JP2001090243A - ドーム屋根及びその構築法 - Google Patents

ドーム屋根及びその構築法

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JP2001090243A
JP2001090243A JP26874199A JP26874199A JP2001090243A JP 2001090243 A JP2001090243 A JP 2001090243A JP 26874199 A JP26874199 A JP 26874199A JP 26874199 A JP26874199 A JP 26874199A JP 2001090243 A JP2001090243 A JP 2001090243A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で構造が簡単、かつ高強度のドーム屋
根を提供するとともに、組立て施工が簡単容易で、作業
能率良く短期間に構築することができるドーム屋根の構
築法を提供する。 【解決手段】 貯槽等構築物の上部を被覆するドーム
屋根であって、該ドーム屋根は、貯槽等構築物の側壁上
端部に固着した最内側の可撓膜体と、該可撓膜体の上面
に被覆固着したハニカムコアと、該ハニカムコアの上面
に被覆固着した連結面材とで形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水や石油等の液
体、低温液化ガス、消化ガス、粉体、粒状物などの各種
貯蔵物を貯蔵する貯槽等構築物の上部を被覆するドーム
屋根及びその構築法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】貯槽等構築物の上部を被覆する従来のド
ーム屋根102について、図4に示す貯槽101を事例
とした縦断面図に基づいて説明する。貯槽101は、平
底円形の底版103と、この底版103の外周縁近傍に
立設した円筒形状の側壁104と、この側壁104の上
部を被覆する割球殻形状のドーム屋根102とから形成
されている。これらの底版103、側壁104、及びド
ーム屋根102は、コンクリート構造又は金属構造、あ
るいはコンクリート構造と金属構造などを組み合わせて
形成されている。
【0003】上記ドーム屋根102を構築する施工法と
しては、図4に示すように、貯槽101の上部を被覆す
る可撓膜体105の周縁を、側壁104の上端部に気密
に固着し、送風機106を利用してこの可撓膜体105
の下部に空気を導入して緊張させ、この緊張した可撓膜
体105の上部に屋根部材107を施工する方法、つま
りエアードーム工法によって構築する施工法がある。な
お、可撓膜体105には、繊維織物に樹脂材料等をコー
ティングした可撓性を有する膜材が用いられている。
【0004】上記エアードーム工法によって構築する従
来のドーム屋根102は、コンクリート製のドーム屋根
102Aの場合には、割球殻のドーム形状に緊張させた
状態の可撓膜体105の上面に、モルタル及び鉄筋コン
クリートの屋根部材107Aを打設して割球殻のドーム
形状に形成し、また、金属製のドーム屋根102Bの場
合には、略割球殻のドーム形状に緊張させた可撓膜体1
05の上に、金属製の骨材及び板材の屋根部材107B
を配設して略割球殻のドーム形状に形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のドーム屋根
102の内、コンクリート製のドーム屋根102Aの場
合は、コンクリート構造の屋根部材107Aの壁厚が厚
く重量も重い構造であるため、このドーム屋根102A
を支持する側壁104上端部は大規模で、側壁104の
壁厚も厚くなった。そして、上記エアードーム工法でコ
ンクリート製のドーム屋根102Aを構築する場合に
は、空気圧を受けて緊張した可撓膜体105に部分的な
荷重がかかると、局部的に凹んで不均一な形状になるお
それがあった。よって、局部的な変形を防ぐとともに大
きな荷重を支えるためには、空気圧を高くする必要があ
り、大形構築物の建設が難しかった。
【0006】また、上記従来のドーム屋根102の内、
金属製のドーム屋根102Bの場合は、溶接構造である
ため、金属製の骨材及び板材の屋根部材107Bを溶接
結合する際に、溶接の火花や熱などで可撓膜体105を
損傷する心配があった。
【0007】この発明は、上述の従来技術が有する課題
に鑑みてなされたもので、軽量で構造が簡単、かつ高強
度のドーム屋根を提供するとともに、組立て施工が簡単
容易で、作業能率良く短期間に構築することができるド
ーム屋根の構築法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係るドーム屋
根は、貯槽等構築物の上部を被覆するドーム屋根であっ
て、該ドーム屋根は、貯槽等構築物の側壁上端部に固着
した最内側の可撓膜体と、該可撓膜体の上面に被覆固着
したハニカムコアと、該ハニカムコアの上面に被覆固着
した連結面材とで形成したものである。
【0009】また、この発明に係るドーム屋根の構築法
は、貯槽等構築物の上部を被覆するドーム屋根の構築法
であって、上記貯槽等構築物の側壁上端部に該ドーム屋
根を形成する最内側の可撓膜体の周縁を固着し、該可撓
膜体の下部に空気を導入して緊張させ、該緊張した可撓
膜体上にハニカムコアを展開固着し、該ハニカムコア上
面に連結面材を配設固着するか、又は、上記緊張した可
撓膜体上に、連結面材を被覆固着したハニカムコアを配
設固着するかして構築するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】図1乃至図3に基づいて、この発
明に係るドーム屋根及びその構築法の実施形態例につい
て説明する。
【0011】図1に例示するように、貯槽1は、平底円
形の底版3と、この底版3の外周縁近傍に直立する円筒
形状の側壁4と、この側壁4の上部を被覆する割球殻形
状のドーム屋根2とから形成する。そして、このドーム
屋根2は、側壁4の上端部に気密固着した最内側の可撓
膜体5と、この可撓膜体5の上面に被覆固着したハニカ
ムコア7と、このハニカムコア7の上面に被覆固着した
連結面材8とから形成する。
【0012】上記割球殻形状のドーム屋根2は、図1に
示すように、空気膜を使用するエアードーム工法によっ
て構築するもので、側壁4の上端部に周縁を気密に固着
するとともに、送風設備6からの空気圧によって緊張さ
せた可撓膜体5を設け、この緊張した可撓膜体5の上面
に、ハニカムコア7及び連結面材8を配設固着して形成
する。
【0013】上記ドーム屋根2を形成する部材の可撓膜
体5は、繊維織物に樹脂材料等をコーティングした膜
材、例えば、ガラス繊維、ポリアミド繊維、ポリエステ
ル繊維等の繊維織物に、例えば、四ふっ化エチレン樹
脂、塩化ビニール樹脂、クロロプレンゴム、フッ素樹脂
等の樹脂材料等をコーティングした可撓性を有する膜材
である。この可撓膜体5は、貯蔵する内容物に対して耐
食性、及び耐久性を有し、屋根内壁面を被覆し保護して
いる。
【0014】上記ドーム屋根2を形成する部材のハニカ
ムコア7は、例えば、多数の中空柱状体が集まってでき
た構造体で、蜂の巣状の集合体である。このハニカムコ
ア7は、例えば、ポリプロピレン樹脂などのプラスッチ
ック製の材料、クラフト紙などのペーパー製の材料、あ
るいはアルミニウム材などの金属製等の材料を用いて形
成されている。
【0015】なお、この中空柱状集合体となるハニカム
コア7の製作は、上記材料よりなる箔のように薄い板材
を用いて、この薄板材の上面に所定間隔をおいて平行直
線状に接着剤を塗り、その上に次の薄板材を重ね、さら
にその上面に所定距離ずらして接着剤を塗り、さらに次
の薄板材を重ねるという操作を繰り返し圧着してブロッ
ク体に形成し、このブロック体を所定幅に切断し、この
切断片を展開することによって行われる。このようにし
て製作されたハニカムコア7は、中空柱状集合体の上面
及び下面に、連結板材等を一体に固着形成することによ
って、軽量で、圧縮強度、及びせん断強度に優れ、かつ
中空体内の空気層効果によって断熱性能にも優れた部材
となる。
【0016】上記ドーム屋根2を形成する最外側に位置
する連結面材8は、遮光性、耐候性などを有する材料、
例えば、ポリエステル樹脂などのプラスチック材、繊維
強化プラスチック材などの合成樹脂材、あるいは、鋼
材、アルミニウム材、ステンレス材、チタン合金材など
の金属製の薄板、もしくは、モルタル構造体、コンクリ
ート構造体等の板材などとする。
【0017】また、上記ドーム屋根2を形成する各部材
間、つまり、可撓膜体5とハニカムコア7との間、及び
ハニカムコア7と連結面材8との間には、例えば、フェ
ノール系、エポキシ系、ゴム系などの接着剤、あるい
は、接着性を有するシーリング部材などを設けて気密・
液密、強固に固着する。
【0018】上記のように、可撓膜体5とハニカムコア
7と連結面材8とが接着剤などによって一体強固に固着
結合して形成されたドーム屋根2は、軽量かつ高強度で
耐久性に優れたドーム屋根2となる。
【0019】また、ハニカムコア7は中空体構造で断熱
性にも優れているため、断熱性を必要とする低温貯槽、
保温貯槽、あるいは外気温等の影響を受けないよう内外
の環境遮断を必要とする構築物のドーム屋根2にも適す
る。
【0020】なお、図示省略するが、可撓膜体とハニカ
ムコア及び連結面材との一体化を、より強固にするため
に、可撓膜体の上面に、例えばタブ、アンカーピンなど
の接続部材を固着し、この接続部材をハニカムコア及び
連結面材に結着や埋設などによって結合するように形成
してもよい。この接続部材は、可撓膜体上面へハニカム
コアを固着する際に、位置決めをしたり、仮り止めをし
たり、取付けをしたりする係合部材としても適してい
る。
【0021】また、図示はしないが、屋根補強部材とし
て、例えば金属材、FRP材などからなる断面L形、矩
形、コの字形などの成形材を、ハニカムコアと組み合わ
せて用いた場合には、ドーム屋根の骨材の役割を有し剛
性をさらに向上させることができる。
【0022】上記連結面材8として、耐熱性、耐候性な
どを有する合成樹脂材、例えば、ポリエステル樹脂、繊
維強化プラスチック材などの合成樹脂材を用いて、合成
樹脂製のドーム屋根2に形成した場合には、軽量で剛性
が高いハニカムコア7と、その上面に被覆固着形成した
合成樹脂製の連結面材8とが一体化しているので、軽量
で高強度の構造体となる。そして、ハニカムコア7は断
熱性を有し、かつ合成樹脂製の連結面材8は耐候性など
を有するので、断熱性能、耐候性などを必要とする貯水
槽、あるいは外気等の影響を遮断する貯槽等構築物の合
成樹脂製のドーム屋根2に適した構造となる。
【0023】また、上記連結面材8として、例えば、鋼
材、アルミニウム材などの金属材を用いて、金属製のド
ーム屋根2に形成した場合には、軽量で剛性が高いハニ
カムコア7と、その上面に被覆固着形成した金属製の連
結面材8とが一体化し、高強度の構造体となる。そし
て、従来の金属製のドーム屋根のような頑強で大掛かり
な屋根骨を設ける必要がないので、経済性に優れた金属
製のドーム屋根となる。また、ハニカムコア7は断熱性
を有し、かつ金属製の連結面材8は不燃性、耐火性など
を有するので、断熱性能、耐火性などを必要とする低温
貯槽、保温貯槽、あるいは外気温等の影響を遮断する貯
槽等構築物の金属製のドーム屋根2に適した構造とな
る。
【0024】さらにまた、上記連結面材8として、例え
ば、モルタル構造体、コンクリート構造体等の板材など
を用いて、コンクリート製のドーム屋根2に形成した場
合には、軽量で剛性が高いハニカムコア7と、その上面
に被覆固着形成したコンクリート製の連結面材8とが一
体化し、高強度のコンクリート製のドーム屋根2とな
る。そして、ハニカムコア7は断熱性を有し、かつコン
クリート製の連結面材8は、耐熱性、耐候性などを有す
るので、断熱性能、耐候性などを必要とする貯水槽、あ
るいは外気等の影響を遮断する貯槽等構築物のコンクリ
ート製のドーム屋根2に適した構造となる。
【0025】図2は、上記ドーム屋根2の構築方法を示
す部分断面説明図で、この図2に基づいて、ドーム屋根
2の構築法の施工手順について説明する。
【0026】図2に示すように、空気圧によって緊張さ
せた可撓膜体5の上面に、接着剤9を施工する。この接
着剤9が硬化しないうちに、この接着剤9の上に、圧縮
状態に折畳まれた状態のハニカムコア7を展開しながら
載置し、可撓膜体5の上面にこのハニカムコア7を固着
させる。次いで、このハニカムコア7の上面に、板状の
連結面材8を配設固着する。なお、この連結面材8の裏
面には、接着剤10を施工しておき、この接着剤10が
硬化しないうちに、ハニカムコア7の上面にこの連結面
材8を当接し、適切な押圧力を加えて固着結合する。
【0027】可撓膜体5の上面に施工する接着剤9、及
び連結面材8の裏面に施工する接着剤10は、例えばフ
ェノール系、エポキシ系、ゴム系等の接着剤、あるいは
溶着タイプの接着剤等があり、可撓膜体5とハニカムコ
ア7、及びハニカムコア7と連結面材8の、相互の材質
に適する接合性に優れた接着剤を選択する。
【0028】上記、可撓膜体5の上にて施工するドーム
屋根2の構築法においては、足場及び施工位置が安定し
た可撓膜体5の上で安全に施工することができる。ま
た、ハニカムコア7を展設する際には、ハニカムコア7
は軽量であるため、重量及び荷重によって可撓膜体5が
局部的に凹むこともない。そして、ハニカムコア7の上
面に、軽い薄板状の連結面材8を配設する作業もやり易
い。また、ドーム屋根2全体の重量及び荷重も大きくな
いので、大形構築物のドーム屋根の建設が容易となる。
さらに、可撓膜体5を緊張させる空気圧を低減すること
も可能となり、送風設備を軽減することができる。
【0029】また、上記施工に使用するハニカムコア7
は、圧縮され折り畳んだ状態で運搬するので、輸送中に
かさばらず、かつ軽量であるため運搬し易く運送費用も
かからない。また、可撓膜体5上へ施工する際にも、折
り畳んだ状態の軽量なハニカムコア7は、取扱い易いの
で展設作業の能率が向上する。
【0030】さらにまた、ハニカムコア7は、展設の際
に割球殻形状の可撓膜体5の表面に沿って広げ易く、形
状になじませて密接することができるので、必ずしも上
面及び下面の形状を割球殻形状に揃えるように成形する
必要はなく、そのまま可撓膜体5上に載置した状態で割
球殻形状が得られ、美観に優れたドーム形状にすること
ができる。なお、ハニカムコア7は、折り畳んだ状態で
運搬し展開しながら施工することに限定されず、あらか
じめ工場などで展開しておいて、展開状態のハニカムコ
ア7を運搬し易く梱包し、かつ取扱い易く配設が容易と
なるように仮固定などして形成したものであってもよ
い。
【0031】図3は、上面に連結面材8を被覆固着した
ハニカムコア7を用いて、ドーム屋根を構築する方法を
示す部分断面説明図で、この図3に基づいて、施工手順
について説明する。
【0032】このハニカムコア7は、あらかじめ工場又
は貯槽の敷地近傍などにおいて、展開させたハニカムコ
ア7の上面に、ドーム屋根の曲率に合わせて湾曲させた
連結面材8を、接着剤11によって固着して合成パネル
構造体に形成したものである。なお、このハニカムコア
7の下面には、形状を拘束する硬質の連結面材などは設
けることなく、可撓膜体5の割球殻形状の湾曲面に対し
て追従する形状変形可能な状態にしておく。
【0033】図3に示すように、割球殻形状に緊張させ
た可撓膜体5の上面に接着剤9を施工し、硬化する前の
この接着剤9の上に、上記合成パネル構造体に形成した
連結面材8付のハニカムコア7を載置し、連結面材8の
上から適切な押圧力を加えて固着する。この施工の際
に、ハニカムコア7の下面は、可撓膜体5の割球殻形状
の湾曲面に対して自在に追従し変形して、すき間なく密
着して硬化するので、一体化による剛性が向上する。
【0034】なお、合成パネル構造体のハニカムコア7
同士の連結は、図示省略するが、例えば、ハニカムコア
7同士の対向する周縁外面に、接着力の強い接着剤、隙
間を埋めるシーリング材、弾力性を有するパッキング材
などを設け、隙間なく密着させ、かつ、その上部の連結
面材8同士の端縁は、接着あるいは連結部材などを用い
た方法で連結する。あるいはまた、ハニカムコア7の周
縁近傍に連結用開口枠を設け、この連結用開口枠内にボ
ルトナットなどの連結用部材を設け、この連結用開口枠
内に設けた連結用部材を用いてハニカムコア7同士を連
結する構造にしてもよい。
【0035】上記のように、ハニカムコア7の上面に連
結面材8を被覆固着し一体化して合成パネル構造体に形
成したハニカムコア7は、標準化や規格化などしておい
て、あらかじめ工場などで能率良く簡単容易に製作する
ことができる。また、ハニカムコア7は合成パネル構造
体となっているので、可撓膜体5上での配列及び連結作
業もやり易く、簡単容易に作業能率良く短期間に施工す
ることができる。
【0036】なお、図示省略するが、ハニカムコアの上
下両面に表面板を固着し、かつハニカムコアの側部に縁
材を埋設し、さらに割球殻のドーム形状に曲率を合わせ
たハニカムパネルに形成しておいて、このハニカムパネ
ルを可撓膜体上に配置し、このハニカムパネルの縁材相
互を連結固着してドーム屋根を構築するように形成して
もよい。このハニカムパネルを用いたドーム屋根の構築
法は、ハニカムパネルの製作の能率化と、このハニカム
パネルの施工作業の能率化をさらに向上することができ
る。また、ドーム屋根を構築した後に、可撓膜体を取り
外して再使用することも可能となる。
【0037】
【発明の効果】叙述の説明で明らかなように、この発明
のドーム屋根は、貯槽等構築物の側壁上端部に固着した
最内側の可撓膜体と、該可撓膜体の上面に被覆固着した
ハニカムコアと、該ハニカムコアの上面に被覆固着した
連結面材とで形成したので、屋根内壁面は耐食性を有す
る可撓膜体に被覆されるとともに、その上面には軽量で
剛性の高いハニカムコアが密着し、このハニカムコアの
上面には耐候性などを有する連結面材が密着し一体強固
に固着結合しているため、軽量かつ高強度で耐久性に優
れ、かつ曲率が均一で割球殻形状に近い美観に優れたド
ーム屋根となる。また、ハニカムコアは中空体で断熱性
にも優れているため、断熱性を必要とする低温貯槽、保
温貯槽、あるいは外気温等の影響遮断を必要とする貯槽
等構築物にも適したドーム屋根となる。
【0038】また、ドーム屋根は軽量であるので、この
ドーム屋根を支持する側壁上端部を簡素化することがで
き、延いては側壁の厚さを薄くすることもできるため、
より経済的な貯槽等構築物が得られる。
【0039】ドーム屋根を形成する最内側の可撓膜体の
周縁を固着し、該可撓膜体の下部に空気を導入して緊張
させ、該緊張した可撓膜体上にハニカムコアを展開固着
し、該ハニカムコア上面に連結面材を配設固着して構築
するか、又は、上記緊張した可撓膜体上に、連結面材を
被覆固着したハニカムコアを配設固着して構築するこの
発明に係るドーム屋根の構築法は、ハニカムコアなどの
屋根部材の重量が軽く、かつ施工する際の重量も軽く荷
重も小さいので、足場及び施工位置が安定した可撓膜体
上での作業性が良く、作業能率良く短期間に施工するこ
とができる。また、部分的な偏荷重がかかることがない
ので、可撓膜体が局部的に凹むことがなく、曲率が均一
で割球殻形状に近く美観に優れたドーム形状にすること
ができる。また、屋根重量及び構築時の荷重が小さいの
で、大形構築物の建設も容易となり、可撓膜体を支える
空気圧を低減することも可能で、送風設備を小さくする
ことができる。さらに、作業時に可撓膜体を損傷するお
それがなく、構築時の安全性も向上する。
【0040】また、上記折り畳んだ状態のハニカムコア
を可撓膜体上で展開固着して施工する構築法では、この
ハニカムコアは圧縮され折り畳んだ状態で運搬するの
で、輸送中にかさばらず、かつ軽量であるため運搬し易
く運送費用もかからない上に、可撓膜体上への施工時に
も、折り畳んだ状態の軽量なハニカムコアは、取扱い易
いので展設作業の能率が向上する。さらにまた、このハ
ニカムコアは、展設の際に割球殻形状の可撓膜体の表面
に沿って広げ易く、形状になじんで密接させることがで
きるので、必ずしも上面及び下面の形状を割球殻形状に
揃えるように成形する必要はなく、そのまま載置した状
態で割球殻形状が得られ、美観に優れたドーム形状にす
ることができる。
【0041】また、上記連結面材を被覆固着したハニカ
ムコアを配設固着して構築する方法では、この連結面材
を被覆固着したハニカムコアは、あらかじめ工場などで
合成パネル構造体に能率良く製作することができる。ま
た、この連結面材を被覆固着したハニカムコアは、可撓
膜体上での配列及び連結作業もやり易く、作業能率良く
施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るドーム屋根を設けた貯槽の実
施形態例を示す縦断面説明図である。
【図2】 この発明に係るドーム屋根の構築状況を示す
部分断面説明図である。
【図3】 この発明に係るドーム屋根の構築状況の他の
実施形態例を示す部分断面説明図である。
【図4】 エアードーム工法で構築する従来のドーム屋
根の施工状況を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
1 貯槽 2 ドーム屋
根 3 底版 4 側壁 5 可撓膜体 6 送風機 7 ハニカムコア 8 連結面材 9 接着剤 10 接着剤 11 接着剤 101 貯槽 102 ドーム屋根 102A コンクリート製のドーム屋根 102B
金属製のドーム屋根 103 底版 104 側
壁 105 可撓膜体 106 送
風機 107 屋根部材 107A コンクリート製の屋根部材 107B
金属製の屋根部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯槽等構築物の上部を被覆するドーム屋
    根であって、該ドーム屋根は、貯槽等構築物の側壁上端
    部に固着した最内側の可撓膜体と、該可撓膜体の上面に
    被覆固着したハニカムコアと、該ハニカムコアの上面に
    被覆固着した連結面材とで形成したことを特徴とするド
    ーム屋根。
  2. 【請求項2】 貯槽等構築物の上部を被覆するドーム屋
    根の構築法であって、上記貯槽等構築物の側壁上端部に
    該ドーム屋根を形成する最内側の可撓膜体の周縁を固着
    し、該可撓膜体の下部に空気を導入して緊張させ、該緊
    張した可撓膜体上にハニカムコアを展開固着し、該ハニ
    カムコア上面に連結面材を配設固着するか、又は、上記
    緊張した可撓膜体上に、連結面材を被覆固着したハニカ
    ムコアを配設固着するかして構築することを特徴とする
    ドーム屋根の構築法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100743936B1 (ko) * 2006-08-11 2007-07-30 박홍욱 콘크리트 구조물 내진 및 보수보강용 하니콤형 보강재
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