JP2001106520A - 活性炭成形物の製造方法 - Google Patents

活性炭成形物の製造方法

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JP2001106520A JP32154199A JP32154199A JP2001106520A JP 2001106520 A JP2001106520 A JP 2001106520A JP 32154199 A JP32154199 A JP 32154199A JP 32154199 A JP32154199 A JP 32154199A JP 2001106520 A JP2001106520 A JP 2001106520A
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molding
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Katsunobu Demura
克宣 出村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】活性炭の機能を損なうことなく,粒状,小片状
などの活性炭粒子を結合材で結合し固化させた活性炭成
形物の製造方法を提供する。 【解決手段】再乳化形粉末樹脂と起泡剤を用いて,粒
状,小片状などの活性炭粒子を結合して固化させ活性炭
成形物を製造する。ここで,活性炭粒子と再乳化形粉末
樹脂を混合して粉体混合物を得ておき,水に起泡剤を添
加して練り混ぜて気泡を発生させる。次に,粉体混合物
と気泡を混合して活性炭組成物を得て成形し,乾燥状態
で水分を蒸発させて活性炭成形物を製造する。起泡剤に
より発生した気泡膜中に水分が包含されており,再乳化
形粉末樹脂が気泡と接触することによってその樹脂粒子
表層部のみが乳化した状態になり活性炭を結合する。し
たがって,再乳化形粉末樹脂がエマルションの状態にま
で乳化しないので活性炭の細孔を塞ぐことが無く,活性
炭の機能を維持した状態で活性炭粒子を結合して成形体
を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は,再乳化形粉末樹脂を結
合材とする活性炭成形物およびその製造方法に関する。
【従来の技術】従来から,活性炭は脱臭効果や水質浄化
効果を期待して用いられている。また,木材や竹材など
を炭化して活性炭として用いることも行われている。さ
らには,近年の産業廃棄物の有効利用として,例えば,
し尿汚泥,家畜糞,コーヒー絞り粕などを炭化して,活
性炭として利用する技術が開発されている。しかしなが
ら,これらの活性炭は粒状や小片状であるなど,不定形
な形状を有しており,目的に応じた定形の成形物として
用いることができず,何らかの容器に詰めて使用する必
要がある。また,定形の原料を炭化することによって,
活性炭成形物を得ることもできるが,その形状が大型の
場合には,大型の炭化炉が必要となり,この製造方法で
は,活性炭成形物の寸法が限定されることになる。一
方,粒状,小片状などの活性炭粒子を何らかの結合材で
結合して成形体を得るには,その製造時に活性炭の細孔
を塞ぐことなく結合する必要があるが,活性炭の持つ物
質吸収機能によって結合材が吸収され,細孔を塞ぐこと
なく活性炭を結合する技術は開発されていない。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,粒状,小片
状などの活性炭粒子をその細孔を塞ぐことなく結合得る
製造技術を開発し,活性炭の基本的機能を維持する活性
炭成形物を提供することを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は,上記課題を
解決するため鋭意検討を行った結果,再乳化形粉末樹脂
を結合材とし,その製造に際して,起泡剤を用いること
によって,活性炭の基本的性能を低下させることなく成
形物を得る技術を見出し,本発明を完成するに至った。
【0004】請求項1記載の発明によれば,様々な形状
および寸法の活性炭成形物が容易に提供でき,産業廃棄
物などを原料とする粒状,小片状などの活性炭を有効に
利用できる。
【0005】請求項2記載の発明は,再乳化形粉末樹脂
をエマルションの状態にまで乳化させないことを特徴と
する。
【0006】再乳化形粉末樹脂は水と混合することによ
ってエマルションの状態になる。エマルションの状態と
はポリマーの微粒子が水に分散した溶液状態にある。再
乳化形粉末樹脂を結合材や接着剤として使用する場合に
は,溶液中のポリマー微粒子の濃度が40〜60%程度
になるように水と混合して使用する。その硬化は,溶液
中の水分が蒸発してポリマー微粒子が融着し,ポリマー
フィルムを形成することによるものである。したがっ
て,再乳化形粉末樹脂をエマルションの状態にまで乳化
させた場合には,これと活性炭を混合すれば,活性炭粒
子の表面はポリマーフィルムで覆われ,活性炭の細孔が
塞がれてしまう。この請求項2記載の発明によれば,少
量の水との混合では,再乳化形粉末樹脂はエマルション
の状態まで乳化しないので,活性炭の細孔を樹脂で塞ぐ
ことが妨げられる。また,再乳化形粉末樹脂は,混合す
る少量の水によってその表層部がわずかに乳化するの
で,活性炭粒子を結合することができる。
【0007】請求項3記載の発明は,少量の水を気泡膜
の中に包含させた状態で再乳化形粉末樹脂と接触させる
ことを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明によれば,水は気泡膜
の状態で再乳化形粉末樹脂に接触するため,再乳化形粉
末樹脂がエマルションの状態になるほどの十分な水を供
給することができず,その表層部のみが乳化して結合材
となるため,乳化した樹脂が活性炭の全表層部を被覆す
ることおよびその細孔を充填することを防止できる。し
たがって,活性炭組成物が硬化して成形物となった後に
おいても,活性炭の有する基本的性能を維持することが
できる。
【0009】請求項4記載の発明は,活性炭成形物の内
部および表層部に透気性のメッシュ材料や紙を配置し
て,成形物を補強することを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明によれば,活性炭粒子
が点接着されることによる成形物の強度低下を防止する
ことができ,透気性のメッシュ材料や紙を使用して補強
することによって,活性炭の機能を維持した実用強度を
有する活性炭成形物を製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いる活性炭としては,
木材や竹材などを原料とした活性炭を粉砕したものや産
業廃棄物であるし尿汚泥,家畜糞,コーヒー絞り粕など
を炭化して得られる粒状,小片状などの活性炭粒子が挙
げられる。
【0012】本発明で使用する再乳化形粉末樹脂として
は,エチレン−酢酸ビニル樹脂,酢酸ビニル−ビニルバ
ーサテート樹脂,酢酸ビニル−ビニルバーサテート−ア
クリル酸エステル樹脂,スチレン−アクリル酸エステル
樹脂,ポリアクリル樹脂,スチレン−ブタジエンゴム,
クロロプレンゴム等が挙げられる。これらのうち,少量
の水で樹脂粒子表面が容易に乳化するもの,具体的に
は,エチレン−酢酸ビニル樹脂,酢酸ビニル−ビニルバ
ーサテート樹脂,酢酸ビニル−ビニルバーサテート−ア
クリル酸エステル樹脂,スチレン−アクリル酸エステル
樹脂,ポリアクリル樹脂などが好ましく,樹脂粒子の径
が活性炭粒子の細孔に比べて大きいものほど効果的であ
る。本発明で用いる再乳化形粉末樹脂の使用量は,活性
炭100部に対して30〜120部であり,好ましく
は,60〜90部である。再乳化形粉末樹脂に対する水
の量は,再乳化形粉末樹脂100部に対して20部〜1
00部であり,使用する樹脂の種類によって,活性炭粒
子の細孔を塞ぐことの無い程度でできるだけ少量とす
る。
【0013】本発明で使用する起泡剤としては,高級ア
ルキルエーテル硫酸エステル塩やアルキルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤,カチオ
ン系界面活性剤,両性界面活性剤,非イオン系界面活性
剤,ロジン石けん,マレイン化ロジン石けんなどの樹脂
石けん,タンパク系起泡剤が挙げられる。本発明で用い
る起泡剤は,上記の再乳化形粉末樹脂を乳化させるのに
使用する少量の水のキャリヤーとして使用するもので,
水に起泡剤を添加して気泡を発生させ,活性炭と混合す
る。起泡剤の使用量は,発生させる気泡の量によって適
宜選択される。
【0014】本発明で補強材として使用するメッシュ材
料や紙は,透気性を有する材料であればよく,ビニロ
ン,ポリプロピレンなどの有機繊維,炭素繊維,一般の
紙が使用できる。これらの補強材料を活性炭成形物製造
時に,成形物の内部や表層部に配置する。活性炭成形物
は上記再乳化形粉末樹脂を結合材として硬化するが,そ
の際にこれらの補強材とも接着する。なお,活性炭成形
物の用途によっては,これらの補強材を使用しないで成
形物を製造することもできる。
【0015】ここで,上記材料を用いる活性炭成形物の
具体的な製造工程について説明する。粒状,小片状など
の活性炭粒子と再乳化形粉末樹脂を混合して粉体混合物
を得る。この混合物とは別に,再乳化形粉末樹脂の樹脂
粒子表層部を乳化し得る少量の水と起泡剤を混合して気
泡を発生させる。粉体混合物と気泡をさらに混合して,
活性炭組成物を得る。
【0016】次に,形枠中に活性炭組成物を充填して成
形する。その際,必要ならば,形枠底部に補強材を配置
して活性炭組成物を充填し,さらにその上面に補強材を
配置して成形する。また,補強材は,活性炭組成物中に
配置してもよい。成形後,活性炭組成物中の水分を蒸発
させて,活性炭成形物を得る。
【0017】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば,粒状,小片
状などの活性炭粒子をその機能を低下させることなく結
合することができる。また,用途に応じた形状の活性炭
形成物を容易に得ることができる。
【0018】本発明に用いる活性炭としては,例えば,
産業廃棄物としてのし尿汚泥,家畜糞,コーヒー絞り粕
などを炭化したものも用いることができるため,産業廃
棄物の有効利用を大いに促進することができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。次に実施例,比較例に用いた材料を示した。 使用材料 活性炭:コーヒー絞り粕を炭化して得た活性炭 再乳化形粉末樹脂:酢酸ビニル−ビニルバーサテート−
アクリル酸エステル樹脂 エマルション:エチレン酢酸ビニルエマルション(固形
分45%) 起泡剤:高級アルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活
性剤
【0020】実施例1 活性炭100重量部,PAE80重量部,水50重量部
および水100重量部に対する起泡剤添加量を3重量部
とする表1の調合の活性炭組成物を次の手順で成形し,
活性炭成形物を製造した。活性炭と再乳化形粉末樹脂を
混合して粉体混合物を準備した。一方,水に起泡剤を添
加して,スターラーを用いて気泡を発生させた。その気
泡を粉体混合物に混入して,ミキサーで練り混ぜ活性炭
組成物を得た。活性炭組成物を形枠中に充填して,成形
した。成形後,20℃,50%(RH)の条件下で24
時間乾燥し,さらに,乾燥器に移して,60℃で6時間
乾燥してから冷却し,活性炭成形物を製造した。製造し
た活性炭成形物の組織を走査型電子顕微鏡で観察し,ポ
リマーフィルムによる活性炭粒子の被覆状況を観察し
た。
【0021】比較例1〜3,実施例2〜5 以下実施例1と同様にして表1の調合で活性炭成形物を
製造した。
【0022】以上の結果,本発明の製造法により,活性
炭粒子の表層部がポリマーフィルムで被覆されることな
く,活性炭粒子を効率よく結合し,その成形物を得るこ
とができることが分かる。本発明では,再乳化形粉末樹
脂を用いて活性炭を結合しているが,その強度改善を目
的として,活性炭の細孔を塞ぐことのない無機質の混和
材,例えば,セメントなどを併用してもよい。
【0023】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒状,小片状などの活性炭粒子を,その細
    孔を塞ぐことなく結合材で結合し固化させたことを特徴
    とする活性炭成形物。
  2. 【請求項2】前記成形物の製造において,再乳化形粉末
    樹脂とそれがエマルションの状態にまで乳化しない少量
    の水を混合して結合材とすることを特徴とする製造方
    法。
  3. 【請求項3】請求項2の再乳化形粉末樹脂と混合する少
    量の水を供給するに当たり,少量の中に起泡剤を添加し
    て気泡を発生させ,気泡を形成している気泡膜中の水分
    として少量の水を供給することを特徴とする製造方法。
  4. 【請求項4】活性炭成形物の製造において,透気性のメ
    ッシュ材料,紙などを補強材として用いることを特徴と
    する製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011072994A (ja) * 2002-06-12 2011-04-14 Traptek Llc 被包化活性粒子、ならびにその製造法および使用法

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