JP2001115981A - 多段ポンプ - Google Patents

多段ポンプ

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JP2001115981A
JP2001115981A JP29528099A JP29528099A JP2001115981A JP 2001115981 A JP2001115981 A JP 2001115981A JP 29528099 A JP29528099 A JP 29528099A JP 29528099 A JP29528099 A JP 29528099A JP 2001115981 A JP2001115981 A JP 2001115981A
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stage
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low
rotating shaft
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JP29528099A
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Takeshi Okubo
剛 大久保
Kazuhiko Yamashita
一彦 山下
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプ性能を維持しつつ、羽根車の更なる小
径化、高回転化、段数低減化を図ることが可能であり、
小型化、低コスト化が容易な多段ポンプの提供。 【解決手段】 多段ポンプ1〜1Dは、複数の羽根車5
のうち、初段羽根車51が取り付けられ、かつ、中空に
形成された低速回転軸7と、低速回転軸7の内部を貫通
する共に、複数の羽根車5のうち、第2段羽根車52及
び第3段羽根車53が取り付けられる高速回転軸8と、
駆動源18が発生する動力を変速して、低速回転軸7を
低速で回転させると共に、高速回転軸8を高速で回転さ
せる変速ユニット20とを備え、多段ポンプ40〜40
Bは、低速回転軸7Aを低速で回転させる低速駆動部4
1と、高速回転軸8を高速で回転させる高速駆動部42
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の羽根車を回
転させて流体を圧送する多段ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、複数の羽根車を回転させて流
体を圧送する遠心式の多段ポンプが様々な用途に適用さ
れているが、このような多段ポンプについても、ポンプ
性能を維持しつつ低コスト化を図ることが求められてい
る。この場合、各羽根車を小径化すると共に、各羽根車
を高速で回転させれば、揚程を始めとするポンプ性能を
維持しつつポンプ全体を小型化、低コスト化することが
可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、多段ポンプにて取り扱う流体は吸込口において低圧
であり、低圧の流体を高速で回転する羽根車(初段羽根
車)によって吸い込むと、初段羽根車を始めとする上流
側の羽根車には、揚程を低下させると共に羽根を損傷さ
せる要因となるキャビテーションが発生してしまう。従
って、現状では、初段羽根車にキャビテーションが発生
しないように多段ポンプの最大回転数を設定せざるを得
ないが、このような最大回転数の制約は、更なる羽根車
の小径化や、羽根車の段数を低減することへの妨げとな
る。この結果、従来から、多段ポンプの更なる小型化、
低コスト化を促進することが結果として困難となってい
る。
【0004】また、例えば、ボイラ給水ポンプとして用
いられる多段ポンプを例にとると、ボイラ給水ポンプの
場合、その揚程は、およそ1000〜4000m程度と
なるため、最大回転数をできるだけ、高く設定する必要
がある。その一方で、ボイラ給水ポンプの吸込ヘッド
は、一般に、およそ10m程度と極めて小さい。従っ
て、要求される揚程を確保し、かつ、初段羽根車等にお
けるキャビテーションの発生を防止するためには、ボイ
ラ給水ポンプの前段にブースターポンプを配し、このブ
ースターポンプで昇圧させた流体をボイラ給水ポンプの
吸込口に供給する必要がある。しかしながら、ブースタ
ーポンプを設置することに伴って、施設全体のコストア
ップや、据え付け面積の増大といった問題が発生してし
まう。
【0005】そこで、本発明は、ポンプ性能を維持しつ
つ、羽根車の更なる小径化、高回転化、段数低減化を図
ることが可能であり、小型化、低コスト化が容易な多段
ポンプの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
による多段ポンプは、駆動源が発生する動力により複数
の羽根車を回転させて流体を圧送する多段ポンプであっ
て、複数の羽根車のうち、少なくとも初段羽根車を含む
上流側羽根車が取り付けられ、かつ、中空に形成された
低速回転軸と、低速回転軸の内部を貫通する共に、複数
の羽根車のうち、少なくとも最終段羽根車を含む下流側
羽根車が取り付けられる高速回転軸と、駆動源が発生す
る動力を変速して、低速回転軸を低速で回転させると共
に、高速回転軸を高速で回転させる変速ユニットとを備
えることを特徴とする。
【0007】この多段ポンプでは、少なくとも初段羽根
車を含む上流側羽根車が、中空に形成された低速回転軸
に取り付けられる。また、少なくとも最終段羽根車を含
む下流側羽根車は、低速回転軸の内部を貫通する高速回
転軸に取り付けられる。変速ユニットは、例えば、駆動
源の動力を高速回転軸に直接伝達すると共に、駆動源の
動力を減速させた上で低速回転軸に伝達する。これによ
り、上流側羽根車(初段羽根車)を低速で回転させると
同時に、下流側羽根車を高速で回転させることが可能と
なる。
【0008】従って、この多段ポンプによれば、初段羽
根車を始めとする上流側羽根車でキャビテーションの発
生を防止しつつ、下流側羽根車を高速で回転させること
によって要求される揚程を十分に確保することができ
る。この結果、要求されるポンプ性能を維持しつつ、羽
根車の更なる小径化、高回転化、段数低減化を図り、多
段ポンプを小型化、低コスト化することが可能となる。
なお、上流側羽根車とは、多段ポンプにて取り扱う流体
の流通方向における上流側に位置し、高速回転させた場
合にキャビテーションが発生するおそれのある羽根車を
意味する。また、下流側羽根車とは、多段ポンプにて取
り扱う流体の流通方向における下流側に位置する羽根車
を意味する。
【0009】この場合、低速回転軸は、上段側羽根車の
両側で水潤滑式軸受によって支持され、高速回転軸は、
下段側羽根車の両側で水潤滑式軸受によって支持される
と好ましい。
【0010】このような構成を採用すれば、多段ポンプ
の更なるコンパクト化を図ることが可能となる。また、
油潤滑式軸受を採用した場合に必要とされる油圧ユニッ
ト等が不要となると共に、多段ポンプで取り扱う流体に
シールオイル等が混入してしまうことを完全に防止可能
となる。従って、かかる構成は、取り扱い対象となる流
体が水である場合に、特に好適である。
【0011】請求項3に記載の本発明による多段ポンプ
は、複数の羽根車を回転させて流体を圧送する多段ポン
プであって、複数の羽根車のうち、少なくとも初段羽根
車を含む上流側羽根車が取り付けられる低速回転軸と、
複数の羽根車のうち、少なくとも最終段羽根車を含む下
流側羽根車が取り付けられる高速回転軸と、低速回転軸
を低速で回転駆動するための低速駆動部と、高速回転軸
を高速で回転駆動するための高速駆動部とを備えること
を特徴とする。
【0012】この多段ポンプでは、少なくとも初段羽根
車を含む上流側羽根車は、低速駆動部によって低速で回
転駆動される低速回転軸に取り付けられる。また、少な
くとも最終段羽根車を含む下流側羽根車は、高速駆動部
によって高速で回転駆動される高速回転軸に取り付けら
れる。これにより、上流側羽根車(初段羽根車)を低速
で回転させると同時に、下流側羽根車を高速で回転させ
ることが可能となる。
【0013】従って、この多段ポンプによれば、初段羽
根車を始めとする上流側羽根車でキャビテーションの発
生を防止しつつ、下流側羽根車を高速で回転させること
によって要求される揚程を十分に確保することができ
る。この結果、要求されるポンプ性能を維持しつつ、羽
根車の更なる小径化、高回転化、段数低減化を図り、多
段ポンプを小型化、低コスト化することが可能となる。
【0014】この場合も、低速回転軸は、上段側羽根車
の両側で水潤滑式軸受によって支持され、高速回転軸
は、下段側羽根車の両側で水潤滑式軸受によって支持さ
れると好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
による多段ポンプの好適な実施形態について詳細に説明
する。
【0016】〔第1実施形態〕図1は、本発明の第1実
施形態に係る多段ポンプの第1の態様を模式的に示す部
分断面図である。同図に示す多段ポンプ1は、例えば、
ボイラ給水ポンプとして用いるのに好適なものであり、
吸込口2と吐出口3とが形成されたケーシング4を備え
る。ケーシング4の内部には、遠心羽根車5(以下、単
に「羽根車」という)が複数(図1に示す例では、3
体)収容されている。羽根車5には、上流側羽根車とし
ての初段羽根車51と、下流側羽根車としての第2段羽
根車52及び第3段羽根車(最終段羽根車)53とが含
まれる。
【0017】初段羽根車51は、最も吸込口2側、すな
わち、多段ポンプ1にて取り扱う流体の流通方向におけ
る上流側に配されている。また、第2段羽根車52と第
3段羽根車53とは、初段羽根車51よりも吐出口3
側、すなわち、多段ポンプ1にて取り扱う流体の流通方
向における下流側に配されている。また、初段羽根車5
1と第2段羽根車52との間には、ケーシング4に対し
て静止する静止部6が設けられている。この静止部6は
ケーシング4と共に、初段羽根車51の羽根車出口を流
出した流体を第2段羽根車52の羽根車入口に導くため
の流路を画成する。
【0018】上述した複数の羽根車5のうち、上流側羽
根車としての初段羽根車51は、中空に形成された低速
回転軸7に取り付けられている。これに対して、下流側
羽根車としての第2段羽根車52及び第3段羽根車53
は、低速回転軸7の内部を同軸に貫通する高速回転軸8
に取り付けられている。低速回転軸7は、初段羽根車5
1の両側で水潤滑式軸受によってケーシング4に対して
支持されており、高速回転軸8は、下段側羽根車として
の第2段羽根車52及び第3段羽根車53の両側で水潤
滑式軸受によってケーシング4に対して支持されてい
る。
【0019】すなわち、図1に示すように、ケーシング
4には、初段羽根車51の吸込口2側(図中左側)で低
速回転軸7を支持する水潤滑式のスラストラジアル軸受
9が設けられており、静止部6には、初段羽根車51の
吐出口3側(図中右側)で低速回転軸7を支持する水潤
滑式軸受10が設けられている。また、静止部6には、
第2段羽根車52の吸込口2側(図中左側)で高速回転
軸8を支持する水潤滑式軸受11が設けられており、第
3段羽根車53の側方(図中右側)には、高速回転軸8
をケーシング4に対して支持する水潤滑式軸受12と水
潤滑式のスラスト軸受14とが設けられている。
【0020】更に、低速回転軸7に対しては、吸込口2
側でケーシング4の端部(図中左側)から流体が漏洩す
るのを防止するためのメカニカルシール15が設けられ
ている。また、静止部6には、図1及び図2に示すよう
に、初段羽根車51から流出した流体が低速回転軸7の
内部に漏洩するのを防止する低速メカニカルシール16
と、第2段羽根車52に流入すべき流体が低速回転軸7
の内部に漏洩することを防止する高速メカニカルシール
17とが設けられている。
【0021】このように、水潤滑式の軸受9〜14によ
って低速回転軸7と高速回転軸8とを支持することによ
り、多段ポンプ1のコンパクト化を図ることが可能とな
る。また、水潤滑式の軸受9〜14、及び、メカニカル
シール15〜17を用いれば、油潤滑式軸受を採用した
場合に必要とされる油圧ユニット等が不要となると共
に、多段ポンプ1で取り扱う流体にシールオイル等が混
入してしまうことを完全に防止可能となる。従って、こ
の多段ポンプ1は、取り扱い対象となる流体が水である
場合に特に好適である。
【0022】低速回転軸7と高速回転軸8とは、ケーシ
ング4の一側端部(吸込口2側の端部)の側方に配置さ
れた変速ユニット20に連結される。この変速ユニット
20は、図1及び図3に示すように、高速回転(例え
ば、8000〜10000rpm)可能な1台の駆動源
18(電動モータ又はタービン等)に接続されており、
当該駆動源18が発生する動力を変速して、低速回転軸
7を低速で回転させると共に、高速回転軸8を高速で回
転させることが可能なものである。すなわち、変速ユニ
ット20には、図3に示すように、低速回転軸7に連結
される低速伝達軸21と、駆動源18の回転軸19と高
速回転軸8とに連結される高速伝達軸22とが含まれ
る。
【0023】低速伝達軸21は、低速回転軸7と略同一
の外径を有する筒状(中空)に形成されており、その外
周には大歯車23が装着されている。また、高速伝達軸
22は、低速伝達軸21の内部を同軸に貫通しており、
その外周には小歯車24が装着されている。低速伝達軸
21及び高速伝達軸22の側方には、両者と平行に延在
する減速軸25が配置されている。この減速軸25に
は、低速伝達軸21の大歯車23と噛合う小歯車26
と、高速伝達軸22の小歯車24と噛合う大歯車27と
が装着されている。これにより、1台の駆動源18を作
動させると、変速ユニット20は、駆動源18が発生す
る動力が高速回転軸8に直接伝達すると共に、駆動源1
8の動力を減速(例えば、2000〜4000rpm程
度に)させた上で低速回転軸7に伝達する。
【0024】なお、変速ユニットとしては、駆動源18
が発生する動力を低速回転軸7に直接伝達すると共に、
駆動源18の動力を増速させた上で高速回転軸8に伝達
するものを用いてもよい。また、変速ユニットとして、
図4に示すような遊星歯車装置20Aを用いてもよい。
この遊星歯車装置20Aは、高速回転軸8の外周に装着
される太陽歯車 28と、低速回転軸7の内周に装着さ
れる環状歯車29(リングギヤ)と、それぞれ図示しな
い遊星アームを介して高速回転軸8と連結されると共
に、太陽歯車28及び環状歯車29と噛合う複数の遊星
歯車30とを備えるものである。この場合、高速回転軸
8と駆動源18とを連結し、駆動源18を高速で回転さ
せれば、高速回転軸8は、駆動源18により直接で回転
駆動される一方、低速回転軸7には、遊星歯車30等に
よって減速された動力が伝達されることになる。
【0025】次に、上述した多段ポンプ1の動作につい
て説明する。
【0026】多段ポンプ1を運転する場合には、駆動源
18を作動させて、低速回転軸7を低速(例えば、20
00〜4000rpm程度)で回転させると共に、高速
回転軸8を高速(例えば、8000〜10000rpm
程度)で回転させる。これにより、多段ポンプ1の取り
扱い対象となる流体は、低速で回転する初段羽根車51
によって吸込口2を介して吸い込まれ、かつ、昇圧され
る。初段羽根車51の羽根車出口を流出した流体は、静
止部6とケーシング4とによって画成された流路を流通
し、第2段羽根車52の羽根車入口に流入する(吸い込
まれる)。流体は、それぞれ高速で回転する第2段羽根
車52及び第3段羽根車53によって更に昇圧された
後、吐出口3から吐出される。
【0027】ここで、多段ポンプ1を、例えば、ボイラ
給水ポンプとして用いるとする。この場合、ボイラ給水
ポンプに要求される吸込ヘッドは、一般に、およそ10
m程度と極めて小さいが、この多段ポンプ1では、上流
側羽根車としての初段羽根車51と、下流側羽根車とし
ての第2段羽根車52及び第3段羽根車53とが、それ
ぞれ分離された状態で駆動されるので、初段羽根車51
のみを低速で回転させることができる。これにより、キ
ャビテーションが発生しないように初段羽根車51の最
大回転数を設定可能となる。また、吸込口2に供給する
流体を予め昇圧させるためのブースターポンプ等が不要
となるので、ブースターポンプを設置することに伴う施
設全体のコストアップや、据え付け面積の増大といった
問題を解消することが可能となる。
【0028】また、ボイラ給水ポンプに要求される揚程
は、およそ1000〜4000m程度と高いが、この多
段ポンプ1では、下流側羽根車としての第2段羽根車5
2及び第3段羽根車52の最大回転数を極めて高く設定
することが可能である。従って、図1に示すように、第
2段羽根車52を初段羽根車51よりも小径化し、これ
らを高速回転させることによって、要求される揚程を十
分に確保することが可能となる。これにより、多段ポン
プ1では、羽根車5(特に下流側羽根車)の小径化、低
段数化が容易となる。
【0029】すなわち、この多段ポンプ1のように、初
段羽根車51(上流側羽根車)のみを低速で回転させる
一方、第2段羽根車52及び第3段羽根車53(下流側
羽根車)を高速で回転させれば、初段羽根車51を始め
とする上流側羽根車でキャビテーションの発生を防止し
つつ、要求される揚程を十分に確保することができる。
この結果、要求されるポンプ性能を維持しつつ、羽根車
の更なる小径化、高回転化、段数低減化を図り、多段ポ
ンプを小型化、低コスト化することが可能となる。
【0030】なお、上述した多段ポンプ1に関しては、
初段羽根車51が上流側羽根車に相当し、第2段羽根車
52及び第3段羽根車53が下流側羽根車に相当するも
のとして説明したが、これに限られるものではない。す
なわち、例えば、5段式の多段ポンプの場合、初段及び
第2段羽根車を上流側羽根車として低速回転させるよう
にしてもよい。
【0031】図5は、本発明の第1実施形態に係る多段
ポンプの第2の態様を模式的に示す部分断面図である。
同図に示す多段ポンプ1Aでは、変速ユニット20側
で、低速回転軸7の端部(図中左側の端部)が、水潤滑
式のラジアル軸受9Aと、油潤滑式のスラストボールベ
アリング31とによって支持されている。スラストボー
ルベアリング31の両側には、オイルリークを防止する
ためのラビリンスシール32が配置されている。また、
ラジアル軸受9Aとスラストボールベアリング31(図
中右側に位置するラビリンスシール32)との間には、
メカニカルシール33が配置されている。
【0032】また、この多段ポンプ1Aでは、吐出口3
側で、高速回転軸8の端部(図中右側の端部)が、油潤
滑式軸受34と、油潤滑式のスラスト軸受35とによっ
て支持されている。油潤滑式軸受34の第3段羽根車5
3側には、ラビリンスシール36が配置されており、こ
のラビリンスシール36の第3段羽根車53側には、メ
カニカルシール37が配置されている。このような構成
を採用すれば、水潤滑式軸受と比較して一般的な油潤滑
式軸受31,34,35を用いることが可能となるの
で、多段ポンプ1Aは、簡易かつ低コストで構成可能で
ある。
【0033】図6は、本発明の第1実施形態に係る多段
ポンプの第3の態様を模式的に示す部分断面図である。
同図に示す多段ポンプ1Bは、図5に示した多段ポンプ
1Aから、水潤滑式のラジアル軸受9Aを省略し、スラ
ストボールベアリング31をラジアルスラストボールベ
アリング31Aに置き換えたものである。この場合、ラ
ビリンスシール32の間に、更に、油潤滑式軸受38を
配置してもよい。このような構成を採用しても、水潤滑
式軸受と比較して一般的な油潤滑式軸受31A,34,
35等を用いることが可能となるので、多段ポンプ1B
は、簡易かつ低コストで構成可能である。
【0034】図7は、本発明の第1実施形態に係る多段
ポンプの第4の態様を模式的に示す部分断面図である。
同図に示す多段ポンプ1Cは、図5に示した多段ポンプ
1Aから低速メカニカルシール16と高速メカニカルシ
ール17とを省略し、メカニカルシール33と水潤滑式
のラジアル軸受9Aとの間に、低高速メカニカルシール
39を設けたものに相当する。低高速メカニカルシール
39は、図8に示すように、低速回転軸7に設けられた
拡径部7aに取り付けられて低速回転軸7と共に回転す
る低回転リング39aと、高速回転軸8に取り付けられ
て低回転リング39aと当接する高回転スリーブ39b
とからなる。このような構成を採用しても、低速回転軸
7の内部に流入した流体が変速ユニット20側に漏洩す
るのを防止可能となる。
【0035】図9は、本発明の第1実施形態に係る多段
ポンプの第5の態様を模式的に示す部分断面図である。
同図に示す多段ポンプ1Dは、図7に示した多段ポンプ
1Cから水潤滑式のラジアル軸受9Aを省略し、スラス
トボールベアリング31をラジアルスラストボールベア
リング31Aに置き換えたものである。この場合、ラビ
リンスシール32の間に、更に、油潤滑式軸受38を配
置してもよい。このような構成を採用しても、水潤滑式
軸受と比較して一般的な油潤滑式軸受31A,34,3
5等を用いることが可能となるので、多段ポンプ1D
は、簡易かつ低コストで構成可能である。
【0036】〔第2実施形態〕以下、図10〜図12を
参照しながら、本発明による多段ポンプの第2実施形態
について説明する。なお、上述した本発明の第1実施形
態に係る多段ポンプ1〜1Dに関して説明した要素と同
一の要素については同一の符号を付し、重複する説明は
省略する。
【0037】図10は、本発明の第2実施形態に係る多
段ポンプの第1の態様を模式的に示す部分断面図であ
る。同図に示す多段ポンプ40は、複数(3体)の羽根
車5、すなわち、初段羽根車51、第2段羽根車52、
及び、第3段羽根車53を回転させて流体を圧送可能な
ものであり、実質的に、図1に示した第1実施形態に係
る多段ポンプ1の低速回転軸7を低速駆動部41によっ
て回転駆動すると共に、高速回転軸8を高速駆動部42
によって回転駆動するように構成したものに相当する。
【0038】低速回転軸7Aに連結される低速駆動部4
1は、低速(例えば、2000〜4000rpm程度)
で回転可能な各種原動機(電動モータ、タービン等)、
又は、各種原動機と、この原動機の動力を減速させる減
速機とからなる。また、高速回転軸8に連結される高速
駆動部42は、高速(例えば、8000〜10000r
pm程度)で回転可能な各種原動機(電動モータ、ター
ビン等)、又は、各種原動機と、この原動機の動力を増
速させる増速機とからなる。
【0039】この多段ポンプ40では、低速回転軸7A
は、中実軸として形成されており、図10に示すよう
に、高速回転軸8と同軸に対向するように配置されてい
る。この結果、多段ポンプ1において静止部6に設けら
れていた低速メカニカルシール16及び高速メカニカル
シール17は不要となる。一方、高速回転軸8に対して
は、水循環式のスラスト軸受14から流体が漏洩するの
を防止するためにラビリンスシール44を設ける必要が
ある。
【0040】また、この多段ポンプ40においても、低
速回転軸7Aは、上段側羽根車としての初段羽根車51
の両側で水潤滑式の軸受9,10によって支持され、高
速回転軸8は、下段側羽根車としての第2段羽根車52
及び第3段羽根車53の両側で水潤滑式の軸受11,1
2によって支持されている。このように、水潤滑式の軸
受9〜14によって低速回転軸7と高速回転軸8とを支
持することにより、多段ポンプ1のコンパクト化を図る
ことが可能となる。
【0041】また、水潤滑式の軸受9〜14、及び、メ
カニカルシール15〜17及びラビリンスシール44を
用いれば、油潤滑式軸受を採用した場合に必要とされる
油圧ユニット等が不要となると共に、多段ポンプ40で
取り扱う流体にシールオイル等が混入してしまうことを
完全に防止可能となる。従って、この多段ポンプ40
も、取り扱い対象となる流体が水である場合に特に好適
である。
【0042】このように構成された多段ポンプ40で
は、上流側羽根車としての初段羽根車51が、低速駆動
部41によって低速で回転駆動される低速回転軸7に取
り付けられており、下流側羽根車としての第2段羽根車
52及び第3段羽根車53は、高速駆動部42によって
高速で回転駆動される高速回転軸8に取り付けられてい
る。これにより、初段羽根車51を低速で回転させると
同時に、第2段羽根車52及び第3段羽根車53を高速
で回転させることが可能となる。
【0043】従って、この多段ポンプ40によっても、
初段羽根車51を始めとする上流側羽根車でキャビテー
ションの発生を防止しつつ、下流側羽根車としての第2
段羽根車52及び第3段羽根車53を高速で回転させる
ことによって要求される揚程を十分に確保することがで
きる。この結果、要求されるポンプ性能を維持しつつ、
羽根車の更なる小径化、高回転化、段数低減化を図り、
多段ポンプを小型化、低コスト化することが可能とな
る。
【0044】図11は、本発明の第2実施形態に係る多
段ポンプの第2の態様を模式的に示す部分断面図であ
る。同図に示す多段ポンプ40Aでは、低速駆動部41
側で、低速回転軸7の端部(図中左側の端部)が、水潤
滑式のラジアル軸受9Aと、油潤滑式のスラストボール
ベアリング31とによって支持されている。スラストボ
ールベアリング31の両側には、オイルリークを防止す
るためのラビリンスシール32が配置されている。ま
た、ラジアル軸受9Aとスラストボールベアリング31
(図中右側に位置するラビリンスシール32)との間に
は、メカニカルシール33が配置されている。
【0045】また、この多段ポンプ40Aでは、高速駆
動部42側で、高速回転軸8の端部(図中右側の端部)
が、油潤滑式軸受34と、油潤滑式のスラスト軸受35
とによって支持されている。油潤滑式軸受34の第3段
羽根車53側には、ラビリンスシール36が配置されて
おり、このラビリンスシール36の第3段羽根車53側
には、メカニカルシール37が配置されている。このよ
うな構成を採用すれば、水潤滑式軸受と比較して一般的
な油潤滑式軸受31,34,35を用いることが可能と
なるので、多段ポンプ40Aは、簡易かつ低コストで構
成可能である。
【0046】図12は、本発明の第2実施形態に係る多
段ポンプの第3の態様を模式的に示す部分断面図であ
る。同図に示す多段ポンプ40Bは、図11に示した多
段ポンプ40Aから、水潤滑式のラジアル軸受9Aを省
略し、スラストボールベアリング31をラジアルスラス
トボールベアリング31Aに置き換えたものである。こ
の場合、ラビリンスシール32の間に、更に、油潤滑式
軸受38を配置してもよい。このような構成を採用して
も、水潤滑式軸受と比較して一般的な油潤滑式軸受31
A,34,35等を用いることが可能となるので、多段
ポンプ40Bは、簡易かつ低コストで構成可能である。
【0047】
【発明の効果】本発明によるは、以上説明したように構
成されているため、次のような効果を得る。すなわち、
多段ポンプに含まれる複数の羽根車のうち、少なくとも
初段羽根車を含む上流側羽根車を低速回転軸に取り付け
ると共に、少なくとも最終段羽根車を含む下流側羽根車
を高速回転軸に取り付け、低速回転軸を低速で回転駆動
すると同時に、高速回転軸を高速で回転駆動するように
構成することにより、ポンプ性能を維持しつつ、羽根車
の更なる小径化、高回転化、段数低減化を図ることが可
能であり、小型化、低コスト化が容易な多段ポンプの実
現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る多段ポンプの第1
の態様を模式的に示す部分断面図である。
【図2】図1の多段ポンプに含まれる低速メカニカルシ
ール及び高速メカニカルシールを示す模式図である。
【図3】図1の多段ポンプに含まれる変速ユニットを示
す模式図である。
【図4】変速ユニットの他の態様を示す模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る多段ポンプの第2
の態様を模式的に示す部分断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る多段ポンプの第3
の態様を模式的に示す部分断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る多段ポンプの第4
の態様を模式的に示す部分断面図である。
【図8】図7の多段ポンプに含まれる低高速メカニカル
シールを示す模式図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る多段ポンプの第5
の態様を模式的に示す部分断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る多段ポンプの第
1の態様を模式的に示す部分断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る多段ポンプの第
2の態様を模式的に示す部分断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る多段ポンプの第
3の態様を模式的に示す部分断面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,1D、40,40A,40B…
多段ポンプ、2…吸込口、3…吐出口、4…ケーシン
グ、5…羽根車、51…初段羽根車、52…第2段羽根
車、53…第3段羽根車、6…静止部、7,7A…低速
回転軸、8…高速回転軸、9…スラストラジアル軸受、
9A…ラジアル軸受、10,11,12…水潤滑式軸
受、14,35…スラスト軸受、15,33,37…メ
カニカルシール、16…低速メカニカルシール、17…
高速メカニカルシール、18…駆動源、20…変速ユニ
ット、20A…遊星歯車装置、21…低速伝達軸、22
…高速伝達軸、31…スラストボールベアリング、31
A…ラジアルスラストボールベアリング、32,36…
ラビリンスシール、34,38…油潤滑式軸受、39…
低高速メカニカルシール、41…低速駆動部、42…高
速駆動部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源が発生する動力により複数の羽根
    車を回転させて流体を圧送する多段ポンプであって、 前記複数の羽根車のうち、少なくとも初段羽根車を含む
    上流側羽根車が取り付けられ、かつ、中空に形成された
    低速回転軸と、 前記低速回転軸の内部を貫通する共に、前記複数の羽根
    車のうち、少なくとも最終段羽根車を含む下流側羽根車
    が取り付けられる高速回転軸と、 前記駆動源が発生する動力を変速して、前記低速回転軸
    を低速で回転させると共に、前記高速回転軸を高速で回
    転させる変速ユニットとを備えることを特徴とする多段
    ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記低速回転軸は、前記上段側羽根車の
    両側で水潤滑式軸受によって支持され、前記高速回転軸
    は、前記下段側羽根車の両側で水潤滑式軸受によって支
    持されることを特徴とする請求項1に記載の多段ポン
    プ。
  3. 【請求項3】 複数の羽根車を回転させて流体を圧送す
    る多段ポンプであって、 前記複数の羽根車のうち、少なくとも初段羽根車を含む
    上流側羽根車が取り付けられる低速回転軸と、 前記複数の羽根車のうち、少なくとも最終段羽根車を含
    む下流側羽根車が取り付けられる高速回転軸と、 前記低速回転軸を低速で回転駆動するための低速駆動部
    と、 前記高速回転軸を高速で回転駆動するための高速駆動部
    とを備えることを特徴とする多段ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記低速回転軸は、前記上段側羽根車の
    両側で水潤滑式軸受によって支持され、前記高速回転軸
    は、前記下段側羽根車の両側で水潤滑式軸受によって支
    持されることを特徴とする請求項3に記載の多段ポン
    プ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014106635A1 (en) * 2013-01-04 2014-07-10 Typhonix As Centrifugal pump with coalescing effect, design method and use thereof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014106635A1 (en) * 2013-01-04 2014-07-10 Typhonix As Centrifugal pump with coalescing effect, design method and use thereof
US10578110B2 (en) 2013-01-04 2020-03-03 Typhonix As Centrifugal pump with coalescing effect, design method and use thereof

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