JP2001108081A - 手動バルブ - Google Patents

手動バルブ

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JP2001108081A
JP2001108081A JP28814799A JP28814799A JP2001108081A JP 2001108081 A JP2001108081 A JP 2001108081A JP 28814799 A JP28814799 A JP 28814799A JP 28814799 A JP28814799 A JP 28814799A JP 2001108081 A JP2001108081 A JP 2001108081A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧の供給を禁止すべき油圧アクチュエータ
への油圧供給が手動バルブによる油路の切換えで機械的
に確実に禁止されるようにする。 【解決手段】 「D」レンジおよび「R」レンジで第1
クラッチC1に油圧を出力するとともに、その間の
「N」レンジで第1クラッチC1への油圧出力を禁止す
る場合に、「D」レンジで油圧を出力する第1出力ポー
ト28aと「R」レンジで油圧を出力する第3出力ポー
ト28dとを別々に設けた。また、第2出力ポート28
bから出力された油圧が戻し油路90から戻しポート2
8cに戻され、「R」レンジでは、その戻しポート28
cが第1油室92を介して第3出力ポート28dと連通
させられて、その第3出力ポート28dから第1クラッ
チC1に油圧が出力されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は手動バルブに係り、
特に、中間位置で油圧出力を停止するとともに、その両
側の位置で油圧を出力する手動バルブ、或いは連続する
複数位置で所定の油圧アクチュエータに油圧を出力する
とともに、その中の所定の中間位置だけで別の油圧アク
チュエータに油圧を出力する手動バルブに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】特許第2689421号公報には、互い
に異なる3つの前進変速段でそれぞれ係合される第1〜
第3の油圧式係合装置と、その3つの前進変速段で常に
係合される第4の油圧式係合装置とを有して、前進4速
段を達成する自動変速機の油圧制御回路が記載されてい
る。そして、第1の切換弁が配設された油路と他の油路
の少なくとも1つとに油圧が供給されることが検出され
ると、その第1の切換弁を排出位置に切り替える。ま
た、第2、第3、第4の油路の全てに油圧が供給される
と、第2の切換弁が排出位置に切り替えられる。これに
よって、3つの油圧式係合装置が同時係合してインター
ロックすることを防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、仮にオフフェ
ール対策によって高ギヤ段(4速段)→低ギヤ段(2、
1速段)が設定された場合には、急激なエンジンブレー
キが発生するなどフェールセーフが必ずしも完全には達
成できない。
【0004】一方、本出願人が先に出願した特願平10
−253121号(未公知)には、図1に示すように
(a) サンギヤにエンジンが連結されるとともにキャリア
に電動モータが連結されたダブルピニオン型の遊星歯車
装置と、(b) その遊星歯車装置のリングギヤをケースに
連結するブレーキB1と、(c) 前記キャリアを出力部材
に連結する第1クラッチC1と、(d) 前記リングギヤを
前記出力部材に連結する第2クラッチC2と、を有する
ハイブリッド型の車両が記載されている。このようなハ
イブリッド型の車両においては、シフトレバーの操作位
置に応じてクラッチC1、C2、およびブレーキB1の
作動状態が切り換えられることにより、図4に示すよう
な各種の走行モードが成立させられるが、例えば操作レ
ンジがBおよびDの前進走行時にはインターロック等を
防止する上でブレーキB1の係合を禁止し、動力伝達を
遮断するNおよびPレンジでは駆動力の発生等を防止す
る上でクラッチC1、C2の係合を禁止し、後進走行の
Rレンジではインターロックを防止する上でクラッチC
2の係合を禁止する必要があり、シフトレバー操作に従
って機械的に切り換えられる手動バルブでそれ等の係合
装置への油圧供給を禁止することが望ましい。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、油圧の供給を禁止す
べき油圧アクチュエータへの油圧供給が手動バルブによ
る油路の切換えで機械的に禁止されるようにすることに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、(a) 手動操作に従って機械的に移動
させられるとともに、その移動方向に順番に設定された
第1位置、第2位置、第3位置に位置決めされる弁体を
有する一方、(b) その弁体が前記第1位置へ移動させら
れることにより第1油圧アクチュエータへ油圧を出力
し、その弁体が前記第2位置へ移動させられることによ
り前記第1油圧アクチュエータへの油圧出力を禁止し、
その弁体が前記第3位置へ移動させられることにより前
記第1油圧アクチュエータへ油圧を出力する、手動バル
ブであって、(c) 前記第1位置に前記弁体が位置決めさ
れた状態において前記第1油圧アクチュエータに油圧を
出力する第1出力ポートと、(d) 前記第3位置に前記弁
体が位置決めされた状態において前記第1油圧アクチュ
エータに油圧を出力する第3出力ポートと、を別々に備
えていることを特徴とする。
【0007】第2発明は、(a) 手動操作に従って機械的
に移動させられるとともに、その移動方向に順番に設定
された第1位置、第2位置、第3位置に位置決めされる
弁体を有する一方、(b) その弁体が前記第1位置へ移動
させられることにより第1油圧アクチュエータへ油圧を
出力するとともに第2油圧アクチュエータへの油圧出力
を禁止し、その弁体が前記第2位置へ移動させられるこ
とにより前記第1油圧アクチュエータへの油圧出力を禁
止するとともに前記第2油圧アクチュエータへ油圧を出
力し、その弁体が前記第3位置へ移動させられることに
より前記第1油圧アクチュエータおよび前記第2油圧ア
クチュエータへ油圧を出力する、手動バルブであって、
(c) 前記第1位置に前記弁体が位置決めされた状態にお
いて前記第1油圧アクチュエータに油圧を出力する第1
出力ポートと、(d) 前記第2位置および前記第3位置に
前記弁体が位置決めされた状態において前記第2油圧ア
クチュエータに油圧を出力する第2出力ポートと、(e)
前記第3位置に前記弁体が位置決めされた状態において
前記第1油圧アクチュエータに油圧を出力する第3出力
ポートと、を別々に備えていることを特徴とする。
【0008】第3発明は、(a) 手動操作に従って機械的
に移動させられるとともに、その移動方向に順番に設定
された第1位置、第2位置、第3位置に位置決めされる
弁体を有する一方、(b) その弁体が前記第1位置へ移動
させられることにより第1油圧アクチュエータおよび第
3油圧アクチュエータへ油圧を出力するとともに第2油
圧アクチュエータへの油圧出力を禁止し、その弁体が前
記第2位置へ移動させられることにより前記第1油圧ア
クチュエータおよび前記第3油圧アクチュエータへの油
圧出力を禁止するとともに前記第2油圧アクチュエータ
へ油圧を出力し、その弁体が前記第3位置へ移動させら
れることにより前記第1油圧アクチュエータおよび前記
第2油圧アクチュエータへ油圧を出力するとともに前記
第3油圧アクチュエータへの油圧出力を禁止する、手動
バルブであって、(c) 前記第1位置に前記弁体が位置決
めされた状態において前記第1油圧アクチュエータおよ
び前記第3油圧アクチュエータに油圧を出力する第1出
力ポートと、(d) 前記第2位置および前記第3位置に前
記弁体が位置決めされた状態において前記第2油圧アク
チュエータに油圧を出力する第2出力ポートと、(e) 前
記第3位置に前記弁体が位置決めされた状態において前
記第1油圧アクチュエータに油圧を出力する第3出力ポ
ートと、を別々に備えていることを特徴とする。
【0009】第4発明は、(a) 手動操作に従って機械的
に移動させられるとともに、その移動方向に順番に設定
された第2位置、第3位置、第4位置に位置決めされる
弁体を有する一方、(b) その弁体が前記第2位置へ移動
させられることにより第1油圧アクチュエータへの油圧
出力を禁止するとともに第2油圧アクチュエータへ油圧
を出力し、その弁体が前記第3位置へ移動させられるこ
とにより前記第1油圧アクチュエータおよび前記第2油
圧アクチュエータへ油圧を出力し、その弁体が前記第4
位置へ移動させられることにより前記第1油圧アクチュ
エータへの油圧出力を禁止するとともに前記第2油圧ア
クチュエータへ油圧を出力する、手動バルブであって、
(c) 前記第2位置、前記第3位置、および前記第4位置
の全部で前記第2油圧アクチュエータへ油圧を出力する
第2出力ポートと、(d) 前記第3位置のみで前記第1油
圧アクチュエータに油圧を出力する第3出力ポートと、
を別々に備えていることを特徴とする。
【0010】第5発明は、第2発明〜第4発明の何れか
の手動バルブにおいて、前記第2出力ポートから出力さ
れた油圧が供給されるとともに、前記第3位置に前記弁
体が位置決めされた状態において前記第3出力ポートと
連通させられる戻しポートを備えていることを特徴とす
る。
【0011】第6発明は、第2発明〜第4発明の何れか
の手動バルブにおいて、前記弁体には、前記第3位置に
その弁体が位置決めされた状態において前記第3出力ポ
ートに油圧を供給する連通穴が設けられていることを特
徴とする。
【0012】第7発明は、第6発明の手動バルブにおい
て、前記弁体はスプールで、前記第2位置および前記第
3位置に前記弁体が位置決めされた状態において前記第
2出力ポートと元圧が供給される供給ポートとを連通さ
せる第1油室と、前記第3位置に前記弁体が位置決めさ
れた状態において前記第3出力ポートと連通させられる
第2油室とを形成するとともに、それ等の第1油室およ
び第2油室を連通するように前記連通穴が設けられてい
ることを特徴とする。
【0013】第8発明は、第1発明〜第4発明の何れか
の手動バルブにおいて、前記弁体は、互いに隣接して略
平行に配設されるとともに一体的に連結され、前記手動
操作に従って機械的に一体的に直線移動させられる一対
のスプールであることを特徴とする。
【0014】
【発明の効果】第1発明では、第1位置および第3位置
で第1油圧アクチュエータに油圧を出力するとともに、
その間の第2位置で第1油圧アクチュエータへの油圧出
力を禁止する場合に、第1位置で油圧を出力する第1出
力ポートと第3位置で油圧を出力する第3出力ポートと
が別々に設けられているため、第2位置で第1油圧アク
チュエータへ油圧が出力されることが手動バルブによっ
て機械的に確実に禁止される。このため、例えば第1位
置、第2位置、および第3位置の全部で第1油圧アクチ
ュエータへ油圧を出力するとともに、第2位置ではレノ
イドバルブなどで第1油圧アクチュエータへの油圧供給
を阻止する場合に比較して、高い信頼性が得られる。
【0015】第2発明、第3発明は、実質的に第1発明
の一実施態様で、第1発明と同様の作用効果が得られ
る。
【0016】第4発明では、第2位置、第3位置、およ
び第4位置の全部で第2油圧アクチュエータへ油圧を出
力するとともに、中間の第3位置のみで第1油圧アクチ
ュエータに油圧を出力する場合に、第2位置、第3位
置、および第4位置の全部で第2油圧アクチュエータへ
油圧を出力する第2出力ポートと第3位置のみで第1油
圧アクチュエータに油圧を出力する第3出力ポートとが
別々に設けられているため、第2位置および第4位置で
第1油圧アクチュエータへ油圧が出力されることが手動
バルブによって機械的に確実に禁止される。このため、
例えば第2出力ポートの出力油圧を第1油圧アクチュエ
ータおよび第2油圧アクチュエータの両方へ導くととも
に、第2位置および第4位置ではレノイドバルブなどで
第1油圧アクチュエータへの油圧供給を阻止する場合に
比較して、高い信頼性が得られる。
【0017】第5発明では、第2出力ポートから出力さ
れた油圧が戻しポートに戻され、第3位置では、その戻
しポートへ供給された油圧に基づいて第3出力ポートか
ら第1油圧アクチュエータに油圧が出力されるため、第
3出力ポートに対して元圧を供給する供給ポートを別個
に設ける場合に比較して、例えばスプール弁の場合には
軸方向寸法を短縮できるなど、バルブをコンパクトに構
成できる。
【0018】第6発明では、第3位置で第3出力ポート
に油圧を供給する連通穴が弁体に設けられているため、
第5発明と同様にバルブのコンパクト化を図ることがで
きる。第7発明は、第6発明の一実施態様で、第1油室
および第2油室を形成し、それ等を連通するように連通
穴が設けられるため、軸方向寸法を一層短縮できる。な
お、この第6発明、第7発明は、第5発明に比べて高い
加工精度が必要でコスト高になるとともに、シール箇所
が多くなる。また、貫通穴を形成する分だけ弁体が大き
くなる。
【0019】第8発明は、互いに隣接して略平行に一対
のスプールを設けて連動させるようにした場合で、バル
ブの軸方向寸法を最も短縮化できる。但し、上記第5発
明〜第7発明に比較して部品点数が増加する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明は、シフトレバー等のシフ
ト操作部材の操作に従って機械的に切り換えられる車両
用の手動バルブに好適に適用され、例えば前記第1位置
は前進走行を行うDレンジ等の前進位置で、第2位置は
動力伝達を遮断するとともに充電などを行うNレンジ等
のニュートラル位置で、第3位置は後進走行を行うRレ
ンジ等の後進位置で、第4位置はPレンジ等のパーキン
グ位置などである。また、油圧アクチュエータは、動力
伝達状態(走行モードなど)を変更する油圧式摩擦係合
装置などで、遊星歯車装置などの歯車式の合成分配装置
の回転要素間や、回転要素と動力源との間、或いは回転
要素と出力部材との間などに配設される油圧式の摩擦ク
ラッチや、回転要素と位置固定のケースとの間に配設さ
れる油圧式の摩擦ブレーキなどである。
【0021】具体的には、例えば(a) サンギヤにエンジ
ンが連結されるとともにキャリアにモータジェネレータ
が連結されたダブルピニオン型の遊星歯車装置と、(b)
その遊星歯車装置のリングギヤをケースに連結する油圧
式摩擦係合式の第1ブレーキB1と、(c) 前記キャリア
を出力部材に連結する油圧式摩擦係合式の第1クラッチ
C1と、(d) 前記リングギヤを前記出力部材に連結する
油圧式摩擦係合式の第2クラッチC2と、(e) 運転者に
よってシフトレバー等のシフト操作部材が操作されるこ
とにより、一直線上に設定された前進位置(第1位
置)、ニュートラル位置(第2位置)、後進位置(第3
位置)、およびパーキング位置(第4位置)へスプール
が一直線に移動させられることにより、前記第1ブレー
キB1およびクラッチC1、C2に対する油圧の供給状
態を切り換える手動バルブと、を有するハイブリッド型
の車両に好適に適用され、手動バルブは、前記前進位置
ではクラッチC1およびC2へ油圧を出力するとともに
第1ブレーキB1への油圧出力を禁止し、前記ニュート
ラル位置ではクラッチC1およびC2への油圧出力を禁
止するとともに第1ブレーキB1へ油圧を出力し、後進
位置では第1クラッチC1および第1ブレーキB1へ油
圧を出力するとともに第2クラッチC2への油圧出力を
禁止し、パーキング位置ではクラッチC1およびC2へ
の油圧出力を禁止するとともに第1ブレーキB1へ油圧
を出力するように構成される。第1クラッチC1は第1
油圧アクチュエータで、第2クラッチC2は第3油圧ア
クチュエータで、第1ブレーキB1は第2油圧アクチュ
エータに相当する。
【0022】手動バルブとしては、スプールを有するス
プール弁が適当であるが、ロータリ弁等の他のバルブを
採用することもできる。
【0023】第2発明、第3発明では、第1出力ポート
から出力された油圧、および第3出力ポートから出力さ
れた油圧が共に第1油圧アクチュエータに供給されるた
め、一方の油圧が択一的に供給されるように他方への流
出を阻止するシャトル弁或いは逆止弁を設けることが望
ましい。なお、油圧の供給を禁止するものではないた
め、ソレノイド弁などで油路を切り換えるようにしても
良い。
【0024】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明が適用されたハイブリ
ッド駆動装置10を説明する概略構成図で、図2は変速
機12を含む骨子図であり、このハイブリッド駆動装置
10は、燃料の燃焼で動力を発生するエンジン14、電
動モータおよびジェネレータとして用いられるモータジ
ェネレータ16、およびダブルピニオン型の遊星歯車装
置18を備えて構成されている。遊星歯車装置18のサ
ンギヤ18sにはエンジン14が連結され、キャリア1
8cにはモータジェネレータ16が連結され、リングギ
ヤ18rは第1ブレーキB1を介してケース20に連結
されるようになっている。また、キャリア18cは第1
クラッチC1を介して変速機12の入力軸22に連結さ
れ、リングギヤ18rは第2クラッチC2を介して入力
軸22に連結されるようになっている。遊星歯車装置1
8は歯車式の合成分配装置に相当する。また、変速機1
2の入力軸22は出力部材に相当する。
【0025】上記クラッチC1、C2および第1ブレー
キB1は、何れも油圧によって摩擦係合させられる湿式
多板式の油圧式摩擦係合装置で、油圧制御回路24から
供給される作動油によって摩擦係合させられるようにな
っている。図3は、油圧制御回路24の要部を示す図
で、電動ポンプを含む電動式油圧発生装置26で発生さ
せられた元圧PCが、マニュアルバルブ28を介してシ
フトレバー30(図1参照)の操作レンジに応じて各ク
ラッチC1、C2、ブレーキB1へ供給されるようにな
っている。シフトレバー30は、運転者によって操作さ
れるシフト操作部材で、本実施例では「B」、「D」、
「N」、「R」、「P」の5つのレンジに選択操作され
るようになっており、マニュアルバルブ28のスプール
29はケーブルやリンク等を介してシフトレバー30に
連結され、そのシフトレバー30の操作に従って機械的
に一直線方向へ移動させられることにより、油路を切り
換えるようになっている。シフトレバー30は、例えば
車両の前後方向へスライド乃至は回動操作されるもの
で、手前側すなわち車両後方側から前方へ向かって
「B」、「D」、「N」、「R」、「P」の各レンジが
設定されている。
【0026】「B」レンジは、前進走行時に変速機12
のダウンシフトなどにより比較的大きな動力源ブレーキ
が発生させられる操作レンジで、「D」レンジは前進走
行する操作レンジであり、これ等の操作レンジでは第1
出力ポート28aからクラッチC1およびC2へ元圧P
Cが供給される。第1クラッチC1へは、シャトル弁3
1を介して元圧PCが供給されるようになっている。
「N」レンジは動力源からの動力伝達を遮断する操作レ
ンジで、「R」レンジは後進走行する操作レンジで、
「P」レンジは動力源からの動力伝達を遮断するととも
に図示しないパーキングロック装置により機械的に駆動
輪の回転を阻止する操作レンジであり、これ等の操作レ
ンジでは第2出力ポート28bから第1ブレーキB1へ
元圧PCが供給される。第2出力ポート28bから出力
された元圧PCは、戻し油路90を経て戻しポート28
cへも入力され、上記「R」レンジでは、その戻しポー
ト28cから第3出力ポート28dを経てシャトル弁3
1から第1クラッチC1へ元圧PCが供給されるように
なっている。スプール29は、「R」レンジでのみ戻し
ポート28cと第3出力ポート28dとを連通させる第
1油室92と、「B」および「D」レンジで元圧PCが
供給される供給ポート28xと第1出力ポート28aと
を連通させ、「N」、「R」、および「P」レンジで供
給ポート28xと第2出力ポート28bとを連通させる
第2油室94とを形成するようになっている。なお、
「EX」はドレーンポートである。
【0027】クラッチC1、C2、およびブレーキB1
には、それぞれコントロール弁32、34、36が設け
られ、それ等の油圧PC1、PC2、PB1が制御されるよう
になっている。クラッチC1の油圧PC1についてはON
−OFF弁38によって調圧され、クラッチC2および
ブレーキB1についてはリニアソレノイド弁40によっ
て調圧されるようになっている。
【0028】そして、上記クラッチC1、C2、および
ブレーキB1の作動状態に応じて、図4に示す各走行モ
ードが成立させられる。すなわち、「B」レンジまたは
「D」レンジでは、「ETCモード」、「直結モー
ド」、「モータ走行モード(前進)」の何れかが成立さ
せられ、「ETCモード」では、第2クラッチC2を係
合するとともに第1クラッチC1および第1ブレーキB
1を開放した状態で、エンジン14およびモータジェネ
レータ16を共に作動させて車両を前進走行させる。
「直結モード」では、クラッチC1、C2を係合すると
ともに第1ブレーキB1を開放した状態で、エンジン1
4を作動させて車両を前進走行させる。また、「モータ
走行モード(前進)」では、第1クラッチC1を係合す
るとともに第2クラッチC2および第1ブレーキB1を
開放した状態で、モータジェネレータ16を作動させて
車両を前進走行させる。「ETCモード」は電気トルコ
ンモードでエンジン・モータ走行モードに相当し、「直
結モード」はエンジン直結モードに相当する。
【0029】図5は、上記前進モードにおける遊星歯車
装置18の作動状態を示す共線図で、「S」はサンギヤ
18s、「R」はリングギヤ18r、「C」はキャリア
18cを表しているとともに、それ等の間隔はギヤ比ρ
(=サンギヤ18sの歯数/リングギヤ18rの歯数)
によって定まる。具体的には、「S」と「C」の間隔を
1とすると、「R」と「C」の間隔がρになり、本実施
例ではρが0.6程度である。また、(a) のETCモー
ドにおけるトルク比は、エンジントルクTe:CVT入
力軸トルクTin:モータトルクTm=ρ:1:1−ρで
あり、モータトルクTmはエンジントルクTeより小さ
くて済むとともに、定常状態ではそれ等のモータトルク
TmおよびエンジントルクTeを加算したトルクがCV
T入力軸トルクTinになる。CVTは無段変速機の意味
であり、本実施例では変速機12としてベルト式無段変
速機が設けられている。
【0030】図4に戻って、「N」レンジまたは「P」
レンジでは、「ニュートラル」または「充電・Eng始
動モード」の何れかが成立させられ、「ニュートラル」
ではクラッチC1、C2および第1ブレーキB1の何れ
も開放する。「充電・Eng始動モード」では、クラッ
チC1、C2を開放するとともに第1ブレーキB1を係
合し、モータジェネレータ16を逆回転させてエンジン
14を始動したり、エンジン14により遊星歯車装置1
8を介してモータジェネレータ16を回転駆動するとと
もにモータジェネレータ16を回生制御して発電し、バ
ッテリ42(図1参照)を充電したりする。
【0031】「R」レンジでは、「モータ走行モード
(後進)」または「フリクション走行モード」が成立さ
せられ、「モータ走行モード(後進)」では、第1クラ
ッチC1を係合するとともに第2クラッチC2および第
1ブレーキB1を開放した状態で、モータジェネレータ
16を逆方向へ回転駆動してキャリア18c更には入力
軸22を逆回転させることにより車両を後進走行させ
る。「フリクション走行モード」は、上記「モータ走行
モード(後進)」での後進走行時にアシスト要求が出た
場合に実行されるもので、エンジン14を始動してサン
ギヤ18sを正方向へ回転させるとともに、そのサンギ
ヤ18sの回転に伴ってリングギヤ18rが正方向へ回
転させられている状態で、第1ブレーキB1をスリップ
係合させてそのリングギヤ18rの回転を制限すること
により、キャリア18cに逆方向の回転力を作用させて
後進走行をアシストするものである。
【0032】前記変速機12はベルト式無段変速機で、
その出力軸44からカウンタ歯車46を経て差動装置4
8のリングギヤ50に動力が伝達され、その差動装置4
8により左右の駆動輪52に動力が分配される。
【0033】本実施例のハイブリッド駆動装置10は、
図1に示すHVECU60によって制御されるようにな
っている。HVECU60は、CPU、RAM、ROM
等を備えていて、RAMの一時記憶機能を利用しつつR
OMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を実
行することにより、電子スロットルECU62、エンジ
ンECU64、M/GECU66、T/MECU68、
前記油圧制御回路24のON−OFF弁38、リニアソ
レノイド弁40、エンジン14のスタータ70などを制
御する。電子スロットルECU62はエンジン14の電
子スロットル弁72を開閉制御するもので、エンジンE
CU64はエンジン14の燃料噴射量や可変バルブタイ
ミング機構、点火時期などによりエンジン出力を制御す
るもので、M/GECU66はインバータ74を介して
モータジェネレータ16の力行トルクや回生制動トルク
等を制御するもので、T/MECU68は変速機12の
変速比γ(=入力軸回転速度Nin/出力軸回転速度Nou
t )やベルト張力などを制御するものである。前記油圧
制御回路24は、変速機12の変速比γやベルト張力を
制御するための回路を備えている。スタータ70は電動
モータで、モータ軸に設けられたピニオンをエンジン1
4のフライホイール等に設けられたリングギヤに噛み合
わせてエンジン14をクランキングするものである。
【0034】上記HVECU60には、アクセル操作量
センサ76からアクセル操作部材としてのアクセルペダ
ル78の操作量θacを表す信号が供給されるとともに、
シフトポジションセンサ80からシフトレバー30の操
作レンジ(シフトポジション)を表す信号が供給され
る。また、エンジン回転速度センサ82、モータ回転速
度センサ84、入力軸回転速度センサ86、出力軸回転
速度センサ88から、それぞれエンジン回転速度(回転
数)Ne、モータ回転速度(回転数)Nm、入力軸回転
速度(入力軸22の回転速度)Nin、出力軸回転速度
(出力軸44の回転速度)Nout を表す信号がそれぞれ
供給される。出力軸回転速度Nout は車速Vに対応す
る。この他、バッテリ42の蓄電量SOCなど、運転状
態を表す種々の信号が供給されるようになっている。蓄
電量SOCは単にバッテリ電圧であっても良いが、充放
電量を逐次積算して求めるようにしても良い。バッテリ
42は蓄電装置に相当する。
【0035】そして、かかるHVECU60は、基本的
に図6に示す各機能を備えていて、前記図4の走行モー
ドを実施するようになっている。図6のETCモード制
御手段100は「ETCモード」を実施するもので、直
結モード制御手段102は「直結モード」を実施するも
ので、モータ前進手段104は「モータ走行モード(前
進)」を実施するもので、充電制御手段106は「充電
・Eng始動モード」を実施するもので、モータ後進手
段108は「モータ走行モード(後進)」を実施するも
ので、エンジンアシスト後進手段110は「フリクショ
ン走行モード」を実施するものであり、ETCモード制
御手段100および直結モード制御手段102はエンジ
ン前進手段112を構成している。また、モード判定手
段114は、アクセル操作量θacや車速V(出力軸回転
速度Nout )、蓄電量SOC、シフトレバー30のシフ
トポジション等に基づいて走行モードを判定し、その判
定した走行モードで運転が行われるように上記各手段を
切り換える。
【0036】ここで、前記マニュアルバルブ28は手動
バルブに相当するもので、本実施例ではスプール弁であ
り、弁体としてのスプール29はシフトレバー30の操
作に従って機械的に軸方向へ直線移動させられ、「B」
および「D」レンジの時のスプール29の位置すなわち
前進位置は第1位置で、「N」レンジの時のスプール2
9の位置すなわちニュートラル位置は第2位置で、
「R」レンジの時のスプール29の位置すなわち後進位
置は第3位置で、「P」レンジの時のスプール29の位
置すなわちパーキング位置は第4位置である。また、図
7は、上記各レンジにおける油圧の供給状態を示す概略
図で、第1位置である「B」および「D」レンジではク
ラッチC1およびC2へ油圧を出力するとともに第1ブ
レーキB1への油圧出力が禁止され、第2位置である
「N」レンジでは第1ブレーキB1へ油圧を出力すると
ともにクラッチC1およびC2への油圧出力が禁止さ
れ、第3位置である「R」レンジでは第1クラッチC1
および第1ブレーキB1へ油圧を出力するとともに第2
クラッチC2への油圧出力が禁止され、第4位置である
「P」レンジでは第1ブレーキB1へ油圧を出力すると
ともにクラッチC1およびC2への油圧出力が禁止され
る。第1クラッチC1は第1油圧アクチュエータで、第
1ブレーキB1は第2油圧アクチュエータで、第2クラ
ッチC2は第3油圧アクチュエータに相当する。
【0037】このように「B」および「D」の前進走行
時には、第1ブレーキB1への油圧供給がマニュアルバ
ルブ28によって機械的に阻止されるため、第1ブレー
キB1の係合によるインターロック等が確実に防止され
る。動力伝達を遮断する「N」および「P」レンジで
は、クラッチC1およびC2への油圧供給がマニュアル
バルブ28によって機械的に阻止されるため、それ等が
係合してエンジン14やモータジェネレータ16の出力
が伝達され、駆動力が発生することが確実に防止され
る。また、後進走行のRレンジでは、第2クラッチC2
への油圧供給がマニュアルバルブ28によって機械的に
阻止されるため、第2クラッチC2の係合によるインタ
ーロック等が確実に防止される。
【0038】すなわち、本実施例のマニュアルバルブ2
8は、「D」レンジおよび「R」レンジで第1クラッチ
C1に油圧を出力するとともに、その間の「N」レンジ
で第1クラッチC1への油圧出力を禁止する場合に、
「D」レンジで油圧を出力する第1出力ポート28aと
「R」レンジで油圧を出力する第3出力ポート28dと
が別々に設けられているため、「N」レンジで第1クラ
ッチC1へ油圧が出力されることがマニュアルバルブ2
8によって機械的に確実に阻止されるのである。このた
め、例えば「D」、「N」、および「R」レンジの全部
で第1クラッチC1ヘ油圧を出力するとともに、「N」
レンジではON−OFF弁38によりコントロール弁3
2を切り換えて第1クラッチC1への油圧供給を遮断し
てその第1クラッチC1を開放する場合に比較して、高
い信頼性が得られる。
【0039】また、「N」、「R」、および「P」レン
ジの全部で第1ブレーキB1へ油圧を出力するととも
に、中間の「R」レンジでのみ第1クラッチC1に油圧
を出力する場合に、「N」、「R」、および「P」レン
ジの全部で第1ブレーキB1へ油圧を出力する第2出力
ポート28bと「R」レンジのみで第1クラッチC1に
油圧を出力する第3出力ポート28dとが別々に設けら
れているため、「N」および「P」レンジで第1クラッ
チC1へ油圧が出力されることがマニュアルバルブ28
によって機械的に確実に阻止されるのである。このた
め、例えば第2出力ポート28bの出力油圧を第1クラ
ッチC1および第1ブレーキB1の両方へ導くととも
に、「N」および「P」レンジではON−OFF弁38
によりコントロール弁32を切り換えて第1クラッチC
1への油圧供給を遮断してその第1クラッチC1を開放
する場合に比較して、高い信頼性が得られる。
【0040】また、本実施例では第2出力ポート28b
から出力された油圧が戻し油路90から戻しポート28
cに戻され、「R」レンジでは、その戻しポート28c
が第1油室92を介して第3出力ポート28dと連通さ
せられて、その第3出力ポート28dから第1クラッチ
C1に油圧が出力されるため、第3出力ポート28dに
対して元圧PCを供給する供給ポートを別個に設ける場
合に比較して、マニュアルバルブ28の軸方向寸法を短
縮してコンパクトに構成できる。
【0041】図8のマニュアルバルブ120は、シフト
レバー30の操作レンジとして「B」レンジが無い場合
のもので、その分だけ軸方向寸法が短い点が異なるだけ
で、前記マニュアルバルブ28と実質的に同じであり、
同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0042】図9のマニュアルバルブ122は、互いに
隣接して略平行に配設されるとともに連結機構124を
介して軸方向の相対移動不能に機械的に連結され、前記
シフトレバー30のシフト操作に従って機械的に軸方向
へ略一体的に直線移動させられる一対のスプール12
6、128を備えており、図11に示すように、前記マ
ニュアルバルブ28の代わりに前記油圧制御回路24に
配設されて使用される。一方のスプール126は、供給
ポート126xに供給された元圧PCを、「B」および
「D」レンジでは第1出力ポート126aから第2クラ
ッチC2に出力し、「N」、「R」、および「P」レン
ジでは第2出力ポート126bから第1ブレーキB1に
出力するように切り換える。また、スプール128は、
供給ポート128xに供給された元圧PCを、「B」お
よび「D」レンジでは第1出力ポート128aから第1
クラッチC1に出力し、「R」レンジでは第3出力ポー
ト128dから第1クラッチC1に出力するように切り
換える。スプール126は、「B」および「D」レンジ
で第1出力ポート126aと供給ポート126xとを連
通させ、「N」、「R」、および「P」レンジで第2出
力ポート126bと供給ポート126xとを連通させる
油室127を形成している一方、スプール128は、
「B」および「D」レンジで第1出力ポート128aと
供給ポート128xとを連通させ、「R」レンジのみで
第3出力ポート128dと供給ポート128xとを連通
させる油室129を形成するようになっている。
【0043】このようなマニュアルバルブ122におい
ても、前記マニュアルバルブ28の場合と同様の作用効
果が得られる。また、マニュアルバルブ28に比較し
て、部品点数が増加するものの軸方向寸法を更に短縮す
ることができる。なお、第1出力ポート126aおよび
128aの何れか一方を用いて、クラッチC1およびC
2の両方に油圧を供給することにより、他方の出力ポー
トを省略することが可能である。
【0044】図10のマニュアルバルブ130は、シフ
トレバー30の操作レンジとして「B」レンジが無い場
合のもので、その分だけ軸方向寸法が短い点が異なるだ
けで、前記マニュアルバルブ122と実質的に同じであ
り、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0045】図12のマニュアルバルブ132は、図1
4に示すように、前記マニュアルバルブ28の代わりに
前記油圧制御回路24に配設されて使用されるもので、
前記シフトレバー30のシフト操作に従って機械的に軸
方向へ直線移動させられるスプール134を備えてい
る。スプール134は、供給ポート132xに供給され
た元圧PCを、「B」および「D」レンジでは第1出力
ポート132aからクラッチC1およびC2に出力し、
「N」、「R」、および「P」レンジでは第2出力ポー
ト132bから第1ブレーキB1に出力し、「R」レン
ジでは第3出力ポート132dから第1クラッチC1に
出力するように切り換える。また、このスプール134
は、「N」、「R」、および「P」レンジにスプール1
34が位置決めされた状態において第2出力ポート13
2bと供給ポート132xとを連通させる第1油室13
6と、「R」レンジにスプール134が位置決めされた
状態においてのみ第3出力ポート132dと連通させら
れる第2油室138とを形成するとともに、それらの第
1油室136および第2油室138を連通するように連
通穴140が軸方向に設けられている。この連通穴14
0は、スプール134の一端部(図12における上端)
から設けられたもので、その開口部は埋設部材142に
よって閉塞されている。なお、第1油室136は、
「B」および「D」レンジにスプール134が位置決め
された状態において第1出力ポート132aと供給ポー
ト132xとを連通させるようになっている。
【0046】このようなマニュアルバルブ132におい
ても、前記マニュアルバルブ28の場合と同様の作用効
果が得られる。また、第1油室136および第2油室1
38を形成するとともに、それ等を連通する連通穴14
0を設けて、「R」レンジでは、第1油室136から貫
通穴140を経て第2油室138に供給された油圧が第
3出力ポート132dから第1クラッチC1に出力され
るため、第3出力ポート132dに対して元圧PCを供
給する供給ポートを別個に設ける場合に比較して、マニ
ュアルバルブ132の軸方向寸法を短縮してコンパクト
に構成できる。なお、前記マニュアルバルブ28に比べ
て高い加工精度が必要でコスト高になるとともに、シー
ル箇所が多くなって軸方向寸法が多少長くなる。また、
貫通穴140を形成する分だけスプール134の径寸法
が大きくなる。
【0047】図13のマニュアルバルブ144は、シフ
トレバー30の操作レンジとして「B」レンジが無い場
合のもので、その分だけ軸方向寸法が短い点が異なるだ
けで、前記マニュアルバルブ132と実質的に同じであ
り、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0048】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたハイブリッド駆動装置を説
明する概略構成図である。
【図2】図1のハイブリッド駆動装置の動力伝達系を示
す骨子図である。
【図3】図1の油圧制御回路の一部を示す回路図であ
る。
【図4】図1のハイブリッド駆動装置において成立させ
られる幾つかの走行モードと、クラッチおよびブレーキ
の作動状態との関係を説明する図である。
【図5】図4のETCモード、直結モード、およびモー
タ走行モード(前進)における遊星歯車装置の各回転要
素の回転速度の関係を示す共線図である。
【図6】図1のHVECUが備えている幾つかの機能を
示すブロック線図である。
【図7】シフトレバーによって切り換えられるマニュア
ルバルブの各レンジにおける油圧の供給状態を説明する
概略図である。
【図8】「B」レンジを備えていない場合のマニュアル
バルブであって、図3のマニュアルバルブに対応するも
のを示す図である。
【図9】図3のマニュアルバルブの別の例を示す図であ
る。
【図10】「B」レンジを備えていない場合のマニュア
ルバルブであって、図9のマニュアルバルブに対応する
ものを示す図である。
【図11】図9のマニュアルバルブが図3のマニュアル
バルブの代わりに用いられた場合の回路図である。
【図12】図3のマニュアルバルブの更に別の例を示す
図である。
【図13】「B」レンジを備えていない場合のマニュア
ルバルブであって、図12のマニュアルバルブに対応す
るものを示す図である。
【図14】図12のマニュアルバルブが図3のマニュア
ルバルブの代わりに用いられた場合の回路図である。
【符号の説明】
28、120、122、130、132、144:マニ
ュアルバルブ 28a、126a、128a、132
a:第1出力ポート 28b、126b、132b:
第2出力ポート 28c:戻しポート 28d、1
28d、132d:第3出力ポート 28x、126
x、128x、132x:供給ポート 29、126、128、134:スプール(弁体)
136:第1油室 138:第2油室 140:連通穴 D:第1位置 N:第2位置 R:第3位置
P:第4位置 C1:第1クラッチ(第1油圧アクチュエータ) C2:第2クラッチ(第3油圧アクチュエータ) B1:第1ブレーキ(第2油圧アクチュエータ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 真一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 長田 知恵 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3H056 BB47 CD02 GG11 3J052 AA07 AA09 BB01 BB11 DA06 FB06 FB27 HA02 HA11 3J067 AB11 AC12 AC23 DB13 DB18 FB83 FB90

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手動操作に従って機械的に移動させられ
    るとともに、該移動方向に順番に設定された第1位置、
    第2位置、第3位置に位置決めされる弁体を有する一
    方、 該弁体が前記第1位置へ移動させられることにより第1
    油圧アクチュエータへ油圧を出力し、該弁体が前記第2
    位置へ移動させられることにより前記第1油圧アクチュ
    エータへの油圧出力を禁止し、該弁体が前記第3位置へ
    移動させられることにより前記第1油圧アクチュエータ
    へ油圧を出力する、 手動バルブであって、 前記第1位置に前記弁体が位置決めされた状態において
    前記第1油圧アクチュエータに油圧を出力する第1出力
    ポートと、 前記第3位置に前記弁体が位置決めされた状態において
    前記第1油圧アクチュエータに油圧を出力する第3出力
    ポートと、 を別々に備えていることを特徴とする手動バルブ。
  2. 【請求項2】 手動操作に従って機械的に移動させられ
    るとともに、該移動方向に順番に設定された第1位置、
    第2位置、第3位置に位置決めされる弁体を有する一
    方、 該弁体が前記第1位置へ移動させられることにより第1
    油圧アクチュエータへ油圧を出力するとともに第2油圧
    アクチュエータへの油圧出力を禁止し、該弁体が前記第
    2位置へ移動させられることにより前記第1油圧アクチ
    ュエータへの油圧出力を禁止するとともに前記第2油圧
    アクチュエータへ油圧を出力し、該弁体が前記第3位置
    へ移動させられることにより前記第1油圧アクチュエー
    タおよび前記第2油圧アクチュエータへ油圧を出力す
    る、 手動バルブであって、 前記第1位置に前記弁体が位置決めされた状態において
    前記第1油圧アクチュエータに油圧を出力する第1出力
    ポートと、 前記第2位置および前記第3位置に前記弁体が位置決め
    された状態において前記第2油圧アクチュエータに油圧
    を出力する第2出力ポートと、 前記第3位置に前記弁体が位置決めされた状態において
    前記第1油圧アクチュエータに油圧を出力する第3出力
    ポートと、 を別々に備えていることを特徴とする手動バルブ。
  3. 【請求項3】 手動操作に従って機械的に移動させられ
    るとともに、該移動方向に順番に設定された第1位置、
    第2位置、第3位置に位置決めされる弁体を有する一
    方、 該弁体が前記第1位置へ移動させられることにより第1
    油圧アクチュエータおよび第3油圧アクチュエータへ油
    圧を出力するとともに第2油圧アクチュエータへの油圧
    出力を禁止し、該弁体が前記第2位置へ移動させられる
    ことにより前記第1油圧アクチュエータおよび前記第3
    油圧アクチュエータへの油圧出力を禁止するとともに前
    記第2油圧アクチュエータへ油圧を出力し、該弁体が前
    記第3位置へ移動させられることにより前記第1油圧ア
    クチュエータおよび前記第2油圧アクチュエータへ油圧
    を出力するとともに前記第3油圧アクチュエータへの油
    圧出力を禁止する、 手動バルブであって、 前記第1位置に前記弁体が位置決めされた状態において
    前記第1油圧アクチュエータおよび前記第3油圧アクチ
    ュエータに油圧を出力する第1出力ポートと、 前記第2位置および前記第3位置に前記弁体が位置決め
    された状態において前記第2油圧アクチュエータに油圧
    を出力する第2出力ポートと、 前記第3位置に前記弁体が位置決めされた状態において
    前記第1油圧アクチュエータに油圧を出力する第3出力
    ポートと、 を別々に備えていることを特徴とする手動バルブ。
  4. 【請求項4】 手動操作に従って機械的に移動させられ
    るとともに、該移動方向に順番に設定された第2位置、
    第3位置、第4位置に位置決めされる弁体を有する一
    方、 該弁体が前記第2位置へ移動させられることにより第1
    油圧アクチュエータへの油圧出力を禁止するとともに第
    2油圧アクチュエータへ油圧を出力し、該弁体が前記第
    3位置へ移動させられることにより前記第1油圧アクチ
    ュエータおよび前記第2油圧アクチュエータへ油圧を出
    力し、該弁体が前記第4位置へ移動させられることによ
    り前記第1油圧アクチュエータへの油圧出力を禁止する
    とともに前記第2油圧アクチュエータへ油圧を出力す
    る、 手動バルブであって、 前記第2位置、前記第3位置、および前記第4位置の全
    部で前記第2油圧アクチュエータへ油圧を出力する第2
    出力ポートと、 前記第3位置のみで前記第1油圧アクチュエータに油圧
    を出力する第3出力ポートと、 を別々に備えていることを特徴とする手動バルブ。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4の何れか1項に記載の手動
    バルブにおいて、 前記第2出力ポートから出力された油圧が供給されると
    ともに、前記第3位置に前記弁体が位置決めされた状態
    において前記第3出力ポートと連通させられる戻しポー
    トを備えていることを特徴とする手動バルブ。
  6. 【請求項6】 請求項2〜4の何れか1項に記載の手動
    バルブにおいて、 前記弁体には、前記第3位置に該弁体が位置決めされた
    状態において前記第3出力ポートに油圧を供給する連通
    穴が設けられていることを特徴とする手動バルブ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の手動バルブにおいて、 前記弁体はスプールで、前記第2位置および前記第3位
    置に前記弁体が位置決めされた状態において前記第2出
    力ポートと元圧が供給される供給ポートとを連通させる
    第1油室と、前記第3位置に前記弁体が位置決めされた
    状態において前記第3出力ポートと連通させられる第2
    油室とを形成するとともに、該第1油室および該第2油
    室を連通するように前記連通穴が設けられていることを
    特徴とする手動バルブ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4の何れか1項に記載の手動
    バルブにおいて、 前記弁体は、互いに隣接して略平行に配設されるととも
    に一体的に連結され、前記手動操作に従って機械的に一
    体的に直線移動させられる一対のスプールであることを
    特徴とする手動バルブ。
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KR100830251B1 (ko) * 2002-06-20 2008-05-16 인텔 코오퍼레이션 이동 장치의 음성 인식 개선
CN105987148A (zh) * 2015-03-20 2016-10-05 丰田自动车株式会社 用于车辆的自动变速器

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