JP2001108619A - 分析装置、試料操作針および試料取り出し方法 - Google Patents

分析装置、試料操作針および試料取り出し方法

Info

Publication number
JP2001108619A
JP2001108619A JP28931999A JP28931999A JP2001108619A JP 2001108619 A JP2001108619 A JP 2001108619A JP 28931999 A JP28931999 A JP 28931999A JP 28931999 A JP28931999 A JP 28931999A JP 2001108619 A JP2001108619 A JP 2001108619A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
light
analyzer
micromanipulator
microchannel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28931999A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Hata
良彰 秦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP28931999A priority Critical patent/JP2001108619A/ja
Priority to US09/689,010 priority patent/US7419576B1/en
Publication of JP2001108619A publication Critical patent/JP2001108619A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/447Systems using electrophoresis
    • G01N27/44704Details; Accessories
    • G01N27/44717Arrangements for investigating the separated zones, e.g. localising zones
    • G01N27/44721Arrangements for investigating the separated zones, e.g. localising zones by optical means
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/64Fluorescence; Phosphorescence
    • G01N21/645Specially adapted constructive features of fluorimeters
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/00029Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor provided with flat sample substrates, e.g. slides
    • G01N2035/00099Characterised by type of test elements
    • G01N2035/00158Elements containing microarrays, i.e. "biochip"
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/10Devices for transferring samples or any liquids to, in, or from, the analysis apparatus, e.g. suction devices, injection devices
    • G01N2035/1027General features of the devices
    • G01N2035/1034Transferring microquantities of liquid
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/10Devices for transferring samples or any liquids to, in, or from, the analysis apparatus, e.g. suction devices, injection devices
    • G01N35/1095Devices for transferring samples or any liquids to, in, or from, the analysis apparatus, e.g. suction devices, injection devices for supplying the samples to flow-through analysers

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 DNA等の微小な試料を分析・操作する分析
装置を、小型で、かつ、安価に実現すること。 【解決手段】 分析装置1において、微小流路24c内
を移動する試料からの蛍光を測定するための光学系を内
蔵する。具体的には、試料の蛍光を励起するための光を
発生させる光源と、その光源からの光を微小流路24c
内に導くライトガイド(光案内手段)とが設けられ、微
小流路24cの試料の蛍光を良好に励起するように構成
される。そして、試料の蛍光を観測するために、微小流
路24cの壁面に設けられ、試料からの蛍光を捕捉する
集光光学素子26とセンサ部11とを設けることで微小
流路内24c内の試料の蛍光を良好に観測できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、MEMS(Micr
o Electro Mechanical Systems)やMOEMS(Micro
Opto Electro Mechanical Systems)等の技術を用い
て、DNA(deoxyribonucleic acid)の解析等のよう
に生物的または生化学的な微小試料を分析する分析装
置、そのような分析のための試料操作針、および、その
試料操作針を用いた試料取り出し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、微小流路を流れる溶液中の試
料(DNA等の微小物質)の蛍光を計測して、各種の分
析を行う装置(いわゆる、μTAS等と呼ばれる装置)
が研究されている。この装置において蛍光の計測は、微
小流路に励起光を投光するための光源や光学系、およ
び、蛍光を計測するための光学系や光検出素子を微小流
路が形成された装置の周辺に個別に組み立てることによ
って実現されている。このため、組み立てられたシステ
ム全体として分析装置としての機能を有するのである。
【0003】このような装置の一例が米国特許5858
195号公報に開示されている。この装置は、試料に対
する複雑な生物的または生化学的な操作(分析や合成)
を電子的な制御により約5cm×2.5cm程度の大き
さの分析チップ(マイクロチップ)上で行うように構成
されている。具体的には、分析チップ上に、化学物質を
貯める複数の貯水槽と、複数の貯水槽を結ぶ微小流路と
が形成されており、各貯水槽はそれぞれが制御された電
気ポテンシャルを有しており、そのポテンシャルによっ
て各貯水槽間で試料が微小流路を移動するように構成さ
れている。
【0004】試料を測定する検出器として、例えば、光
学的な吸収、屈折率変化、蛍光発光、化学発光、種々の
ラマンスペクトル、電気伝導度、電気化学的電流、音波
伝播などを検出するようなものを使用することで試料の
特性等を検出することができる。
【0005】分析チップにて分析を行う際には、DNA
を制限酵素により異なる長さの断片に分けた後、各断片
を電気泳動によって微小流路中を移動させる。微小流路
中のある一点では、蛍光を励起するためのレーザ光等の
光が外部より与えられており、その一点を断片が通過す
るときに所定の蛍光染料が励起され、その蛍光特性を外
部に設置される受光光学系によって検出することで断片
の分析が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の技術では、分析チップの外部から蛍光を励
起するためのレーザ光等を投光する光学系や、蛍光を計
測するための光学系等が分析チップの周辺に設置される
ことで分析システムとして機能するものであるため、シ
ステム全体のサイズやコストが大きくなるという問題を
有している。また、微小流路が形成された分析チップの
周辺に各部材を配置する際の準備や位置調整に多大な手
間がかかることになり、効率よく分析を行うことができ
ないという問題を有している。
【0007】また、光学系等を調整して蛍光計測の感度
やSN比を向上させようとしても、比較的低いレベルで
限界に到達し、それ以上に向上させることは困難にな
る。
【0008】さらに、安定した分析を効率よく繰り返し
て行うためには、試料の供給および取り出し、分析チッ
プの交換等を自動的に行うことが望まれる。また、試料
の取り出しを行う際には、複雑な操作を行うことなく簡
単に対象となる試料を取り出せることが望まれる。
【0009】この発明は、上記課題に鑑みてなされたも
のであって、小型で、かつ、安価に実現できる分析装置
を提供するとともに、試料の取り出しを容易に行うこと
のできる試料操作針および試料取り出し方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、微小流路内を移動する試
料からの蛍光を測定して前記試料の特性を分析する分析
装置であって、前記試料の蛍光を励起するための光を発
生させる光源と、前記光源からの光を前記微小流路内に
導く光案内手段と、前記微小流路の壁面に設けられ、前
記試料からの蛍光を捕捉する集光光学素子と、前記集光
光学素子で捕捉された光を検出する光検出素子とを備え
ている。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の分析装置において、前記試料を前記微小流路内におい
て前記集光光学素子に近づける偏向手段をさらに備えて
いる。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の分析装置において、前記偏向手段が、前記集光光学素
子近傍で前記微小流路に面して設けられた第1の電極
と、前記第1の電極に対向する位置であって、前記微小
流路に面して設けられた第2の電極とを備えており、前
記第1の電極と前記第2の電極との間に所定の電界を与
えることにより前記試料を前記集光光学素子に近づける
ことを特徴としている。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
請求項3のいずれかに記載の分析装置において、前記試
料を所定の供給位置に供給する第1のマイクロマニピュ
レータをさらに備えている。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の分析装置において、前記試料を収容する複数の容器を
搭載可能であって、前記複数の容器のうちの任意の容器
を選択的に前記第1のマイクロマニピュレータの操作可
能範囲内に移動させる手段をさらに備えている。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1ないし
請求項5のいずれかに記載の分析装置において、前記光
検出素子にて検出される光の特性に応じて、前記微小流
路を移動する前記試料に含まれる特定の試料を抽出する
抽出手段をさらに備えている。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の分析装置において、前記微小流路は所定位置にて複数
方向に分岐しており、前記抽出手段が、前記複数方向の
うちから前記試料の移動方向を選択的に切り換えること
によって、前記特定の試料を前記複数方向のうちの一の
方向に導くことで抽出することを特徴としている。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項6に記載
の分析装置において、前記抽出手段が、前記微小流路中
の前記特定の試料との結合性を有する物質が付着された
エンドエフェクタを含む第2のマイクロマニピュレータ
を備えており、前記第2のマイクロマニピュレータが前
記エンドエフェクタの前記物質を前記微小流路中に配置
することで前記特定の試料を抽出することを特徴として
いる。
【0018】請求項9に記載の発明は、請求項7に記載
の分析装置において、前記複数方向のうちの一の方向に
導かれた前記特定の試料を含む溶液を取り出す第2のマ
イクロマニピュレータをさらに備えている。
【0019】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の分析装置において、前記特定の試料を含む溶液を保
管するための複数の容器を搭載可能であって、前記複数
の容器のうちの任意の容器を選択的に前記第2のマイク
ロマニピュレータの操作可能範囲内に移動させる手段を
さらに備えている。
【0020】請求項11に記載の発明は、請求項8ない
し請求項10のいずれかに記載の分析装置において、前
記第2のマイクロマニピュレータの先端部に装着される
エンドエフェクタを複数保持可能なホルダをさらに備え
ており、前記第2のマイクロマニピュレータが、前記エ
ンドエフェクタを前記ホルダに保持される複数のエンド
エフェクタと交換することを特徴としている。
【0021】請求項12に記載の発明は、請求項1ない
し請求項11のいずれかに記載の分析装置において、前
記光源と前記光検出素子とが設けられたセンサユニット
に対して、前記微小流路と前記光案内手段と前記集光光
学素子とが設けられた分析チップが着脱自在に構成され
ており、前記分析チップが前記センサユニットに対して
装着された際に、前記光源からの光が前記光案内手段を
介して前記微小流路に導かれ、前記集光光学素子によっ
て捕捉された前記蛍光が前記光検出素子に導かれるとと
もに、前記試料を移動させるためのエネルギーが前記セ
ンサユニットから前記分析チップに対して供給されるこ
とを特徴としている。
【0022】請求項13に記載の発明は、請求項12に
記載の分析装置において、前記センサユニットに隣接し
て設置され、前記センサユニットに対して前記分析チッ
プを供給して装着を行うとともに、前記センサユニット
に装着された前記分析チップの回収を行う分析チップ交
換手段をさらに備えている。
【0023】請求項14に記載の発明は、抽出対象とな
る微小な試料を所定の溶液中から取り出すための試料操
作針であって、先端部が微小径で形成されており、前記
先端部に前記試料と生物的または生化学的な結合性を有
する物質が付着されていることを特徴としている。
【0024】請求項15に記載の発明は、先端部が微小
径で形成されており、抽出対象となる試料と生物的また
は生化学的な結合性を有する物質が前記先端部に付着さ
れた試料操作針を用いて、前記試料を所定の溶液中から
取り出すための方法であって、前記先端部を前記溶液中
に浸漬させる工程と、前記溶液中にて前記物質と前記試
料とを反応させて互いに結合させる工程と、前記先端部
を前記溶液中から取り出す工程とを行うことを特徴とし
ている。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ説明する。
【0026】<1.分析装置の基本構成>図1は、この
実施の形態における分析装置1の一構成例を示す斜視図
である。この分析装置1は、センサユニット10と分析
チップ20とマイクロマニピュレータ30a,30bと
を備えて構成されている。
【0027】センサユニット10の上面側は平板状の分
析チップ20を嵌め込むための凹部が形成されており、
試料分析の際には分析チップ20がその凹部に嵌め込ま
れて図1に示すようにセンサユニット10と分析チップ
20とが一体となる。
【0028】分析チップ20には、異なる試料をそれぞ
れに供給するための複数の供給槽と、異なる試料を分析
チップ20にて反応させるための反応槽と、反応槽にて
反応した試料を排出するための複数の排出槽とが形成さ
れている。具体的には、図1に示すように、複数の供給
槽として、分析対象となる試料を含んだサンプル溶液を
供給するためのサンプル槽21aと、分析のために使用
する試薬を供給するための試薬槽21bとが形成されて
おり、これらの槽には反応槽22に向かって微小流路2
4a,24bがそれぞれに形成されている。また、複数
の排出槽として、抽出対象となる反応物を最終的に導く
ための抽出槽23aと、不必要な溶液を最終的に貯める
ための廃棄槽23bと、抽出槽23aに向かって反応物
を移動させるためのバッファ液を貯留しておくバッファ
槽23cとが形成されている。反応槽22と廃棄槽23
bとは直線的な微小流路24c,24eによって互いに
接続されており、抽出槽23aとバッファ槽23cとは
直線的な微小流路24d,24fによって互いに接続さ
れており、微小流路24d,24fは反応槽22からの
微小流路24cと交差点Pにて直交する。
【0029】これらの各槽は、分析チップ20の表面に
設けられた窪みであり、分析チップ表面に彫り込まれた
微小流路24a〜24fと同じ深さとなるように形成さ
れている。また、微小流路24a〜24fはカバープレ
ート25で覆われており、管路として形成される。な
お、微小流路24a〜24fは、幅が約60μm程度で
あり、深さが10〜20μm程度で形成される。
【0030】サンプル溶液や試薬等の試料は分析チップ
20上の各供給槽に直接供給されるか、あるいは、サン
プルポット41aや試薬ポット41b等のような取扱い
やすい供給ポット(容器)41に入れられて、各ポット
から分析チップ20上のサンプル槽21aや試薬槽21
bに供給される。各ポット41からの各槽への試料の供
給は、試料供給用として設けられた第1のマイクロマニ
ピュレータ30aによって行われる。そして、各供給槽
に供給された試料は電気泳動によって反応槽および排出
槽の方向に向かって微小流路中を移動する。最終的に抽
出槽23aに導かれた抽出対象となる試料は、第2のマ
イクロマニピュレータ30bによって抽出ポット51に
収容される。
【0031】図2は、センサユニット10を微小流路2
4cを含むXZ平面で切断したときの断面図である。
【0032】図2に示すようにセンサユニット10の上
面側は平板状の分析チップ20を嵌め込むための凹部が
形成されており、その内部側にセンサ部11と制御部1
2と電極13a,13bとが設けられている。センサ部
11は、凹部に設けられた開口部10aに設置されてお
り、開口10a上方側の光を内部に取り込むことが可能
なように構成されている。また、電極13a,13bの
上面側は、それぞれ所定面積を有するコネクタ14a,
14bとして形成されている。制御部12は、センサ部
11にて検出される光を電気信号として入力し、各電極
13a,13bに対して電圧を印加する。
【0033】なお、図2において電極は13a,13b
の2つのみ図示しているが、制御部12によって制御さ
れる電極は分析チップ20に形成された各槽ごとに設け
られる。
【0034】一方、分析チップ20は、センサユニット
10の凹部に嵌め込まれたときに、各コネクタ14a,
14bと接合されるコネクタ28a,28bが下面側に
形成され、そのコネクタ28a,28bのそれぞれから
分析チップ20の内部を連通して各槽の上面付近まで達
する電気泳動電極29a,29bが接続されている。つ
まり、電気泳動電極29a,29bは分析チップ20に
埋め込まれていて、一端は分析チップ20上の各槽内に
突き出していて、他端はセンサユニット10からの電位
を与えるためのコネクタ28a,28bを備えている。
また、分析チップ20に形成された微小流路24cの下
側の所定位置にテーパ状の孔20aが形成されており、
その孔20aに集光光学素子26が設置されている。集
光光学素子26の配置される位置は、分析チップ20が
センサユニット10に装着された際に、センサユニット
10におけるセンサ部11の上方位置となるように設計
製作される。
【0035】したがって、分析チップ20がセンサユニ
ット10に対して装着されると、コネクタ14aと28
aとが、また、コネクタ14bと28bとがそれぞれ接
合するとともに、集光光学素子26とセンサ部11とが
一体となって光学的機能を発揮するようになり、微小流
路24c内の蛍光測定を良好に行うことが可能になる。
そして、図2のような装着状態において、制御部12が
電気泳動電極29aを高電位に、電気泳動電極29bを
低電位に設定することで、微小流路24c内でX方向の
電界が発生し、それによって試料がサンプル槽21aか
ら廃棄槽23bに向かって電気泳動することになる。
【0036】集光光学素子26とセンサ部11とが一体
となって実現される光学的機能の原理の詳細は、公知文
献Applied Optics /Vol.38,No.4/1 February 1999(p.7
24-732)に所載の「Highly efficient detection of su
rface-generated fluorescene」に記述されている。こ
の文献には、ガラス製の回転放物面体の先端部を、回転
軸に垂直であって焦点の近傍の点を含む平面で切断した
形状の集光光学素子で微弱な光を捕捉し、集光光学素子
の放物面で反射された平行光を集光レンズでアバランシ
ェフォトダイオードのような光検出素子に収束させて蛍
光を測定する方法が記載することが記載されている。
【0037】この実施の形態においても、これと同様の
手法にて試料の蛍光を測定するように構成されている。
図3は、図2のセンサ部11周辺の拡大図である。
【0038】図3に示すように、分析チップ20の微小
流路24cの所定位置には、微小流路24cを移動する
DNAなどの微小粒子(試料)に付けられた蛍光マーカ
からの蛍光を捕捉するための集光光学素子26が取り付
けられている。また、センサユニット10のセンサ部1
1には、集光レンズ11aとマスク板11bと光検出素
子11cとが設けられており、集光光学素子26から得
られる平行光を集光レンズ11aによって光検出素子1
1cに収束させることで微小流路24c中の試料に付着
された蛍光マーカからの蛍光を測定することができるよ
うに構成されている。
【0039】集光光学素子26は上記切断によって形成
される平面である光取り込み面26aが微小流路24c
に面するように配置されており、光取り込み面に蛍光マ
ーカが接近すると蛍光を効率よく捕捉することができ
る。特に、光取り込み面26aから100nm程度以内
まで蛍光マーカを接近させることができれば、通常は溶
液と集光光学素子26との界面となる光取り込み面26
aで反射される光も、いわゆる近接場の効果でエバネッ
セント光が集光光学素子26内に取り込まれるようにな
るので、蛍光測定における総合的な感度を向上させるこ
とが可能になる。つまり、焦点近傍の点を含む平面に蛍
光を発生する試料を近付けることで集光光学素子26内
に効率よく蛍光を捕捉し、放物面で反射された光を集光
レンズ11aでアバランシェフォトダイオードなどの光
検出素子11cに入射させることで高感度のセンシング
が可能になるのである。集光光学素子26に取り込まれ
た光は集光光学素子26の放物面で反射し、ほぼ平行光
となって集光光学素子26から射出する。
【0040】光検出素子11cの直前にはピンホールを
有するマスク板11bが設けられピンホールの像が分析
チップ20内の集光光学素子26の光取り込み面26a
付近に形成されるようにして光取り込み面26aから離
れた部分からの背景光をカットする働きをする。微弱な
光を測定する場合には背景光を測定する光を分離するこ
とが重要であり、このマスク板11bの作用により、不
必要な散乱光や励起光を有効にカットすることができ、
その結果、センサ部11における測定値のSN比が向上
する。
【0041】分析チップ20上の集光光学素子26とセ
ンサユニット10側の集光レンズ11aの相対位置は正
確に設定される必要があるので、センサユニット10へ
の分析チップ20の取付けが精度良く行われるように、
分析チップ20の外形やセンサユニット10との電気
的、光学的接続部の精度と、分析チップ20を嵌め込む
センサユニット10の凹部(彫り込み部)や分析チップ
20との電気的、光学的接続部の精度は所定の精度範囲
内で厳密に管理しておくことが望ましい。
【0042】また、上述のように集光効率を上げるため
には、蛍光を発生する試料は集光光学素子26の光取り
込み面26aから100nm程度以下に近接させる必要
があるので、集光光学素子26の近傍で微小流路24c
の内側には偏向電極44,45が設けられている。つま
り、偏向電極44,45は、試料を微小流路24c内に
おいて集光光学素子26に近づけるための偏向手段とし
て機能するのである。
【0043】そして、偏向電極44,45間に電界をか
けることによりDNAなどの試料を微小流路24cを横
断する方向に偏向させることができる。具体的には、偏
向電極44はカバープレート25の微小流路24cに面
する位置に設けられており、偏向電極45は微小流路2
4cにおける集光光学素子26の設置された位置よりも
上流側であって、微小流路24cの底面に設けられる。
これらの偏向電極44,45に与える電位も、既述の電
気泳動用の電極と同様に、センサユニット10との接合
機構によって、センサユニット10側の制御部12から
制御されるように構成される。制御部12は、偏向電極
45に対して偏向電極44を高電位に設定することによ
り、蛍光を発生する試料を微小流路24c内の底面付近
に移動させることができる。この結果、集光光学素子2
6の光取り込み面26aの近傍に試料を接近させること
が可能になる。偏向電極部での溶液の電気分解による気
泡の発生を防ぐために、偏向電極間に交流電界をかけて
発生する電界勾配による誘電泳動により粒子を集光光学
素子に近付けてもよい。また、電気泳動や誘電泳動の作
用によって、偏向電極45に試料を吸引しておくことも
可能となり、微小流路24cに沿った移動を停止させた
状態で蛍光の強さやスペクトルを精密に測定することが
可能になる。
【0044】図4は、図2における分析装置1のA−A
断面図であって、集光光学素子26周辺の拡大図であ
る。図4に示すように微小流路24cは下底よりも上底
が長い台形状の断面形状をなし、各側面は傾斜面となっ
ている。また、制御部12から上述の偏向電極44,4
5に対して印加される電位は、コネクタ28c,28d
を介して微小流路24c内に供給されている。
【0045】そして、図4に示すように、センサユニッ
ト10には、蛍光励起用の光源15が設けられている。
光源15としては、レーザ、LED、各種ランプ等のよ
うに使用する蛍光マーカに応じて任意の光源を使用する
ことができる。この光源15は、上側に向かって所定の
励起光を射出する。そして、光源15からの励起光を微
小流路24c内に導くために、分析チップ20の内部に
光案内手段としてライトガイド27が設けられている。
ライトガイド27は、分析チップ20に埋め込んだ光フ
ァイバを用いたり、分析チップ20内に導波路を設けた
りして構成することができる。
【0046】ライトガイド27の先端部は微小流路24
cに面しており、ライトガイド27の設けられた位置に
おいて、ライトガイド27からの光の出射面が微小流路
24cの側壁面となっている。そして、ライトガイド2
7の出射面も微小流路24cの側面と同様の傾斜を有す
るように形成されている。この結果、ライトガイド27
の出射面から出射する光は、その出射面で屈折作用を生
じることとなり、微小流路24cの底面側に向けて励起
光が照射されるようになる。つまり、集光光学素子26
の光取り込み面26aに励起光が集中して照射されるよ
うに構成されているのである。
【0047】なお、図4では微小流路24cの側面でラ
イトガイド27から射出した光が屈折して集光光学素子
26の光取り込み面26aの中心に向かうようになって
いるが、ライトガイド27の終端部にマイクロレンズや
回折光学素子を付けて励起光の向きや光束幅を制御する
こともできる。
【0048】そして、センサ部11で蛍光を測定し、抽
出対象となるDNAなどの微小粒子(試料)がセンサ部
11上方の流路を通過したことが分かった場合は、電気
泳動の原理によって流路の切り替えを行うことにより、
抽出対象となる試料を抽出槽23aに導いたり、その試
料をマイクロマニピュレータ30bにより釣り上げたり
することで、抽出手段としての機能を実現し、抽出対象
となる試料を取り出して種々の用途に利用することがで
きる。
【0049】流路の切り替えによる抽出の場合は、制御
部12が図1に示すバッファ槽23cの電位を抽出槽2
3aの電位よりも高電位にしておき、廃棄槽23bの電
位を抽出槽23aよりも高い適当な電位に設定すること
で、抽出対象となる試料は交差点Pを左方向に進ませる
ことができ、抽出槽23aに導くことができる。
【0050】そして、マイクロマニピュレータ30bが
抽出槽23a内の溶液を取り出して抽出ポット51に収
容することで、抽出ポット51に抽出対象となる試料を
収めることができる。
【0051】このように、超小型で高感度の蛍光検出機
構を分析装置1に組み込むことにより、DNAの解析な
ど生物学的、生化学的な分析を小型、安価な装置で高速
に行えるようになる。つまり、この実施の形態では、蛍
光検出のための機構が、センサユニット10および分析
チップ20で構成される分析装置1に内蔵されているた
め、装置周辺に別途光学系を設置して調整する必要がな
く、速やかに分析処理を開始することができるととも
に、小型化、低コスト化を図ることが可能になるのであ
る。
【0052】また、高感度の蛍光検出機構が実現される
ので、1分子あるいは数個の分子であっても良好に分析
を行うことが可能になるため、分析対象となるサンプル
や試薬等の試料の必要量を最小限に抑えることができ
る。このため、微少サンプルからの分析を可能にし、D
NAの解析の分野では、事前に行われるポリメラーゼ連
鎖反応(PCR)などの増幅作業を省いたり、または、
その回数を減らしたりすることが可能になる。
【0053】また、分析装置1にマイクロマニピュレー
タ30a,30bを備えることで、微小な試料に対する
操作(供給や抽出操作)を自動的に行うことが可能にな
る。
【0054】また、分析装置1では、分析チップ20を
センサユニット10に嵌め込むだけで、蛍光を検出する
ための光学系が最適な状態にセットされるため、光学系
の調整等に時間がかかることはなく、試料分析のための
準備時間を短縮することができる。
【0055】<2.マイクロマニピュレータ>ここで、
マイクロマニピュレータ30a,30bの構成について
説明する。
【0056】図5は、マイクロマニピュレータ30aの
概略構成図である。
【0057】マイクロマニピュレータ30aは第1リニ
アアクチュエータ31と第2リニアアクチュエータ32
と第3リニアアクチュエータ33と回転系アクチュエー
タ34とを備えて構成され、回転系アクチュエータ34
の先端部にはエンドエフェクタ35が着脱自在なように
構成されている。
【0058】第1ないし第3リニアアクチュエータ31
〜33は互いに直交するように順次に連結されており、
複数の直進自由度が実現されている。また、回転系アク
チュエータ34はその先端部分に結合されたエンドエフ
ェクタ35の姿勢を任意の角度に変化させることが可能
なよう構成されている。
【0059】第1リニアアクチュエータ31は圧電素子
31aとスプライン軸31bとスライダ31cとを備え
ており、Z軸方向に沿ってスライダ31cを移動させる
ことができるように構成されている。
【0060】圧電素子31aは積層圧電セラミックス等
によって構成され、制御部12からの電圧の印加によっ
てZ軸方向に沿って伸縮動作を行う。そして圧電素子3
1aの一端側はセンサユニット10の縁部側に固着され
ており、他端側はスプライン軸31bの端面に固着され
ている。したがって、スプライン軸31bは圧電素子3
1aの伸縮動作に伴ってその長手方向であるZ軸方向に
移動する。
【0061】また、スライダ31cはスプライン軸31
bに嵌め込まれており、スライダ31cの内部に装着さ
れた弾性部材がスライダ31cとスプライン軸31bと
の間に一定の摩擦を生じさせることにより、通常はスラ
イダ31cがスプライン軸31bに対して位置固定され
た状態となる。なお、スプライン軸31bに設けられた
凸部とスライダ31cの凹部とが嵌合することにより、
スライダ31cのスプライン軸31bの周方向への回転
を抑制できることは言うまでもない。
【0062】第2リニアアクチュエータ32は、第1リ
ニアアクチュエータ31のスライダ31cに固定されて
おり、第1リニアアクチュエータ31と同様に、圧電素
子32aとスプライン軸32bとスライダ32cとを備
えて構成され、X軸方向に沿ってスライダ32cを移動
させることができるようになっている。また、第3リニ
アアクチュエータ33は、第2リニアアクチュエータ3
2のスライダ32cに固定されており、上記各リニアア
クチュエータと同様に、圧電素子33aとスプライン軸
33bとスライダ33cとを備えてY軸方向に沿ってス
ライダ33cを移動させることができるように構成され
ている。
【0063】そして、第3リニアアクチュエータ33の
スライダ33cにはZ軸方向に沿って回転系アクチュエ
ータ34が固着されている。回転系アクチュエータ34
はステッピングモータ34aと回転板34bとピッチヨ
ーアクチュエータ34cとを備えている。
【0064】ステッピングモータ34aは本体が小径の
円筒状に構成され、第3リニアアクチュエータ33のス
ライダ33cに固定されている。ステッピングモータ3
4aに対して制御部12から通電が行われることによ
り、ステッピングモータ34aの内部に設けられるロー
タに連結された回転板34bがステッピングモータ34
aの回転軸周りに回転するように構成されている。な
お、図5においてはステッピングモータ34aの回転軸
はZ軸に平行なように設けられている。このステッピン
グモータ34aにより回転系の動作のうちのZ軸に平行
な回転軸を中心とする回転動作が可能になる。
【0065】回転板34bにはピッチヨーアクチュエー
タ34cの一端側が着設されており、このピッチヨーア
クチュエータ34cは回転板34bの回転に伴ってステ
ッピングモータ34aの回転軸を中心に回転する。そし
て、ピッチヨーアクチュエータ34cの他端側には所定
の傾斜板がピボット軸受の構成で配設されており、内部
に張設された形状記憶合金製ワイヤに通電を行うことで
当該ワイヤが伸縮し、傾斜板を任意の方向に傾斜させる
ことが可能になるのである。
【0066】このように、ピッチヨーアクチュエータ3
4cが駆動されることによって傾斜板がXY平面に平行
な状態から任意の方向および角度に傾斜するように構成
されている。このピッチヨーアクチュエータ34cによ
り回転系の動作のうちのX軸に平行な回転軸を中心とす
る回転動作(ピッチング)とY軸に平行な回転軸を中心
とする回転動作(ヨーイング)が可能になる。
【0067】そして回転系アクチュエータ34の先端部
には、マイクロマニピュレータ30aのエンドエフェク
タ35の基部側が接続配置されている。エンドエフェク
タ35はDNA等の微小な試料に対して所定の操作を行
うために適した機構のものが採用される。例えば、所定
量の溶液を収容・吐出することができるマイクロピペッ
トや、先端部が1〜50μm程度の微小径で形成された
ニードル等がエンドエフェクタ35として使用される。
【0068】マイクロマニピュレータ30aは上記のよ
うに構成されており、第1から第3リニアアクチュエー
タ31〜33はエンドエフェクタ35の位置をX,Y,
Zの3軸方向に直進移動させることができ、回転系アク
チュエータ34はエンドエフェクタ35をロール・ピッ
チ・ヨーの3方向に回転移動させることができる。つま
り、上記のような構成とすることにより、エンドエフェ
クタ35を直進運動させるための3自由度と回転運動さ
せるための3自由度との合計6自由度が実現されてい
る。なお、回転系3自由度は、ステッピングモータ34
aによるロール角運動と、ピッチヨーアクチュエータ3
4cによるピッチ角およびヨー角運動とで実現される。
【0069】したがって、マイクロマニピュレータ30
aの構成を上記のようにすることでエンドエフェクタ3
5を任意の位置に移動させることが可能になるととも
に、エンドエフェクタ35を任意の姿勢に変化させるこ
とも可能になる。
【0070】ここで、第1リニアアクチュエータ31に
よる直進動作について説明する。図6は、圧電素子31
aに印加する電圧波形の一例としてのこぎり波形のよう
な非対称な電圧波形を示す図である。そして図6(a)
はスライダ31cを+Z方向に移動させる場合の電圧波
形を示しており、図6(b)はスライダ31cを−Z方
向に移動させる場合の電圧波形を示している。
【0071】この実施の形態では、圧電素子31aに対
して負の電圧が印加されれば圧電素子31aが収縮し、
逆に、圧電素子31aに対して正の電圧が印加されれば
圧電素子31aが伸長する。そして、その伸縮量は印加
電圧の絶対値によって可変させることができる。このた
め、圧電素子31aに対する印加電圧を制御することに
よってその伸縮量を制御することができ、その結果、ス
プライン軸31bのZ軸に沿った移動を制御することが
可能になる。
【0072】例えば、図6(a)の電圧波形は立ち上が
り部において緩やかな傾斜を示し、立ち下がり部におい
て急峻な傾斜を示している。このため、のこぎり波形の
緩やかな立ち上がり部ではスプライン軸31bとスライ
ダ31cとの間の摩擦力により、スライダ31cがスプ
ライン軸31bと一体となって圧電素子31aの伸縮量
に応じてZ軸に沿って移動する。一方、のこぎり波形の
急峻な立ち下がり部では圧電素子31aは急激に元の位
置に戻ろうとするのに対して、スライダ31cには移動
後の位置に留まろうとする大きな慣性力が生じ、この慣
性力が摩擦力よりも大きくなり、それによってスライダ
31cとスプライン軸31bとの間にすべりが生じる。
この結果、スライダ31cがスプライン軸31bに対し
てすべりを生じた距離分だけ相対的に+Z方向側に移動
することになる。そして、図6(a)に示すようなのこ
ぎり波形を繰り返し圧電素子31aに与えることによ
り、スライダ31cはスプライン軸31bに沿って段階
的に+Z方向側に移動していくのである。
【0073】一方、図6(b)の電圧波形は図6(a)
の波形に対して逆極性となっているため、のこぎり波形
の緩やかな立ち上がり部ではスプライン軸31bとスラ
イダ31cとの間の摩擦力により、スライダ31cがス
プライン軸31bと一体となって圧電素子31aの伸縮
量に応じてZ軸に沿って移動する。圧電素子31aは負
の電圧が印加されることによって収縮するので、図6
(b)の緩やかな立ち上がり部では圧電素子31aはゆ
っくりと収縮する。これに対して、図6(b)の急峻な
立ち下がり部では、圧電素子31aは収縮した状態から
急激に元の状態に戻ろうとするため、スライダ31cに
は大きな慣性力が生じ、この慣性力が摩擦力よりも大き
くなり、それによってスライダ31cとスプライン軸3
1bとの間にすべりが生じる。この結果、スライダ31
cがスプライン軸31bに対してすべりを生じた距離分
だけ相対的に−Z方向側に移動することになる。そし
て、図6(b)に示すようなのこぎり波形を繰り返し圧
電素子31aに与えることにより、スライダ31cはス
プライン軸31bに沿って段階的に−Z方向側に移動し
ていくのである。
【0074】このように第1リニアアクチュエータ31
は、駆動手段となる圧電素子31aを非対称な速度で往
復移動させることによって圧電素子31aに結合された
スプライン軸31bを往復移動させることができ、それ
によってスライダ31cを相対的に慣性移動させること
が可能なように構成されている。なお、圧電素子31a
を駆動する際の印加電圧を厳密に制御すれば、1回のす
べりによってスライダ31cが移動する移動量をほぼ一
定値に制御することが可能である。つまり、印加電圧の
電圧レベルや波形の傾斜を制御すれば、1回のすべりに
よってスライダ13が移動する移動量を可変させること
もできるのである。例えば、電圧レベルを高く、かつ、
急峻な立ち下がり部の傾斜をより急峻なものとすれば、
1回のすべりによって移動する移動量が大きくなるの
で、エンドエフェクタ35を高速で移動させることが可
能になる。逆に、電圧レベルを低く、かつ、急峻な立ち
下がり部の傾斜を若干緩やかなものとすれば、1回のす
べりによって移動する移動量が小さくなるので、エンド
エフェクタ35を低速で微少量ずつ移動させることが可
能になる。
【0075】また、圧電素子31aに対して上記のよう
なのこぎり波形を連続的に印加すると、スライダ31c
の動作は段階的に移動する粗動となる。これに対し、圧
電素子31aに印可する電圧値を制御することで、圧電
素子31aはその電圧値に応じた伸縮量を示すので、ス
ライダ31cの動作は微小範囲を連続的に移動する微動
となる。したがって、リニアアクチュエータの駆動手段
として圧電素子を使用することで、粗動および微動を使
い分けることが可能となり、スライダ31cの位置精度
を高めることが可能になる。
【0076】なお、スプライン軸31bの凸部に着磁パ
ターン形成部を形成し、スライダ31cの内部にさらに
磁気抵抗素子等を設けることにより、それらが一体とな
って、リニアエンコーダを構成することができ、スライ
ダ31cの移動に伴って磁気抵抗素子から移動量に応じ
たパルス信号を発生させることができる。そして、この
パルス信号に基づいて所定の演算を行うことで、スプラ
イン軸31bに対するスライダ31cの位置を検出する
ことができ、この位置に基づいた移動制御を行うことも
可能になるのである。
【0077】以上、第1リニアアクチュエータ31の動
作について説明したが、第2リニアアクチュエータ32
および第3リニアアクチュエータ33についても同様の
構成および動作である。また、上記においては、マイク
ロマニピュレータ30aを例に挙げて説明したが、マイ
クロマニピュレータ30bについても同様に構成されて
おり、動作についても同様である。
【0078】このようなマイクロマニピュレータ30
a,30bが図1に示すようにセンサユニット10にお
ける試料の供給側と抽出側との2箇所の端部側に着設さ
れており、各アクチュエータに対しては、センサユニッ
ト10内の制御部12によって電気的制御信号が供給さ
れるように構成されている。
【0079】また、上記のようなマイクロマニピュレー
タ30a,30bは約20mm立方程度の大きさに収ま
り、エンドエフェクタ35を1μm前後の分解能で制御
することができるので、分析装置1全体の大きさを大き
くすることなく装置に組み込んで精密な操作を行うこと
が可能である。
【0080】<3.分析装置における分析動作>図1に
戻り、サンプルポット41aと試薬ポット41bとで供
給されたサンプル溶液および試薬といった試料はセンサ
ユニット10の端部に取り付けられた第1のマイクロマ
ニピュレータ30aによって、それぞれサンプル槽21
aと試薬槽21bに必要量が供給される。マイクロマニ
ピュレータ30aの先端部には定量の溶液を出し入れで
きるマイクロピペットが装着され、各ポットから各槽へ
の溶液の供給が可能になっている。
【0081】分析チップ20の微小流路24a〜24f
には、予めバッファ液などの溶液を充填しておくことで
流路中から空気を追い出しておき、供給されたサンプル
や試薬が電気泳動などの方法ですぐに微小流路24a〜
24f内を移動できるようにする。
【0082】そして、サンプル槽21aと試薬槽21b
に供給された試料、すなわちサンプルと試薬とは電気泳
動によって微小流路24a〜24fを下流に向かって
(廃棄槽23bの方向に向かって)移動する。このと
き、サンプル槽21aと試薬槽21bとを廃棄槽23b
に対して高い電位にしておき、微小流路24a〜24c
の下流に向かっての電界を発生させ、その電界に沿って
電気泳動による流れが発生するようにする。サンプルと
試薬は反応槽22にて合流し反応を起こす。
【0083】ここで、サンプル溶液として制限酵素で切
断された複数種類のDNA断片の溶液を使用し、試薬と
して蛍光マーカでラベル付けされ、サンプル溶液中の複
数種類のDNA断片と相補的な塩基配列を有する複数種
類のプローブDNA溶液を使用する場合について説明す
る。
【0084】サンプル槽21aと試薬槽21bとに対し
て所定の溶液が供給されるとサンプル槽21aおよび試
薬槽21bと反応槽22との間にかけられた電界による
電気泳動で、サンプルと試薬は反応槽22に向かって移
動する。反応槽22において、DNA断片で構成される
サンプルDNAとプローブDNAとは相補的な塩基配列
のもの同士でハイブリダイズする。反応槽22でハイブ
リダイズしたDNAとハイブリダイズしなかったDNA
とは、反応槽22と廃棄槽23bとの間にかけられた電
界による電気泳動で微小流路24c中を下流(廃棄槽2
3bの方向)に移動する。反応槽22と交差点Pとの間
の微小流路24cには、ポリアクリルアミドのような高
分子が充填されており、電気泳動するDNAの大きさに
応じて泳動速度に差ができるように構成されている。
【0085】試薬中のプローブDNAの長さがほぼ同じ
であるとすると、ハイブリダイズしなかったプローブD
NAはほぼ同じ速度で微小流路24cを電気泳動で移動
する。また、ハイブリダイズしなかったDNA断片(サ
ンプルDNA)もその長さに応じた速度で微小流路24
cを移動する。
【0086】一方、プローブDNAとサンプルDNAと
がハイブリダイズしたものは、ハイブリダイズした部分
が二本鎖となりその前後に一本鎖のヌクレオチドを持ち
全体としては長いDNA断片となるため、プローブDN
AやハイブリダイズしなかったサンプルDNAよりも遅
い速度で微小流路24cを移動することになる。そし
て、ハイブリダイズしたDNAの長さがサンプル中のD
NA断片の種類により異なるように、制限酵素による切
断位置とハイブリダイズするプローブDNAの塩基配列
を設定しておくことで、電気泳動の速度の差を測定する
ことでサンプルDNA中のDNA断片の種類を分析する
ことができる。
【0087】そして、微小流路24cの交差点Pよりも
少し上流側の所定位置にプローブDNAに付けられた蛍
光マーカの蛍光を測定するためのセンシング位置(集光
光学素子26の配置される位置)が設定されているた
め、センサ部11における光検出素子11cの出力か
ら、ハイブリダイズしなかったプローブDNAのセンサ
部11の通過時刻と、プローブDNAとサンプルDNA
とがハイブリダイズした複数種類の生成物のセンサ部1
1の通過時刻とを知ることができる。ハイブリダイズし
なかったDNA断片(サンプルDNA)は蛍光マーカを
持たないのでセンサ出力には影響しない。
【0088】図7はセンサ部11の出力例を示す図であ
る。この例では、測定開始後比較的早い時刻t1に、ハ
イブリダイズしなかったプローブDNAがセンシング位
置を通過し、その時に最初の出力ピークPK1が現れて
いる。その後、時刻t2,t3,t4に複数のピークP
K2,PK3,PK4が現れている。つまり、ハイブリ
ダイズしなかったプローブDNAがセンシング位置を通
過した後に時間をおいてから、プローブDNAとサンプ
ルDNAとのハイブリダイズした複数種類の生成物がそ
の長さの違いに応じた時間差を持ってセンシング位置を
通過することになり、複数のピークPK2〜PK4が出
現するのである。そして、それぞれの生成物の長さに応
じてピークの出現時刻が決まるとともに、それぞれの生
成物の量に応じてピークの大きさが決まるため、図7の
出力例を分析することによって生成物の種類等を解明す
ることができる。このようにハイブリダイズした生成物
が3種類の場合は図7のようにハイブリダイズ生成物に
よるピークPK2,PK3,PK4が現れる。
【0089】そして、制限酵素の選択とプローブDNA
の塩基配列の設計を任意に組合わせることで、分析対象
となるDNAの遺伝子修飾の有無や一塩基多型などの塩
基配列情報を得ることが可能になる。
【0090】また、プローブDNAにラベル付けするた
めの蛍光マーカをプローブの種類ごとに変えておき、セ
ンサ部11に分光機能を持たせて構成すれば、マーカの
蛍光の波長を分別することでハイブリダイズ生成物の種
類を見分けることも可能になる。この場合はハイブリダ
イズ生成物がセンシング位置を通過する時刻は厳密に測
定する必要はなく、ハイブリダイズしなかったプローブ
DNAによるピークとハイブリダイズ生成物によるピー
クを時間的に見分けるだけで良い。
【0091】このようにしてセンサ部11にて蛍光を測
定し、抽出対象となる生成物がセンシング位置を通過し
たことが分かった場合は、上述の電気泳動の原理によっ
て流路の切り替えを行うことによって抽出対象となる生
成物を抽出槽23aに導いたり、または、その生成物を
マイクロマニピュレータ30bにより釣り上げたりする
ことで、目的の生成物を取り出すように制御されるので
ある。
【0092】<4.試料の取り出し>ここで、微小流路
中からのDNA等の試料の釣り上げによる取り出し方法
について説明する。
【0093】図8は、微小流路中のDNAの釣り上げ方
法を示す図である。マイクロマニピュレータ30bの先
端部と結合するエンドエフェクタとしては、試料操作針
35aを使用する。試料操作針は、ベース部36とベー
ス部36から突き出した微小径の針37とを有する。針
37は金属を微細加工したものや、ウイスカーを使用す
ることができる。微小流路24c中の溶液の流れの乱れ
を少なくするために、針37の少なくとも溶液中に浸さ
れる先端部分は1μmから50μm程度に細めておくこ
とが望ましい。針37の先端には捕捉DNA38を付着
させる。針37の先端への付着は化学的な手法により行
うことができる。この手法の一例が、米国特許5789
167号公報にプローブDNAの結合のための処理とし
て記載されている。例えば、本実施例で、ポリペプチド
のスペーサの端部を捕捉DNAおよび針37と共有結合
で結び付ける方法が利用できる。
【0094】図8において微小流路24cを抽出対象の
DNA(目的DNA)7が蛍光マーカ9付きのプローブ
DNA8とハイブリダイズした状態で移動していくの
を、センサ部11が検出する。このとき、微小流路24
c上のカバープレート25に設けられた小穴25aから
マイクロマニピュレータ30bのエンドエフェクタとし
て装着された試料操作針35aを微小流路中の溶液内に
浸漬させる。試料操作針35aは、上述のように、先端
部(針37)が微小径で形成されており、その先端部に
抽出すべき試料と、生物的または生化学的な結合性を有
する物質が付着されている。その針37を溶液中に浸漬
させ、その溶液中にて針37に付着された物質と抽出す
べき試料とを反応させて互いに結合させ、その後、針3
7を溶液中から取り出すことによって抽出すべき試料を
溶液中から取り出すことができる。
【0095】この実施の形態において試料操作針35a
の針37には、抽出対象となる目的DNAとハイブリダ
イズする捕捉DNA38が付着されており、微小流路2
4c中の生成物に含まれる目的DNAと捕捉DNA38
とを反応(ハイブリダイズ)させることで、抽出対象と
なる生成物を捕捉するのである。
【0096】つまり、試料操作針35aの針37を溶液
中に浸漬させることにより、針37の先端部に付着して
いる捕捉DNA38が溶液中の生成物とハイブリダイズ
することになり、溶液中から目的となる試料のみを抽出
することができるのである。このとき、微小流路24c
の断面を試料操作針35aの先端がスキャンするように
マイクロマニピュレータ30bを動作させれば、捕捉D
NA38と目的DNAとがハイブリダイズする確率を高
めることができ、より確実な取り出しを行うことが可能
になる。
【0097】上記のようにして、微小流路24c中から
釣り上げられたDNAはマイクロマニピュレータ30b
の操作により抽出ポット51の中に運ばれ、抽出ポット
51で保管される。
【0098】抽出ポット51に搬送したときの処理はい
くつか考えられる。
【0099】一例としては、ポット内にバッファ溶液を
あらかじめ入れておいてDNAのハイブリダイズしたも
のを試料操作針35aごとバッファ溶液に浸す。ポット
内容液の温度を上げることによりプローブDNAと目的
DNAの結合を解き、目的DNAと捕捉DNAのハイブ
リダイズしたものが試料操作針35aに付着した状態を
作る。そして、バッファ溶液を満たした別のポットに試
料操作針35aを移動させ、そのポット内容液の温度を
上げることにより、目的DNAと捕捉DNAとの結合を
解き、溶液中に目的DNAのみが存在するようにする処
理がある。この場合はプローブDNAと目的DNAの結
合は、捕捉DNAと目的DNAの結合よりも低温で解か
れるように、プローブDNAと捕捉DNAの塩基配列を
目的DNAの塩基配列に応じて設計しておくことが必要
である。そして、最初のポットで上げる温度よりも2番
目のポットで上げる温度の方を高く設定し、2個所ある
目的DNAの結合個所を所望の順番で解いていくのであ
る。
【0100】他の例としては釣り上げたDNAを試料操
作針35aごとに抽出ポット51のバッファ液の中で加
熱し、捕捉DNAと目的DNAの結合を解いて、バッフ
ァ液の中に目的DNAとプローブDNAとの結合したも
のを存在させる。そして、プローブDNAの塩基配列を
目的DNAのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による増
幅のためのプライマとしても使えるように設計しておく
と、抽出ポット51にポリメラーゼ酵素とオリゴヌクレ
オチドを加えて温度制御するだけで目的DNAの増幅を
行うことができる。
【0101】図9は、マイクロマニピュレータ30bの
試料操作針35aの交換機構の説明図である。
【0102】図9に示すように、複数の試料操作針35
aがホルダ39に差込まれて保存されている。ホルダ3
9内には必要に応じて保存液を所定量入れておいて試料
操作針35aの針先を浸しておく。使用時には、マイク
ロマニピュレータ30bを動作制御して試料操作針35
aのベース部36をマイクロマニピュレータ30bの回
転系アクチュエータ34の先端部と結合させて使用す
る。試料操作針35aのベース部36を磁性材料で形成
し、マイクロマニピュレータ30bの回転系アクチュエ
ータ34の先端部に磁石を設けておくと、試料操作針3
5aとマイクロマニピュレータ30bの回転系アクチュ
エータ34の先端部とを容易に結合することができる。
さらに、マイクロマニピュレータ30bにおける回転系
アクチュエータ34の先端部に試料操作針35aのベー
ス部36を嵌入させるための凹部を設けておくことで、
試料操作針35aが操作中にがたつくことのないように
装着することができる。試料操作針35aにおいてはベ
ース部36と針37との形状を所定精度で管理しておく
ことで、マイクロマニピュレータ30bによる正確な位
置制御が可能である。
【0103】そして、マイクロマニピュレータ30bが
ホルダ39に差込まれた複数の試料操作針35aのうち
の任意の試料操作針に対してアクセスし、回転系アクチ
ュエータ34の先端部をベース部36の上部側に移動さ
せることで、マイクロマニピュレータ30bに装着する
ことができる。
【0104】一方、交換するときには、マイクロマニピ
ュレータ30bはホルダ39の試料操作針35aが差し
込まれていない部分に使用済みの試料操作針35aを差
し込み、所定の動作を行うことで使用済みの試料操作針
35aを取り外す。その後、上記装着の際と同様の操作
を行うことで、試料操作針35aの交換を行うことが可
能になる。
【0105】なお、ホルダ39は、センサユニット10
のマイクロマニピュレータ30bがアクセス可能な任意
の位置に取り付けられればよい。
【0106】上記では、エンドエフェクタ35が試料操
作針35aである場合について説明したが、エンドエフ
ェクタ35が試料操作針35aに限らず、例えば、マイ
クロピペット等の他のエンドエフェクタについてもホル
ダ39を使用することで、エンドエフェクタ35の自動
装着および自動交換を行うことが可能であることは勿論
である。そして、複数のエンドエフェクタ35を収容す
るホルダ39を各マイクロマニピュレータ30a,30
bのアクセス可能な位置に配置しておくことで、分析装
置1において異なる分析処理を繰り返して行うような場
合であっても、エンドエフェクタ35を自動交換しつつ
連続的に処理を進めることが可能になるのである。
【0107】なお、上記の試料操作針35aは、マイク
ロマニピュレータ30bが特定の試料を釣り上げる場合
に限らず、例えば、人が手動操作して微小流路中から特
定の試料を取り出す場合にも適した構造となっている。
【0108】<5.分析装置を自動運転を行うための機
構>図1で説明したように、分析装置1においては、供
給ポット41を使用して試料を供給したり、抽出ポット
51を使用して試料を取り出して保管するように構成さ
れている。このように、ポットを使用して試料を供給し
たり、または、抽出する場合であって、複数種類のサン
プルや試薬を順次に取り替えながら分析抽出する動作を
連続的に自動運転する場合には、図1に示す分析装置1
に対して、オプション装置としてポット交換機構を付加
することが好ましい。この場合、ポット交換機構に複数
のサンプルポットや試薬ポット等を装填しておいてサン
プルや試薬を取り替えて複数回の分析作業を自動で行う
ことができる。また、抽出ポットについても同様であ
り、複数の抽出ポットを装填しておいて抽出すべき試料
が抽出槽23aに導かれる度に、抽出ポットを取り替え
つつ、それぞれの抽出ポットに異なる抽出物を収容する
ようにして複数回の分析抽出作業を自動的に行うように
することもできる。
【0109】図10は、ポット交換機構を付加した分析
装置1を示す斜視図である。図10に示すように、この
分析装置1には、図1に示した構成に加えて、複数の供
給ポット41が搭載された回転可能な供給円盤40と、
複数の抽出ポット51が搭載された回転可能な抽出円盤
50とが設けられている。
【0110】回転可能な供給円盤40上には複数のサン
プルポットおよび試薬ポットが搭載されており、円盤の
中心位置の下方側(裏面側)には、供給円盤回転駆動手
段として、図示しない回転モータが設置されている。こ
の回転モータはセンサユニット10内部の制御部12に
よって回転制御されるように構成されており、供給円盤
40の回転位相角を制御することで、所望のサンプルポ
ット、試薬ポットを分析チップ20上のサンプル槽21
aおよび試薬槽21bの近傍に移動させることができ
る。所望のポットの移動が完了すると、マイクロマニピ
ュレータ30aを動作させてサンプルや試薬を分析チッ
プ20上の各槽に供給する。また、別の反応をチップ上
で行うためには、供給円盤40を回転させることによっ
て、サンプルポット、試薬ポットを適宜に切り替えて分
析チップ20に供給することで、自動的に複数の反応を
させていくことができる。
【0111】同様に、回転可能な抽出円盤50上には複
数の抽出ポット51が搭載されており、その中心位置の
下方側(裏面側)には、抽出円盤回転駆動手段として、
図示しない回転モータが設置されている。この回転モー
タもセンサユニット10内の制御部12によって回転制
御されるように構成されており、抽出円盤50の回転位
相角を制御することで所望の抽出ポットを分析チップ2
0の抽出槽23aの近傍に移動させることができる。そ
して、所望のポットの移動が完了すると、マイクロマニ
ピュレータ30bを移動させて抽出対象となる粒子や反
応生成物などの試料を抽出槽23aから抽出ポット51
に移動させる。また、別の反応をチップ上で行なったと
きは、抽出円盤50を回転させることにより抽出ポット
51を切り替えて抽出対象となる試料を抽出ポット51
に移動させる。
【0112】このように、ポット交換機構として複数の
ポットを搭載可能な供給円盤40および抽出円盤50を
設けることによって、複数回の分析抽出作業を連続的か
つ自動的に行うことが可能になる。
【0113】一方、分析チップ20も使用回数が限界に
達したり、分析内容が変更されることによって取り替え
ることが必要になる場合がある。そこで、図1の分析装
置1に対して、オプション装置として分析チップ交換機
構を付加することが好ましい。この場合は分析チップ交
換機構に予め複数の分析チップ20を装填しておき、必
要に応じてセンサユニット10に装着される分析チップ
20を自動的に取り替えることにより、複数回の分析作
業を連続的にかつ自動的に行うことが可能になる。ま
た、分析チップ交換機構と上記のポット交換機構とを併
用しての連続自動運転も可能である。
【0114】図11は分析チップ交換機構を配置した分
析装置1の一構成例を示す図である。なお、図11は、
図1のYZ平面に垂直な方向にある点から分析装置1を
見た図であり、マイクロマニピュレータ30a,30b
については図示を省略している。
【0115】図11に示す分析装置1では、センサユニ
ット10をはさんで、スタッカ60と回収器70とY軸
方向に沿ってが配置される。
【0116】センサユニット10に装着される分析チッ
プ20の下方所定位置には、制御部12によって駆動制
御される押し上げアクチュエータ17が設置されてい
る。そして、センサユニット10上の分析チップ20を
交換する際には、センサユニット10内の制御部12が
押し上げアクチュエータ17を動作させ、センサユニッ
ト10の上部における凹部(分析チップ20を嵌め込む
ための彫り込み部)から分析チップ20を持ち上げる。
このとき、分析チップ20の下面位置がセンサユニット
10の凹部の土手の高さよりも高くなるようにする。押
し上げアクチュエータ17としては、例えばプランジャ
型マグネットなどを利用することができる。
【0117】スタッカ60には、未使用の分析チップ2
0を収納する収納部61、収納部61下部に設けられた
チップエレベータ62、分析チップ20をセンサユニッ
ト10の凹部まで押し出すチップ押し出し機構63が設
けられている。分析チップ20の交換の際には、チップ
エレベータ62が動作し、収納部61内に収容された複
数の分析チップ20のうちの最上段の分析チップ20の
下面位置がセンサユニット10の凹部の土手よりもわず
かに上の高さ位置となるように持ち上げられる。この
後、チップ押し出し機構63が動作して分析チップ20
をセンサユニット10の凹部上方まで押し出していく。
チップ押し出し機構63による分析チップ20の押し出
し量が所定量を超えると、センサユニット10の押し上
げアクチュエータ17が停止し、押し上げ部材が動作開
始前の状態に戻る。そして、分析チップ20がセンサユ
ニット10の凹部に到達すると、自重により分析チップ
20は凹部にはまり込んで、分析チップ20が交換され
る。センサユニット10に装着されていた分析チップ2
0は、スタッカ60から押し出される未使用の分析チッ
プ20の先端部で押し出されてセンサユニット10の上
部から回収器70の配置されている方向に移動し、自重
によって回収器70内に落とし込まれる。
【0118】以上のように構成することで、必要に応じ
てセンサユニット10に装着される分析チップ20を自
動的に取り替えることが可能になり、複数回の分析作業
を連続的にかつ自動的に行うことができる。
【0119】なお、上記のチップエレベータ62は、例
えば、マイクロモータ62aとネジ機構62bとを組合
わせてエレベータ床62cを上下させる機構が利用でき
る。また、チップ押し出し機構63はマイクロモータ6
3aとラック63bを組合わせ、ラック63bを押し出
し用部材として使用することによって構成することがで
きる。
【0120】さらに、上述のマイクロマニピュレータ3
0a,30bのエンドエフェクタ35の交換用として複
数のエンドエフェクタを収容したホルダ39を併設する
ことで、エンドエフェクタ35を必要に応じて自動交換
することができるので、分析作業を連続的かつ自動的に
行うことが可能になる。
【0121】このように、分析装置1に対して、マイク
ロマニピュレータ30a,30bや各種資材供給のため
の交換機構を組合わせることにより、分析作業の自動化
や必要な試料の自動抽出を行うことが可能となる。
【0122】<6.変形例>以上、この発明の一実施形
態について説明したが、この発明は上記説明内容に限定
されるものではない。
【0123】例えば、上記説明では、DNAのハイブリ
ダイズ反応によって分析および操作を行う場合を例示し
たが、抗体・抗原反応やリガンド・受容体反応、その他
の生物学的、生化学的反応などを利用した分析および操
作を行う場合にも、この分析装置が適用可能であること
は勿論である。つまり、分析装置において分析および操
作対象となる試料は微小な物質であればよいのである。
【0124】また、上記説明では、分析チップ20上の
各槽の間で溶液やサンプル、試薬などの試料を移動させ
る方法として電気泳動を利用する場合を例示したが、他
の方法を採用してもよい。例えば、マイクロポンプによ
る圧力を利用したり、また、各槽の高さ位置を異なるよ
うにして重力ポテンシャルを利用するようにしてもよ
い。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、光源で発生する試料の蛍光を励起するた
めの光を、光案内手段によって微小流路に導き、その微
小流路の壁面に設けられた集光光学素子にて試料からの
蛍光を捕捉し、光検出素子で光検出を行うように構成さ
れているため、装置周辺に別途光学系等を設置する必要
がないので、小型で、かつ、安価に実現できるととも
に、速やかに分析処理を開始することができる。
【0126】請求項2に記載の発明によれば、試料を微
小流路内において集光光学素子に近づける偏向手段を備
えるため、近接場の効果によって試料からの蛍光を高感
度に計測することができる。
【0127】請求項3に記載の発明によれば、第1の電
極と第2の電極との間に所定の電界を与えることにより
試料を集光光学素子に近づけるため、微小流路中におい
て試料を確実に集光光学素子に近づけることが可能であ
る。
【0128】請求項4に記載の発明によれば、試料を所
定の供給位置に供給する第1のマイクロマニピュレータ
を備えるため、試料供給を自動的に行うことが可能であ
る。
【0129】請求項5に記載の発明によれば、試料を収
容する複数の容器を搭載可能であって、その複数の容器
のうちの任意の容器を選択的に第1のマイクロマニピュ
レータの操作可能範囲内に移動させる手段を備えるた
め、連続的かつ自動的に容器を移動させることが可能と
なり、分析装置の連続自動運転を実現することができ
る。
【0130】請求項6に記載の発明よれば、光検出素子
にて検出される光の特性に応じて、微小流路を移動する
試料に含まれる特定の試料を抽出する抽出手段を備える
ため、分析装置において特定の試料のみを抽出すること
が可能である。
【0131】請求項7に記載の発明よれば、微小流路が
所定位置にて複数方向に分岐しており、抽出手段が、複
数方向のうちから試料の移動方向を選択的に切り換える
ことによって、特定の試料を複数方向のうちの一の方向
に導くことで抽出するように構成されているため、特定
の試料のみを一の方向に導いて抽出することができる。
【0132】請求項8に記載の発明によれば、抽出手段
は、微小流路中の特定の試料との結合性を有する物質が
付着されたエンドエフェクタを含む第2のマイクロマニ
ピュレータを備えており、その第2のマイクロマニピュ
レータがエンドエフェクタに付着された物質を微小流路
中に配置することで特定の試料を抽出するように構成さ
れているため、微小流路中から特定の試料を取り出すこ
とが可能である。
【0133】請求項9に記載の発明によれば、複数方向
のうちの一の方向に導かれた特定の試料を含む溶液を取
り出す第2のマイクロマニピュレータを備えているた
め、特定の試料を溶液中から取り出すことが可能であ
る。
【0134】請求項10に記載の発明によれば、特定の
試料を含む溶液を保管するための複数の容器を搭載可能
であって、複数の容器のうちの任意の容器を選択的に第
2のマイクロマニピュレータの操作可能範囲内に移動さ
せる手段を備えるため、連続的かつ自動的に容器を移動
させることが可能となり、分析装置の連続自動運転を実
現することができる。
【0135】請求項11に記載の発明によれば、第2の
マイクロマニピュレータの先端部に装着されるエンドエ
フェクタを複数保持可能なホルダを備えており、第2の
マイクロマニピュレータが、エンドエフェクタをホルダ
に保持される複数のエンドエフェクタと交換するように
構成されているため、エンドエフェクタを交換しつつの
分析装置の連続自動運転が可能になる。
【0136】請求項12に記載の発明によれば、光源と
光検出素子とが設けられたセンサユニットに対して、微
小流路と光案内手段と集光光学素子とが設けられた分析
チップが着脱自在に構成されており、分析チップがセン
サユニットに対して装着された際に、光源からの光が光
案内手段を介して微小流路に導かれ、集光光学素子によ
って捕捉された蛍光が光検出素子に導かれるとともに、
試料を移動させるためのエネルギーがセンサユニットか
ら分析チップに対して供給されるように構成されている
ため、設置が容易であるとともに、装置全体としての小
型化を図ることができる。
【0137】請求項13に記載の発明によれば、センサ
ユニットに隣接して設置され、センサユニットに対して
分析チップを供給して装着を行うとともに、センサユニ
ットに装着された分析チップの回収を行う分析チップ交
換手段を備えるため、分析チップを交換しつつの分析装
置の連続自動運転が可能になる。
【0138】請求項14に記載の発明によれば、先端部
が微小径で形成されており、先端部に試料と生物的また
は生化学的な結合性を有する物質が付着されているた
め、簡単な操作で特定の試料のみを容易に取り出すこと
ができる。
【0139】請求項15に記載の発明によれば、簡単に
特定の試料のみを容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】分析装置の一構成例を示す斜視図である。
【図2】センサユニットを所定の平面で切断したときの
断面図である。
【図3】図2のセンサ部周辺の拡大図である。
【図4】図2のA−A断面における集光光学素子26周
辺の拡大図である。
【図5】マイクロマニピュレータの概略構成図である。
【図6】リニアアクチュエータの圧電素子に印加する電
圧波形の一例を示す図である。
【図7】センサ部の出力例を示す図である。
【図8】微小流路中の試料の釣り上げ方法を示す図であ
る。
【図9】マイクロマニピュレータの試料操作針の交換機
構の説明図である。
【図10】ポット交換機構を付加した分析装置を示す斜
視図である。
【図11】分析チップ交換機構を配置した分析装置の一
構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 分析装置 10 センサユニット 11 センサ部 12 制御部 20 分析チップ 21a サンプル槽 21b 試薬槽 22 反応槽 23a 抽出槽 23b 廃棄槽 23c バッファ槽 24a〜24f 微小流路 26 集光光学素子 27 ライトガイド(光案内手段) 30a,30b マイクロマニピュレータ 35 エンドエフェクタ 35a 試料操作針 39 ホルダ 40 供給円盤 50 抽出円盤 60 スタッカ(分析チップ交換手段) 70 回収器(分析チップ交換手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 35/10 G01N 27/26 325A // B25J 7/00 35/06 C Fターム(参考) 2G042 AA01 BD19 CA10 CB03 DA09 HA02 HA07 2G043 AA03 BA16 CA03 DA02 DA05 EA01 EA19 FA03 GA07 GB11 GB21 HA01 HA05 LA01 MA04 2G058 AA09 DA07 ED03 ED07 GA06 3F060 AA10 BA10 DA09 EB02 EB05 EC03 EC06 FA03 FA06 GA00 GA13 GA18 4B029 AA07 AA23 AA25 BB20 FA15

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微小流路内を移動する試料からの蛍光を
    測定して前記試料の特性を分析する分析装置であって、 前記試料の蛍光を励起するための光を発生させる光源
    と、 前記光源からの光を前記微小流路内に導く光案内手段
    と、 前記微小流路の壁面に設けられ、前記試料からの蛍光を
    捕捉する集光光学素子と、 前記集光光学素子で捕捉された光を検出する光検出素子
    と、を備えることを特徴とする分析装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の分析装置において、 前記試料を前記微小流路内において前記集光光学素子に
    近づける偏向手段をさらに備えることを特徴とする分析
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の分析装置において、 前記偏向手段は、 前記集光光学素子近傍で前記微小流路に面して設けられ
    た第1の電極と、 前記第1の電極に対向する位置であって、前記微小流路
    に面して設けられた第2の電極と、を備え、 前記第1の電極と前記第2の電極との間に所定の電界を
    与えることにより前記試料を前記集光光学素子に近づけ
    ることを特徴とする分析装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の分析装置において、 前記試料を所定の供給位置に供給する第1のマイクロマ
    ニピュレータをさらに備えることを特徴とする分析装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の分析装置において、 前記試料を収容する複数の容器を搭載可能であって、前
    記複数の容器のうちの任意の容器を選択的に前記第1の
    マイクロマニピュレータの操作可能範囲内に移動させる
    手段をさらに備えることを特徴とする分析装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の分析装置において、 前記光検出素子にて検出される光の特性に応じて、前記
    微小流路を移動する前記試料に含まれる特定の試料を抽
    出する抽出手段をさらに備えることを特徴とする分析装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の分析装置において、 前記微小流路は所定位置にて複数方向に分岐しており、 前記抽出手段は、前記複数方向のうちから前記試料の移
    動方向を選択的に切り換えることによって、前記特定の
    試料を前記複数方向のうちの一の方向に導くことで抽出
    することを特徴とする分析装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の分析装置において、 前記抽出手段は、前記微小流路中の前記特定の試料との
    結合性を有する物質が付着されたエンドエフェクタを含
    む第2のマイクロマニピュレータを備え、 前記第2のマイクロマニピュレータが前記エンドエフェ
    クタの前記物質を前記微小流路中に配置することで前記
    特定の試料を抽出することを特徴とする分析装置。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の分析装置において、 前記複数方向のうちの一の方向に導かれた前記特定の試
    料を含む溶液を取り出す第2のマイクロマニピュレータ
    をさらに備えることを特徴とする分析装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の分析装置において、 前記特定の試料を含む溶液を保管するための複数の容器
    を搭載可能であって、前記複数の容器のうちの任意の容
    器を選択的に前記第2のマイクロマニピュレータの操作
    可能範囲内に移動させる手段をさらに備えることを特徴
    とする分析装置。
  11. 【請求項11】 請求項8ないし請求項10のいずれか
    に記載の分析装置において、 前記第2のマイクロマニピュレータの先端部に装着され
    るエンドエフェクタを複数保持可能なホルダをさらに備
    え、 前記第2のマイクロマニピュレータは、前記エンドエフ
    ェクタを前記ホルダに保持される複数のエンドエフェク
    タと交換することを特徴とする分析装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし請求項11のいずれか
    に記載の分析装置において、 前記光源と前記光検出素子とが設けられたセンサユニッ
    トに対して、前記微小流路と前記光案内手段と前記集光
    光学素子とが設けられた分析チップが着脱自在に構成さ
    れており、 前記分析チップが前記センサユニットに対して装着され
    た際に、前記光源からの光が前記光案内手段を介して前
    記微小流路に導かれ、前記集光光学素子によって捕捉さ
    れた前記蛍光が前記光検出素子に導かれるとともに、前
    記試料を移動させるためのエネルギーが前記センサユニ
    ットから前記分析チップに対して供給されることを特徴
    とする分析装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の分析装置におい
    て、 前記センサユニットに隣接して設置され、前記センサユ
    ニットに対して前記分析チップを供給して装着を行うと
    ともに、前記センサユニットに装着された前記分析チッ
    プの回収を行う分析チップ交換手段をさらに備えること
    を特徴とする分析装置。
  14. 【請求項14】 抽出対象となる微小な試料を所定の溶
    液中から取り出すための試料操作針であって、 先端部が微小径で形成されており、前記先端部に前記試
    料と生物的または生化学的な結合性を有する物質が付着
    されていることを特徴とする試料操作針。
  15. 【請求項15】 先端部が微小径で形成されており、抽
    出対象となる試料と生物的または生化学的な結合性を有
    する物質が前記先端部に付着された試料操作針を用い
    て、前記試料を所定の溶液中から取り出すための方法で
    あって、 前記先端部を前記溶液中に浸漬させる工程と、 前記溶液中にて前記物質と前記試料とを反応させて互い
    に結合させる工程と、 前記先端部を前記溶液中から取り出す工程と、を行うこ
    とを特徴とする試料取り出し方法。
JP28931999A 1999-10-12 1999-10-12 分析装置、試料操作針および試料取り出し方法 Pending JP2001108619A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28931999A JP2001108619A (ja) 1999-10-12 1999-10-12 分析装置、試料操作針および試料取り出し方法
US09/689,010 US7419576B1 (en) 1999-10-12 2000-10-12 Analyzing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28931999A JP2001108619A (ja) 1999-10-12 1999-10-12 分析装置、試料操作針および試料取り出し方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001108619A true JP2001108619A (ja) 2001-04-20

Family

ID=17741661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28931999A Pending JP2001108619A (ja) 1999-10-12 1999-10-12 分析装置、試料操作針および試料取り出し方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7419576B1 (ja)
JP (1) JP2001108619A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003042705A1 (fr) * 2001-11-15 2003-05-22 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Dispositif de remplissage partiel mobile selon des coordonnees orthogonales et cylindriques
JP2005024316A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Kyocera Corp マイクロ化学チップおよびその製造方法
JP2008530524A (ja) * 2005-02-08 2008-08-07 ラブ901 リミテッド 分析器械
DE102004030819B4 (de) * 2003-06-25 2009-04-09 Kyocera Corp. Mikrochemischer Chip
JP2012122977A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Fujifilm Corp 分析チップ
US8282358B2 (en) 2006-08-31 2012-10-09 Kyocera Corporation Fluidic device
JP2015045664A (ja) * 2014-12-10 2015-03-12 富士フイルム株式会社 分析チップ
WO2015064757A1 (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 コニカミノルタ株式会社 検出装置、当該検出装置を用いた検出方法および当該検出装置に用いられる検出チップ

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE285590T1 (de) * 2002-10-25 2005-01-15 Evotec Technologies Gmbh Methode und vorrichtung zur aufnahme dreidimensionaler abbildungen von schwebend gehaltenen mikroobjekten unter verwendung hochauflösender mikroskopie
GB2404718B (en) * 2003-08-05 2006-11-29 E2V Tech Uk Ltd Microfluidic components
JP7303944B2 (ja) * 2020-05-27 2023-07-05 株式会社日立ハイテク 核酸分析装置

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4908112A (en) * 1988-06-16 1990-03-13 E. I. Du Pont De Nemours & Co. Silicon semiconductor wafer for analyzing micronic biological samples
JP2573443B2 (ja) 1990-09-28 1997-01-22 株式会社東芝 遺伝子検出法
US5776672A (en) 1990-09-28 1998-07-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Gene detection method
DE59104604D1 (de) * 1990-11-26 1995-03-23 Ciba Geigy Ag Detektorzelle.
US5296375A (en) * 1992-05-01 1994-03-22 Trustees Of The University Of Pennsylvania Mesoscale sperm handling devices
EP0730662A4 (en) 1993-09-10 1999-11-24 Genevue Inc OPTICAL DETECTION OF THE POSITION OF OLIGONUCLEOTIDES ON LARGE DNA MOLECULES
US6001229A (en) 1994-08-01 1999-12-14 Lockheed Martin Energy Systems, Inc. Apparatus and method for performing microfluidic manipulations for chemical analysis
DE4438391C2 (de) * 1994-10-27 1997-07-03 Evotec Biosystems Gmbh Vorrichtung zur Bestimmung stoffspezifischer Parameter eines oder weniger Moleküle mittels Korrelations-Spektroskopie
JPH11508042A (ja) * 1995-06-08 1999-07-13 ビジブル ジェネティクス インコーポレイテッド バイオポリマーの分析のためのナノ規模で造られた分離マトリックス、それを製造する方法および使用する方法
EP0762119B1 (en) * 1995-09-06 2001-12-05 Agilent Technologies Deutschland GmbH Photometric flow apparatus for small sample volumes
US5867266A (en) * 1996-04-17 1999-02-02 Cornell Research Foundation, Inc. Multiple optical channels for chemical analysis
DE19653661C1 (de) * 1996-12-20 1998-05-20 Guenter Prof Dr Fuhr Verfahren und Vorrichtung zur Mikropartikelpositionierung in Feldkäfigen
US5876675A (en) * 1997-08-05 1999-03-02 Caliper Technologies Corp. Microfluidic devices and systems
US6100541A (en) * 1998-02-24 2000-08-08 Caliper Technologies Corporation Microfluidic devices and systems incorporating integrated optical elements
US6091502A (en) * 1998-12-23 2000-07-18 Micronics, Inc. Device and method for performing spectral measurements in flow cells with spatial resolution

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003042705A1 (fr) * 2001-11-15 2003-05-22 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Dispositif de remplissage partiel mobile selon des coordonnees orthogonales et cylindriques
DE102004030819B4 (de) * 2003-06-25 2009-04-09 Kyocera Corp. Mikrochemischer Chip
JP2005024316A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Kyocera Corp マイクロ化学チップおよびその製造方法
DE102004031424B4 (de) * 2003-06-30 2008-10-23 Kyocera Corp. Mikrochemischer Chip und Verfahren zu dessen Herstellung
JP2008530524A (ja) * 2005-02-08 2008-08-07 ラブ901 リミテッド 分析器械
US8282358B2 (en) 2006-08-31 2012-10-09 Kyocera Corporation Fluidic device
JP2012122977A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Fujifilm Corp 分析チップ
US9551661B2 (en) 2010-12-10 2017-01-24 Fujifilm Corporation Assay chip
WO2015064757A1 (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 コニカミノルタ株式会社 検出装置、当該検出装置を用いた検出方法および当該検出装置に用いられる検出チップ
JPWO2015064757A1 (ja) * 2013-10-31 2017-03-09 コニカミノルタ株式会社 検出装置、当該検出装置を用いた検出方法および当該検出装置に用いられる検出チップ
US11215613B2 (en) 2013-10-31 2022-01-04 Konica Minolta, Inc. Detection device, detection method using said detection device, and detection chip used in said detection device
JP2015045664A (ja) * 2014-12-10 2015-03-12 富士フイルム株式会社 分析チップ

Also Published As

Publication number Publication date
US7419576B1 (en) 2008-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5497587B2 (ja) マイクロ流路チップ及びマイクロアレイチップ
US5370842A (en) Sample measuring device and sample measuring system
US6338820B1 (en) Apparatus for performing assays at reaction sites
JP3815969B2 (ja) 微量流体デバイスにおける多重方式蛍光検出
JP4896127B2 (ja) デジタルバイオディスクおよびデジタルバイオディスクドライバ装置ならびに方法
JP5207231B2 (ja) 核酸増幅装置、方法および細胞培養・核酸増幅方法
JP5930482B2 (ja) 使い捨て生体分析カートリッジ、及び生体分析を、同カートリッジを用いて行なう装置
JP2001108619A (ja) 分析装置、試料操作針および試料取り出し方法
WO2006018981A1 (ja) Dnaチップの製造方法と製造システム、ハイブリダイゼーション検出方法と検出システム、並びに基板処理装置と基板処理方法
KR101531064B1 (ko) 투명코팅 모세관을 이용한 전기영동 장치 및 방법
JP2003107083A (ja) 棒状担体およびこれを具備するシリンダー反応容器
US20040259091A1 (en) Luminescence detecting device and luminescence detecting microarray plate
US20090284746A1 (en) Radiation detectors using evanescent field excitation
EP1935496A1 (en) Device and/or method for the detection of amplified nucleotides sequences on micro-arrays
US20050042651A1 (en) Integrated optics fiber array
KR101053895B1 (ko) 바이오칩 검출장치
CN201517993U (zh) 一种基于光声技术的微流控芯片检测装置
CN108823092A (zh) 一种液滴芯片核酸分析系统及其分析方法
JP2007010500A (ja) サンプル検出装置とそれを含む検体分析装置
WO2003050591A1 (en) Multi-substrate biochip unit
KR20120125745A (ko) 바이오칩 검출장치
EP1946841A1 (en) Device and/or method for the detection of amplified nucleotides sequences on micro-arrays
JP2007113996A (ja) 測定装置
JP2001337083A (ja) マイクロ化学分析システム用光学系
EP1864116A2 (en) Apparatus and microarray device for recognizing dna and corresponding operating method

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050613