JP2001108381A - 高温空気加熱器 - Google Patents
高温空気加熱器Info
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Abstract
耐久性に優れ、更には伝熱特性にも優れた高温空気加熱
器を提供する。 【解決手段】 伝熱管1は、先端が封止されたセラミッ
クス製の伝熱外管2と、伝熱外管2内に挿着され伝熱外
管2との間に空隙3を有して配置された内管4とを備え
ている。内管4は先端部が開放され、開放先端部4Aが
形成されている。また内管4は金属製の二重管で形成さ
れ、その二重管の外側の管と内側の管との間に断熱材5
が充填されている。このように構成すれば、被加熱空気
7は空隙3を通過する間に伝熱外管7を介して高温ガス
6により加熱され、内管4内を流れるときは、熱的に孤
立し更に加熱されることはなく、耐久性に優れ、かつ伝
熱特性にも優れた高温空気加熱器を得ることができる。
Description
係り、特に、都市ごみ焼却炉や産業廃棄物焼却炉におけ
る廃棄物(家庭やオフィスなどから出される都市ごみな
どの一般廃棄物、廃プラスチック、カーシュレッダー・
ダスト、廃オフィス機器、電子機器、化粧品などの産業
廃棄物など、可燃物を含むもの)の焼却処理で発生する
高温の燃焼ガスの熱エネルギを空気と熱交換することに
より回収し、熱エネルギの有効利用を図る高温空気加熱
器に関する。
は、廃棄物の焼却処理で発生する高温の燃焼ガスの熱エ
ネルギを回収して有効利用するため、高温空気加熱器が
設けられている。高温空気加熱器は、金属製の伝熱管内
に空気を流通させて、高温の燃焼ガスとの熱交換により
空気を高温に加熱して熱回収するものであって、高効率
のエネルギ資源回収システムである。そして、回収され
た熱エネルギは、廃棄物の熱分解、発電及びその他の施
設に熱源として有効利用されている。なお、高温空気加
熱器の伝熱管は、焼却炉内に直接挿入配置されている。
却炉で発生する高温排ガスは、廃棄物の種類に起因する
塩素や塩化水素などの、高温における金属との反応で生
成した生成物が短時間で蒸発消失してしまうような、著
しく腐食性の高い腐食性物質を含む高腐食性のガスであ
る。そのため、これらの焼却炉内に設置され、高温、高
腐食性ガス雰囲気にさらされる空気加熱器の伝熱管は、
その材質の面からも、構造の面からも、このような高温
の腐食性ガスに対して十分な耐食性を有することが要求
されている。
進められているが、このような焼却炉の高温、高腐食性
ガスに対して十分な耐食性を有する耐食性合金はまだ見
出されていない。そのため、伝熱管の耐食性を向上させ
る方法として、金属製伝熱管にスタッドピンを溶接
し、その周囲に不定形耐火材を設置することや、金属
製伝熱管に直方形を基本とする耐火材れんがを縦横の目
地で繋いで設置することなどが提案されている。これら
の方法は、耐火材が腐食性ガス相における対流や相互拡
散の物理的な障壁として働き、酸素、塩素等の腐食性ガ
スの伝熱管表面への到達や反応生成物のガス相内での輸
送を抑止するといった作用で、伝熱管の腐食をある程度
は抑止している。
用いて伝熱管を形成し、伝熱管の耐食性を向上させる方
法も考えられている。
来技術のうち耐火材を用いたの方法では、伝熱管端部
や管寄部において、スタッドピンの損傷、不定形耐火材
の割れや局所的な剥離・脱落の恐れがある。さらに、
の方法でも、耐火材れんがの局所的な剥離・脱落の恐れ
がある。いずれの場合においても、耐火材と金属製の伝
熱管との熱膨張差により、耐火材にクラックを生じ、そ
のために耐火材の固定金具が腐食損傷したり、耐火材自
身の損傷剥離が起こり、金属製の伝熱管の損傷などの深
刻な腐食現象があり、空気加熱器の寿命が短くなること
が予想される。耐火材の割れや局所的な剥離・脱落を防
止するには厚肉の耐火材を使用する方法もあるが、この
場合は高温空気加熱器の占有体積及び重量の増加が余儀
なくされる。
する方法では、緻密なセラミックス材料を用いれば伝熱
管を薄肉化できるので、コンパクトな高温空気加熱器を
得ることができるが、高温空気加熱器を炉壁に支持する
際に問題が生じる。すなわち、セラミックスを用いて伝
熱管を形成した場合、炉内では伝熱管の温度レベルは高
くなるので、高温空気加熱器を炉壁に支持する部位の温
度レベルも高くなって、当該部位の腐食反応が無視でき
なくなり、耐久性に問題が生じる恐れがある。
構成した場合でも、耐久性に優れ、更には伝熱特性にも
優れた高温空気加熱器を提供することである。
め、本発明は、高温ガスの雰囲気中に伝熱管が設けら
れ、前記伝熱管を介して前記高温ガスとの間で熱交換を
行って、前記伝熱管内を流れる被加熱空気を加熱する高
温空気加熱器において、前記伝熱管は、先端が封止され
たセラミックス製の伝熱外管と、前記伝熱外管内に挿着
され該伝熱外管との間に空隙を有して配置された内管と
を備え、前記内管は先端部が開放され、かつ金属より熱
伝導率の低い断熱構造に形成されて、前記被加熱空気は
前記空隙を通過する間に前記伝熱外管を介して前記高温
ガスにより加熱され、加熱後は前記開放先端部から前記
内管内へと流れることを特徴としている。
と内管との間の空隙を流れ、開放先端部から内管に流入
して該内管を流れる。そして、伝熱外管と内管との間の
空隙を通過するときのみ被加熱空気は加熱される。すな
わち、内管は金属より熱伝導率の低い断熱構造に形成さ
れているので、内管内外での熱交換量は低く抑制され
る。その結果、内管内での被加熱空気の温度変化は許容
できる程度に小さく抑えられ、高い伝熱性能を得ること
ができる。また、一般に伝熱管は炉壁に支持されるが、
伝熱管を支持する支持部付近では、伝熱外管と内管との
間の空隙を流れる被加熱空気は加熱前であるから、前記
支持部の温度レベルは低く抑えられ、当該支持部での高
温ガスとの腐食反応を防ぐことができる。これにより、
熱的及び機械的応力に起因する損傷等が防止される。
は、以下の要素を付加することができる。 (1)前記内管は金属以外の熱伝導率の低い断熱材で形
成されている。 (2)前記内管は金属製の二重管で形成され、その二重
管の外側の管と内側の管との間に断熱材が充填されてい
る。 (3)前記内管は金属製の二重管で形成され、その二重
管の外側の管と内側の管との間が真空である。 (4)前記断熱材はセラミックスである。
解ガスと主として不揮発性成分から成る熱分解残留物と
を生成する熱分解反応器と、該熱分解反応器で生成され
た熱分解ガスと熱分解残留物とを分解して排出する排出
装置と、該排出装置から排出された前記熱分解残留物を
燃焼性成分と不燃焼性成分とに分離する分離装置と、前
記熱分解ガス及び前記燃焼性成分を移送し燃焼させる燃
焼溶融炉と、燃焼溶融炉で生じた高温排ガスの熱を空気
に吸収させて回収する高温空気加熱器とを備えた廃棄物
処理装置において、前記高温空気加熱器として上記高温
空気加熱器を設置したことを特徴としている。
性能及び耐久性能が向上するため、そこで得た加熱空気
の利用先、例えば熱分解反応器等において、熱媒体温度
の変動が小さくなり、そこでの熱分解性能の向上及び長
期の安定運転を実現できる。
に従って説明する。図1は本発明の高温空気加熱器の断
面構造を示している。図1に示すように、本発明の高温
空気加熱器の伝熱管1は、先端が封止されたセラミック
ス製の伝熱外管2と、伝熱外管2内に挿着され伝熱外管
2との間に空隙3を有して配置された内管4とを備えて
いる。伝熱外管2は、熱伝導性の高いSiCまたはSiC
−Si複合材で形成されている。内管4の先端は開放さ
れており、開放先端部4Aが形成されている。内管4は
金属より熱伝導率の低い断熱構造に形成されている。す
なわち、内管4は金属製の二重管で形成され、その二重
管の外側の管と内側の管との間に断熱材5が充填されて
いる。
ガス流6内に配置され、伝熱外管2と内管4との間の空
隙3内を図の矢印のように流れる被加熱空気7が、高温
・高腐食性ガス流6により加熱される。加熱された被加
熱空気7は、開放先端部4Aから内管4内に入り、内管
4内を図の矢印のように流れる。内管4の二重管には断
熱材5が充填されているので、内管内外での熱交換量は
低く抑制される。その結果、内管4内での被加熱空気7
の温度変化は許容できる程度に小さく抑えることがで
き、高い伝熱特性を得ることができる。断熱材5として
は、アルミナ、シリカ等の単独酸化物、またはそれらを
含むムライト、スピネル等の複合酸化物が使用できる。
を充填しないで、真空にしておいても、上記と同様な作
用効果を得ることができる。
ラミックスで形成しても、同様な作用効果を得ることが
できる。この場合も、内管4の先端は開放されており、
開放先端部4Aが形成されている。
炉壁に取り付けた様子を示している。図3に示すよう
に、炉の耐火壁10には取付孔11が形成され、この取
付孔11内に高温空気加熱器の伝熱管1が挿通されてい
る。耐火壁10の外面は補強部材12で覆われ、この補
強部材12の一部は取付孔11内にも設けられている。
取付孔11内では、補強部材12の表面がテーパ状に形
成されている。また、取付孔11の内面には支持部材1
3が設けられている。
状の端面フランジ2Aが形成されており、伝熱外管2
は、取付孔11内に挿通したとき、端面フランジ2Aが
補強部材12のテーパ面に、基部側の管状側面2Bが支
持部材13にそれぞれ当接して、耐火壁10に支持され
る。
具14が設けられ、この取付金具13は、補強部材12
に突設された取付金具15にボルトとナットで固定され
る。また、耐火壁面10の外側には被加熱空気7が流れ
るダクト16が設けられている。
16から、伝熱外管2と内管4との間の空隙3内へ図の
矢印のように流入し、この空隙3内で加熱され、加熱さ
れた被加熱空気7は内管4内から、矢印のように外部へ
流れて回収される。そして、図3においては、被加熱空
気7は伝熱外管2の基部(耐火壁10への支持部)付近
を流れるときは加熱前であるので、基部付近での温度レ
ベルは低く抑えられ、当該基部での高温ガスとの腐食反
応を防ぐことができる。その結果、熱的及び機械的応力
に起因する損傷等を防止することができる。
気7を導入する導入手段と、加熱空気を取り出して回収
する取出手段とが設けられており、回収された熱エネル
ギの有効利用を図るように構成されている。
器を用いた廃棄物処理装置の一実施の形態を示す系統図
である。本実施の形態の廃棄物処理装置において、都市
ごみ等の廃棄物aは、例えば二軸剪断式等の破砕機で、
150mm角以下に破砕され、コンベア等により投入部
50内に投入される。投入部50に投入された廃棄物a
はスクリューフィーダ51を経て熱分解反応器52内に
供給される。熱分解反応器52のドラム本体部分は回転
する。廃棄物aは熱分解反応器52内で、焼却炉、例え
ば熱分解残留物等を燃焼させ溶融させる燃焼溶融炉53
の後流側に配置された熱交換器である高温空気加熱器5
4により加熱され、加熱空気ラインL1を介して供給さ
れる加熱空気g(熱媒体)により300〜600℃に、
通常は450℃程度に加熱される。
物aは、熱分解して熱分解ガスG1と、主として不揮発
性成分からなる熱分解残留物bとになり、排出装置55
に送られて分離される。排出装置55で分離された熱分
解ガスG1は、排出装置55の上部から熱分解ガスライ
ンL2を経て燃焼溶融炉53のバーナ56に供給され
る。排出装置55から排出された熱分解残留物bは、4
50℃程度の比較的高温であるため、冷却装置57によ
り80℃程度に冷却され、例えば磁選式、うず電流式、
遠心式又は風力選別式等の公知の単独又は組み合わされ
た分離装置58に供給され、ここで細粒の燃焼性成分c
(灰分を含む)と粗粒の不燃焼性成分dとに分離され、
不燃焼性成分dはコンテナ59に回収され再利用され
る。
り、例えば1mm以下に微粉砕され、燃焼性成分ライン
L3を経て燃焼溶融炉53のバーナ56に供給され、熱
分解ガスラインL2から供給された熱分解ガスG1と、
送風機61により燃焼用空気ラインL4から供給された
燃焼用空気eと共に1300℃程度の高温域で燃焼さ
れ、このとき発生した灰分はその燃焼熱により溶融スラ
グfとなって、この燃焼溶融炉53の内壁に付着し、さ
らに、内壁を流下し底部排出口62から水層63に落下
し冷却固化される。
2は、図1及び図2に示した上記本発明に係る高温空気
加熱器54を経て煙道ガスラインL5を介して廃熱ボイ
ラ64で熱回収され、集塵器65で除塵され、更に排ガ
ス浄化装置66で有害成分が除去された後、低温のクリ
ーンな排ガスG3となって誘引送風機67を介して煙突
68から大気へ放出される。廃熱ボイラ64で生成した
蒸気は、蒸気タービンを有する発電機69で発電に利用
される。クリーンな排ガスG3の一部はファン70を介
して冷却ガスラインL6により冷却装置57に供給され
る。
内管は金属より熱伝導率の低い断熱構造に形成され、被
加熱空気は伝熱外管と内管との間の空隙を通過するとき
のみ加熱され、内管内では被加熱空気は熱的に孤立して
いるので、内管内での被加熱空気の温度変化は許容でき
る程度に小さく抑えられ、高い伝熱特性を得ることがで
きる。
伝熱外管と内管との間の空隙を流れる被加熱空気は加熱
前であるから、支持部の温度レベルは低く抑えられ、当
該支持部での高温ガスとの腐食反応を防ぐことができ
る。
面図である。
を示した断面図である。
装置の系統図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 高温ガスの雰囲気中に伝熱管が設けら
れ、前記伝熱管を介して前記高温ガスとの間で熱交換を
行って、前記伝熱管内を流れる被加熱空気を加熱する高
温空気加熱器において、 前記伝熱管は、先端が封止されたセラミックス製の伝熱
外管と、前記伝熱外管内に挿着され該伝熱外管との間に
空隙を有して配置された内管とを備え、前記内管は先端
部が開放され、かつ金属より熱伝導率の低い断熱構造に
形成されて、 前記被加熱空気は前記空隙を通過する間に前記伝熱外管
を介して前記高温ガスにより加熱され、加熱後は前記開
放先端部から前記内管内へと流れることを特徴とする高
温空気加熱器。 - 【請求項2】 請求項1記載の高温空気加熱器におい
て、 前記内管は金属以外の熱伝導率の低い断熱材で形成され
ていることを特徴とする高温空気加熱器。 - 【請求項3】 請求項1記載の高温空気加熱器におい
て、 前記内管は金属製の二重管で形成され、その二重管の外
側の管と内側の管との間に断熱材が充填されていること
を特徴とする高温空気加熱器。 - 【請求項4】 請求項1記載の高温空気加熱器におい
て、 前記内管は金属製の二重管で形成され、その二重管の外
側の管と内側の管との間が真空であることを特徴とする
高温空気加熱器。 - 【請求項5】 請求項2又は3記載の高温空気加熱器に
おいて、 前記断熱材はセラミックスであることを特徴とする高温
空気加熱器。 - 【請求項6】 廃棄物を熱分解し、熱分解ガスと主とし
て不揮発性成分から成る熱分解残留物とを生成する熱分
解反応器と、該熱分解反応器で生成された熱分解ガスと
熱分解残留物とを分解して排出する排出装置と、該排出
装置から排出された前記熱分解残留物を燃焼性成分と不
燃焼性成分とに分離する分離装置と、前記熱分解ガス及
び前記燃焼性成分を移送し燃焼させる燃焼溶融炉と、燃
焼溶融炉で生じた高温排ガスの熱を空気に吸収させて回
収する高温空気加熱器とを備えた廃棄物処理装置におい
て、 前記高温空気加熱器として、請求項1〜5のいずれかに
記載の高温空気加熱器を設置したことを特徴とする廃棄
物処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28795099A JP4323638B2 (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 高温空気加熱器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28795099A JP4323638B2 (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 高温空気加熱器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001108381A true JP2001108381A (ja) | 2001-04-20 |
JP4323638B2 JP4323638B2 (ja) | 2009-09-02 |
Family
ID=17723846
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28795099A Expired - Lifetime JP4323638B2 (ja) | 1999-10-08 | 1999-10-08 | 高温空気加熱器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4323638B2 (ja) |
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- 1999-10-08 JP JP28795099A patent/JP4323638B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Date | Code | Title | Description |
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