JP2001116658A - トラクション試験装置 - Google Patents

トラクション試験装置

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JP2001116658A
JP2001116658A JP29365099A JP29365099A JP2001116658A JP 2001116658 A JP2001116658 A JP 2001116658A JP 29365099 A JP29365099 A JP 29365099A JP 29365099 A JP29365099 A JP 29365099A JP 2001116658 A JP2001116658 A JP 2001116658A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラクション特性測定の精度向上。 【解決手段】 スピンドルユニット12とトルク計70
を共通の架台14に載せ、架台14をエアベアリング1
5にてベース50から浮き上がらせて支持し、高精度に
負荷荷重を求めることができるようにしたトラクション
試験装置。トルク計70を高剛性化し、スピンドルユニ
ット12を高負荷対応として、試験機との共振を抑制
し、オイル剪断力を高精度に求めることができるように
したトラクション試験装置。スピンドルユニット12、
22間に電圧を印加して2つの円筒試験片の直接接触の
有無を電圧の変化で検知できるようにしたトラクション
試験装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油膜を介してのこ
ろがり滑りを伴う2面間のトルク伝達特性を測定するた
めのトラクション試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のトラクション試験装置には、円筒
試験片と円筒試験片とをころがり滑りさせるローラ&ロ
ーラ方式と、円板試験片と円筒試験片とをころがり滑り
させるディスク&ローラ方式とがある。ローラ&ローラ
方式には、特開平6−308016号公報に開示されて
いるように、2円筒型や4円筒型の試験装置が使用され
ている。2円筒型トラクション試験では、図11に示す
ように、2つの円筒試験片1、2を荷重Nで圧接してこ
ろがり滑りさせ、油膜3が固化する高面圧下(1GPa
以上)条件で剪断力(トラクション)Fにより動力を伝
達する。この動力伝達力はベース油で決まり、油の伝達
力はトラクション係数(μ)として次式で表す。μ=F
/Nそして、トラクション特性を測定するために、圧接
荷重Nを測定するとともに、トルクを測定してトルクか
ら剪断力Fを演算し、NとFからトラクション係数を演
算している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】精度の高いトラクショ
ン測定を行うためには、圧接力、トルクを精度よく測定
しなければならないが、従来の装置では、つぎの問題が
あった。 圧接力の測定において、試験片にかかる圧接力を負
荷荷重検出器で測定する場合、圧接力の一部が試験片を
回転支持するスピンドル装置と架台とのフリクションロ
スに消費されて、負荷荷重検出器は真の圧接力を検出で
きず、精度の高い圧接力検出ができなかった。 トルク検出において、高負荷条件(高速)下で精度
よい測定ができなかった。従来の装置では、Φ100以
下の試験片で10m/s以下の周速の試験能力が試験精
度上限界であった。それ以上の高負荷条件下での試験を
行うために、試験片の径を大にすると、試験機の大型化
を招き、また、回転数を上げると、回転部でのフリクシ
ョンロスの増大、試験機自体の共振が生じ、測定精度低
下を伴っていた。本発明の目的は、精度の高いトラクシ
ョン特性測定を行うことができるトラクション試験装置
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、つぎの通りである。 (1) 第1の円筒試験片を支持して回転させる第1の
駆動軸ユニットと第2の円筒試験片を支持して回転させ
る第2の駆動軸ユニットを有し、第1の円筒試験片と第
2の円筒試験片とをオイル供給下で圧接させつつ回転摺
動させるトラクション試験装置であって、前記第1の駆
動軸ユニットが、駆動モータ、スピンドルユニット、駆
動モータとスピンドルユニットをつなぐフレキシブルッ
カップリングを有し、スピンドルユニットとトルク計を
共通の架台に載せ、該架台をエアベアリングにてベース
から浮き上がらせて支持した、トラクション試験装置。 (2) 前記トルク計に高剛性化トルク計を選定し、前
記スピンドルユニットに高速回転対応の軸受ユニットを
使用し、前記駆動モータの試験時使用最高回転速度を約
12000rpmに上げた(1)記載のトラクション試
験装置。 (3) 第1の駆動軸ユニットと第2の駆動軸ユニット
間に電圧を印加し第1の円筒試験片と第2の円筒試験片
との接触の有無を電圧の変化で検出可能とした(1)記
載のトラクション試験装置。
【0005】上記(1)のトラクション試験装置では、
スピンドルユニットとトルク計を共通の架台に載せ、該
架台をエアベアリングにて浮き上がらせて支持したの
で、架台とベースとの摩擦を受けることなく、第1の円
筒試験片にかかる荷重を高精度に測定することができ
る。また、トルク計に入る振動のうち試験機のベースか
らの成分がエアベアリングで遮断されるので、トルク測
定のノイズが低減し、測定トルクとそれから演算される
オイル剪断力を高精度に測定、演算することができる。
これらによって、トラクション特性を高精度に測定でき
る。上記(2)のトラクション試験装置では、トルク計
に高剛性化トルク計を選定したので、トルク計の、試験
機との共振を抑制でき、したがってノイズを低減でき、
オイル剪断力を高精度に求めることができ、トラクショ
ン特性を高精度に測定できる。上記(3)のトラクショ
ン試験装置では、第1の駆動軸ユニットと第2の駆動軸
ユニット間に電圧を印加したので、第1の円筒試験片と
第2の円筒試験片との接触の有無を電圧の変化で検出で
き(完全接触した場合は導通して電圧が0となる)、第
1の円筒試験片と第2の円筒試験片との直接接触がない
状態下での試験であることを確認することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明実施例のトラクション試験
装置を、図1〜図10を参照して、説明する。本発明実
施例のトラクション試験装置は、図1、図2、図6に示
すように、第1の円筒試験片1を支持して回転させる第
1の駆動軸ユニット10と、第2の円筒試験片2を支持
して回転させる第2の駆動軸ユニット20と、第1の駆
動軸ユニット10と第2の駆動軸ユニット20との間の
スペースに配置された試験油槽30と、油温調整ユニッ
ト40と、第1の駆動軸ユニット10と第2の駆動軸ユ
ニット20と試験油槽30を支持するベース50を有す
る。
【0007】第1の円筒試験片1と第2の円筒試験片2
とは、回転軸芯を平行にして試験油槽30内に配置さ
れ、オイル供給下で、円筒側面で圧接されつつ回転摺動
され、第1の円筒試験片1と第2の円筒試験片2間にこ
ろがり滑りが生じる。図11で説明したように、第1の
円筒試験片1と第2の円筒試験片2との間には油膜3が
存在し、第1の円筒試験片1と第2の円筒試験片2とは
直接には接触しない。圧接力をNとし、オイルの剪断力
をFとすると、トラクション係数μは、 μ=F/N である。Fは第1の円筒試験片1にかかるトルクTから
演算できる(第1の円筒試験片1の半径をrとすると、
F=T/r)。
【0008】図1、図2に示すように、本発明実施例の
トラクション試験装置は、トラクション特性を求めるた
めに、第1の円筒試験片1と第2の円筒試験片2間の圧
接荷重Nと第1の円筒試験片1にかかるトルクTを計測
する装置である。圧接荷重は負荷荷重検出器60(たと
えば、ロードセル)にて測定され、トルクはトルク計7
0により検出される。負荷荷重検出器60はベース50
上に支持、固定され、トルク計70は第1の駆動軸ユニ
ット10側に設けられる。
【0009】図1〜図4に示すように、第1の駆動軸ユ
ニット10は、駆動モータ11、スピンドルユニット1
2、駆動モータ11の回転軸とスピンドルユニット12
の回転軸を軸芯ずれを吸収可能に連結するフレキシブル
ッカップリング13を有する。トルク計70は、スピン
ドルユニット12のフレキシブルカップリング13側に
設けられる。トルク計70のスピンドルユニット12側
には回転検出器80(たとえば、エンコーダ)が設けら
れる。第1の円筒試験片1はスピンドルユニット12の
回転軸に取り付けられて回転される。
【0010】スピンドルユニット12とトルク計60は
共通の1つの架台14に載せられ、架台14に固定され
ている。駆動モータ11も架台14に載せられ、架台1
4に固定されている。架台14はエアベアリング15に
て、架台14とは別部材のベース50から浮き上がらせ
て支持されている。エアベアリング15の圧縮エアは架
台14をベース50からエア圧で浮き上がらせ、ベース
50からトルク計70およびスピンドルユニット12へ
の振動やノイズ等の伝達を遮断している。図1に斜線を
施した部分がエアベアリング15の部分である。
【0011】スピンドルユニット12から負荷荷重検出
器60までアーム16が延びている。負荷荷重検出器6
0はベース50に載せられ、ベース50に固定されてい
る。アーム16はスピンドルユニット12に支持されて
おりスピンドルユニット12に固定されている。スピン
ドルユニット12に、第1の円筒試験片1と第2の円筒
試験片2との圧接力である負荷荷重Nがかかった時、ア
ーム16が負荷荷重検出器60を押し、負荷荷重検出器
60が負荷荷重Nを検出、測定する。
【0012】スピンドルユニット12は高負荷(高速回
転、大荷重)対応のもので、高速回転時のフリクション
ロスが小なように高潤滑されていると共に、試験時の、
高速回転域(モータ回転で12000rpm域)を含む
使用回転数範囲で共振を生じないように、回転軸および
それを軸受を介して支持するケーシングの剛性が選定、
設定されている(高剛性化)。スピンドルユニット12
を使用回転数範囲で共振を生じないだけの高剛性とする
理由は、共振を生じると、負荷荷重検出器60で測定さ
れる荷重およびトルク計70で測定されるトルクにおけ
るばらつきが大きくなって、測定精度が低下するので、
それを防止するためである。図8はスピンドルユニット
12の回転軸に、静的に重錘を付加して荷重を実測し荷
重の静的検定を行った結果を示しているが、重錘の荷重
と実測荷重がほぼ一致しており、かつ荷重を徐々に増し
ていく時と荷重を徐々に除去していく時とがヒステリシ
スをえがかかないことを示しており、スピンドルユニッ
ト12が高剛性を有していることを意味している。
【0013】トルク計70には、試験時の、高速回転域
(モータ回転で12000rpm域)を含む使用回転数
範囲で共振を生じないだけの、高剛性のものが選定され
る。高剛性とするために、トルク計70には、軸と一体
となって回転するタイプのものではなく、架台14に取
り付けられ固定されるタイプのトルク計が選定、使用さ
れる。トルク計70を高剛性とする理由は、回転軸の回
転との共振を生じると、トルク計70で測定されるトル
クのばらつきが大きくなって、測定精度が低下するの
で、それを防止するためである。
【0014】スピンドルユニット12およびトルク計7
0を高剛性化したので、従来精度維持上から最大回転数
を上げることを抑えられていた(従来は最大回転数は約
6000rpm)駆動モータ11の最大回転数を上げる
ことが許容され、駆動モータ11の試験時使用最高回転
速度が約12000rpmに上げられる。したがって、
駆動モータ11には超高速回転(12000rpm)モ
ータが用いられる。高速回転により、円筒試験片の周速
が上がり、高負荷域でのトラクション試験が、円筒試験
片の径を増大することなく試験機を大型化することな
く、可能である。本発明実施例の場合は、円筒試験片の
径を小型化(Φ60mm)さえ可能であり、これによっ
て、試験機の小型化が可能である。
【0015】第2の駆動軸ユニット20は、図1、図
2、図5に示すように、超高速回転(12000rp
m)モータからなる駆動モータ21と、高負荷対応のス
ピンドルユニット22と、駆動モータ21とスピンドル
ユニット22とを連結するフレキシブルカップリング2
3とを、有する。スピンドルユニット22のフレキシブ
ルカップリング23側には、回転検出機81(たとえ
ば、エンコーダ)が設けられる。駆動モータ21とフレ
キシブルカップリング23と回転検出機81とスピンド
ルユニット22は1つの架台24上に支持されている。
架台24はベース50に対して、スピンドルユニット2
2の軸芯の延びる方向と直交する方向に移動可能とされ
ている。架台24の下部にはLM(リニアモーション)
ガイドベアリング25および軸間距離調整部微小(0.
25×10-6mピッチ)送り機構(減速機とボールね
じ)26があり、軸間距離および負荷荷重を正確に調整
することが可能になっている。
【0016】試験油槽30はΦ60の円筒試験片を一対
槽30内に入れて試験が可能である。図10に示すよう
に、テストオイルは油温調整ユニット40から循環ポン
プ41、ホース42を介して試験油槽30に供給してお
り、高速回転時にも十分オイルが供給されるように、2
個の円筒試験片の中心の真上からジェット状に供給して
いる。オイルはホース43を介して油温調整ユニット4
0に戻される。試験油槽30で加熱により蒸発したオイ
ルは、吸引されてホース44を介してリザーバタンク4
5に戻されて液化された後、ホース46を介して油温調
整ユニット40に戻される。
【0017】油温調整ユニット40は、2重構造となっ
ており、内側にテストオイルが入れられ、外側に熱媒体
であるシリコンオイルが入れられる。テストオイルはシ
リコンオイルによって加熱され、温度調節される。加熱
により蒸発したオイルは吸引され、ホース47を介して
リザーバタンク45に吸引され、液化した後ホース46
を介して油温調整ユニット40に戻される。
【0018】第1の駆動軸ユニット10のスピンドルユ
ニット12と第2の駆動軸ユニット20のスピンドルユ
ニット22間に電圧が印加されている。これによって、
第1の円筒試験片1と第2の円筒試験片2との接触の有
無を電圧の変化で検出でき(接触した場合は導通して電
圧が0となる)、第1の円筒試験片1と第2の円筒試験
片2との直接接触がない状態下で試験が行われているこ
とを容易に確認することができる。
【0019】つぎに、本発明実施例のトラクション試験
装置の作用を説明する。第1の駆動軸ユニット10で、
スピンドルユニット12とトルク計70を共通の架台1
4に載せ、架台14をエアベアリング15にてベース5
0から浮き上がらせて支持したので、架台14とベース
50間の摩擦の影響を受けることなく、第2の円筒試験
片2から第1の円筒試験片1にかかる負荷荷重Nを高精
度に負荷荷重検出機60で測定することができる。架台
14とベース50間の摩擦の影響を受けると、負荷荷重
検出機60で測定する荷重は負荷荷重Nから摩擦を引い
た荷重となり、負荷荷重Nを高精度に測定できなくな
り、かつ(スティックスリップにより摩擦力自体も変動
するため)測定荷重も変動するが、エアベアリング15
による架台支持により、摩擦の影響を0とすることがで
きる。これによって、トラクション特性を求めるために
必要な負荷荷重Nを高精度に測定できる。
【0020】また、スピンドルユニット12とトルク計
70を共通の架台14に載せ、架台14をエアベアリン
グ15にてベース50から浮き上がらせて支持したの
で、トルク計70に入る振動のうち試験機のベース50
からの成分がエアベアリング15で遮断され、トルク測
定のノイズが低減し、測定トルクとそれから演算される
オイル剪断力を高精度に測定、演算することができる。
これらによって、トラクション特性を求めるために必要
な剪断力Fを高精度に測定できる。
【0021】また、トルク計70に高剛性化トルク計を
選定したので、トルク計70の、試験機との共振(エア
ベアリング15を通しては振動は伝わらないが、回転軸
を介してトルク計に伝わる振動により試験機と共振す
る)を抑制でき、したがってノイズを低減でき、トル
ク、したがってオイル剪断力Fをばらつき少なく高精度
に求めることができ、トラクション特性を求めるために
必要な剪断力Fを高精度に測定できる。また、スピンド
ルユニット12を高負荷対応としかつ高剛性化したの
で、スピンドルユニット12の回転軸の共振を抑制で
き、トルク、したがってオイル剪断力Fをばらつき少な
く高精度に求めることができ、トラクション特性を求め
るために必要な剪断力Fを高精度に測定できる。これら
によって、測定精度が、荷重およびトルクで、ばらつき
を最大で0.13%に抑えることができ、回転数で、ば
らつきを最大で0.04%に抑えることができた。
【0022】測定精度の低下を抑制できたので、従来精
度上から上げることができなかった駆動モータの回転数
を上げることが許され、本発明実施例では、駆動モータ
11の回転数を12000rpmに上げても、測定精度
が従来と同程度かそれより高精度とすることができるこ
とが判明した。これによって、駆動モータ11、21の
回転数を上げ、超高速回転域(最大12000rpm、
円筒試験片の周速で約30m/s)までのトラクション
特性試験が可能となった。
【0023】トルク計70の高剛性化、スピンドルユニ
ット12の高剛性化により、トルク計70の試験機の共
振を抑制でき、また、エアベアリング15によりノイズ
の低減できたので、高負荷条件下においても、振動レベ
ルの低い高精度の測定を行うことができるようになっ
た。図9は、トルク計70位置での、回転数が6000
rpmにおける、本発明実施例の振動レベルと従来技術
の振動レベルを実測値で比較したものであるが、本発明
実施例の振動レベルが従来技術の振動レベルの約1/5
になっていることがわかる。また、図9は本発明実施例
で回転数が12000rpmに上げた場合の振動レベル
の実測値も示しており、本発明実施例で回転数が120
00rpmに上げた場合ても、その振動レベルは従来技
術の6000rpmにおける振動レベルよりもなお小さ
く、本発明実施例では12000rpmの超高回転域で
も従来の6000rpmでの試験より高精度のトラクシ
ョン試験を行うことができることを示している。
【0024】第2の駆動軸ユニット20の架台24の下
側に軸間距離調整部微小送り機構26を設けたので、円
筒試験片1、2の軸間距離および荷重Nを正確に調整、
計測することが可能になった。最小軸間距離送り単位
は、0.25×10-6mであった。また、回転軸はいず
れも絶縁されており、円筒試験片1、2の直接接触を接
触電圧の変化で検出可能としたので、接触電圧を監視し
ながら、油膜切れのない安定したトラクション試験を行
うことができる。また、加熱により蒸発したオイルを吸
引しリターンさせる循環型潤滑経路としたので、オイル
の減量を最小限にでき、長時間の連続運転が可能になっ
た。
【0025】
【実施例】本発明実施例装置を用いて、実際のトラクシ
ョン測定を行った。結果を図7に示す。試験条件は、ト
ラクションオイルが油種:A、すべり率が2.2%、潤
滑油油温が40℃、2円筒試験片間の最大面圧が1.9
8GPa、周速が10m/sと30m/sの2種類で行
った。この測定では、試験における負荷荷重Nと発生ト
ルクの関係からトラクション係数μを算出する。ここで
は、試験における荷重と発生トルクのばらつきに注目す
る。図7の結果から、本発明実施例のトラクション試験
装置では、高周速域にもかかわらず、トルクのばらつき
が非常に小さく良好であることがわかる。このばらつき
が小さいほど、このデータから算出するトラクション係
数の実験値は精度が高くなるといえる。また、円筒試験
片1、2の接触状態を判断する接触電圧(約13.5
V)の変化も、荷重付加時には僅かな変化も検出でき、
トラクションドライブ面での油膜生成状態の判断指標に
利用可能であった。
【0026】
【発明の効果】請求項1のトラクション試験装置によれ
ば、スピンドルユニットとトルク計を共通の架台に載
せ、該架台を、エアベアリングにてベースから浮き上が
らせて、支持したので、架台とベースとの摩擦を受ける
ことなく、第1の円筒試験片にかかる荷重を高精度に測
定することができる。また、トルク計に入る振動のうち
試験機のベースからの成分がエアベアリングで遮断され
るので、トルク測定のノイズが低減し、測定トルクとそ
れから演算されるオイル剪断力を高精度に測定、演算す
ることができる。これらによって、トラクション特性を
高精度に測定できる。請求項2のトラクション試験装置
によれば、トルク計に高剛性化トルク計を選定したの
で、トルク計の、試験機との共振を抑制でき、したがっ
てノイズを低減でき、オイル剪断力を高精度に求めるこ
とができ、トラクション特性を高精度に測定できる。請
求項3のトラクション試験装置によれば、第1の駆動軸
ユニットと第2の駆動軸ユニット間に電圧を印加したの
で、第1の円筒試験片と第2の円筒試験片との接触の有
無を電圧の変化で検出でき(完全接触した場合は導通し
て電圧が0となる)、第1の円筒試験片と第2の円筒試
験片との直接接触がない状態下での試験であることを確
認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のトラクション試験装置の平面図
である。
【図2】図1のトラクション試験装置の正面図である。
【図3】図1のトラクション試験装置の第1の駆動軸ユ
ニットの断面図である。
【図4】図3の第1の駆動軸ユニットの正面図である。
【図5】図1のトラクション試験装置の第2の駆動軸ユ
ニット側から見た側面図である。
【図6】図1のトラクション試験装置の試験油槽の内部
における第1の円筒試験片および第2の円筒試験片の平
面図である。
【図7】図1のトラクション試験装置を用いて行ったト
ラクション試験の結果を示す表図である。
【図8】図1のトラクション試験装置の第1の駆動軸ユ
ニットのスピンドルユニットの荷重測定検定図である。
【図9】図1のトラクション試験装置を用いて行ったト
ラクション試験における振動データを示すグラフであ
る。
【図10】図1のトラクション試験装置におけるオイル
循環経路を示す平面図である。
【図11】トラクション試験における負荷荷重Nと剪断
力Fの関係を示す2つの試験片円筒の一部分の正面図で
ある。
【符号の説明】
1 第1の円筒試験片 2 第2の円筒試験片 3 油膜 10 第1の駆動軸ユニット 11 駆動モータ 12 スピンドルユニット 13 フレキシブルカップリング 14 架台 15 エアベアリング 16 アーム 20 第2の駆動軸ユニット 21 駆動モータ 22 スピンドルユニット 23 フレキシブルカップリング 24 架台 25 ガイドベアリング 26 軸間距離調整部微小送り機構 30 試験油槽 40 油温調整ユニット 41 循環ポンプ 45 リザーバタンク 42、43、44、46、47 ホース 50 ベース 60 (負荷)荷重検出器 70 トルク計 80 回転検出器 81 回転検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 厚 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 窪野 一茂 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 寺田 聖一 東京都板橋区小豆沢4丁目28番13号 オー トマックス株式会社内 (72)発明者 高井 仁 東京都板橋区小豆沢4丁目28番13号 オー トマックス株式会社内 (72)発明者 大友 渉 東京都板橋区小豆沢4丁目28番13号 オー トマックス株式会社内 Fターム(参考) 2G024 AB09 BA27 CA12 CA18 DA05 DA21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の円筒試験片を支持して回転させる
    第1の駆動軸ユニットと第2の円筒試験片を支持して回
    転させる第2の駆動軸ユニットを有し、第1の円筒試験
    片と第2の円筒試験片とをオイル供給下で圧接させつつ
    回転摺動させるトラクション試験装置であって、 前記第1の駆動軸ユニットが、駆動モータ、スピンドル
    ユニット、駆動モータとスピンドルユニットをつなぐフ
    レキシブルッカップリングを有し、スピンドルユニット
    とトルク計を共通の架台に載せ、該架台をエアベアリン
    グにてベースから浮き上がらせて支持した、トラクショ
    ン試験装置。
  2. 【請求項2】 前記トルク計に高剛性化トルク計を選定
    し、前記スピンドルユニットに高速回転対応の軸受ユニ
    ットを使用し、前記駆動モータの試験時使用最高回転速
    度を約12000rpmに上げた請求項1記載のトラク
    ション試験装置。
  3. 【請求項3】 第1の駆動軸ユニットと第2の駆動軸ユ
    ニット間に電圧を印加し第1の円筒試験片と第2の円筒
    試験片との接触の有無を電圧の変化で検出可能とした請
    求項1記載のトラクション試験装置。
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