JP2001111355A - 直熱真空管を用いた音声増幅器の交流雑音を打ち消す回路 - Google Patents
直熱真空管を用いた音声増幅器の交流雑音を打ち消す回路Info
- Publication number
- JP2001111355A JP2001111355A JP32864599A JP32864599A JP2001111355A JP 2001111355 A JP2001111355 A JP 2001111355A JP 32864599 A JP32864599 A JP 32864599A JP 32864599 A JP32864599 A JP 32864599A JP 2001111355 A JP2001111355 A JP 2001111355A
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- amplifier
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- direct heat
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】直熱管を用いた音声増幅器の交流雑音の低下を
講じる。 【解決手段】8Ω端子で2mVの残留雑音が本回路を付
加することによって0.6mV以下に低減する。破線で
囲った部分が打ち消し波形発生回路である。この部分は
主たる回路から全く無縁に独立している点が本発明のも
う一つの重要な要点である。このために本回路のみを全
く別の匡体に組み込み、音声信号とともに混合回路を介
して任意のアンプに接続して下図の増幅器と同じ効果を
生じさせることができる。ただしそのためには位相を任
意に反転させる必要があるがそれはカソードフィラメン
トの極性を反転すればよい。
講じる。 【解決手段】8Ω端子で2mVの残留雑音が本回路を付
加することによって0.6mV以下に低減する。破線で
囲った部分が打ち消し波形発生回路である。この部分は
主たる回路から全く無縁に独立している点が本発明のも
う一つの重要な要点である。このために本回路のみを全
く別の匡体に組み込み、音声信号とともに混合回路を介
して任意のアンプに接続して下図の増幅器と同じ効果を
生じさせることができる。ただしそのためには位相を任
意に反転させる必要があるがそれはカソードフィラメン
トの極性を反転すればよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は直熱管を用いた音
声増幅器の交流雑音を、別の直熱管回路で発生させた交
流雑音を位相を管理して注入することによって相殺し打
ち消すものである。負帰還を用いないか、用いても少量
の場合の直熱真空管式音声増幅器の交流雑音はスピーカ
端子の部分で2mVから10mVに達する。これを音声
回路に手を加えることなく低減するにはこの方法が有効
である。その技術が極限まで達した音声増幅器では主た
る音声回路には音声増幅には直接関与しない余分な回路
変更を加えるべきではない。
声増幅器の交流雑音を、別の直熱管回路で発生させた交
流雑音を位相を管理して注入することによって相殺し打
ち消すものである。負帰還を用いないか、用いても少量
の場合の直熱真空管式音声増幅器の交流雑音はスピーカ
端子の部分で2mVから10mVに達する。これを音声
回路に手を加えることなく低減するにはこの方法が有効
である。その技術が極限まで達した音声増幅器では主た
る音声回路には音声増幅には直接関与しない余分な回路
変更を加えるべきではない。
【0002】
【従来の技術】普通は直熱真空管のフィラメントを直流
で点火する。この場合カソードたるフィラメントの電位
分布はアノードやグリットに対して一律ではない。その
ために長期間の使用には難点があり音質面でも懸念が生
じる。そこで交流電流で点火すると、ハムバランス回路
を調整しても残留雑音をゼロにはできない。増幅器出力
端子つまりはスピーカの入力端子での残留雑音の周波数
はハム最小ポイントに於いては電源周波数の2倍とな
る。60Hz地域では120Hz,50Hz地域では1
00Hzとなる。そのためににそのうち消しには出力端
で位相が正反対になる信号を回路のどこかに注入すれば
よい。従来は直熱出力管の励振部に直熱管を使う設計も
あった。つまり前段の交流雑音で出力段の交流雑音を打
ち消すのである。この場合それぞれの真空管の性質を十
分に考慮しなけれぱならず、雑音打ち消しの効果が高い
組み合わせとその他の特性、例えば歪み率や周波数特性
が両立しないことが多々あった。
で点火する。この場合カソードたるフィラメントの電位
分布はアノードやグリットに対して一律ではない。その
ために長期間の使用には難点があり音質面でも懸念が生
じる。そこで交流電流で点火すると、ハムバランス回路
を調整しても残留雑音をゼロにはできない。増幅器出力
端子つまりはスピーカの入力端子での残留雑音の周波数
はハム最小ポイントに於いては電源周波数の2倍とな
る。60Hz地域では120Hz,50Hz地域では1
00Hzとなる。そのためににそのうち消しには出力端
で位相が正反対になる信号を回路のどこかに注入すれば
よい。従来は直熱出力管の励振部に直熱管を使う設計も
あった。つまり前段の交流雑音で出力段の交流雑音を打
ち消すのである。この場合それぞれの真空管の性質を十
分に考慮しなけれぱならず、雑音打ち消しの効果が高い
組み合わせとその他の特性、例えば歪み率や周波数特性
が両立しないことが多々あった。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】無帰還動作や10
dB未満の低負帰還動作アンプといえども増幅器出力端
子での残留雑音は8Ωの負荷抵抗を接続した状態で1m
V以下が望ましい。
dB未満の低負帰還動作アンプといえども増幅器出力端
子での残留雑音は8Ωの負荷抵抗を接続した状態で1m
V以下が望ましい。
【0004】
【課題を解決するための手段】本回路では音声増幅器と
同じく直熱真空管を用いて、増幅器の出力端子で発生す
るのと同じ周波数で相似の交流雑音波形を発生させ、正
負いずれかの位相の波形をその目的とする増幅器のいず
れかの増幅段のいずれかの電極に注入して、最終段にお
ける交流雑音を相殺することとする。位相の切り替えは
交流雑音波形発生真空管のフィラメント電流の極性を替
えることによって行う。その回路は、主たる音声増幅回
路とは切り離して設置できる。むろん増幅器内部に収納
してもかまわない。この場合は打ち消し回路の電圧を音
声増幅回路のどこに注入するかは様々な選択肢がある。
別の匡体に組み込みこれを任意の増幅器と併用する場合
にはその増幅器の信号入力回路に注入する必要がある。
同じく直熱真空管を用いて、増幅器の出力端子で発生す
るのと同じ周波数で相似の交流雑音波形を発生させ、正
負いずれかの位相の波形をその目的とする増幅器のいず
れかの増幅段のいずれかの電極に注入して、最終段にお
ける交流雑音を相殺することとする。位相の切り替えは
交流雑音波形発生真空管のフィラメント電流の極性を替
えることによって行う。その回路は、主たる音声増幅回
路とは切り離して設置できる。むろん増幅器内部に収納
してもかまわない。この場合は打ち消し回路の電圧を音
声増幅回路のどこに注入するかは様々な選択肢がある。
別の匡体に組み込みこれを任意の増幅器と併用する場合
にはその増幅器の信号入力回路に注入する必要がある。
【0005】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て実験結果を例に挙げて説明する。 第1例 直熱5極小型出力管3S4を用いてこれを3極管接続し
アノードに570KΩの抵抗を付加してこれに362V
の直流電圧を印加する。カソードには10kΩの10回
転可変抵抗器を接続する。この状態で可変抵抗器を調節
するとアノード電極に実効値で140mVの120Hz
の交流電圧が生じた。つぎにこの電圧を可変抵抗器で適
切な電圧に落とした。これを出力端子における残留雑音
2mV、その周波数120Hzの増幅器の初段管カソー
ド電極に注入すると増幅器の残留雑音は0.6mVに低
下した。 第2例 直熱5極小型出力管3S4を用いてこれを3極管接続
し、アノードに100KΩの抵抗器を付加してこれを接
地する。カソードには100Ωの10回転可変抵抗器を
接続する。この状態で可変抵抗器を調節するとアノード
電極に実効値で170mVの120Hzの交流電圧が生
じた。この電圧を可変抵抗器で適切な電圧に落とした。
これを出力端子における残留雑音2mV、その周波数1
20Hzの増幅器の初段管カソード電極に注入すると増
幅器の残留雑音は0.6mVに低下した。 第3例 第2例の回路に3極管76を接続してさらに増幅した。
76のアノードにおける出力電圧は1.5Vに達した。
ここで交流電圧発生管3S4のフィラメント電流の極性
を反転する。そして音声増幅器の2段目のカソード電極
に注入すると増幅器の残留雑音は0.7mVに低下し
た。 第4例 第2例の回路の電圧を可変抵抗器でさらに低下させ、適
切な混合回路で音声信号と混合して増幅器に入力した。
その結果、増幅器の残留雑音電圧は2mVから1mVへ
と低下した。
て実験結果を例に挙げて説明する。 第1例 直熱5極小型出力管3S4を用いてこれを3極管接続し
アノードに570KΩの抵抗を付加してこれに362V
の直流電圧を印加する。カソードには10kΩの10回
転可変抵抗器を接続する。この状態で可変抵抗器を調節
するとアノード電極に実効値で140mVの120Hz
の交流電圧が生じた。つぎにこの電圧を可変抵抗器で適
切な電圧に落とした。これを出力端子における残留雑音
2mV、その周波数120Hzの増幅器の初段管カソー
ド電極に注入すると増幅器の残留雑音は0.6mVに低
下した。 第2例 直熱5極小型出力管3S4を用いてこれを3極管接続
し、アノードに100KΩの抵抗器を付加してこれを接
地する。カソードには100Ωの10回転可変抵抗器を
接続する。この状態で可変抵抗器を調節するとアノード
電極に実効値で170mVの120Hzの交流電圧が生
じた。この電圧を可変抵抗器で適切な電圧に落とした。
これを出力端子における残留雑音2mV、その周波数1
20Hzの増幅器の初段管カソード電極に注入すると増
幅器の残留雑音は0.6mVに低下した。 第3例 第2例の回路に3極管76を接続してさらに増幅した。
76のアノードにおける出力電圧は1.5Vに達した。
ここで交流電圧発生管3S4のフィラメント電流の極性
を反転する。そして音声増幅器の2段目のカソード電極
に注入すると増幅器の残留雑音は0.7mVに低下し
た。 第4例 第2例の回路の電圧を可変抵抗器でさらに低下させ、適
切な混合回路で音声信号と混合して増幅器に入力した。
その結果、増幅器の残留雑音電圧は2mVから1mVへ
と低下した。
【0006】
【発明の効果】以上の例においてあきらかになること
は、この方法が主たる直熱管音声増幅器の回路構成に影
響をあたえることなく十分な雑音低減に寄与することで
ある。ただし傍熱真空管を用いた増幅器の交流雑音周波
数は電源周波数と同一なので、電源周波数を2倍にする
本回路とは整合しない。
は、この方法が主たる直熱管音声増幅器の回路構成に影
響をあたえることなく十分な雑音低減に寄与することで
ある。ただし傍熱真空管を用いた増幅器の交流雑音周波
数は電源周波数と同一なので、電源周波数を2倍にする
本回路とは整合しない。
【図1】第1例の回路
【図2】第2例の回路
【図3】第3例の回路
【図4】第1例を応用した実際の音声増幅器の回路
Claims (1)
- 【請求項1】 打ち消しにあたり、直熱管を使用した
別途の波形発生回路を用いてこの電圧を音声増幅器に注
入してその残留雑音を相殺する。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32864599A JP2001111355A (ja) | 1999-10-13 | 1999-10-13 | 直熱真空管を用いた音声増幅器の交流雑音を打ち消す回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32864599A JP2001111355A (ja) | 1999-10-13 | 1999-10-13 | 直熱真空管を用いた音声増幅器の交流雑音を打ち消す回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001111355A true JP2001111355A (ja) | 2001-04-20 |
Family
ID=18212589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32864599A Pending JP2001111355A (ja) | 1999-10-13 | 1999-10-13 | 直熱真空管を用いた音声増幅器の交流雑音を打ち消す回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001111355A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109889167A (zh) * | 2019-03-01 | 2019-06-14 | 陈东平 | 一种直热型电子管交流点灯底噪控制技术及装置 |
JP2019193239A (ja) * | 2018-04-28 | 2019-10-31 | 哲 八子 | 直熱真空管パワーアンプのハム雑音低減装置 |
-
1999
- 1999-10-13 JP JP32864599A patent/JP2001111355A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019193239A (ja) * | 2018-04-28 | 2019-10-31 | 哲 八子 | 直熱真空管パワーアンプのハム雑音低減装置 |
CN109889167A (zh) * | 2019-03-01 | 2019-06-14 | 陈东平 | 一种直热型电子管交流点灯底噪控制技术及装置 |
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