JP2001120510A - 心電図記録用電極装置 - Google Patents

心電図記録用電極装置

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JP2001120510A
JP2001120510A JP2000236946A JP2000236946A JP2001120510A JP 2001120510 A JP2001120510 A JP 2001120510A JP 2000236946 A JP2000236946 A JP 2000236946A JP 2000236946 A JP2000236946 A JP 2000236946A JP 2001120510 A JP2001120510 A JP 2001120510A
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經和 ▲高▼階
Norikazu Takashina
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者に不快感を与える等の問題を生じること
なく、体位を変えることが困難な患者等に容易かつ迅速
に装着させて心電図を適正に記録できるようにする。 【解決手段】 身体の上半身前面に載置される大きさの
可撓性を有する素材からなる電極ホルダー1と、この電
極ホルダー1に取り付けられた複数の電極2とを備え、
この電極2に、人体皮膚面Aに接触する面が曲面をなす
接触子8を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、緊急現場や病院の
救急外来または通常の診断時等において、心電図を記録
するために使用される心電図記録用電極装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、ゼリーを塗布する等の前処理を行
った後に吸盤式の電極を吸着させる吸盤方式、または粘
着テープ材によって電極を貼り付けるテープ方式によっ
て電極を人体の胸部等に取り付けた状態で、心電図を記
録することが行われているが、これらの方式によれば、
電極の装着に時間を要するために緊急時の診断に不向き
であり、標準12誘導心電図を短時間に記録することが
困難であるという欠点がある。
【0003】また、上記吸盤方式では、吸盤の陰圧が低
いと、患者のわずかな動きや、発汗によっても電極が外
れるという問題があり、逆に吸盤の陰圧が高いと、しば
しば患者の胸壁に皮下出血を起こす等の問題がある。一
方、上記テープ方式では、粘着テープによる皮膚の発赤
等が生じ易いとともに、粘着テープの着脱時に、患者に
不快感を与えるという問題があった。
【0004】このため、本発明者は、かって前身頃と後
身頃とを具備し、前身頃がファスナー等の開閉具にて開
閉自在となった前開きのチョッキ状に構成され、かつ心
電図記録用電極が挿通保持される前身頃が、伸縮性繊維
糸からなるメッシュ地にて形成された心電図記録用電極
ホルダーを提案し、実用新案登録を受けた(実用新案登
録1902495号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記実用新案登録に係
る心電図記録用電極ホルダーによれば、チョッキを着る
要領で着用することにより、前身頃に保持された電極を
人体皮膚面に密着させた状態で心電図を記録できるとい
う利点があるが、緊急現場等において体位を変えること
が困難な患者に対し、上記チョッキ状に構成された電極
ホルダーを装着させるのに手間がかかるという問題があ
った。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであって、患者に不快感を与える等の問題を生
じることなく、体位を変えることが困難な患者に対して
も容易かつ迅速に装着させて心電図を適正に記録するこ
とができる心電図記録用電極装置を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
人体の上半身前面に載置される大きさの一枚の可撓性を
有する素材からなる電極ホルダーと、この電極ホルダー
に取り付けられた複数の電極とを備え、この電極に、人
体皮膚面に接触する面が曲面をなす接触子を設けたもの
である。
【0008】上記構成によれば、複数の電極が取り付け
られた電極ホルダーを人体の上半身前面上に載置するだ
けで、上記電極に設けられた曲面状の接触子が人体皮膚
面に接触した状態に保持され、心電図の記録が適正に行
われることになる。
【0009】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載
の心電図記録用電極装置において、上記電極ホルダー
を、人体の上半身前面に沿う形状に成形したものであ
る。
【0010】上記構成によれば、複数の電極が取り付け
られた電極ホルダーを人体の上半身前面上に載置するこ
とにより、上記電極ホルダーが上半身前面に沿って適正
に装着され、上記電極の接触子が人体皮膚面に接触した
状態に安定して保持されることになる。
【0011】請求項3に係る発明は、上記請求項1また
は2記載の心電図記録用電極装置において、上記電極ホ
ルダーを構成するホルダー本体の左右両肩部および、ま
たは左右両胴部に、人体に沿って垂下する垂下部を設け
たものである。
【0012】上記構成によれば、人体の左右両肩部、左
右両胴部に沿って垂下する上記垂下部により、電極ホル
ダーのホルダー本体に左右均等の引張り力が作用するた
め、このホルダー本体の移動が拘束されて安定した装着
状態が得られることになる。
【0013】請求項4に係る発明は、請求3記載の心電
図記録用電極装置において、上記電極ホルダーのホルダ
ー本体と、垂下部との間に、伸縮性素材からなる連結部
を設けたものである。
【0014】上記構成によれば、上記連結部において垂
下部を屈曲させることにより、使用時に、上記垂下部を
人体の左右両肩部、左右両胴部に沿って容易かつ適正に
垂下させるとともに、不使用時に、上記連結部において
垂下部をホルダー本体の裏面側に折り返すことによりコ
ンパクト化することが可能となる。
【0015】請求項5に係る発明は、請求3記載の心電
図記録用電極装置において、上記垂下部をホルダー本体
に対して着脱可能に連結したものである。
【0016】上記構成によれば、同一のホルダー本体に
対して異なる長さおよび形状の垂下部を、適宜選択して
連結することにより、装着者の体格が異なる場合におい
ても、上記心電図記録用電極装置を容易かつ安定して装
着させることが可能となる。
【0017】請求項6に係る発明は、請求5記載の心電
図記録用電極装置において、上記垂下部を電極ホルダー
に対して着脱可能に連結する永久磁石からなる連結手段
を設けたものである。
【0018】上記構成によれば、ホルダー本体に対して
上記垂下部を容易に連結させることが可能となるととも
に、この垂下部材を上記ホルダー本体から容易に取り外
すことが可能となる。
【0019】請求項7に係る発明は、請求3記載の心電
図記録用電極装置において、伸縮性を有する素材からな
る第1垂下片と、可撓性を有する素材からなる第2垂下
片とにより上記垂下部を構成したものである。
【0020】上記構成によれば、第1垂下片の伸縮力を
利用して上記ホルダー本体を人体上半身の表面上に密着
させた状態で安定して保持させることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る心電図記録
用電極装置の実施形態を示している。この心電図記録用
電極装置は、軟質塩化ビニール等の軟質合成樹脂材、軟
質ゴム材またはシリコンゴム繊維材等からなる一枚の可
撓性を有する素材によってシート状に形成された電極ホ
ルダー1と、この電極ホルダー1の所定位置、つまり電
極ホルダー1を人体の上半身前面上に載置した場合に標
準的な電位差の測定部に対応する位置に取り付けられた
複数個の電極2と、図外の心電図記録計に接続されるコ
ネクタ6とを備えている。
【0022】上記電極ホルダー1は、人体の上半身前面
を蓋う大きさに形成されたホルダー本体3と、このホル
ダー本体3の左右両肩部に設けられた一対の上面垂下部
4と、ホルダー本体3の左右両胴部に設けられた一対の
側面垂下部5とを有し、これらの上面垂下部4および側
面垂下部5は、図2に示すように、ホルダー本体3に連
設されたシート状素材1aが裏面側に折り返されて接着
される等により二枚重ねに形成されている。
【0023】上記電極ホルダー1は、例えば図3に示す
ように、人体の上半身前面を象りすることにより成形さ
れた母型7に基づき製作された金型を使用した型成形等
の手段で、この電極ホルダー1の裏面に、人体の胸部お
よび腹部等に対応した凹部と、鳩尾(みぞおち)部等に
対応した凸部とが連続した湾曲部が形成される等によ
り、人体の上半身前面に沿うように成形される。
【0024】上記電極2は、図4に示すように、銅、真
鍮、ステンレスまたはカーボン繊維等により、人体皮膚
面Aに当接する外周面部が半球状等の曲面をなすように
形成された接触子8と、接続用ワイヤハーネス9が接続
される接続子10とを有し、この接続子10が電極ホル
ダー1に形成された透孔を挿通した状態で係止されると
ともに、上記接触子8が電極ホルダー1の裏面に接着さ
れる等により取り付けられるようになっている。そし
て、上記接続子10は、電極ホルダー1の表面に沿って
配設された接続用ワイヤハーネス9を介して上記コネク
タ6に接続されている。なお、上記接続用ワイヤハーネ
ス9を電極ホルダー1内に埋設した構造としてもよい。
【0025】上記心電図記録用電極装置は、例えば医療
用緊急車両(救急車)内に運び込まれた患者の上半身前
面上に上記電極ホルダー1のホルダー本体3が載置され
ることにより、患者の上半身前面に沿うように装着され
るとともに、図5に示すように、上記上面垂下部4およ
び側面垂下部5がそれぞれ患者の肩部上面および胴部側
面に沿うように垂下された状態で使用される。
【0026】そして、上記電極ホルダー1に設けられた
コネクタ6と、緊急車両内に搭載された心電図記録計側
のコネクタとを接続した状態で、患者の心電図を記録す
るとともに、上記心電図記録計により記録された心電図
波形を救命救急センターや病院および遠隔地の医療機関
等に電送し、患者の心電図の変化状態を即座に知らせて
医師の指示を仰ぐことにより、迅速かつ適切な対応をと
ることが可能となる。
【0027】上記のように人体の上半身前面に載置され
る大きさの一枚の可撓性を有する素材からなる電極ホル
ダー1と、この電極ホルダー1に取り付けられた複数の
電極2とを備えた心電図記録用電極装置において、この
電極2に、人体皮膚面に接触する面が曲面をなす接触子
8を設けたため、上記電極ホルダー1を患者の上半身前
面上に載置するだけで、この電極ホルダー1を人体の上
半身前面に沿わせて変形させた状態で装着することがで
き、図4に示すように、人体の電極設置部に多少の窪み
がある場合等においても、上記曲面状の接触子8を人体
皮膚面Aに対して広範囲に接触させることができる。
【0028】したがって、ゼリーを塗布したり、粘着テ
ープを貼り付けたりする等の煩雑な作業を要することな
く、上記電極2の接触子8を人体皮膚面Aに対して容易
かつ確実に接触させることができ、救命救急現場等にお
いて患者の体位を変えることが困難な場合であっても、
この患者の心電図を迅速かつ正確に記録することができ
る。しかも、患者の体形や体毛等の影響を受けて電極2
が接触不良を起こしたり、患者の呼吸や発汗等に起因し
て電極2が人体皮膚面Aから外れたりする等の問題を生
じることなく、標準12誘導心電図を適正に記録するこ
とができる。
【0029】上記心電図記録用電極装置を使用して心電
図を記録する試験を行ったところ、図6および図7に示
すように、標準四肢導出(I,II,III,aRa
L aF)および単極胸部導出(V1〜V6)からなる
心電図波形が得られ、従来の心電図記録装置と遜色のな
い標準12誘導心電図を記録することができるととも
に、この記録時に、電極が外れたり、接触不良を起こし
たりする等の問題を生じないことが確認された。
【0030】特に、上記実施形態に示すように、電極2
の接触子8を半球状に形成した場合には、上記電極ホル
ダー1が人体皮膚面の種々の傾斜に追従するとともに、
上記接触子8の人体皮膚面に接触する面が曲面状となっ
ている処から常に皮膚面に対して確実に接触させること
ができるという利点がある。なお、上記接触子8の形状
は、半球状に限られず、図8に示すように、皿状であっ
てもよい。
【0031】また、上記のように人体の上半身前面を蓋
うように設置される電極ホルダー1と、この電極ホルダ
ー1に取り付けられた複数の電極2とを備えた心電図記
録用電極装置において、上記電極ホルダー1を、人体の
上半身前面に沿う形状に成形した場合には、この電極ホ
ルダー1を人体の上半身前面上に載置するだけで容易に
装着させることができるとともに、上記電極ホルダー1
が人体の上半身前面からずれ落ちるのを効果的に防止す
ることができ、これによって上記電極2の接触子8を人
体皮膚面に接触させた状態で安定して保持させることが
できる。
【0032】この場合、患者の体格に応じた大、中、小
等の電極ホルダー1を有する複数種の心電図記録用電極
装置を予め取り揃え、または男性用の電極ホルダー1を
有する心電図記録用電極装置と、女性用の電極ホルダー
1を有する心電図記録用電極装置とを体形別に取り揃
え、必要に応じて装着者の体格等に対応した心電図記録
用電極装置を選択して使用することが望ましい。
【0033】また、上記実施形態に示すように、電極ホ
ルダー1を構成するホルダー本体3の左右両肩部および
左右両胴部に、人体に沿って垂下する垂下部4,5を設
け、心電図の記録時に上記電極ホルダー1が人体からず
り落ちるのを防止するための拘束部として上記垂下部
4,5を利用するように構成した場合には、上記電極ホ
ルダー1の装着状態を、さらに効果的に安定化させるこ
とができる。
【0034】すなわち、上記両上面垂下部4を人体の肩
部上面に沿って垂下させることにより、人体の首部を中
心にして左右均等の引張り力を作用させるとともに、人
体の胴部に沿わせるように上記両側面垂下部5を垂下さ
せることにより、電極ホルダー1の下部に左右均等の引
張り力を作用させることができるため、人体の上半身前
面上に載置された電極ホルダー1がずり落ちるのを効果
的に防止して安定した装着状態が得られることになる。
【0035】特に、上記実施形態に示すように、ホルダ
ー本体3に連設されたシート状素材1aを裏面側に折り
返すことにより上記上面垂下部4および側面垂下部5を
二枚重ねに形成した場合には、これらの上面垂下部4お
よび側面垂下部5の自重を大きくすることにより、簡単
な構成で上記拘束部としての機能を向上させることでき
るので、電極ホルダー1が人体からずり落ちるのを確実
に防止できるという利点がある。
【0036】なお、上記実施形態では、電極ホルダー1
を構成するホルダー本体3の左右肩部および左右両胴部
に、左右一対の上面垂下部4と、左右一対の側面垂下部
5とをそれぞれ連設した例について説明したが、上記上
面垂下部4または側面垂下部5のいずれか一方またはそ
の両方を省略してもよい。
【0037】また、上記垂下部4,5を二枚重ねに形成
してなる上記構成に代え、垂下部4,5をホルダー本体
3よりも厚肉に形成し、あるいは垂下部4,5に錘を設
ける等により、垂下部4,5の自重を増大させるように
してもよい。さらに、上記垂下部4,5を所定長さに形
成し、この垂下部4,5を人体の背面側に巻き込むよう
にして上記電極ホルダー1を装着させるように構成して
もよい。
【0038】さらに、図9もしくは図10に示すよう
に、上記電極ホルダー1の電極2が設置される個所以外
の部分に、軽量化のための抜き穴11,12を形成した
構造としてもよく、このように構成した場合には、電極
ホルダー1を軽量化して患者が受ける重圧を軽減化する
ことができるとともに、通気性を確保して装着性を向上
させることができるという利点がある。
【0039】また、図11に示すように、上記電極ホル
ダー1を構成するホルダー本体3と、上面垂下部4およ
び側面垂下部5との間に、スパンテックス等の伸縮性繊
維糸によって形成されたメッシュ地等の伸縮性素材から
なる連結部13を設けた構造としてもよい。
【0040】上記のように構成した場合には、使用時に
上記連結部13において垂下部4,5を下方に屈曲させ
ることにより、人体の左右両肩部、左右両胴部に沿って
上記垂下部4,5を容易かつ適正に垂下させることがで
きるとともに、不使用時に仮想線で示すように、上記連
結部13において垂下部4,5をホルダー本体3の裏面
側に折り返すことにより、コンパクト化できるという利
点がある。
【0041】また、図12および図13に示すように、
ホルダー本体3Aの左右両肩部に対応する位置に上面垂
下部4Aをそれぞれ着脱可能に連結するとともに、ホル
ダ本体3の左右両胴部に対応する位置に一対の側面垂下
部5A,5Bをそれぞれ着脱可能に連結するように構成
してもよい。
【0042】上記上面垂下部4Aは、熱溶着等の手段で
互いに固着された第1垂下片41と第2垂下片42とか
らなっている。第1垂下片41は、ゴム材等の可撓性お
よび伸縮性を有する素材によって形成され、第2垂下片
42は、塩化ビニル樹脂材等の可撓性を有する素材によ
って形成されている。また、上記第1垂下片41の一端
部には、ホルダー本体3Aに対する取付部材411,4
12が固着され、ホルダー本体3Aには、上記取付部材
411,412が着脱可能に取り付けられる被取付部材
121,122が固着されている。
【0043】また、上記側面垂下部5A,5Bは、熱溶
着等の手段で互いに固着された第1垂下片51,53と
第2垂下片52,54とからなっている。上記第1垂下
片51,53は、ゴム材等の可撓性および伸縮性を有す
る素材によって形成され、第2垂下片52,54は、塩
化ビニル樹脂材等の可撓性を有する素材によって形成さ
れている。そして、上記第1垂下片51,53の一端部
に固着された取付部材511〜514,531〜533
と、ホルダー本体3Aに固着された被取付部材112〜
114,131〜134とにより、上記上面垂下部4A
および側面垂下部5A,5Bをホルダー本体3Aに対し
て着脱可能に連結するための連結手段が構成されてい
る。
【0044】上記各取付部材および各被取付部材は、そ
れぞれ同一の構造を有し、その具体的構成を取付部材4
11および被取付部材121を例にとって図14および
図15に基づいて説明する。上記取付部材411は、円
形突部411pと、一対の係止脚411sとを有する円
盤状の永久磁石片からなり、上記上面垂下部4Aの第1
垂下片41を挿通した係止脚411sの先端部が折曲げ
られることにより、上記第1垂下片41に固着されるよ
うになっている。
【0045】上記被取付部材121は、取付部材411
の円形突部411pが挿入される円形孔121hと、一
対の係止脚121sとを有する円盤状の永久磁石片から
なり、上記ホルダー本体3Aを挿通した係止脚411s
の先端部が折曲げられることにより、上記ホルダー本体
3Aに固着されるように構成されている。
【0046】上記構成によれば、取付部材411を構成
する永久磁石片の円形突部411pが、被取付部材12
1を構成する永久磁石片の円形孔121h内に挿入され
ることにより、両永久磁石片の磁力に応じて取付部材4
11と被取付部材121とが互いに接合された状態に保
持される。この結果、上面垂下部4A等がホルダー本体
3Aに位置決めされた状態で、取り外し可能に連結され
ることになる。
【0047】すなわち、上記取付部材411および被取
付部材121の相対向面には、互いに異なる極性の磁極
が形成され、その磁力に応じて上記取付部材411と被
取付部材121とが吸着状態に保持されるように構成さ
れている。そして、上記磁力に抗して被取付部材121
から取付部材411を引き離すだけで、上記上面垂下部
4A等がホルダー本体3Aから取り外されるようになっ
ている。
【0048】上記のようにホルダー本体3Aに対して上
記上面垂下部4Aおよび側面垂下部5A,5Bを着脱可
能に連結するように構成した場合には、同一のホルダー
本体3Aに対して異なる長さおよび形状の上面垂下部4
Aおよび側面垂下部5A,5Bを、適宜選択して取り付
けることができ、かつ必要に応じて上記垂下部の連結個
数を変化させることができる。したがって、部品の点数
を増やすことなく、体格の異なる装着者に対して上記心
電図記録用電極装置を容易かつ安定して装着させること
ができるとともに、年齢差および男女差に対応した複数
種の心電図記録用電極装置を容易かつ安価に形成するこ
とができる。
【0049】例えば、診察台上に横たわった患者の上半
身表面上に上記ホルダー本体3Aを載置した後、上記取
付部材411等を被取付部材121等に取り付けること
により、所定長さの上面垂下部4Aおよび側面垂下部5
A,5Bを上記ホルダー本体3Aの左右両肩部および左
右両胴部に連結する。そして、ゴム材等からなる第1垂
下片41,51,53を引き伸ばした状態で、第2垂下
片42,52,54を患者の背面側に巻き込むように挿
入して係止する。この結果、上記第1垂下片41,5
1,53の伸縮力に応じて、ホルダー本体3Aが患者の
皮膚面に密着した状態で安定して装着され、上記ホルダ
ー本体3Aに設けられた接触子8を使用した心電図の記
録を適正に行うことが可能となる。
【0050】上記のようにゴム材等の伸縮性を有する素
材からなる第1垂下片41,51,53と、塩化ビニル
樹脂材等の可撓性を有する素材からなる第2垂下片4
2,52,54とによって上面垂下部4Aおよび側面垂
下部5A,5Bを形成した場合には、上記第1垂下片4
1,51,53の伸縮性を利用して上記ホルダー本体3
Aを患者の皮膚面に密着させ、このホルダー本体3Aに
皺が形成されること等に起因した上記電極2の接触不良
を確実に防止することができるという利点がある。な
お、上記実施形態に代え、単一の素材によって形成され
た上面垂下部4Aおよび側面垂下部5A,5Bをホルダ
ー本体3Aに対して着脱可能に連結するように構成して
もよい。
【0051】また、上記のように永久磁石片からなる取
付部材411および被取付部材121等からなる連結手
段により、上記上面垂下部4Aおよび側面垂下部5A,
5Bをホルダー本体3Aに対して着脱可能に連結するよ
うに構成した場合には、ホルダー本体3Aに対する上記
上面垂下部4Aおよび側面垂下部5A,5Bの着脱作業
を容易に行うことができるという利点がある。なお、上
記実施形態に代え、スナップボタンまたは面ファスナー
等からなる連結手段により、上記上面垂下部4Aおよび
側面垂下部5A,5Bをホルダー本体3Aに対して着脱
可能に連結するように構成してもよい。
【0052】また、上記実施形態では、左右一対の側面
垂下部5の一方にコネクタ6を設けた例について説明し
たが、図1の仮想線で示すように、ホルダー本体3の下
辺部中央等にコネクタ6を配設してもよい。このように
構成した場合には、心電図記録計の設置位置が電極ホル
ダー1の左右いずれか一方に限定されることなく、上記
コネクタ6と、心電図記録計側のコネクタとを適正状態
でに接続することができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、人体の上
半身前面に載置される大きさの一枚の可撓性を有する素
材からなる電極ホルダーと、この電極ホルダーに取り付
けられた複数の電極とを備え、この電極に、人体皮膚面
に接触する面が曲面をなす接触子を設けたため、ゼリー
を塗布したり、粘着テープを貼り付けたりする等の煩雑
な作業を要することなく、上記電極ホルダーを人体の上
半身前面上に載置するだけで、上記曲面状の接触子を人
体皮膚面に確実に接触させることができる。
【0054】したがって、通常の診断時は勿論のこと、
緊急時においても、患者の体形や体毛等の影響を受けて
接触不良を起こしたり、患者の呼吸や発汗等に起因して
上記電極が人体皮膚面から外れたりする等の問題を生じ
ることなく、標準12誘導心電図を容易かつ適正に記録
することができ、この記録された心電図波形を救命救急
センターや病院および遠隔地の医療機関等に電送し、患
者の心電図の変化状態を即座に知らせて医師の指示を仰
ぐことにより、迅速かつ適切な対応を取ることができる
という利点がある。
【0055】また、本発明は、人体の上半身前面に載置
される大きさの一枚の可撓性を有する素材からなる上記
電極ホルダーを、人体の上半身前面に沿う形状に形成し
たため、電極ホルダーを人体の上半身前面上に載置する
だけで、この上半身前面に沿わせた状態で安定して装着
させることができ、上記電極ホルダーが人体の上半身前
面からずれ落ちる等の問題を生じることなく、心電図を
適正に記録することができる。
【0056】さらに、上記電極ホルダーを構成するホル
ダー本体の左右両肩部および、または左右両胴部に、人
体に沿って垂下する垂下部を設けた場合には、この垂下
部により左右均等の引張り力を作用させて上記ホルダー
本体の移動を拘束することができるため、電極ホルダー
を人体の上半身前面上に載置するだけで、この上半身前
面に沿わせた状態で電極ホルダーを装着できるように構
成したにも拘わらず、この電極ホルダーの装着状態を安
定して保持できるという利点がある。
【0057】また、上記電極ホルダーと、垂下部との間
に、伸縮性素材からなる連結部を設けた場合には、この
連結部において垂下部を屈曲させることにより、使用時
に、上記垂下部を人体の左右両肩部、左右両胴部に沿っ
て容易かつ適正に垂下させるさせるできるとともに、不
使用時に、上記連結部において垂下部を電極ホルダーの
裏面側に折り返すことによりコンパクト化することがで
きる。
【0058】また、上記電極ホルダーのホルダー本体
と、垂下部との間に、伸縮性素材からなる連結部を設け
た場合には、上記連結部において垂下部を屈曲させるこ
とにより、使用時に、上記垂下部を人体の左右両肩部、
左右両胴部に沿って容易かつ適正に垂下させるととも
に、不使用時に、上記連結部において垂下部をホルダー
本体の裏面側に折り返すことによりコンパクト化できる
という利点がある。
【0059】さらに、上記垂下部をホルダー本体に対し
て着脱可能に連結した場合には、同一のホルダー本体に
対して異なる長さおよび形状の垂下部を、適宜選択して
連結することにより、体格が異なる装着者に対して上記
心電図記録用電極装置を容易かつ安定して装着させるこ
とができる。
【0060】また、上記垂下部を電極ホルダーに対して
着脱可能に連結する永久磁石からなる連結手段を設けた
場合には、上記永久磁石の磁力に応じてホルダー本体に
上記垂下部を容易に連結させることができるとともに、
この垂下部材を上記ホルダー本体から容易に取り外すこ
とができる。
【0061】さらに、伸縮性を有する素材からなる第1
垂下片と、可撓性を有する素材からなる第2垂下片とに
より上記垂下部を構成した場合には、上記第1垂下片の
伸縮力を利用して上記ホルダー本体を人体上半身の表面
上に密着させた状態で安定して保持させることができる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る心電図記録用電極装置の実施形態
を示す説明図である。
【図2】垂下部の構造を示す示す断面図である。
【図3】電極ホルダーの成形例を示す説明図である。
【図4】人体に対する電極の接触状態を示す説明図であ
る。
【図5】本発明に係る心電図記録用電極装置の設置状態
を示す説明図である。
【図6】心電図の記録データを示すグラフである。
【図7】心電図の記録データを示すグラフである。
【図8】電極の別の例を示す説明図である。
【図9】本発明に係る心電図記録用電極装置の別の実施
形態を示す説明図である。
【図10】心電図記録用電極装置のさらに別の実施形態
を示す説明図である。
【図11】心電図記録用電極装置のさらに別の実施形態
を示す断面図である。
【図12】心電図記録用電極装置のさらに別の実施形態
を示す正面図である。
【図13】図12に示す心電図記録用電極装置の背面図
である。
【図14】連結手段の具体的構成を示す断面図である。
【図15】連結手段の具体的構成を示す斜視図である。
【図16】電極ホルダーの装着状態を示す説明である。
【符号の説明】
1 電極ホルダー 2 電極 3,3A ホルダー本体 4,4A 上面垂下部 5,5A,5B 側面垂下部 8 接触子 13 連結部 121 被取付部材(連結手段) 411 取付部材(連結手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体の上半身前面に載置される大きさの
    一枚の可撓性を有する素材からなる電極ホルダーと、こ
    の電極ホルダーに取り付けられた複数の電極とを備え、
    この電極に、人体皮膚面に接触する面が曲面をなす接触
    子を設けたことを特徴とする心電図記録用電極装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の心電図記録用電極装置に
    おいて、上記電極ホルダーを、人体の上半身前面に沿う
    形状に成形したことを特徴とする心電図記録用電極装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の心電図記録用電
    極装置において、上記電極ホルダーを構成するホルダー
    本体の左右両肩部および、または左右両胴部に、人体に
    沿って垂下する垂下部を設けたことを特徴とする心電図
    記録用電極装置。
  4. 【請求項4】 請求3記載の心電図記録用電極装置にお
    いて、上記電極ホルダーのホルダー本体と、垂下部との
    間に、伸縮性素材からなる連結部を設けたことを特徴と
    する心電図記録用電極装置。
  5. 【請求項5】 請求3記載の心電図記録用電極装置にお
    いて、上記電極ホルダーのホルダー本体に対して垂下部
    を着脱可能に連結したことを特徴とする心電図記録用電
    極装置。
  6. 【請求項6】 請求5記載の心電図記録用電極装置にお
    いて、上記垂下部をホルダー本体に対して着脱可能に連
    結する永久磁石からなる連結手段を設けたことを特徴と
    する心電図記録用電極装置。
  7. 【請求項7】 請求3記載の心電図記録用電極装置にお
    いて、伸縮性を有する素材からなる第1垂下片と、可撓
    性を有する素材からなる第2垂下片とにより上記垂下部
    を構成したことを特徴とする心電図記録用電極装置。
JP2000236946A 1999-08-18 2000-08-04 心電図記録用電極装置 Withdrawn JP2001120510A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004166934A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Eucalyptus:Kk 体表面心電計
JP2008536604A (ja) * 2005-04-19 2008-09-11 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ ベルト装置

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