障が発生したかを容易に判定できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベル等の
建設機械に設けられる油圧シリンダの故障診断装置に係
り、特に、油圧回路を介して並列的に接続された複数本
の油圧シリンダの故障診断を行なう油圧シリンダの故障
診断装置に関する。
建設機械に設けられる油圧シリンダの故障診断装置に係
り、特に、油圧回路を介して並列的に接続された複数本
の油圧シリンダの故障診断を行なう油圧シリンダの故障
診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧シリンダにより駆動される機構を備
えた建設機械として、例えば油圧ショベルがある。図2
はこの種の油圧ショベルの構成を示す側面図、図3は図
2の油圧ショベルの油圧回路図であり、図2に示す油圧
ショベルは、下部走行体1と、この下部走行体1上に旋
回可能に搭載された上部旋回体2と、この上部旋回体2
の前部に回転可能に取付けられた作業機、例えばバック
ホウフロント3とからなっている。バックホウフロント
3は、ブーム4とアーム5およびバケット6などの複数
の可動部材から構成されており、特に大型油圧ショベル
の場合、ブーム4に最も大きな荷重が作用することか
ら、ブーム4は2本の油圧シリンダ7,8で駆動され、
他のアーム5およびバケット6はそれぞれ油圧シリンダ
9,10により駆動される。図3に示すように、ブーム
4用の油圧シリンダ7,8は、油圧回路11,12およ
びコントロールバルブ13を介して油圧ポンプ14と油
圧タンク15とに接続されており、図示を省略したが他
の油圧シリンダ9,10も同様である。ブーム4用の油
圧シリンダ7,8はパラレル接続されており、すなわ
ち、ボトム側(下側)同士が自重保持側の油圧回路11
を介して互いに接続され、ロッド側(上側)同士が他の
油圧回路12を介して互いに接続されている。
えた建設機械として、例えば油圧ショベルがある。図2
はこの種の油圧ショベルの構成を示す側面図、図3は図
2の油圧ショベルの油圧回路図であり、図2に示す油圧
ショベルは、下部走行体1と、この下部走行体1上に旋
回可能に搭載された上部旋回体2と、この上部旋回体2
の前部に回転可能に取付けられた作業機、例えばバック
ホウフロント3とからなっている。バックホウフロント
3は、ブーム4とアーム5およびバケット6などの複数
の可動部材から構成されており、特に大型油圧ショベル
の場合、ブーム4に最も大きな荷重が作用することか
ら、ブーム4は2本の油圧シリンダ7,8で駆動され、
他のアーム5およびバケット6はそれぞれ油圧シリンダ
9,10により駆動される。図3に示すように、ブーム
4用の油圧シリンダ7,8は、油圧回路11,12およ
びコントロールバルブ13を介して油圧ポンプ14と油
圧タンク15とに接続されており、図示を省略したが他
の油圧シリンダ9,10も同様である。ブーム4用の油
圧シリンダ7,8はパラレル接続されており、すなわ
ち、ボトム側(下側)同士が自重保持側の油圧回路11
を介して互いに接続され、ロッド側(上側)同士が他の
油圧回路12を介して互いに接続されている。
【0003】このような油圧ショベルでは、コントロー
ルバルブ13のブーム上げ操作により、油圧ポンプ14
から吐出される高圧の作動油がコントロールバルブ13
と自重保持側の油圧回路11を介して油圧シリンダ7,
8のボトム側(下側)に流入すると共に、油圧シリンダ
7,8のロッド側(上側)から作動油が流出して他の油
圧回路12とコントロールバルブ13を介して油圧タン
ク15に戻ることにより、油圧シリンダ7,8が伸長し
てブーム4が上昇する。その反対に、コントロールバル
ブ13のブーム下げ操作により、油圧シリンダ7,8の
ボトム側(下側)から作動油が流出して油圧タンク15
に戻ると共に、油圧シリンダ7,8のロッド側(上側)
に作動油が流入することにより、油圧シリンダ7,8が
縮んでブーム4が下降する。また、油圧シリンダ7,8
の内部に設けられる図示しないシール機構により内部リ
ーク(油漏れ)が防止されているので、バックホウフロ
ント3の自重等により油圧シリンダ7,8が縮む方向に
負荷16が掛かっているにも拘らず、コントロールバル
ブ13の中立時には油圧シリンダ7,8が停止状態に保
たれる。
ルバルブ13のブーム上げ操作により、油圧ポンプ14
から吐出される高圧の作動油がコントロールバルブ13
と自重保持側の油圧回路11を介して油圧シリンダ7,
8のボトム側(下側)に流入すると共に、油圧シリンダ
7,8のロッド側(上側)から作動油が流出して他の油
圧回路12とコントロールバルブ13を介して油圧タン
ク15に戻ることにより、油圧シリンダ7,8が伸長し
てブーム4が上昇する。その反対に、コントロールバル
ブ13のブーム下げ操作により、油圧シリンダ7,8の
ボトム側(下側)から作動油が流出して油圧タンク15
に戻ると共に、油圧シリンダ7,8のロッド側(上側)
に作動油が流入することにより、油圧シリンダ7,8が
縮んでブーム4が下降する。また、油圧シリンダ7,8
の内部に設けられる図示しないシール機構により内部リ
ーク(油漏れ)が防止されているので、バックホウフロ
ント3の自重等により油圧シリンダ7,8が縮む方向に
負荷16が掛かっているにも拘らず、コントロールバル
ブ13の中立時には油圧シリンダ7,8が停止状態に保
たれる。
【0004】上記のような油圧ショベルにあっては、油
圧シリンダ7,8のいずれかのシール機構が劣化などに
より損傷した場合、内部リークが発生してバックホウフ
ロント3が自然沈下するため、積荷の保持を行なえず安
全性が損なわれるばかりか、油圧シリンダ7,8の摺動
部材も損傷して金属部分がかじりや焼き付き等の大きな
故障が生じることもある。したがって、このような場合
はできるだけ早期に油圧シリンダ7,8の内部リークを
検出する必要があるが、油圧シリンダ7,8のシール機
構を外部から直接確認することができないため、並列的
に接続された油圧シリンダ7,8のどちらに故障が生じ
たかを判断することが難しかった。
圧シリンダ7,8のいずれかのシール機構が劣化などに
より損傷した場合、内部リークが発生してバックホウフ
ロント3が自然沈下するため、積荷の保持を行なえず安
全性が損なわれるばかりか、油圧シリンダ7,8の摺動
部材も損傷して金属部分がかじりや焼き付き等の大きな
故障が生じることもある。したがって、このような場合
はできるだけ早期に油圧シリンダ7,8の内部リークを
検出する必要があるが、油圧シリンダ7,8のシール機
構を外部から直接確認することができないため、並列的
に接続された油圧シリンダ7,8のどちらに故障が生じ
たかを判断することが難しかった。
【0005】そこで従来、どの油圧シリンダのシール機
構が破損したかを容易に検出するため、例えば特開平1
0−220416号公報に記載されているように、シー
ル部材および摺動部材をそれぞれ油圧シリンダ毎に異な
る色で着色した油圧シリンダの故障診断装置が提案され
ている。かかる従来の故障診断装置では、油圧シリンダ
のシール部材が破損した場合、そのシール部材の破損片
が油圧ショベルの戻り配管に設けたフィルタに捕捉され
るので、このフィルタを取外して破損片の色を確認する
ことにより、どの油圧シリンダのシール部材が破損した
かを検出できる。
構が破損したかを容易に検出するため、例えば特開平1
0−220416号公報に記載されているように、シー
ル部材および摺動部材をそれぞれ油圧シリンダ毎に異な
る色で着色した油圧シリンダの故障診断装置が提案され
ている。かかる従来の故障診断装置では、油圧シリンダ
のシール部材が破損した場合、そのシール部材の破損片
が油圧ショベルの戻り配管に設けたフィルタに捕捉され
るので、このフィルタを取外して破損片の色を確認する
ことにより、どの油圧シリンダのシール部材が破損した
かを検出できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来技術では、油圧シリンダのシール部材に内部リークの
防止のため比較的高度のシール特性が求められるが、実
際上は、シール特性を損なわずに油圧シリンダ毎にシー
ル部材をそれぞれ異なる色で着色することは困難であっ
た。また、油圧シリンダのシール部材が劣化して破損し
た場合、その破損片が油圧ショベルの油圧回路内を流動
することにより、破損片の一部が戻り配管に設けたフィ
ルタに捕捉されるので、シール部材の破損の程度がかな
り進まないとシール部材の破損を確実に検出できないと
いう問題もあった。さらに、油圧シリンダがシール部材
の劣化以外の要因で故障した場合、例えばピストンとピ
ストンロッドを連結するピンが脱落した場合は、どの油
圧シリンダに故障が生じたかを判断できないという問題
もあった。
来技術では、油圧シリンダのシール部材に内部リークの
防止のため比較的高度のシール特性が求められるが、実
際上は、シール特性を損なわずに油圧シリンダ毎にシー
ル部材をそれぞれ異なる色で着色することは困難であっ
た。また、油圧シリンダのシール部材が劣化して破損し
た場合、その破損片が油圧ショベルの油圧回路内を流動
することにより、破損片の一部が戻り配管に設けたフィ
ルタに捕捉されるので、シール部材の破損の程度がかな
り進まないとシール部材の破損を確実に検出できないと
いう問題もあった。さらに、油圧シリンダがシール部材
の劣化以外の要因で故障した場合、例えばピストンとピ
ストンロッドを連結するピンが脱落した場合は、どの油
圧シリンダに故障が生じたかを判断できないという問題
もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、パラレル接続
された複数本の油圧シリンダにそれぞれマグネットを着
脱可能に取付け、これらマグネットを各油圧シリンダの
油圧室内に臨ませることとする。このように構成する
と、複数本の油圧シリンダのいずれかに故障が発生し、
例えばピストンとシリンダチューブがメタル接触して金
属粉を生じたり、ピストンとピストンロッドを連結する
ピンが脱落した場合、これら金属粉やピン等の磁性体は
油圧室内でマグネットに吸着されるため、マグネットを
油圧シリンダから取外して吸着物を確認することによっ
て、複数本の油圧シリンダのいずれに故障が発生したか
を容易に診断できる。
された複数本の油圧シリンダにそれぞれマグネットを着
脱可能に取付け、これらマグネットを各油圧シリンダの
油圧室内に臨ませることとする。このように構成する
と、複数本の油圧シリンダのいずれかに故障が発生し、
例えばピストンとシリンダチューブがメタル接触して金
属粉を生じたり、ピストンとピストンロッドを連結する
ピンが脱落した場合、これら金属粉やピン等の磁性体は
油圧室内でマグネットに吸着されるため、マグネットを
油圧シリンダから取外して吸着物を確認することによっ
て、複数本の油圧シリンダのいずれに故障が発生したか
を容易に診断できる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明による油圧シリンダの故障
診断装置では、複数本の油圧シリンダが油圧回路を介し
て並列的に接続され、これら各油圧シリンダによって共
通の可動部材が駆動される建設機械において、前記各油
圧シリンダにそれぞれマグネットを着脱可能に取付ける
と共に、これらマグネットを前記各油圧シリンダの油圧
室内に臨ませ、前記各油圧シリンダの故障診断を前記マ
グネットに吸着される磁性体に基づいて行うように構成
した。
診断装置では、複数本の油圧シリンダが油圧回路を介し
て並列的に接続され、これら各油圧シリンダによって共
通の可動部材が駆動される建設機械において、前記各油
圧シリンダにそれぞれマグネットを着脱可能に取付ける
と共に、これらマグネットを前記各油圧シリンダの油圧
室内に臨ませ、前記各油圧シリンダの故障診断を前記マ
グネットに吸着される磁性体に基づいて行うように構成
した。
【0009】このように構成すると、複数本の油圧シリ
ンダのいずれかに故障が発生し、例えばピストンとシリ
ンダチューブがメタル接触して金属粉を生じたり、ピス
トンとピストンロッドを連結するピンが脱落した場合、
これら金属粉やピン等の磁性体は油圧室内でマグネット
に吸着されるため、マグネットを油圧シリンダから取外
して吸着物を確認することによって、複数本の油圧シリ
ンダのいずれに故障が発生したかを容易に診断できる。
ンダのいずれかに故障が発生し、例えばピストンとシリ
ンダチューブがメタル接触して金属粉を生じたり、ピス
トンとピストンロッドを連結するピンが脱落した場合、
これら金属粉やピン等の磁性体は油圧室内でマグネット
に吸着されるため、マグネットを油圧シリンダから取外
して吸着物を確認することによって、複数本の油圧シリ
ンダのいずれに故障が発生したかを容易に診断できる。
【0010】上記構成において、前記マグネットは各油
圧シリンダに対して少なくとも1つ装着されていれば良
いが、各油圧シリンダのロッド側とボトム側それぞれに
マグネットを着脱可能に取付けると、作動油の流れ方向
に拘らず金属粉を確実にマグネットに吸着させることが
でき、より正確な故障診断を行うことが可能になる。
圧シリンダに対して少なくとも1つ装着されていれば良
いが、各油圧シリンダのロッド側とボトム側それぞれに
マグネットを着脱可能に取付けると、作動油の流れ方向
に拘らず金属粉を確実にマグネットに吸着させることが
でき、より正確な故障診断を行うことが可能になる。
【0011】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1は本発明の一実施例に係る油圧シリンダの故障診断
装置を備えた油圧ショベルの油圧回路図である。なお、
図1において図3と同等のものには同一符号を付してあ
る。
図1は本発明の一実施例に係る油圧シリンダの故障診断
装置を備えた油圧ショベルの油圧回路図である。なお、
図1において図3と同等のものには同一符号を付してあ
る。
【0012】本実施例が前述した従来例と相違する点
は、一方の油圧シリンダ7のボトム側とロッド側にマグ
ネット17を装着すると共に、他方の油圧シリンダ8の
ボトム側とロッド側にマグネット18を装着してあり、
その他の構成は基本的に同様である。すなわち、共通の
負荷16を駆動する2本のブーム用油圧シリンダ7,8
はパラレル接続されており、ボトム側(下側)同士が自
重保持側の油圧回路11を介して互いに接続され、ロッ
ド側(上側)同士が他の油圧回路12を介して互いに接
続されている。各マグネット17,18は対応する油圧
シリンダ7,8の油圧室内に達しており、ねじ等の手段
を用いて油圧シリンダ7,8のシリンダチューブに着脱
可能に取付けられている。
は、一方の油圧シリンダ7のボトム側とロッド側にマグ
ネット17を装着すると共に、他方の油圧シリンダ8の
ボトム側とロッド側にマグネット18を装着してあり、
その他の構成は基本的に同様である。すなわち、共通の
負荷16を駆動する2本のブーム用油圧シリンダ7,8
はパラレル接続されており、ボトム側(下側)同士が自
重保持側の油圧回路11を介して互いに接続され、ロッ
ド側(上側)同士が他の油圧回路12を介して互いに接
続されている。各マグネット17,18は対応する油圧
シリンダ7,8の油圧室内に達しており、ねじ等の手段
を用いて油圧シリンダ7,8のシリンダチューブに着脱
可能に取付けられている。
【0013】このように構成された実施例においては、
コントロールバルブ13のブーム上げ操作により、油圧
ポンプ14から吐出される高圧の作動油がコントロール
バルブ13と自重保持側の油圧回路11を介して油圧シ
リンダ7,8のボトム側(下側)に流入すると共に、油
圧シリンダ7,8のロッド側(上側)から作動油が流出
して他の油圧回路12とコントロールバルブ13を介し
て油圧タンク15に戻ることにより、油圧シリンダ7,
8が伸長してブームが上昇する。その反対に、コントロ
ールバルブ13のブーム下げ操作により、油圧シリンダ
7,8のボトム側(下側)から作動油が流出して油圧タ
ンク15に戻ると共に、油圧シリンダ7,8のロッド側
(上側)に作動油が流入することにより、油圧シリンダ
7,8が縮んでブームが下降する。また、油圧シリンダ
7,8の内部に設けられる図示しないシール機構により
内部リーク(油漏れ)が防止されているので、バックホ
ウフロントの自重等により油圧シリンダ7,8が縮む方
向に負荷16が掛かっているにも拘らず、コントロール
バルブ13の中立時には油圧シリンダ7,8が停止状態
に保たれる。
コントロールバルブ13のブーム上げ操作により、油圧
ポンプ14から吐出される高圧の作動油がコントロール
バルブ13と自重保持側の油圧回路11を介して油圧シ
リンダ7,8のボトム側(下側)に流入すると共に、油
圧シリンダ7,8のロッド側(上側)から作動油が流出
して他の油圧回路12とコントロールバルブ13を介し
て油圧タンク15に戻ることにより、油圧シリンダ7,
8が伸長してブームが上昇する。その反対に、コントロ
ールバルブ13のブーム下げ操作により、油圧シリンダ
7,8のボトム側(下側)から作動油が流出して油圧タ
ンク15に戻ると共に、油圧シリンダ7,8のロッド側
(上側)に作動油が流入することにより、油圧シリンダ
7,8が縮んでブームが下降する。また、油圧シリンダ
7,8の内部に設けられる図示しないシール機構により
内部リーク(油漏れ)が防止されているので、バックホ
ウフロントの自重等により油圧シリンダ7,8が縮む方
向に負荷16が掛かっているにも拘らず、コントロール
バルブ13の中立時には油圧シリンダ7,8が停止状態
に保たれる。
【0014】ここで、油圧シリンダ7,8のいずれか一
方にシール機構の損傷等の故障が発生すると、故障した
方の油圧シリンダ7または8においてボトム側の作動油
がロッド側に内部リークするため、負荷16を保持でき
ずにバックホウフロント3が自然沈下する。このような
場合は、シール損傷した方の油圧シリンダにピストンと
シリンダチューブのメタル接触に伴う金属粉が多量に生
じるため、各マグネット17,18をシリンダチューブ
から取外して金属粉の吸着量を確認することにより、ど
ちらの油圧シリンダ7,8に故障が発生したかを容易に
判定できる。また、油圧シリンダ7,8のいずれか一方
がシール損傷以外の要因で故障した場合、例えばピスト
ンとピストンロッドを連結するピンが脱落した場合も、
各マグネット17,18をシリンダチューブから取外し
て脱落したピンを確認することにより、どちらの油圧シ
リンダ7,8に故障が発生したかを容易に判定できる。
方にシール機構の損傷等の故障が発生すると、故障した
方の油圧シリンダ7または8においてボトム側の作動油
がロッド側に内部リークするため、負荷16を保持でき
ずにバックホウフロント3が自然沈下する。このような
場合は、シール損傷した方の油圧シリンダにピストンと
シリンダチューブのメタル接触に伴う金属粉が多量に生
じるため、各マグネット17,18をシリンダチューブ
から取外して金属粉の吸着量を確認することにより、ど
ちらの油圧シリンダ7,8に故障が発生したかを容易に
判定できる。また、油圧シリンダ7,8のいずれか一方
がシール損傷以外の要因で故障した場合、例えばピスト
ンとピストンロッドを連結するピンが脱落した場合も、
各マグネット17,18をシリンダチューブから取外し
て脱落したピンを確認することにより、どちらの油圧シ
リンダ7,8に故障が発生したかを容易に判定できる。
【0015】このように、上記実施例にあっては、各マ
グネット17,18に吸着された金属体を目視確認する
ことにより、どちらの油圧シリンダ7,8に故障が発生
したかを容易に診断することができる。
グネット17,18に吸着された金属体を目視確認する
ことにより、どちらの油圧シリンダ7,8に故障が発生
したかを容易に診断することができる。
【0016】なお、上記実施例では、共通の負荷16を
駆動する2本の油圧シリンダ7,8にそれぞれマグネッ
ト17,18を装着した場合について説明したが、本発
明は3本以上の油圧シリンダを備えたものにも適用可能
である。
駆動する2本の油圧シリンダ7,8にそれぞれマグネッ
ト17,18を装着した場合について説明したが、本発
明は3本以上の油圧シリンダを備えたものにも適用可能
である。
【0017】また、上記実施例では、本発明の故障診断
装置をブーム駆動用の油圧シリンダ7,8に適用した場
合について説明したが、他のアーム用やバケット用とし
ても同様に適用可能である。
装置をブーム駆動用の油圧シリンダ7,8に適用した場
合について説明したが、他のアーム用やバケット用とし
ても同様に適用可能である。
【0018】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0019】パラレル接続された複数本の油圧シリンダ
にそれぞれマグネットを着脱可能に取付け、これらマグ
ネットを各油圧シリンダの油圧室内に臨ませると、複数
本の油圧シリンダのいずれかに故障が発生した場合、マ
グネットを油圧シリンダから取外して吸着物を確認する
ことにより、複数本の油圧シリンダのいずれに故障が発
生したかを容易に診断できる。
にそれぞれマグネットを着脱可能に取付け、これらマグ
ネットを各油圧シリンダの油圧室内に臨ませると、複数
本の油圧シリンダのいずれかに故障が発生した場合、マ
グネットを油圧シリンダから取外して吸着物を確認する
ことにより、複数本の油圧シリンダのいずれに故障が発
生したかを容易に診断できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る油圧シリンダの故障診
断装置を備えた油圧ショベルの油圧回路図である。
断装置を備えた油圧ショベルの油圧回路図である。
【図2】一般的な油圧ショベルの構成を示す側面図であ
る。
る。
【図3】図2の油圧ショベルの油圧回路図である。
7,8 油圧シリンダ 11 自己保持側の油圧回路 12 他の油圧回路 13 コントロールバルブ 14 油圧ポンプ 15 油圧タンク 16 負荷 17,18 マグネット
フロントページの続き (72)発明者 生田目 哲生 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 3H081 AA03 BB02 CC21 DD39 HH01 3H089 BB30 CC01 CC11 DA02 DB03 DB32 FF01 FF11 FF23 GG02 JJ01
Claims (1)
- 【請求項1】 複数本の油圧シリンダが油圧回路を介し
て並列的に接続され、これら各油圧シリンダによって共
通の可動部材が駆動される建設機械において、 前記各油圧シリンダにそれぞれマグネットを着脱可能に
取付けると共に、これらマグネットを前記各油圧シリン
ダの油圧室内に臨ませ、前記各油圧シリンダの故障診断
を前記マグネットに吸着される磁性体に基づいて行うよ
うに構成したことを特徴とする油圧シリンダの故障診断
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31731799A JP2001132705A (ja) | 1999-11-08 | 1999-11-08 | 油圧シリンダの故障診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31731799A JP2001132705A (ja) | 1999-11-08 | 1999-11-08 | 油圧シリンダの故障診断装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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WO2017208373A1 (ja) | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 株式会社小松製作所 | 機械装置、作業車両、機械部品の劣化状態推定システム及び劣化状態推定方法 |
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1999
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WO2017208373A1 (ja) | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 株式会社小松製作所 | 機械装置、作業車両、機械部品の劣化状態推定システム及び劣化状態推定方法 |
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