JP2001127676A - 宇宙航行体のアンテナ切り替え装置 - Google Patents

宇宙航行体のアンテナ切り替え装置

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JP2001127676A
JP2001127676A JP30397499A JP30397499A JP2001127676A JP 2001127676 A JP2001127676 A JP 2001127676A JP 30397499 A JP30397499 A JP 30397499A JP 30397499 A JP30397499 A JP 30397499A JP 2001127676 A JP2001127676 A JP 2001127676A
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antenna
spacecraft
antenna switching
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orbit
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JP30397499A
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English (en)
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Kotaro Kiritani
浩太郎 桐谷
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アップリンクレベルを運用統括者がモニタ
し、主に経験に基づき切り替えタイミングを指示してい
たため、切り替え後に回線断となる危険があった。ま
た、可視運用の負荷が増えるという問題があった。 【解決手段】 各アンテナ系のアップリンクレベルが交
差する時点を検出し、そのタイミングでレベルが高い方
のアンテナに切り替えるコマンドを送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人工衛星や宇宙
機などに搭載された複数のアンテナを切り替える装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12は、宇宙航行体におけるアンテナ
切り替えの概念図である。慣性空間固定指向姿勢で飛行
している宇宙航行体においては、地上局とリンクがとれ
るアンテナが可視中に入れ替わる。A点においては+Z
アンテナ、B点においては−Xアンテナ、C点において
は−Zアンテナが地上局とリンクしている様子を表して
いる。図13に、具体的な装置の構造を示す。図におい
て1は+Xアンテナ、2は−Xアンテナ、3は+Zアン
テナ、4は−Zアンテナ、5は+Xアンテナ1及び−X
アンテナ2(以後Xアンテナ系1、2と呼ぶ)で送受信
したRF信号を分配・合成するハイブリット装置、6は
+Zアンテナ3及び−Zアンテナ4(以後Zアンテナ系
3、4と呼ぶ)で送受信したアップリンク信号およびダ
ウンリンク信号を混合・合成するハイブリット装置、7
および8はアップリンク信号とダウンリンク信号を分離
処理するダイプレクサ、9はアップリンク信号を処理し
デジタル信号に変換するRF受信機、10はRF受信機
9から出力されたデジタル信号をコマンドとして解釈す
るコマンドデコーダ、11はテレメトリ信号をRF送信
信号に変換するRF送信機、12はRF送信機11から
出力されたダウンリンク信号をXアンテナ系もしくはZ
アンテナ系に接続する切り替えスイッチ、13は受信し
たアップリンク信号のレベルを検出するアップリンクレ
ベル検出装置、14はアップリンクレベル検出装置13
からの出力をテレメトリに編集するテレメトリ編集装
置、15は宇宙航行体と地上局のRF信号を授受する地
上局アンテナ、16はアップリンクレベルの情報をテレ
メトリとして受信するテレメトリ受信装置、17はアッ
プリンクレベルの情報をモニタするテレメトリモニタ装
置、18はコマンド生成装置、19はコマンドをアップ
リンク信号にして送信するコマンド送信装置、20は運
用統括者、21は運用統括者20の指示でコマンドを送
信するコマンドオペレータである。
【0003】次に動作について説明する。宇宙航行体で
受信されたアップリンク信号の強度はアップリンクレベ
ル検出装置13によりXアンテナ系1、2、Zアンテナ
系3、4それぞれについて検出され、テレメトリ編集装
置14によりテレメトリに編集され、RF送信機11に
より地上局に伝送され、地上局アンテナ15を経由して
テレメトリ受信装置16により受信される。地上の管制
センターにいる運用統括者20はテレメトリモニタ装置
17によりXアンテナ系1、2とZアンテナ系3、4の
それぞれのアップリンク信号の強度をモニタしている。
運用統括者20は、図14に示すようなXアンテナ系
1、2の受信レベルとZアンテナ系3、4の受信レベル
を監視し、交差時にアンテナ切り替えのコマンドの送信
を指示し、コマンドオペレータ21が切り替えコマンド
の送信をコマンド生成装置18により行う。この切り替
えタイミングは、レベルの変化の状態をモニタしながら
主として運用統括者20の経験に基づいて決定され、指
示されている。コマンド送信装置19、地上局アンテナ
15を経由して送信されたコマンドは宇宙航行体のXア
ンテナ系1、2、Zアンテナ系3、4いずれかにより受
信され、ハイブリット5もしくは6、ダイプレクサ7も
しくは8を経由しRF受信機9に受信される。受信され
たアンテナ切り替えコマンドはコマンドデコーダ10に
より解釈され切り替えスイッチ12を切り替える。これ
によりRF送信機11からのRF信号は選択されたアン
テナ系から送信されるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の宇宙航行体のア
ンテナ切り替え装置は以上のように、その切り替えタイ
ミングをテレメトリに含まれるアップリンク信号の受信
強度の情報に基づき地上の運用者が経験に基づいて指示
していたため、切り替え直後に切り替え先のアンテナか
らの信号が弱まり回線が途切れるという問題があった。
また、可視中の運用作業が複雑化し運用コストがかかる
という問題もあった。
【0005】本発明は以上のような課題を解決するため
になされたものであり、人間を介することなく自動的に
宇宙航行体のアンテナを切り替えることにより可視運用
の負荷を軽減するとともに、切り替え時の回線断を防止
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明による宇宙航
行体のアンテナ切り替え装置は、アンテナ切り替えのタ
イミングを、Xアンテナ系およびZアンテナ系のアップ
リンクレベルの差をモニタし、一定以上の差が一定時間
持続することを判断基準に決定し、自動的にアンテナ切
り替えコマンドが送信されるようにする。
【0007】また、第2の発明による宇宙航行体のアン
テナ切り替え装置は、第1の発明におけるアップリンク
レベルの比較の際に信号を平滑化してから実施し、自動
的にアンテナ切り替えコマンドが送信されるようにす
る。
【0008】第3の発明による宇宙航行体のアンテナ切
り替え装置は、第1の発明においては地上で実施してい
たアップリンクレベルの比較を宇宙航行体内で実施し、
宇宙航行体内部で自律的にアンテナ切り替えを実施す
る。
【0009】また、第4の発明による宇宙航行体のアン
テナ切り替え装置は、第1の発明においては地上で実施
していたアップリンクレベルの比較および平滑化処理を
宇宙航行体内で実施し、宇宙航行体内部で自律的にアン
テナ切り替えを実施する。
【0010】第5の発明による宇宙航行体のアンテナ切
り替え装置は、回線解析の結果から割り出したアンテナ
切り替え時刻をあらかじめ宇宙機航行体に送信してお
き、アンテナ切り替え時刻に宇宙航行体内部で自律的に
アンテナ切り替えを実施する。
【0011】また、第6の発明による宇宙航行体のアン
テナ切り替え装置は、宇宙航行体の姿勢と軌道情報に基
づいて、リアルタイムで地上局とリンクできるアンテナ
を自動的に選択する。
【0012】第7の発明による宇宙航行体のアンテナ切
り替え装置は、第6の発明における軌道情報を宇宙航行
体に搭載したGPS受信機より得るようにする。
【0013】また、第8の発明による宇宙航行体のアン
テナ切り替え装置は、第6の発明における軌道情報を地
上から伝送した初期軌道情報をもとに伝播することで生
成する。
【0014】また、第9の発明による宇宙航行体のアン
テナ切り替え装置は、第6の発明における軌道情報を地
上から伝送した初期軌道情報をもとに伝播した結果と宇
宙航行体に搭載したGPS受信機のデータの両者を利用
することで生成する。
【0015】また、第10の発明による宇宙航行体のア
ンテナ切り替え装置は、GPS受信機からの正常な軌道
情報が一定時間途切れた場合には、その直前の軌道情報
に基づいて伝播した軌道推定値を用いるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1を示すブロック図であり、図において1は
+Xアンテナ、2は−Xアンテナ、3は+Zアンテナ、
4は−Zアンテナ、5は+Xアンテナ1及び−Xアンテ
ナ2(以後Xアンテナ系1、2と呼ぶ)で送受信したR
F信号を分配・合成するハイブリット装置、6は+Zア
ンテナ3及び−Zアンテナ4(以後Zアンテナ系3、4
と呼ぶ)で送受信したアップリンク信号およびダウンリ
ンク信号を混合・合成するハイブリット装置、7および
8はアップリンク信号とダウンリンク信号を分離処理す
るダイプレクサ、9はアップリンク信号を処理しデジタ
ル信号に変換するRF受信機、10はRF受信機9から
出力されたデジタル信号をコマンドとして解釈するコマ
ンドデコーダ、11はテレメトリ信号をRF送信信号に
変換するRF送信機、12はRF送信機11から出力さ
れたダウンリンク信号をXアンテナ系1、2もしくはZ
アンテナ系3、4に接続する切り替えスイッチ、15は
宇宙航行体とRF信号を授受する地上局アンテナ、18
は宇宙航行体に送信するコマンドを生成するコマンド生
成装置、19はコマンドをアップリンク信号にして送信
するコマンド送信装置、22はXアンテナ系1、2、Z
アンテナ系3、4のアップリンクレベルを比較するアッ
プリンクレベル比較装置である。
【0017】次に動作について説明する。可視中にテレ
メトリ受信装置16から出力されるXアンテナ系1、
2、Zアンテナ系3、4のそれぞれのアップリンクレベ
ルをアップリンクレベル比較装置22が常に監視してお
り、2つのレベルが交差する時点を識別し、そのタイミ
ングをコマンド生成装置18に通知する。この2つのレ
ベルの比較は、例えば図2に示すようにステップS1
Xアンテナ系1、2のレベルがZアンテナ系3、4のレ
ベルより3dB高いか否かを判定し、高いと判定された
場合、ステップS2において当該3dB高い状態が10
秒間持続した場合にXアンテナ系1、2に切り替える
(ステップS3)というアルゴリズムで行う。コマンド
生成装置18は、アンテナ切り替えコマンドを生成し、
コマンド送信装置19、地上局アンテナ15を経由し、
宇宙航行体に送信する。コマンド送信装置19、地上局
アンテナ15を経由して送信されたコマンドは宇宙航行
体のXアンテナ系1、2、Zアンテナ系3、4いずれか
により受信され、ハイブリット5もしくは6、ダイプレ
クサ7もしくは8を経由しRF受信機9に受信される。
受信されたアンテナ切り替えコマンドはコマンドデコー
ダ10により解釈され切り替えスイッチ12を切り替え
る。これによりRF送信機11からのRF信号は選択さ
れたアンテナ系から送信されるようになる。
【0018】また、図3に示すようにアップリンクレベ
ル比較装置22の前処理としてスムーザを入れて信号を
平滑化する方式もある。図において、23はXアンテナ
系1、2のアップリンクレベルを平滑化するスムーザ、
24はZアンテナ系3、4のアップリンクレベルを平滑
化するスムーザである。ここで、スムーザとは過去のデ
ータを平均をとることでデータの変動を平滑化する装置
である。例えば、過去10点のデータをD1,D2,D
3,・・・,D10としたとき、スムーザは Dav=(D1+D2+D3+・・・+D10)/10 を現在の値として出力する。その様子を図4に示す。こ
の図から、Xアンテナ系1、2、Zアンテナ系3、4の
変化の激しいアップリンクレベルがスムーザにより平滑
化され、レベルの比較においてチャタリングが起こりに
くくなっていることがわかる。
【0019】実施の形態2.図5はこの発明の実施の形
態2を示すブロック図であり、実施の形態1とは異なり
アップリンクレベルの比較を宇宙航行体内部で実施して
いる。図において、25はアップリンクレベル比較装置
22の出力に基づいてアンテナ切り替え信号を発生する
アンテナ切り替え信号発生装置である。
【0020】次に動作について説明する。Xアンテナ系
1、2、Zアンテナ系3、4それぞれのアップリンクレ
ベルは、宇宙航行体内部においてアップリンクレベル検
出装置13により検出される。検出された信号は、アッ
プリンクレベル比較装置22により常に監視されてい
る。それらの信号が交差し、例えば図2に示すアルゴリ
ズムのようにXアンテナ系のレベルがZアンテナ系より
3dB高い状態が10秒間継続した時(ステップS1
2)にアンテナ切り替え信号発生装置25にアンテナ
切り替えの指示がアップリンクレベル比較装置22から
送られる。アンテナ切り替え信号発生装置25は、その
指示に従い切り替えスイッチ12を動作させアンテナ切
り替えを実施する。宇宙航行体にアップリンクレベル比
較装置22を搭載することで、実施の形態1では運用に
利用するすべての地上局に準備しなくてはならないアッ
プリンクレベル比較装置22を削減できるという効果が
ある。また、搭載側で処置しているため、たとえダウン
リンクが回線断になってもアンテナ切り替えが正常に実
行されるという効果もある。
【0021】また、実施の形態1と同様にスムーザ23
および24が加えた構成も考えられる。図6において、
23はXアンテナ系1、2のアップリンクレベルを平滑
化するスムーザ、24はZアンテナ系3、4のアップリ
ンクレベルを平滑化するスムーザである。
【0022】次に動作について説明する。スムーザ23
および24によりXアンテナ系1、2、Zアンテナ系
3、4のそれぞれが受信するアップリンク信号を実施の
形態1と同様に平滑化する。平滑化されなめらかになっ
た信号は、アップリンクレベル比較装置22により常に
監視されている。アップリンクレベル比較装置22は、
それらの信号が交差し、例えば図2に示すアルゴリズム
のようにXアンテナ系のレベルがZアンテナ系より3d
B高い状態が10秒間継続した時に(ステップS 1
2)にアンテナ切り替え信号発生装置25にアンテナ
切り替えの指示がアップリンクレベル比較装置22から
送られる。アンテナ切り替え信号発生装置25は、その
指示に従い切り替えスイッチ12を動作させアンテナ切
り替えを実施する。これにより、実施の形態2と同様に
チャタリングを防止することができる。
【0023】実施の形態3.図7はこの発明の実施の形
態3を示すブロック図であり、図において26は予め宇
宙航行体の軌道および姿勢から回線レベルを計算する回
線解析装置、27は回線解析装置26の結果からアンテ
ナ切り替えの時刻を指定するコマンド生成するアンテナ
切り替え時刻指定コマンド生成装置、28はアンテナ切
り替え時刻を記録しておくアンテナ切り替え時刻記録装
置である。
【0024】次に動作について説明する。予め回線解析
装置26により回線解析を行なう。回線解析では、以下
の式により衛星からのダウンリンク信号のレベルを計算
する。 [ダウンリンク信号のレベル]=[宇宙航行体から放射される電波の強度]+[ 伝播損失]+[地上局のアンテナゲイン] (1) 式(1)の中で、[宇宙航行体から放射される電波の強
度]は、以下の式で計算される [宇宙航行体から放射される電波の強度]=[宇宙航行体の送信機出力(アンテ ナ入力端)]+[地上局方向のアンテナゲイン] (2) このうち[地上局方向のアンテナゲイン]は、宇宙航行
体の姿勢と軌道から宇宙航行体のアンテナから地上局が
見える方向を求め、その方向とアンテナパターンから計
算する。伝播損失については、軌道情報から地上局と宇
宙航行体の距離Rをもとめ、以下の式により計算する。
【0025】
【数1】
【0026】ここで、λはダウンリンクの波長である。
【0027】[地上局のアンテナゲイン]については、
宇宙航行体を追尾していることを前提とするので最大ゲ
インで計算する。
【0028】以上の計算にしたがってXアンテナ系1、
2、Zアンテナ系3、4それぞれの回線レベルを時刻毎
に計算する。その計算結果から、Xアンテナ系1、2の
ダウンリンクレベルがZアンテナ系3、4のダウンリン
クレベルより3dB以上高くなる予測時刻を求める。そ
の結果からアンテナ切り替え時刻を計算し、アンテナ切
り替え時刻指定コマンド生成装置27によりアンテナ切
り替え時刻を指定するコマンドを生成する。そのコマン
ドを、コマンド送信装置19、地上局アンテナ15を経
由してあらかじめ宇宙航行体に伝送し、アンテナ切り替
え時刻記録装置28にアンテナ切り替え時刻を記録して
おく。アンテナ切り替え時刻になるとアンテナ切り替え
記録装置28から、アンテナ切り替え信号発生装置25
に通知されアンテナ切り替え信号が切り替えスイッチ1
2に出力され、アンテナ切り替えが実施される。
【0029】この方式においては、予め予測した時刻に
アンテナ切り替えを搭載側で実施するため、地上局でア
ップリンクを送信しなくてもアンテナ切り替えを実施で
きる。
【0030】実施の形態4.図8はこの発明の実施の形
態4を示すブロック図であり、図において29は宇宙航
行体に搭載されたGPS受信機、30は宇宙航行体の姿
勢を決定するスターセンサ、31はGPS受信機29お
よびスターセンサ30から出力される情報に基づきアン
テナを選択する選択アンテナ計算装置である。
【0031】次に動作について説明する。GPS受信機
29は、周回軌道に20数個配置されたGPS衛星より
の電波を受信し、その遅延時間より各GPS衛星との距
離を測定し、それらから宇宙航行体自体の位置を割り出
す。宇宙航行体に搭載されているどのアンテナが地上局
と最もリンクを確立しやすいかは、以下のアルゴリズム
により地球に対する宇宙航行体の姿勢および位置により
決定される。 (STEP1)宇宙航行体の軌道位置と地上局アンテナ
の位置から距離Rを計算する。 (STEP2)宇宙航行体の姿勢情報から地上局アンテ
ナの方向(θ,φ)を計算する。 (STEP3)Xアンテナ系のアンテナパターンの情報
から(θ,φ)方向のアンテナゲインGx(θ,φ)を
計算する。 (STEP4)距離Rと搭載アンテナのアンテナゲイン
x(θ,φ)から以下の式により搭載アンテナの入力
端から地上アンテナまでのゲインを計算する。
【0032】Gx[dB]=G(θ,φ)[dB]+2
0logλ−10log4π−20logR ここで、λはダウンリンクの波長を表す。
【0033】(STEP5)(STEP1)〜(STE
P4)をZアンテナ系について行いG zを求める。(S
TEP6)GxとGzを比較し、Gx>Gzならば、Xアン
テナ系、Gx<GzならばZアンテナ系を選択する。
【0034】このアルゴリズムに基づき、GPS受信機
29からの軌道情報と宇宙航行体に搭載されたスターセ
ンサ30からの姿勢情報とに基づき、使用すべきアンテ
ナを選択アンテナ計算装置31で計算する。選択アンテ
ナ計算装置31からアンテナ切り替え信号発生装置25
に切り替えるべきアンテナが指示される。アンテナ切り
替え信号発生装置25から切り替えスイッチ12に切り
替え信号が出力されることによりアンテナ切り替えが実
施される。
【0035】この方式によれば、アップリンクの回線状
態ではなく軌道上位置と姿勢によりアンテナを選択する
ため、アップリンクが確立していない非可視状態でも常
に最も適切なアンテナが選択されており、したがって可
視開始時にも最適なアンテナが選択される。また、GP
S受信機による軌道情報を利用しているため、地上での
軌道決定等が不要になり運用コストを削減できるという
効果がある。
【0036】なお、上記においては姿勢情報をスターセ
ンサにより得ているが、これを例えば太陽センサ、地球
センサ等の光学センサ、慣性基準装置、もしくはそれら
を複合した姿勢決定装置に置き換えることも可能であ
る。
【0037】実施の形態5.図9はこの発明の実施の形
態5を示すブロック図であり、図において32は地上か
らのコマンドにより初期軌道情報を記録する初期軌道情
報記録装置、33は与えられた初期軌道をもとに軌道伝
播することで軌道を生成する軌道伝播装置である。
【0038】次に動作について説明する。実施の形態5
においては、初期軌道情報記録装置32から出力される
初期軌道情報に基づいて、軌道伝播装置33で軌道伝播
を行うことで宇宙航行体の軌道情報を得ている。軌道伝
播装置33から出力される軌道位置の推定値とスターセ
ンサ30より出力される姿勢情報をもとに実施の形態4
に示したアルゴリズムにより、使用すべきアンテナを選
択アンテナ計算装置31で計算する。選択アンテナ計算
装置31からアンテナ切り替え信号発生装置25に切り
替えるべきアンテナが指示される。アンテナ切り替え信
号発生装置25から切り替えスイッチ12に切り替え信
号が出力されることによりアンテナ切り替えが実施され
る。この方式によれば、地上側から初期軌道情報をイン
プットし伝播するため、搭載側にGPS等の軌道決定装
置を用意する必要がなく、宇宙航行体のコストを低減で
きる。
【0039】また、図10のように軌道情報を得る手段
としてGPS受信機と軌道伝播装置のいずれかを切り替
えられる方式もある。この図において34は軌道情報と
してGPS受信機の出力を使用する場合と、軌道伝播の
結果を使用する場合を切り替える軌道情報選択装置であ
る。
【0040】次に動作について説明する。通常は、GP
S受信機29から出力される軌道情報とスターセンサ3
0より出力される姿勢情報に基づき使用すべきアンテナ
を選択アンテナ計算装置31で計算する。しかしなが
ら、GPS受信機29が故障した場合、もしくはGPS
衛星が受信できないような状態になった場合には、その
ような状況になる直前のGPS受信機33の出力もしく
は、地上から伝送し、初期軌道情報記録装置32に記録
されている初期軌道情報を初期状態として軌道伝播装置
33により軌道伝播を行うことにより軌道推定値を得る
ことができる。この状態においては、この軌道推定値と
スターセンサ30より出力される姿勢情報に基づき使用
すべきアンテナを選択アンテナ計算装置31で計算す
る。この軌道情報源の切り替えは、もっとも容易な方式
としては、軌道情報を選択するコマンドを地上から送信
し、そのコマンドをRF受信機9を経由した後コマンド
デコーダ10が解釈し、軌道情報選択装置34に指示を
送ることで実行される。軌道情報選択装置34により選
択された軌道情報とスターセンサ30から得られる姿勢
情報により、選択アンテナ計算装置31で計算された使
用すべきアンテナが、アンテナ切り替え信号発生装置2
5に指示される。アンテナ切り替え信号発生装置25か
ら切り替えスイッチ12に切り替え信号が出力されるこ
とによりアンテナ切り替えが実施される。
【0041】この方式によれば、搭載したGPS受信機
が故障、あるいはGPS衛星側の故障等により使用でき
なくなった場合でも、軌道伝播機能によりアンテナ切り
替えを正常に実施できる。
【0042】また、軌道情報選択装置を図10に示すよ
うなアルゴリズムで動作させる方式もある。このアルゴ
リズムでは、何らかの異常により一定時間GPS受信機
からの軌道情報の入力がないと、GPS受信装置の故障
と判断し故障直前にGPS受信機から入力された軌道情
報に基づいた軌道伝播を自動的に開始し、それ以後は軌
道伝播の結果得られた軌道推定値とスターセンサ30で
生成される姿勢情報によりアンテナ切り替えを実施す
る。
【0043】この方式によれば、一定時間GPS受信機
からの信号が途絶えたときに自動的に軌道伝播による軌
道情報に基づくアンテナ切り替え方式に切り替わるた
め、非可視中の故障にも迅速に対応が可能である。
【0044】なお、上記においては姿勢情報をスターセ
ンサにより得ているが、これを例えば太陽センサ、地球
センサ等の光学センサ、慣性基準装置、もしくはそれら
を複合した姿勢決定装置に置き換えることも可能であ
る。
【0045】また、すべての実施の形態において「地上
局」は、当該宇宙航行体と通信を行う宇宙ステーショ
ン、補給機等の他の宇宙航行体、ならびに月面基地等の
他の惑星、衛星に設置された有人もしくは無人の基地局
に置き換えることが可能である。
【0046】
【発明の効果】本発明による宇宙航行体のアンテナ切り
替え装置は、アンテナ切り替え時において回線断となる
危険性を防ぎ、かつ可視運用中の運用者の負担が軽減
し、運用コストを低減するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による宇宙航行体のアンテナ切り替
え装置の実施の形態1を示すブロック図である。
【図2】 この発明による宇宙航行体のアンテナ切り替
え装置の実施の形態1のアンテナ切り替えのアルゴリズ
ムを示すフローチャートである。
【図3】 この発明による宇宙航行体のアンテナ切り替
え装置の実施の形態1においてスムーザを使用した場合
を示すブロック図である。
【図4】 実施の形態1においてアンテナ切り替え時の
アップリンクレベル信号を平滑化する様子を示す図であ
る。
【図5】 この発明による宇宙航行体のアンテナ切り替
え装置の実施の形態2を示すブロック図である。
【図6】 この発明による宇宙航行体のアンテナ切り替
え装置の実施の形態2においてスムーザを使用した場合
を示すブロック図である。
【図7】 この発明による宇宙航行体のアンテナ切り替
え装置の実施の形態3を示すブロック図である。
【図8】 この発明による宇宙航行体のアンテナ切り替
え装置の実施の形態4を示すブロック図である。
【図9】 この発明による宇宙航行体のアンテナ切り替
え装置の実施の形態5を示すブロック図である。
【図10】 この発明による宇宙航行体のアンテナ切り
替え装置の実施の形態5においてGPS受信機と軌道伝
播の両者を切り替える方式を示すブロック図である。
【図11】 実施の形態5においてGPS受信機からの
軌道情報が途切れた場合の処理を示すフローチャートで
ある。
【図12】 宇宙航行体のアンテナ切り替えの様子を示
す概念図。
【図13】 従来の宇宙航行体のアンテナ切り替えの様
子を示すブロック図。
【図14】 アンテナ切り替えの時のアップリンクレベ
ルの様子を示した図。
【符号の説明】
1 +Xアンテナ、2 −Xアンテナ、3 +Zアンテ
ナ、4 −Zアンテナ、5 ハイブリッド、6 ハイブ
リッド、7 ダイプレクサ、8 ダイプレクサ、9 R
F受信機、10 コマンドデコーダ、11 RF受信
機、12 切り替えスイッチ、13 アップリンクレベ
ル検出装置、14 テレメトリ編集装置、15 地上局
アンテナ、16 テレメトリ受信装置、17 テレメト
リモニタ装置、18 コマンド生成装置、19 コマン
ド送信装置、20 運用統括者、21 コマンドオペレ
ータ、22 アップリンクレベル比較装置、23 スム
ーザ、24 スムーザ、25 アンテナ切り替え信号発
生装置、26 回線解析装置、27 アンテナ切り替え
時刻コマンド生成装置、28 アンテナ切り替え時刻記
録装置、29 GPS受信機、30 スターセンサ、3
1 選択アンテナ計算装置、32 初期軌道情報記録装
置、33 軌道伝播装置、34 軌道情報選択装置。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 宇宙航行体の複数のアンテナ系で受信さ
    れるアップリンク信号のレベルを検出しテレメトリに編
    集する手段と、そのテレメトリを受信する手段と、テレ
    メトリ情報から抽出した各アンテナ系の受信するアップ
    リンク信号のレベルを比較しアップリンクレベルが交差
    するタイミングでレベルの高い方のアンテナを選択する
    手段とを備えたことを特徴とした宇宙航行体のアンテナ
    切り替え装置。
  2. 【請求項2】 テレメトリを受信する装置から出力され
    る各アンテナ系のアップリンク信号レベルを平滑化する
    手段を設けたことを特徴とした請求項1の宇宙航行体の
    アンテナ切り替え装置。
  3. 【請求項3】 宇宙航行体内部において各アンテナ系の
    アップリンクレベルを比較する手段と、その比較の結果
    によりアンテナ切り替えを実行する手段とから構成さ
    れ、宇宙航行体内部において各アンテナのアップリンク
    信号のレベルを比較しレベルの高い方のアンテナを選択
    することを特徴とする請求項1記載の宇宙航行体のアン
    テナ切り替え装置。
  4. 【請求項4】 各アンテナ系のアップリンクレベルを平
    滑化する装置を付加した、宇宙航行体内部においてアッ
    プリンク信号レベルの変動によるアンテナ切り替えのチ
    ャタリングを防止することを特徴とした請求項3記載の
    宇宙航行体のアンテナ切り替え装置。
  5. 【請求項5】 宇宙航行体の軌道および姿勢の情報と宇
    宙航行体と通信する局の位置情報から回線レベルを計算
    しアンテナ切り替え時刻を計算する手段と、アンテナ切
    り替え時刻を指定するコマンドを生成する手段と、宇宙
    航行体内部でアンテナ切り替え時刻を記録しておく手段
    と、その記録してある時刻にアンテナ切り替え信号を出
    力する手段から構成され、予めアンテナ切り替え時刻を
    宇宙機内に設定しておくことにより局からのコマンドを
    当該時刻に送信することなしに、自動的にアンテナ切り
    替えを実施することを特徴とする宇宙航行体のアンテナ
    切替え装置。
  6. 【請求項6】 宇宙航行体内部において宇宙航行体の姿
    勢情報を生成する手段と、軌道情報を生成する手段と、
    上記姿勢情報と軌道情報から選択するアンテナを計算す
    る手段と、選択されたアンテナに切り替える手段とを備
    えたことを特徴とした宇宙航行体のアンテナ切替え装
    置。
  7. 【請求項7】 軌道情報をGPS受信機により生成する
    ことを特徴とした請求項6記載の宇宙航行体のアンテナ
    切替え装置。
  8. 【請求項8】 軌道情報を局から送られた初期軌道情報
    に基づいて伝播した軌道推定値とすることを特徴とした
    請求項6記載の宇宙航行体のアンテナ切り替え装置。
  9. 【請求項9】 軌道情報を通常はGPS受信機により生
    成し、GPSが使用できなくなった場合は、局からの初
    期軌道情報に基づいて伝播した軌道推定値とすることを
    特徴とした請求項6記載の宇宙航行体のアンテナ切替え
    装置。
  10. 【請求項10】 軌道情報を通常はGPS受信機により
    生成し、GPS受信機からの正常な軌道情報が一定時間
    とぎれた場合には、その直前の軌道情報に基づいて伝播
    した軌道推定値とすることを特徴とした請求項6記載の
    宇宙航行体のアンテナ切替え装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006229382A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Nec Corp 移動通信システム、基地局、移動局及びそれらに用いる通信制御方法
CN113824460A (zh) * 2021-10-22 2021-12-21 陕西航天技术应用研究院有限公司 一种航空遥测通道的选择方法

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