JP2001096423A - スプラインブローチ - Google Patents

スプラインブローチ

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JP2001096423A
JP2001096423A JP27616399A JP27616399A JP2001096423A JP 2001096423 A JP2001096423 A JP 2001096423A JP 27616399 A JP27616399 A JP 27616399A JP 27616399 A JP27616399 A JP 27616399A JP 2001096423 A JP2001096423 A JP 2001096423A
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JP
Japan
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spline
broach
cutting
workpiece
oil
Prior art date
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Withdrawn
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JP27616399A
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English (en)
Inventor
Ryoichi Fukada
良一 深田
Yasushi Masutani
裕史 増谷
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Moldino Tool Engineering Ltd
Original Assignee
Hitachi Tool Engineering Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】切れ刃が加工物中を通過する際も切削部位に切
削油剤を供給することができ、切削油剤の供給量を軽減
できる、あるいは最少量の切削油剤で使用できるスプラ
インブローチを提供する。 【構成】スプラインブローチにおいて、該スプライン歯
形の歯底は、加工物の下穴内径に近似する小径を有する
歯底と、該歯底より深く凹設した逃し溝から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、工作機械等に
使用するジョイントのスプライン穴加工、ミッション用
内歯車の歯切り加工等に用いるのスプラインブローチに
関する。
【0002】
【従来の技術】図1〜図2に示すスプラインブローチは
自動車、工作機械等に使用するジョイントのスプライン
穴、ミッション用内歯車の歯切りに常用されていて、量
産加工において均一な形状を短時間で加工ができるとい
う優れた作用を有するものである。従来のスプラインブ
ローチは、スプライン歯形の歯底の直径すなわち小径が
加工物の下穴内径よりわずかに小さい寸法で設計されて
いて、これが切削工程においてブローチの動きを案内
し、精度のよい加工ができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従来
のスプラインブローチは、環状のすべての歯形において
小径が同一で、加工物の下穴内径との間隙が小さいか
ら、切れ刃が加工物中を通過する際はこの間隙を通して
切削油剤を供給し切削部位に到達させることを期待でき
ず、油剤の効果が不足して摩耗の増大や仕上げ面のムシ
レ等の原因となるという問題があった。これを補うため
には外部からの大量給油に頼らざるを得ないが、環境改
善が指向される状況においては逆行の誹りを免かれない
という問題があった。これらの問題は、大径のブロ−
チ、切削長さの長いブロ−チにおいて格別影響が大き
い。
【0004】この発明は以上のような背景のもとになさ
れたものであり、切れ刃が加工物中を通過する際も切削
油剤を供給し切削部位に到達させることができ、切削油
剤の供給量を軽減できる、あるいは最少量の切削油剤で
使用できるスプラインブローチを提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために、インボリュート、サイクロイド等の幾何
曲線あるいは角形からなる多数のスプライン歯形を環状
に備えたスプラインブローチにおいて、該スプライン歯
形の歯底を、加工物の下穴内径に近似する小径を有して
該加工物を案内用の歯底と、該歯底より深く凹設した逃
し溝とを設けたことを特徴とするスプラインブローチで
ある。
【0006】
【作用】本発明は、歯底と逃し溝とを設けたから、該逃
し溝は切削油剤の流路として作用し、切れ刃が加工物中
を通過する際も切削油剤を十分切削部位に行き届かせる
ことができる。その結果、潤滑効果を維持して仕上げ面
を滑らかにするから、切削長さが長い場合や大径で歯数
が多い場合などこれまで切削油剤が切削部位に行きわた
りにくく、切れ刃摩耗がすぐ増大し切削面にムシレを生
じていた作業が改善できる。またこれまで支障なく行わ
れた作業においては、従来以上に切削部位に油剤がむだ
なく行き届くから、切削油剤の供給量を少なくできると
いう作用を顕わす。あるいは油性の切削油剤に代えて水
溶性を用いることが可能になり、従来以上の安全性を得
る効果を上げることができる。さらには油剤がミストで
あっても該逃し溝を通じて潤滑効果が得られるから、油
剤を微量で済ませることができ、作業環境に対しては乾
式切削に匹敵する効果を得ることができるという作用を
なすのである。
【0007】本発明においてはまた、歯底より深く凹設
した逃し溝の深さを歯底から0.1mm以上としたか
ら、上述のように切削油剤の流路としては十分のクリア
ランスを与えている。下限を下回ると油剤の流入が十分
でないため、逃がし溝の深さは0.1mm以上とした。
更には、径により異なるが2mm程度を上回ると歯形の
精度を狂わせたり、あるいはブローチ工作の難度が増す
割りには作用が見込めないため、0.1〜mm程度が好
ましい。尚、該逃し溝の幅は歯溝の幅全面でもよく、あ
るいはわずかに歯底を残してもよい。該逃し溝の数は、
ブローチの歯数の2/3より少ない数で選べばよく、こ
の範囲内であれば歯底がこれまで通り加工物の下穴を案
内するから、片寄り切削や偏心が生じることがない。こ
れを越えると歯底が加工物を案内する作用を減じて、加
工精度を劣化させることがある。尚、逃し溝の溝数は、
逃し溝の幅や採用するブローチの目的に応じて設計すれ
ばよく適宜決めることができる。該逃し溝の配置は、環
状方向には等分あるいは不等分いずれであってもよい
が、精度を重視する場合はブローチ横断面において点対
称あるいは線対称に配するのがよい。また長手方向には
本発明の目的からして環状の1刃と等しいものである必
要はなく、任意に配することができ、逃し溝の数を変化
させてもよい。
【0008】更に本発明ではその態様として該ブローチ
に設ける逃し溝は、該ブローチの長手方向に連続して位
置するように配するものである。すなわち長手方向には
環状の1刃と等しいものを同位相で配してあり、従って
全刃において逃し溝の数を等しくする。これはブローチ
工作に際して工程数を少なくすることができ、工作誤差
を抑えると同時に経済的効果を得ることができる。また
逃し溝が長手方向に連続するから、油剤の供給口を特定
して配置することができ、とくにミスト状油剤を高圧で
供給する場合など、ピンポイント給油を可能にして格別
の効果を得ることができるのである。以下、本発明をそ
の実施例を示す図面に基づいて説明する。
【0009】
【実施例】図3は本発明になるスプラインブローチの切
れ刃の構成の一部を表わす。この実施例はインタ−ナル
ギア加工用スプラインブローチであって、その仕様は最
大径48.1mm、全長900mmであって90刃の切
削刃と5刃の仕上げ刃を備える。歯形はM2、圧力角2
0度のインボリュ−トギア歯形であって、歯数22、ブ
ローチの小径は44.1mmである。本発明品には、ブ
ローチ横断面内に対称軸をもつように14の歯溝に深さ
0.4mmの逃し溝を設けてある。加工物は材質が析出
型ステンレス鋼(SUS630材)、切削長さ16m
m、加工物の下穴内径は44.9mmである。すなわち
加工物とブローチ歯底との間隙は0.04mmであるか
ら、逃し溝の部分では10倍の間隙となっている。加工
物は難削材として知られるもので、切削に際しては従来
から大量の切削油剤の使用を余儀なくされている。切削
油剤には極圧性の油性剤を使用し、2つの給油口からお
およそ5L/minを供給しているが、従来品において
は約300個の切削で切れ刃摩耗が限界に達し、工具交
換を要している。本発明品を用いたとき800箇の加工
が可能であったから、本発明によって2.5倍以上の工
具寿命改善がなされたのである。すなわち従来品の工具
寿命で可としたとき、相当する切削油剤が軽減できるこ
とは自明である。
【0010】他の実施例として外歯ギアブランクの内径
スプライン加工に用いるスプライン刃と丸刃とを備えた
ブロ−チの例で説明する。このブロ−チは最大径24.
9mm、丸刃の直径23.0mm、ブローチの小径は2
2.7mmであって、全長は800mm、歯形はM1、
圧力角37.5゜、歯数24のインボリュ−トスプライ
ン歯形である。本発明品には図4に示すように、環状方
向に1歯とびに深さ0.2mmの逃し溝を、わずかに歯
底を残して設けてある。また該逃し溝は図5のように、
該ブロ−チの切削刃、仕上げ刃と続く長手方向に連続し
て設けてある。加工物は材質が硬さHB180のクロム
モリブデン鋼(SCM420材)、直径60mm、切削
長さ20mm、下穴22.75mmのギアブランクであ
る。すなわち加工物とブローチ歯底との間隙は0.01
2mmであるから、0.2mmの逃し溝を設けることに
よって5倍以上の間隙となっている。作業には、縦型ブ
ロ−チ盤を用い、従来から切削油剤を外部給油していた
ところを、本発明品の使用に際して油性切削油をミスト
給油に切り替えて切削した、従来以上の2000箇の加
工でも寸法精度が許容差内にあり、安定した切削が可能
であった。切れ刃摩耗の状況は各歯均等で、通常の再研
削で再生できる。これらは明かに切削油剤が切削部位に
まで到達していることを示すものであり、本発明によれ
ば油剤の有効利用が可能である証左である。このとき使
用した油剤の量は、従来のわずか20分の1であって、
油剤の節約と併せて作業環境の保全、加工物の後処理の
簡素化等の効果を得たのである。
【0011】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、歯底と歯
底より深く凹設した逃し溝とを適切に設けることによっ
て、切れ刃が加工物中を通過する際も切削油剤を供給す
ることができ、切削油剤の供給量を軽減できる、あるい
は最少量の切削油剤で使用できるスプラインブローチを
得ることができたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来のスプラインブローチの正面図を
示す。
【図2】図2は、図1の歯形の配置を説明する断面図を
示す。
【図3】図3は、本発明の実施例で切れ刃の構成を説明
する断面拡大図を示す。
【図4】図4は、本発明の他の実施例のの切れ刃の構成
を説明する断面拡大図を示す。
【図5】図5は、図4の逃し溝の長手方向の配列を説明
する部分拡大図を示す。
【符号の説明】
1 本体 2 スプライン歯形 3 歯溝 4 歯底 5 逃し溝 6 逃し溝の深さ 7 加工物の下穴

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インボリュート、サイクロイド等の幾何曲
    線あるいは角形からなる多数のスプライン歯形を環状に
    備えたスプラインブローチにおいて、該スプライン歯形
    の歯底を、加工物の下穴内径に近似する小径を有して該
    加工物を案内用の歯底と、該歯底より深く凹設した逃し
    溝とを設けたことを特徴とするスプラインブローチ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のスプラインブローチにおい
    て、該逃し溝の底の深さを歯底から0.1mm以上と
    し、該逃し溝の数をブローチの歯数の2/3未満とした
    ことを特徴とするスプラインブローチ。
  3. 【請求項3】請求項1乃至2記載のスプラインブローチ
    において、該逃し溝は、該ブローチの長手方向に連続し
    て位置するように配したことを特徴とするスプラインブ
    ローチ。
JP27616399A 1999-09-29 1999-09-29 スプラインブローチ Withdrawn JP2001096423A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007229840A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Mitsubishi Heavy Ind Ltd スプラインブローチ
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