JP2001124665A - 転がり軸受の診断装置及び診断方法 - Google Patents

転がり軸受の診断装置及び診断方法

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JP2001124665A
JP2001124665A JP30893599A JP30893599A JP2001124665A JP 2001124665 A JP2001124665 A JP 2001124665A JP 30893599 A JP30893599 A JP 30893599A JP 30893599 A JP30893599 A JP 30893599A JP 2001124665 A JP2001124665 A JP 2001124665A
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義彦 鵜原
Yukio Watabe
幸夫 渡部
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 転がり軸受を有する回転機器の組立時の軸受
の芯ずれを検出することができ、実機組立状態での軸受
寿命を推定することのできる転がり軸受の診断方法及び
装置を提供する。 【解決手段】モータ1とロータ4からなり回転軸が転が
り軸受3によって支持された回転機器の回転軸の回転に
伴う軸変位信号あるいは軸受ハウジングの加速度信号の
少なくともいずれか一方を採取するデータ採取手段7
と、データ保持手段8と、軸受のばね定数、軸曲り量、
モータ軸とロータ軸を結合するカップリング2の芯ずれ
及び偏角吸収量を記載した軸受評価用データベース12
と、診断条件を入力する条件入力手段13と、軸カップリ
ング部に付加質量5を付加した場合と付加しない場合の
一回転中の振動波形の差を比較評価してモータとロータ
の軸受芯ずれ量及び軸受荷重の少なくともいずれか一方
を推定する波形評価手段9と、この波形評価手段の推定
の結果を出力する出力手段10とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプ、ファン等
の駆動機であるモータと被駆動機であるロータからなり
転がり軸受を有する回転機器の軸系の組立て状況を把握
し、正常か否かを判断し、また転がり軸受の寿命を推定
する転がり軸受の診断装置及び診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に回転機器の軸受に異常が発生する
と、これらの機器の運転中に発する振動に変化が現れる
場合が多く、従来より軸受の発する振動を測定し、その
状態を監視する手法が用いられている。転がり軸受につ
いては、軸受の振動を測定し、その加速度値を評価した
り、あるいは振動のエンベロープの周波数解析を実施す
ることにより、軸受の傷の有無や傷の発生場所を推定す
る手段が確立され実用化されている。
【0003】一方、転がり軸受の寿命は、軸受レースの
表面の疲労により規定される。このレース表面の疲労
は、レース表面に加わる荷重により左右される。軸受の
設計においては、この荷重の大きさを回転機器の設計仕
様から算出するが、回転機器の組立て状態における軸受
の芯ずれ等により軸受荷重は大きく変化するため、非常
に安全側の設計が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】軸受の芯が極端にずれ
て回転機器が組み立てられている場合には、軸受は急速
に寿命にいたるため、組立て状態の良否を判定すること
は、回転機器を健全に運転するために重要である。ま
た、軸受の芯ずれが小さい場合には、軸受の寿命は設計
値よりもかなり長くなり、通常は真の寿命に対して十分
余裕があるにもかかわらず軸受を交換している場合が多
い。
【0005】しかるに、従来の診断手法は、軸受に傷が
発生した場合にその徴候を検知し診断するものであり、
事前に軸受組立て状態の良否を判定できるものではな
く、また軸受寿命を推定するものではない。
【0006】そこで本発明は、転がり軸受を有する回転
機器の組立時の軸受の芯ずれを検出することができ、実
機組立状態での軸受寿命を推定することのできる転がり
軸受の診断装置及び診断方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、駆動機であるモータと被駆動機
であるロータからなり回転軸が転がり軸受によって支持
された回転機器の回転軸の回転に伴う軸変位信号あるい
は軸受ハウジングの加速度信号の少なくともいずれか一
方を振動波形として採取するデータ採取手段と、採取し
たデータを保持するデータ保持手段と、軸受のばね定
数、軸曲り量、モータ軸とロータ軸を結合するカップリ
ングの芯ずれ及び偏角吸収量を記載した軸受評価用デー
タベースと、診断条件を入力する条件入力手段と、この
条件入力手段から指令を受け前記データ保持手段からデ
ータを受けて前記カップリング部に付加質量を付加した
場合と付加しない場合の一回転中の振動波形の差を比較
評価して付加質量を付加した場合に波形の一部が平坦に
なっている部分の長さの差を抽出し前記軸受評価用デー
タベースを参照して前記平坦部分の長さの差からモータ
とロータの軸受芯ずれ量及び軸受荷重の少なくともいず
れか一方を推定する波形評価手段と、この波形評価手段
の推定の結果を出力する出力手段とを備えた構成とす
る。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、回転軸の回転信号を取り出す回転パルス計と、回転
パルスから回転パルスまでの1周期の振動波形を複数個
切出しこの複数周期分の波形の平均を求める波形平均処
理手段とを備えてなる構成とする。
【0009】請求項3の発明は、駆動機であるモータと
被駆動機であるロータからなり回転軸が転がり軸受によ
って支持された回転機器の回転軸の回転に伴う軸変位信
号あるいは軸受ハウジングの加速度信号の少なくともい
ずれか一方を振動波形として採取するデータ採取手段
と、採取したデータを保持するデータ保持手段と、軸受
のばね定数、軸曲り量、モータ軸とロータ軸を結合する
カップリングの芯ずれ及び偏角吸収量を記載した軸受評
価用データベースと、診断条件を入力する条件入力手段
と、この条件入力手段から指令を受け前記データ保持手
段からデータを受けて前記軸カップリング部に付加質量
を付加した場合と付加しない場合の振動振幅の差を評価
して軸受芯ずれ量及び軸受荷重の少なくともいずれか一
方を推定する振動振幅評価手段と、この振動振幅評価手
段の推定の結果を出力する出力手段とを備えた構成とす
る。
【0010】請求項4の発明は、請求項1または3の発
明において、転がり軸受の寿命に関するデータを格納す
る軸受寿命データベースと、推定された荷重とこの軸受
寿命データベースから軸受の寿命を推定する軸受寿命推
定手段とを備えてなる構成とする。
【0011】請求項5の発明は、請求項4の発明におい
て、軸受寿命データベースは、転がり軸受の型式に応じ
た寿命算定式を格納し、軸受寿命推定手段は、入力され
た型式に該当する寿命算定式を抽出し、推定された荷重
と前記寿命算定式から軸受の寿命を推定する構成とす
る。
【0012】請求項6の発明は、請求項4の発明におい
て、運転履歴データベース及び荷重履歴データベースを
備え、軸受寿命推定手段は軸受荷重を入力される毎に、
その値を前記荷重履歴データベースに蓄積し、その傾向
管理を実施するとともに、その時点の余寿命を再推定す
る構成とする。
【0013】請求項7の発明は、駆動機であるモータと
被駆動機であるロータからなり回転軸が転がり軸受によ
って支持された回転機器の回転軸の回転に伴う軸変位信
号あるいは軸受ハウジングの加速度信号の少なくともい
ずれか一方を振動波形として採取するデータ採取手段
と、前記振動波形から回転数の3倍以上の振動成分を除
去するフィルタと、振動波形をその0値を境として正側
と負側に分離し、正側の信号については負側の信号を取
り除いた部分に正側の信号を符号を反転し位相を180 度
ずらせて合成することにより正側のみの波形を形成し、
負側についても同様の処理により負側のみの波形を形成
する信号加工手段と、前記正側及び負側の各々の波形の
振動スペクトルから回転数成分及び回転数の2倍の成分
の振幅を算出する周波数分析手段と、前記正側及び負側
波形の回転数成分同士及び回転数の2倍成分同士の差を
算出し、それらの差を元に軸受芯ずれの有無を判断する
組立状態良否判定手段と、この組立状態良否判定手段の
判断の結果を出力する出力手段とを備えた構成とする。
【0014】請求項8の発明は、駆動機であるモータと
被駆動機であるロータからなり回転軸が転がり軸受によ
って支持された回転機器の回転軸の回転に伴う軸変位信
号あるいは軸受ハウジングの加速度信号の少なくともい
ずれか一方を振動波形として採取するデータ採取手段
と、前記振動波形から回転数の3倍以上の振動成分を除
去するフィルタと、振動波形の平均値を算出し、その平
均値を境として大側と小側に分離し、大側の信号につい
ては小側の信号を取り除いた部分に大側の信号を符号を
反転し位相を180 度ずらせて合成することにより大側の
みの波形を形成し、小側についても同様の処理により小
側のみの波形を形成する信号加工手段と、前記大側及び
小側の各々の波形の振動スペクトルから回転数成分及び
回転数の2倍の成分の振幅を算出する周波数分析手段
と、前記大側及び小側波形の回転数成分同士及び回転数
の2倍成分同士の差を算出し、それらの差を元に軸受芯
ずれの有無を判断する組立状態良否判定手段と、この組
立状態良否判定手段の判断の結果を出力する出力手段と
を備えた構成とする。
【0015】請求項9の発明は、回転機器に備えられた
転がり軸受の軸受ハウジング外側から超音波加振手段を
用いて軸受ハウジングを加振することにより、その位置
での軸受アウターレースのリング半径方向の局所的な共
振周波数を求め、この共振周波数にて軸受ハウジングを
周方向にわたって加振し、その際の超音波加振手段のイ
ンピーダンスの周方向分布を計測し、インピーダンスの
低い方位を芯ずれ方位と推定する構成とする。
【0016】請求項10の発明は、回転機器に備えられた
転がり軸受の軸受ハウジング周方向の各位置で、超音波
加振手段を用いて加振周波数を変化させて軸受ハウジン
グを加振することにより、軸受アウターレースのリング
半径方向の局所的な共振周波数の周方向分布を求め、共
振周波数が低い方位を軸受芯ずれ方位と診断する構成と
する。
【0017】請求項11の発明は、回転機器に備えられた
転がり軸受の軸受ハウジングのある点での共振周波数で
軸受ハウジング周方向にわたって超音波加振手段を用い
て加振した場合の超音波加振手段のインピーダンスの周
方向分布からインピーダンスの変化量を求め、あるいは
軸受アウターレースリングの半径方向の局所的な共振周
波数の周方向分布から共振周波数の変化量を求め、予め
求めてある軸受芯ずれ量及び軸受荷重の大きさの少なく
ともいずれか一方とインピーダンス変化量あるいは共振
周波数の変化量との関係を示すデータベースを用いて軸
受芯ずれ量及び軸受荷重の少なくともいずれか一方を推
定する構成とする。
【0018】請求項12の発明は、請求項11の発明におい
て、駆動機であるモータと被駆動機であるロータの軸カ
ップリング部への付加質量の付加の有無あるいはその大
きさによる周方向インピーダンス変化量あるいは周方向
共振周波数変化量の差を算出し、予め求めてある付加質
量の有無あるいはその大きさと軸受芯ずれ量及びまたは
軸受荷重の大きさとの関係を示すデータベースを用いて
軸受荷重及び軸受芯ずれ量の少なくともいずれか一方を
推定する構成とする。
【0019】このように本発明は、回転機器の組立て直
後に軸を加振し、もしくは付加質量を付加し、その振動
特性から回転機器の組立状態の良否を評価し、さらにそ
の状態における軸受にかかる荷重を推定し、軸受の寿命
を推定するものである。また、軸振動波形、軸受ハウジ
ング振動波形から軸受芯ずれの良否を判断するものであ
る。本発明により、回転機器組立て状態の良否が判定で
き、回転機器の健全性を確保することができると共に、
軸受の寿命を推定することにより、交換周期が確定し、
より効率的な機器の保守が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1に本発明の第1の実施の形態
の転がり軸受の診断装置のブロック図を示し、図2から
図5にその動作を示す。
【0021】図1に示すように、モータ1の軸端にカッ
プリング2を介して、転がり軸受3によって支持された
ポンプ4が設置されているとする。このように構成した
回転機器の芯ずれを検出し、また転がり軸受3にかかる
荷重を評価し寿命を推定するために、カップリング2に
ナットのような金属塊からなる付加質量5を取付ける。
また、カップリング2に近接して例えばうず電流原理に
よる変位計6を設ける。そして、この変位計6の出力信
号線をデータ採取手段7に接続し、その後にデータ保持
手段8、波形評価手段9及び出力手段10を接続する。ま
た、波形評価手段9には、軸受評価用データベース12お
よび条件入力手段13を接続する。
【0022】軸受評価用データベース12は、軸受のばね
定数、軸曲がり量、カップリングの芯ずれ、偏角吸収量
を考慮して予め求められている。図2に示すように、軸
受評価用データベース12は、付加質量の大きさをパラメ
ータとして、付加質量有りと無しの状態での波形平坦部
の長さ(回転角)の差と軸受芯ずれ量及び軸受荷重の関
係を示すものである。
【0023】このように構成した転がり軸受の診断装置
において、変位計6及びデータ採取手段7で採取された
振動波形は、データ保持手段8に蓄積される。付加質量
5の取付が有る場合と無い場合の振動データが蓄積され
ると、波形評価手段9は、付加質量5有りの場合と無し
に場合の波形を比較評価し、軸受評価用データベース12
を参照して、振動波形平坦部の変化量と条件入力手段13
から入力された軸受の型式等の診断条件から軸受芯ずれ
量と軸受荷重を求め、CTR等の出力手段10に出力す
る。
【0024】なお、ここで軸振動計として設けられる変
位計6の代りに、あるいは変位計6とともに、軸受3に
取付けた加速度計11を設けて、軸受3の振動信号をデー
タ採取手段7に取込むようにしてもよい。
【0025】次に、診断の原理について説明する。図3
にポンプ(またはファンでもよい)とモータの軸受芯ず
れがある場合の回転軸の振動モードの概要を示す。ポン
プには、若干の残留アンバランスがあり、アンバランス
の影響及び軸受芯ずれの影響から、回転軸の振動モード
は図3(a)に示す形となる。なお、便宜上、図3
(b)に示すようにポンプ軸受に対してモータ軸受が芯
ずれしている方向をX方向とし、ロータの残留アンバラ
ンスがX方向を向いているときの回転角を0°と定義す
る。また、ロータ軸とモータ軸の不連続の部分は例えば
フレキシブルカップリングによる回転軸の偏角の吸収を
示す。図3(a)中の実線が残留アンバランスが0°方
向を向いたときの振動モードであり、破線が180°方向
を向いたときの振動モードである。
【0026】この場合のポンプ軸受部及びモータ軸受部
にかかるX方向荷重の、ロータ1回転における変化を図
4に示す。センサは上記の0°方向(芯ずれ方向)に設
置してあるとする。なお、本図は軸受にかかる荷重を示
しているが、軸振動についても本図と同様の動きを示
す。
【0027】ポンプ側軸受において(図4(a))、ポ
ンプの残留アンバランスによる荷重は図中の破線で示さ
れる。一方、軸受が偏芯していることにより、モータ軸
とのカップリングから受ける荷重は図中の一点鎖線で表
される。軸受にかかる全荷重は両者の合計となり、図中
の実線となる。図から判るように、軸芯が偏芯している
場合には、ポンプ側軸受荷重は、180 °方向でつぶれる
形となり、平坦部を生ずる。
【0028】モータ側では(図4(b))、一般的に残
留アンバランスは微小であり、モータ軸受にかかる荷重
は軸受偏芯によるカップリングからの荷重のみであり、
その変化はポンプ側軸受と180 °逆の形状となる。
【0029】この状態において、ロータとモータの軸受
芯ずれにより発生する回転数の2倍の成分の振動を計測
し、センサの設置方向を周方向に移動するかあるいは、
任意の直交する2方向で計測することにより、2倍の成
分が最も大きい方向を見出し、軸受の芯ずれ方向を推定
する。
【0030】次に軸受芯ずれ量あるいは、軸受荷重の推
定方法を説明する。軸受の芯ずれ方向にセンサを設置し
た状態で、モータとロータのカップリング部に既知の質
量を付加することを考える。図5にモータ側の軸受を例
にとり、その影響を示す。この場合、ポンプ側軸受に過
大な荷重が加わらない様に、図5(a)に示すように、
ポンプ残留アンバランスと180 °逆の方向に付加質量を
付けることとする。図5(b)に示すように、付加質量
による荷重は破線のように作用し、モータ軸受にかかる
荷重は実線のようになり、荷重が平坦になる部分が現れ
る。付加質量の大きさとこの平坦部の長さ(回転角)の
関係を基に、予め求められている軸受評価用データベー
スを参照して、軸受芯ずれ量と軸受荷重を推定する。
【0031】本発明の第2の実施の形態を図6に示す。
ここではモータ1,軸受3等の図示を省略している。本
実施の形態は、第1の実施の形態に加えて、回転パルス
計14及び波形平均処理手段15を具備する。波形平均処理
手段15では、図7に示すように、採取した振動波形につ
いて、回転パルスから回転パルスまでの1周期の波形を
複数個切り出し、切り出した複数周期分の波形の平均処
理を実施し、これを波形評価手段9に出力する。本実施
の形態においては、振動波形に平均処理を施すことによ
って微小な外乱の影響を排除でき、推定精度を高めるこ
とができる。
【0032】本発明の第3の実施の形態を図8に示す。
本実施の形態は、上記第1の実施の形態において、波形
評価手段9の代りに、振動振幅評価手段16を具備してお
り、この振動振幅評価手段16は、付加質量5有り無しの
場合の振動値(波高値)の差に基づいて、軸受芯ずれ量
と軸受荷重を推定する。本第3の実施の形態では、軸受
評価用データベース12は、図9に示すように、付加質量
をパラメータとして、振動値の変化量と軸受芯ずれ量及
び軸受荷重の関係を示すものである。
【0033】本発明の第4の実施の形態を図10に示す。
本実施の形態は、フィルタ17と、信号加工手段18と、周
波数分析手段19と、組立状態良否判定手段20を備える。
この実施の形態では、付加質量を付加せずに診断を実施
する。本実施の形態では、変位計6等の軸振動計により
採取されたデータを信号加工手段18により加工して、特
徴をより精度良く抽出し芯ずれの有無を判定することが
できる。フィルタ17は振動波から回転周波数の3倍以上
の周波数の高調波を除去する。
【0034】信号加工手段18の作用を図11を用いて説明
する。軸受が芯ずれしている場合に、波形が頭打ちとな
ることは前述した。信号加工手段18は、図11に示すよう
に、採取した波形を0を基準として、正(+)側と負
(−)側に分離する。次に、正(+)側の信号について
は、負側の信号を取り除いた部分に、正側の信号の符号
を反転し、位相を180 度ずらした波形を合成することに
より、正側のみの波形を形成する。負側についても同様
の処理を施し、負側のみの波形を形成する。この作用に
より、同図に示すように、頭が平坦となっていない波形
と頭が平坦になっている波形に分離できる。
【0035】周波数分析手段19は、このようにして形成
された正側、負側の波形をそれぞれ周波数解析し、振動
スペクトルを算出し、その中から回転に同期した振動成
分及び回転数の2倍の振動成分を抽出する。
【0036】組立状態良否判定手段20は、回転成分及び
回転数の2倍の成分各々について、それぞれ正側と負側
の比較を実施し、芯ずれの有無を判定する。振動波形の
頭が平坦になると、回転数の2倍の成分が大きくなり、
回転成分は幾分小さくなることから、これらの差が大き
いと芯ずれ量が大きいと判断する。
【0037】第5の実施の形態は、変位計6等の軸振動
計で採取された信号の処理に関するものである。第4の
実施の形態と同様であるが、軸振動計の波形は必ずしも
0が中心とはならない。従って図12に示すように、信号
加工手段18は、信号の平均値を算出し、平均値より大き
な値(大側)と小さな値(小側)に信号を分離して、以
下第4の実施の形態と同様の処理を実施する。
【0038】第6の実施の形態は、上記第3の実施の形
態においてさらに、上記第4の実施の形態あるいは第5
の実施の形態に示したフィルタ、信号加工手段、周波数
分析手段を備えたものである。このようにすると、振動
振幅値のみに着目するよりもさらに精度の良い推定が可
能となる。
【0039】第7の実施の形態は、図13に示すように、
上記第1の実施の形態に加えて、軸受寿命推定手段21及
び軸受寿命データベース22を具備し、軸受の寿命を推定
するものである。
【0040】軸受の寿命は通常、軸受のインナレースま
たはアウタレースにおける疲労剥離の発生時期で規定さ
れる。その発生時期Lは、軸受にかかる荷重をPとする
とL=a(c/P)nという関係にある。ここで、a,
c,nは、軸受のサイズや材質を含む型式で決まる定数
である。
【0041】軸受寿命データベース22は、上記のa,
c,nの値が記載してあり、軸受寿命推定手段21は、推
定された荷重Pを元に、軸受寿命データベース22を参照
して、疲労剥離の発生時期L、すなわち軸受の寿命を推
定する。
【0042】第8の実施の形態は、上記第7の実施の形
態における軸受寿命データベースの構成を改良したもの
である。すなわち、この実施の形態における軸受寿命デ
ータベースは、図14に示すように、軸受の型式毎に上記
のa,c,nが記載してある。軸受寿命推定手段は、入
力された型式に該当する寿命計算式をデータベースから
抽出し、荷重推定値を用いて軸受寿命を推定する。
【0043】第9の実施の形態は、図15に示すように、
上記第7または第8の実施の形態に加えて、運転履歴デ
ータベース23及び荷重履歴データベース24を具備したも
のである。軸受荷重を推定する度に荷重値を荷重履歴デ
ータベース24に蓄積して、機器の運転履歴、荷重履歴を
蓄積し傾向管理を実施するとともに、その時点での余寿
命を推定する。
【0044】次に、図16から図21を用いて本発明の第10
の実施の形態を説明する。この実施の形態では、超音波
加振手段を用いて軸受の診断を実施する。転がり軸受3
は、インナレース30とアウタレース31、これらの間に転
動自在に嵌着された玉あるいはコロの転動体32、及びア
ウタレース31を保持する軸受ハウジング33からなる。軸
受ハウジング33の外周から、超音波発振器34あるいは動
電型加振機を用いて、軸受のアウタレース31を転動体32
の支持間隔内で局部半径方向に共振振動させる。この周
波数は数10kHz であるが、運転中あるいは停止中でも加
振できる。
【0045】ロータとモータの軸受芯ずれが大きく、軸
受の荷重が大きい場合には、図16の右半に示すように、
軸受の荷重がない周方向範囲が発生し、アウタレース31
と転動体32が接触しない状態となり、アウタレース31の
転動体32の支持間隔内での局部半径方向に共振周波数が
著しく低下する。この特性を利用して、転動体の正常な
接触状態の共振周波数にて、軸受ハウジング33の外周か
ら周方向に沿って発振器を移動して加振し、そのインピ
ーダンスの周方向分布を計測する。
【0046】図17(b),図18(b)はそれぞれ軸受周
方向方位による共振周波数の変化及び発振器インピーダ
ンスの変化を例示したグラフであり、各図中の方位角は
それぞれ図17(a),図18(a)に示す方位角に対応す
る。
【0047】図17に示すように、アウタレース31と転動
体32が接触しないアウタレース31と転動体32の支持間隔
内での局部半径方向の共振周波数は著しく低く、加振周
波数と一致しないので、図18に示すようにこの方位のイ
ンピーダンスは大きくなる。この方位の反対方位が、軸
受芯ずれ方位と推定できる。
【0048】上記と同様に、発振器の加振周波数を変化
させて、軸受ハウジング33の外周から周方向に沿って、
アウタレース31の転動体32の支持間隔内での局部半径方
向の共振周波数の周方向分布を計測すると、図17に示し
たところにより、その共振周波数の高い方位が、軸受荷
重が大きい方位と推定できる。
【0049】また図19に示すように、インピーダンスの
大きさの周方向での変化量と軸受荷重の大きさとの関係
を表すデータベースを作成しておけば、そのデータベー
スを用いることにより、計測したインピーダンスの大き
さから、軸受荷重を推定することができる。
【0050】また、図20に示すように周方向に沿った共
振周波数の変化量と、軸受荷重の大きさとの関係を表す
データベースを作成しておけば、そのデータベースを用
いることにより、計測した周波数差から、軸受荷重が推
定できる。
【0051】軸受荷重をさらに精度良く推定するために
は、運転中において、ロータとモータとの軸カップリン
グに、既知の質量の付加質量を付加し、軸受ハウジング
の超音波加振手段を用いて軸受アウタレースリング半径
方向を局部的に加振し、その際の超音波加振手段のイン
ピーダンスの周方向変化量、あるいはアウタレースリン
グの局部的な共振周波数の周方向変化量を求める。そし
て、図21に示すような付加質量の大きさをパラメータと
し、インピーダンスあるいは共振周波数の周方向変化量
の差と軸受荷重との関係を表すデータベースを用いるこ
とによって軸受荷重を精度よく推定することができる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、回転機器組立時の転が
り軸受の偏芯を推定することができるので、定常運転に
入る前に軸受のアライメントを適正に修正することがで
き、回転機器の信頼性を向上させることができる。ま
た、軸受荷重を推定することができるので、転がり軸受
の寿命を推定することができ、適正な時期に交換を実施
できるため、保守の失敗や過剰な保守を避けることがで
き、信頼性をもってかつ経済的に、回転機器の保守を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の転がり軸受の診断
装置の構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の転がり軸受の診断
装置における軸受評価用データベースに蓄えられるデー
タを示す図。
【図3】ポンプとモータの軸受芯ずれが生じた軸の状態
を示し、(a)は軸に平行の図、(b)は軸に垂直の
図。
【図4】軸受芯ずれ時の軸受荷重を示し、(a)はポン
プ軸受荷重、(b)はモータ軸受荷重の図。
【図5】付加質量取付時の状態を示し、(a)は軸の振
動モードを示す図、(b)はモータ軸受荷重を示す図。
【図6】本発明の第2の実施の形態の転がり軸受の診断
装置の構成を示す図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の転がり軸受の診断
装置における波形平均処理手段の動作を説明する図。
【図8】本発明の第3の実施の形態の転がり軸受の診断
装置の構成を示す図。
【図9】本発明の第3の実施の形態の転がり軸受の診断
装置における軸受評価用データベースに蓄えられるデー
タを示す図。
【図10】本発明の第4の実施の形態の転がり軸受の診
断装置の構成を示す図。
【図11】本発明の第4の実施の形態の転がり軸受の診
断装置の動作を説明する図。
【図12】本発明の第5の実施の形態の転がり軸受の診
断装置が検出する振動波形を概念的に示す図。
【図13】本発明の第7の実施の形態の転がり軸受の診
断装置の構成を示す図。
【図14】本発明の第8の実施の形態の転がり軸受の診
断装置における軸受寿命データベースに蓄えられるデー
タを示す図。
【図15】本発明の第9の実施の形態の転がり軸受の診
断装置の構成を示す図。
【図16】本発明の第10の実施の形態の転がり軸受の診
断方法を説明する図。
【図17】本発明の第10の実施の形態の転がり軸受の診
断方法において軸受周方向方位による共振周波数の変化
を例示する図。
【図18】本発明の第10の実施の形態の転がり軸受の診
断方法において軸受周方向方位による発振器インピーダ
ンスの変化を例示する図。
【図19】本発明の第10の実施の形態の転がり軸受の診
断方法においてインピーダンス変化量と軸受荷重の関係
を示す図。
【図20】本発明の第10の実施の形態の転がり軸受の診
断方法において共振周波数変化量と軸受荷重の関係を示
す図。
【図21】本発明の第10の実施の形態の転がり軸受の診
断方法において用いるデータベースに蓄えるデータを示
す図。
【符号の説明】
1…モータ、2…カップリング、3…転がり軸受、4…
ポンプ、5…付加質量、6…変位計、7…データ採取手
段、8…データ保持手段、9…波形評価手段、10…出力
手段、11…加速度計、12…軸受評価用データベース、13
…条件入力手段、14…パルス計、15…波形平均処理手
段、16…振動振幅評価手段、17…フィルタ、18…信号加
工手段、19…周波数分析手段、20…組立状態良否判定手
段、21…軸受寿命推定手段、22…軸受寿命データベー
ス、23…運転履歴データベース、24…荷重履歴データベ
ース、30…インナレース、31…アウタレース、32…転動
体、33…軸受ハウジング、34…超音波発振器、35…正常
な接触状態での共振周波数あるいはインピーダンスの状
態、36…軸受芯ずれ大により転動体が接触せず正常より
共振周波数が低いあるいはインピーダンスが高い状態。
フロントページの続き (72)発明者 渡部 幸夫 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 渡辺 浩晃 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2G024 AC01 BA12 BA15 BA27 CA05 CA13 DA06 DA12 EA01 FA03 FA04 FA15 2G064 AA17 AB01 AB11 BA03 BD08 CC06 CC41 CC47 DD08 3J101 AA01 FA24 FA48 GA24 GA29

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動機であるモータと被駆動機であるロ
    ータからなり回転軸が転がり軸受によって支持された回
    転機器の回転軸の回転に伴う軸変位信号あるいは軸受ハ
    ウジングの加速度信号の少なくともいずれか一方を振動
    波形として採取するデータ採取手段と、採取したデータ
    を保持するデータ保持手段と、軸受のばね定数、軸曲り
    量、モータ軸とロータ軸を結合するカップリングの芯ず
    れ及び偏角吸収量を記載した軸受評価用データベース
    と、診断条件を入力する条件入力手段と、この条件入力
    手段から指令を受け前記データ保持手段からデータを受
    けて前記カップリング部に付加質量を付加した場合と付
    加しない場合の一回転中の振動波形の差を比較評価して
    付加質量を付加した場合に波形の一部が平坦になってい
    る部分の長さの差を抽出し前記軸受評価用データベース
    を参照して前記平坦部分の長さの差からモータとロータ
    の軸受芯ずれ量及び軸受荷重の少なくともいずれか一方
    を推定する波形評価手段と、この波形評価手段の推定の
    結果を出力する出力手段とを備えたことを特徴とする転
    がり軸受の診断装置。
  2. 【請求項2】 回転軸の回転信号を取り出す回転パルス
    計と、回転パルスから回転パルスまでの1周期の振動波
    形を複数個切出しこの複数周期分の波形の平均を求める
    波形平均処理手段とを備えたことを特徴とする請求項1
    記載の転がり軸受の診断装置。
  3. 【請求項3】 駆動機であるモータと被駆動機であるロ
    ータからなり回転軸が転がり軸受によって支持された回
    転機器の回転軸の回転に伴う軸変位信号あるいは軸受ハ
    ウジングの加速度信号の少なくともいずれか一方を振動
    波形として採取するデータ採取手段と、採取したデータ
    を保持するデータ保持手段と、軸受のばね定数、軸曲り
    量、モータ軸とロータ軸を結合するカップリングの芯ず
    れ及び偏角吸収量を記載した軸受評価用データベース
    と、診断条件を入力する条件入力手段と、この条件入力
    手段から指令を受け前記データ保持手段からデータを受
    けて前記軸カップリング部に付加質量を付加した場合と
    付加しない場合の振動振幅の差を評価して軸受芯ずれ量
    及び軸受荷重の少なくともいずれか一方を推定する振動
    振幅評価手段と、この振動振幅評価手段の推定の結果を
    出力する出力手段とを備えたことを特徴とする転がり軸
    受の診断装置。
  4. 【請求項4】 転がり軸受の寿命に関するデータを格納
    する軸受寿命データベースと、推定された荷重とこの軸
    受寿命データベースから軸受の寿命を推定する軸受寿命
    推定手段とを備えたことを特徴とする請求項1または3
    記載の転がり軸受の診断装置。
  5. 【請求項5】 軸受寿命データベースは、転がり軸受の
    型式に応じた寿命算定式を格納し、軸受寿命推定手段
    は、入力された型式に該当する寿命算定式を抽出し、推
    定された荷重と前記寿命算定式から軸受の寿命を推定す
    ることを特徴とする請求項4記載の転がり軸受の診断装
    置。
  6. 【請求項6】 運転履歴データベース及び荷重履歴デー
    タベースを備え、軸受寿命推定手段は軸受荷重を入力さ
    れる毎に、その値を前記荷重履歴データベースに蓄積
    し、その傾向管理を実施するとともに、その時点の余寿
    命を再推定することを特徴とする請求項4記載の転がり
    軸受の診断装置。
  7. 【請求項7】 駆動機であるモータと被駆動機であるロ
    ータからなり回転軸が転がり軸受によって支持された回
    転機器の回転軸の回転に伴う軸変位信号あるいは軸受ハ
    ウジングの加速度信号の少なくともいずれか一方を振動
    波形として採取するデータ採取手段と、前記振動波形か
    ら回転数の3倍以上の振動成分を除去するフィルタと、
    振動波形をその0値を境として正側と負側に分離し、正
    側の信号については負側の信号を取り除いた部分に正側
    の信号を符号を反転し位相を180 度ずらせて合成するこ
    とにより正側のみの波形を形成し、負側についても同様
    の処理により負側のみの波形を形成する信号加工手段
    と、前記正側及び負側の各々の波形の振動スペクトルか
    ら回転数成分及び回転数の2倍の成分の振幅を算出する
    周波数分析手段と、前記正側及び負側波形の回転数成分
    同士及び回転数の2倍成分同士の差を算出し、それらの
    差を元に軸受芯ずれの有無を判断する組立状態良否判定
    手段と、この組立状態良否判定手段の判断の結果を出力
    する出力手段とを備えたことを特徴とする転がり軸受の
    診断装置。
  8. 【請求項8】 駆動機であるモータと被駆動機であるロ
    ータからなり回転軸が転がり軸受によって支持された回
    転機器の回転軸の回転に伴う軸変位信号あるいは軸受ハ
    ウジングの加速度信号の少なくともいずれか一方を振動
    波形として採取するデータ採取手段と、前記振動波形か
    ら回転数の3倍以上の振動成分を除去するフィルタと、
    振動波形の平均値を算出し、その平均値を境として大側
    と小側に分離し、大側の信号については小側の信号を取
    り除いた部分に大側の信号を符号を反転し位相を180 度
    ずらせて合成することにより大側のみの波形を形成し、
    小側についても同様の処理により小側のみの波形を形成
    する信号加工手段と、前記大側及び小側の各々の波形の
    振動スペクトルから回転数成分及び回転数の2倍の成分
    の振幅を算出する周波数分析手段と、前記大側及び小側
    波形の回転数成分同士及び回転数の2倍成分同士の差を
    算出し、それらの差を元に軸受芯ずれの有無を判断する
    組立状態良否判定手段と、この組立状態良否判定手段の
    判断の結果を出力する出力手段とを備えたことを特徴と
    する転がり軸受の診断装置。
  9. 【請求項9】 回転機器に備えられた転がり軸受の軸受
    ハウジング外側から超音波加振手段を用いて軸受ハウジ
    ングを加振することにより、その位置での軸受アウター
    レースのリング半径方向の局所的な共振周波数を求め、
    この共振周波数にて軸受ハウジングを周方向にわたって
    加振し、その際の超音波加振手段のインピーダンスの周
    方向分布を計測し、インピーダンスの低い方位を芯ずれ
    方位と推定することを特徴とする転がり軸受の診断方
    法。
  10. 【請求項10】 回転機器に備えられた転がり軸受の軸
    受ハウジング周方向の各位置で、超音波加振手段を用い
    て加振周波数を変化させて軸受ハウジングを加振するこ
    とにより、軸受アウターレースのリング半径方向の局所
    的な共振周波数の周方向分布を求め、共振周波数が低い
    方位を軸受芯ずれ方位と診断することを特徴とする転が
    り軸受の診断方法。
  11. 【請求項11】 回転機器に備えられた転がり軸受の軸
    受ハウジングのある点での共振周波数で軸受ハウジング
    周方向にわたって超音波加振手段を用いて加振した場合
    の前記超音波加振手段のインピーダンスの周方向分布か
    らインピーダンスの変化量を求め、あるいは軸受アウタ
    ーレースリングの半径方向の局所的な共振周波数の周方
    向分布から共振周波数の変化量を求め、予め求めてある
    軸受芯ずれ量及び軸受荷重の大きさの少なくともいずれ
    か一方とインピーダンス変化量あるいは共振周波数の変
    化量との関係を示すデータベースを用いて、軸受芯ずれ
    量及び軸受荷重の少なくともいずれか一方を推定するこ
    とを特徴とする軸受の診断方法。
  12. 【請求項12】 駆動機であるモータと被駆動機である
    ロータの軸カップリング部への付加質量の付加の有無あ
    るいはその大きさによる周方向インピーダンス変化量あ
    るいは周方向共振周波数変化量の差を算出し、予め求め
    てある付加質量の有無あるいはその大きさと軸受芯ずれ
    量及びまたは軸受荷重の大きさとの関係を示すデータベ
    ースを用いて軸受荷重及び軸受芯ずれ量の少なくともい
    ずれか一方を推定することを特徴とする請求項11記載の
    転がり軸受の診断方法。
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