JP2001105142A - スタッド溶接による部材接合方法 - Google Patents
スタッド溶接による部材接合方法Info
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Abstract
て軽量化に対応できるとともに、外観を損なうこともな
いスタッド溶接による部材接合方法を提供する。 【解決手段】 筒形雌ねじ体からなるスタッド材2の基
端側開口端部に、板状母材1の表面に向かって鋭角状に
突出する接合用突部5を一体形成し、この突部5を前記
板状母材1の表面に突き付けた状態でスタッド溶接を行
う。これにより、軽量化に対応可能となるうえ、熱的悪
影響による板状母材1の変形などを抑制することができ
る。
Description
ルやカーテンウォールなどの製造工程において、薄肉の
金属製板状母材に対して雌ねじ体からなる金属製スタッ
ド材を接合・固定するために用いられるスタッド溶接に
よる部材接合方法に関する。
ば図11に示すように、アルミニウムもしくはアルミニ
ウム合金(以下、アルミニウムという)ような金属製板
状母材101に対して、雌ねじ体からなるスタッド材1
02を接合固定したものがある。
材102として、内周面に雌ねじ部103が形成された
金属製の有底筒形体が用いられており、このスタッド材
102との基端部である底壁102aの外面102bの
突起(不図示)を上記板状母材101の表面(接合面と
いう)に突き付け、この部位を溶接固定している。
合体では、各種機器の軽量化に対応して全体の質量を小
さくすることが望まれている。しかし、上記従来のよう
にスタッド材102として、金属製の有底筒形体を使用
しているので、その底壁102aの存在が軽量化に対し
て不利である。
102aのない筒形雌ねじ体で構成することも提案され
てはいるが、その場合、スタッド材102の基端面と板
状母材101との接触面が大となり、両者101,10
2の溶解に時間がかかる。このため、溶接時に生じる熱
影響部104により、板状母材101における接合反対
面101bに溶接後の凝固収縮による小さな窪み105
が生じたり、接合面101a側へ段差状に変形すること
がある。
されたものであり、筒形雌ねじ体からなるスタッド材を
使用して軽量化に対応できるとともに、外観を損なうこ
ともないスタッド溶接による部材接合方法を提供するこ
とを目的とする。
ねじ部が形成された筒形雌ねじ体からなるスタッド材を
金属製板状母材の表面に固定するためのスタッド溶接に
よる部材接合方法であって、上記筒形スタッド材の基端
側開口端部に前記板状母材の表面に向かって鋭角状に突
出する接合用突部を一体形成し、この接合用突部を介し
てスタッド材を前記板状母材に突き付け状に配置した状
態でスタッド溶接を行うことを特徴とするスタッド溶接
による部材接合方法によって解決される。
じ体で構成したので、有底筒形体を使うものに比して、
底壁がない分、軽くなる。とくに、スタッド材の基端側
開口端部に鋭角状に突出形成された接合用突部を板状母
材に突き付けて溶接を行うので、スタッド材が筒形雌ね
じ体であっても、金属溶解が早められる。このため、溶
接時に板状母材の接合反対面が熱影響部の影響を受ける
のが少なくなり、板状母材の熱変形が極力抑制され、外
観が良好なものとなる。
差する突出角度が20°以下に設定されている場合に
は、溶接時の溶解時間が一層短縮され、板状母材の熱変
形などが確実に防止される。
にしたがって説明する。
タッド溶接による部材接合方法を実施するためのスタッ
ド溶接装置の要部を示す。
金属製板状母材1に固定されるスタッド材である。スタ
ッド材2は、スタッドガンにおけるチャック部3によ
り、挟持される。
程度のアルミニウム製の薄肉平板からなり、スタッド材
2の接合側の表面が接合面1aであり、その接合面1a
の裏面が接合反対面1bとなっている。
との連結用として、内周面に雌ねじ部4が形成されたア
ルミニウム製の筒形雌ねじ体からなり、その長さ(軸
長)Lは、例えば5mm程度である。また、スタッド材
2の外径Rは、板状母材1の厚みtよりもかなり大き
く、4mm程度で、その内径rは、2〜3mm程度であ
り、肉厚dは、0.75mm程度である。
は、板状母材1の表面に向かって鋭角状に突出する接合
用突部5が全周に一体形成されている。この接合用突部
5は、具体的には、図2に明瞭に示すように、その突出
長dが1mm程度であり、スタッド材2の基端部2bの
開口端から先端に至るにつれて、内径が一次関数的に漸
次増大する傾斜内周面5aを有する断面三角形状に形成
されており、この傾斜内周面5aが外周面5bと交差す
る突出角度θは、好ましくは20°以下、特に10°以
下に設定されるのが良い。
ッド溶接による接合方法について、図3〜図6を参照し
て説明する。
ドガンのチャック部3に装着したあと、スタッド材2の
基端側の接合用突部5を、図3に示すように、板状母材
1の接合面1aに突き付け状に接触させて配置する。そ
して、通電を開始させる。
ャック移動機構の働きで、チャック部3を上方へ僅かに
移動させ、図4に示すように、スタッド2の接合用突部
5を板状母材1の接合面1aから離間させる。すると、
スタッド材2の接合用突部5と板状母材1の接合面1a
との間に生じる僅かな空間Sにアークが発生し、スタッ
ド材2の接合用突部5と、板状母材1の接合面1aの当
接部とが溶融し始める。
流を遮断するとともに、再度、スタッドガン内のチャッ
ク移動機構の働きで、チャック部3を板状母材1側へ移
動させ、図5に示すように、スタッド材2の接合用突部
5の先端を板状母材1の接合面1aに押し付ける。この
状態を保持しながら溶融金属の冷却固化を待って、図6
に示すように、チャック部3を取り外す。これにより、
スタッド材2が板状母材1に対して垂直に立設する態様
で確実に接合固定された接合体Aを得ることができる。
使用したので、有底筒形体の底壁のような余計な部位が
なくなり、その分だけ軽くなる。
く、その基端側開口端部に接合用突部5を一体に形成
し、この接合用突部5を板状母材1の接合面1aに突き
付けて溶接するので、前記溶解の開始が早くなり、この
ため、板状母材1の接合反対面1bが熱影響部(図5お
よび図6)6の影響を多く受けることなく固着される。
窪みが生じたり、接合面1a側へ段差状に変形するのが
防止され、結果、接合反対面1bに仕上げ加工を施す手
間が不要となる。
から先端に至るに従って、外径が漸次増大する傾斜内周
面5aを設けることによって、接合用突部を形成しても
良い。
は、接合用突部5が図8に拡大して示すように、基端開
口から先端に至るにつれて、内径が指数関数的に漸次増
大する傾斜内周面(湾曲面)75aを有する断面鷹爪形
に形成されている。この場合は、前記接合用突部5を介
してスタッド材2と板状母材1との接合部分の溶解が一
層早まるので、板状母材1の接合反対面1bの熱的悪影
響がより少なくなる。上記傾斜内周面75a(詳しく
は、内周面の先端位置での接線P)と外周面5bとが交
差する突出角度θは、好ましくは20°以下、特に10
°以下である。
うにつれて漸次増大するものであるが、図9に示すよう
に、接合用突部5の外径が先端に向かうにつれて漸次減
少するような外周面95bを有するものあっても、同様
の効果を奏する。
すように、スタッド材2の基端開口端部の周方向へ部分
的に形成したものであってもよい。
明する。
て、外径4mm、内径2.5mm(肉圧0.75m
m)、長さ5mmのアルミニウム製(A1050)の筒
形雌ねじ体を切削加工により成形するとともに、このス
タッド材の基端側開口端部に、図1〜図2に示すような
直線状傾斜面からなる内周面を有し、突出角度θが53
°で、突出長が1mmの接合用突部を形成した。
金属製板状母材として、厚み0.8mmで、縦100m
m×横100mmの正方形のアルミニウム(6063)
を用意した。
知のスタッド溶接装置を用いて、常法によりスタッド溶
接を施した。この場合の充電電圧は、70Vにした。
出角度θを18°に設定するとともに、スタッド溶接装
置の充電電圧を60Vに設定した以外は実施例1と同じ
条件で、スタッド溶接を行った。
出角度θを10°に設定するとともに、スタッド溶接装
置の充電電圧を60Vに設定した以外は実施例1と同じ
条件で、スタッド溶接を行った。
て、実施例1のものと同寸、同材の筒形雌ねじ体を切削
加工により成形するとともに、このスタッド材の基端側
開口端部に、図7〜図8に示すような直線状傾斜面から
なる内周面を有し、突出角度θが5°で、突出長が1m
mの接合用突部を形成した。
金属製板状母材として、厚み0.8mmで、縦100m
m×横100mmの正方形のアルミニウム(6063)
を用意した。
知のスタッド溶接装置を用いて、常法によりスタッド溶
接を施した。この場合の充電電圧は、60Vにした。
て、外径4mm、内径2.5mm(肉圧0.75mm)
で、長さ5mmのアルミニウム製(A1050)の有底
筒形雌ねじ体を切削加工により成形するとともに、スタ
ッド材の底壁外面に長さ1mmの接合用突起を形成し
た。
金属製板状母材として、厚み0,8mmで、縦100m
m×横100mmの正方形のアルミニウム板(606
3)を準備した。
知のスタッド溶接装置を用いて、常法によりスタッド溶
接を実施した。この場合の充電電圧は、60Vにした。
て、外径4mm、内径2.5mm(肉圧0.75mm)
で、長さ5mmのアルミニウム製(A1050)の筒形
雌ねじ体を切削加工により成形した。
金属製板状母材として、厚み0,8mmで、縦100m
m×横100mmの正方形のアルミニウム板(606
3)を準備した。
知のスタッド溶接装置を用いて、常法によりスタッド溶
接を実施した。この場合の充電電圧も、60Vにした。
て、比較例2と同じ形状の筒形雌ねじ体を切削加工によ
り成形した。
金属製板状母材として、厚み0,8mmで、縦100m
m×横100mmの正方形のアルミニウム板(606
3)を準備した。
知のスタッド溶接装置を用いて、常法によりスタッド溶
接を実施した。この場合の充電電圧は、80Vにした。
その板状母材における接合反対面の接合部対応部位に窪
みなどの変形部が生じているか否かを観察するととも
に、前記接合部の接合強度を測定した。その結果を表1
に示す。
形雌ねじ体を板状母材に接合固定することができ、その
場合に、板状母材の接合反対面に窪みが生じたり、母材
の接合部が接合面側へ段差状に変形するのを防止もしく
は軽減することが確認できた。特に、接合用突部の角度
θを20度以下に設定した実施例2、3、4のものは、
変形量が少なく、接合強度も優れていることがわかる。
らなるスタッド材を使用したので、有底筒形体を使うも
ののような余計な底壁がない分、軽量化に応じることが
できる。とくに、スタッド材の基端開口端部に形成され
た鋭角状の接合用突部を板状母材に突き付けて溶接を行
うので、スタッド材が筒形であっても、熱影響部が小さ
く、板状母材の熱変形を極力抑制でき、外観が良好なも
のとなる。
差する突出角度が20°以下に設定されている場合に
は、良好な接合状態が得られるうえ、熱変形量を一層確
実に小さく抑えることができる。
よる部材接合方法が運用されるスタッド溶接装置の要部
を示す構成図である。
材を当接した状態を示す断面図である。
ド材を一旦離間した状態を示す断面図である。
材を再度押し付けた状態を示す断面図である。
面図である。
を示す斜視図である。
て得られた接合体の説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 内周面に雌ねじ部が形成された筒形雌ね
じ体からなるスタッド材を金属製板状母材の表面に固定
するためのスタッド溶接による部材接合方法であって、 上記筒形スタッド材の基端側開口端部に前記板状母材の
表面に向かって鋭角状に突出する接合用突部を一体形成
し、この接合用突部を介してスタッド材を前記板状母材
に突き付け状に配置した状態でスタッド溶接を行うこと
を特徴とするスタッド溶接による部材接合方法。 - 【請求項2】 接合用突部の内周面が外周面と交差する
突出角度が20°以下に設定されてなる請求項1に記載
のスタッド溶接による部材接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28320399A JP2001105142A (ja) | 1999-10-04 | 1999-10-04 | スタッド溶接による部材接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28320399A JP2001105142A (ja) | 1999-10-04 | 1999-10-04 | スタッド溶接による部材接合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001105142A true JP2001105142A (ja) | 2001-04-17 |
JP2001105142A5 JP2001105142A5 (ja) | 2006-10-05 |
Family
ID=17662468
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28320399A Pending JP2001105142A (ja) | 1999-10-04 | 1999-10-04 | スタッド溶接による部材接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001105142A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005051587A1 (en) * | 2003-11-26 | 2005-06-09 | Illinois Tool Works Inc. | Welding stud |
JP2006329292A (ja) * | 2005-05-25 | 2006-12-07 | Koyo Giken:Kk | 溶着して植付けられるねじ |
US7364394B2 (en) | 2002-10-07 | 2008-04-29 | Newfrey Llc | Break away fastening system |
CN102317022A (zh) * | 2008-12-19 | 2012-01-11 | 纽弗雷公司 | 电弧焊接方法和电弧焊接设备 |
-
1999
- 1999-10-04 JP JP28320399A patent/JP2001105142A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7476826B2 (en) | 2002-10-07 | 2009-01-13 | Newfrey Llc | Break away fastening system |
WO2005051587A1 (en) * | 2003-11-26 | 2005-06-09 | Illinois Tool Works Inc. | Welding stud |
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