JP2001121439A - インパクト回転工具 - Google Patents

インパクト回転工具

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JP2001121439A
JP2001121439A JP30322899A JP30322899A JP2001121439A JP 2001121439 A JP2001121439 A JP 2001121439A JP 30322899 A JP30322899 A JP 30322899A JP 30322899 A JP30322899 A JP 30322899A JP 2001121439 A JP2001121439 A JP 2001121439A
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Japan
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vibration
impact
hammer
rotary tool
generating means
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JP30322899A
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English (en)
Inventor
Soichiro Mizoguchi
総一郎 溝口
Hideki Shimizu
秀規 清水
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インパクト発生装置による打撃振動が回転力
を生み出す上では有効に作用するものでありながら、こ
れによる振動が作業者には伝わり難くて作業性が良好な
インパクト回転工具を提供する。 【解決手段】 ハンマー6を有し、このハンマー6と出
力軸1に設けたアンビル2との係合を衝撃的に繰り返し
行うことにより回転力を生み出すインパクト発生装置A
を備えたインパクト回転工具であって、同インパクト発
生装置Aによる打撃振動と同期して、この打撃振動を打
ち消すように振動を発生する振動発生手段Bを備えてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボルトやナット、
或いは、ネジの締め付け作業に使用するインパクトレン
チのようなインパクト回転工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、図7に示す如く、モータ3に
よって駆動されるインパクト発生装置Aが内蔵され、該
インパクト発生装置Aにより出力軸1に設けたアンビル
2に打撃振動を加えながら、該アンビル2を回転させて
締め付け作業を行うインパクトレンチは知られている。
【0003】この場合、モータ3やインパクト発生装置
A等はハウジングケース16内に収容され、該ハウジング
ケース16にはグリップ部17が外方へ突設されている。
又、グリップ部17の基端内隅部分には操作スイッチ19が
設けられており、該操作スイッチ19により前記モータ3
がON・OFFされ、これによって、前記インパクト発
生装置Aも駆動・停止される。
【0004】そして、グリップ部17の外周面にはゴム、
スポンジ等の弾性体でなる緩衝材35が貼着されており、
該緩衝材35によって工具の振動が吸収される。それ故
に、この場合、作業中に生じる工具の振動は、該工具の
グリップ部17を握る作業者の手には伝わり難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、作業の種類(対象部材、ネジの大
きさ等)によっては振動が十分には吸収されないことが
あり、連続作業等で作業者の手に伝わる振動が原因とな
る疾病を引き起こす恐れがあるという問題があった。す
なわち、この場合、インパクト発生装置Aによる打撃振
動がハウジングケース16に伝わり、該ハウジングケース
16そのものの振動は抑えられず、該振動が同ハウジング
ケース16のグリップ部17から作業者の手に伝わる間に緩
衝材35で吸収しようとするものであるため、該緩衝材35
のみでは同振動が十分には吸収しきれないものであっ
た。
【0006】本発明は、上記従来の技術における問題を
悉く解決するために発明されたもので、その課題は、イ
ンパクト発生装置による打撃振動が回転力を生み出す上
では有効に作用するものでありながら、これによる振動
が作業者に伝わることは抑えられ、作業性が良好なイン
パクト回転工具を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
インパクト回転工具は、ハンマーを有し、該ハンマーと
出力軸に設けたアンビルとの係合を衝撃的に繰り返し行
うことにより回転力を生み出すインパクト発生装置を備
えたインパクト回転工具であって、同インパクト発生装
置による打撃振動と同期して、該打撃振動を打ち消すよ
うに振動を発生する振動発生手段を備えてなる。
【0008】したがって、この場合、インパクト発生装
置が、そのハンマーと出力軸に設けたアンビルとの係合
を衝撃的に繰り返し行うことにより、該アンビルには間
欠的な回転力が生み出され、確実な締め付け作業を行う
ことができる。しかも、その際、インパクト発生装置に
よる打撃振動と同期して振動発生手段が振動を発生する
ことにより、同打撃振動は打ち消されるので、前記のよ
うに、同インパクト発生装置による打撃振動が回転力を
生み出す上では有効に作用するものでありながら、これ
による振動が作業者に伝わることは抑えられ、作業性が
良好となる。
【0009】本発明の請求項2記載のインパクト回転工
具は、上記請求項1記載のインパクト回転工具におい
て、インパクト発生装置が、モータによって回転駆動さ
れる駆動軸、該駆動軸に形成された駆動軸カム、ハンマ
ーに形成されたハンマーカム、両者を連結する鋼球と、
同ハンマーをアンビルに設けたハンマー用係合部に付勢
するバネを有し、前記カム機構でハンマーとアンビルと
の係合を衝撃的に繰り返し行うことにより回転力を生み
出すものであることを特徴とする。
【0010】したがって、この場合は特に、次のような
動作をなすので、より確実な締め付け作業を行うことが
できる。すなわち、モータの駆動によって駆動軸が回転
すると、駆動軸カム、鋼球、ハンマーカムでなるカム機
構を介して同回転はハンマーに伝わり、この状態では、
バネの付勢力によってハンマーがアンビルに設けたハン
マー用係合部と係合しており該アンビルは回転する。ア
ンビルにかかる負荷が大きくなると、ハンマーと駆動軸
は相対回転し、バネが圧縮されながらカム機構のリード
に沿って同ハンマーは後退する。ハンマーが後退する
と、該ハンマーとハンマー用係合部との係合は一旦外れ
るが、バネの復元力により同ハンマーはカム機構のリー
ドに沿って前進し、再びハンマー用係合部と衝撃的に係
合する。このように、ハンマーが回転運動と共に軸方向
の往復運動を繰り返し、アンビルには間欠的な回転力が
効果的に与えられて、より確実な締め付け作業を行うこ
とができる。
【0011】本発明の請求項3記載のインパクト回転工
具は、上記請求項2記載のインパクト回転工具におい
て、ハンマーの軸方向の移動を検知するセンサを有し、
振動発生手段が同センサの出力信号に応じて振動を発生
するものであることを特徴とする。
【0012】したがって、この場合は特に、ハンマーの
軸方向の移動がセンサによって検知され、該センサの出
力信号に応じて振動発生手段が振動を発生するので、該
振動発生手段による振動の発生はインパクト発生装置に
よる打撃振動と正確に同期して、同打撃振動が確実に打
ち消される。
【0013】本発明の請求項4記載のインパクト回転工
具は、上記請求項2又は3記載のインパクト回転工具に
おいて、振動発生手段が回転方向及び軸方向の振動を発
生するものであることを特徴とする。
【0014】したがって、この場合は特に、振動発生手
段が回転方向及び軸方向の振動を発生するので、ハンマ
ーの回転運動と軸方向の往復運動とに対応して、該ハン
マーによる打撃振動を確実に打ち消すことができる。
【0015】本発明の請求項5記載のインパクト回転工
具は、上記請求項2〜4のいずれか一つに記載のインパ
クト回転工具において、振動発生手段が圧縮バネを有す
る電磁ソレノイドによって振動を発生するものであるこ
とを特徴とする。
【0016】したがって、この場合は特に、振動発生手
段が圧縮バネを有する電磁ソレノイドによって振動を発
生するものであるので、該振動は正確で且つ強く発生す
ることになり、ハンマーによる打撃振動が確実に打ち消
される。
【0017】本発明の請求項6記載のインパクト回転工
具は、上記請求項2〜4のいずれか一つに記載のインパ
クト回転工具において、振動発生手段がインパクト発生
装置のとは別の小モータと係合カム機構とによって振動
を発生するものであることを特徴とする。
【0018】したがって、この場合は特に、振動発生手
段がインパクト発生装置のとは別の小モータと係合カム
機構とによって振動を発生するものであるので、該振動
は同インパクト発生装置による打撃振動と類似したメカ
ニズムによって発生することになり、ハンマーによる打
撃振動が確実に打ち消される。
【0019】
【発明の実施の形態】図1〜3は、本発明の請求項1〜
5に対応する一実施形態を示し、該実施形態のインパク
ト回転工具は、ボルトやナット、或いは、ネジの締め付
け作業に使用するインパクトレンチである。該実施形態
のインパクト回転工具は、ハンマー6を有し、該ハンマ
ー6と出力軸1に設けたアンビル2との係合を衝撃的に
繰り返し行うことにより回転力を生み出すインパクト発
生装置Aを備えたインパクト回転工具であって、同イン
パクト発生装置Aによる打撃振動と同期して、該打撃振
動を打ち消すように振動を発生する振動発生手段Bを備
えてなる。
【0020】そして、該実施形態のインパクト回転工具
においては、インパクト発生装置Aが、モータ3によっ
て回転駆動される駆動軸4、該駆動軸4に形成された駆
動軸カム5、ハンマー6に形成されたハンマーカム7、
両者を連結する鋼球8と、同ハンマー6をアンビル2に
設けたハンマー用係合部9に付勢するバネ10を有してい
る。この場合、前記カム機構a(駆動軸カム5、ハンマ
ーカム7、鋼球8)でハンマー6とアンビル2との係合
を衝撃的に繰り返し行うことによって、回転力が生み出
されるものである。
【0021】又、該実施形態のインパクト回転工具は、
ハンマー6の軸方向の移動を検知するセンサ11を有し、
振動発生手段Bが同センサ11の出力信号に応じて振動を
発生するものである。この場合、振動発生手段Bが圧縮
バネ13を有する電磁ソレノイド12によって振動を発生す
るものであり、又、同振動発生手段Bは回転方向及び軸
方向の振動を発生するものでもある(回転方向の振動を
発生する振動発生手段B2(電磁ソレノイド12bによっ
て振動を発生)、軸方向の振動を発生する振動発生手段
B1(電磁ソレノイド12aによって振動を発生))。
【0022】又、該実施形態のインパクト回転工具にお
いては、モータ3やインパクト発生装置A等が略円筒状
のハウジングケース16内に収容され、該ハウジングケー
ス16にはグリップ部17が外方へ突設されており、該グリ
ップ部17の外端には電源18が取り付けられている。又、
グリップ部17の基端内隅部分には操作スイッチ19が設け
られており、該操作スイッチ19により前記モータ3がO
N・OFFされ、これによって、前記インパクト発生装
置Aも駆動・停止される。そして、軸方向の振動を発生
する一方の振動発生手段B1は、グリップ部17の基端部
付近でハウジングケース16内に収容されており、回転方
向の振動を発生する他方の振動発生手段B2は、同グリ
ップ部17内の中程位置に収容されている。
【0023】又、モータ3の回転は遊星歯車機構b(歯
車20、21、22の歯車列で構成されている)を介し減速さ
れて駆動軸4に伝達され、該駆動軸4の回転がカム機構
aを介してハンマー6に伝わって、その際に、該ハンマ
ー6の回転運動は往復運動に変換される。ハンマー6に
はハンマー爪23が形成されており、該ハンマー爪23がア
ンビル2に一体に形成されたハンマー用係合部9と係合
すると回転は同アンビル2に伝えられる。
【0024】ここで、アンビル2にかかる負荷が大きく
なると、ハンマー6と駆動軸4とは相対回転し、カム機
構aのリードに沿って同ハンマー6がX方向へ後退して
バネ10を圧縮する。ハンマー6がX方向に後退すると、
前記ハンマー爪23とハンマー用係合部9との係合が外れ
る。これと同時に、ハンマー爪23はハンマー用係合部9
を乗り越えるが、そうすると、バネ10の復元力によりハ
ンマー6はカム機構aのリードに沿ってY方向へ前進
し、再び同ハンマー用係合部9と衝撃的に係合してアン
ビル2に回転力を与える。
【0025】上記一連のインパクト運動の中で近接セン
サであるセンサ11は、ハンマー6の軸方向の移動を検知
するもので、該ハンマー6が後退した位置となった際
に、センサ信号を発生するよう配置されている。又、モ
ータ3は電源18と直列に配線されており、図2に示す如
く、スイッチング素子24a、24bが制御回路25によって
電磁ソレノイド12a、12b各々へ電力供給のON・OF
Fを行っている。
【0026】電磁ソレノイド12a、12bはいずれも、プ
ランジャー26と、圧縮バネ13と、ソレノイドコイル27と
でなり、ここで、同プランジャー26はソレノイドコイル
27の巻線の中心に圧縮バネ13を介して配置されている。
又、一方の振動発生手段B1にあって電磁ソレノイド12
aは、モータ3の軸と平行となる方向にソレノイドコイ
ル27の中心が位置するよう配置されており(図1で左右
方向)、他方の振動発生手段B2にあって電磁ソレノイ
ド12bは、モータ3の軸と直交する方向にソレノイドコ
イル27の中心が位置するよう配置されている(図1で前
後方向)。
【0027】この場合、一方の振動発生手段B1は、駆
動軸4にできるだけ近くて該駆動軸4と平行となるよう
位置されて、軸方向の振動を確実に打ち消すよう作用す
るものであり、ハウジングケース16内にコンパクトに収
容されている。又、他方の振動発生手段B2は、駆動軸
4から離れた位置となりモーメントの関係で、回転方向
の振動を確実に打ち消すよう作用するものであり、ハウ
ジングケース16のグリップ部17内にコンパクトに収容さ
れている。
【0028】次に、該実施形態のインパクト回転工具に
おける動作について、詳細に説明する。負荷が加わると
ハンマー6はX方向へ後退してバネ10を圧縮し、ハンマ
ー爪23とハンマー用係合部9との係合が外れる。これと
同時に、ハンマー爪23がハンマー用係合部9を乗り越え
ることになり、そうすると、バネ10の復元力によりハン
マー6はカム機構aのリードに沿ってY方向へ前進し、
再び同ハンマー用係合部9と衝撃的に係合してアンビル
2に回転力を与える。ここで、ハンマー爪23とハンマー
用係合部9との係合が外れた後、該ハンマー爪23がハン
マー用係合部9を乗り越える瞬間から、同ハンマー爪23
が次にハンマー用係合部9と衝撃的に係合(打撃)する
までの時間は、バネ10のバネ定数及びハンマー6の重量
による固有振動数でほぼ決定される。
【0029】上記一連のインパクト運動の中で、初め
は、スイッチング素子24a、24bがOFF状態にあっ
て、ハンマー6がX方向に後退するとセンサ11が同ハン
マー6を検知し、制御回路25によってスイッチング素子
24a、24bはON状態となり、電磁ソレノイド12a、12
bが通電状態となる。スイッチング素子24a、24bに通
電信号が入ると、電源18からソレノイドコイル27へと通
電が行われる。通電されたソレノイドコイル27は電磁石
となって、圧縮バネ13を圧縮しながらプランジャー26を
吸引する。
【0030】そこで、ハンマー爪23がハンマー用係合部
9を乗り越えてから次にハンマー用係合部9と衝撃的に
係合するまでの間に、電源18からソレノイドコイル27へ
の通電を停止し、そうすることで、プランジャー26は圧
縮バネ13の復元力によって同ソレノイドコイル27から離
れる方向へ移動し、ハウジングケース16内に一体に形成
されたストッパー28に衝突して振動が発生する。その
際、衝突はハンマー爪23がハンマー用係合部9と衝撃的
に係合すると同時に行われる(図3参照)。
【0031】ハンマー6により発生するインパクト振動
は、モータ3の回転方向と軸方向の二種類発生してい
る。ここで、インパクト振動の回転方向のものは振動発
生手段B2(電磁ソレノイド12b等)によって、インパ
クト振動の軸方向のものは振動発生手段B1(電磁ソレ
ノイド12a等)によって、ハンマー6の打撃振動方向と
は各々逆方向に振動を発生する。これにより、ハウジン
グケース16に発生する振動が、軽減若しくは打ち消され
る。又、一連のインパクト動作の周期が作業対象の種類
やネジの大きさ等によって変化するため、ハンマー6の
動作と電磁ソレノイド12への通電のタイミングは同期さ
せる必要がある(図3参照)。
【0032】したがって、該実施形態のインパクト回転
工具においては、インパクト発生装置Aが、そのハンマ
ー6と出力軸1に設けたアンビル2との係合を衝撃的に
繰り返し行うことにより、該アンビル2には間欠的な回
転力が生み出され、確実な締め付け作業を行うことがで
きる。しかも、その際、インパクト発生装置Aによる打
撃振動と同期して振動発生手段Bが振動を発生すること
により、同打撃振動は打ち消されてハウジングケース16
の振動が抑えられるので、前記のように、同インパクト
発生装置Aによる打撃振動が回転力を生み出す上では有
効に作用するものでありながら、これによる振動が作業
者に伝わることは抑えられ、作業性が良好となる。それ
故、工具を持つ手にかかる負担が軽減され、連続作業等
で作業者の手に伝わる振動が原因となる疾病を引き起こ
す恐れはなくなる。
【0033】この場合、次のような動作をなすので、よ
り確実な締め付け作業を行うことができる。すなわち、
モータ3の駆動によって駆動軸4が回転すると、駆動軸
カム5、鋼球8、ハンマーカム7でなるカム機構aを介
して同回転はハンマー6に伝わり、この状態では、バネ
10の付勢力によってハンマー6がアンビル2に設けたハ
ンマー用係合部9と係合しており該アンビル2は回転す
る。締め付けでアンビル2にかかる負荷がある程度以上
に大きくなると、ハンマー6と駆動軸4は相対回転し、
バネ10が圧縮されながらカム機構aのリードに沿って同
ハンマー6は後退移動する。ハンマー6が後退すると、
該ハンマー6とハンマー用係合部9との係合は一旦外れ
るが、バネ10の復元力により同ハンマー6はカム機構a
のリードに沿って前進し、再びハンマー用係合部9と衝
撃的に係合する。このように、ハンマー6が回転運動と
共に軸方向の往復運動を繰り返し、アンビル2には間欠
的な回転力が効果的に与えられて、より確実な締め付け
作業を行うことができるものである。
【0034】又、該実施形態のインパクト回転工具にお
いては、ハンマー6の軸方向の移動がセンサ11によって
検知され、該センサ11の出力信号に応じて振動発生手段
Bが振動を発生するので、該振動発生手段Bによる振動
の発生はインパクト発生装置Aによる打撃振動と正確に
同期して、同打撃振動が確実に打ち消される。又、この
場合、振動発生手段Bが回転方向及び軸方向の振動を発
生するので(回転方向の振動発生は振動発生手段B2、
軸方向の振動発生は振動発生手段B1)、ハンマー6の
回転運動と軸方向の往復運動とに対応して、該ハンマー
6による打撃振動を確実に打ち消すことができる。更
に、振動発生手段Bが圧縮バネ13を有する電磁ソレノイ
ド12によって振動を発生するものであるので、該振動は
正確で且つ強く発生することになり、ハンマー6による
打撃振動が確実に打ち消される。
【0035】図4〜6は、本発明の請求項1〜4、6に
対応する別の実施形態を示し、該実施形態のインパクト
回転工具においては、振動発生手段Bがインパクト発生
装置Aのとは別の小モータ14と係合カム機構15とによっ
て振動を発生するものとなっている。この場合、ハウジ
ングケース16内にあって、モータ3の後方に固定部品29
で固定された小モータ14を配置収容し、小ハンマー30と
係合ストッパー31とで係合カム機構15を形成している。
小モータ14の出力回転軸にはスプラインギア32が固着さ
れており、該スプラインギア32と嵌合するスプラインを
有した小ハンマー30は、同スプラインギア32によりモー
タ軸方向にのみ摺動可能である。小モータ14と小ハンマ
ー30との間にはバネ部材33が介設されており、更に、同
小モータ14の後方にはハウジングケース16に固着された
係合ストッパー31が設けられている。ここで、図5に示
す如く、小ハンマー30及び係合ストッパー31には各々係
合爪34a、34bが配設されており、該係合爪34a、34b
相互間で係合される。
【0036】又、該実施形態のインパクト回転工具にお
いては、ハンマー6の後退がセンサ11によって検出さ
れ、インパクト動作と同期して小モータ14がスイッチン
グ素子24にてON・OFF制御されて(図6参照)、小
ハンマー30はモータ3と逆方向に回転される。又、各係
合爪34a、34bの係合面はテーパー状になっており、回
転された小ハンマー30は同係合爪34a、34bによって、
バネ部材33のバネ力に逆らい前方へ押される。そして、
係合爪34a、34bの係合が外れると、バネ部材33の復元
力によって小ハンマー30は押し戻され、該小ハンマー30
の係合爪34aと係合ストッパー31の係合爪34bとが衝撃
的に再び係合する。ここでの衝撃力は、係合爪34a、34
bの係合面がテーパー状になっていることによって、回
転方向と軸方向とに振動を同時に発生する。
【0037】したがって、該実施形態のインパクト回転
工具においては、振動発生手段Bがインパクト発生装置
Aのとは別の小モータ14と係合カム機構15(小ハンマー
30と係合ストッパー31)とによって振動を発生するもの
であるので、該振動は同インパクト発生装置Aによる打
撃振動と類似したメカニズムによって発生することにな
り、ハンマー6による打撃振動が確実に打ち消される。
なお、それ以外の構成や動作(インパクト動作等)につ
いては、上記実施形態におけると全く同様であるのでそ
の説明を省略するが、該実施形態のインパクト回転工具
においては、請求項5に係る以外の作用効果が上記実施
形態におけると同様に奏される。
【0038】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1記載のイ
ンパクト回転工具においては、インパクト発生装置によ
る打撃振動と同期して振動発生手段が振動を発生するこ
とにより、同打撃振動は打ち消され、同インパクト発生
装置による打撃振動が回転力を生み出す上では有効に作
用するものでありながら、これによる振動が作業者に伝
わることは抑えられ、作業性が良好となる。
【0039】又、本発明の請求項2記載のインパクト回
転工具においては、特に、ハンマーが回転運動と共に軸
方向の往復運動を繰り返し、アンビルには間欠的な回転
力が効果的に与えられて、より確実な締め付け作業を行
うことができる。
【0040】又、本発明の請求項3記載のインパクト回
転工具においては、特に、ハンマーの軸方向の移動を検
知するセンサの出力信号に応じて振動発生手段が振動を
発生することで、該振動の発生はインパクト発生装置に
よる打撃振動と正確に同期して、同打撃振動が確実に打
ち消される。
【0041】又、本発明の請求項4記載のインパクト回
転工具においては、特に、振動発生手段が回転方向及び
軸方向の振動を発生し、ハンマーの回転運動と往復運動
とに対応させて、該ハンマーによる打撃振動を確実に打
ち消すことができる。
【0042】又、本発明の請求項5記載のインパクト回
転工具においては、特に、振動発生手段が圧縮バネを有
する電磁ソレノイドによって正確且つ強く振動を発生
し、ハンマーによる打撃振動が確実に打ち消される。
【0043】又、本発明の請求項6記載のインパクト回
転工具においては、特に、振動発生手段がインパクト発
生装置のとは別の小モータと係合カム機構とで、同イン
パクト発生装置による打撃振動と類似したメカニズムに
よって振動を発生し、ハンマーによる打撃振動が確実に
打ち消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるインパクト回転工具
を示す断面図。
【図2】同インパクト回転工具における概略配線図。
【図3】同インパクト回転工具における制御動作を示す
タイムチャート。
【図4】別の実施形態であるインパクト回転工具を示す
断面図。
【図5】同インパクト回転工具の要部を示す分解斜視
図。
【図6】同インパクト回転工具における概略配線図。
【図7】従来例であるインパクトレンチを示す外観図。
【符号の説明】
1 出力軸 2 アンビル 3 モータ 4 駆動軸 5 駆動軸カム 6 ハンマー 7 ハンマーカム 8 鋼球 9 ハンマー用係合部 10 バネ 11 センサ 12 電磁ソレノイド 13 圧縮バネ 14 小モータ 15 係合カム機構 A インパクト発生装置 B 振動発生手段 a カム機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンマーを有し、該ハンマーと出力軸に
    設けたアンビルとの係合を衝撃的に繰り返し行うことに
    より回転力を生み出すインパクト発生装置を備えたイン
    パクト回転工具であって、同インパクト発生装置による
    打撃振動と同期して、該打撃振動を打ち消すように振動
    を発生する振動発生手段を備えてなるインパクト回転工
    具。
  2. 【請求項2】 インパクト発生装置が、モータによって
    回転駆動される駆動軸、該駆動軸に形成された駆動軸カ
    ム、ハンマーに形成されたハンマーカム、両者を連結す
    る鋼球と、同ハンマーをアンビルに設けたハンマー用係
    合部に付勢するバネを有し、前記カム機構でハンマーと
    アンビルとの係合を衝撃的に繰り返し行うことにより回
    転力を生み出すものであることを特徴とする請求項1記
    載のインパクト回転工具。
  3. 【請求項3】 ハンマーの軸方向の移動を検知するセン
    サを有し、振動発生手段が同センサの出力信号に応じて
    振動を発生するものであることを特徴とする請求項2記
    載のインパクト回転工具。
  4. 【請求項4】 振動発生手段が回転方向及び軸方向の振
    動を発生するものであることを特徴とする請求項2又は
    3記載のインパクト回転工具。
  5. 【請求項5】 振動発生手段が圧縮バネを有する電磁ソ
    レノイドによって振動を発生するものであることを特徴
    とする請求項2〜4のいずれか一つに記載のインパクト
    回転工具。
  6. 【請求項6】 振動発生手段がインパクト発生装置のと
    は別の小モータと係合カム機構とによって振動を発生す
    るものであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか
    一つに記載のインパクト回転工具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010064247A (ja) * 2009-12-24 2010-03-25 Makita Corp インパクト工具
JP2013202716A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Hitachi Koki Co Ltd 電動工具
US9522461B2 (en) 2010-06-30 2016-12-20 Hitachi Koki Co., Ltd. Impact tool

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