JP2001103307A - デジタル画像中間調処理方法及び装置、並びに、デジタル画像中間調処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

デジタル画像中間調処理方法及び装置、並びに、デジタル画像中間調処理プログラムを記録した記録媒体

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JP2001103307A
JP2001103307A JP32291799A JP32291799A JP2001103307A JP 2001103307 A JP2001103307 A JP 2001103307A JP 32291799 A JP32291799 A JP 32291799A JP 32291799 A JP32291799 A JP 32291799A JP 2001103307 A JP2001103307 A JP 2001103307A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、画像の局所的特徴を使って画質を
適応的に制御できるモデルベースのデジタル画像中間調
処理方法の提供を目的とする。 【解決手段】 本発明によるデジタル画像中間調処理方
法は、画像特徴量計算部(20)で多階調画像を構成す
る画素毎に局所的画像特徴量を計算し、局所的画像特徴
量に応じて画素毎に画質を適応的に制御する画質制御フ
ィルタ(30)を形成する。最適中間調画像計算部(5
0)は、中間調画像計算部(40)で多階調画像から初
期的に生成された中間調画像から始めて、画質制御フィ
ルタ(30)により処理された階調数の少ない中間調画
像と、画質制御フィルタ(30)により処理された多階
調画像との差が小さくなるように中間調画像を更新す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像符号化技術に
係わり、特に、イメージングシステムにおいて多階調画
像をより少ない階調数の中間調画像に圧縮するデジタル
画像中間調処理方法に関する。デジタル中間調処理は、
処理された画像、或いは、処理されるべき画像を、イメ
ージディスプレイ装置やプリンタ装置などの出力機器を
用いて可視化する際に適用される重要な技術である。
【0002】本発明は、上記デジタル画像中間調処理方
法を実施する装置に関する。また、本発明は、上記デジ
タル画像中間調処理方法の手順をコンピュータに実行さ
れるプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0003】
【従来の技術】イメージングシステムにおけるデジタル
中間調処理は、限られた数の階調や色(例えば、グレー
画像では2階調、RGBカラー画像では各プレーン毎に
2階調ずつの8色、CMYKカラー画像では16色)を
使って画素パターンを生成する技術として知られてい
る。このようなデジタル中間調処理として、従来、しき
い値処理、ディザを含むスクリーニングや、誤差拡散な
どの多くの方法が開発されている。
【0004】最近、CPUやDSPの計算能力の向上に
より、モデルベース方式に関心が集まっている。モデル
ベース方式のデジタル中間調処理には、引用文献:特開
平5−91331号に記載されているように、人間の知
覚という観点でデジタル中間調画像の画質の改善を図る
ため人間の視覚の定量的モデルを利用したモデルベース
法や、プリンタ特性を考慮して画質を改善するためプリ
ンタ特性の定量的モデルを利用するモデルベース法が含
まれる。一般に、人間の視覚モデルは、デジタル画像の
解像度、及び、目と紙の間の距離とによって決まる、線
形の有限インパルス応答(FIR)フィルタの形の視覚
フィルタとして表現される。また、プリンタ特性モデル
はプリンタのドット半径により定義され、画素値(二
値)の局所的配置による表の参照として実現される。特
に、最小二乗モデルベース法(LSMB)では、元の連
続階調画像とプリンタによって印刷された中間調画像と
の間で人間によって知覚される差を最小にするように最
適中間調画像が計算される点に特徴がある。
【0005】モデルベース法の利点は、画像や出力機器
の特性に基づいてモデルのパラメータを調整することに
より出力される画像を適応的に制御できることである。
モデルベース法により生成される中間調画像の質は、ス
クリーニングや誤差拡散法によって得られる画質よりも
優れていることが知られており、画像テクスチャの滑ら
かさが改善され、「虫(worm)」と呼ばれる副作用が大幅
に削減される。
【0006】また、スクリーニング方式、或いは、誤差
拡散方式などにおいても、画質を改善する試みがなされ
ている。たとえば、誤差拡散方式では、フィルタの重み
係数をランダムに設定することにより、滑らかさを改善
したり、しきい値を変調することによって、エッジを強
調する処理が提案されている。上記の通り、CPUやD
SPの計算能力の向上によって最小二乗モデルベース法
のようなモデルベースの中間調処理方法が提案されてい
る。しかし、最小二乗モデルベース法では、元の連続多
階調画像と中間調画像の間の知覚的誤差が最小になるよ
うな最適中間調画像を計算するために膨大な計算量が必
要とされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】デジタル中間調処理で
は、階調や色の数を減らすことにより数学的な意味での
情報が失われるが、知覚的に元の多階調画像の見かけを
保存することが必要である。そのため、知覚的な情報損
失を伴わない画像符号化が求められる。知覚的な情報損
失を伴わない画像符号化は、単に、特定の画像特徴(例
えば、画像の滑らかさ)を保存するだけでは不充分であ
り、知覚的に画質を改善することが望ましい。画像テキ
スチャが複雑であったり、ある画素の周辺で画素値が急
激に変化するような場合には、画像の鋭さを強調すべき
であり、文字領域、図形などは、その典型である。一
方、滑らかな領域では、モアレなどの人工的パターンが
現れないように、中間調パターンを設計する必要があ
る。
【0008】しかし、上記の従来技術によるモデルベー
ス法は、画像の滑らかさ、若しくは、鋭さの一方を改善
することが可能であるとしても、画質を適応的に制御す
ることは難しい。特に、最小二乗モデルベース法におい
ては、滑らかさと鋭さの両方を改善するのが難しい。画
像全体の滑らかさや鋭さは、視覚フィルタによって制御
できる。しかし、滑らかさを改善すると、エッジがぼ
け、鋭さが失われる。それによって、特に、文字と絵が
混在するような画像中に埋め込まれた文字などが読めな
くなる。逆に、鋭さを改善すると、文字などは明瞭にな
るが、モアレなどの人工的なパターンが滑らかな領域に
現れる。
【0009】同様な問題は、他の多くのデジタル中間調
方式でも生じ、上述のごとく種々な解決方法が提案され
ている。例えば、誤差拡散方式では、画質を改善するた
め、フィルタの重み係数や、しきい値が適応的に制御さ
れるが、これらの方法では画質に影響する明示的・定量
的モデルを採り入れていないので、中間調画像の滑らか
さや鋭さの程度を、少数のパラメータによって、定量的
・明示的に制御することが難しい。
【0010】したがって、本発明は、一面において、計
算量を過度に増加させることなく、滑らかさや鋭さのよ
うな画像の局所的特徴を使って、画質を適応的に制御で
きるモデルベースの中間調処理方法の提供を目的とす
る。また、本発明は、かかるモデルベースの中間調処理
方法を実施する装置の提供を目的とする。
【0011】さらに、本発明は、かかるモデルベースの
中間調処理をコンピュータに実行させるプログラムを記
録した記録媒体の提供を目的とする。また、中間調処理
を行うために必要な計算量を削減するため、より多くの
メモリ容量が必要とされる。しかし、中間調処理を実現
するハードウェアの制限によって、必要なメモリ容量を
確保できずに、結局、計算が不可能になることが考えら
れる。そこで、本発明は、更なる局面において、上記本
発明のモデルベースの中間調処理方法及びその方法を実
施する装置において、メモリ必要量を削減することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、画像の局所的性質に応じた適応的モデル
ベース法により、滑らかさと鋭さのような画像特徴を強
調し、中間調画像の品質を向上させる。本発明による多
階調画像を中間調画像に圧縮するデジタル画像中間調処
理方法は、上記多階調画像を構成する画素毎に計算され
た局所的画像特徴量に応じて画素毎に画質を適応的に制
御する画質制御フィルタを形成し、上記多階調画像から
初期的に生成され上記画質制御フィルタによって画質制
御された階調数の少ない中間調画像から始めて、上記画
質制御フィルタによって画質制御された上記多階調画像
との差を計算し、計算された上記差が小さくなるように
中間調画像を更新する。
【0013】上記画質制御フィルタは、人間の視覚に対
応した空間周波数特性を実現するように形成される。ま
た、上記局所的特徴量は上記画素毎に周囲の画素に対す
る画素値の勾配として計算され、これにより、上記画質
制御フィルタは、画像の滑らかさ及び鋭さを表す画質を
画素毎に制御する。
【0014】また、上記差として上記多階調画像と上記
中間調画像の画素毎の画素値の二乗誤差を計算し、上記
二乗誤差が減少するように上記中間調画像の上記画素の
画素値を更新し、上記画素値が更新された画素の周辺で
上記画質制御フィルタによって上記中間調画像を画質制
御し、上記二乗誤差が収束するまで上記画素値の更新と
上記中間調画像の画質制御とが繰り返される。
【0015】さらに、上記中間調画像は、上記中間調画
像を可視化する出力機器の特性に基づいて上記出力機器
の疑似出力イメージに変換された後に、上記多階調画像
との間で上記差が計算される。本発明の更なる局面によ
れば、多階調画像を中間調画像に圧縮するデジタル画像
中間調処理方法は、必要なメモリ量を削減するため、上
記多階調画像を部分的な多階調画像のブロックに分割
し、上記ブロック毎に、上記部分的な多階調画像を構成
する各画素に対し計算された局所的画像特徴量に応じて
画素毎に画質を適応的に制御する画質制御フィルタを形
成し、上記ブロック毎に、上記部分的な多階調画像から
初期的に生成され上記画質制御フィルタによって画質制
御された階調数の少ない部分的な中間調画像から始め
て、上記画質制御フィルタによって画質制御された上記
部分的な多階調画像との差を計算し、計算された上記差
が小さくなるように上記部分的な中間調画像を更新し、
上記ブロック毎に更新された上記部分的な中間調画像を
合成する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1を参照して本発明のデ
ジタル画像中間調処理装置1の構成を説明する。デジタ
ル画像中間調処理装置1は、入力された多階調画像から
より階調数の少ない中間調画像を生成し、生成された中
間調画像を出力する装置である。デジタル画像中間調処
理装置1は、例えば、コンピュータにより構成される画
像処理装置と、ディスプレイ装置若しくはプリンタ装置
のような出力機器との間に接続され、コンピュータで処
理された画像が知覚的に本質的な情報が失われることな
く出力機器を介して提供されるよう動作する。
【0017】デジタル画像中間調処理装置1は、多階調
画像及び中間調画像を記憶する画像メモリ10と、上記
画像メモリ10に記憶された上記多階調画像から中間調
画像を形成し、上記中間調画像を上記画像メモリに格納
する中間調画像計算部40とを含む。デジタル画像中間
調処理装置1は、上記画像メモリに記憶された上記多階
調画像の各画素毎に周囲の局所的画像特徴量を計算する
画像特徴量計算部20と、上記画素毎に計算された局所
的画像特徴量に応じて上記画像メモリ10に記憶された
画像の画素毎に画質を適応的に制御し、画質制御された
画像を上記画像メモリ10に格納する画質制御フィルタ
30とを更に有する。これにより、画質制御フィルタ
は、元の多階調画像の画素毎にその画素の周囲の局所的
画像特徴に応じて適応的に制御することができる。
【0018】また、デジタル画像中間調処理装置1は、
上記画像メモリ10に格納された上記多階調画像と、上
記画像メモリ10に格納された上記中間調画像との差を
計算し、上記差が小さくなるように上記中間調画像を更
新し、更新された上記中間調画像を上記画像メモリ10
に格納する最適中間調画像計算部50を具備する。これ
により、中間調画像は、画質制御されたレベルで多階調
画像との差が小さくなるように更新されるので、画質が
改善され、知覚的な情報損失を伴わない中間調画像が得
られる。
【0019】好ましくは、上記画質制御フィルタ30
は、人間の視覚に対応した空間周波数特性を有する視覚
フィルタにより構成される。また、視覚フィルタは2次
元フィルタの形で実現することができる。好ましくは、
上記画像特徴量計算部20は、上記局所的特徴量として
上記画素毎に周囲の画素に対する画素値の勾配を計算す
る手段を含み、上記画質制御フィルタ30は、上記画素
毎に上記計算された画素値の勾配に基づいて画像の滑ら
かさ及び鋭さに対応したパラメータを適応的に変化させ
る手段を含む。
【0020】好ましくは、上記最適中間調画像計算部5
0は、上記差として上記多階調画像と上記中間調画像の
画素毎の画素値の二乗誤差を計算する手段と、上記二乗
誤差が減少するように上記中間調画像の上記画素の画素
値を更新する手段と、上記画素値が更新された画素の周
辺で上記画質制御フィルタによって上記中間調画像を画
質制御する手段とを有し、上記二乗誤差が収束するまで
上記画素値の更新と上記中間調画像の画質制御と繰り返
す。
【0021】また、好ましくは、上記中間調画像計算部
40は、上記中間調画像を可視化する出力機器の特性に
基づいて、上記形成された中間調画像を上記出力機器の
疑似出力イメージに変換する手段を有する。図2は、図
1に示したデジタル画像中間調処理装置1の動作を説明
する概略的なフローチャートである。デジタル画像中間
調処理装置1において、画像特徴量計算部20は、画像
メモリ10に格納された多階調画像を構成する画素毎に
局所的画像特徴量を計算し(ステップ10)、上記計算
された局所的画像特徴量に応じて画素毎に画質を適応的
に制御する画質制御フィルタが形成される(ステップ2
0)。次に、画質制御フィルタ30は、上記画像メモリ
10に格納された上記多階調画像から、画質制御された
多階調画像を生成する(ステップ30)。
【0022】一方、中間調画像計算部40は、画像メモ
リ10に格納された上記多階調画像から初期中間調画像
を生成し(ステップ40)、次いで、上記画質制御フィ
ルタ30は、上記画像メモリ10に格納された上記初期
中間画像から画質制御された中間調画像を生成する(ス
テップ50)。最後に、最適中間調画像計算部50は、
上記画質制御された多階調画像と上記画質制御された中
間調画像との差を計算し(ステップ60)、上記計算さ
れた差が小さくなるように中間調画像を更新する(ステ
ップ70)。
【0023】上記説明では、初期中間調画像は、ステッ
プ40において画質制御された多階調画像が生成された
後にステップ50で生成されているが、ステップ50は
ステップ60よりも先行すればよく、例えば、ステップ
10より先行しても構わない。図3は、本発明のデジタ
ル画像中間調処理方法を実施するデジタル中間調処理装
置の第1の実施例の機能的ブロック図である。以下、図
3を参照して、本発明の第1の実施例の動作を説明す
る。本例では、出力機器としてプリンタ装置を考え、プ
リンタ出力モデルを考慮した中間調処理が実現される。
【0024】原画像入力部100は、多階調画像、例え
ば、連続階調画像を画像特徴計算部110及び初期中間
調画像計算部130に供給する。画像特徴計算部110
は、元の連続階調画像の各画素について、その周囲の局
所的画像特徴を計算する。視覚フィルタ計算部120
は、空間周波数に対する視覚特性を、線形FIRデジタ
ルフィルタとして計算する。線形FIRデジタルフィル
タは、デジタル画像の解像度、並びに、デジタル画像を
見る人の目とデジタル画像が表示された面(例えば、印
刷用紙、或いは、ディスプレイ画面)との間の距離をパ
ラメータとした関数の形で実現される。初期中間調画像
生成部130は、例えば、ディザ、しきい値処理による
二値化、誤差拡散などの公知の従来技術を用いて、元の
連続階調画像から中間調画像を生成し、最適中間調画像
計算部140に初期中間調画像として供給する。最適中
間調画像計算部140は、初期中間調画像生成部130
から供給された初期中間調画像から始めて、元の連続階
調画像との差が小さくなるよう中間調画像を更新する。
プリンタ出力モデル部150は、プリンタのドットゲイ
ンにより生ずる印刷画像の歪みを計算する。本例の場
合、大きさ3×3の画像領域での二値パターン(全部で
512通り)毎に、その領域の中心画素の印刷濃度を示
す表として実現される。以下、各部分の動作をより詳細
に説明する。
【0025】画像特徴計算部110は、元の連続多階調
画像の各画素について、その周囲の局所的画像特徴を計
算する。本実施例では、特に、エッジ強度を特徴として
計算する。エッジ強度は、Sobel オペレータ、Laplacia
n オペレータの絶対値などの公知の演算によって獲得さ
れる。以下では、画像中の画素が(x,y)で示される
とき、得られた特徴量をCxyで表す。また、特徴量Cxy
は、 0≦Cxy≦1 となるように正規化されていると仮定する。
【0026】視覚フィルタ部120は、本例では以下の
ように構成される。人間の視覚系は空間解像度において
低周波数特性をもつフィルタとして作用する。また、目
は斜め方向よりも縦横方向において高周波数に敏感であ
る。本例では、従来提案されている目の空間周波数特性
を定量的に表現した変調伝達関数(MTF)の中で、典
型的なDalyによる変調伝達関数に基づいて視覚フィルタ
を構成する。
【0027】Dalyによる変調伝達関数は、次式の通り表
現される。
【0028】
【数1】
【0029】ここで、fijは口径空間周波数(単位:c
ycles/degree)、fmaxは関数w(f)が
最大値をとるfの値である。デジタル画像では、fij
次式のように与えられる。
【0030】
【数2】
【0031】ここで、dは紙と目の間の距離(単位:m
m)、Δはgぞうのサンプル間隔(単位:mm)、Nは
周波数の量子化を決める自然数である。さらに、MTF
の方向空間周波数への依存性を考慮して、空間周波数f
ijを次式のようにスケーリングする。
【0032】
【数3】
【0033】尚、パラメータωは0.7に設定する。特
に、s(θij)は、角度 θij=kπ/2 (k=0,1,2,3) で最大値1をとり、 θij=kπ/2+π/4 (k=0,1,2,3) で最小値ωをとる。
【0034】本例のプリンタ出力モデル部150では、
ドットゲインに関するプリンタ特性の第1次近似である
円形ドット重なりモデルが使用される。図4には、ドッ
トが近傍同士で重なり合い、一定の大きさの円形である
仮定されたプリンタ出力モデルの一例が示されている。
一般的に、デジタル画像処理では、画素は、直交格子上
に配置された長方形のブロックとして仮定されている
が、実際のプリンタのドットは、図4に示されるように
理想的には円形である。さらに、ドットが円形であると
仮定すると、長方形のブロックとして仮定された黒領域
の画素がドットの集まりによって完全に覆われるよう
に、ドットの直径は格子間隔Tの√2倍以上でなければ
ならない。ドットの直径はプリンタのドットゲインによ
って決められ、プリンタによって印刷された画像は直交
格子に基づいて設計されたデジタルデータとは異なる。
したがって、プリンタのドットゲインによる画像歪みの
定量的モデルを導入することにより、プリンタからのデ
ジタル画像の出力をシミュレーションすることができ
る。このようなプリンタ出力モデルを基にしてプリンタ
からの出力が原画像に近づくようにデジタル中間調画像
を設計することが可能になる。
【0035】プリンタ出力モデルは次のように定式化さ
れる。最初に、Bをデジタル二値画像、bijを画像Bに
おける画素(i,j)での輝度と定義する。bij=1
は、印刷される紙面の上からiT、左からjTの位置に
対応する場所に黒のドットが置かれることを意味し、b
ij=0は同じ場所に黒のドットが置かれないことを意味
する。プリンタからの画像Bの出力をP[B]とすると
き、P[B]における画素(i,j)の輝度pijがbij
とその画素の8近傍とからなるビットパターンW ijの関
数であると仮定すると、次式が得られる。
【0036】
【数4】
【0037】ここで、Wijは、bijとその8近傍からな
るBの部分領域を表し、以下の行列で表現される。
【0038】
【数5】
【0039】ここで、f1 は縦横方向に隣接する黒画素
の数であり、 f1 =bn +be +bs +bw のように表され、斜め方向に隣接する黒画素のうち、縦
横方向に黒画素と隣接していない画素の個数f2 は、 f2 =(bnw=1&bn =0&bw =0)+(bws=1
&bw =0&bs =0)+(bse=1&bs =0&be
=0)+(ben=1&be =0&bn =0) のように表される。一方が横方向の近傍、もう一方が縦
方向の近傍であるような隣接黒画素の組の数f3 は、 f3 =(bn =1&bw =1)+(bw =1&bs
1)+(bs =1&be =1)+(be =1&bn
1) と表される。rをドット半径、ρをr理想的なドット半
径(黒領域を完全に覆う最小半径)の比と定義すると、
【0040】
【数6】
【0041】のように表現される。プリンタ出力モデル
の3個のパラメータα、β、γは、次式に従って計算さ
れる。
【0042】
【数7】
【0043】例えば、ρ=1.25のとき、 α=0.33, β=0.029, γ=0.098 が得られる。図5に示された二値画像データに対し、こ
のプリンタ出力モデルを用いてシミュレーションされた
プリンタ出力が図6に示されている。本例の場合に、プ
リンタ出力モデルは、512通りの可能なビットパター
ンWijの夫々の配置に対する中心の出力濃度を参照する
表として実現される。
【0044】次に、本例における最適中間調画像計算部
140について説明する。最適中間調画像計算部140
は、視覚フィルタとプリンタ出力モデルとを用いた最小
二乗モデルによって中間調パターンを設計する。図7
は、最適中間調画像を計算するときの基準モデルを表す
図である。同図に示すように、人間の目により知覚され
た元の連続多階調画像Iの像をfとし、人間の目により
知覚された中間調画像Hのプリンタ出力の像をgとする
と、f及びgは次式により与えられる。
【0045】
【数8】
【0046】ここで、vxy(m,n)は、Mが自然数で
あるとき、大きさ(2M+1)*(2M+1)の2次元
デジタルフィルタとして実装された視覚フィルタのイン
パルス応答であり、フィルタのパラメータは画素(x,
y)での画像特徴Cxyによって制御される。p[H]は
プリンタ固有の歪みが加えられた中間調画像であり、P
[H](x,y)は、画素(x,y)における輝度値で
ある。多階調画像の像fと中間調画像の像gとの差を表
す二乗誤差Eは、次式で与えられる。
【0047】
【数9】
【0048】ここで、XとYは画像の大きさである。e
(x,y)は画素(x,y)での局所的視覚誤差であ
り、次式で与えられる。 e(x,y)=g(x,y)−f(x,y) (2) 視覚フィルタは画素の周りの局所的画像特徴に応じて、
画素毎に適応的に制御されることに注意する必要があ
る。一般に、視覚フィルタが高周波数特性を有する(目
と紙面との間の距離パラメータが小さい)とき、中間調
パターンでは鋭さが強調される。距離パラーメータの値
が大きい低周波数特性フィルタの場合、高周波数成分が
除去されるので中間調パターンは滑らかになる。画像全
体で一様な視覚フィルタを用いるのではなく、このよう
な視覚フィルタの周波数特性が反映されるように、画像
の局所的性質に応じて視覚フィルタを適応的に変えて、
適応的に画像を強調する必要がある。そのため、各画素
について異なる視覚フィルタを用いることによって滑ら
かさや鋭さを制御する。上記の視覚フィルタの式に表さ
れた視覚フィルタの画素(x,y)における距離パラメ
ータ(d)をdxyのように定義する。dxyは、画像特徴
計算部110で計算された特徴量Cxyの単調減少関数と
なる。例えば、次式のような関数を選ぶことができる。
【0049】 dxy=A(1−Cxya (3) ここで、Aは滑らかさの最大値を調節するパラメータで
あり、パラメータaが大きいほど、鋭さが強調されるこ
とが分かる。図8は2次元デジタルフィルタとして実装
された5*5形の視覚フィルタの例を示す図である。同
図の(a)〜(g)は、解像度を400dpiに固定
し、紙と目の間の距離を0mm〜300mmまで変化さ
せた場合のフィルタが示されている。画素の特徴量Cxy
を式(3)に基づいてdxyに変換することにより視覚フ
ィルタの距離パラメータが決定される。
【0050】最適中間調画像計算部140では、このよ
うにして得られる誤差尺度Eを用いて、元の連続多階調
画像と印刷された中間調画像との間の知覚的誤差Eが最
小になるような最適中間調画像を計算する。この最適化
計算は多大な計算量を必要とするので、本例では、準最
適な解を見つけるためのヒューリスティックなアルゴリ
ズムを用いる。最適中間調画像計算部140は、初期中
間調画像と誤差尺度Eとを基にして、誤差ができるだけ
減るように、各画素について画素値を更新してゆくこと
により、準最適な中間調画像を計算する。
【0051】図9は、本例において実現された準最適な
中間調画像計算のより詳細なフローチャートである。最
初に、元の多階調画像から初期中間調画像Hが計算され
る(ステップ100)。画素(x,y)毎に、中間調画
像Hの像g(x,y)が計算され、多階調画像f(x,
y)と中間調画像Hの像g(x,y)との二乗誤差e
(x,y)が計算される(ステップ110)。
【0052】次に、中間調画像Hを予め決められた順で
スキャンする開始位置を設定する(ステップ120)。
例えば、画像の左上から右下へ順番にスキャンされる。
スキャンが開始されると、未だスキャンしていない画素
が残っているかどうかが判定される(ステップ13
0)。スキャンしていない画素が残っていない場合、ス
テップ170に進む。未だスキャンしていない画素が残
っていると判定された場合、スキャン順に次の画素を選
ぶ(ステップ140)。
【0053】ステップ150では、ステップ140にお
いて選ばれた画素について、中間調画像Hの画素値を変
更すると、二乗誤差Eが減少するかどうかが判定され
る。ステップ150において二乗誤差が減少すると判定
された場合、ステップ160で、中間調画像Hの当該画
素の画素値が更新され、当該画素の近傍に関して、中間
調画像Hの像gと、二乗誤差eとが再計算される。次
に、処理はステップ130に戻る。
【0054】ステップ150において二乗誤差が減少す
ると判定されなかった場合、Hの画素値の更新は行われ
ず、処理はステップ130に戻る。ステップ130にお
いて、未だスキャンしていない画素が残っていないと判
定された場合、ステップ170に進み、二乗誤差が収束
したかどうかが判定される。二乗誤差Eが収束したかど
うかは、例えば、画像全体に関する二乗誤差の総和が所
定の閾値以下に収まるかどうかによって判定することが
できる。或いは、画像全体の1回のスキャンを通じて、
Hの値を変更しても二乗誤差Eが減少しない場合に、二
乗誤差Eが収束したと判定してもよい。
【0055】ステップ170において二乗誤差Eが収束
していないと判定された場合、ステップ120に戻り、
もう一度画素の先頭からスキャンが行われる。ステップ
170において二乗誤差Eが収束したと判定された場
合、ステップ180に進み、中間調画像Hが出力され
る。以上の手続きによって準最適な中間調画像Hが得ら
れる。
【0056】次に、準最適な中間調画像を計算する際に
使用される画素値の更新アルゴリズムについてより詳細
に説明する。以下の例では、説明の簡単化のため中間調
画像は2値画像である場合を考える。画素値の更新に
は、着目画素の0と1の値を反転する「トグル」と、着
目画素とその近傍画素(8個)の値を交換する8通りの
「スワップ」とがある。各画素においては、トグルとス
ワップの併せて9通りの画素値の夫々の変更操作につい
て、操作の前後における二乗誤差Eの変化量ΔEを計算
する。ここで、トグルとスワップによる二乗誤差Eの変
化量ΔEを計算する場合に、画像全体で二乗誤差Eを計
算し直すのではなく、トグルとスワップが行われた画素
の周囲の部分画素だけについて、画素値変更操作の前後
での二乗誤差Eを比較すればよい。二乗誤差Eを再計算
する部分画像は、より正確には以下のようになる。
【0057】 (1)画素(p,q)でトグルした場合、部分画像 {(x,y);p−M−1≦x≦p+M+1,q−M−
1≦y≦q+M+1} について、(p,q)の画素値のトグル操作前後の二乗
誤差の合計Σe(x,y)2 を計算し、その差分をΔE
とする。 (2)画素(p,q)と(p’,q’)をスワップした
場合、部分画像 {(x,y);min(p−M,p’−M)−1≦x≦
max(p+M,p’+M)+1,min(q−M,
q’−M)−1≦x≦max(q+M,q’+M)+
1} について、画素(p,q)と(p’,q’)のスワップ
操作前後の二重誤差の合計Σe(x,y)2 を計算し、
その差分をΔEとする。
【0058】(3)1通りのトグルと8通りのトグルの
併せて9通りの画素値変更操作の中で、ΔE<0、すな
わち、部分画像についての二乗誤差の合計が減少する操
作が存在する場合、その中で、ΔEの絶対値が最大にな
る操作を一つ選び、その操作に従って中間調画像を更新
する。 (4)この画素値変更操作は画像のスキャン順に行われ
る。二乗誤差Eが収束するまで、画像のスキャンを繰り
返しながら、各画素について画素値更新処理を施す。
【0059】尚、上記の本発明の第1の実施例のデジタ
ル中間調処理装置におけるプリンタ出力モデル部150
のような出力機器モデルが組み込まれている場合、生成
される中間調画像から出力機器モデルの寄与部分を除去
する補正処理を行ってもよい。以下では、出力機器とし
て上記の第1の実施例のプリンタを考え、この補正処理
について説明する。プリンタの場合、実際に紙に出力さ
れるドットの大きさは、デジタル処理で想定している画
素よりも大きくなるので、一般的に多少「暗め」に印刷
される。そのため、プリンタ出力モデル部150では、
「暗め」になる度合いを定量的に予測し、「暗め」にな
る度合いを補正するように予め「明るめ」の中間調画像
を生成する。実際に紙に出力される印刷イメージは、上
記のプリンタ特性に従って多少「暗め」になるので、結
果的に適当な明るさの画像が得られる。
【0060】このようなプリンタ出力モデルの寄与部分
を除去するような補正処理は、例えば、プリンタ用のガ
ンマ補正処理で簡易的に実現することができる。或い
は、中間調処理の中に、プリンタ特性モデルの逆変換を
組み込み、測色計によって測色した結果に応じてプリン
タの出力ドットパターンを明度補正処理(例えば、出力
ドット径を制御)し、印刷イメージに逆変換することに
より、中間調画像を生成する高精度の補正処理を実現し
てもよい。
【0061】図10の(a)は、本発明のデジタル画像
中間調処理方法を実施するデジタル中間調処理装置の第
2の実施例の機能的ブロック図である。同図に示された
本発明の第2の実施例は、図3に示された本発明の第1
の実施例と類似しているが、プリンタ出力モデルを考慮
していない点が異なる。以下の本発明の第2の実施例の
説明では、第1の実施例との相違点を記載する。
【0062】本発明の第2の実施例における最適中間調
画像計算部140は、視覚フィルタを用いた最小二乗モ
デルによって中間調パターンを設計する。図10の
(b)は、本発明の第2の実施例において最適中間調画
像を計算するときの基準モデルを表す図である。同図の
(b)に示すように、人間の目により知覚された元の連
続多階調画像Iの像をfとし、人間の目により知覚され
た中間調画像Hのプリンタ出力の像をgとすると、f及
びgは次式により与えられる。
【0063】
【数10】
【0064】ここで、vxy(m,n)は、Mが自然数で
あるとき、大きさ(2M+1)*(2M+1)の2次元
デジタルフィルタとして実装された視覚フィルタのイン
パルス応答であり、フィルタのパラメータは画素(x,
y)での画像特徴Cxyによって制御される。多階調画像
の像fと中間調画像の像gとの差を表す二乗誤差Eは、
上記の式(1)で与えられる。画素(x,y)での局所
的視覚誤差e(x,y)は、上記の式(2)で与えられ
る。また、上記の視覚フィルタの式に表された視覚フィ
ルタの画素(x,y)における距離パラメータ(d)を
表すdxyは、上記の式(3)のように定義することがで
きる。
【0065】最適中間調画像計算部140では、このよ
うにして得られる誤差尺度Eを用いて、元の連続多階調
画像と中間調画像との間の知覚的誤差Eが最小になるよ
うな最適中間調画像を計算する。最適中間調画像を計算
するため、本発明の第2の実施例の場合に、第1の実施
例の場合と同様に準最適な解を見つけるヒューリスティ
ックなアルゴリズムを用いる。準最適化アルゴリズム
は、図9を参照して説明した本発明の第1の実施例のお
ける準最適な中間調画像計算と類似しているが、中間調
画像Hの像gが、第1の実施例では、 g=V[P[H]] と表され、第2の実施例では、 g=V[H] と表される点で異なる。また、準最適な中間調画像を計
算する際に使用される画素値の更新アルゴリズムは、本
発明の第2の実施例の場合に以下の通り動作する。
【0066】画素値の更新には、着目画素の0と1の値
を反転する「トグル」と、着目画素とその近傍画素(8
個)の値を交換する8通りの「スワップ」とがある。各
画素においては、トグルとスワップの併せて9通りの画
素値の夫々の変更操作について、操作の前後における二
乗誤差Eの変化量ΔEを計算する。ここで、トグルとス
ワップによる二乗誤差Eの変化量ΔEを計算する場合
に、画像全体で二乗誤差Eを計算し直すのではなく、ト
グルとスワップが行われた画素の周囲の部分画素だけに
ついて、画素値変更操作の前後での二乗誤差Eを比較す
ればよい。二乗誤差Eを再計算する部分画像は、より正
確には以下のようになる。
【0067】 (1)画素(p,q)でトグルした場合、部分画像 {(x,y);p−M≦x≦p+M,q−M≦y≦q+
M} について、(p,q)の画素値のトグル操作前後の二乗
誤差の合計Σe(x,y)2 を計算し、その差分をΔE
とする。 (2)画素(p,q)と(p’,q’)をスワップした
場合、部分画像 {(x,y);min(p−M,p’−M)≦x≦ma
x(p+M,p’+M),min(q−M,q’−M)
≦x≦max(q+M,q’+M)} について、画素(p,q)と(p’,q’)のスワップ
操作前後の二重誤差の合計Σe(x,y)2 を計算し、
その差分をΔEとする。
【0068】(3)1通りのトグルと8通りのトグルの
併せて9通りの画素値変更操作の中で、ΔE<0、すな
わち、部分画像についての二乗誤差の合計が減少する操
作が存在する場合、その中で、ΔEの絶対値が最大にな
る操作を一つ選び、その操作に従って中間調画像を更新
する。 (4)この画素値変更操作は画像のスキャン順に行われ
る。二乗誤差Eが収束するまで、画像のスキャンを繰り
返しながら、各画素について画素値更新処理を施す。
【0069】以上の動作によって、本発明の第2の実施
例において中間調画像Hが得られる。上記の本発明の第
1の実施例及び第2の実施例では、最適中間調画像計算
の計算量を削減するため、準最適な解を見つけるための
ヒューリスティックなアルゴリズムを使用している。こ
のアルゴリズムでは、ディザ法や誤差拡散法などで計算
された「初期中間調画像」から始めて、元の多階調画像
と中間調画像の誤差ができるだけ少なくなるように中間
調画像の各画素の値を更新する操作を画像全体に対し何
回か適用する。その結果として、準最適な中間調画像が
獲得される。
【0070】このアルゴリズムは、画像全体に対し更新
操作を複数回適用するため、元の連続多階調画像の全体
と中間調画像の全体をメモリに保持することを前提とす
る。したがって、計算のために十分な画像メモリが使用
される場合には、このアルゴリズムは効率的に動作す
る。しかし、保持されるべき画像のサイズが大きい場
合、このアルゴリズムの計算が、ハードウェアの制限に
よって困難になる場合が考えられる。そこで、本発明の
第3の実施例では、元の連続多階調画像を分割して得ら
れる部分画像に対して、中間調画像を計算し、各部分画
像から計算される中間調画像を合成して、元の連続多階
調画像全体の中間調画像を生成する。
【0071】図11は本発明の第3の実施例によるデジ
タル画像中間調処理方法の第3の実施例の機能的ブロッ
ク図である。同図に示された構成要素の中で、原画像入
力部100と、画像特徴計算部110と、視覚フィルタ
部120と、初期中間調画像生成部130と、最適中間
調画像計算部140は、図3又は図10の(a)に示さ
れた同じ名称、同じ参照番号が付された構成要素と同様
の機能を実現する。但し、図11において点線で囲まれ
た構成要素、すなわち、画像特徴計算部110と、視覚
フィルタ部120と、初期中間調画像生成部130と、
最適中間調画像計算部140は、画像全体ではなく、部
分画像に関して適用される点に注意する必要がある。
【0072】画像分割部180は、原画像入力部100
から与えられた連続多階調画像である原画像を画像ブロ
ック、好ましくは、中間調パターンの連続性を保つため
に、互いに重なり合いのある画像ブロックに分割する。
重複部分の幅が大きいほど、画像ブロック境界での中間
調パターンの連続性は向上する。また、個々の画像ブロ
ックの形状は原理的に制限されることはないが、後続の
処理の簡単化のため、長方形であることが好ましい。
【0073】図12は本発明の第3の実施例による画像
分割の説明図である。同図には簡単のため、4画素×4
画素の矩形の画像ブロックに分割された画像の領域が示
されている。隣り合った画像ブロックの重複部分は斜線
で示されている。重複部分の重なり幅は、例えば、視覚
フィルタ部120における視覚フィルタが、Mを自然数
として、(2M+1)*(2M+1)の大きさの空間領
域での2次元デジタルフィルタによって構成される場合
には、少なくとも3M画素であることが望ましい。
【0074】画像特徴計算部110は、画像ブロックに
分割された連続多階調画像の各画素について、上記第1
の実施例に関して説明したようにその周囲の局所画像特
徴を計算する。視覚フィルタ部120は、上記第1の実
施例に関して説明したように、空間周波数に対する視覚
特性を線形FIRデジタルフィルタとして計算する。こ
の線形FIRデジタルフィルタは、例えば、デジタル画
像の解像度と、目と紙の間の距離をパラメータとする関
数として実現される。
【0075】初期中間調生成部130は、最適中間調画
像計算部140に供給されるべき中間調画像を画像ブロ
ック単位で生成する。より詳細には、上記本発明の第1
の実施例に関して説明したように、各種のディザ法、し
きい値処理による二値化、誤差拡散などの公知の技術を
利用して、元の連続多階調画像の画像ブロックから中間
調画像を生成する。
【0076】最適中間調画像計算部140は、画像ブロ
ック単位で、初期中間調画像生成部130で生成された
初期中間調画像から始めて、元の連続多階調画像との差
が小さくなるように中間調画像を更新する。この中間調
画像の更新は、上記本発明の第1の実施例に関して説明
した方法で実現される。すなわち、多階調画像の像f
と、中間調画像の像gとの差を表わす二乗誤差Eが最小
となるような最適中間調画像を計算する。この最適化計
算は多大な計算を要するので、準最適な解を見つけるた
めのヒューリスティックなアルゴリズムを用いる。
【0077】画像合成部190は、最適中間調画像計算
部140において、各画素ブロックに対して計算された
中間調画像を合成して、元の連続多階調画像の全領域に
対応した全体の中間調画像を出力する。画像分割部18
0において、元の連続多階調画像が互いに重なり合いの
ある画像ブロックに分割されている場合、この重なり合
っている部分では、重なり合った画像ブロックの個数分
の中間調パターンが計算されている。そのため、複数の
中間調パターンの中から一つの中間調パターンを選択す
る。メモリ使用量の観点から、好ましくは、最後に計算
された中間調パターンがそのまま採用される。或いは、
メモリ使用量の制約が幾分緩和されるならば、特定の中
間調パターンを得るため、複数の中間調パターンの平均
値を計算、中間値を選択などの種々の方法を利用するこ
とができる。
【0078】図13は本発明の第3の実施例によるデジ
タル中間調処理方法を実施するデジタル画像中間調処理
装置の構成図であり、図14は本発明の第3実施例によ
るデジタル画像中間調処理装置の中間調計算のフローチ
ャートである。以下、図13及び図14を参照して、入
力された連続多階調画像から中間調画像が出力されるま
での中間調計算の動作を説明する。
【0079】ステップ200において、画像分割部60
は入力された元の連続多階調画像を画像ブロックに分割
し、部分多階調画像メモリ12に格納する。ステップ2
10において、部分多階調画像メモリ12に格納された
未処理の画像ブロックが画像特徴量計算部20及び中間
調画像計算部40に通知され、ステップ220におい
て、中間調画像計算部40は通知された未処理の画像ブ
ロックの多階調画像から初期中間調画像を生成し、部分
中間調画像メモリ14に格納する。
【0080】次に、ステップ220において、画像特徴
量計算部20は、多階調画像の画像ブロックの各画素毎
に局所的画像特徴量を計算し、これに基づいて、画質制
御フィルタ30がこの画像ブロックの各画素毎に画質を
適応的に制御する画質制御フィルタを形成する。画質制
御フィルタ30は、画像ブロック単位に、部分多階調画
像メモリに格納された多階調画像及び部分中間調画像メ
モリ14に格納された中間調画像の画質を画素毎に適応
的に制御する。最適中間調画像計算部50は、画像ブロ
ック単位に、画質制御された中間調画像と画質制御され
た多階調画像の二乗誤差E及び画素毎の差e(x,y)
を計算する。
【0081】最適中間調画像計算部50は、以降、初期
中間調画像と誤差尺度である二乗誤差Eを基にして、誤
差ができるだけ減少するように、中間調画像の各画素に
ついて値を更新し、準最適な中間調画像を計算する。ス
テップ240で、最適中間調画像計算部50は、画像ブ
ロック単位に部分中間調画像メモリ14に格納された中
間調画像を先頭から所定順にスキャンし始め、ステップ
250でスキャン順に画素を選択する。
【0082】ステップ260において、最適中間調画像
計算部50は、選択された画素の画素値を変更(例え
ば、白と黒の反転)したときに、二乗誤差Eが減少する
かどうかを判定する。ここで、本例の場合の二乗誤差E
の変化ΔEの計算法について説明する。選択された画素
を画素(p,q)とすると、画素(p,q)の値の変更
により誤差が変化する領域は画素(p,q)の周囲に限
られるので、(p,q)を中心とする(2M+1)×
(2M+1)画素からなる領域だけの誤差変化を計算す
ればよい。画素(p,q)の近傍系を次式のN(p,
q)によって定義する。
【0083】N(p,q)={(i,j);p−M≦i
≦p+m,q−M≦j≦q+M} 画像(p,q)の値の変更による影響を受けるのは、領
域N(p,q)での誤差だけである。そこで、中間調画
像の画素(p,q)における画素値H(p,q)の変更
による二乗誤差の変化ΔEは、次式のように計算でき
る。
【0084】
【数11】
【0085】ここで、元の連続多階調画像が0から25
5までの値をとり、中間調画像が0(黒)と255
(白)の二つの値をとる場合を考えると、 H(p,q)=0 の場合に、a=255 H(p,q)=255 の場合に、a=−255 のように定義される。
【0086】ステップ260で二乗誤差Eが減少する、
すなわち、ΔE<0と判定された場合、ステップ270
に進み、中間調画像の画素値H(p,q)と、画素
(x,y)での局所的視覚誤差e(x,y)と、二乗誤
差Eとが以下のように更新される。 H(p,q)←H(p,q)+a e(p+i,q+j)←e(p+i,q+j)+a・v
p+i,q+j (i,j) 但し、i,j=−M,K,0,K,M E←E+ΔE 更新後の中間調画像の画素値は部分中間調画像メモリ1
4に設定される。
【0087】一方、ステップ260で二乗誤差Eが減少
しないと判定された場合、或いは、ステップ270の更
新処理後、ステップ280に進み、現在選択中の画像ブ
ロックに関してスキャンしていない画素が残っているか
どうかが判定され、残っている場合、ステップ250に
戻る。すべての画素がスキャンされている場合には、ス
テップ290に進み、二乗誤差Eが収束したかどうかが
判定される。
【0088】二乗誤差Eが収束したかどうかの判定は、
例えば、画像ブロック単位に中間調画像を先頭からスキ
ャンしてすべての画素についてスキャンが終了するまで
の1回のスキャンの間に二乗誤差Eが減少しないとき
「収束した」と判定することによって行われ得る。二乗
誤差Eが収束していないと判定された場合、ステップ2
40に戻り、中間調画像の先頭から再度スキャンが行わ
れる。二乗誤差Eが収束したと判定された場合、ステッ
プ300に進み、すべての画像ブロックに対し中間調画
像の更新処理がなされたかどうかが判定される。また、
現在選択中の画像ブロックに関する処理は終了している
ので、部分多階調画像メモリ12に格納されているこの
画像ブロックに対応した部分的な多階調画像はこれ以上
保存する必要はない。未処理の画像ブロックが残ってい
る場合には、ステップ210に戻り、未処理の画像ブロ
ックに対する中間調画像の更新の処理が行われる。
【0089】すべての画像ブロックに対する中間調画像
の更新処理が行われたとき、部分中間調メモリ14に
は、すべての画像ブロックに対応した準最適中間調画像
が格納されている。このとき、画像合成部70は、ステ
ップ310において、各画像ブロックに対して計算した
中間調画像を合成して、全体の中間調画像を出力する。
既に説明したように、隣接ブロック間で重なり合ってい
る部分では、複数の中間調パターンが計算されているの
で、適当な中間調パターンを選択する。
【0090】さらに、本発明のデジタル画像中間調処理
方法に従ってカラー原画像からカラー中間調画像を生成
する場合には、例えば、RGBカラー方式の場合、R、
G、Bの各色プレーン毎に別個にデジタル画像中間調処
理方法を適用することによりカラー画像のデジタル画像
中間調処理が実現される。また、本発明によるデジタル
画像中間調処理装置の構成は、上記の実施例で説明され
た例に限定されることなく、デジタル画像中間調処理装
置の各々の構成要件をソフトウェア(プログラム)で構
築し、ディスク装置等に記録しておき、必要に応じてコ
ンピュータにインストールしてデジタル画像中間調処理
を行うことも可能である。さらに、構築されたプログラ
ムをフロッピーディスクやCD−ROM等の可搬記録媒
体に格納し、このようなデジタル画像中間調処理装置を
用いる場面で汎用的に使用することも可能である。
【0091】図15は本発明によるデジタル画像中間調
処理を実施するデジタル画像中間調所理システムの構成
図である。デジタル画像中間調処理の各ステップをコン
ピュータに実行させるプログラムは、例えば、記録媒体
206からドライブ205を用いて読み込まれ、バス2
09を介してメモリ202に直接ロードされ、CPU2
01で実行される。或いは、プログラムは、補助記憶装
置207に一旦記憶され、必要に応じてメモリ202に
ロードされてCPU201により実行される。デジタル
中間調処理をされるべき元の多階調画像は、例えば、通
信ポート208を介して外部の画像処理装置から受信さ
れ、メモリ202に直接的に読み込まれて処理され、或
いは、補助記憶装置207に一旦保存された後、必要に
応じてメモリに読み込まれて処理される。デジタル中間
調処理によって得られた中間調画像は、ディスプレイ装
置203又はプリンタ装置204によって出力され、或
いは、補助記憶装置207に記憶される。
【0092】本発明は、上記の実施例に限定されること
なく、特許請求の範囲内で種々変更・応用が可能であ
る。
【0093】
【発明の効果】本発明の一面によれば、画像の局所的性
質に応じて、滑らかさと鋭さの両方を強調し、中間調画
像の質を向上させることができる。その結果、文字、
線、エッジの明瞭さを向上させるとともに、滑らかな領
域では、モアレなどの人工的パターンが現れないような
中間調パターンを設計することができる。
【0094】また、出力機器の特性を考慮し、しかも、
画像の局所的性質に応じて、滑らかさと鋭さの両方を強
調し、中間調画像の質を向上させることができる。さら
に、本発明の更なる面によれば、元の連続多階調画像と
中間調画像の全体をメモリに保管する必要がないため、
画像サイズがメモリの制限を超える大きい画像に対して
も、最小二乗モデルベース法により、中間調画像を計算
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデジタル画像中間調処理装置の構
成図である。
【図2】本発明によるデジタル画像中間調処理装置の動
作フローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施例の機能的ブロック図であ
る。
【図4】プリンタ出力モデルの例の説明図である。
【図5】二値画像データの例の説明図である。
【図6】プリンタ出力モデルによる画像の出力結果のシ
ミュレーション例の説明図である。
【図7】本発明の第1の実施例による中間調画像計算に
おける最適基準のモデルの説明図である。
【図8】(a)〜(g)は、本発明の第1の実施例にお
いて2次元デジタルフィルタとして実装された視覚フィ
ルタの例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施例による準最適な中間調画
像計算のフローチャートである。
【図10】(a)は本発明の第2の実施例の機能的ブロ
ックを示し、(b)は中間調画像計算における最適基準
のモデルを説明する図である。
【図11】本発明の第3の実施例の機能的ブロック図で
ある。
【図12】本発明の第3の実施例による画像分割の説明
図である。
【図13】本発明の第3実施例によるデジタル画像中間
処理装置の構成図である。
【図14】本発明の第3実施例による中間調画像計算の
フローチャートである。
【図15】デジタル画像中間調処理システムの構成図で
ある。
【符号の説明】
1 デジタル中間調処理装置 10 画像メモリ 20 画像特徴量計算部 30 画質制御フィルタ 40 中間調画像計算部 50 最適中間調画像計算部

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多階調画像を中間調画像に圧縮するデジ
    タル画像中間調処理方法において、 上記多階調画像を構成する画素毎に計算された局所的画
    像特徴量に応じて画素毎に画質を適応的に制御する画質
    制御フィルタを形成し、 上記多階調画像から初期的に生成され上記画質制御フィ
    ルタによって画質制御された階調数の少ない中間調画像
    から始めて、上記画質制御フィルタによって画質制御さ
    れた上記多階調画像との差を計算し、計算された上記差
    が小さくなるように中間調画像を更新することを特徴と
    する、デジタル画像中間調処理方法。
  2. 【請求項2】 多階調画像を中間調画像に圧縮するデジ
    タル画像中間調処理方法において、 上記多階調画像を部分的な多階調画像のブロックに分割
    し、 上記ブロック毎に、上記部分的な多階調画像を構成する
    各画素に対し計算された局所的画像特徴量に応じて画素
    毎に画質を適応的に制御する画質制御フィルタを形成
    し、 上記ブロック毎に、上記部分的な多階調画像から初期的
    に生成され上記画質制御フィルタによって画質制御され
    た階調数の少ない部分的な中間調画像から始めて、上記
    画質制御フィルタによって画質制御された上記部分的な
    多階調画像との差を計算し、計算された上記差が小さく
    なるように上記部分的な中間調画像を更新し、 上記ブロック毎に更新された上記部分的な中間調画像を
    合成することを特徴とする、デジタル画像中間調処理方
    法。
  3. 【請求項3】 上記画質制御フィルタは、人間の視覚に
    対応した空間周波数特性を実現するように形成されるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のデジタル画像中間
    調処理方法。
  4. 【請求項4】 上記局所的特徴量は上記画素毎に周囲の
    画素に対する画素値の勾配として計算され、 これにより、上記画質制御フィルタは、画像の滑らかさ
    及び鋭さを表す画質を画素毎に制御することを特徴とす
    る請求項1乃至3のうちいずれか一項記載のデジタル画
    像中間調処理方法。
  5. 【請求項5】 上記差として上記多階調画像と上記中間
    調画像の画素毎の画素値の二乗誤差を計算し、 上記二乗誤差が減少するように上記中間調画像の上記画
    素の画素値を更新し、 上記画素値が更新された画素の周辺で上記画質制御フィ
    ルタによって上記中間調画像を画質制御し、 上記二乗誤差が収束するまで上記画素値の更新と上記中
    間調画像の画質制御とが繰り返されることを特徴とする
    請求項1乃至4のうちいずれか一項記載のデジタル中間
    調処理方法。
  6. 【請求項6】 上記中間調画像は、上記中間調画像を可
    視化する出力機器の特性に基づいて上記出力機器の疑似
    出力イメージに変換された後に、上記画上記多階調画像
    との間で上記差が計算されることを特徴とする請求項1
    乃至5のうちいずれか一項記載のデジタル画像中間調処
    理方法。
  7. 【請求項7】 多階調画像及び中間調画像を記憶する画
    像メモリと、 上記画像メモリに記憶された上記多階調画像から中間調
    画像を形成し、上記中間調画像を上記画像メモリに格納
    する中間調画像計算手段とを含む、多階調画像を中間調
    画像に圧縮するデジタル画像中間調処理装置において、 上記画像メモリに記憶された上記多階調画像の各画素毎
    に周囲の局所的画像特徴量を計算する画像特徴量計算手
    段と、 上記画素毎に計算された局所的画像特徴量に応じて上記
    画像メモリに記憶された画像の画素毎に画質を適応的に
    制御し、画質制御された画像を上記画像メモリに格納す
    る画質制御フィルタ手段と、 上記画像メモリに格納された上記多階調画像と、上記画
    像メモリに格納された上記中間調画像との差を計算し、
    上記差が小さくなるように上記中間調画像を更新し、更
    新された上記中間調画像を上記画像メモリに格納する最
    適中間調画像計算手段とを更に有することを特徴とする
    デジタル画像中間調処理装置。
  8. 【請求項8】 上記多階調画像を部分的な多階調画像の
    ブロックに分割し、上記画像メモリに格納する画像分割
    手段と、 上記部分的な多階調画像の上記ブロックに対応して上記
    画像メモリに格納された部分的な中間調画像を合成する
    ことにより上記中間調画像を生成する中間調画像合成手
    段とを更に有し、 上記最適中間調画像計算手段は、上記ブロック毎に上記
    部分的な多階調画像に基づいて上記部分的な中間調画像
    を更新することを特徴とする請求項7記載のデジタル画
    像中間調処理装置。
  9. 【請求項9】 上記画質制御フィルタ手段は、人間の視
    覚に対応した空間周波数特性を有することを特徴とする
    請求項7又は8記載のデジタル画像中間調処理装置。
  10. 【請求項10】 上記画像特徴量計算手段は、上記局所
    的特徴量として上記画素毎に周囲の画素に対する画素値
    の勾配を計算する手段を含み、 上記画質制御フィルタ手段は、上記画素毎に上記計算さ
    れた画素値の勾配に基づいて画像の滑らかさ及び鋭さに
    対応したパラメータを適応的に変化させる手段を含むこ
    とを特徴とする請求項7乃至9のうちいずれか一項記載
    のデジタル画像中間調処理装置。
  11. 【請求項11】 上記最適中間調画像計算手段は、 上記差として上記多階調画像と上記中間調画像の画素毎
    の画素値の二乗誤差を計算する手段と、 上記二乗誤差が減少するように上記中間調画像の上記画
    素の画素値を更新する手段と、 上記画素値が更新された画素の周辺で上記画質制御フィ
    ルタによって上記中間調画像を画質制御する手段とを有
    し、 上記二乗誤差が収束するまで上記画素値の更新と上記中
    間調画像の画質制御と繰り返すことを特徴とする請求項
    8乃至10のうちいずれか一項記載のデジタル中間調処
    理装置。
  12. 【請求項12】 上記中間調画像計算手段は、上記中間
    調画像を可視化する出力機器の特性に基づいて、上記形
    成された中間調画像を上記出力機器の疑似出力イメージ
    に変換する手段を有することを特徴とする請求項8乃至
    11のうちいずれか一項記載のデジタル中間調処理装
    置。
  13. 【請求項13】 多階調画像を構成する画素毎に局所的
    画像特徴量を計算させるコードと、 上記計算された局所的画像特徴量に応じて画素毎に画質
    を適応的に制御する画質制御フィルタを形成させるコー
    ドと、 上記画質制御フィルタを用いて上記多階調画像から、画
    質制御された多階調画像を生成させるコードと、 上記多階調画像から初期中間調画像を生成させるコード
    と、 上記画質制御フィルタを用いて上記初期中間画像から画
    質制御された中間調画像を生成させるコードと、 上記画質制御された多階調画像と上記画質制御された中
    間調画像との差を計算させるコードと、 上記計算された差が小さくなるように中間調画像を更新
    させるコードとを含むことを特徴とするデジタル画像中
    間調処理プログラムを記録したコンピュータが読み取り
    可能な記録媒体。
  14. 【請求項14】 上記デジタル画像中間調処理プログラ
    ムは、 上記多階調画像を部分的な多階調画像のブロックに分割
    させるコードと、 上記部分的な多階調画像のブロックに対応した部分的な
    中間調画像を合成させるコードと、 上記部分的な多階調画像のブロック毎に上記部分的な中
    間調画像を更新させるコードとを更に有することを特徴
    とする請求項13記載の記録媒体。
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