JP2001091455A - 生化学分析装置 - Google Patents

生化学分析装置

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JP2001091455A
JP2001091455A JP26991199A JP26991199A JP2001091455A JP 2001091455 A JP2001091455 A JP 2001091455A JP 26991199 A JP26991199 A JP 26991199A JP 26991199 A JP26991199 A JP 26991199A JP 2001091455 A JP2001091455 A JP 2001091455A
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light beam
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biochemical analyzer
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Toshitake Kitagawa
寿丈 北川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分光素子としての反射型回折格子に入射する光
量を減少させず、かつ少ない液量の液体試料で吸光度を
測定すること。 【解決手段】ハロゲンランプ11のフィラメントの長手
方向をX軸方向に一致するように配置し、スリット15
の方向をハロゲンランプ11のフィラメントの投影像の
長手方向に沿って水平方向に一致して配置し、反射型回
折格子16により得られるスペクトルをフィルタ付き多
チャンネル光検出器17の上側が短波長領域、下側が長
波長領域となるように配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ランプから放射さ
れた光束を集光して液体試料に照明し、この液体試料を
透過した光束を分光して得られるスペクトルに基づいて
生化学分析を行う生化学分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は生化学分析装置の光学システムの
構成図である。ハロゲンランプ1から放射された白色光
の光束は、レンズ2によって反応管3内に収容された被
検体としての液体試料4に集光されて照明される。この
液体試料4は、被検査液に試薬を入れて反応させたもの
で、その測定項目の種類例えば蛋白・免疫関連蛋白、脂
質、酵素、電解質・無機質などの測定項目によって異な
る試薬が投入される。
【0003】このような液体試料4に光束が照射される
と、液体試料4の成分に応じた波長の光束が吸光され
る。この液体試料4を透過した光束は、レンズ5によっ
て集光されてスリット6を通過し、分光素子としての反
射型回折格子7に入射する。この反射型回折格子7は、
凹面に回折格子をY軸方向に配列したもので、入射した
光束を分散し、フィルタ付き多チャンネル光検出器8上
にスペクトル状に照射する。このときの反射型回折格子
7の分光によるスペクトルの波長分散面は、図中のフィ
ルタ付き多チャンネル光検出器8の左側が短波長領域、
右側が長波長領域となっている。このフィルタ付き多チ
ャンネル光検出器8は、測定目的の生化学分析を行うた
めに、その測定に必要な波長の強度すなわち液体試料4
での吸光度を測定する。
【0004】強度を測定する光の波長が紫外線領域の場
合、各レンズ2、5などは、合成石英などの紫外光の透
過率の高いものから形成されている。又、フィルタ付き
多チャンネル光検出器8は、他の次数の回折光の入射を
防ぐために数種類のフィルタが付いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような生化学分析
装置では、吸光度測定に必要な液体試料4の液量が多い
と、液体試料4とこれに反応させる試薬の量を多く必要
とする。生化学分析装置のランニングコストに占める試
薬の割合は大きく、ランニングコストを下げるために
は、吸光度測定に必要な液体試料4すなわち試薬の量を
少なくしなければならない。
【0006】一方、吸光度測定に必要な液体試料4の液
量は、液体試料4に照射する光束の大きさに依存する。
そして、液体試料4の吸光度を正確に測定するために光
束は、反応管3に入射してから出射するまでの光路にお
いて液体試料4の外部を通過してはならない。
【0007】又、液体試料4に集光される光束は、ハロ
ゲンランプ1のフィラメントの倒立像となる。つまり、
液体試料4に集光される光束の形状は、ハロゲンランプ
1のフィラメントをZ軸方向に投影したものを倒立した
形状となる。
【0008】このハロゲンランプ1のフィラメントは、
一般的にコイル形状をしている。従って、ハロゲンラン
プ1を、そのフィラメントのコイルの巻軸方向がY軸方
向となるように配置した場合、液体試料4に集光される
光束の外形は、フィラメントの形状に応じて長手方向が
Y軸方向となる長方形となる。例えば、フィラメントの
巻き径φが1mm、長さが4mmの場合、レンズ2によ
るハロゲンランプ1の集光倍率を1倍とすれば、液体試
料4に集光される光束は、およそ1mm×4mmの長方
形となる。
【0009】このため、反応管3内に集光される光束の
大きさを小さくするためにレンズ2による集光倍率を小
さくすることが考えられるが、この集光倍率を1より大
幅に小さくすると、デフォーカス時の光束の大きさが急
激に大きくなる。すなわち、反応管3に入射してから出
射するまでの光路において光束の大きさが著しく変化し
てしまい、吸光度測定に必要な液体試料4の液量の減少
につながらない。
【0010】又、ハロゲンランプ1のフィラメントの大
きさを小さくすることも考えられるが、ハロゲンランプ
1の色温度と寿命との関係で、フィラメントの大きさの
縮小には制限があり、十分な液体試料4の液量の減少に
はつながらない。
【0011】さて又、上記生化学分析での他の課題とし
て、液体試料4に投入する試薬として高分子粒子である
ラテックス試薬を用いた場合、吸光度と試薬濃度との関
係の直線性が劣化する問題がある。すなわち、吸光度と
試薬濃度との間には、比例関係がある。しかしながら、
高分子粒子であるラテックス試薬を用いた場合、液体試
料4に入射した光束がラテックス粒子で散乱され、この
散乱された光がスリット6に入射する。
【0012】本来、液体試料4で吸光されなかった光束
を反射型回折格子7で分光し、フィルタ付き多チャンネ
ル光検出器8で検出するが、この検出されるスペクトル
の強度に、ラテックス粒子で散乱された光の強度も積算
され、吸光度が実際の値よりも低くなってしまう。
【0013】そこで本発明は、分光素子としての反射型
回折格子に入射する光量を減少させず、かつ少ない液量
の液体試料で吸光度を測定できる生化学分析装置を提供
することを目的とする。
【0014】又、本発明は、高分子粒子を含有する試薬
と反応させた液体試料を、その高分子粒子による散乱光
の影響を受けずに正確に液体試料での吸光度を測定でき
る生化学分析装置を提供することを目的とする。
【0015】又、本発明は、分光素子としての反射型回
折格子に入射する光量を減少させずに少ない液量の液体
試料で吸光度を測定でき、かつ高分子粒子を含有する試
薬と反応させた液体試料を、その高分子粒子による散乱
光の影響を受けずに正確に液体試料での吸光度を測定で
きる生化学分析装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
反応管に収納された被検体に光束を照射して得られる光
を分光しそのスペクトルを分析することにより被検体の
情報を得る生化学分析装置において、被検体に対してか
かる重力方向に比してこの重力方向に垂直な方向に長い
断面を有する光束を被検体に照射する生化学分析装置で
ある。
【0017】請求項2記載の発明は、フィラメントの長
手方向が略水平方向に配置されたランプと、このランプ
から放射された光束を集光し被検体を収容する反応管に
照射可能にする第1の光学系と、この第1の光学系から
出射して反応管を透過した光束を集光する第2の光学系
と、この第2の光学系の焦点位置近傍に設けられ第2の
光学系からの光束を透過させるランプの投影像の長手方
向に沿って長いアスペクトを有するスリットと、このス
リットを通過した光束を分光する分光器と、この分光器
により分光された光を受光する光検出器と、この光検出
器から出力される信号に基づいて被検体の成分を分析す
る分析手段とを備えた生化学分析装置である。
【0018】請求項3記載の発明は、反応管に収納され
た被検体に光束を照射して得られる透過光を分光しその
スペクトルを分析することにより被検体の情報を得る生
化学分析装置において、被検体により生じる散乱光を遮
光する遮光部材を有し、この遮光部材によって遮光され
た光を分光する生化学分析装置である。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項3記載の生
化学分析装置において、遮光部材は、第2のレンズに設
けられているものである。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項3記載の生
化学分析装置において、遮光部材は、被検体を透過する
光束の光軸を含む所定範囲を遮光するものである。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項1、2又は
3のいずれか1つに記載の生化学分析装置において、被
検体は、高分子粒子から成るラテックス試薬と反応させ
たものである。
【0022】
【発明の実施の形態】(1) 以下、本発明の第1の実施の
形態について図面を参照して説明する。
【0023】図1は生化学分析装置の構成図である。ハ
ロゲンランプ11は、コイル形状のフィラメントを持っ
ている。このフィラメントのサイズは、巻き径φが1m
m、長さが4mmである。このハロゲンランプ11は、
フィラメントの長手方向(コイルの巻軸方向)がX軸方
向に一致するように配置されている。このX軸方向は、
水平方向と一致する方向であり、Y軸方向は水平方向に
対して垂直方向、Z軸方向はX軸、Y軸に対して垂直方
向となっている。
【0024】このハロゲンランプ11から放射される光
束の光路上には、第1のレンズ12、反応管13が配置
されている。この反応管13は、第1のレンズ12の集
光位置に配置されるもので、第1のレンズ12により集
光されるハロゲンランプ11のフィラメントの投影像の
形状に応じた液体試料4の収容部分が形成されている。
すなわち、反応管13の収容部分は、水平方向が長手方
向となるフィラメントの投影像の形状に応じた形状に形
成されている。具体的に反応管13の内壁の寸法は、4
mm(X軸方向)×4mm(Z軸方向)である。
【0025】この反応管13に収容された液体試料4内
を透過した光束の光路上には、第2のレンズ14、スリ
ット15及び反射型回折格子16が配置されている。
【0026】このうちスリット15は、第2のレンズ1
4の集光位置に配置されるもので、ハロゲンランプ11
のフィラメントの投影像の長手方向に沿って水平方向に
一致してスリット方向が配置されている。このスリット
15のサイズは、フィラメントの投影像の長手方向のサ
イズに一致して1×4mmに形成されている。
【0027】反射型回折格子16は、スリット15を通
過した光束を入射し、この光束をY軸方向に分光してス
ペクトルを得るもので、凹面に回折格子をX軸方向に配
列したものとなっている。
【0028】このフィルタ付き多チャンネル光検出器1
7は、反射型回折格子16により分光により得られたス
ペクトルを受光し、測定目的の生化学分析を行うため
に、その測定に必要な波長の強度すなわち液体試料4で
の吸光度を測定する機能を有している。
【0029】演算器18は、フィルタ付き多チャンネル
光検出器8から出力された測定信号を入力し、この測定
信号に基づいて液体試料4の生化学分析を行う機能を有
している。
【0030】なお、強度を測定する光の波長が紫外線領
域の場合、第1及び第2のレンズ12、14は、合成石
英などの紫外光の透過率の高いものから形成されてい
る。又、フィルタ付き多チャンネル光検出器17は、測
定に必要な波長の光に、反射型回折格子16からの他の
次数の回折をカットするためにフィルタが付いている。
【0031】又、第1のレンズ12からスリット15の
中心に至る光路の各素子のパラメータは、次表に示す通
りである。
【0032】
【表1】
【0033】次に、上記の如く構成された装置の作用に
ついて説明する。
【0034】ハロゲンランプ11から放射された白色光
の光束は、第1のレンズ12によって反応管13内に収
容された液体試料4に集光されて照明される。この液体
試料4に集光されるハロゲンランプ11のフィラメント
の投影像は、その長手方向がX軸方向となっている。
【0035】この液体試料4に光束が照射されると、液
体試料4の成分に応じた波長の光束が吸光される。この
液体試料4を透過した光束は、第2のレンズ5によって
集光されてX軸方向のスリット15を通過し、反射型回
折格子16に入射する。
【0036】このように液体試料4から第2のレンズ1
4、スリット15を透過したときの液体試料4の入射
面、中心面、出射面、スリット面の各位置での光束の強
度分布は、図2(a)〜(d)に示すされる通りである。な
お、これら光束の強度分布は、ハロゲンランプ11のフ
ィラメントの投影像となっている。又、強度分布内のパ
ーセント値は、最大照度を100%としたときのもので
ある。
【0037】これら強度分布から分かるように液体試料
4を透過する光束は、液体試料4内において4mm(X
軸方向)×1.5mm(Y軸方向)×4mm(Z軸方
向)の立方体の領域内となる。
【0038】従って、反応管13の底の形状が粗悪で、
その上側の領域を光束が透過する必要がある場合でも、
又試薬が投入されて撹拌され、液体試料4の上部に泡が
できていても、反応管13内に収容される液体試料4の
液量は、60mmだけあれば、十分に分光測定ができ
る。
【0039】反射型回折格子16は、入射した光束を分
散し、フィルタ付き多チャンネル光検出器17上にスペ
クトル状に照射する。このフィルタ付き多チャンネル光
検出器17は、測定目的の生化学分析を行うために、そ
の測定に必要な波長の強度すなわち液体試料4での吸光
度を測定する。
【0040】演算器18は、フィルタ付き多チャンネル
光検出器8から出力された測定信号を受けて、この測定
信号に基づいて液体試料4の生化学分析しその結果を出
力する。分析の対象は、例えば蛋白・免疫関連蛋白、脂
質、酵素、電解質・無機質など多岐にわたる。
【0041】このように上記第1の実施の形態において
は、ハロゲンランプ11のフィラメントの長手方向をX
軸方向に一致するように配置し、スリット15の方向を
ハロゲンランプ11のフィラメントの投影像の長手方向
に沿って水平方向に一致して配置したので、液体試料4
に集光されるハロゲンランプ11のフィラメントの投影
像の長手方向がX軸方向で、液体試料4を透過する光束
が4mm(X軸方向)×1.5mm(Y軸方向)×4m
m(Z軸方向)の立方体の領域内となり、反応管13内
に収容される液体試料4の液量は、60mmだけあれ
ば、十分に分光測定ができるものとなる。
【0042】従って、反応管13内に収容される液体試
料4の液量が少なくても、反射型回折格子16に入射す
る光量を減少させずに吸光度を正確に測定できる。
【0043】(2) 次に、本発明の第2の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。なお、図6及び図1と同
一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略す
る。
【0044】図3は生化学分析装置の構成図である。レ
ンズ5には、高分子粒子であるラテックス試薬が投入さ
れた液体試料4で発生する散乱光を遮光する遮光部材と
しての遮光用金属板21が設けられている。この遮光用
金属板21は、液体試料4を透過する光束の光軸を中心
として円形の範囲、例えば液体試料4を透過した光束の
−5°〜+5°以下の角度の光線をスリット6へ入射さ
せないように遮光するものとなっている。
【0045】すなわち、ラテックス粒子の径は、一般に
測定に使用する波長(300〜800nm)と同程度か
数分の1である。従って、液体試料4で発生する散乱
は、レイリー・デバイ散乱と考えられる。この散乱光強
度Iは、ハロゲンランプ1からスリット6へ向かう方向
をθ=0、光の波長をλ、観測距離をr、分極率をα、
入射光強度をI、散乱角をθとすると、 I=(1/2)・(2π/λ)・(1/r)・α・I(1+cosθ ) …(1) により表わされる。
【0046】ここで、例えば波長λ=572nm、観測
距離r=30nm、分極率α=1×10e-6と仮定し
て、散乱光の強度分布を求めると、図4に示す強度分布
図となる。この図では角度0°が液体試料4への光束の
入射方向、角度180°が液体試料4を透過した光束の
出射方向である。この図から分かるように散乱光強度
は、ハロゲンランプ1からスリット6へ向かい方向(θ
=0)で最も高くなる。
【0047】従って、レンズ5に遮光用金属板21を設
けることによって、θ=0近辺の光がスリット6に入射
しないようになる。
【0048】このような構成であれば、ハロゲンランプ
1から放射された光束は、レンズ2によって反応管3内
に収容された液体試料4に集光されて照明される。この
液体試料4に光束が照射されると、液体試料4の成分に
応じた波長の光束が吸光される。
【0049】又、ラテックス試薬が投入された液体試料
4であれば、ラテックス粒子によって散乱が発生する。
これら液体試料4を透過した光束及び散乱光はレンズ5
に入射するが、このうち散乱光は、遮光用金属板21に
よって遮光される。
【0050】このようにレンズ5によって集光された光
束は、スリット6を通過し、反射型回折格子7に入射す
る。この反射型回折格子7は、入射した光束を分散し、
フィルタ付き多チャンネル光検出器8上にスペクトル状
に照射する。
【0051】このフィルタ付き多チャンネル光検出器8
は、測定目的の生化学分析を行うために、その測定に必
要な波長の強度すなわち液体試料4での吸光度を測定す
る。
【0052】演算器18は、フィルタ付き多チャンネル
光検出器8から出力された測定信号を入力し、この測定
信号に基づいて液体試料4の生化学分析、例えば試薬の
種類によって例えば蛋白・免疫関連蛋白、脂質、酵素、
電解質・無機質などを行う。
【0053】このように上記第2の実施の形態において
は、レンズ5に、高分子粒子であるラテックス試薬が投
入された液体試料4で発生する散乱光を遮光する遮光用
金属板21を設けたので、液体試料4を透過した光束と
液体試料4内で発生した散乱光とのうち散乱光のスリッ
ト6への入射を遮光でき、液体試料4を透過した光束と
液体試料4内で発生した散乱光との光強度の比を大きく
して吸光度とラテックス試薬の関係の直線性を改善し、
吸光度測定から散乱光の影響を減少できる。
【0054】従って、高分子粒子を含有する試薬と反応
させた液体試料4を、その高分子粒子による散乱光の影
響を受けずに正確に液体試料4での吸光度を測定でき
る。
【0055】(3) 次に、本発明の第3の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。なお、図1及び図3と同
一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略す
る。
【0056】図5は生化学分析装置の構成図である。こ
の生化学分析装置は、上記第1及び第2の実施の形態を
組み合わせたもので、第2のレンズ14に、高分子粒子
であるラテックス試薬が投入された液体試料4で発生す
る散乱光を遮光する遮光用金属板21が設けられてい
る。
【0057】このように第3の実施の形態においては、
ハロゲンランプ11のフィラメントの長手方向をX軸方
向に一致するように配置し、スリット15の方向をハロ
ゲンランプ11のフィラメントの投影像の長手方向に沿
って水平方向に一致して配置したので、液体試料4に集
光されるハロゲンランプ11のフィラメントの投影像の
長手方向がX軸方向で、液体試料4を透過する光束が4
mm(X軸方向)×1.25mm(Y軸方向)×4mm
(Z軸方向)の立方体の領域内となり、反応管13内に
収容される液体試料4の液量は、60mmだけあれ
ば、十分に分光測定ができるものとなる。
【0058】従って、反応管13内に収容される液体試
料4の液量が少なくても、反射型回折格子16に入射す
る光量を減少させずに吸光度を正確に測定できる。
【0059】又、レンズ5に、高分子粒子であるラテッ
クス試薬が投入された液体試料4で発生する散乱光を遮
光する遮光用金属板21を設けたので、液体試料4を透
過した光束と液体試料4内で発生した散乱光とのうち散
乱光のスリット6への入射を遮光でき、液体試料4を透
過した光束と液体試料4内で発生した散乱光との光強度
の比を大きくして吸光度とラテックス試薬の関係の直線
性を改善し、吸光度測定から散乱光の影響を減少でき
る。
【0060】従って、高分子粒子を含有する試薬と反応
させた液体試料4を、その高分子粒子による散乱光の影
響を受けずに正確に液体試料4での吸光度を測定でき
る。
【0061】なお、本発明は、上記第1乃至第3の実施
の形態に限定されるものでなく次の通りに変形してもよ
い。
【0062】例えば、遮光用金属板21は、レンズ5又
は第2のレンズ14に設けているが、反応管3の出射側
からスリット14までの光路上であれば、第1のレンズ
12又は第2のレンズ14の集光の径に応じて遮光用金
属板21の径を変えればどの位置に配置してもよい。例
えば、図1に示す装置では、スペクトルを装置構造上の
重力方向に伸びるように分散させることによりデッドス
ペースが縮小するので、装置全体の大きさを特に設置面
積に関して小さくすることができる。
【0063】以上説明したように、生化学分析装置にお
いては、反応管に被検体を収納してこの被検体に白色光
を照射して吸収されるスペクトルを分析することにより
被検体の情報を得ているが、反応管には被検体本体であ
る化学物質と、この化学物質に反応させて分光を顕著に
させる試薬とが混入される。混入されたこれらの薬品
は、棒や振動装置などの撹拌手段によって直接又は間接
的に撹拌され、これが生化学分析装置で測定する直接の
被検体となる。この際、反応管に同時に封入されている
気体、例えば大気とこれらの試薬とが混ざり、泡が発生
する。この泡は、これら試薬の混合物に浮くから、混合
物にかかる重力の方向に対して反対方向に偏在すること
になる。一方、反応管は、例えばガラスなどで空洞を有
する容器用に形成されているが、この空洞を形成する壁
の内壁部を構成する面は、その角部において所定の幅で
歪みを有している。これら泡及び反応管自体の歪みは、
反応管に入射する光束の状態に対して減衰、屈折、散乱
など、分析に有害な光学的な外乱を与える。この外乱が
測定結果の精度を損ねることになるが、上記第1の実施
の形態の装置を用いることにより、簡素な構成でより少
ない試料による生化学分析が可能となる。
【0064】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、分
光素子としての反射型回折格子に入射する光量を減少さ
せず、かつ少ない液量の液体試料で吸光度を測定できる
生化学分析装置を提供できる。
【0065】又、本発明によれば、高分子粒子を含有す
る試薬と反応させた液体試料を、その高分子粒子による
散乱光の影響を受けずに正確に液体試料での吸光度を測
定できる生化学分析装置を提供できる。
【0066】又、本発明によれば、分光素子としての反
射型回折格子に入射する光量を減少させずに少ない液量
の液体試料で吸光度を測定でき、かつ高分子粒子を含有
する試薬と反応させた液体試料を、その高分子粒子によ
る散乱光の影響を受けずに正確に液体試料での吸光度を
測定できる生化学分析装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる生化学分析装置の第1の実施の
形態を示す構成図。
【図2】本発明に係わる生化学分析装置の第1の実施の
形態における液体試料の入射面、中心面、出射面、スリ
ット面の各位置での光束の強度分布を示す図。
【図3】本発明に係わる生化学分析装置の第2の実施の
形態を示す構成図。
【図4】ラテックス試薬を投入した液体試料に光を透過
させたときに発生する散乱光の強度分布を示す図。
【図5】本発明に係わる生化学分析装置の第3の実施の
形態を示す構成図。
【図6】従来の生化学分析装置の構成図。
【符号の説明】
4:液体試料、 11:ハロゲンランプ、 12:第1のレンズ、 13:反応管、 14:第2のレンズ、 15:スリット、 16:反射型回折格子、 17:フィルタ付き多チャンネル光検出器、 18:演算器、 21:遮光用金属板。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応管に収納された被検体に光束を照射
    して得られる光を分光しそのスペクトルを分析すること
    により前記被検体の情報を得る生化学分析装置におい
    て、 前記被検体に対してかかる重力方向に比してこの重力方
    向に垂直な方向に長い断面を有する光束を前記被検体に
    照射することを特徴とする生化学分析装置。
  2. 【請求項2】 フィラメントの長手方向が略水平方向に
    配置されたランプと、 このランプから放射された光束を集光し被検体を収容す
    る反応管に照射可能にする第1の光学系と、 この第1の光学系から出射して前記反応管を透過した光
    束を集光する第2の光学系と、 この第2の光学系の焦点位置近傍に設けられ前記第2の
    光学系からの光束を透過させる前記ランプの投影像の長
    手方向に沿って長いアスペクトを有するスリットと、 このスリットを通過した光束を分光する分光器と、 この分光器により分光された光を受光する光検出器と、 この光検出器から出力される信号に基づいて前記被検体
    の成分を分析する分析手段と、を具備したことを特徴と
    する生化学分析装置。
  3. 【請求項3】 反応管に収納された被検体に光束を照射
    して得られる透過光を分光しそのスペクトルを分析する
    ことにより前記被検体の情報を得る生化学分析装置にお
    いて、 前記被検体により生じる散乱光を遮光する遮光部材を有
    し、この遮光部材によって遮光された光を分光すること
    を特徴とする生化学分析装置。
  4. 【請求項4】 前記遮光部材は、前記第2のレンズに設
    けられていることを特徴とする請求項3記載の生化学分
    析装置。
  5. 【請求項5】 前記遮光部材は、前記被検体を透過する
    光束の光軸を含む所定範囲を遮光することを特徴とする
    請求項3記載の生化学分析装置。
  6. 【請求項6】 前記被検体は、高分子粒子から成るラテ
    ックス試薬と反応させたものであることを特徴とする請
    求項1、2又は3のいずれか1つに記載の生化学分析装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102507501A (zh) * 2011-10-28 2012-06-20 深圳市锦瑞电子有限公司 特种蛋白测试方法及测试装置
JP2012177678A (ja) * 2011-02-03 2012-09-13 Hoya Corp 透過率測定装置、及び透過率測定方法
KR101229404B1 (ko) * 2010-12-16 2013-02-05 대한민국 유해 물질 검출 센서 칩
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