JP2001098330A - 二方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
二方向性電磁鋼板の製造方法Info
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Abstract
電磁鋼板。 【解決手段】冷間圧延は、ワークロールの直径Dと冷間
圧延中の鋼板厚さtとの比(D/t)が、D/t≧80
またはD/t≧100/tなる関係を満たす条件でおこ
なわれる、質量%で、C:0.02〜0.20、Si:
2.4〜4.0、Mn:0.20〜2.0を含有する鋼
の熱間圧延をおこない、次いで冷間圧延をおこない、そ
して焼鈍分離材を鋼板間に介在させて減圧下で(α+
γ)2相域で焼鈍をおこなう工程を含む二方向性電磁鋼
板の製造方法。
Description
二方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
磁心材料には珪素含有率の高い電磁鋼板が用いられてい
る。この電磁鋼板には、交流磁界中で磁気エネルギー損
失が少ないことと高い磁束密度を有することが求められ
る。これらを実現するには、鋼の電気抵抗を高め、磁化
容易方向である体心立方格子の<001>軸が使用磁界
方向に集積した集合組織を形成させることが有効とされ
ている。
る。図1(a)は体心立方格子の{110}面が鋼板表
面に平行で、<001>軸が圧延方向のみに集積した組
織であり、変圧器の巻き鉄心のように鋼板の圧延方向に
磁束が流れる用途に適する。このような集合組織を持つ
電磁鋼板は一方向性電磁鋼板と称される。 図1(b)
は{100}面が鋼板表面に平行で、<001>軸が特
定の方向性を持たずに存在する組織であり、回転機の鉄
心のように板面内の様々な方向に磁束が流れる用途に好
適である。図1(c)は{100}面が鋼板表面に平行
で、<001>軸が圧延方向と幅方向に集積した組織で
ある(以下、単に{100}<001>集合組織とも記
す)。
板は、圧延方向と圧延直角方向共に優れた磁気特性を備
えているので二方向性電磁鋼板と称され、巻き鉄心のみ
ならず積み鉄心のように圧延方向と幅方向の互いに直交
する二方向に磁束が流れる用途に特に好適である。
行な集合組織を備えた電磁鋼板およびその効率的な製造
方法に関する研究を進め、これまでに以下に述べるよう
な技術を開示した。
00}面が鋼板表面に平行な集合組織を有する磁気特性
の優れた珪素鋼板の製造方法を開示した。それは、質量
%でC:1%以下、Si:0.2〜6.5%、Mn:
0.05〜3%を含有した冷間圧延鋼板をタイトコイル
状態もしくは積層状態にし、かつ、脱炭促進物質、もし
くは、脱炭促進物質と脱Mn促進物質の両方を焼鈍分離
材として鋼板間に介在させて最終焼鈍する方法であった
(以下、この製造方法を「MRD法」[Manganese Remo
val Decarburization Process ]とも記す)。
いてオーステナイト(γ)がフェライト(α)に変態す
る(γ→α変態)際に、表面エネルギー的に安定な{1
00}面を有する再結晶粒を鋼板表層部に生成させ、そ
の後脱炭を進行させて該再結晶粒を選択的に成長させる
ことにより{100}面集合組織を有する鋼板を得るも
のである。その際、焼鈍分離材に脱Mn促進物質を含有
させることにより、鋼板表面からのMn昇華を促進し、
これによりγ→α変態を促進させて{100}面集合組
織の発達を強めることができることも示した。
RD法による電磁鋼板に関し、鋼板表面のMn濃度と板
厚中心部のMn濃度の比が0.90以下、かつ厚さ方向
でのMn濃度減少割合の最大値が0.05質量%/μm
以下である脱Mn層を有する電磁鋼板を開示した。上記
公報には、中間焼鈍を挟む複数回の冷間圧延により最終
板厚とした鋼板を最終焼鈍することにより二方向性電磁
鋼板が得られることも示した。
において、磁気特性がより優れた二方向性電磁鋼板の製
造方法として、所定量のC、SiおよびMnを含有する
熱間圧延鋼板を中間焼鈍を含む2回以上の圧延による冷
間圧延を施し、その後、鋼板間に焼鈍分離材を介在させ
て減圧下で焼鈍する二方向性電磁鋼板の製造方法であっ
て、中間焼鈍時の加熱速度を急速加熱とすることにより
磁気特性を向上させる方法を開示した。
研究によれば、前記各公報に開示された方法では、十分
に集積した{100}<001>集合組織が安定して得
られず、製造チャンスや鋼板幅方向位置などにより磁気
特性の変動が生じることがあるという問題が判明した。
板面と平行な{100}面と、圧延方向と幅方向に<0
01>軸とが集積した集合組織が安定して得られ、磁気
特性が良好でばらつきも少ない二方向性電磁鋼板の製造
方法を提供することにある。
D法により{100}面方位を優先的に発達させる方法
を基にして、二方向性電磁鋼板を安定して製造する方法
について種々研究を重ねた。その結果、鋼の冷間圧延条
件および/または中間焼鈍条件を特定範囲に限定するこ
とにより、安定して良好な{100}<001>集合組
織を得ることができることを知った。
ール径を大きくし、1パスあたりの圧下率を低く制限
し、潤滑がよい状態で冷間圧延すること、(b)冷間圧
延の途中で少なくとも1回のα+γの2相域の温度での
中間焼鈍をおこない、かつ、上記中間焼鈍の内の少なく
とも1回は冷却時にA1点直上からパーライト変態ノー
ズ温度までの間を急速冷却すること、であった。
鋼板を製造する際の冷間圧延に関しては、例えば上記W
O98/20179号公報では、「中間焼鈍を挟む前後
の冷間圧下率が40〜85%であればよい」とあり、特
開平9−20966号公報には、「積算圧下率で50%
以上、好ましくは70%以上がよい、さらには(中間焼
鈍前の)1回目の圧下率を30〜90%とするのが望ま
しい」と記載されているにとどまっている。上記公報で
の冷間圧延率あるいは積算圧下率は鋼板の初期厚と中間
焼鈍をおこなう時点の板厚から求めるものと定義されて
いる。例えば、厚さ3mmの熱延板を0.75mmまで
冷間圧延してから中間焼鈍し、続いて0.35mmに冷
間圧延して最終焼鈍に供したとすれば、中間焼鈍前の冷
間圧延(一次冷間圧延)での圧延率(あるいは圧下率)
は75%であり、中間焼鈍後の冷間圧延(二次冷間圧
延)のそれは53%となる。
または二次冷間圧延の開始前と終了時点との厚さから計
算されるものであり、後ほど述べる1パス当りの圧下率
ではない。以上述べたように従来の技術では1パス当り
の圧下率が集合組織あるいは磁気特性におよぼす影響に
ついては何ら言及されていない。
する影響を明らかにするべく種々研究を重ねた。質量%
でC:0.066%、Si:2.78%、Mn:1.2
5%を含有する厚さ:80mm、幅:300mm、長
さ:900mmのスラブを熱間圧延して厚さ:3mmの
熱間圧延鋼板とし、これを酸洗して表面のスケールを除
去した後、厚さ:0.75mmまで一次冷間圧延し、1
050℃にて30秒間保持する中間焼鈍をおこない、そ
の後厚さ:0.35mmまで二次冷間圧延した。
まの鋼板表層部のX線積分強度の分布と、それを最終焼
鈍した後の磁束密度を示すグラフである。図2(a)は
冷間圧延時のワークロール直径(以下、単に「ロール
径」とも記す)の影響を示すものであり、一次冷間圧
延、二次冷間圧延共に圧延油を使用し、1パス当たりの
最大圧下率は30%未満である。ロール径は38mm、
または150mmである。圧延油を用いないで圧延する
(無潤滑圧延)場合にはワークロールと鋼板との間の摩
擦係数μは0.2程度であるが、圧延油を用いて圧延す
る場合(潤滑圧延)のμは0.05程度にまで低減され
る。
影響を示すもので、一次冷間圧延、二次冷間圧延共に圧
延油を使用せず、ロール径は150mmである。図2
(c)は圧延油使用の効果を示すもので、一次冷間圧
延、二次冷間圧延共にロール径を150mmとし、1パ
ス当たりの最大圧下率を20%以下としたものである。
いずれの図共に縦軸は各結晶方位の回折強度をランダム
試料のX線回折強度に対する比率である比強度として示
した。
が大きく、1パスあたりの圧下率が低く、潤滑して圧延
されると鋼板の表層部の{222}集積度が増大し、相
対的に{200}集積度が低下している。このような圧
延集合組織を備えた冷間圧延鋼板を最終焼鈍すると{1
00}<001>集合組織が強く形成され、図2(d)
に示すように磁束密度B10が1.8Tを超えて高い磁気
特性に優れた二方向性電磁鋼板が得られる。
の{100}<001>集合組織を発達させるには、ロ
ール径D(mm)と板厚t(mm)との比率D/tを特
定の範囲よりも大きくするのがよい。また、1パスあた
りの圧下率が25%を超えない範囲で圧延するのがよ
い。さらには、潤滑圧延がよい。
度は、鋼板表層での積分強度のみならず鋼板の厚さ方向
での積分強度分布も上記した圧延条件に強く依存する。
以上述べた圧延条件が最終製品の{100}<001>
集合組織に影響する理由は以下のように考えられる。
鋼板を、厚さ:0.75mmまで一次冷間圧延した際、
無潤滑、かつ、1パス当たりの圧下を強圧下した場合
と、潤滑圧延で弱圧下とした場合の一次冷間圧延鋼板の
厚さ方向の集合組織変化を調査した結果の例を示すグラ
フである。
場合には鋼板表面で{110}集合組織が強く、{11
1}や{100}集合組織が弱い。他方、図3(b)に
示す潤滑しつつ弱圧下圧延した場合には表層部はもちろ
ん厚さ方向内部でも{111}や{100}集合組織が
強くなっている。
部分で強いせん断応力が働くため、鋼板表層にいわゆる
Goss方位{110}<001>が発達することが知
られているが、上記の結果は、冷間圧延においても、無
潤滑で強圧下圧延すると鋼板表層部分に強いせん断応力
が働いていることを示唆している。
層部でのせん断変形挙動に影響し、圧延集合組織に影響
を及ぼしているものと考えられる。MRD法では、最終
焼鈍において鋼表面に平行に{100}面を有する再結
晶粒の表面エネルギーの差に起因する優先成長を利用し
ているので、鋼板表層部分での集合組織成分が極めて重
要である。鋼板表層部分でせん断変形が強く、圧延集合
組織として{110}集合組織が強い場合には、最終焼
鈍で{100}<001>再結晶集合組織が発達しにく
いものと考えられる。
学組成を有する鋼の室温における平衡相はフェライト
(α)とセメンタイト(Fe3 C)であり、通常の熱間
圧延を経て冷間圧延された鋼板は、圧延方向に展伸して
押しつぶされたフェライト粒とセメンタイトからなるバ
ンド状の組織を呈し、セメンタイトの近傍にはフェライ
トとセメンタイトが層状に交互に重なったパーライトが
形成される。
して焼鈍すると、セメンタイトが分解して(α+γ)2
相状態となる。これを室温まで冷却するとγ相が変態す
るが、その際の生成物は冷却条件によって異なり、冷却
速度が大きいとマルテンサイトが生じ、冷却速度が小さ
いとパーライトが生じる。冷却速度がマルテンサイト生
成よりもさらに大きい場合にはγ相は残留γとしてその
まま残ることが知られている。
しつぶされて展伸した形態であるが、中間焼鈍後は、数
μm〜100μm程度の粒径の等軸粒からなる再結晶組
織となる。中間焼鈍の条件によっては完全な再結晶組織
が得られない場合や、正常粒成長から進んでさらに異常
粒成長(いわゆる二次再結晶)が生じる場合もある。γ
相からの生成物の形態は冷却条件に応じて種々の形とな
ることは前に述べたが、その大部分はフェライトの粒界
に分布し、フェライト粒内には殆ど分布しない。このよ
うに、中間焼鈍条件を変化させると焼鈍後の結晶組織の
相や形態が様々に変化する。
を種々の条件で中間焼鈍し、その条件が最終製品の磁気
特性に及ぼす影響について詳細な研究をおこなった。そ
の結果、冷間圧延の途中において750℃以上の(α+
γ)2相域に加熱し、かつ、その冷却過程において、A
1点直上からパーライト変態ノーズが生じる温度(以
下、単に「パーライト変態ノーズ温度」と記す)までの
間を2分以内で冷却する中間焼鈍を少なくとも1回施せ
ば、MRD法において最終的な集積度の高い集合組織が
安定して形成され、板幅方向に関してもより一様で優れ
た磁気特性が安定して得られることを知った。
なる共析変態が生じる温度であり、鋼の組成や冷却条件
から自ずと決定される。また、パーライト変態ノーズ温
度は、γを含んだ鋼を種々の温度に急冷して、その温度
に保持して恒温変態させた時、パーライト変態が最も短
時間で開始する温度である。パーライト変態ノーズ温度
は鋼の化学組成によっても変化するが、本発明が規定す
る化学組成であれば概ね500〜600℃の範囲にあ
る。従って上記の冷却は、A1点直上から500℃まで
の間を2分以内で冷却するのと同一と考えてよい。上記
冷却条件は、例えば、この温度範囲を実質的に一定な冷
却速度で冷却する場合であれば、冷却速度が2℃/秒以
上となるような冷却方法である。
旧γ相であったものの一部あるいはほぼ全部がマルテン
サイト変態してフェライト粒界に析出するか、もしくは
残留γとしてフェライト粒界に残存する。しかしながら
旧γ相がマルテンサイト変態しないほど冷却速度が遅い
場合には、フェライト粒界にパーライトが析出する。
素が濃化した第二相の約70%以上がパーライトである
場合には最終製品の磁気特性が劣化する。つまり、中間
焼鈍時に非パーライト粒子の生成比率を高め、パーライ
トの生成比率を70%以下にすることにより、最終製品
の板幅方向の磁気特性のばらつきが小さく、平均の磁束
密度が高い二方向性電磁鋼板が得られる。
後の冷間圧延における冷延集合組織に影響を及ぼすの
は、以下の理由によるものと推察される。パーライトは
マルテンサイトに比較すると軟質であるために容易に変
形し、加工ひずみの集中が緩和される。これに対し、マ
ルテンサイトは基地であるフェライトよりも著しく硬質
であり、ここにひずみが集中して冷間圧延中の変形モー
ドや蓄積ひずみ量が変化し、最終焼鈍における再結晶集
合組織の発達に好影響を与えるものと考えられる。
るが、室温までもちきたされてもマルテンサイト変態し
ないことから推察されるように、過剰のSiを含有して
いるため、著しく加工硬化し易くなっており、冷間圧延
の初期段階で基地のフェライトよりも硬くなり、マルテ
ンサイトと同様の効果を奏するものと考えられる。
2相状態で整粒の再結晶組織となればよい。従って、均
熱温度が高いほど、また、高温域での加熱・冷却速度が
小さいほど、均熱時間は短時間でよい。すなわち、均熱
条件はこれらの条件から定められる均熱係数Gがある限
界値以上になるようにして中間焼鈍するのが望ましい。
にして完成されたものであり、その要旨は下記(1)〜
(6)に記載の二方向性電磁鋼板の製造方法にある。
%、Si:2.4〜4.0%、Mn:0.20〜2.0
%を含有する鋼の熱間圧延をおこない、次いで冷間圧延
をおこない、そして焼鈍分離材を鋼板間に介在させて減
圧下で(α+γ)2相域で焼鈍をおこなう工程を含む二
方向性電磁鋼板の製造方法であって、上記冷間圧延は、
ワークロールの直径Dと冷間圧延中の鋼板厚さtとの比
(D/t)が、D/t≧80またはD/t≧100/t
なる関係を満す条件でおこなわれることを特徴とする二
方向性電磁鋼板の製造方法。
%、Si:2.4〜4.0%、Mn:0.20〜2.0
%を含有する鋼を熱間圧延し、冷間圧延し、焼鈍分離材
を鋼板間に介在させて減圧下で(α+γ)2相域で焼鈍
する工程を含む二方向性電磁鋼板の製造方法であって、
上記冷間圧延はその途中で、750℃以上の(α+γ)
2相域に加熱し、冷却時のA1点直上から500℃まで
の冷却時間が2分以下である中間焼鈍を施すものである
ことを特徴とする二方向性電磁鋼板の製造方法。
%、Si:2.4〜4.0%、Mn:0.20〜2.0
%を含有する鋼を熱間圧延し、冷間圧延し、焼鈍分離材
を鋼板間に介在させて減圧下で(α+γ)2相域で焼鈍
する工程を含む二方向性電磁鋼板の製造方法であって、
上記冷間圧延は、ワークロールの直径Dと冷間圧延中の
鋼板厚さtとの比(D/t)が、D/t≧80またはD
/t≧100/tなる関係を満し、かつ、その途中で、
750℃以上の(α+γ)2相域に加熱し、冷却時のA
1点直上から500℃までの冷却時間が2分以下である
中間焼鈍を施すものであることを特徴とする二方向性電
磁鋼板の製造方法。
25%以下とすることを特徴とする上記(1)〜(3)
のいずれかに記載の二方向性電磁鋼板の製造方法。
の摩擦係数μが0.10以下になるように潤滑圧延する
ことを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載
の二方向性電磁鋼板の製造方法。
熱時間(s、秒)、750℃から均熱温度までの平均の
加熱速度(Vu、℃/秒)および均熱温度から750℃
までの平均の冷却速度(Vd、℃/秒)から下記式で計
算される均熱係数Gが4500(℃*秒)以上となるよ
うにこれらの条件を選定して中間焼鈍することを特徴と
する上記(2)〜(5)のいずれかに記載の二方向性電
磁鋼板の製造方法。
に説明する。なお、以下に述べる%表示は質量%をあら
わす。
への変態を利用した集合組織の制御をおこなうため、熱
間圧延に供する鋼(以下、単に「素材鋼」とも記す)の
C含有量を0.02%以上とする。C含有量が0.02
%未満では、最終焼鈍で脱炭する前からすべてα単相と
なっている場合があり、変態を活用した集合組織形成が
できない。C含有量が0.20%を超えると、脱炭に長
時間を要するうえ、圧延加工が困難になるので、素材鋼
のC含有量は0.20%以下とする。Cは電磁鋼板の磁
気特性を大きく劣化させるので、最終製品中では少ない
ほどよく、多くても0.005%以下とするのが望まし
い。
を構成する渦電流損失を低減させる。Siはフェライト
形成元素であり、Si含有量が増すと脱炭によるα相出
現の温度を高くする効果がある。本発明の製造方法で
は、{100}面方位の形成には(α+γ)域での高温
処理が必要である。脱炭時に高温でα単相となるのが望
ましいため、素材鋼のSi含有量は2.4%以上とす
る。その含有量が4.0%を超えると鋼が脆くなり、変
形抵抗が増して圧延が困難になるうえ磁束密度も低下す
る。これらのことから素材鋼のSi含有量は4.0%以
下とする。
低減させる効果がある。また、最終焼鈍時に脱炭と同時
に脱Mnさせることにより、{100}面方位をより一
層効果的に発達させることができる。このような効果を
得るために、素材鋼のMn含有量は0.20%以上とす
る。より安定して優れた磁気特性を得るために望ましく
は0.30%以上とするのがよい。
2.0%を超えて含有させると脱炭に伴う(α+γ)→
α変態時に安定化されたγが残留する。残留γは非磁性
であり、最終製品の磁気特性を劣化させる。これを避け
るために素材鋼のMn含有量は2.0%以下、望ましく
は1.5%以下とする。
ら昇華して減少するので、最終製品でのMn量は、素材
鋼のC量に依存して、すなわち脱炭に要する時間に依存
して変化する。電気抵抗および鉄損の観点からは、最終
製品において0.10%以上のMnを含有しているのが
好ましい。
全性確保やNの固定などを目的として鋼に添加される場
合が多く、電気抵抗を増して磁気特性を改善する効果も
ある。しかしながらAlは窒化物を形成し、脱炭最終焼
鈍時の表面で酸化物を形成して{100}面方位の形成
を阻害して磁気特性を損なうことがある。このため、本
発明においてはAl含有量は少ないほどよい。多くとも
0.20%以下とするのが望ましい。
磁気特性を劣化させるので少ない方が好ましいが、P、
S、NbおよびCuに関しては各々0.5%以下、C
r、Ni、V、W、CoおよびMoに関しては各々1%
以下、Nに関しては0.05%以下、Bに関しては0.
005%以下であれば含有していても本発明の効果を損
なうことはない。
冷間圧延の工程では、鋼の化学組成の変化は無視しうる
程度に小さいとみなしてよく、本発明の規定する鋼の化
学組成は製鋼終了後の鋼材の化学組成と同等であるとし
てよい。
延の素材としては、鋳塊を分塊圧延したスラブ、連続鋳
造によるスラブ、あるいは連続鋳造した薄鋳片などいず
れでもよい。化学組成が上記の範囲を満足する鋼材は、
750〜1000℃の温度範囲でα+γの2相組織とな
り、通常の熱間連続圧延の後段では(α+γ)2相域で
の圧延となる。成分の組み合わせによっては、より高温
でも2相状態になる。
域での圧延では形成され難いが、α相域または(α+
γ)2相域での圧延では顕著に形成される。従って、化
学組成が上記の範囲を満足する鋼材では、熱間圧延温度
条件は特に設定しなくても、仕上げ圧延過程で圧延によ
る集合組織の形成が可能である。また、熱間圧延後には
熱間圧延集合組織を安定化させるなどの目的で熱延板焼
鈍を施しても構わない。
ワークロール径(D)と圧延中の鋼板の厚さ(t)との
比(D/t)が、D/t≧80またはD/t≧100/
tなる関係を満足する条件で圧延するのがよい。より望
ましくは、D/t≧100またはD/t≧100/tを
満す条件、さらに望ましくはD/t≧120またはD/
t≧100/tを満す条件とするのがよい。
の減少に応じてワークロール径Dを変更しても良いし、
上記条件を満たす範囲内で1種類のワークロール径で最
終板厚まで圧延してもよい。圧延機のロール段数や圧延
速度など上記以外の条件は特に規定するものではなく、
D/t以外は通常使用される公知の圧延機でよい。
に、大圧下圧延は磁気特性にとって好ましい集合組織の
形成を阻害するとして、従来は1パスあたりの圧下率を
低め(10〜15%)に抑制する場合が多かった。しか
しながらD/tが上記のような条件を満足していれば、
1パスあたりの圧下率を25%まで増大させることがで
きる。従って本発明の方法によれば従来よりも高い圧下
率での冷間圧延が可能となり、磁気特性を阻害しないで
効率のよい圧延ができる。
きなワークロール径の圧延機を用いる場合においても、
1パスあたりの圧下率は、より望ましくは20%以下、
さらに望ましくは10%以下とするのがよい。1パスあ
たりの圧下率が25%以下である限り、各パスでの圧下
率はパスごとに変動しても構わない。
としておこなう場合の、それぞれの圧延における圧下率
(積算圧下率、例えば一次冷間圧延であれば、一次冷間
圧延の開始前の厚さと終了時の厚さから計算される圧下
率)は特に限定するものではなく、通常採用される40
〜85%の範囲であればよい。
擦係数μを0.1以下にして圧延するのが望ましい。さ
らに望ましくは0.05以下がよい。摩擦係数を低下さ
せる方法は特に限定するものではなく、圧延油や潤滑剤
を使用するなど公知の方法が適用できる。圧延速度は公
知の範囲でよいが、圧延速度の増大はワークロールと鋼
板との摩擦係数を低める効果もあるので、圧延速度を増
大させることはむしろ好ましい。
間焼鈍をおこなうのがよい。中間焼鈍により冷間圧延が
容易になるとともに磁気特性を向上させる効果がある。
最終製品の厚さが薄い場合などでは中間焼鈍を2回以上
おこなってもよい。
+γ)2相域がよい。より安定した磁気特性を得るには
850℃以上とすればなおよい。鋼が(α+γ)2相状
態であれば温度は高くてもよいが、設備や操業上の限界
から1200℃程度以下とするのが好ましい。
℃までの冷却時間を2分以下とするのがよい。均熱温度
からA1点直上まで、および500℃以下での冷却速度
は特に限定するものではない。
のではない。工業的に効率的な生産をおこなうために、
急速加熱・急速冷却が可能な連続焼鈍法のような焼鈍方
法を用いる場合、前記したような冷却条件となるような
通板条件をそのまま適用して昇温しても、もちろん構わ
ないし、冷却条件と別個に加熱速度を設定しても構わな
い。
傍である場合には数分〜数十分が望ましいが、900℃
以上の温度域で焼鈍する場合には、10秒以上、より望
ましくは30秒以上がよい。連続焼鈍法などの工業的製
造の効率化の観点から均熱時間は5分程度以下が好まし
い。
温度、均熱時間、加熱冷却速度の関係を模式的に示すグ
ラフである。中間焼鈍では鋼の圧延組織が整粒の再結晶
組織となるように焼鈍すればよい。従ってその条件は、
高温域での加熱・冷却速度が小さいほど、均熱温度が高
いほど、均熱時間は短時間でよい。すなわち、均熱温度
をT(℃)、均熱時間をs(秒)、750℃から均熱温
度までの平均の加熱速度をVu(℃/秒)、均熱温度か
ら750℃までの平均の冷却速度をVd(℃/秒)とす
れば、下記式で表される均熱係数G(℃* 秒)が450
0以上となる条件で焼鈍すれば十分な再結晶組織が得ら
れる。従ってG≧4500となる範囲で諸条件を設定す
るのが効率的でよい。
雰囲気や窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気など、非
酸化性のものなら常圧あるいは減圧下のいずれでもよ
い。中間焼鈍は少なくともその内の1回を上述の条件で
おこなえばその効果があるが、複数回中間焼鈍する場合
に全ての中間焼鈍を上述の条件でおこなえばなおよい。
き、切板状の場合は積層して、1.3×104 Pa以下
の減圧下ないしは真空中でおこなう。鋼板と鋼板との間
には、脱炭促進物質、もしくは脱炭促進物質と脱Mn促
進物質(以下、これらを総称して「反応促進物質」とも
記す)を含む焼鈍分離材を介在させて最終焼鈍する。一
般的には焼鈍分離材は鋼板同士の焼付きを防止すること
を目的とするが、本発明では、焼鈍分離材に脱炭もしく
は脱炭と脱Mnを促進する機能を持たせる。なお、最終
焼鈍での再結晶過程を安定化させるなどの目的で最終焼
鈍前の冷間圧延鋼板に急速加熱急速冷却からなる熱処理
を施しても構わない。その場合の加熱温度は中間焼鈍と
同様であり、750℃以上の(α+γ)2相域とするの
がよく、またその上限は1200℃程度とするのがよ
い。
r2O3、TiO2 、FeO、V2O3 、V2O5、VO等
の酸化物などがある。これらの酸化物は単独で使用して
もよいし、2種以上を混合して用いてもよい。これらの
酸化物を鋼板表面に接触させ、減圧下で高温にすれば、
酸化物が分解して放出された酸素と鋼中の炭素が反応し
て一酸化炭素となる等の反応により脱炭が進行するもの
と考えられる。反応生成 物としてのCOはガスとして
系外に排除される。
板から昇華するMnを吸収する作用を有し、かつ、脱炭
反応や鋼板の表面エネルギー状態に悪影響を及ぼさない
ものを用いる。このような物質としては例えばTi
O2 、Ti2O3、SiO2 、ZrO2 などがある。これ
ら物質は単独でもよいし2種以上の混合物として用いて
もよい。脱炭促進物質と脱Mn促進物質とを混合して用
いてもよい。
昇華し、鋼板表面近傍にMnの欠乏した層(脱Mn層)
が形成される。例えば脱Mn促進物質としてTiO2 を
用いる場合、TiO2 は鋼板から昇華したMnを吸収
し、結合して複合酸化物(TiMnO2 )を形成する。
これにより脱Mnが促進される。上記の脱Mn促進物質
のうち、SiO2 やTiO2 には脱炭促進作用もあるの
で、これら単独でも脱炭と脱Mnの双方を促進すること
ができる。
進物質に加えて、高温で安定な無機物、例えば、Al2
O3、CaO、ZrO2 、MgOなどの酸化物、SiC
などの炭化物、BNなどの窒化物またはホウ化物のうち
の1種または2種以上を混合して含有させても構わな
い。これにより、反応促進物質の活性度の調整や、取り
扱いを容易にするための固体状、スラリー状あるいはペ
ースト状などへの成形が容易になり、また、鋼板への接
触性が改善されるなどの効果が得られる。
意であり、例えば粉末や液体状(スラリー状あるいはペ
ースト状も含む)にして鋼板に塗布したり、焼鈍分離材
組成物を繊維状、さらにはそれをシート状に加工した
り、それらの繊維やシートにさらに粉末などを混入させ
たものを用いてもよい。焼鈍分離材組成物を繊維状また
はさらにシート状に加工しておけば取り扱いが容易にな
るうえ、繊維間に生じる空隙が一酸化炭素の除去やMn
の昇華を促進する効果も期待できるので好適である。
く、その圧力は1.3×104 Pa以下が望ましい。雰
囲気の圧力が1.3×104 Paを超えると一酸化炭素
など反応生成物が鋼板表面から除去されにくいために反
応速度が低下する。一層望ましいのは1.3×103 P
a以下である。雰囲気圧力は低いほどよく、すなわち真
空度は高いほどよいが、工業的に実施するには自ずから
限界があるため、下限は1.3×10-3Pa程度であ
る。
止し磁気特性の低下を避けるには全板厚にわたって脱炭
が完了するまで上記減圧雰囲気で焼鈍するのがよい。し
かしながら焼鈍分離材を用いて減圧下で脱炭する主たる
目的は、鋼板表面に数μm以上の{100}<001>
方位の再結晶粒の層を生じさせることにあるので、該再
結晶粒層が生じた後は、水素を含む湿性雰囲気で、より
高い圧力、ないしは常圧で脱炭しても構わない。
する。この温度領域での脱炭に伴う相変態により鋼板の
結晶組織はα単相に変化する。均熱温度の下限は、好ま
しくは工業的製造が可能な脱炭速度が実現できる850
℃以上である。その上限は、脱炭してα単相となる限り
いくら高温でもよいが、1300℃を超える高温は工業
的に実現するのが困難であるので、最終焼鈍温度の上限
は1300℃程度がよい。最も効果的に{100}<0
01>方位を形成できる温度は900〜1200℃であ
る。なお、鋼板表面に{100}<001>方位の再結
晶粒の層が生じた後は、脱炭が進行する温度であれば上
記のような高温でなくてもよい。
とするのが望ましい。30分未満では脱炭や脱Mnが不
十分で表面の{100}<001>方位の再結晶粒の発
達が不十分であり、また鋼板の結晶粒成長も十分ではな
い。保持時間が100時間を超えると焼鈍効果が飽和す
るうえ、結晶粒が大きくなりすぎて磁気特性が損なわれ
ることがある。
を改善するための焼鈍や、絶縁コーティングや張力コー
ティング等を施すことは何ら差し支えがない。その方法
は任意であり、従来、無方向性電磁鋼板や方向性電磁鋼
板にて採用されているのと同様の公知の方法でよい。例
えばコーティングであれば、リン酸塩系やクロム酸塩系
の溶液を塗布し焼き付ける無機質系や、上記無機質系溶
液にポリアクリルタイプエマルジョン等の有機樹脂を混
合したものを塗布し焼き付ける有機−無機混合系のコー
ティングが考えられる。これらの皮膜は絶縁性を有する
とともに、焼付け後の冷却時の熱収縮により板面内に等
方的な張力を付加することができる。
鋳塊を熱間鍛造して80mm厚のスラブとし、1200
℃に加熱し、熱間圧延し、酸洗して厚さ3.0mm、幅
250mmの熱延鋼板とし、次いで冷間圧延して最終厚
さ0.35mmの鋼板とした。
m、68mm、105mm、150mmおよび200m
mの4種類の中から適宜選択した。冷間圧延はいずれも
圧延油を用いた潤滑圧延とし、中間焼鈍をしないで最終
板厚まで圧延した場合と、1〜2回の中間焼鈍を挟んだ
2〜3回の冷間圧延により最終板厚まで圧延した場合と
についておこなった。冷間圧延時の摩擦係数μはロール
周速と鋼板の出側速度との差を基に求める先進法により
調査した結果0.05〜0.2の範囲であった。1パス
あたりの圧下率は全て25%以下とした。それぞれの圧
延におけるパス回数は5〜10パスの範囲であった。
D/tの関係を示すグラフである(圧延経路図とも記
す)。図5で太線はD/t=80またはD/t=100
/tの関係を示し、この線上および線の上部が磁気特性
が良好になる範囲である。
た。均熱温度はいずれも(α+γ)2相域である。焼鈍
後の冷却速度はA1点直上から500℃までの冷却時間
が2分以内の場合とそれよりも徐冷した場合の2種類と
した。冷却は液体窒素ボンベから取り出した冷たい窒素
ガスを鋼板に吹き付けておこなった。表2に中間焼鈍条
件を示す。
用に長さ100mm、幅30mmの短冊状の試験片を、
図6に示すように、その長手方向が圧延方向と平行、ま
たは幅方向と平行になるように採取した。
%、SiO2 :51質量%を組成物とする繊維化した脱
炭促進物質を40g/m2 と、脱Mn促進作用があるT
iO2 粉末を20g/m2 とを使用し、これらを試験
片の間に挟んで積層した。最終焼 鈍では、0.13P
a以下の真空中で1℃/分の速度で昇温し、1075℃
で2 4時間保持した。焼鈍後は炉の電源を切断した炉
内で冷却した。最終焼鈍後の鋼 板を化学分析した結
果、C含有量は全ての試料について0.0025%以下
であ った。最終焼鈍後の各試験片の磁気特性は単板磁
化特性測定装置で測定した。
させて最終焼鈍後の各試験片から得られた磁気特性を示
す。
するものであり、これから圧延時のワークロール径とD
/tがわかる。英語の小文字は表2の中間焼鈍条件符号
に対応する。例えば表3試験番号1に記載の「C→0.
35mm」は、図5に記載したように、厚さ3mmの鋼
板をロール径105mmの圧延機で中間焼鈍無しで最終
厚さまで圧延したことを表す。試験番号2に記載の「A
→A1 →b→A3 →a→0.35mm」は、厚さ3mm
の鋼板をロール径200mmの圧延機で1.6mmに一
次圧延し、条件bで中間焼鈍し、同一ロール径で0.7
5mmに2次圧延し、条件aで中間焼鈍した後同一ロー
ル径で最終厚さに圧延したことを表す。
2 →0.35mm」は、厚さ3mmの鋼板をロール径1
50mmの圧延機で1.6mmに一次圧延し、条件bで
中間焼鈍し、ロール径38mmの圧延機で0.35mm
に2次圧延したことを表す。
はD/t≧100/tなる関係を満す条件で冷間圧延し
た試験番号1〜7では、圧延方向、幅方向共に磁束密度
B10が1.60以上となり、二方向性電磁鋼板として良
好な磁気特性が得られた。特に中間焼鈍条件aを挟んで
冷間圧延した場合の磁気特性が良好であった。D/tが
上記関係から外れるE、E1 、E2 などの圧延経路を経
て冷間圧延した試験番号8〜10では、平均磁束密度が
低くなった。
て得た鋳塊を実施例1と同様の条件で厚さ3.0mmに
熱間圧延し、酸洗して、厚さ:0.75mmまで一次冷
間圧延し、中間焼鈍した後最終圧延して厚さ:0.35
mmの冷間圧延鋼板を得た。圧延は一次圧延、最終圧延
共に潤滑圧延とし、1パスあたりの最大圧下率はいずれ
も25%以下とした。圧延経路は、一次圧延、最終圧延
共に105mmφロールのみを用いて圧延する場合と、
3mmから1.2mmまでを150mmφロールで圧延
し、その後38mmφロールで0.75mmに一次圧延
し、その後、38mmφロールで0.35mmに最終圧
延する2種類とした。図5からわかるように後者はD/
tが好ましくない場合である。中間焼鈍は連続焼鈍シミ
ュレータを利用し、均熱条件や冷却速度を種々変化させ
た。冷間圧延後は図6に示すように長さ100mm、幅
30mmの短冊状の磁化測定用試験片を採取し、実施例
1に記載したのと同一条件で焼鈍分離剤を介在させた最
終焼鈍を施した。その後、実施例1に記載したのと同様
に単板磁気特性測定装置で試験片の磁気特性を測定し
た。表4に圧延経路、中間焼鈍条件および磁気特性測定
結果をまとめて示す。
圧延方向の磁束密度について、板幅方向両端部2枚(図
6における「1」と「8」)の平均値から、板幅方向中
央部2枚(図6における「4」と「5」)の平均値を差
し引いた値(ΔB10)も示した。幅方向のB10平均値
は、幅方向試験片3枚(図6における「9」、「10」
および「11」)の平均値を表す。
(α+γ)2相域に加熱した後、A1点直上から500
℃までを2分以下で冷却する中間焼鈍を施した試験番号
22〜30は、圧延方向、板幅方向共に1.70Tを超
える高い磁束密度を有し、磁束密度の板幅方向分布を示
すΔB10は0.10T以下で幅方向での磁束密度の変動
も小さかく、二方向性電磁鋼板として極めて良好な磁気
特性を有していた。
も大きい試験番号27と28は磁束密度レベルおよびそ
の変動共に特に良好な特性を示した。試験番号29と3
0は、中間焼鈍条件は試験番号27、28とほぼ同様で
あったが、冷間圧延時のD/tが十分には好ましい範囲
でなかったために、その磁気特性は試験番号27、28
に比較するとやや劣った結果となった。中間焼鈍の均熱
温度が低すぎた試験番号21、あるいは、中間焼鈍後の
A1点直上から500℃までの冷却時間が2分を超えた
試験番号31は、二方向性電磁鋼板として良好な磁気特
性を有していたが、試験番号23〜30に比較するとや
や劣った結果となった。冷間圧延時のD/tが好ましく
なく、中間焼鈍をおこなわなかった試験番号32は磁気
特性が著しく劣るうえ、二方向性が実現されなかった。
て実施例1と同様の条件で加熱、熱間圧延、酸洗し、厚
さ:0.75mmまで一次冷間圧延した。冷間圧延のワ
ークロール径は105mm、D/tは100/t以上で
あった。1パスあたりの圧下率は25%以下とした。そ
の後、連続焼鈍シミュレータを利用し、焼鈍後の冷却速
度を種々変更した以外は、表2の焼鈍条件番号aに記載
したのと同一の条件で中間焼鈍を施した。その後、ワー
クロール径:105mm、1パスあたりの圧下率は25
%以下とする条件で二次冷間圧延して厚さ:0.35m
mの冷間圧延鋼板とした。
圧延方向または幅方向を長手方向とする長さ100m
m、幅30mmの短冊状の磁化測定用試験片を採取し
た。その後、実施例1に記載したのと同一の条件で焼鈍
分離材を鋼板間に介在させて積層し、0.13Pa以下
の真空中で1℃/分の速度で昇温し、1075℃で16
時間保持する最終焼鈍を施した。冷却は焼鈍炉加熱用電
源を切断した炉内で冷却した。最終焼鈍後の試験片のC
含有量は全ての試料について0.0025%以下であっ
た。最終焼鈍後、各試験片の磁気特性を実施例1に記載
したのと同様に単板磁気特性測定装置で測定した。
磁束密度B10に対する中間焼鈍後のA1点直上から50
0℃までの冷却時間の影響を示すグラフであり、図7
(a)は鋼Bについて、図7(b)は鋼Dについてのも
のである。
および鋼Dの幅方向の磁束密度B10に対する中間焼鈍後
のA1点直上から500℃までの冷却時間の影響を示す
グラフである。
鈍後のA1点直上から500℃までの冷却時間を2分以
内とした場合には、鋼B、D共に1.7T以上の高い磁
束密度が得られた。しかしながら、上記冷却時間が2分
を超えるように徐冷した場合には、板幅方向中央部分で
の磁束密度が低下し、上記冷却時間が10分であった場
合にはその低下が著しく、平均磁束密度も低かった。
組織を走査電子顕微鏡(SEM)により観察し、αフェ
ライト粒界の炭素が濃化した第二相粒の形態を調査し、
同時に第二相粒にスジ状のコントラストが観察される部
分の第二相粒全体に対する面積率を画像解析装置により
計算した。
却時間が2分以内の場合には、αフェライト粒界に白色
のコントラストをもった団塊状の残留γあるいはマルテ
ンサイトが観察された。冷却時間が2分を超えて長い場
合には、それらの領域の大部分はスジ状のコントラスト
が観察され、これはパーライトになっていると判断され
た。すなわち、中間焼鈍での冷却においてA1点直上か
ら500℃までの冷却時間を2分以内とすれば、中間焼
鈍後の微細組織には残留γあるいはマルテンサイトが現
れ、αフェライト粒界の炭素が濃化した第二相粒の内3
0%以上が残留γあるいはマルテンサイトになってい
た。2分を超えて徐冷するとαフェライト粒界にはパー
ライトが多量に生成し、残留γあるいはマルテンサイト
の生成比率は30%に満たなかった。
て、実施例1と同様の方法で熱間圧延および酸洗して厚
さが3.0mmの熱延鋼板を得た。鋼Aは直径105m
mのワークロールにより、鋼Bは直径200mmのワー
クロールにより、共に厚さ0.75mmまで一次冷間圧
延し、いずれも表2に記載の条件aで中間焼鈍をおこな
い、二次冷間圧延して最終厚さ0.35mmの冷間圧延
鋼板とした。いずれの二次冷間圧延とも、1パスあたり
の最大圧下率を3水準に変更して圧延した。最大圧下率
を低くしたケースでは、当然のことながらパス回数は大
きくなった。最終焼鈍はいずれも焼鈍分離材の適用方法
を含めて実施例1に記載の条件と同一とし、実施例1に
記載したのと同様の方法で最終焼鈍後の鋼板の磁気特性
を測定した。表5に得られた磁気特性を二次冷間圧延で
のパス回数に対応させて示した。
の最大圧下率が30%に達する強圧下をおこなった試験
番号41および45ではB10が1.75T以下の低い平
均磁束密度しか得られなかった。1パスあたりの最大圧
下率を20%以下に低下させたものの磁気特性が良好で
あった。
施例1と同様の方法で熱間圧延および酸洗して厚さが
3.0mmの熱延鋼板を得た。これを直径105mmの
ワークロールにより潤滑または無潤滑にて冷間圧延し、
最終厚さ0.35mmの冷延鋼板を得た。冷間圧延の圧
延経路は表3に記載の試番5と同一とした。1パスあた
りの最大圧下率は25%以下とした。パス回数は一次圧
延が10〜12回、二次圧延が10〜11回であった。
実施例1と同様の方法で最終焼鈍し、磁気特性を測定し
た。冷間圧延時に潤滑を施さなかった場合のワークロー
ルと鋼板との摩擦係数μは0.2と推定された。その場
合の平均磁束密度B10は1.67Tであった。これに対
し、ワークロールと鋼板とに圧延油を塗布して一次およ
び二次冷間圧延した場合の平均磁束密度B10は1.83
Tであった。
施例1と同様の条件で厚さ3.0mmに熱間圧延し、酸
洗して、厚さ:0.75mmまで一次冷間圧延し、中間
焼鈍した後最終圧延して厚さ:0.35mmの冷間圧延
鋼板を得た。圧延は一次冷間圧延、最終冷間圧延共に1
05mmφロールのみを用いた潤滑圧延とし、1パスあ
たりの最大圧下率はいずれも25%以下とした。中間焼
鈍は連続焼鈍シミュレータを利用し、均熱条件や冷却速
度を種々変化させた。冷間圧延後は実施例2と同様に短
冊状の磁化測定用試験片を採取し、実施例1に記載した
のと同一条件で焼鈍分離剤を介在させた最終焼鈍を施し
た。その後、実施例1に記載したのと同様に単板磁気特
性測定装置で試験片の磁気特性を測定した。表6に圧延
経路、中間焼鈍条件および磁気特性測定結果をまとめて
示す。
0℃までを2分以内で冷却した試験番号61〜67は二
方向性電磁鋼板として良好な磁気特性を有していた。し
かしながら、均熱係数Gが4500に満たなかった試験
番号66および67は磁気特性がやや悪かった。A1点
直上から500℃までの冷却時間が2分を超えた試験番
号68および69は、磁気特性がよくなかった。
平行で、圧延方向とそれに直交する方向の二方向の磁気
特性に優れた二方向性電磁鋼板を安定的かつ工業的に効
率よく製造することができる。従って電気機器の小型化
や高効率化に大きく寄与する。
(a)は{110}面が板面に平行で、<001>軸が
圧延方向のみに集積した組織、同図(b)は{100}
面が板面に平行で、<001>軸が板面内に特定の方向
性を持たずに存在する組織、同図(c)は{100}面
が板面に平行で、<001>軸が板面内の圧延方向と幅
方向に集積した組織を示す。
間圧延鋼板表層部の集合組織およびこれらを最終焼鈍し
た後の磁気特性に対する各冷間圧延条件の影響を示すグ
ラフである。
をそれぞれ強圧下・無潤滑圧延と弱圧下・潤滑圧延とし
た場合の一次冷間圧延鋼板の厚さ方向での集合組織の変
化を示すグラフである。
ラフである。
係で示すグラフである。
置を示す図である。
圧延方向の磁束密度B10の幅方向分布例を示すグラフで
ある。
幅方向の磁束密度B10の幅方向分布例を示すグラフであ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 質量%で、C:0.02〜0.20%、
Si:2.4〜4.0%、Mn:0.20〜2.0%を
含有する鋼の熱間圧延をおこない、次いで冷間圧延をお
こない、そして焼鈍分離材を鋼板間に介在させて減圧下
で(α+γ)2相域で焼鈍をおこなう工程を含む二方向
性電磁鋼板の製造方法であって、上記冷間圧延は、ワー
クロールの直径Dと冷間圧延中の鋼板厚さtとの比(D
/t)が、D/t≧80またはD/t≧100/tなる
関係を満す条件でおこなわれることを特徴とする二方向
性電磁鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 質量%で、C:0.02〜0.20%、
Si:2.4〜4.0%、Mn:0.20〜2.0%を
含有する鋼を熱間圧延し、冷間圧延し、焼鈍分離材を鋼
板間に介在させて減圧下で(α+γ)2相域で焼鈍する
工程を含む二方向性電磁鋼板の製造方法であって、上記
冷間圧延はその途中で、750℃以上の(α+γ)2相
域に加熱し、冷却時のA1点直上から500℃までの冷
却時間が2分以下である中間焼鈍を施すものであること
を特徴とする二方向性電磁鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 質量%で、C:0.02〜0.20%、
Si:2.4〜4.0%、Mn:0.20〜2.0%を
含有する鋼を熱間圧延し、冷間圧延し、焼鈍分離材を鋼
板間に介在させて減圧下で(α+γ)2相域で焼鈍する
工程を含む二方向性電磁鋼板の製造方法であって、上記
冷間圧延は、ワークロールの直径Dと冷間圧延中の鋼板
厚さtとの比(D/t)が、D/t≧80またはD/t
≧100/tなる関係を満し、かつ、その途中で、75
0℃以上の(α+γ)2相域に加熱し、冷却時のA1点
直上から500℃までの冷却時間が2分以下である中間
焼鈍を施すものであることを特徴とする二方向性電磁鋼
板の製造方法。 - 【請求項4】 冷間圧延の1パスあたりの圧下率を25
%以下とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載の二方向性電磁鋼板の製造方法。 - 【請求項5】 冷間圧延時のワークロールと鋼板間の摩
擦係数μが0.10以下になるように潤滑圧延すること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の二方向性
電磁鋼板の製造方法。 - 【請求項6】 中間焼鈍の均熱温度(T、℃)、均熱時
間(s、秒)、750℃から均熱温度までの平均の加熱
速度(Vu、℃/秒)および均熱温度から750℃まで
の平均の冷却速度(Vd、℃/秒)から下記式で計算さ
れる均熱係数Gが4500(℃*秒)以上となるように
これらの条件を選定して中間焼鈍することを特徴とする
請求項2〜5のいずれかに記載の二方向性電磁鋼板の製
造方法。 【数1】
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---|---|---|---|
JP27315399A JP3870625B2 (ja) | 1999-09-27 | 1999-09-27 | 二方向性電磁鋼板の製造方法 |
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