JP2001098253A - 床滑り止め剤及びこれを用いて施工したことを特徴とする床滑り止め方法。 - Google Patents

床滑り止め剤及びこれを用いて施工したことを特徴とする床滑り止め方法。

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JP2001098253A
JP2001098253A JP2000176089A JP2000176089A JP2001098253A JP 2001098253 A JP2001098253 A JP 2001098253A JP 2000176089 A JP2000176089 A JP 2000176089A JP 2000176089 A JP2000176089 A JP 2000176089A JP 2001098253 A JP2001098253 A JP 2001098253A
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Kazuo Morikawa
和男 森川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明ガラス質の丈夫で滑りにくい安価なマイ
ナスイオン効果を有する床等滑り止め材を得る。 【解決手段】 一分子中にシラノール基を少なくとも2
個以上有するシリコーン樹脂100重量部、(b)ケイ
素原子に結合した加水分解性基を一分子中に少なくとも
3個以上有する架橋材チタンまたは架橋材シリコーン樹
脂0.5〜20重量部、(c)硫酸、(d)硬化触媒、
を含有して成るものであり、前記成分(c)の無機酸
を、成分(a)を除く(b)、(c)及び(d)成分の
混合物10重量部に対してイソプロピルアルコール60
重量部を加えて得られる溶解液のpHが2〜4の範囲と
なるように配合し、この配合物に対して1〜3重量%の
範囲内で酸化トリウム及びその同位体を合計0.1〜2
重量%の範囲内で含有し、平均粒子径が0.1〜1μm
の範囲内の天然放射性希有元素鉱物微粒子を混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一分子中にシラノ
ール基を少なくとも2個以上有するオルガノポリシロキ
サンと、ケイ素原子に結合した加水分解性基を一分子中
に少なくとも3個以上有する床滑り止め剤、更にこれに
天然放射性希有元素鉱物微粒子を混合したもの及びこれ
らを用いて施工したことを特徴とする床滑り止め方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】上記のようなオルガノポリシロキサン組
成物は、縮合硬化型の室温硬化性の組成物として従来か
ら知られている。この組成物は、室温で硬化してエラス
トマー状の硬化物を形成するものであり、風化防止剤、
シール材料、ポッティング材料、型取り用母剤型料、タ
ンポ印刷用材料等の用途に広く使用されている。
【0003】このような組成物を実用に供するために
は、適度の使用可能時間(ポットライフ)を持たせるこ
とが必要となる。ポットライフがなければ、これらの組
成物を必要な形状に成形する前にあるいは適当な型に充
填する前に硬化が始まってしまい、これら組成物を実際
上使用することが不可能となってしまう。
【0004】かかる組成物に一定のポットライフを確保
するための手段としては、(1)触媒量を調整する方
法、(2)比較的低分子量のシラノール基を含有するシ
ラン若しくはシロキサンを添加する方法等が、従来から
知られている。因に、これらシラン及びシロキサンとし
て、
【0005】
【化2】
【0006】〔式中、Rは、メチル基等の一価の炭化水
素基であり、pは2〜50の整数、qは4〜8の整数で
ある〕等が使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記
(1)のように触媒量を調整する方法では、一定のポッ
トライフを確保できるが、組成物が完全に硬化するまで
の時間が長くなりすぎ、摩擦係数が小さいため滑りやす
いという問題がある。また、簡単にマイナスイオンを発
生させる方法はなかった。
【0008】従って本発明は、上述した問題点を解決
し、透明ガラス質の丈夫で滑りにくい安価な床等滑り止
め剤用室温硬化性シリコーン樹脂の組成物、あるいは簡
単にマイナスイオンを発生させる床滑り止め剤及び床滑
り止め方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】(a)下記一般式〔I〕
で表される、一分子中にシラノール基を少なくとも2個
以上有するシリコーン樹脂100重量部
【0010】
【化3】
【0011】〔式中、Rは、非置換又は置換の一価の
炭化水素基を表し、nは、2以上の整数である〕(b)
ケイ素原子に結合した加水分解性基を一分子中に少なく
とも3個以上有する架橋剤チタンまたは架橋剤シリコー
ン樹脂0.5〜20重量部、(c)硫酸、(d)硬化触
媒、を含有して成るものであり、前記成分(c)の無機
酸を、成分(a)を除く(b)、(c)及び(d)成分
の混合物10重量部に対してイソプロピルアルコール
(以下IPAと称す)60重量部を加えて得られる溶解
液のpHが2〜4の範囲となるように配合されている床
滑り止め剤用室温硬化性シリコーン樹脂組成物である。
このような(a)〜(d)成分を組み合わせて用いる。
【0012】請求項2の床滑り止め剤は、上記床滑り止
め剤に対して1〜3重量%の範囲内で加えるものとし
て、酸化トリウム及びその同位体を合計0.1〜2重量
%の範囲内で含有し、平均粒子径が0.1〜1μmの範
囲内の天然放射性希有元素鉱物微粒子を混合したことを
特徴とする請求項1に記載の床滑り止め剤。
【0013】請求項3の床滑り止め方法は、請求項1又
は請求項2に記載の床滑り止め剤を用いて施工するもの
である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を詳細
に説明する。
【0015】(a)下記一般式〔I〕で表される、一分
子中にシラノール基を少なくとも2個以上有するシリコ
ーン樹脂100重量部
【0016】
【化4】
【0017】〔式中、Rは、非置換又は置換の一価の
炭化水素基を表し、nは、2以上の整数である〕(b)
ケイ素原子に結合した加水分解性基を一分子中に少なく
とも3個以上有する架橋剤チタンまたは架橋剤シリコー
ン樹脂0.5〜20重量部、(c)硫酸、(d)硬化触
媒、を含有して成るものであり、前記成分(c)の無機
酸を、成分(a)を除く(b)、(c)及び(d)成分
の混合物10重量部に対してイソプロピルアルコール
(以下IPAと称す)60重量部を加えて得られる溶解
液のpHが2〜4の範囲となるように配合されている床
滑り止め剤用室温硬化性シリコーン樹脂組成物である。
このような(a)〜(d)成分を組み合わせて用いる。
【0018】成分(a) 本発明の室温硬化性組成物において、ベースポリマーと
して使用する成分(a)のシリコーン樹脂は、一分子中
にシラノール基を少なくとも2個以上有するものであ
り、下記一般式〔I〕、
【0019】
【化5】
【0020】〔式中、Rは、非置換又は置換の一価の
炭化水素基を表し、nは、2以上の整数である〕で表さ
れるものが単独又は2種以上の組み合わせで使用され
る。
【0021】この一般式〔I〕において、非置換又は置
換の一価の炭化水素基Rとしては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素原子数8
以下の低級アルキル基、ビニル基、アリル基、イソプロ
ペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、アクリル基等の
アルケニル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基、フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール
基、ベンジル基、2−フェニルエチル基等のアラルキル
基、及びこれらの基の水素原子の一部または全部がハロ
ゲン等で置換された基、例えばクロロメチル基、3,
3,3−トリフロロプロピル基等の、炭素原子数1〜1
0、好ましくは炭素原子数1〜8のものを例示すること
ができる。またこれらの一価の炭化水素基Rは、特に
特性上必要な場合には、その一部がヒドロキシル基に置
換されていてもよい。
【0022】また、上記一般式〔I〕において、nは平
均的に100〜1,000の整数であることが好まし
く、このようなnの値に関連して、このシリコーン樹脂
の25℃における粘度は、300〜10,000mPa
・sの範囲にあることが望ましい。
【0023】上述した一般式〔I〕で表されるシリコー
ン樹脂は、一般に、水またはシアノール基含有の低分子
化合物を停止剤として、オルガノシクロポリシロキサン
をアルリ触媒あるいは酸触媒で平衡化することにより得
られる。ここで用いるアルカリ触媒としては、水酸化カ
リウム、テトラアルキルフォスホニウムハイドロオキサ
イド、テトラアルキルアンモニウムハイドロオキサイド
等が例示され、また酸触媒としては、硫酸、メタンスル
ホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等が例示され
る。
【0024】本発明において、好適に使用されるシリコ
ーン樹脂としては、具体的には、これに限定されるもの
ではないが、以下のものを例示することができる。
【0025】
【化6】
【0026】〔ここで、PHはフェニル基であり、1,
1′,m,nはそれぞれ正の整数であり、n,m+nは
100〜1,000であり、1,1′は1以上であ
る。〕 成分(b) 本発明において、成分(b)として使用する架橋剤チタ
ンまたは架橋剤シリコーン樹脂は、架橋剤として作用す
るものであり、このためにケイ素原子に結合した加水分
解性基を一分子中に少なくとも3個以上有していること
が必要である。即ち、この加水分解性基が、成分(a)
のシリコーン樹脂中のシラノール基と反応して、3次元
構造の滑り止め特性を有する硬化物を形成するものであ
る。
【0027】このような加水分解性基としては、例えば
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、
メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基等のアルコキ
シ基;アセトキシ基、プロピオノキシ基、ブチロキシ
基、ベンゾイルオキシ基等のアシロキシ基;、ソプロペ
ニルオキシ基、イソブテニルオキシ基、1−エチル2−
メチルビニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;ジメチ
ルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基、ジエ
チルケトオキシム基、シクロペンタノキシム基、シクロ
ヘキサノキシム基等のイミノキシ基;N−メチルアミノ
基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−
ブチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−
ジエチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等のアミノ
基;N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミ
ド基、N−メチルベンズアミド基等のアミド基;N,N
−ジメチルアミノオキシ基、N,N−ジエチルアミノオ
キシ基等のアミノオキシ基を挙げることができる。
【0028】本発明において、架橋剤として作用するこ
のような架橋剤チタンまたは架橋剤シリコーン樹脂とし
ては、具体的には、メチルトリメトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テト
ラ(n−プロポキシ)シラン、メチルトリス(プロペノ
キシ)シラン、ビニルトリス(プロペノキシ)シラン、
フェニルトリス(1−メトキシ−2−メチルプロペノキ
シ)シラン、及びこれらの部分加水分解物あるいは混合
物が好適に使用される。
【0029】これら(b)成分は、成分(a)のシリコ
ーン樹脂100重量部当たり、0.5〜20重量部であ
り、特に1〜10重量部の割合で使用されることが望ま
しい。0.5重量部よりも少ないと、組成物の硬化が十
分に行われず、滑り止め性の硬化物を得ることが困難と
なり、また硬化物の機械的特性が低下する等の不利を生
じることがある。さらに20重量部よりも多量に使用さ
れると、硬化物の硬度が高くなり過ぎもろくなる等の不
利を生じることがある。
【0030】成分(c) 本発明において、成分(c)として使用する硫酸は、架
橋反応を抑制し、組成物のポットライフ調整剤として作
用するものである。この酸化合物としては、例えば塩
酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸、及びジメチルジクロロシラン、トリメチ
ルクロロシラン等のクロロシラ類等が、単独または2種
以上の組み合わせで好適に使用される。
【0031】本発明において、これら酸化合物は、
(a)成分を除いた、(b)成分、(c)成分及び後述
する(d)成分との混合物10重量部に対してイソプロ
ピルアルコール60重量部を加えて、常温でよく振盪す
ることによって得られた溶解液のpHが、2〜4の範囲
となるような割合で配合される。このpHが2よりも低
くなる程多量に酸化合物が配合されると、酸性が強いた
めに、硬化物が容易にクラッキングを起こす危険性が生
じ、またpHが4よりも大である時には、酸化合物の添
加による架橋反応抑制効果が低く、一定のポットライフ
を得ることができない。
【0032】成分(d) 本発明において使用される成分(d)は、成分(a)と
(b)との架橋反応による硬化を促進するために使用さ
れる硬化触媒であり、一般に、縮合型シリコーン室温硬
化性組成物に使用されている硬化触媒が使用される。例
えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジベンジル
マレエート、ジブチル錫ジオクトエート、ステアリン酸
鉄、オクチル酸鉛等の有機酸の金属塩、テトライソプロ
ピルチタネート等のチタン酸エステル、チタンアセチル
アセトナート等のチタンキレート化合物、及びこれらの
混合物が好適に使用される。
【0033】これらの硬化触媒は、一般に、成分(a)
〜(c)の合計量100重量部当たり、0.01〜10
重量部、特に0.1〜5重量部の割合で使用されること
が望ましい。この配合量が0.01重量部よりも少ない
と、硬化触媒の機能が十分に発揮されず、硬化時間が長
くなり、ガラス層の深部での硬化が不十分となる傾向が
ある。また10重量部よりも多量に配合されると、組成
物の保存性が悪くなり、さらに硬化物の耐熱性等の特性
が低下する傾向がある。
【0034】その他の配合剤 本発明においては、上述した成分(a)〜(d)以外に
も、本発明の目的を損なわない範囲において、組成物の
特性を向上させるために種々の添加剤を配合することが
できる。例えば、補強性充填剤、沈降防止剤として、あ
るいは電気伝導性を付与するために、煙霧質シリカ、沈
降性シリカ、及びこれらの疎水化物、カーボンブラック
等を配合することができる。また準備強性充填剤、増量
剤、熱伝導性充填剤として、石英粉、溶融石英、球状シ
リカ、ケイソウ土、ゼオライト、炭酸カルシウム、二酸
化チタン、酸化鉄、アルミナ、球状アルミナ、水酸化ア
ルミニウム、窒化アルミニウム、硫酸マグネシウム等を
配合することができる。さらに、炭酸塩、水酸化塩等の
鉛化合物を放射線遮蔽のために配合することができ、そ
の他、無機顔料、有機染料等の着色剤、酸化セリウム、
炭酸亜鉛、炭酸マンガン、ベンゾトリアゾール、白金化
合物等の耐熱性もしくは難燃性向上剤を配合することも
できる。また、本発明の組成物は縮合硬化型であり、硬
化を促進させ、あるいは深部での硬化を良好に行うため
に、水、又はメタノール、エタノール、プロパノール、
メチルセルソルブ等のアルコール類を添加することも任
意である。
【0035】組成物 本発明の室温硬化性組成物は、上述した各成分を均一に
混合することによって容易に調製されるが、(a)成分
と(b)分とを別個の包装形態としたいわゆる二液型と
し、使用直前にこれらを混合することによって使用に供
することも可能である。
【0036】また、本発明の組成物を調製するにあたっ
て、前記成分(c)の酸化合物は、これをそのまま配合
することも可能であるが、(a)分或いは(b)成分の
少なくともいずれかと予め混合して保存しておくか、あ
るいはその混合物を必要に応じて加熱した後に配合する
ことが好適である。これらの酸化合物は、(a)成分あ
るいは(b)成分の少なくともいずれかと予め混合、あ
るいは加熱することによって、オルガノシランあるいは
オルガノポリシロキサンの開裂、縮合反応に寄与するも
のであり、例えば塩酸、クロロシラン等の場合には、
【0037】
【化7】
【0038】〔式中、Rは、非置換又は置換の一価の
炭化水素基を表し、n′は、正の整数である〕等の高分
子酸を生成するものと考えられるため、強酸として作用
することもなく、また、酸化合物がシロキサン成分と分
離することもなく良好に相溶した組成物が得られるもの
である。
【0039】酸化合物を単に混合した場合には、組成物
の使用時において、酸化合物がシリコーン成分と分離し
たり、皮膚等への刺激を与え、取扱いが困難となる場合
がある。尚、この加熱温度は、通常、50〜100℃の
範囲が望ましい。
【0040】請求項2の床滑り止め剤は、更にこの床滑
り止め剤に対して1〜3重量%の範囲内の酸化トリウム
及びその同位体を合計0.1〜2重量%の範囲内で含有
し、平均粒子径が0.1〜1μmの範囲内の天然放射性
希有元素鉱物微粒子を混合したものである。
【0041】本発明の組成物は、空気中に放置すること
により、空気中の水分により室温で硬化し、ガラス質の
硬化物を形成する。
【0042】以下の実施例において、「部」は重量部を
示し、粘度は25℃での値である。
【0043】
【実施例】両末端がヒドロシリル基で封鎖されたジメチ
ルポリシロキサン(粘度:10,000mPa・s)1
00部 比表面積が300mの乾式シリカ20部 ヘキサメチルジシラザン5部 水1部 をニーダー内で混合し、150℃で4時間、加熱処理し
たものをシリコーンベースとして用いた。
【0044】このシリコーンベース100部に、オイソ
エチルシリケート3部、ジブチル錫ジオクトエート1部
及び第1表に示す種類、量の酸化合物を添加し、組成物
を調製し、対象物に表1の施工方法により塗布した。
【0045】
【表1】
【0046】次にその表面硬度、静摩擦係数等の性能を
測定した。測定結果を表2に示す。特に静摩擦係数が
1.05〜1.6倍に増大し、従来床が滑って転倒例が
多かった靴下に対する静摩擦係数が増大している。また
濡れた状態での靴を履いて滑っている最中の停止のしや
すさが測定外の効果として特筆できる。通常の濡れた床
であれば滑ってしまえばひっくり返ってしまうが、濡れ
が雨水だけで埃を含まない場合に限り本実施例ではひっ
くり返ってしまう直前に靴の滑りが停止するので倒れず
に済む場合が多いのが実感である。さらに表に記載した
以外の効果としてハイヒール、ゴム靴、ゴムキャスタ等
の痕が付きにくく、付いてもその汚れを簡単に拭き取る
ことが出来た。油性マーカ等の落書きに対しても油性イ
ンクが弾いて落書きがしにくく、すぐであれば洗剤を使
わなくても拭い去れた。さらに材料費、施工費を含めた
10年間総合計のランニングコストが比較例であるワッ
クス処理に比して安価である効果がある。また、外観は
透明でつやがあり美観を与える。本発明の組成物は、空
気中に放置することにより、空気中の水分により室温で
硬化し、ガラス質の硬化物を形成するので、長期安定性
に優れ、無機物との相性がよい。また、プライマーがあ
ることにより処理対象物の種類に関わらず主剤と硬化剤
の割合が9:1で統一できる。このことは、種々の対象
物がある場合の混合作業等ミスの防止、現場施工におい
て混合されたコート剤の管理の煩雑さの防止に都合がよ
い。なお、主剤と硬化剤の割合は9.5:0.5〜8.
5:1.5まで許容できるが9:1が理想である。表面
硬度については、高荷重では母材が柔らかい場合は鉛筆
の先に当たる部分が凹んで皮膜が破れてしまうのであま
り良くはならないが軽荷重については特に良くなるの
で、通常の靴程度の単位面積当たりの軽荷重に対しての
耐磨耗性は大変良い値を示す。
【0047】
【表2】
【0048】天然放射性希有元素鉱物微粒子(以下、単
に微粒子と略す)をコート剤に1〜3重量%混合した床
滑り止め剤は、酸化トリウム及びその同位体を合計0.
1〜2重量%の範囲内で含有し、平均粒子径が0.1〜
1μmの範囲内の微粒子を混合して得られるものであ
る。
【0049】微粒子の原鉱石の天然放射性希有元素鉱物
としてはモザナイト(モナズ石)、トーライト(トール
石)、ジルコン、リン灰石、チタン石、ガツレン石、ゼ
ノタイム、閃ウラン鉱、トリウム石、サマルスキー石等
が挙げられ、それらは天然放射性核種としてのトリウム
(Th)、ラドン(Rn)、ウラン(U)セリウム(C
e)等、それらの同位体及びそれらの化合物を含有して
いる。トリウム(Th)の同位体としてはトリウム系核
種(228Th)、ウラン鉱物中に含有されるウラン系
核種(234Th、230Th)及びアクチニウム系核
種(231Th、227Th)が存在する。また、トリ
ウムの化合物としては酸化トリウム、硝酸トリウム等も
存在する。そして、天然放射性希有元素鉱物微粒子は天
然放射性核種からα線、β線、γ線等の放射線を放出し
ている。
【0050】その放射線に空気中の原子、分子が衝突接
触すると、それらはラジカル化されたり、イオン対を生
成したりして、空気中のマイナスイオンを増加させる。
すると、このマイナスイオン等により、殺菌、消臭、抗
菌等の機能が発揮される。前記機能を効率よく発揮させ
るために、微粒子中に酸化トリウム及びその同位体を含
有し二酸化トリウム及びその同位体を含有するのが好ま
しい。また、天然放射性希有元素鉱物として天然に産出
される物を使用したり、原子炉の核燃料廃棄物を使用し
たりしても良い。
【0051】天然放射性希有元素鉱物は、その放射線量
の規制の点等から微粒子に加工される。例えば、ジルコ
ニア、シリカ、アルミナ、酸化希土類、無水燐酸等の少
なくとも1種を適宜添加し、天然放射性希有元素鉱物の
原鉱石又は混合物を粉砕した後、1200〜13000
°Cで焼成する。その焼成物に水を添加し、それらを湿
式にて粗粉砕し、さらにジルコニア、アルミナ、窒化硼
素等の少なくとも1種を添加して、平均粒子径が0.1
〜1μmの範囲内になるまでボールミル等で粉砕して微
粒子を含有するスラリーを得る。その微粒子を含有する
スラリーをストレーナーを通過させ、連続するタンクに
て粒子径の小さいものから沈殿物を集めて微粒子が得ら
れる。これを湿潤又は乾燥状態で用いても良い。
【0052】微粒子の平均粒子径は0.1〜1μmの範
囲内である。平均粒子径は0.1μmより小さいと、微
粒子の加工が困難になり好ましくない。一方平均粒子径
が1μmを越えては単位重量当たりの微粒子の表面積が
小さくなり、手触りが悪くなり好ましくない。
【0053】微粒子はその含有量が少ないと放射線の発
生量が少なくなり、上記で説明した殺菌、消臭、抗菌等
の機能が低下して好ましくない。一方含有量が多すぎる
と放射線の発生量が多くなり前記機能は向上するが、塗
料本来の塗膜性能が低下して好ましくない。従って微粒
子はその含有量が塗料の0.5〜5重量%の範囲内が好
ましい。さらに1〜3重量%の範囲内がより好ましい。
【0054】実施形態で使用した微粒子の化学分析値に
よる含有量は、二酸化トリウム1.8重量%、二酸化ウ
ラン0.2重量%、二酸化ジルコニウム42重量%、シ
リカ28重量%、無水燐酸12重量%、その他の酸化希
土類16重量%であった。
【0055】微粒子の例としては、平均粒子径は1μm
で二酸化トリウムを1.8重量%含有し、放射線量が3
70ベクレル/g以下のもの(株式会社ニシザキ社製、
商品名「NNパウダー」がある。まず、コート剤である
主剤と硬化剤9:1混合液を1ヶ月以上熟成する。微粒
子をコート剤の3重量%投入しへらで充分攪拌して実施
している。微粒子のコート剤混合液へのなじみはよいの
で混練機等を用いる必要はなく手で混ぜられ作業性も良
い。得られた塗料を対象物にローラ、スプレー、刷毛等
で施工すると、微粒子から放射線が発生し、表面を通過
する空気中のマイナスイオンの量を57〜65個/cc
を369〜380個/ccに大幅に増加させる。そし
て、マイナスイオンにより殺菌、消臭、抗菌等の機能を
発揮する。床面、壁面、道路等に施工すれば充分な面積
が得られるので効果が大きい。
【0056】次に殺菌、消臭、抗菌等の機能についての
実験結果を表3に示す。測定条件は、塗布面:Pタイル
に床滑り止め剤を塗布、実施例:微粒子3%を含む本願
のもの、比較例:微粒子を含まない本願のものである。
【0057】
【表3】
【0058】以上のようにマイナスイオンにより殺菌、
消臭、抗菌等の充分な機能を発揮する。
【0059】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
(a)下記一般式〔I〕で表される、一分子中にシラノ
ール基を少なくとも2個以上有するシリコーン樹脂10
0重量部
【0060】
【化8】
【0061】〔式中、Rは、非置換又は置換の一価の
炭化水素基を表し、nは、2以上の整数である〕(b)
ケイ素原子に結合した加水分解性基を一分子中に少なく
とも3個以上有する架橋剤チタンまたは架橋剤シリコー
ン樹脂0.5〜20重量部、(c)硫酸、(d)硬化触
媒、を含有して成るものであり、前記成分(c)の無機
酸を、成分(a)を除く(b)、(c)及び(d)成分
の混合物10重量部に対してイソプロピルアルコール6
0重量部を加えて得られる溶解液のpHが2〜4の範囲
となるように配合されているので、摩擦係数が大きい滑
り止め効果の高い床滑り止め剤が得られる。
【0062】また、請求項2の発明によれば、上記床滑
り止め剤に対して1〜3重量%の範囲内で加えるものと
して、酸化トリウム及びその同位体を合計0.1〜2重
量%の範囲内で含有し、平均粒子径が0.1〜1μmの
範囲内の天然放射性希有元素鉱物微粒子を混合したの
で、施工が簡単でコストが安価で丈夫で滑り止め効果が
高くマイナスイオンの発生、殺菌、消臭、抗菌の機能を
有する透明床滑り止め方法が得られる。
【0063】また、請求項3の発明によれば、請求項1
に記載の床滑り止め剤を用いて施工したので施工が簡単
でコストが安価で丈夫な透明床滑り止め方法が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/30 C08K 3/30 5/5415 5/5415 5/57 5/57 C08L 83/06 C08L 83/06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)下記一般式〔I〕で表される、一
    分子中にシラノール基を少なくとも2個以上有するシリ
    コーン樹脂100重量部 【化1】 〔式中、Rは、非置換又は置換の一価の炭化水素基を
    表し、nは、2以上の整数である〕(b)ケイ素原子に
    結合した加水分解性基を一分子中に少なくとも3個以上
    有する架橋剤チタンまたは架橋剤シリコーン樹脂0.5
    〜20重量部、(c)硫酸、(d)硬化触媒、を含有し
    て成るものであり、 前記成分(c)の無機酸を、成分(a)を除く(b)、
    (c)及び(d)成分の混合物10重量部に対してイソ
    プロピルアルコール60重量部を加えて得られる溶解液
    のpHが2〜4の範囲となるように配合されていること
    を特徴とする床滑り止め剤。
  2. 【請求項2】 上記床滑り止め剤に対して1〜3重量%
    の範囲内で加えるものとして、 酸化トリウム及びその同位体を合計0.1〜2重量%の
    範囲内で含有し、平均粒子径が0.1〜1μmの範囲内
    の天然放射性希有元素鉱物微粒子を混合したことを特徴
    とする請求項1に記載の床滑り止め剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の床滑り止
    め剤を用いて施工したことを特徴とする床滑り止め方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011530682A (ja) * 2008-08-08 2011-12-22 フレニ ブレンボ エス.ピー.エー. ブレーキの摩擦部品用のセラミックマトリクス材料を製造する方法および該方法によって製造されたセラミックマトリクス材料
JP2014218838A (ja) * 2013-05-09 2014-11-20 佐藤 正和 床用防滑剤

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