JP2001126657A - 電子真空ポンプ - Google Patents
電子真空ポンプInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電子顕微鏡等の真空容器内に残留している炭
素化合物ガスを効率よく排気することができる電子真空
ポンプを実現する。 【解決手段】 電子源3から発生した電子は、収束電極
4によって集められ、各ダイノードにより電子は増倍さ
れる。増倍された各電子は、筐体1内部に入り込んだ残
留ガスと衝突し、残留ガスを分解し、また酸化や一酸化
炭素、二酸化炭素の還元による炭素を生成することにな
る。この生成された炭素は、後段のダイノード表面に付
着する。このようにして、残留ガスの内、炭素化合物の
ガスから炭素を遊離固定させることができる。したがっ
て、真空容器中の炭素化合物ガスの分圧を下げることが
できる。すなわち、真空容器中の炭素化合物ガスの排気
を行うことができる。
素化合物ガスを効率よく排気することができる電子真空
ポンプを実現する。 【解決手段】 電子源3から発生した電子は、収束電極
4によって集められ、各ダイノードにより電子は増倍さ
れる。増倍された各電子は、筐体1内部に入り込んだ残
留ガスと衝突し、残留ガスを分解し、また酸化や一酸化
炭素、二酸化炭素の還元による炭素を生成することにな
る。この生成された炭素は、後段のダイノード表面に付
着する。このようにして、残留ガスの内、炭素化合物の
ガスから炭素を遊離固定させることができる。したがっ
て、真空容器中の炭素化合物ガスの分圧を下げることが
できる。すなわち、真空容器中の炭素化合物ガスの排気
を行うことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空容器内の炭素
化合物ガスを短時間に排気することができる電子真空ポ
ンプに関する。
化合物ガスを短時間に排気することができる電子真空ポ
ンプに関する。
【0002】
【従来の技術】透過型や走査型電子顕微鏡等の電子ビー
ム装置や、質量分析装置等のイオンビーム装置では、装
置内部を高真空に維持する必要があり、そのため各種の
真空ポンプが用いられている。
ム装置や、質量分析装置等のイオンビーム装置では、装
置内部を高真空に維持する必要があり、そのため各種の
真空ポンプが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、真空中の残
留ガスの成分である炭化水素や一酸化炭素、二酸化炭素
は、従来の各種真空ポンプでは除去が困難なため、電子
光学機器やその他の真空装置では、真空度を目的以上に
高く設定せざるを得なかった。
留ガスの成分である炭化水素や一酸化炭素、二酸化炭素
は、従来の各種真空ポンプでは除去が困難なため、電子
光学機器やその他の真空装置では、真空度を目的以上に
高く設定せざるを得なかった。
【0004】一般に、油を用いるロータリーポンプや拡
散ポンプを使用する真空系では、炭素化合物を除去でき
ないことが大きな欠点とされている。特に、メタンガス
と一酸化炭素は、ターボ分子ポンプ、イオンポンプ、ク
ライオポンプ等の既存のポンプで既効率よく排気するこ
とができない。
散ポンプを使用する真空系では、炭素化合物を除去でき
ないことが大きな欠点とされている。特に、メタンガス
と一酸化炭素は、ターボ分子ポンプ、イオンポンプ、ク
ライオポンプ等の既存のポンプで既効率よく排気するこ
とができない。
【0005】一酸化炭素は、水素と並んで最後まで残留
するガスといわれている。極高真空、超高真空を達成し
ようとするとき、炭素化合物のガスは、取扱いが困難
で、真空系を複雑にして排気時間が長時間になる要因と
なっている。
するガスといわれている。極高真空、超高真空を達成し
ようとするとき、炭素化合物のガスは、取扱いが困難
で、真空系を複雑にして排気時間が長時間になる要因と
なっている。
【0006】電子光学機器では、電子ビームの照射され
る場所に炭素が滞積するために、試料表面、電子光学系
の中間に設けられた各種絞り板、電子銃のウェーネルト
電極や陽極にこの炭素が滞積し、その汚染に悩んでい
る。特に半導体試料の炭素の滞積による汚染は深刻で、
炭素が滞積した試料では表面の正確な像が取得できなく
なる。
る場所に炭素が滞積するために、試料表面、電子光学系
の中間に設けられた各種絞り板、電子銃のウェーネルト
電極や陽極にこの炭素が滞積し、その汚染に悩んでい
る。特に半導体試料の炭素の滞積による汚染は深刻で、
炭素が滞積した試料では表面の正確な像が取得できなく
なる。
【0007】また、質量分析装置では、残留ガス成分が
不要なスペクトルを発生させ、あるいは、バックグラウ
ンドとなって正確な分析の妨害となっている。更に、試
料が入れられる真空チャンバー内に開放されたX線管を
使用する光電子分光装置(ESCA)では、残留ガスが
X線管からのX線の発生を妨げる原因となっている。そ
して、真空蒸着装置では、蒸着膜の汚染や形成された膜
が弱いものとなる主原因となっている。
不要なスペクトルを発生させ、あるいは、バックグラウ
ンドとなって正確な分析の妨害となっている。更に、試
料が入れられる真空チャンバー内に開放されたX線管を
使用する光電子分光装置(ESCA)では、残留ガスが
X線管からのX線の発生を妨げる原因となっている。そ
して、真空蒸着装置では、蒸着膜の汚染や形成された膜
が弱いものとなる主原因となっている。
【0008】このように、各種真空機器では、真空中に
残留する炭素を主成分とする汚染物質により大きな影響
を受けてきており、長い間この汚染物質は真空装置の敵
と言われてきた。
残留する炭素を主成分とする汚染物質により大きな影響
を受けてきており、長い間この汚染物質は真空装置の敵
と言われてきた。
【0009】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、電子顕微鏡等の真空容器内に残留
している炭素化合物ガスを効率よく排気することができ
る電子真空ポンプを実現するにある。
もので、その目的は、電子顕微鏡等の真空容器内に残留
している炭素化合物ガスを効率よく排気することができ
る電子真空ポンプを実現するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
残留ガス取入口を有したポンプ筐体と、この筐体内に設
けられた電子源と、電子源と陽極との間に設けられ電子
源からの電子を増倍するための多段のダイノードと、電
子源と陽極との間に高電圧を印加するための電源と、電
子源と陽極との間の高電圧を分割して各ダイノードに印
加するための電圧分割手段と、ダイノード再生用の加熱
源とを有し、電子源からの電子を各ダイノードで増倍し
て陽極に向かわせるようにしたことを特徴としている。
残留ガス取入口を有したポンプ筐体と、この筐体内に設
けられた電子源と、電子源と陽極との間に設けられ電子
源からの電子を増倍するための多段のダイノードと、電
子源と陽極との間に高電圧を印加するための電源と、電
子源と陽極との間の高電圧を分割して各ダイノードに印
加するための電圧分割手段と、ダイノード再生用の加熱
源とを有し、電子源からの電子を各ダイノードで増倍し
て陽極に向かわせるようにしたことを特徴としている。
【0011】請求項1記載の発明は、各ダイノードで電
子を増倍し、多量の電子と炭素化合物ガスとを衝突さ
せ、炭素化合物ガスを分解等させて炭素を生成し、生成
された炭素を各ダイノードに付着させて、結果として炭
素化合物ガスの効率良い排気を行う。
子を増倍し、多量の電子と炭素化合物ガスとを衝突さ
せ、炭素化合物ガスを分解等させて炭素を生成し、生成
された炭素を各ダイノードに付着させて、結果として炭
素化合物ガスの効率良い排気を行う。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、ダイノード再生用加熱源を主として後段のダイ
ノードを加熱して再生するように配置した。請求項3記
載の発明は、請求項1の発明において、少なくとも後段
のダイノードを、ゲッタ効果のある金属で構成した。
おいて、ダイノード再生用加熱源を主として後段のダイ
ノードを加熱して再生するように配置した。請求項3記
載の発明は、請求項1の発明において、少なくとも後段
のダイノードを、ゲッタ効果のある金属で構成した。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に基づく電子
真空ポンプの一例を示している。図中1は真空ポンプ筐
体であり、筐体1には複数の残留ガス取入口2が設けら
れている。このポンプ筐体1は、真空に排気すべき容器
(図示せず)内に設けられる。この容器とは走査電子顕
微鏡では例えば試料室であり、真空容器内に設けられる
とは、その真空容器内とポンプ筐体とが実質的に真空的
に接続された状態をいう。
施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に基づく電子
真空ポンプの一例を示している。図中1は真空ポンプ筐
体であり、筐体1には複数の残留ガス取入口2が設けら
れている。このポンプ筐体1は、真空に排気すべき容器
(図示せず)内に設けられる。この容器とは走査電子顕
微鏡では例えば試料室であり、真空容器内に設けられる
とは、その真空容器内とポンプ筐体とが実質的に真空的
に接続された状態をいう。
【0014】筐体1内には電子源3が設けられている
が、この電子源3は、電子を放出することができる各種
の電子源を用いることができる。電子源3から発生した
電子は、収束電極4によって集められ、第1のダイノー
ドD1のスリットS1を通り、第1のダイノードD1に
入射する。
が、この電子源3は、電子を放出することができる各種
の電子源を用いることができる。電子源3から発生した
電子は、収束電極4によって集められ、第1のダイノー
ドD1のスリットS1を通り、第1のダイノードD1に
入射する。
【0015】収束電極4の後段には、多段のダイノード
D1〜Dnが配置されており、ダイノードD1〜Dn−
1には入射スリットS1〜Sn−1が備えられている。
最終段ダイノードDnの前段には、陽極5が配置されて
いる。筐体1の外側には、加熱用ヒーター6が設けられ
ている。この加熱用ヒーター6は図示していない電源に
よって加熱され、その結果、主として筐体1の後段部分
を積極的に傍熱加熱する。
D1〜Dnが配置されており、ダイノードD1〜Dn−
1には入射スリットS1〜Sn−1が備えられている。
最終段ダイノードDnの前段には、陽極5が配置されて
いる。筐体1の外側には、加熱用ヒーター6が設けられ
ている。この加熱用ヒーター6は図示していない電源に
よって加熱され、その結果、主として筐体1の後段部分
を積極的に傍熱加熱する。
【0016】図2は上記収束電極4、各ダイノードD1
〜Dn−1、陽極5の電気的接続状態を示す図であり、
収束電極4と陽極5との間には、高電圧電源7から2〜
15kV程度の高電圧が印加される。この高電圧は分割
抵抗Rによって分割され、例えば、収束電極4には20
0〜800Vの電圧が印加される。
〜Dn−1、陽極5の電気的接続状態を示す図であり、
収束電極4と陽極5との間には、高電圧電源7から2〜
15kV程度の高電圧が印加される。この高電圧は分割
抵抗Rによって分割され、例えば、収束電極4には20
0〜800Vの電圧が印加される。
【0017】また、各ダイノードには分割された電圧が
印加されるが、その結果、前段から後段のダイノードに
向かって電圧勾配が与えられる。なお、電子源1は接地
電位とされ、また、最終段ダイノードDnは、陽極5と
同電位か、あるいはより高い電位とされる。このような
構成の動作を次に説明する。
印加されるが、その結果、前段から後段のダイノードに
向かって電圧勾配が与えられる。なお、電子源1は接地
電位とされ、また、最終段ダイノードDnは、陽極5と
同電位か、あるいはより高い電位とされる。このような
構成の動作を次に説明する。
【0018】ポンプ筐体1は、例えば電子顕微鏡の試料
室等の真空容器に真空的に接続された空間内に配置され
る。すなわち、ポンプ筐体1内には残留ガス取入口2か
ら試料室等の真空容器内の残留ガスが入り込むようにさ
れる。
室等の真空容器に真空的に接続された空間内に配置され
る。すなわち、ポンプ筐体1内には残留ガス取入口2か
ら試料室等の真空容器内の残留ガスが入り込むようにさ
れる。
【0019】接地電位の電子源3から発生した電子は、
収束電極4によって集められ、第1のダイノードD1の
スリットS1の開口を通過し、第1のダイノードD1に
入射する。ダイノードに入射した電子は、ダイノードか
ら多量の電子を放出させ、電子は増倍される。
収束電極4によって集められ、第1のダイノードD1の
スリットS1の開口を通過し、第1のダイノードD1に
入射する。ダイノードに入射した電子は、ダイノードか
ら多量の電子を放出させ、電子は増倍される。
【0020】増倍された電子は、第2のダイノードD2
のスリットS2を通過し、第2のダイノードD2に入射
する。この第2のダイノードD2においても電子は増倍
される。このようにして、増倍された電子は、次々に電
圧勾配が設けられた後段のダイノードに入射し、電子は
著しく増倍されることになる。通常、数段から20段の
ダイノードにより、最初の1個の電子は、106〜10
11個に増倍される。
のスリットS2を通過し、第2のダイノードD2に入射
する。この第2のダイノードD2においても電子は増倍
される。このようにして、増倍された電子は、次々に電
圧勾配が設けられた後段のダイノードに入射し、電子は
著しく増倍されることになる。通常、数段から20段の
ダイノードにより、最初の1個の電子は、106〜10
11個に増倍される。
【0021】増倍された各電子は、筐体1内部に入り込
んだ残留ガスと衝突し、残留ガスを分解し、また酸化や
一酸化炭素、二酸化炭素の還元による炭素を生成するこ
とになる。この生成された炭素は、後段のダイノード表
面に付着する。
んだ残留ガスと衝突し、残留ガスを分解し、また酸化や
一酸化炭素、二酸化炭素の還元による炭素を生成するこ
とになる。この生成された炭素は、後段のダイノード表
面に付着する。
【0022】このようにして、残留ガスの内、炭素化合
物のガスから炭素を遊離固定させることができる。した
がって、真空容器中の炭素化合物ガスの分圧を下げるこ
とができる。すなわち、真空容器中の炭素化合物ガスの
排気を行うことができる。
物のガスから炭素を遊離固定させることができる。した
がって、真空容器中の炭素化合物ガスの分圧を下げるこ
とができる。すなわち、真空容器中の炭素化合物ガスの
排気を行うことができる。
【0023】このような真空ポンプ動作を継続して行う
と、各ダイノード、特に後段のダイノードの表面には多
くの炭素が付着し、そのダイノードにおける電子増倍作
用の効率が劣化する。そのため、各ダイノードの再生を
行う必要がある。この再生は、加熱ヒーター6に図示し
ない電源から加熱電流を供給して、ヒーター6を加熱さ
せ、このヒーター6の熱によって筐体1および各ダイノ
ードを加熱することによって行う。
と、各ダイノード、特に後段のダイノードの表面には多
くの炭素が付着し、そのダイノードにおける電子増倍作
用の効率が劣化する。そのため、各ダイノードの再生を
行う必要がある。この再生は、加熱ヒーター6に図示し
ない電源から加熱電流を供給して、ヒーター6を加熱さ
せ、このヒーター6の熱によって筐体1および各ダイノ
ードを加熱することによって行う。
【0024】この際、各ダイノードは200〜300°
Cに加熱される。なお、この再生時に少量の酸素ガスを
導入することにより、再生を効率的に行うことができ
る。この再生のための加熱は、全てのダイノードに対し
て行っても良いが、後段のダイノードほど炭素の付着量
が飛躍的に多くなるので、主として後段のダイノードを
加熱すれば良い。
Cに加熱される。なお、この再生時に少量の酸素ガスを
導入することにより、再生を効率的に行うことができ
る。この再生のための加熱は、全てのダイノードに対し
て行っても良いが、後段のダイノードほど炭素の付着量
が飛躍的に多くなるので、主として後段のダイノードを
加熱すれば良い。
【0025】図3はダイノードの段数が20段の場合の
各ダイノードにおける炭素付着量の一例を示したもので
ある。この図は、最終段(20段目)ダイノードの付着
量を100%としたときの各段のダイノードの付着量の
割合を示したものである。図から明らかなように、後段
のダイノードほど飛躍的に炭素の付着量が多くなってい
る。
各ダイノードにおける炭素付着量の一例を示したもので
ある。この図は、最終段(20段目)ダイノードの付着
量を100%としたときの各段のダイノードの付着量の
割合を示したものである。図から明らかなように、後段
のダイノードほど飛躍的に炭素の付着量が多くなってい
る。
【0026】上述した実施の形態で、各ダイノードは電
子増倍効果と、炭素吸着効果の双方を兼ねていることが
望ましいが、後段ほど炭素吸着効果を良くする必要があ
る。そのため、特に後段のダイノード、陽極には、金の
ような金属、または、ゲッタ効果のあるチタン、ジルコ
ン、タンタル等の金属で構成し、より排気効率をアップ
させることが望ましい。
子増倍効果と、炭素吸着効果の双方を兼ねていることが
望ましいが、後段ほど炭素吸着効果を良くする必要があ
る。そのため、特に後段のダイノード、陽極には、金の
ような金属、または、ゲッタ効果のあるチタン、ジルコ
ン、タンタル等の金属で構成し、より排気効率をアップ
させることが望ましい。
【0027】以上本発明の実施の形態を詳述したが、本
発明はこの形態に限定されない。例えば、電子源として
は電子を発生するものであれば何でもよいが、電子発生
時に発熱を伴わない電子源が好ましい。また、各段ダイ
ノードの形状は、ヘッドオン型電子増倍管(ボックス型
ダイノード)を例として用いたが、サーキュラケージ
型、ライン・フォーカス型、ベネシアンブラインド型、
メッシュ型など電子増倍効果のある増倍手段であれば、
全て適用することができる。また、チャンネルトロンや
マイクロチャンネルトロンも使用することができる。
発明はこの形態に限定されない。例えば、電子源として
は電子を発生するものであれば何でもよいが、電子発生
時に発熱を伴わない電子源が好ましい。また、各段ダイ
ノードの形状は、ヘッドオン型電子増倍管(ボックス型
ダイノード)を例として用いたが、サーキュラケージ
型、ライン・フォーカス型、ベネシアンブラインド型、
メッシュ型など電子増倍効果のある増倍手段であれば、
全て適用することができる。また、チャンネルトロンや
マイクロチャンネルトロンも使用することができる。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、各ダイノードで
電子を増倍し、多量の電子と炭素化合物ガスとを衝突さ
せ、炭素化合物ガスを分解等させて炭素を生成し、生成
された炭素を各ダイノードに付着させているので、結果
として炭素化合物ガスの効率良い排気を行うことができ
る。
電子を増倍し、多量の電子と炭素化合物ガスとを衝突さ
せ、炭素化合物ガスを分解等させて炭素を生成し、生成
された炭素を各ダイノードに付着させているので、結果
として炭素化合物ガスの効率良い排気を行うことができ
る。
【0029】請求項2記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、ダイノード再生用加熱源を主として後段のダイ
ノードを加熱して再生するように配置したので、効率良
く炭素の付着したダイノードの再生を行うことができ
る。
おいて、ダイノード再生用加熱源を主として後段のダイ
ノードを加熱して再生するように配置したので、効率良
く炭素の付着したダイノードの再生を行うことができ
る。
【0030】請求項3記載の発明は、請求項1の発明に
おいて、少なくとも後段のダイノードを、ゲッタ効果の
ある金属で構成したので、より炭素の吸着効果を増すこ
とができる。
おいて、少なくとも後段のダイノードを、ゲッタ効果の
ある金属で構成したので、より炭素の吸着効果を増すこ
とができる。
【図1】本発明に基づく電子真空ポンプの一例を示す図
である。
である。
【図2】各構成要素の電気接続状態を示す図である。
【図3】各ダイノードに吸着された炭素の割合を示す図
である。
である。
1 筐体 2 残留ガス取入口 3 電子源 4 収束電極 5 陽極 6 加熱ヒーター 7 高電圧電源5
Claims (3)
- 【請求項1】 残留ガス取入口を有したポンプ筐体と、
この筐体内に設けられた電子源と、電子源と陽極との間
に設けられ電子源からの電子を増倍するための多段のダ
イノードと、電子源と陽極との間に高電圧を印加するた
めの電源と、電子源と陽極との間の高電圧を分割して各
ダイノードに印加するための電圧分割手段と、ダイノー
ド再生用の加熱源とを有し、電子源からの電子を各ダイ
ノードで増倍して陽極に向かわせるようにした電子真空
ポンプ。 - 【請求項2】 ダイノード再生用加熱源は、主として後
段のダイノードを加熱して再生するように配置された請
求項1記載の電子真空ポンプ。 - 【請求項3】 少なくとも後段のダイノードは、ゲッタ
効果のある金属で構成された請求項1記載の電子真空ポ
ンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30498899A JP2001126657A (ja) | 1999-10-27 | 1999-10-27 | 電子真空ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30498899A JP2001126657A (ja) | 1999-10-27 | 1999-10-27 | 電子真空ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001126657A true JP2001126657A (ja) | 2001-05-11 |
Family
ID=17939730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30498899A Pending JP2001126657A (ja) | 1999-10-27 | 1999-10-27 | 電子真空ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001126657A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7861541B2 (en) | 2004-07-13 | 2011-01-04 | Tiax Llc | System and method of refrigeration |
KR101008065B1 (ko) | 2008-09-08 | 2011-01-13 | 고병모 | 복사압을 이용한 진공펌프 |
KR101320237B1 (ko) * | 2011-07-26 | 2013-10-21 | 고병모 | 전자의 운동량전달을 이용한 진공펌프 |
-
1999
- 1999-10-27 JP JP30498899A patent/JP2001126657A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7861541B2 (en) | 2004-07-13 | 2011-01-04 | Tiax Llc | System and method of refrigeration |
KR101008065B1 (ko) | 2008-09-08 | 2011-01-13 | 고병모 | 복사압을 이용한 진공펌프 |
KR101320237B1 (ko) * | 2011-07-26 | 2013-10-21 | 고병모 | 전자의 운동량전달을 이용한 진공펌프 |
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