JP2001129881A - 樹脂板及びその製法 - Google Patents

樹脂板及びその製法

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JP2001129881A
JP2001129881A JP31843299A JP31843299A JP2001129881A JP 2001129881 A JP2001129881 A JP 2001129881A JP 31843299 A JP31843299 A JP 31843299A JP 31843299 A JP31843299 A JP 31843299A JP 2001129881 A JP2001129881 A JP 2001129881A
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JP
Japan
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resin plate
resin
talc
irregularities
roller
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JP31843299A
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English (en)
Inventor
Mikio Kawazoe
三紀男 河添
Hiroki Ishibashi
弘樹 石橋
Hisao Anzai
久雄 安西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全光線透過率が高く、光源の透けを防止し、
熱延伸成形後も良好な艶消し状態を有する優れた樹脂板
を提供する。 【解決手段】 少なくとも一方の面に凹凸を有する樹脂
板において、その凹凸の中心線平均粗さ(Ra)が0.
5〜5μmであり、タルクを含有することを特徴とする
樹脂板、及び押出機から押出されたタルク含有樹脂に、
表面温度140〜190℃のエンボスローラーで凹凸を
付与することを特徴とする前記の樹脂板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照明カバー、看
板、ディスプレー等に好適な樹脂板及びその製法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】メタクリル系樹脂等の透明樹脂からなる
樹脂板は、様々な用途に使用されており、種々の性能が
要求されている。それらの中でも照明カバー用途におい
ては、室内の照明効率及び防眩性向上を目的として、乳
白色半透明状の光拡散性樹脂板が使用されている。この
光拡散性樹脂板からなる照明カバーには、全光線透過率
が高く点灯時に明るいこと、照明カバーを通して点灯し
た光源が透けて見えにくいこと、表面が艶消し状態であ
ることの3つの性能が要求されている。
【0003】これらの要求に対して、従来の光拡散性樹
脂板には、例えば硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリ
カのような無機系微粒子や、架橋樹脂からなる有機系微
粒子が光拡散剤として含有されている。
【0004】また、樹脂板の表面を艶消し状態とするた
めに、押出板生産時にポリッシングローラーとして表面
に凹凸を有するエンボスローラーを用いて、その凹凸を
樹脂板表面に転写させる方法が知られている。また無機
系粒子や有機系粒子等の艶消剤を添加することで樹脂板
表面に凹凸を形成させて艶消し状態とする方法が知られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、照明カ
バーを通して点灯した光源が透けて見えなくなる程度に
光拡散剤を多量に添加すると、全光線透過率が低くなり
点灯時に暗くなる。
【0006】また、エンボスローラーを用いた方法で得
られた表面が艶消し状態である樹脂板は、熱延伸成形を
行うと表面の凹凸が消失し、艶消し状態が失われる。ま
た、艶消剤を用いる方法では、多量の艶消剤を樹脂に添
加する必要があり、その結果、樹脂板の全光線透過率が
低下して点灯時に暗くなると共に、樹脂板の強度が低下
し脆いものとなる。即ち、従来技術では、前述の3つの
性能をバランス良く達成することは困難であった。
【0007】本発明の目的は、全光線透過率が高く、光
源の透けを防止し、熱延伸成形後も良好な艶消し状態を
有する優れた光拡散性樹脂板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、少なく
とも一方の面に凹凸を有する樹脂板において、その凹凸
の中心線平均粗さ(Ra)が0.5〜5μmであり、タ
ルクを含有することを特徴とする樹脂板にある。
【0009】また本発明の要旨は、押出機から押出され
たタルク含有樹脂に、表面温度140〜190℃のエン
ボスローラーで凹凸を付与することを特徴とする前述の
樹脂板の製造方法にある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂板を構成する樹脂
は、透明な樹脂であることが好ましく、メタクリル系樹
脂が特に好ましい。メタクリル系樹脂としては、メタク
リル酸メチル(以下、適宜「MMA」という)単独を重
合して得られた樹脂、またはMMA70重量%以上と、
他のビニル系単量体30重量%以下との混合物を共重合
して得られた樹脂が挙げられる。
【0011】他のビニル系単量体としては、例えばメタ
クリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シ
クロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベ
ンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のMMA以
外のメタクリル酸エステル類、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘ
キシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル
類、メタクリル酸、アクリル酸などの不飽和酸類、スチ
レン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、
シクロヘキシルマレイミド等が挙げられる。
【0012】本発明の樹脂板に含有されるタルクとして
は、硅酸マグネシウムを主成分とするタルク原石を機械
粉砕して得られる微粒子が好ましく、その粒径は5〜2
0μmであることが好ましい。
【0013】樹脂板中のタルクの含有量は、樹脂板の全
重量に対して2〜10重量%であることが好ましく、3
〜7重量%であることがより好ましい。含有量が低すぎ
ると、樹脂板を照明カバーとして用いた場合に、光源が
透けて見えることがある。また、含有量が高すぎると、
全光線透過率及び樹脂板の強度が低下する。
【0014】本発明の樹脂板は、少なくとも一方の面に
凹凸を有し、その凹凸はJIS B0601に準じて測
定した中心線平均粗さ(Ra)が0.5〜5μmであ
り、0.7〜3μmであることが好ましい。中心線平均
粗さ(Ra)が0.5μm未満では充分な艶消し状態が
得られず、5μmを超える場合は、艶消し状態の目が粗
くなり、好ましくない。
【0015】樹脂板の厚みは特に限定されないが、1〜
10mm程度であることが好ましい。
【0016】本発明の樹脂板の製造方法としては、タル
クを含有する重合性の樹脂原料を、その内側に凹凸が形
成されたセル内で重合硬化する方法が挙げられる。また
タルクを含有する重合性の樹脂原料を、凹凸を有しない
セル内で重合硬化後、得られた樹脂板を加熱してエンボ
ス加工する方法が挙げられる。
【0017】さらにタルクを含有する樹脂を溶融押出に
よって樹脂板とし、その樹脂板をエンボス加工する方法
が挙げられる。樹脂板の生産性から、溶融押出による方
法が好ましい。
【0018】本発明の樹脂板がメタクリル系樹脂からな
る場合であって、溶融押出による方法で製造する場合
は、ペレット状や粉体状のメタクリル系樹脂とタルクと
を、ヘンシェルミキサーまたはタンブラー等で機械的に
攪拌混合し、一軸または二軸の押出機等を用いて、樹脂
温度200〜300℃の範囲で溶融混練後、Tダイに供
給して押出す方法が好ましい。なお、この混合の際、必
要に応じて、架橋樹脂からなる粒子やシリコン樹脂から
なる粒子、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の光拡散
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、ゴ
ム等の耐衝撃性改質剤等を添加することもできる。
【0019】続いて押出されたタルク含有樹脂に、エン
ボスローラーで凹凸を付与する方法が好ましい。エンボ
スローラーの表面温度は140〜190℃であることが
好ましく、150〜180℃であることがより好まし
い。エンボスローラーの表面温度が低すぎると、充分な
艶消し状態が得られない。表面温度が高すぎるとエンボ
スローラーと樹脂板との剥離性が悪くなり、安定な製造
が困難となる。中心線平均粗さ(Ra)が0.5〜5μ
mの樹脂板を製造するためには、エンボスローラーの凹
凸の中心線粗さ(Ra)は、0.7〜10μ程度である
ことが好ましい。エンボスローラーで凹凸を付与後、樹
脂板を冷却し、紙、フィルム等の保護材を貼り、切断す
ることができる。
【0020】押出されたタルク含有樹脂を樹脂板として
冷却後、再加熱してエンボスローラーで凹凸を付与する
こともできる。
【0021】本発明の樹脂板は、高透過性、光拡散性、
艶消し性が要求される照明カバー等に好適に利用でき
る。
【0022】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例によって何等制限され
るものではない。
【0023】実施例においては図1に示す連続押出製板
装置を用いた。なお、実施例における物性の評価は以下
に示す方法を用いて行った。
【0024】(1)中心線平均粗さ(Ra) JIS B0601に準じて、樹脂板のエンボスローラ
ーで凹凸を付与された面(以下、適宜「エンボス面」と
いう)について、小坂研究所製の表面粗さ計(サーフコ
ーダSE−30H)を用いて中心線平均粗さ(Ra)を
測定した。
【0025】(2)全光線透過率及び60度鏡面光沢度 100mmφ、高さ50mmの真空成形用金型を用い
て、エンボス面の裏面側が真空成形用金型側に接する面
となるように配置させて、樹脂板の表面温度を160℃
に加熱して、真空成形法により熱延伸成形を行った。
【0026】熱延伸成形で得られた成形樹脂板から、真
空成型用金型の100mmφの金型部分に接して冷却さ
れた箇所を切り出して(以下、適宜「サンプル」とい
う)、JIS K7105に準拠して、全光線透過率及
び60度鏡面光沢度を測定した。全光線透過率は、サン
プルのエンボス面が光の出射面となるようにして測定し
た。60度鏡面光沢度は、エンボス面について測定し
た。
【0027】(3)光源の透け サンプルを、エンボス面と反対の面が光源側となるよう
に光源上15mmの位置に設置して、サンプルのエンボ
ス面から垂直方向に光源を肉眼により観察し、光源の透
けの有無を評価した。光源として松下電工(株)製の直
径8mmの蛍光管薄型多目的ライトSD9450(10
W×1灯)を使用した。
【0028】(4)外観判定 サンプルのエンボス面を肉眼で観察して艶の有無を判定
した。
【0029】[実施例1]成形材料用メタクリル系樹脂
である三菱レイヨン(株)製アクリペットVH97重量
%と、平均粒径10μmのタルク3重量%とをヘンシェ
ルミキサーで混合した。次いでその混合物を65mmφ
ベント付一軸押出機で溶融混練し、Tダイから樹脂温度
260℃にて溶融押出しして、表面が平滑な下ローラー
3及び上ローラー5と、表面に中心線平均粗さ(Ra)
2.7μmの凹凸を有するエンボスローラー4との組み
合わせからなる3本ローラーを用いて、下ローラー3の
表面温度90℃、エンボスローラー4の表面温度175
℃、上ローラー5の表面温度120℃に設定し、厚さ2
mmの樹脂板を得た。この樹脂板の評価結果を表1に示
す。
【0030】[実施例2]混合物をアクリペットVH9
5重量%とタルク5重量%としたこと以外は、実施例1
と同様にして樹脂板を得た。評価結果を表1に示す。
【0031】[実施例3]混合物をアクリペットVH9
6重量%とタルク4重量%とし、エンボスローラー4の
表面温度を165℃としたこと以外は、実施例1と同様
にして樹脂板を得た。評価結果を表1に示す。
【0032】[比較例1]エンボスローラー4の表面温
度を110℃としたこと以外は実施例1と同様にして樹
脂板を得た。評価結果を表1に示す。
【0033】[比較例2]タルクの代わりに、平均粒径
10μmの炭酸カルシウムを用いたこと以外は、実施例
2と同様にして樹脂板を得た。評価結果を表1に示す。
【0034】[比較例3]タルクの代わりに、平均粒径
10μmの硫酸バリウムを用いたこと以外は、実施例2
と同様にして樹脂板を得た。評価結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明の樹脂板は、全光線透過率が高
く、光源の透けを防止し、熱延伸成形後も良好な艶消し
状態を有する。本発明の製法はこの樹脂板の製造方法に
適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に使用される押出装置の具
体例である。
【符号の説明】 1 押出機 2 Tダイ 3 下ローラー 4 エンボスローラー 5 上ローラー 6 引き取りローラー 7 タルク含有樹脂 8 樹脂板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F207 AA21 AB16 AF01 AG01 AG05 AH42 AH43 AH48 KA01 KW42 4F209 AA21 AB16 AF01 AG01 AG05 AH42 AH43 AH48 PA04 PB02 PC06 PJ09

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の面に凹凸を有する樹脂
    板において、その凹凸の中心線平均粗さ(Ra)が0.
    5〜5μmであり、タルクを含有することを特徴とする
    樹脂板。
  2. 【請求項2】 押出機から押出されたタルク含有樹脂
    に、表面温度140〜190℃のエンボスローラーで凹
    凸を付与することを特徴とする請求項1に記載の樹脂板
    の製造方法。
JP31843299A 1999-11-09 1999-11-09 樹脂板及びその製法 Pending JP2001129881A (ja)

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