JP2001131692A - 表面性状およびプレス成形性に優れた高強度冷延鋼板、高強度亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

表面性状およびプレス成形性に優れた高強度冷延鋼板、高強度亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フード、ドア、フェンダー、サイドパネル等
の自動車外板パネルまたはメンバー、レインフォースメ
ント等の自動車構造部材に要求される、高成形性、耐肌
荒れ性に優れ、原板およびプレス後に表面欠陥のない、
高強度冷延鋼板、高強度亜鉛系めっき鋼板およびその製
造方法を低コストで提供する。 【解決手段】 重量%で、C:0.0040〜0.010%、Si:0.05
%以下、Mn:1.0〜2.5%、P:0.02〜0.1%、S:0.02%以
下、sol.Al:0.01〜0.1%、N:0.0100%以下、Nb:0.036
〜0.14%でかつ12Nb/93Cが1.1超え2.5未満の範囲で含有
し、残部が実質的にFeおよび不可避的不純物からなり、
平均結晶粒径が10μm以下であることを特徴とする表面
性状およびプレス成形性に優れた高強度冷延鋼板又は高
強度亜鉛系めっき鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フード、ドア、フ
ェンダー、サイドパネル等の自動車外板パネルまたはメ
ンバー、レインフォースメント等の自動車構造部材に要
求される鋼板、詳細には絞り、張出し等の複合成形にお
ける優れた成形性と、プレス成形後においても優れた表
面性状有する表面性状に優れた高強度冷延鋼板、高強度
亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の高強度軽量化のニーズを受け
て、自動車の外板等またはメンバー、レインフォースメ
ント等の自動車構造部材に適用されるめっき鋼板には、
強度、成形性、および特に良好な表面性状が求められて
いる。成形性に対しては伸びと同様にr値が重要であ
る。近年は高強度鋼板に対しても成形性向上の要求が高
く、高r値化が求められている。高いr値を得るために
は、C濃度30ppm程度以下の極低炭素鋼をベースとしてT
i,Nbなどの炭窒化物生成元素を添加することが有効であ
り、一般的にInterstitial Free鋼(以下IF鋼と略す)
として広く用いられている。さらにこの鋼をベースとし
てMn,P,Siなどの固溶強化元素を添加した高強度鋼板が
開発されている。しかしながらIF鋼をベースとして固溶
強化した鋼は亜鉛系めっき処理を行った場合、Mn,P,Si
に起因して亜鉛系めっき表面の性状が悪く、自動車外板
としては品質の安定性に欠ける。また固溶強化元素は高
価であるので、鋼板のコストが上昇する問題がある。ま
た高いr値の確保とプレス成形時の耐肌荒れ性の両立も
困難である。つまりr値向上に対して高温焼鈍が不可欠
であるが、結晶粒成長性の高いIF鋼では高いr値を得る
ため高温焼鈍すると結晶粒が粗大となり肌荒れ発生しや
すくなる。
【0003】Mn,P,Siなどの固溶元素を削減するため
に、Cを極低炭素鋼としてはやや高めの30〜100ppm添加
し、TiCで析出強化する技術が開示されている(特開平1
0-46289号公報、特開平5-195080号公報)。TiCは析出硬
化に寄与はするものの、A3点以上の高温で生成するため
析出物のサイズが大きく、熱延板組織の微細化、冷延板
組織の微細化、析出強化への効果は小さい。また、Ti,N
bを複合添加すると冷却中にCがTiCとして高温で先に析
出してしまうため、NbC微細析出物は生成しない。従っ
て、Nbを単独添加した場合に特有のNbCの微細な析出の
効果による表面性状とプレス成形性に優れた鋼板は製造
できなかった。さらに、鋼中にTiを含有すると、鋼板表
面に筋状のめっきムラが発生するため、自動車外板用と
して適当とはいえなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フー
ド、ドア、フェンダー、サイドパネル等の自動車外板パ
ネルまたはメンバー、レインフォースメント等の自動車
構造部材に要求される、高成形性、耐肌荒れ性に優れ、
原板およびプレス後に表面欠陥のない、高強度冷延鋼
板、亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法を低コストで
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、フェンダ
ー、サイドパネル等の自動車外板材またはメンバー、レ
インフォースメントなどの自動車構造部材等の複合成形
部品の成形において求められる優れた強度、成形性と表
面性状を兼備した高強度亜鉛系めっき用原板、亜鉛系め
っき鋼板およびその製造方法を得るために鋭意研究を重
ねた。その結果、Cを0.0040〜0.010%という従来技術に
ない限られた範囲に制御し、かつNbをCとのバランスが
最適になるように添加することで、NbCが微細析出し、
この微細析出物の効果により熱延板の結晶粒を微細化
し、そのため冷延焼鈍後の製品のr値が際立って向上す
ることを見い出した。さらに最適な製造方法によれば、
焼鈍後の結晶粒径が10μm以下でかつ前記複合成形部品
のプレス成形に必要な1.5以上の高r値が得られるの
で、前記複合成形部品のプレス成形において従来不可能
であった成形時の耐肌荒れ性と優れた成形性の両立がで
きた。
【0006】また同時にNbCの析出物の制御によりMn,P
を多量に添加することなく高強度化できるため、Mn,P添
加に起因しためっき表面性状の劣化を抑制でき、自動車
外板または構造部材として優れた表面性状を有する鋼板
が製造できることを見い出した。またTiを0.019%以下か
つ Ti≦48S/32+48N/14と微量に上限を規制することで、
合金化溶融亜鉛系めっき処理を行う際発生する筋模様状
の表面欠陥の発生もなく良好な表面性状を有するように
できることを見い出した。さらに鋼板表面性状を良好な
まま高強度化するためにMn,P,Siのバランスの適正範囲
を見いだした。
【0007】本発明は上記のような知見に基づきさらに
検討を重ねた結果なされたもので、この特徴とする構成
は以下の通りである。
【0008】(1)重量%で、 C:0.0040〜0.010% Si:0.05%以下 Mn:1.0〜2.5% P:0.02〜0.1% S:0.02%以下 sol.Al:0.01〜0.1% N:0.0100%以下 Nb:0.036〜0.14%でかつ12Nb/93Cが1.1超え2.5未満の範
囲で含有し、残部が実質的にFeおよび不可避的不純物か
らなり、平均結晶粒径が10μm以下であることを特徴と
する表面性状およびプレス成形性に優れた高強度冷延鋼
板(第1発明)。
【0009】(2)重量%で、更にTi:0.019%以下かつ
Ti≦48S/32+48N/14の関係を満足するTiを含むことを特
徴とする前記(1)に記載の表面性状およびプレス成形
性に優れた高強度冷延鋼板(第2発明)。
【0010】(3)重量%で、更にB:0.0015%以下を含
むことを特徴とする前記(1)または(2)に記載の表
面性状およびプレス成形性に優れた高強度冷延鋼板(第
3発明)。
【0011】(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記
載の冷延鋼板の表面に亜鉛系めっき皮膜を有することを
特徴とする表面性状およびプレス成形性に優れた高強度
亜鉛系めっき鋼板。
【0012】(5)前記(1)〜(3)のいずれかに記
載の成分組成の鋼を連続鋳造後直接または1100〜1250℃
に再加熱した後、最終2段の圧下率の合計を10〜40%、
仕上温度をAr3〜920℃で熱間圧延後、冷却速度15℃/sec
以上で700℃以下まで冷却し、冷間圧延率50%以上で冷間
圧延後、780℃〜Ac3で連続焼鈍し、圧下率0.4〜1.0%の
調質圧延を施すことを特徴とする表面性状およびプレス
成形性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法(第5発
明)。
【0013】(6)前記(1)〜(3)のいずれかに記
載の成分組成の鋼を連続鋳造後直接または1100〜1250℃
に再加熱した後、最終2段の圧下率の合計を10〜40%、
仕上温度をAr3〜920℃で熱間圧延後、冷却速度15℃/sec
以上で700℃以下まで冷却し、冷間圧延率50%以上で冷間
圧延後、780℃〜Ac3で連続焼鈍し、圧下率0.4〜1.0%の
調質圧延を施した後亜鉛系めっきを行い、又は、亜鉛系
めっきを行った後圧下率0.4〜1.0%の調質圧延を施すこ
とを特徴とする表面性状およびプレス成形性に優れた高
強度亜鉛系めっき鋼板の製造方法(第6発明)。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の添加元素の組成、金属組
織および機械特性、製造方法の限定理由について説明す
る。なお、%は重量%を示す。 (1)成分組成、金属組織および機械特性 C:0.0040〜0.010% CはNbと結合し、本発明の特徴であるNbCの微細炭化物を
形成させる。C濃度を適正化することは微細なNbCを適当
な体積率で析出させるため必須であり、C濃度の制御は
本発明の最も重要な構成要件のひとつである。微細に析
出したNbCは熱延板結晶粒径を微細化し、冷延焼鈍後の
r値を向上させる効果がある。また、NbCは極めて微細
に析出させることが出来るため、大きな析出強化の効果
が得られ、Mn,P,Siなどの固溶元素の多量の添加を必要
とせずに高強度化できる。そのため固溶元素によるめっ
き表面の色ムラが軽減し、表面性状が良好となる。C濃
度が0.0040%未満ではNbC析出物の体積率が本発明の効果
を得るには十分でなく、0.010%を超えるとNbCによる冷
延焼鈍板の粒成長の抑制効果が大きくなりすぎ、r値を
劣化させる。また、NbCが過剰に生成し、伸びが劣化す
るため、0.0040〜0.010%とする。さらに表面性状を向上
させるためにはCは0.0050%以上、成形性を向上させるた
めには0.0080%以下が望ましい。さらに成形性を向上さ
せるためには0.0074%以下であることが望ましい。
【0015】Si:0.05%以下 Siは添加により低コストで高強度化できるので添加して
もよいが、0.05%を超えて添加すると焼鈍時にSiが表面
濃化し、めっき性が劣化する。従ってSiは0.05%以下に
しなければならない。
【0016】Mn:1.0〜2.5% Mnは固溶強化により高強度化するために添加される。1.
0%未満では固溶強化の効果が十分でない。2.5%以上では
鋼板の表面性状および伸びを著しく劣化させるのでMnは
1.0〜2.5%にしなければならない。
【0017】P:0.02〜0.1% Pは固溶強化により高強度化するために添加される。表
面性状と高強度化を両立するためには0.02%以上の添加
が不可欠である。一方P濃度が0.1%を超えるとスラブ中
心偏析によりスラブ割れが発生する可能性がある。Pは
0.02〜0.1%とする必要がある。さらにP濃度が0.08%を超
えると亜鉛系めっき層を合金化処理する際、合金化処理
に長時間を要するので望ましくは0.08%以下にする必要
がある。
【0018】S:0.02%以下 Sは鋼中不純物として存在するが、板表面外観を著しく
劣化するために0.02%以下に除去する必要がある。
【0019】sol.Al:0.01〜0.1% Alは脱酸素材として添加される。固溶Al濃度が0.01%未
満では脱酸が十分でなく、0.1%を超えると、Alの固溶強
化で鋼板が強化し、延性が劣化する。
【0020】N:0.0100%以下 Nは鋼板組織中に固溶し、過剰に含有するとストレッチ
ャーストレインマークなどの表面欠陥を発生させる原因
となる。従ってNは0.0100%以下とする必要がある。
【0021】Nb:0.036〜0.14%かつ1.1 < 12Nb/93C <
2.5 NbはCと結合して本発明必須のNbCの微細析出物を生成
し、これにより組織を微細化し、表面性状、機械的特性
を向上させるため添加する。炭化物生成元素の中でNbは
A3点直下で析出するため極めて微細な析出物が得られる
という点で最も好適な元素である。一方、同じ炭化物生
成元素であるTiの析出物はA3点以上の高温で析出するた
め、析出物が本発明の効果を得るためには粗大となりす
ぎる。従ってNbを適正に添加することは本発明の必須の
構成要件である。0.036%未満ではNbCの析出量が不足
し、析出物生成の効果が得られず、0.14%を超えるとNbC
の体積率が高くなりすぎ強度が著しく上昇し、成形性を
劣化させる。さらにNb添加によるNbC析出の効果を高め
るためには0.08%超えが望ましい。
【0022】また、12Nb/93Cが1.1以下では非平衡に固
溶Cが残留し、ストレッチャーストレインなどの表面欠
陥が発生しやすく、また、深絞り成形に好適な(11
1)面を板面方向に有する集合組織の生成を妨げる効果
があるので、1.1超えとする。一方、2.5以上ではNbがFe
中に過剰に含まれるため、延性が劣化するばかりか熱間
加工性が劣化し、歩留まりの低下を招くので2.5未満と
する。さらにNbCの微細析出の効果を高めるためには12N
b/93Cが1.5超えであることが望ましい。さらにその効果
を高めるためには1.7以上であることが望ましい。
【0023】Ti: 0.019%以下かつ Ti≦48S/32+48N/14 本発明では更に結晶粒微細化を促進させる場合、Tiを0.
019%以下、且つTi≦48S/32+48N/14を満足するように添
加することができる。Tiは不純物N,SをTiN,TiSとして析
出させて無害化させるとともに、それら析出物によって
結晶粒径を微細化する効果がある。この効果は0.005%以
上で発現する。しかしながら、Tiを48S/32+48N/14を超
えて添加すると上記効果が飽和するばかりか、TiCを析
出してCを減じるため、NbCの析出の効果を減少させる。
また0.019%を超えてTiを添加するとめっき表面に色ムラ
が発生し表面性状が劣化するので、0.019%以下とする必
要がある。
【0024】B:0.0015%以下 Bは2次加工脆化を防止するために添加してもよい。し
かし0.0015%を超えて添加するとr値および伸びが著し
く劣化するので、添加する場合は0.0015%以下とする必
要がある。
【0025】次に金属組織について説明する。 平均結晶粒径:10μm以下 結晶粒径は、本発明で改善を目的とするプレスなど成形
加工後の表面性状を良好にするために非常に重要であ
る。10μmを超えると成形加工後の表面性状が劣化する
ので結晶粒径は10μm以下とすることが必要である。
【0026】次に本発明の鋼板の製造方法に関して説明
する。第1発明〜第3発明に記載の成分組成を有する鋼
を連続鋳造後、直接または1100〜1250℃に再加熱後、熱
間圧延を行う。1150℃未満では圧延荷重が高く、作業能
率が悪くなり、1250℃を超えると製品の表面性状が悪く
なるためである。最終2段の圧下率の合計を10%〜40%、
仕上温度をAr3〜920℃で熱間圧延後する。本発明鋼の特
性を発揮させるためにはここでの圧下率の制御が重要で
10%未満では熱延組織が粗大化してr値向上の効果が得
られない。一方40%超えでは熱延後一部未再結晶オース
テナイトとなるため、不均一な熱間圧延組織となり、r
値および表面性状が劣化する。また仕上温度がAr3未満
では表層がフェライト化し、熱延組織が粗大化するので
r値が低下する。一方920℃超えでも冷却中のオーステ
ナイト粒の成長が速く、熱延組織の微細化が困難とな
り、r値を向上できない。
【0027】熱延後の冷却速度は15℃/sec以上で700℃
以下まで冷却しなければならない。15℃/sec未満では冷
却中に結晶粒成長が起こり、熱延組織が粗大化し、1.5
以上のr値が得られない。この効果は700℃超えで顕著
になるのでこの温度以下まで冷却を行うことが重要であ
る。
【0028】冷間圧延の圧延率は50%以上なければなら
ない。冷間圧延の圧延率は鋼成分によって適宜制御され
るが、本発明鋼では50%未満では1.5以上のr値が得られ
ない。
【0029】次に冷間圧延後、連続焼鈍する。1.5以上
のr値と10μm以下の結晶粒径を両立させるため、連続
焼鈍は780℃〜Ac3で行う。焼鈍温度が780℃未満では1.5
以上のr値が得られず、Ac3を超えるとオーステナイト
化により10μm以下の等軸結晶粒が得られないばかりで
なく、r値も1.5未満となるため、780℃〜Ac3とする。
さらに本発明鋼では焼鈍温度を860℃以上とすることに
より、結晶粒径を10μmでさらにr値を向上させること
ができるので、焼鈍温度は860℃以上とすることが望ま
しい。連続焼鈍とするのは加熱速度を20℃/sec以上とす
るためで、20℃/sec未満では、深絞り成形に有利な集合
組織を形成せず、r値が1.5未満となるためである。
【0030】焼鈍板に対し、圧下率0.4〜1.0%の調質圧
延をする。調質圧延率の制御が発明では重要で、0.4%未
満ではN時効の影響を十分に抑制することが出来ない場
合があり、1.0%を超えると本発明鋼では降伏点が著しく
上昇し、成形性を劣化させる。
【0031】このようにして製造された冷延鋼板は表面
性状とプレス成形性に優れる。またこの鋼板は、亜鉛系
めっき後、表面性状とプレス成形性に優れる亜鉛系めっ
き鋼板が得られるので、めっき用素材鋼板、特に亜鉛系
めっき用素材鋼板として好適である。
【0032】前記冷延鋼板を素材として亜鉛系めっき鋼
板を製造する場合、めっきは電気めっき、溶融めっきの
何れでもよい。焼鈍工程を備える連続めっきラインを用
いて焼鈍し、次いでめっきを行ってもよい。この場合、
前記の調質圧延工程を省略し、めっき後、またはさらに
合金化処理後に調質圧延を行ってもよい。
【0033】めっき層を合金化処理する場合は合金化処
理時間を短縮するため誘導加熱型の合金化処理炉を用い
ることが望ましい。
【0034】
【実施例】(実施例1)表1に示す鋼番No.1〜20の鋼を
連続鋳造後、1150〜1190℃で再加熱した後、熱間圧延に
より板厚2.8mmとした。熱間圧延仕上げ温度は880〜910
℃であった。その際、最終2段の圧下率の合計を15%と
した。その後平均冷却速度20℃/secで冷却後、640℃で
巻き取った。さらに0.70mmまで冷間圧延し(冷間圧延率
75%)、連続焼鈍設備を備える溶融亜鉛めっきラインを
用いて865℃で約90sec間保持した後溶融亜鉛めっき、め
っき層の合金化処理、その後圧下率0.7%の調質圧延を施
し試験材を得た。
【0035】
【表1】
【0036】前記で得た試験材の機械特性、平均結晶粒
径、表面性状、耐肌荒れ性について調査した。r値測定
はめっき層の影響を除去するため塩酸により酸洗後実施
し、3方向のr値測定結果から平均r値:mean-r=(r0+2*
r45+r90)/4を計算した。ここで、r0:圧延方向と平行な
方向のr値、r45:圧延方向と45度方向のr値、r90
圧延方向と直角方向のr値である。
【0037】粒径は切断法(JIS G0552)で測定した。
表面性状は鋼板のめっき性状を目視によりA(優)〜D
(劣)の4段階で評価した。耐肌荒れ性は半径100mmの
球頭パンチで30mm張りだし変形後、頭頂部の中心線平均
粗さRaを測定し、Ra:1μm以下を肌荒れ性良好(記
号:○)、Ra:1μm超えを肌荒れ性不良(記号:×)
として判定した。調査結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】本発明の成分範囲内で粒径が10μm以下の
鋼板は、何れも高強度であり、またr値が1.5以上、耐
肌荒れ性の評価が○で、フ゜レス成形性と耐肌荒れ性にも優
れ、自動車外板用または自動車構造部材に最適である。
【0040】これに対し、平均結晶粒径が10μmを超え
る鋼番10,11は耐肌荒れ性が不良である。Cが0.0040%未
満のため、NbC析出の効果が不十分になり、焼鈍時に結
晶粒成長が抑制されなかったためと考えられる。また鋼
番11は12Nb/93Cが本発明の範囲を外れて高いため、伸
び、r値がよくない。
【0041】鋼12は表1の12Nb/93Cが1.1以下であるた
め固溶Cが残留しr値が不良である。またC濃度が高いた
めNbC量が多すぎ伸びが低い。鋼13はMn濃度が高いため
伸びが低い。またMnに起因する筋状のめっき表面欠陥が
発生するため表面性状がよくない。鋼14はP濃度が低す
ぎるため強度が十分でない。また鋼15はP濃度が高すぎ
るため伸びが低く、まためっき皮膜を合金化処理を行っ
た際合金化不良が発生し、表面性状が不良となった。鋼
16,19は12Nb/93Cが1.1以下であるためr値がよくない。
鋼17,20は12Nb/93Cが2.5以上のため伸びおよびr値がよ
くない。鋼18はTi濃度が高すぎるためめっき表面に筋状
の表面欠陥が発生し、またこれが原因で耐肌荒れ性が劣
化した。
【0042】(実施例2)表1に示す本発明範囲内の成
分組成の鋼番1〜5のスラブを再加熱した後、熱間圧延
により板厚2.8mmとした。その後平均冷却速度20℃/sec
で冷却後、640℃で巻き取った。さらに0.70mmまで冷間
圧延し(冷間圧延率75%)、連続焼鈍設備を備える溶融
亜鉛めっきラインを用いて加熱速度約20℃/secで所定の
焼鈍温度に加熱して焼鈍し、溶融亜鉛めっき、めっき層
の合金化処理、その後圧下率1.0%の調質圧延を施し、試
験材を得た。再加熱したスラブの加熱温度、熱間圧延圧
下率、仕上温度、焼鈍温度を表3に示す。
【0043】前記で得た試験材について、実施例1と同
様にして機械特性、平均結晶粒径、表面性状、耐肌荒れ
性について調査した。調査結果を表3にあわせて記載し
た。
【0044】
【表3】
【0045】第6発明範囲を満足する本発明例の記号A,
E,F,Gはすべての特性が良好である。これに対して第6
発明範囲を外れる比較例の記号B,C,D,Hはいずれかの特
性が劣る。例えば、記号Bは加熱温度が高すぎるため、
めっき表面に色むら状の表面欠陥が発生した。また記号
C,Dは熱間圧延工程で最終2段の圧延率が本発明範囲を
外れるためr値が劣化した。記号Hは焼鈍温度が低すぎ
るためr値、伸びが劣化した。
【0046】本実施例は、焼鈍後めっき、調質圧延を行
った溶融亜鉛めっき鋼板についての例であるが、焼鈍後
調質圧延を施した冷延鋼板およびさらに電気めっきを行
った電気亜鉛めっき鋼板についても前記実施例と同様の
結果が得られる。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、r
値が1.5以上で成形性に優れ、また耐肌荒れ性に優れ、
原板およびプレス後に表面欠陥のない高強度冷延鋼板ま
たは高強度亜鉛系めっき鋼板を安価な製造コストで得る
ことができる。本発明の鋼板は、フード、ドア、フェン
ダー、サイドパネル等の自動車外板パネルまたはメンバ
ー、レインフォースメント等の自動車構造部材に使用さ
れる鋼板として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 38/12 C22C 38/12 38/14 38/14 (72)発明者 藤田 毅 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 中村 清治 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 関口 雅彦 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 宮本 明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 占部 俊明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K037 EA01 EA02 EA04 EA15 EA16 EA18 EA19 EA23 EA25 EA27 EA31 EB02 EB05 EB08 FA02 FA03 FB08 FC04 FC07 FD03 FE02 FH01 FJ05 FM02 GA05 GA07 HA05 JA02 JA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C:0.0040〜0.010% Si:0.05%以下 Mn:1.0〜2.5% P:0.02〜0.1% S:0.02%以下 sol.Al:0.01〜0.1% N:0.0100%以下 Nb:0.036〜0.14%でかつ12Nb/93Cが1.1超え2.5未満の範
    囲で含有し、残部が実質的にFeおよび不可避的不純物か
    らなり、平均結晶粒径が10μm以下であることを特徴と
    する表面性状およびプレス成形性に優れた高強度冷延鋼
    板。
  2. 【請求項2】 重量%で、更にTi:0.019%以下かつ Ti
    ≦48S/32+48N/14の関係を満足するTiを含むことを特徴
    とする請求項1に記載の表面性状およびプレス成形性に
    優れた高強度冷延鋼板。
  3. 【請求項3】 重量%で、更にB:0.0015%以下を含むこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の表面性状および
    プレス成形性に優れた高強度冷延鋼板。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の冷延鋼
    板の表面に亜鉛系めっき皮膜を有することを特徴とする
    表面性状およびプレス成形性に優れた高強度亜鉛系めっ
    き鋼板。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の成分組
    成の鋼を連続鋳造後直接または1100〜1250℃に再加熱し
    た後、最終2段の圧下率の合計を10〜40%、仕上温度をA
    r3〜920℃で熱間圧延後、冷却速度15℃/sec以上で700℃
    以下まで冷却し、冷間圧延率50%以上で冷間圧延後、780
    ℃〜Ac3で連続焼鈍し、圧下率0.4〜1.0%の調質圧延を施
    すことを特徴とする表面性状およびプレス成形性に優れ
    た高強度冷延鋼板の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載の成分組
    成の鋼を連続鋳造後直接または1100〜1250℃に再加熱し
    た後、最終2段の圧下率の合計を10〜40%、仕上温度をA
    r3〜920℃で熱間圧延後、冷却速度15℃/sec以上で700℃
    以下まで冷却し、冷間圧延率50%以上で冷間圧延後、780
    ℃〜Ac3で連続焼鈍し、圧下率0.4〜1.0%の調質圧延を施
    した後亜鉛系めっきを行い、又は、亜鉛系めっきを行っ
    た後圧下率0.4〜1.0%の調質圧延を施すことを特徴とす
    る表面性状およびプレス成形性に優れた高強度亜鉛系め
    っき鋼板の製造方法。
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