JP2001115916A - ジメチルエーテル用ディーゼルエンジン - Google Patents
ジメチルエーテル用ディーゼルエンジンInfo
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Abstract
加圧する。 【解決手段】 本発明は、ジメチルエーテルを燃料とす
るディーゼルエンジン1において、燃料タンク4の燃料
をエンジン1側に供給するフィードポンプ5と、フィー
ドポンプ5のフィード圧を調節する調圧装置9と、ジメ
チルエーテルの蒸気圧線図に基づいて予め作成されたマ
ップに従い、上記調圧装置9を制御するフィード圧制御
手段10,11,12とを備えたものである。
Description
を燃料とするディーゼルエンジンに関する。
油の代替燃料としてジメチルエーテル(以下DMEとも
いう)が脚光を浴びつつある(特開平10-281029 号公
報、特開平11-107871 号公報等参照)。DME(C2 H
6 O)は融点-138.5℃、沸点-23.7 ℃(1気圧)で、軽
油と同程度のセタン価を有し、空気より比重が大きく、
一般に空気中で分解し易く無毒といわれている。
温常圧で気体である。よってこれをディーゼルエンジン
に適用しようとする場合、DMEを加圧し液体としてエ
ンジンに供給しなければならない。こうしないと燃料の
気化によって燃料中に気泡が混入し、エンジンの回転が
不安定となり、配管や高圧ポンプ(コモンレール式の場
合)内でキャビテーションが生じたりするからである。
MEの粘性が低いため、各摺動部でDMEの漏れが発生
し、大掛かりな回収システムが必要となる。またフィー
ドポンプ自体の消費馬力が大きくなり燃費の悪化を招い
てしまう。よってDMEの加圧は適度に行うのが好まし
い。
2 号公報のように、燃料のフィード圧(供給圧)を高圧
に加圧すると共に、燃料温度に基づきフィード圧を制御
することが考えられる。しかし、この公報技術では単に
フィード圧を数種に切り替えるだけであり、現在の燃料
温度との関係で必ずしも最適なフィード圧とならない可
能性がある。そしてたとえ加圧により気化が防げたとし
ても、加圧が過剰となり、先のDME漏れ等の問題が発
生する可能性がある。
MEを最適且つ必要最小限に加圧することができるジメ
チルエーテル用ディーゼルエンジンを提供することを目
的とする。
テルを燃料とするディーゼルエンジンにおいて、燃料タ
ンクの燃料をエンジン側に供給するフィードポンプと、
フィードポンプのフィード圧を調節する調圧装置と、ジ
メチルエーテルの蒸気圧線図に基づいて予め作成された
マップに従い、上記調圧装置を制御するフィード圧制御
手段とを備えたものである。
線図に基づくマップに従ってフィード圧を制御するた
め、燃料としてのジメチルエーテルを最適且つ必要最小
限に加圧できる。
ジメチルエーテルの蒸気圧より所定値高圧の目標フィー
ド圧を与えるものであるのが好ましい。
を添付図面に基づいて詳述する。
ME)用ディーゼルエンジンを示す。ディーゼルエンジ
ン1はここでは6気筒のコモンレール式とされ、コモン
レール2に蓄圧した燃料を各インジェクタ3に供給する
ようになっている。燃料としてのDMEは燃料タンク4
内に貯留され、フィードポンプ5によりフィード通路6
を通じて高圧ポンプ7に送られ、高圧ポンプ7で数10〜
数100(MPa)まで加圧された後コモンレール2に送られ
る。高圧ポンプ7において燃料圧力制御が行われ、余剰
の燃料はリターン通路8を通じて燃料タンク4に戻され
る。
m) )に保持されてDMEを液体の状態で貯留する。こ
の燃料タンク4内にフィードポンプ5が設けられ、フィ
ードポンプ5にはそのフィード圧(供給圧)を調節する
調圧装置9が含まれる。調圧装置9の直近の下流側の位
置にフィード圧を検知するための燃料圧力センサ10が
設けられる。また、高圧ポンプ7の直近の上流側の位置
に、燃料の温度を検知するための燃料温度センサ11が
設けられる。
温度センサ11が電子制御ユニット(以下ECUとい
う)12に接続される。ECU12は燃料圧力センサ1
0及び燃料温度センサ11の出力信号から各センサ位置
における燃料圧力及び燃料温度を読み取る。またECU
12は調圧装置9を電気的に制御する。即ち、調圧装置
9にはサーボ式電磁リリーフ弁等が採用される。
づいて予め作成されたマップ、即ちフィード圧制御マッ
プが記憶されている。即ち、図2にDMEの蒸気圧線図
とマップとを併せて示す。図2をDMEの蒸気圧線図と
して見た場合、横軸はDME温度T(℃)、縦軸は蒸気
圧P(atm) であり、蒸気圧の線図はaである。一方、図
2をマップとして見た場合、横軸は燃料温度Tf
(℃)、縦軸は目標フィード圧Pt(atm) であり、目標
フィード圧の線図はbである。
目標フィード圧Ptは、同じDME温度Tの蒸気圧Pよ
り所定値ΔPだけ高い。換言すれば、マップは、現在の
燃料温度Tfに対し、蒸気圧Pより所定値ΔPだけ高い
目標フィード圧Ptを与える。ΔPの値は、エンジンの
各摺動部においてDME漏れを発生させず、且つフィー
ドポンプの消費馬力を過度に大きくしないような値が設
定される。これにより、後述するように、最適且つ必要
最小限のDMEの加圧が達成できる訳である。
圧の制御方法を説明する。
値即ち現在の燃料温度Tfから、図2のマップに従い目
標フィード圧Ptを算出する。そして燃料圧力センサ1
0の検出値即ち実際のフィード圧が目標フィード圧Pt
に等しくなるよう、調圧装置9をフィードバック制御す
る。例えば、図2を参照して、現在の燃料温度Tfが2
0(℃)なら線図bから目標フィード圧Pt=6.8(atm)
を算出し、これに実際のフィード圧を合わせる制御を行
う。そして燃料温度Tfが10(℃)に下降したら、線
図bから対応する目標フィード圧Pt=3.4(atm)を読み
取ってこれに実際のフィード圧を合わせる。
料温度において必ずDMEの蒸気圧Pより高くなり、燃
料の気化、燃料中への気泡混入を免れることができる。
そしてエンジン回転が不安定になるのを防止でき、フィ
ード通路6をなす配管や高圧ポンプ7内でのキャビテー
ション発生を防止できる。
適且つ必要最小限の加圧を達成でき、過度の加圧を防止
できる。ここで図2に示すように、本実施形態では線図
aに平行な線図bを設定し、ΔPを燃料温度Tfに応じ
て約2〜3(atm) の範囲で変化させている。しかしこれ
に限らず、ΔPを燃料温度Tfに拘らず一定値とした
り、特定温度のみΔPを大きくしたり小さくしたりする
ことができる。このようにΔPは前述の問題が生じるよ
うな過度の値とならない限り自由に設定できる。ただ
し、ゼロよりは大きくする必要がある。ゼロだと蒸気圧
Pに一致し気化の可能性があるからである。この他ΔP
の決定には、フィード通路6の配管の圧力損失や高圧ポ
ンプ7の性能等を考慮するとよい。
あり、現在の燃料温度との関係で最適なフィード圧を常
に連続して与えられる利点がある。
ては、ECU12、燃料温度センサ11及び燃料圧力セ
ンサ10が本発明のフィード圧制御手段を構成する。
近の上流側の位置に燃料温度センサ11を設けたので、
燃料の気化を高圧ポンプ7手前で確実に防止できる。ま
た調圧装置9の直近の下流側の位置に燃料圧力センサ1
0を設けたので、正確なフィード圧を確実に検知でき
る。
られない。
る。
要最小限に加圧できる。
り、現在の燃料温度との関係で最適なフィード圧を常に
連続して与えることができる。
ップを示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 ジメチルエーテルを燃料とするディーゼ
ルエンジンにおいて、燃料タンクの燃料をエンジン側に
供給するフィードポンプと、該フィードポンプのフィー
ド圧を調節する調圧装置と、ジメチルエーテルの蒸気圧
線図に基づいて予め作成されたマップに従い、上記調圧
装置を制御するフィード圧制御手段とを備えたことを特
徴とするジメチルエーテル用ディーゼルエンジン。 - 【請求項2】 上記マップが、各燃料温度毎に、ジメチ
ルエーテルの蒸気圧より所定値高圧の目標フィード圧を
与えるものである請求項1記載のジメチルエーテル用デ
ィーゼルエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29853399A JP2001115916A (ja) | 1999-10-20 | 1999-10-20 | ジメチルエーテル用ディーゼルエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29853399A JP2001115916A (ja) | 1999-10-20 | 1999-10-20 | ジメチルエーテル用ディーゼルエンジン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001115916A true JP2001115916A (ja) | 2001-04-27 |
Family
ID=17860968
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29853399A Pending JP2001115916A (ja) | 1999-10-20 | 1999-10-20 | ジメチルエーテル用ディーゼルエンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001115916A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1482164A1 (en) * | 2002-03-06 | 2004-12-01 | Bosch Automotive Systems Corporation | Dme fuel feed device of diesel engine |
US6910468B2 (en) | 2002-06-14 | 2005-06-28 | Hitachi, Ltd. | Fuel supply apparatus using low boiling point fuel and its control method |
WO2008001532A1 (fr) | 2006-06-27 | 2008-01-03 | Isuzu Motors Limited | Moteur diesel pour éther diméthylique |
JP2012092697A (ja) * | 2010-10-26 | 2012-05-17 | Isuzu Motors Ltd | Dme燃焼システム |
JP2016142253A (ja) * | 2015-02-05 | 2016-08-08 | 株式会社デンソー | 燃料供給システム及び制御装置 |
-
1999
- 1999-10-20 JP JP29853399A patent/JP2001115916A/ja active Pending
Cited By (10)
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EP1482164A4 (en) * | 2002-03-06 | 2010-03-31 | Bosch Automotive Systems Corp | DIMETHYLETHER FUEL FEEDING DEVICE (DME) OF DIESEL ENGINE |
US6910468B2 (en) | 2002-06-14 | 2005-06-28 | Hitachi, Ltd. | Fuel supply apparatus using low boiling point fuel and its control method |
US6918370B2 (en) | 2002-06-14 | 2005-07-19 | Hitachi, Ltd. | Fuel supply apparatus using low boiling point fuel and its control method |
US6951207B2 (en) | 2002-06-14 | 2005-10-04 | Hitachi, Ltd. | Fuel supply apparatus using low boiling point fuel and its control method |
US7059276B2 (en) | 2002-06-14 | 2006-06-13 | Hitachi, Ltd. | Fuel supply apparatus using low boiling point fuel and its control method |
US7124714B2 (en) | 2002-06-14 | 2006-10-24 | Hitachi, Ltd. | Fuel supply apparatus using low boiling point fuel and its control method |
WO2008001532A1 (fr) | 2006-06-27 | 2008-01-03 | Isuzu Motors Limited | Moteur diesel pour éther diméthylique |
JP2012092697A (ja) * | 2010-10-26 | 2012-05-17 | Isuzu Motors Ltd | Dme燃焼システム |
JP2016142253A (ja) * | 2015-02-05 | 2016-08-08 | 株式会社デンソー | 燃料供給システム及び制御装置 |
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