JP2001105090A - サスペンションリンクの製造方法 - Google Patents

サスペンションリンクの製造方法

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JP2001105090A
JP2001105090A JP28601899A JP28601899A JP2001105090A JP 2001105090 A JP2001105090 A JP 2001105090A JP 28601899 A JP28601899 A JP 28601899A JP 28601899 A JP28601899 A JP 28601899A JP 2001105090 A JP2001105090 A JP 2001105090A
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casting
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JP28601899A
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Keiji Nakahara
啓二 仲原
Yasuaki Mizugaki
保彰 水垣
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MURAYAMA TEKKOSHO KK
Yorozu Corp
Original Assignee
MURAYAMA TEKKOSHO KK
Yorozu Corp
Yorozu Jidosha Kogyo KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J5/00Methods for forging, hammering, or pressing; Special equipment or accessories therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J5/00Methods for forging, hammering, or pressing; Special equipment or accessories therefor
    • B21J5/002Hybrid process, e.g. forging following casting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21KMAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
    • B21K1/00Making machine elements
    • B21K1/06Making machine elements axles or shafts

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車のサスペンションリンクを構成するリ
ンク部材をアルミニウム材料により形成することにより
リンク部材の軽量化を達成し、サスペンションとして必
要な所望の機械的特性値を有するリンク部材を製造し得
るようにし、リンク部材を低コストで製造し得るように
することにある。 【解決手段】 リンク部材は溶融したアルミニウム材料
を鋳型に注入して鋳造によりプリホーム製品を形成し、
このプリホーム製品をもとにして鍛造金型に搬送して鍛
造により形成する。鍛造時には材料が塑性流動する鍛流
線方向を、実装時におけるリンク部材の応力最集中部位
の主応力方向に平行に形成する。鋳造工程により形成さ
れたプリホーム製品を室温に冷却することなく、鍛造金
型に搬入することにより、鋳造熱を利用して鍛造加工を
行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のサスペンシ
ョンを構成するリンク部材を製造するためのサスペンシ
ョンリンクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】サスペンションつまり懸架装置は、車体
と車軸とを連結するとともに路面からの衝撃を吸収し、
走行安定性と操縦安定性を高めるために、車軸と車体と
の間に設けられており、アームやバーやロッドやメンバ
ーとも言われる複数のリンク部材を連結するとともに、
これらに加えてコイルばねやショックアブソーバなどを
連結することにより形成されている。
【0003】フロントサスペンションとしては、マクフ
ァーソン・ストラット式、ダブルウィッシュボーン式、
マルチリンク式などのタイプのものが使用され、リアサ
スペンションとしては、ストラットサスペンション式、
トレーリングアーム式、セミトレーリングアーム式、ダ
ブルウィッシュボーン式、マルチリンク式、デルタリン
ク式およびセントラルアームリヤアクスル式などのタイ
プのものが使用されている。
【0004】このようなサスペンションを構成するリン
ク部材を、それぞれプレスにより折り曲げ加工された鋼
板を溶接して形成すると、鋼板製のリンク部材は重量が
大きいので、サスペンション全体の重量が大きくなって
しまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】サスペンションの重量
を軽くするために、本発明者はアルミニウム合金を素材
としてリンク部材を製造することを考えた。しかし、サ
ンペンションリンクは車両の足回り部品であるために、
所望の機械的特性値、つまり引張強度、耐力、伸びおよ
び衝撃値のそれぞれが所定の値とならなければ、サスペ
ンションとして使用することができない。
【0006】このような観点からアルミニウム合金を素
材として所望の機械的強度を有するリンク部材を製造す
るために種々の実験と研究とが行われた。
【0007】そこで、熱間鍛造によりアルミニウム製の
リンク部材を製造する試みがなされたが、熱間鍛造でリ
ンク部材を製造する場合には、所定の径の丸棒からなる
鍛造材料を所定の長さに切断し、これを粗型鍛造工程と
荒型鍛造工程と仕上げ鍛造工程との複数の鍛造工程によ
り徐々にリンク部材の製品形状に加工する必要があるの
に加えて、それぞれの鍛造工程に搬入する前に鍛造材料
を加熱する工程が必要となる。しかも、仕上げ鍛造後の
トリミング工程によりスクラップ化される鍛造材料の量
が製品よりも多くなり、製品歩留りが50%以下となっ
てしまう。このため、熱間鋳造によりリンク部材を製造
すると、製造コストは鋼板を溶接して形成した場合の7
〜10倍程度となってしまい、量販車への適用は困難で
あることが判明した。このため、リンク部材をアルミニ
ウム材料により熱間鍛造で製造すると製造コストが高く
なり、サスペンションリンク軽量化のメリットを活用す
ることができなくなる。
【0008】一方、リンク部材を鋳造技術によって製造
した場合には、製造コストは量販車で採用可能なレベル
となるが、偏析や引け巣などの鋳造欠陥が発生すること
から機械的特性値に限度があるので、サイズを大きなし
なければならず、アルミニウム材料を用いても軽量化を
実現できないという問題点がある。
【0009】本発明の目的は、自動車のサスペンション
リンクを構成するリンク部材をアルミニウム材料により
形成することによりリンク部材の軽量化を達成すること
にある。
【0010】本発明の他の目的は、サスペンションとし
て必要な所望の機械的特性値を有するアルミニウム製の
リンク部材を製造し得るようにすることにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、リンク部材を
低コストで製造し得るようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のサスペンション
リンクの製造方法は、連結部にジョイント部材が装着さ
れ、自動車のサスペンションを構成するリンク部材を製
造するサスペンションリンクの製造方法であって、溶融
したアルミニウム材料を鋳型に注入して前記リンク部材
のプリホーム製品を形成する鋳造工程と、前記鋳造工程
により成形された前記プリホーム製品を鍛造金型に搬入
して前記プリホーム製品をもとに前記リンク部材を形成
する鍛造工程とを有することを特徴とする。
【0013】本発明のサスペンションリンクの製造方法
は、連結部にジョイント部材が装着され、自動車のサス
ペンションを構成するリンク部材を製造するサスペンシ
ョンリンクの製造方法であって、溶融したアルミニウム
材料を鋳型に注入してランナー部により相互に連結され
た複数の前記リンク部材のプリホーム製品を一度で形成
する鋳造工程と、複数の前記プリホーム製品を前記ラン
ナー部により連結した状態で鍛造金型に搬入して前記プ
リホーム製品をもとに前記リンク部材を形成する鍛造工
程とを有することを特徴とする。
【0014】本発明のサスペンションリンクの製造方法
は、前記鍛造時に材料が塑性流動する鍛流線方向を、実
装時における前記リンク部材の応力最集中部位の主応力
方向に平行に形成したことを特徴とし、前記鋳型に設け
られた押し出しピンにより前記プリホーム製品に形成さ
れたピン跡を鍛造加工により除去するようにしたことを
特徴とし、前記鋳造工程はスクイーズ鋳造により前記プ
リホーム製品を鋳造することを特徴とし、鋳造工程によ
り成形された前記プリホーム製品を室温に冷却すること
なく前記鍛造金型に搬入し、鋳造熱を利用して鍛造加工
を行うことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0016】図1は本発明の一実施の形態であるサスペ
ンションリンクの製造方法を示す工程図であり、リンク
部材を構成するアルミニウム材料は溶融炉などにおいて
溶融状態とされた後、鋳造工程の鋳型に形成されたキャ
ビティ内に注入される。これにより、リンク部材のプリ
ホーム製品が形成されることになる。プリホーム製品は
金型のキャビティ形状を任意の形状に設定することがで
きるので、リンク部材の最終製品に近い概略形状とする
ことができる。しかも、リンク部材を車体に実装したと
きに応力が最も集中する部位の幅寸法を最終製品よりも
大きく設定することができる。
【0017】鋳造工程においては、1つのプリホーム製
品を鋳造するようにしても良く、鋳型にそれぞれプリホ
ーム製品に対応した形状の2つあるいはそれ以上のキャ
ビティを形成し、それぞれのキャビティをランナー部に
より連通させることによって、鋳造工程により複数のプ
リホーム製品を一度に鋳造するようにしても良い。複数
のプリホーム製品を一度に鋳造することにより、製造能
率を向上させることができる。
【0018】複数のプリホーム製品を一度に鋳造した場
合には、ランナー部によって連結された複数のプリホー
ム製品はそのままの状態で鍛造金型に搬入され、鍛造加
工が行われる。これにより、生産タクトタイムが2分の
1となり、生産コストも約2分の1程度とすることがで
きる。
【0019】鍛造金型によりプリホーム製品をもとに、
全体形状がリンク部材の最終製品に近い形状となったリ
ンク部材が形成される。このように、鋳造加工した後の
プリホーム製品を鍛造加工によって最終製品に加工する
ようにしたので、仕上げ鍛造のみの少ない鍛造加工によ
ってリンク部材を製造することができる。しかも、鋳造
のみによるとリンク部材の機械的特性値は所望の条件を
充足しないが、鍛造加工を施すことによって所望の機械
的特性値を有するリンク部材を製造することができる。
【0020】鍛造加工では素材の伸び値を20%以上確
保することができれば、鍛造加工割れを防止することが
できるが、鋳造後のプリホーム製品は300℃以上の高
温となっており、20%以上の伸び値を有していること
が判明した。
【0021】そこで、鋳型に隣接させて鍛造金型を配置
しておき、鋳造工程により形成されたプリホーム製品を
室温にまで冷却することなく、そのまま鍛造金型に搬入
することにより、鋳造熱を利用して鍛造加工を行うこと
ができる。このように、鋳造されたプリホーム製品を鍛
造金型にそのまま搬入すると、搬入する前に加熱する工
程が不要となり、加熱に要する製造コストを低減するこ
とができる。鋳造加工に引き続いて直ちに鍛造加工を行
わない場合には、鍛造加工前にプリホーム製品は300
℃以上の所定の温度まで加熱することになる。
【0022】鍛造加工後のリンク部材は鍛造加工時に発
生したランド部などがトリミング工程において除去され
た後に、蛍光探傷検査工程に送られて製品検査を行い、
適正な製品については熱処理を行い、さらに、実装時に
ボールジョイントやブッシュなどのジョイント部材を装
着するための連結部が機械加工されることになる。
【0023】トリミング工程において発生したスクラッ
プはそのまま溶解工程に搬送されてリンク部材の材料と
して利用することによって、歩留りを向上させることが
できる。同様に、機械加工時に発生した切粉を溶解工程
に搬送してリンク部材の材料として利用するようにして
も良い。
【0024】熱間鍛造のみによりリンク部材を製造する
場合には、鍛造材料としては所定のサイズを有する部材
を使用する必要があり、スクラップを鍛造加工のために
再利用することはできないが、鋳造加工した後に鍛造加
工することにより、鍛造加工により発生したスクラップ
を鋳造加工のための溶融炉に戻すことができ、製造歩留
りを向上させることができる。
【0025】図2は鋳造工程に用いるスクイーズ鋳造装
置10を示す図であり、この鋳造装置はそれぞれ金属製
である第1と第2の鋳型11,12を有し、それぞれの
鋳型11,12にはプリホーム製品に対応した凹部13
が形成されている。一方の鋳型12は他方の鋳型11に
対して接近離反移動自在となり、両方の鋳型を型締めす
ることにより、それぞれの凹部13によりリンク部材の
プリホーム製品の形状に対応したキャビティつまり鋳造
空間が形成されることになる。
【0026】鋳型11,12の下方には支持軸14によ
りこれを中心に揺動自在となった溶湯注入機15が設け
られており、この溶湯注入機15は注入スリーブ16内
に往復動自在に設けられたプランジャ17を有し、この
プランジャ17は加圧シリンダ18によって駆動される
ようになっている。この鋳造装置10を用いてプリホー
ム製品を鋳造するには、注入スリーブ16内に取り鍋1
9を用いて溶融状態のアルミニウム材料を注入した後
に、一方の鋳型12を他方の鋳型11に接近させるとと
もに注入スリーブ16が型合わせ面に対して直線状とな
るように溶湯注入機15を揺動させる。さらに、注入ス
リーブ16を鋳型11,12に向けて接近させて密着さ
せた後に、加圧シリンダ18を駆動してキャビティ内に
溶湯を注入する。
【0027】溶湯の注入速度は40cm/秒程度であ
り、注入圧力は1000kg/cm2程度である。スク
イーズ鋳造は、プレッシャダイキャストの場合における
溶湯の注入速度と比較して遅く設定されており、空気の
巻き込みを起こすことなく、溶湯は層流となってキャビ
ティ内に注入される。これにより、空気の巻き込み発生
を起こすことなく、引け巣や鋳巣の発生がなく、結晶組
織が微細となったプリホーム製品が得られる。
【0028】鋳造に際しては、鋳型11,12には、図
2に示すように、鋳造後のプリホーム製品を鋳型から取
り出すための押し出しピン20が設けられており、押し
出しピン20の先端面はキャビティを形成するための凹
面13に露出しているので、鋳造後のプリホーム製品に
はピン跡が形成されることになる。プリホーム製品をも
とに鍛造加工を行うようにしたので、プリホーム製品の
表面にピン跡が残っていても、鍛造加工の際にランド部
となる部位、トリミング工程でスクラップとなる部位や
機械加工によって除去される部位に押し出しピン20の
位置を設定することにより、鋳造工程によってプリホー
ム製品に発生したピン跡を最終的に除去することができ
る。
【0029】図3は一度の鋳造工程によって2つのプリ
ホーム製品を鋳造するための鋳型11の表面を示す図で
あり、複数個取りを行う場合には、鋳型11には2つの
プリホーム製品に対応した2つの凹部13を形成し、そ
れぞれの凹部13はランナー部13aにより連通されて
いる。2つ以上のプリホーム製品を鋳造する場合には、
鋳型にその数に対応した数のキャビティが形成される。
【0030】図2はスクイーズ鋳造装置10を示すが、
金属製の鋳型を使用し、空気の巻き込み発生を防止する
ことができれば、他のタイプの鋳造方式を用いるように
しても良い。
【0031】図4は鋳造装置によって形成されたプリホ
ーム製品20cの一例を示す斜視図であり、図5(A)
はその平面図であり、図5(B)は正面図である。図6
(A)はプリホーム製品20cをもとに鍛造加工し、連
結部を機械加工した後のリンク部材20fを示す平面図
であり、図6(B)は同図(A)の側面図である。
【0032】このリンク部材はその一端部にジョイント
部材としてのスリーブが装着される軸部21を有し、他
端部にジョイント部材としてのボールジョイントが装着
される継手部22を有し、中間部にスリーブが装着され
る軸部23を有している。
【0033】このリンク部材の軸部21と軸部23との
間の部位24は、図5および図6に点を付して示すよう
に、実装時に応力が最も集中する部位となっており、プ
リホーム製品20cの応力最集中部位24は、鍛造後の
リンク部材20fにおける幅や厚みよりも大きくなるよ
うに鋳造するようにしている。この結果、鍛造加工によ
って応力最集中部位24には材料が塑性流動することに
より発生する鍛流線が、図6(A)において矢印25で
示すように、実装時における主応力方向に沿う方向に形
成されることになる。これにより、サスペンションを構
成するリンク部材として必要な機械的特性値、つまり引
張強さ、耐力、伸び値および衝撃値を充足することがで
きる。
【0034】鍛造加工後のリンク部材20fは、機械加
工によって図6(A)に示すように、軽量化のための切
り欠き孔26が加工されることになる。したがって、鋳
造時にこの部位に押し出しビン20を位置させることに
より、最終的なリンク部材20fにはピン跡が残ること
がない。
【0035】図7(A)は鋳造により形成されたプリホ
ーム製品の切断面を示す顕微鏡写真であり、図7(B)
は鍛造後のリンク部材の切断面を示す顕微鏡写真であ
る。これらの顕微鏡写真の観察によりスクイーズ鋳造に
よって20μm程度の結晶粒が形成され、鍛造加工によ
って鍛流線が形成されていることが判明した。
【0036】リンク部材に発生する応力は、リンク部材
の種類によって相違することになるが、鋳造した後に鍛
造するようにしたので、鍛造時における材料の塑性流動
の方向と量とを、プリホーム製品を鋳造する際に任意に
設定することができる。
【0037】
【実施例】本発明の製造方法によってアルミニウム材料
を用いて製造したリンク部材と、従来のように鋼板を溶
接して製造したリンク部材とを比較したところ、鋼板を
溶接して製造したリンク部材の重量が2,460gであ
ったのに対して、本発明の製造方法によるリンク部材
は、重量が約40%軽減することが可能となった。
【0038】アルミニウム材料を730℃まで加熱して
スクイーズ鋳造によりプリホーム製品を鋳造し、300
℃で鍛造加工を行って図6に示すリンク部材を製造した
ところ、引っ張り強さが36〜40kg/mm2であり、0.
2%耐力が31〜32kg/mm2であり、伸び率が11〜1
7%であり、衝撃値が13〜14J/cm2 となったリン
ク部材が得られた。このような機械的特性値は、サスペ
ンションを構成するリンク部材として十分な値であり、
実用化が可能であることが判明した。
【0039】しかも、材料歩留りは65%程度となり、
熱間鍛造のみにより製造した場合における材料歩留りが
50%以下であったのに対して、歩留りが大幅に向上
し、低コストでリンク部材を製造することが可能となっ
た。
【0040】図8は他のタイプのリンク部材30を示す
図であり、このリンク部材30はロアーアームとも言わ
れサスペンションを構成する。このリンク部材30は一
端部にボールジョイントが装着される継手部31を有
し、他端部にスリーブが装着される孔部32を有し、分
岐部の先端には孔部32と同心となった他の孔部33を
有している。
【0041】図9はさらに他のタイプのリンク部材40
を示す図であり、このリンク部材40はアッパアームと
も言われサスペンションを構成する。このリンク部材4
0は全体的にU字形状となっており、両端部に孔部4
1,42を有し、中間部に継手部43を有している。
【0042】図10はさらに他のタイプのリンク部材5
0を示す図であり、このリンク部材50はテンションロ
ッドとも言われ、全体的にほぼ真っ直ぐとなっており、
一端部に継手部51を有し、他端部に孔部52を有し、
中間部に孔部53を有している。
【0043】図7〜図9に示すようなそれぞれのタイプ
のリンク部材30〜50についても、同様の工程により
製造することができる。
【0044】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、アルミニウム材料によ
りリンク部材を形成することができるので、リンク部材
の軽量化が達成され、自動車のサスペンションを軽量化
することができる。最終製品に近い形状に鋳造した後に
鍛造するようにしたので、鍛造工程を少なくすることが
できる。鋳造製品は機械的特性値が低いが、その後に鍛
造加工することによりリンク部材の機械的特性を向上さ
せることができる。プリホーム製品を鍛造加工すること
により鍛造時にスクラップ化される量を低減することが
できるので、歩留りを向上させることができる。スクラ
ップを鋳造のための溶融炉にそのまま戻すことができる
ので、歩留りを向上させることができる。鍛造時に成形
される鍛流線の方向や量をプリホーム製品の形状を鋳造
によって任意に設定することができるので、サスペンシ
ョンを構成するリンク部材として最適な機械的特性を有
するものを製造することができる。鋳造によりプリホー
ム製品を形成するようにしたので、一度に複数のプリホ
ーム製品を鋳造しかつ鍛造することができ、製造能率を
向上させるとともに製造コストを低減することができ
る。鋳造熱を利用して鍛造加工を行うと、鍛造加工前に
素材を加熱することが不要となり、製造コストを低減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるサスペンションリ
ンクの製造方法を示す工程図である。
【図2】スクイーズ鋳造装置を示す断面図である。
【図3】2個取りの場合の鋳型に形成された凹部示す正
面図である。
【図4】鋳造工程後のリンク部材のプリホーム製品の一
例を示す斜視図である。
【図5】(A)は図4の平面図であり、(B)は同図
(A)の正面図である。
【図6】(A)は図4および図5に示すプリホーム製品
に鍛造加工と機械加工とを行った後のリンク部材を示す
平面図であり、(B)は同図(A)の側面図である。
【図7】(A)はリンク部材のプリホーム製品の断面を
示す顕微鏡写真であり、(B)はこのプリホーム製品を
鍛造加工して形成されたリンク部材の断面を示す顕微鏡
写真である。
【図8】(A)は他のタイプのリンク部材を示す平面図
であり、(B)は同図(A)の側面図である。
【図9】(A)は他のタイプのリンク部材を示す平面図
であり、(B)は同図(A)の側面図である。
【図10】他のタイプのリンク部材を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
10 スクイーズ鋳造装置 11,12 鋳型 13 凹部 14 支持軸 15 溶湯注入機 16 注入スリーブ 17 プランジャ 18 加圧シリンダ 20c プリホーム製品 20f リンク部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水垣 保彰 東京都板橋区小豆沢2−36−12 株式会社 村山鉄工所内 Fターム(参考) 3D001 AA00 AA17 DA04 4E087 AA10 BA04 BA24 CA02 CB01 DB12 DB22 HA82

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連結部にジョイント部材が装着され、自
    動車のサスペンションを構成するリンク部材を製造する
    サスペンションリンクの製造方法であって、 溶融したアルミニウム材料を鋳型に注入して前記リンク
    部材のプリホーム製品を形成する鋳造工程と、 前記鋳造工程により成形された前記プリホーム製品を鍛
    造金型に搬入して前記プリホーム製品をもとに前記リン
    ク部材を形成する鍛造工程とを有することを特徴とする
    サスペンションリンクの製造方法。
  2. 【請求項2】 連結部にジョイント部材が装着され、自
    動車のサスペンションを構成するリンク部材を製造する
    サスペンションリンクの製造方法であって、 溶融したアルミニウム材料を鋳型に注入してランナー部
    により相互に連結された複数の前記リンク部材のプリホ
    ーム製品を一度で形成する鋳造工程と、 複数の前記プリホーム製品を前記ランナー部により連結
    した状態で鍛造金型に搬入して前記プリホーム製品をも
    とに前記リンク部材を形成する鍛造工程とを有すること
    を特徴とするサスペンションリンクの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のサスペンション
    リンクの製造方法において、前記鍛造時に材料が塑性流
    動する鍛流線方向を、実装時における前記リンク部材の
    応力最集中部位の主応力方向に平行に形成したことを特
    徴とするサスペンションリンクの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のサ
    スペンションリンクの製造方法において、前記鋳型に設
    けられた押し出しピンにより前記プリホーム製品に形成
    されたピン跡を鍛造加工により除去するようにしたこと
    を特徴とするサスペンションリンクの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のサ
    スペンションリンクの製造方法において、前記鋳造工程
    はスクイーズ鋳造により前記プリホーム製品を鋳造する
    ことを特徴とするサスペンションリンクの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のサ
    スペンションリンクの製造方法において、鋳造工程によ
    り成形された前記プリホーム製品を室温に冷却すること
    なく前記鍛造金型に搬入し、鋳造熱を利用して鍛造加工
    を行うことを特徴とするサスペンションリンクの製造方
    法。
JP28601899A 1999-10-06 1999-10-06 サスペンションリンクの製造方法 Withdrawn JP2001105090A (ja)

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JP28601899A JP2001105090A (ja) 1999-10-06 1999-10-06 サスペンションリンクの製造方法

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