JP2001129757A - ポリッシング装置 - Google Patents

ポリッシング装置

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JP2001129757A
JP2001129757A JP31568199A JP31568199A JP2001129757A JP 2001129757 A JP2001129757 A JP 2001129757A JP 31568199 A JP31568199 A JP 31568199A JP 31568199 A JP31568199 A JP 31568199A JP 2001129757 A JP2001129757 A JP 2001129757A
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top plate
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shaped
piston
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Fumitaka Itou
史隆 伊藤
Yasuhiko Nagakura
靖彦 長倉
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  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエーハの周縁部における研磨量の不均一性
を減少させることによって、高い平坦度を実現すること
ができるポリッシング装置を提供する。 【解決手段】 トップブロック5の下面の中央にはトッ
プリング6が固定され、周縁部にはガイドリング7が固
定されている。ウエーハ1は、バッキングパッド8を介
してトップリング6の下面に吸着される。トッププレー
ト6とガイドリング7の間に形成されたリング状の空間
部には、リング状のピストン11が収容されている。ピ
ストン11の先端部にはリング状の突出部11aが設け
られ、この突出部11aは、トッププレート6とガイド
リング7の間の隙間を貫通し、バッキングパッド8の裏
面に接触している。ピストン11の後方に形成された圧
力室12内の圧力を制御してピストン12による加圧力
を調整することにより、周縁部におけるウエーハ1と研
磨布との間の接触圧力分布の調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコンウエーハ
などの板厚が薄い円板状の被加工材の表面を平坦に研磨
する際に使用されるポリッシング装置に係り、特に、被
加工材を吸着して保持するポリッシングヘッドの構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高集積度化に伴
い、配線の微細化、多層化が進み、パターン形成に使用
される露光装置の露光ビームの波長が次第に短くなって
きている。このため、フォトリソグラフィ工程において
解像度の確保が可能な焦点深度が次第に浅くなり、浅い
焦点深度での処理を確実にするため、ウエーハ表面の平
坦度を高めることが要求されている。
【0003】図4に、ウエーハの表面の研磨に使用され
るポリッシング装置の概略構成を示す。図中、1はウエ
ーハ、2は研磨布、3はターンテーブル、4はポリッシ
ングヘッド、6はトッププレート、8はバッキングパッ
ドを表す。
【0004】研磨布2は、ターンテーブル3の上面に両
面テープで貼り付けられる。トッププレート6は、ポリ
ッシングヘッド4の先端に取り付けられ、ターンテーブ
ル3の上方の、ターンテーブル3に対向する位置に配置
される。研磨対象のウエーハ1は、トッププレート6の
下面にバッキングパッド8を介して吸着されて保持され
る。研磨剤供給ノズル9から研磨布2上に研磨剤(砥粒
を懸濁させたスラリ)を供給するとともに、ポリッシン
グヘッド4によって、ウエーハ1をターンテーブル3と
同一方向に回転しながら研磨布2に対して押し付けるこ
とによって、ウエーハ1のポリッシングが行われる。
【0005】図5に、従来のポリッシングヘッドの構造
の概要を示す。
【0006】駆動軸4aの下端には、トップブロック5
が取り付けられ、トップブロック5の下面には、トップ
プレート6が取り付けられている。トッププレート6の
外周を取り囲む様に、トップブロック5の下面周縁部に
ガイドリング7が取り付けられている。ウエーハ1は、
トッププレート6の下面にバッキングパッド8を介して
吸着されて保持される。ウエーハ1は、その外周側をガ
イドリング7によってガイドされている。
【0007】トップブロック5及びトッププレート6の
内部には、それぞれ、通気孔25、28が成形され、こ
れらの通気孔25、28内を減圧することによって、ウ
エーハ1の吸着が行われる。一方、これらの通気孔2
5、28内を加圧することによって、ウエーハ1の解放
が行われる。
【0008】(従来のポリッシング装置の問題点)図5
に示した様な、従来のポリッシングヘッドを用いてウエ
ーハを研磨した場合、ウエーハの面内における押し付け
圧力の分布、研磨布との間の相対速度の分布、あるい
は、研磨剤の流入状態の相違などに起因して、ウエーハ
の面内における研磨量の分布が不均一になる。特に、径
方向に沿った不均一性が大きくなり易く、その結果、研
磨後のウエーハの平坦度が損なわれる。
【0009】研磨後のウエーハの平坦度を改善すること
を目的として、様々なポリッシングヘッドの構造が提案
されている(特開平9−225821号公報、特開平9
−27467号公報など)。
【0010】この内、特開平9−225821号公報に
記載されているポリッシングヘッドでは、トッププレー
トの内部に、複数の空洞部を同心円状に設けるととも
に、これら各空洞部からトッププレートの下面に通ずる
複数の貫通孔を設けている。各空洞部に供給する加圧流
体の圧力をそれぞれ独立に調整することによって、ウエ
ーハの裏面側に作用する上記加圧流体の圧力分布を調整
し、研磨後のウエーハの平坦度の改善を図っている。
【0011】しかし、この方法の場合、トッププレート
の下面とウエーハの裏面との間に加圧流体が介在するこ
とになるので、ウエーハに対する保持が不確実になっ
て、研磨中に、ウエーハがトッププレートに対して相対
的に移動してしまうことがある。このため、ウエーハと
ターンテーブルと間の相対速度が不均一になって、平坦
度が低下する問題がある。
【0012】また、トッププレートの下面に開口してい
る複数の貫通孔に関して、各貫通孔の影響が及ぶ範囲が
各貫通孔を中心にして円形に形成されると考えられるの
で、平坦度の改善効果について限界がある。
【0013】一方、特開平9−27467号公報に記載
されているポリッシングヘッドでは、トッププレートの
裏面中央部に当接する様にピストンを設け、このピスト
ンからトッププレートの裏面中央部へ加える押付力を調
整することによって、ウエーハの中央部における研磨後
の平坦度の改善を図っている。しかし、同公報には、ウ
エーハの周縁部において平坦度を積極的にコントロール
する方法については、特に記載されていない。
【0014】近年のウエーハの大口径化に伴ない、特
に、ウエーハの周縁部の近傍から取られる製品チップの
良品歩留まりを改善することが重要な課題となってい
る。このため、ウエーハの周縁部の近傍において研磨後
の平坦度を改善することが強く要求されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の様な
従来のポリッシング装置における問題点に鑑み成された
もので、本発明の目的は、ウエーハの周縁部における研
磨量の不均一性を減少させることによって、高い平坦度
を実現することができるポリッシング装置を提供するこ
とにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のポリッシング装
置は、上面に研磨布が装着されるターンテーブルと、タ
ーンテーブルに対向してその上方に配置され、下面にバ
ッキングパッドを介して円板状の被加工物が吸着される
トッププレートと、トッププレートの上面側に配置さ
れ、下面にトッププレートを保持するトップブロック
と、トッププレートの周囲を取り囲む様にトップブロッ
クの周縁部に取り付けられ、被加工物を外周側からガイ
ドするガイドリングとを備え、被加工物を回転させなが
ら研磨布に対して押し付けてポリッシングを行うポリッ
シング装置において、前記トッププレートの外周と前記
ガイドリングの内周との間にリング状の空間部を設け、
この空間部に、前記ガイドリングの内周面に沿って上下
方向に駆動され、その先端面で前記バッキングパッドを
介して前記被加工物の周縁部に加圧力を加えるリング状
のピストンを配置したこと、を特徴とする。
【0017】本発明のポリッシング装置によれば、前記
リング状のピストンを用いて前記被加工物の周縁部に加
える加圧力を制御することによって、被加工物の周縁部
の近傍において、研磨布に対する押し付け力の分布を直
接的に調整することができる。これによって、被加工物
の周縁部の近傍における研磨速度の均一性を改善し、研
磨後の平坦度を高めることができる。
【0018】好ましくは、前記リング状のピストンの後
端面と前記トップブロックの下面との間に、加圧流体が
供給される圧力室を形成する。
【0019】好ましくは、前記トッププレートの下面側
に外周面から径方向に張り出すフランジ部を設けるとと
もに、前記リング状のピストンの先端部に、その外周に
沿って下向きに突出するリング状の突出部を設け、この
突出部を、前記フランジ部の外周と前記ガイドリングの
内周との間に挿入し、この突出部の先端面が前記バッキ
ングパッドの上面に接触する様に構成する。
【0020】この様に構成した場合、前記フランジ部
は、前記ピストンの前進限界を決めるストッパとして機
能する好ましくは、前記加圧流体として圧縮空気を使用
し、この圧縮空気を、前記トップブロックの内部に形成
された経路を介して前記圧力室へ供給する。
【0021】なお、上記のリング状のピストンの先端面
に段差部を設け、このピストンにガイドリングの機能を
兼ねさせることもできる。
【0022】その場合、本発明のポリッシング装置は、
上面に研磨布が装着されるターンテーブルと、ターンテ
ーブルに対向してその上方に配置され、下面にバッキン
グパッドを介して円板状の被加工物が吸着されるトップ
プレートと、トッププレートの上面側に配置され、下面
にトッププレートを保持するトップブロックと、径方向
に間隔を開けてトッププレートの外周を取り囲む様に配
置され、トップブロックの周縁部に取り付けられたリン
グ状のフレームと、トッププレートの外周とフレームの
内周との間に形成されたリング状の空間部の中に収容さ
れ、上下方向に駆動されるリング状のピストンとを備
え、前記リング状のピストンの先端面の外周側には下方
に突出するリング状の突出部が形成され、この突出部の
内周側の側面で被加工物を外周側からガイドするととも
に、この突出部よりも内周側に当たる先端面で、前記バ
ッキングパッドを介して前記被加工物の周縁部に加圧力
を加える様に構成されていることを特徴とする。
【0023】この場合、好ましくは、前記リング状のピ
ストンの先端部分に、前記トッププレートと前記フレー
ムとの間から下方に突出するリング状の第一突出部を形
成するとともに、この第一突出部の先端面の外周側に、
下方に突出するリング状の第二突出部を形成する。この
様に構成することによって、第二突出部の内周側の側面
で被加工物を外周側からガイドするとともに、第二突出
部よりも内周側に当たる第一突出部の先端面で、前記バ
ッキングパッドを介して前記被加工物の周縁部に加圧力
を加える。
【0024】また、ガイドリングを上下方向に駆動可能
な第二のリング状のピストンによって構成し、このガイ
ドリングを用いて、被加工物の周囲において研磨布に対
して加圧力を加えることもできる。
【0025】その場合、本発明のポリッシング装置は、
上面に研磨布が装着されるターンテーブルと、ターンテ
ーブルに対向してその上方に配置され、下面にバッキン
グパッドを介して円板状の被加工物が吸着されるトップ
プレートと、トッププレートの上面側に配置され、下面
にトッププレートを保持するトップブロックと、径方向
に間隔を開けてトッププレートの外周を取り囲む様に配
置され、トップブロックの周縁部に取り付けられたリン
グ状のフレームと、前記フレームの内周側に配置され、
前記フレームの内周面に沿って上下方向に駆動され、被
加工物を外周側からガイドするとともに、被加工物の周
囲で研磨布に対して加圧力を加えるガイドリングと、前
記トッププレートの外周と前記ガイドリングの内周との
間に形成されたリング状の空間部の中に収容され、前記
ガイドリングの内周面に沿って上下方向に駆動され、そ
の先端面で前記バッキングパッドを介して前記被加工物
の周縁部に加圧力を加えるリング状のピストンと、を備
えたことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明に基づくポリッシン
グ装置の幾つかの例について、図面を用いて説明する。
【0027】(例1)図1に、本発明に基づくポリッシ
ング装置の主要部を構成するポリッシングヘッドの構造
を示す。なお、ポリッシング装置の全体的な構成につい
ては、先に図4を用いて説明したものと同様なので、そ
の説明は省略する。図1中、1はウエーハ、5はトップ
ブロック、6はトッププレート、7はガイドリング、8
はバッキングパッド、11はリング状のピストン、12
は圧力室を表す。
【0028】トップブロック5は、駆動軸4aの下端に
取り付けられている。トップブロック5の上端部及び下
端部には、それぞれフランジ部5a、5bが形成されて
いる。上端側のフランジ部5aは、駆動軸4aの下端に
ボルトで固定されている。下端側のフランジ部5bの径
は、研磨対象のウエーハ1よりも一回り大きい。
【0029】下端側のフランジ部5bの下面の中央部に
は、トッププレート6が取り付けられている。更に、下
端側のフランジ部5bの下面の周縁部には、径方向に間
隔を開けてトッププレート6の外周を取り囲む様に、ガ
イドリング7が取り付けられている。
【0030】トッププレート6は、その上面側の中央
に、円形の窪み部27が形成され、この窪み部27の底
面とトッププレート6の下面との間に複数の貫通孔28
が形成されている。なお、トッププレート6の上面に
は、窪み部27の外周に沿ってOリングが配置され、窪
み部27の内部がシールされている。
【0031】トッププレート6の下面には、バッキング
パッド8が両面テープによって接着されている。バッキ
ングパッド8には、トッププレート6に形成された上記
の複数の貫通孔28に対応する位置に、それぞれ貫通孔
29が形成されている。ウエーハ1は、バッキングパッ
ド8を介してトッププレート6の下面に吸着される。ウ
エーハ1は、その外周側をガイドリング7によってガイ
ドされる。
【0032】トッププレート6の外周面とガイドリング
7の内周面との間には、リング状の空間部が形成され、
この空間部に、リング状のピストン11が収容されてい
る。このピストン11の上端面とトップブロック5の下
面との間には、加圧流体が供給される圧力室12が形成
されている。なお、トッププレート6の上面には、外周
に沿ってOリングが配置され、ガイドリング7の上面に
は、内周に沿ってOリングが配置され、更に、ピストン
11の上端部に近い内周面及び外周面にもOリングが配
置されている。これらのOリングによって、圧力室12
の内部がシールされている。
【0033】トッププレート6には、その下面側に外周
面から径方向に張り出す様にフランジ部6aが設けられ
ている。これに対応して、リング状のピストン11の先
端部には、その外周に沿って下向きに突出するリング状
の突出部11aが設けられている。この突出部11a
は、フランジ部6aの外周とガイドリング7の内周との
間に形成された隙間を貫通している。フランジ部6a
は、ピストン11の前進限界を決めるストッパの役割を
果たしている。なお、バッキングパッド8の上面の周縁
部は、突出部11aの先端面に両面テープによって接着
される。
【0034】駆動軸4aの内部には、通気孔23が形成
されている。トップブロック5の上端側のフランジ部5
aの内部には通気孔25a、下端側のフランジ部5bの
内部には通気孔25bが形成されている。通気孔23
は、回転継手(図示せず)を介して、真空源及び高圧空
気源に接続されている。通気孔23の先端は通気孔25
aに連絡し、通気孔25aの先端は、チューブ24を介
して通気孔25bに連絡している。通気孔25bの先端
は、トップブロック5の下面に開口し、窪み部27に連
絡している。
【0035】通気孔23、通気孔25a、チューブ24
及び通気孔25bを介して、窪み部27内を減圧するこ
とによって、ウエーハ1の吸着が行われ、一方、窪み部
27内を加圧することによって、ウエーハ1の解放が行
われる。
【0036】駆動軸4aの内部には、更に、通気孔33
が形成されている。トップブロック5の上端部のフラン
ジ5aの内部には通気孔35a、下端側のフランジ5b
の内部には通気孔35bが形成されている。通気孔33
は、回転継手(図示せず)及び圧力調整装置31を介し
て、高圧空気源に接続されている。通気孔33の先端は
通気孔35aに連絡し、通気孔35aの先端は、チュー
ブ34を介して通気孔35bに連絡している。通気孔3
5bの先端は、トップブロック5の下面に開口し、圧力
室12に連絡している。
【0037】通気孔33、通気孔35a、チューブ34
及び通気孔35bを介して、圧力室12内の圧力を制御
することにより、リング状のピストン11からバッキン
グパッド8の裏面に加えられる加圧力が調整される。こ
れによって、ウエーハ1の周縁部におけるウエーハ1の
表面と研磨布との間の接触圧力分布を調整することがで
きる。なお、ピストン11による適正な加圧力の値は、
研磨布の種類により異なるので、予め、実験を行って求
めておく。
【0038】(例2)図2に、本発明に基づくポリッシ
ング装置の他の例を示す。
【0039】この装置は、図1に示した装置を一部変形
したものであって、図1におけるリング状のピストン
(11)に、ガイドリング(7)の機能を兼用させてい
る。図2中、47はフレーム、41はリング状のピスト
ン、41aは第一突出部、41bは第二突出部、42は
圧力室を表す。
【0040】トップブロック5の下面の中央部には、ト
ッププレート6が取り付けられている。トップブロック
5の下面の周縁部には、径方向に間隔を開けてトッププ
レート6の外周を取り囲む様に、リング状のフレーム4
7が取り付けられている。これによって、トッププレー
ト6の外周とフレーム47の内周との間にリング状の空
間部が形成されている。この空間部の中にリング状のピ
ストン41が収容されている。
【0041】このピストン41の上端面とトップブロッ
ク5の下面との間には、加圧流体が供給される圧力室4
2が形成されている。なお、トッププレート6の上面に
は、外周に沿ってOリングが配置され、フレーム47の
上面には、内周に沿ってOリングが配置され、更に、ピ
ストン41の上端部に近い内周面及び外周面にもOリン
グが配置されている。これらのOリングによって、図1
に示した例と同様に、圧力室42の内部がシールされて
いる。
【0042】トッププレート6には、その下面側に外周
面から径方向に張り出す様にフランジ部6aが設けられ
ている。これと向かい会う様に、フレーム47には、そ
の下面側に内周面から径方向に張り出す様に張出し部4
7aが設けられている。リング状のピストン41の先端
部には、その中央付近に下向きに突出するリング状の第
一突出部41aが設けられている。この第一突出部41
aは、フランジ部6aの外周と張出し部47aの内周と
の間に形成された隙間を貫通し、フランジ部6a及び張
出し部47aは、ピストン41の前進限界を決めるスト
ッパの役割を果たしている。
【0043】第一突出部41aの先端面には、更に、二
段状に段差が形成され、外周側が下方に突出し、内周側
が上方に後退している。外周側に形成された第二突出部
41bは、ガイドリングの役割を有し、その内周側の側
面でウエーハ1を外周側からガイドしている。内周側に
形成された後退部41cは、ウエーハ1の周縁部に加圧
力を加える加圧部の役割を有し、その下面がバッキング
パッド8の上面に接触している。なお、バッキングパッ
ド8の上面の周縁部は、後退部41cの下面に両面テー
プによって接着される。
【0044】(例3)図3に、本発明に基づくポリッシ
ング装置の他の例を示す。
【0045】この装置は、図2に示した装置を更に変形
したものであって、図2におけるリング状のピストン
(41)を、径方向に二つの部分に分割して構成し、内
周側のピストン51をウエーハ1の周縁部に対する加圧
用のピストンとして使用し、外周側のピストン52をガ
イドリング兼研磨布に対する加圧用のピストン(以下、
ガイドリングと呼ぶ)として使用している。図3中、5
7はフレーム、61及び62は圧力室を表す。
【0046】トップブロック5の下面の中央部には、ト
ッププレート6が取り付けられている。トップブロック
5の下面の周縁部には、径方向に間隔を開けてトッププ
レート6の外周を取り囲む様に、リング状のフレーム5
7が取り付けられている。これによって、トッププレー
ト6の外周とフレーム57の内周との間にリング状の空
間部が形成されている。この空間部の中に、リング状の
ピストン51及びガイドリング52が収容されている。
【0047】内周側のピストン51は、外周側のガイド
リング52の内側に嵌合している。ピストン51は、ガ
イドリング52の内周面及びトッププレート6の外周面
に沿って上下方向に摺動することができる。一方、ガイ
ドリング52は、ピストン51の外周面及びフレーム5
7の内周面に沿って上下方向に摺動することができる。
外周側に配置されたガイドリング52は、内周側に配置
されたピストン51と比べて、上下方向のサイズが大き
く、ガイドリング52の下端面はピストン51の下端面
よりも下方に位置し、ガイドリング52の上端面はピス
トン51の上端面よりも上方に位置している。
【0048】トップブロック5の下面の周縁部には、上
方に後退する様に段差部5cが設けられ、この段差部5
cの側面とフレーム57の内周面との間にガイドリング
52の上端部分が収容されている。ガイドリング52の
上端面と段差部5cの下面との間には、加圧流体が供給
される圧力室62が形成されている。ガイドリング52
の上端部に近い外周面、及び段差部5cの側面にOリン
グが配置され、これらのOリングによって、圧力室62
の内部がシールされている。
【0049】一方、ピストン51の上端部分は、ガイド
リング52の内周面とトッププレート6の外周面との間
に収容され、ピストン51の上端面とトップブロック5
の下面との間に、加圧流体が供給される圧力室61が形
成されている。なお、トッププレート6の上面には外周
に沿ってOリングが配置され、トッププレート6の外周
面及びピストン51の上端部に近い外周面にもOリング
が配置されている。これらのOリングによって、圧力室
61の内部がシールされている。
【0050】トッププレート6には、その下面側に外周
面から径方向に張り出す様に、フランジ部6aが設けら
れている。これと向かい会う様に、フレーム57には、
その下面側に内周面から径方向に張り出す様に、張出し
部57aが設けられている。ピストン51の先端部に
は、その外周側に下向きに突出するリング状の突出部5
1aが設けられている。ガイドリング52の先端部に
は、その内周側に下向きに突出するリング状の突出部5
2aが設けられている。突出部51aは、突出部52a
の内側に嵌合している。突出部51a及び突出部52a
は、フランジ部6aの外周と張出し部57aの内周との
間に形成された隙間を貫通している。フランジ部6a
は、ピストン51の前進限界を決めるストッパの役割を
果たしている。張出し部57aは、ガイドリング52の
前進限界を決めるストッパの役割を果たしている。
【0051】ガイドリング52の突出部52aの先端面
は、ピストン51の突出部51aの先端面よりも下方に
突出している。ガイドリング52は、その先端に形成さ
れた突出部52aの内周側の側面でウエーハ1を外周側
からガイドするとともに、突出部52aの下面で、被加
工物の周囲において研磨布に対して圧力を加えることも
できる。ピストン51は、ウエーハ1の周縁部に加圧力
を加える役割を有し、その先端に形成された突出部51
aの下面がバッキングパッド8の上面に接触する。な
お、バッキングパッド8の上面の周縁部は、突出部51
aの下面に両面テープによって接着される。
【0052】このポリッシング装置の場合、高圧空気の
供給経路が3系統必要になる。駆動軸4aの内部には、
通気孔23及び通気孔33に加えて、新たに通気孔73
が形成されている。トップブロック5の上端側のフラン
ジ5aの内部には、通気孔35aに加えて通気孔75a
が形成され、下端側のフランジ5bの内部には、通気孔
35bに加えて通気孔75bが形成されている。
【0053】通気孔23は、回転継手(図示せず)を介
して、真空源及び高圧空気源に接続されている。通気孔
23の先端は通気孔25に連絡し、通気孔25の先端
は、トップブロック5の下面に開口し、窪み部27に連
絡している。通気孔23及び通気孔25を介して、窪み
部27内を減圧することによって、ウエーハ1の吸着が
行われ、一方、窪み部27内を加圧することによって、
ウエーハ1の解放が行われる。
【0054】通気孔33は、回転継手(図示せず)及び
圧力調整装置31を介して、高圧空気源に接続されてい
る。通気孔33の先端は通気孔35aに連絡し、通気孔
35aの先端は、チューブ34を介して通気孔35bに
連絡している。通気孔35bの先端は、トップブロック
5の下面に開口し、圧力室61に連絡している。
【0055】通気孔33、通気孔35a、チューブ34
及び通気孔35bを介して、圧力室61内の圧力を制御
することによって、内側のピストン51からバッキング
パッド8の裏面に加える加圧力を調整する。これによ
り、ウエーハ1の周縁部におけるウエーハ1の表面と研
磨布との間の接触圧力分布の調整を行う。なお、内側の
ピストン51による適正な加圧力の値は、研磨布の種類
により異なるので、予め、実験を行って求めておく。
【0056】通気孔73は、回転継手(図示せず)及び
圧力調整装置71を介して高圧空気源に接続されてい
る。通気孔73の先端は通気孔75aに連絡し、通気孔
75aの先端は、チューブ74を介して通気孔75bに
連絡している。通気孔75bの先端は、トップブロック
5の周縁部に形成された段差部5cの下面に開口し、圧
力室62に連絡している。
【0057】通気孔73、通気孔75a、チューブ74
及び通気孔75bを介して、圧力室62内の圧力を制御
することによって、外側のガイドリング52による研磨
布に対する加圧力を調整する。これによって、ウエーハ
1を外周からガイドするための高さ調整、及びウエーハ
1の周縁部におけるウエーハ1の表面と研磨布との間の
接触圧力分布の調整を行う。なお、ガイドリング52に
よる適正な加圧力の値も、研磨布の種類により異なるの
で、内側のピストン51と同様に、予め、実験を行って
求めておく。
【0058】
【発明の効果】本発明のポリッシング装置によれば、リ
ング状のピストンからバッキングパッドの裏面に加える
加圧力を制御することにより、ウエーハの周縁部におけ
るウエーハの表面と研磨布との間の接触圧力分布を調整
することができる。これによって、ウエーハの研磨量の
面内均一性を改善し、研磨後の平坦度を向上させること
ができる。平坦度に優れたウエーハを使用することによ
って、そのウエーハから得られる半導体製品の歩留まり
を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリッシング装置の主要部を構成する
ポリッシングヘッドの一例を示す軸方向断面図。
【図2】本発明のポリッシング装置の主要部を構成する
ポリッシングヘッドの他の例を示す軸方向断面図。
【図3】本発明のポリッシング装置の主要部を構成する
ポリッシングヘッドの他の例を示す軸方向断面図。
【図4】ポリッシング装置の概略構成を示す図。
【図5】従来のポリッシングヘッドの構造の一例を示す
軸方向断面図。
【符号の説明】
1・・・ウエーハ、2・・・研磨布、3・・・ターンテ
ーブル、4・・・ポリッシングヘッド、5・・・トップ
ブロック、5a、5b・・・フランジ部、5c・・・段
差部、6・・・トッププレート、6a・・・フランジ
部、7・・・ガイドリング、8・・・バッキングパッ
ド、9・・・研磨剤供給ノズル、11・・・リング状の
ピストン、11a・・・突出部、12・・・圧力室、2
3・・・通気孔、24・・・チューブ、25a、25b
・・・通気孔、27・・・窪み部、28・・・貫通孔、
29・・・貫通孔、31・・・圧力制御装置、33・・
・通気孔、34・・・チューブ、35a、35b・・・
通気孔、41・・・ピストン、41a・・・第一突出
部、41b・・・第二突出部、41c・・・後退部、4
2・・・圧力室、47・・・フレーム、47a・・・張
出し部、51・・・リング状のピストン(第一のピスト
ン)、51a・・・突出部、52・・・ガイドリング
(第二のピストン)、52a・・・突出部、57・・・
フレーム、57a・・・張出し部、61・・・圧力室、
62・・・圧力室、71・・・圧力制御装置、73・・
・通気孔、74・・・チューブ、75a、75b・・・
通気孔。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に研磨布が装着されるターンテーブ
    ルと、 ターンテーブルに対向してその上方に配置され、下面に
    バッキングパッドを介して円板状の被加工物が吸着され
    るトッププレートと、 トッププレートの上面側に配置され、下面にトッププレ
    ートを保持するトップブロックと、 トッププレートの周囲を取り囲む様にトップブロックの
    周縁部に取り付けられ、被加工物を外周側からガイドす
    るガイドリングとを備え、 被加工物を回転させながら研磨布に対して押し付けてポ
    リッシングを行うポリッシング装置において、 前記トッププレートの外周と前記ガイドリングの内周と
    の間にリング状の空間部を設け、 この空間部に、前記ガイドリングの内周面に沿って上下
    方向に駆動され、その先端面で前記バッキングパッドを
    介して前記被加工物の周縁部に加圧力を加えるリング状
    のピストンを配置したこと、 を特徴とするポリッシング装置。
  2. 【請求項2】 前記リング状のピストンの後端面と前記
    トップブロックの下面との間に、加圧流体が供給される
    圧力室が形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載のポリッシング装置。
  3. 【請求項3】 前記トッププレートには、その下面側に
    外周面から径方向に張り出すフランジ部が設けられ、 前記リング状のピストンの先端部には、その外周に沿っ
    て下向きに突出するリング状の突出部が設けられ、 この突出部が、前記フランジ部の外周と前記ガイドリン
    グの内周との間に挿入され、この突出部の先端面が前記
    バッキングパッドを介して前記被加工物の周縁部に加圧
    力を加えることを特徴とする請求項2に記載のポリッシ
    ング装置。
  4. 【請求項4】 前記加圧流体は圧縮空気であって、この
    圧縮空気は、前記トップブロックの内部に形成された経
    路を介して前記圧力室へ供給されることを特徴とする請
    求項2に記載のポリッシング装置。
  5. 【請求項5】 上面に研磨布が装着されるターンテーブ
    ルと、 ターンテーブルに対向してその上方に配置され、下面に
    バッキングパッドを介して円板状の被加工物が吸着され
    るトッププレートと、 トッププレートの上面側に配置され、下面にトッププレ
    ートを保持するトップブロックと、 径方向に間隔を開けてトッププレートの外周を取り囲む
    様に配置され、トップブロックの周縁部に取り付けられ
    たリング状のフレームと、 トッププレートの外周とフレームの内周との間に形成さ
    れたリング状の空間部の中に収容され、上下方向に駆動
    されるリング状のピストンとを備え、 前記リング状のピストンの先端面の外周側には下方に突
    出するリング状の突出部が形成され、この突出部の内周
    側の側面で被加工物を外周側からガイドするとともに、
    この突出部よりも内周側に当たる先端面で、前記バッキ
    ングパッドを介して前記被加工物の周縁部に加圧力を加
    える様に構成されていることを特徴とするポリッシング
    装置。
  6. 【請求項6】 前記リング状のピストンの後端面と前記
    トップブロックの下面との間に、加圧流体が供給される
    圧力室が形成されていることを特徴とする請求項5に記
    載のポリッシング装置。
  7. 【請求項7】 前記リング状のピストンの先端部分に
    は、前記トッププレートと前記フレームとの間から下方
    に突出するリング状の第一突出部が形成され、この第一
    突出部の先端面の外周側には下方に突出するリング状の
    第二突出部が形成され、第二突出部の内周側の側面で被
    加工物を外周側からガイドするとともに、第二突出部よ
    りも内周側に当たる第一突出部の先端面で、前記バッキ
    ングパッドを介して前記被加工物の周縁部に加圧力を加
    える様に構成されていることを特徴とする請求項6に記
    載のポリッシング装置。
  8. 【請求項8】 前記加圧流体は圧縮空気であって、この
    圧縮空気は、前記トップブロックの内部に形成された経
    路を介して前記圧力室へ供給されることを特徴とする請
    求項6に記載のポリッシング装置。
  9. 【請求項9】 上面に研磨布が装着されるターンテーブ
    ルと、 ターンテーブルに対向してその上方に配置され、下面に
    バッキングパッドを介して円板状の被加工物が吸着され
    るトッププレートと、 トッププレートの上面側に配置され、下面にトッププレ
    ートを保持するトップブロックと、 径方向に間隔を開けてトッププレートの外周を取り囲む
    様に配置され、トップブロックの周縁部に取り付けられ
    たリング状のフレームと、 前記フレームの内周側に配置され、前記フレームの内周
    面に沿って上下方向に駆動され、被加工物を外周側から
    ガイドするとともに、被加工物の周囲で研磨布に対して
    加圧力を加えるガイドリングと、 前記トッププレートの外周と前記ガイドリングの内周と
    の間に形成されたリング状の空間部の中に収容され、前
    記ガイドリングの内周面に沿って上下方向に駆動され、
    その先端面で前記バッキングパッドを介して前記被加工
    物の周縁部に加圧力を加えるリング状のピストンと、 を備えたことを特徴とする特徴とするポリッシング装
    置。
  10. 【請求項10】 前記リング状のピストンの後端面と前
    記トップブロックの下面との間に、加圧流体が供給され
    る圧力室が形成されていることを特徴とする請求項9に
    記載のポリッシング装置。
  11. 【請求項11】 前記トッププレートには、その下面側
    に外周面から径方向に張り出すフランジ部が設けられ、 前記リング状のピストンの先端部には、その外周に沿っ
    て下向きに突出するリング状の突出部が設けられ、 この突出部が、前記フランジ部の外周と前記ガイドリン
    グの内周との間に挿入され、この突出部の先端面が前記
    バッキングパッドを介して前記被加工物の周縁部に加圧
    力を加えることを特徴とする請求項10に記載のポリッ
    シング装置。
  12. 【請求項12】 前記加圧流体は圧縮空気であって、こ
    の圧縮空気は、前記トップブロックの内部に形成された
    経路を介して前記圧力室へ供給されることを特徴とする
    請求項10に記載のポリッシング装置。
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