JP2001086187A - 双方向通信システム - Google Patents

双方向通信システム

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JP2001086187A
JP2001086187A JP25990799A JP25990799A JP2001086187A JP 2001086187 A JP2001086187 A JP 2001086187A JP 25990799 A JP25990799 A JP 25990799A JP 25990799 A JP25990799 A JP 25990799A JP 2001086187 A JP2001086187 A JP 2001086187A
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transmission
transmission time
terminal
terminal station
time
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JP25990799A
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English (en)
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Masafumi Takahashi
雅史 高橋
Kazuyuki Washimi
一行 鷲見
Yuji Ichikawa
雄二 市川
Toru Ueda
徹 上田
Takashi Nishimura
崇 西村
Daisuke Nakano
大介 中野
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 双方向通信のために様々な通信プロトコルが
提案されているが、伝送媒体が交換される場合、単一の
通信プロトコルで常に効率的な通信を行うことは困難で
ある。 【解決手段】 伝送媒体の伝送時間に応じて適切な通信
プロトコルを選択し、効率的な双方向通信を行う双方向
通信システムを実現する。また、伝送時間を自動的に算
出するための手段を設けることによって、利用者の負担
を軽減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの端局の間で
相互にデータ交換を行う双方向伝送システムに関する。
特に、伝送媒体が信号を伝送するのに要する時間(以
降、伝送時間と表記する)が、通信システムの性能に大
きな影響を与える用途に適する。
【0002】
【従来の技術】2つの端局間を伝送媒体で接続すること
によって、双方向の通信を実現する双方向通信システム
が利用されている。このような双方向通信システムとし
ては、例えば特公昭63−301637号公報に開示さ
れる双方向通信システムが挙げられる。
【0003】図19は、上記従来例の構成を示すブロッ
ク図である。102は端局内の光送受信器、103は両
端局間を結ぶ光ファイバ、104は送信用バッファ回
路、105は変調回路、106は駆動回路、112はレ
ーザーダイオード、113はフォトダイオード、107
は光スイッチ回路、108は増幅回路、109は復調回
路、110は受信用バッファ回路、111は制御回路で
ある。
【0004】送信用バッファ回路104は、入力データ
(DIN)を蓄積し、送信タイミングにあわせて変調回
路105に送出する。変調回路105は、光ファイバ1
03で伝送可能な信号形式にデータを変換し、駆動回路
106によってレーザーダイオード112を駆動し、光
信号を送出する。光スイッチ回路107は、レーザーダ
イオード112からの光信号を光ファイバ103に、光
ファイバ103からの光信号をフォトダイオード113
に導く。フォトダイオード113により受信され、増幅
回路108で増幅された受信信号は、復調回路109に
よりデータに復元され、受信用バッファ回路110に蓄
積される。受信用バッファ110に蓄積されたデータ
は、出力データ(DOUT)として出力される。制御回
路111は、外部からの指示信号(CNT)に従って、
送受信器102内部の各構成要素の動作タイミングを制
御する。
【0005】図19に示される双方向通信システムで
は、すれ違いプロトコルを用いている。すれ違いプロト
コルでは、双方の端局が同時に短時間の送信を行う。送
信された信号は伝送媒体中ですれ違い、伝送時間後にそ
れぞれの相手局に到達する。この結果、2つの端局が交
互に送信を行う場合に比べて送受信の密度を向上させる
ことができる。さらに、相手局からの信号が到達した時
点で自局の送信が完了していれば、自らの送信に妨害さ
れることなく受信を行うことができる。すれ違いプロト
コルのより詳細な説明は後述する。このように、該従来
技術による双方向通信システムでは、伝送時間を有効利
用する通信プロトコルによって効率的な双方向通信を実
現している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術による双方向通信システムでは、自らの送信によ
って受信が妨害されないためには、伝送時間がある程度
大きくなければならないという制約がある。そのため、
伝送時間が短い場合、すなわち伝送媒体が短い場合には
利用できないという問題点があった。さらに、伝送時間
を算出する機構をもたないため、伝送媒体の交換に端局
が自動的に対応することができず、利用者の負担が大き
くなるという問題点もあった。
【0007】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたものであり、伝送時間や伝送媒体の種類に応じて
2種類以上の通信プロトコルから適したものを選択し、
これに従って双方向通信を行う。これによって、同一構
成の端局を利用しながら、伝送媒体に応じた効率のよい
通信を行う双方向通信システムの実現を目的とする。さ
らに、伝送時間の算出や伝送媒体の識別を自動的に行う
ことによって、伝送媒体交換時における利用者の負担を
軽減することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る双方向通信
システムは、送受信機能を備える2つの端局と、該端局
間を結ぶ伝送媒体とを備える双方向通信システムにおい
て、前記端局が、該伝送媒体の伝送時間に応じて2種類
以上の通信プロトコルから適切な通信プロトコルを選択
して通信を行う機能を備える端局であることを特徴とす
る。
【0009】伝送媒体の伝達時間に応じて通信プロトコ
ルを選択することにより、端局のハードウェア構成を変
化させることなく、伝送媒体に応じた効率のよい通信を
行うことを可能にする。これにより、単一構成の端局を
用いながら、種々の利用形態に対応する双方向通信シス
テムが実現できる。
【0010】また、本発明に係る双方向通信システム
は、送受信機能を備える2つの端局と、該端局間を結ぶ
伝送媒体とを備える双方向通信システムにおいて、前記
端局の少なくとも一方が、伝送媒体を脱着可能なコネク
タを備える端局であり、該コネクタが伝送媒体を識別す
るための符号化された情報を備えるコネクタであり、前
記端局が、識別結果に応じて2種類以上の通信プロトコ
ルから適切な通信プロトコルを選択して通信を行う機能
を備える端局であることを特徴とする。
【0011】コネクタが伝送媒体を識別することによ
り、利用者に伝送時間の設定や伝送媒体の種類の設定を
要求することなく、また伝送時間を測定することなく通
信プロトコルを選択することを可能にする。これによ
り、通信プロトコルの選択に関する利用者の負担を軽減
するとともに、伝送時間を測定するためのハードウェア
を不要にする。
【0012】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局の少なくとも一方が、伝送時間を算出する
機能を備える端局であることを特徴とする。
【0013】端局が、伝送時間を算出する機能を備える
ことによって、伝送時間によるプロトコルの選択を自動
的に行うことを可能にする。これにより、通信プロトコ
ルの選択に関する利用者の負担を軽減する。
【0014】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局の少なくとも一方が、伝送媒体を脱着可能
なコネクタを備える端局であり、該コネクタが、該伝送
媒体の伝送時間と一意の関係にある物理量を持つ素子を
内蔵するコネクタであり、前記端局が、該物理量を測定
することにより、伝送時間を算出する機能を備える端局
であることを特徴とする。
【0015】コネクタが、伝送時間と一意の関係にある
物理量を持つ素子を内蔵することによって、伝送時間を
測定することなく算出することを可能にする。これによ
り、通信プロトコルの選択に関する利用者の負担を軽減
するとともに、伝送時間を測定するためのハードウェア
を不要にする。
【0016】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記コネクタに内蔵される素子が抵抗器であり、前
記物理量が該抵抗器の電気抵抗値であることを特徴とす
る。
【0017】コネクタに内蔵される素子として、抵抗器
を利用することにより、安定性に優れ、安価かつ小型な
端局を実現する。
【0018】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局が、一方の端局が伝送時間を測定するため
の信号を送信し、これを受信した他方の端局が応答信号
を送信することにより、信号の往復に要した時間を測定
し、該測定結果に基づいて伝送時間を算出する機能を備
える端局であることを特徴とする。
【0019】信号を送信してから応答が得られるまでの
時間を測定することにより、利用者に伝送時間の設定を
要求することなく、また、伝送媒体中の予期しない信号
反射に影響されず、通信プロトコルを選択することを可
能にする。これにより、利用者の負担を軽減するととも
に、例えば、2本の伝送媒体をつなぎ合わせて1本の伝
送媒体としたような状況においても正しく伝送時間を算
出する。
【0020】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局が、一方の端局が伝送時間を測定するため
の信号を送信し、該伝送媒体の他端で反射した反射信号
を受信するまでに要した時間を測定することにより、該
測定結果に基づいて伝送時間を算出する機能を備える端
局であることを特徴とする。
【0021】信号を送信してから応答が得られるまでの
時間を測定することにより、利用者に伝送時間の設定を
要求することなく通信プロトコルを選択することを可能
にする。これにより、利用者の負担を軽減するととも
に、相手端局の応答時間のゆらぎによらずに正しく伝送
時間を算出する。
【0022】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局が、一方の端局による伝送時間の算出結
果、伝送媒体の識別結果、通信プロトコルの選択結果の
少なくとも1つ以上を、他方の端局に伝える機能を備え
る端局であることを特徴とする。
【0023】通信プロトコルの選択に関する情報を、一
方の端局から他方の端局に伝えることにより、両端局の
通信プロトコルを一致させることを可能にする。これに
より、例えば、伝送時間の微妙な揺らぎにより、両端局
の通信プロトコルの選択が食い違うような状況において
も、整合の取れた双方向通信を実現する。
【0024】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局が、両端局がそれぞれ独立して測定した伝
送時間を元にいずれか一方の端局が伝送時間を算出する
機能を備える端局であることを特徴とする。
【0025】伝送時間を、独立して測定した伝送時間を
元に双方向通信システム全体としての伝送時間を算出す
ることにより、両端局の通信プロトコルを一致させるこ
とを可能にする。これにより、例えば、伝送時間の微妙
な揺らぎにより、両端局の通信プロトコルの選択が食い
違うような状況においても、整合の取れた双方向通信を
実現するとともに、より正確な伝送時間の算出を実現す
る。
【0026】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記伝送媒体が光ファイバであることを特徴とす
る。
【0027】伝送媒体を光ファイバとすることにより、
より長距離のデータ伝送が可能になる。長距離の伝送に
より伝送時間が大きくなるが、適切な通信プロトコルの
選択により、効率的な双方向通信システムを実現する。
【0028】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局が、光信号によりIEEE−1394に準
拠した双方向通信を行う端局であることを特徴とする。
【0029】データの送受信元とのインタフェースを、
広く用いられ、高速性・リアルタイム性に優れたIEE
E Std 1394−1995,IEEE Stan
dard for a High Performan
ce Serial Bus(本明細書ではIEEE−
1394と表記する)に準拠させることにより、様々な
アプリケーションに適用することを容易にする。
【0030】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局が、双方向通信システム初期化時、あるい
はIEEE−1394において規定されるバスリセット
時のいずれか、もしくは両方において通信プロトコルを
選択する機能を備える端局であることを特徴とする。
【0031】アプリケーションによるデータ通信がな
く、さらにアプリケーションに認識される端局の特性が
変化しても問題のない、システム初期化時やバスリセッ
ト時に通信プロトコルを再選択することにより、通信プ
ロトコルの選択に伴うアプリケーションへの影響を回避
する。さらに、しばしば発生するバスリセット時に通信
プロトコルを再選択することにより、経時変化にともな
う伝送時間の変化に対応し、安定した双方向通信を実現
する。
【0032】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局が、ラインステータスを伝送する場合には
伝送時間に応じて選択された通信プロトコルに従い、デ
ータを伝送する場合には伝送時間によらず単一のあらか
じめ決まった通信プロトコルに従う端局であることを特
徴とする。
【0033】最大遅延時間の短縮が重要なラインステー
タスの伝送には、最大遅延時間を短縮する効果のある通
信プロトコルを選択することによって、IEEE−13
94による通信時の最大ホップ数を増加させる。また、
データ伝送時には、高いデータ転送速度に最適化された
単一の通信プロトコルにより、データ転送速度を向上さ
せる。
【0034】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局が、通信プロトコルとして、伝送時間が規
定時間よりも短い場合は半二重プロトコルを、伝送時間
が規定時間よりも長い場合は全二重プロトコルを選択す
る機能を備える端局であることを特徴とする。
【0035】半二重プロトコルは、実装が容易であり、
伝送時間が短い場合にはオーバヘッドが比較的小さい。
一方、全二重プロトコルは、伝送時間が長くともオーバ
ヘッドが小さく、伝送距離が長い場合には実装が比較的
容易になる。このように性質の異なる半二重プロトコル
と全二重プロトコルとを、伝送時間によって切り替えて
通信することにより、効率的な双方向通信を実現する。
【0036】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局が、通信プロトコルとして、伝送時間が規
定時間よりも短い場合はピンポンプロトコルを、伝送時
間が規定時間よりも長い場合はすれ違いプロトコルを選
択する機能を備える端局であることを特徴とする。
【0037】ピンポンプロトコルは、半二重プロトコル
として実装が容易である。一方、すれ違いプロトコル
は、オーバヘッドが小さく、伝送時間がある程度長い場
合にはピンポンプロトコルと同様の送受信器で実装可能
である。このように性質の異なるピンポンプロトコルと
すれ違いプロトコルとを、伝送時間によって切り替えて
通信することにより、効率的な双方向通信を実現する。
【0038】また、本発明に係る双方向通信システム
は、前記端局が、通信プロトコルとして、伝送時間が第
一の規定時間よりも短い場合はピンポンプロトコルを、
伝送時間が第一の規定時間よりも長く、かつ第二の規定
時間よりも短い場合はすれ違いプロトコルを、伝送時間
が第二の規定時間よりも長い場合は、全二重プロトコル
を選択する機能を備える端局であることを特徴とする。
【0039】ピンポンプロトコルとすれ違いプロトコル
と全二重プロトコルとを、伝送時間によって切り替えて
通信することにより、上記2つの構成と同様に効率的な
双方向通信を実現する。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明を詳細
に説明する。以下の図において、同一の構成要素には同
一の要素番号を付している。簡単のため、同一構成要素
については最も若い図番についての記述においてのみ説
明し、以降の図面では説明を繰り返さない。
【0041】〔実施の形態1〕 ≪双方向通信システム全体の構成と動作の説明≫図1
は、本発明の第一の実施の形態における双方向通信シス
テムの構成を示すブロック図である。1a、1bは端局
であり、2は伝送媒体である。以下、端局内については
本発明に関係する構成要素のみを詳細に記載する。3は
通信制御手段、4はプロトコル選択手段、5は伝送時間
算出手段、6は送信器、7は受信器である。
【0042】伝送すべきデータは、INPUTとして通
信制御手段3に入力され、相手端局に伝送される。ま
た、相手端局から伝送媒体2を介して伝送されたデータ
はOUTPUTとして通信制御手段3から出力される。
【0043】通信制御手段3は、端局内部のデータ形式
と伝送時のデータ形式とを、通信プロトコルに従って相
互に変換する。送信器6は、通信制御手段3からの伝送
データを、伝送媒体2によって伝送可能な信号に変換し
て出力する。受信器7は、伝送媒体2からの信号を伝送
データに変換して通信制御手段3に伝える。伝送時間算
出手段5は、伝送媒体2によって信号が伝送されるのに
要する伝送時間を算出し、プロトコル選択手段4に与え
る。プロトコル選択手段4は、伝送時間の長さに従って
最も適切な通信プロトコルを選択し、通信制御手段3に
指示する。
【0044】通信制御手段3は通信プロトコルを実現す
るためのステートマシーンと変復調回路とから構成され
る。また、一例として、伝送媒体2に光ファイバを用い
た構成を考えると、送信器6としては、発光ダイオード
や半導体レーザ等の発光素子が用いられる。受信器7と
しては、フォトダイオードやフォトトランジスタ等の受
光素子が用いられる。
【0045】図2は、双方向通信システムの動作を示す
フローチャートである。ここで左側がマスター局の動
作、右側がスレーブ局の動作を示す。矢印が付された折
れ線は通信を示す。
【0046】システムが起動すると、2つの端局の一方
をマスター局、他方をスレーブ局に決定する(S10
1、S111)。データ送受信が開始されるまでの通信
には、伝送時間によらず利用可能であれば、どのような
通信プロトコルを用いても良い。この通信プロトコル
は、必ずしも効率的である必要はない。また、S10
1,S111を省略し、代わりにマスター局とスレーブ
局を利用者の設定によりあらかじめ与えておく方法も考
えられる。
【0047】次に、それぞれの局は送受信準備処理(S
102、S112)を行う。この処理では、以降の通信
に用いる通信プロトコルが選択される。通信準備が整う
と、選択された通信プロトコルに従って、データの送受
信を行う(S103、S113)。
【0048】≪送受信準備処理の説明≫ (マスター局が伝送時間を算出し、これをスレーブ局に
送信する場合)図3は、送受信準備処理の一例を示すフ
ローチャートである。
【0049】最初に、マスター局が測定ほかの方法によ
り伝送時間を算出する(S201)。伝送時間算出方法
の詳細は後述する。伝送時間はマスター局からスレーブ
局に伝送され(S202、S211)、それぞれの端局
は伝送時間に従って通信プロトコルを選択し(S20
3、S212)、処理を完了する。
【0050】伝送時間から最適な通信プロトコルを選択
する処理は、例えば、図4のようなテーブルを参照する
ことによって実現可能であり、伝送時間が伝送時間下限
以上、伝送時間上限未満のプロトコルを選択する。この
表に示された伝送時間下限、伝送時間上限は説明のため
の値であり、実装にそのまま利用できる値ではない。ま
た、通信プロトコルについての詳細は後述する。
【0051】(マスター局が通信プロトコルを選択し、
これをスレーブ局に送信する場合)図5は、送受信準備
処理の別の一例を示すフローチャートである。
【0052】最初に、マスター局が測定ほかの方法によ
り伝送時間を算出する(S301)。マスター局は伝送
時間に従って通信プロトコルを選択し(S302)、選
択結果をスレーブ局に伝送して(S303、S311)
処理を完了する。
【0053】(マスター局とスレーブ局が独立に伝送時
間を算出する場合)図6は、送受信準備処理のさらに別
の一例を示すフローチャートである。
【0054】最初に、マスター局とスレーブ局が、測定
ほかの方法によりそれぞれ独立に伝送時間を算出する
(S401、S411)。マスター局は、スレーブ局が
算出した伝送時間(Tts)を受信すると(S402、
S403)、自らが算出した伝送時間(Ttm)との差
分を求め、許容範囲内(S404、YES)か、許容範
囲外(S404、NO)かを判定する。伝送時間の差分
が許容範囲内であれば、TtsとTtmからより大きな
伝送時間を選択し(S406)、これに従って通信プロ
トコルを選択する(S407、S408)。そして、ス
レーブ局に選択した通信プロトコルを送信して(S40
9)処理を完了する。一方、伝送時間の差分が許容範囲
外であれば、スレーブ局に再算出指示を送信して(S4
05)、自らも伝送時間算出(S401)以降の処理を
繰り返す。
【0055】スレーブ局は、算出した伝送時間をマスタ
ー局に送信し(S412)、マスター局からの応答を待
つ(S413)。プロトコルもしくは再算出指示を受信
すると(S414)、そのいずれであるかを判定する
(S415)。通信プロトコルを受信した場合は、処理
を完了する。一方、再算出指示を受信すると、伝送時間
算出(S411)以降の処理を繰り返す。
【0056】以上のように、図6に示した送受信準備処
理では、マスター局とスレーブ局が独自に伝送時間の算
出を行い、算出結果を比較することにより双方向通信シ
ステム全体としての伝送時間を算出する。このような過
程によって、外乱による伝送時間のばらつきを原因とす
る誤動作を避けることが可能になり、より信頼性の高い
双方向通信システムが構築できる。また、図6では、2
つの伝送時間Ttm、Ttsからシステム全体の伝送時
間を算出する処理において、より大きな伝送時間を選択
したが、これに限定されるものではなく、より小さな伝
送時間を選択する方法、平均値を求める方法などが考え
られる。
【0057】≪伝送時間算出方法の説明≫ (相手局の応答を利用した伝送時間の算出方法)図7
は、第一の実施の形態における伝送時間算出手段の一構
成例を示すブロック図であり、5aは図1の伝送時間算
出手段5に相当する。53はワンショット回路、54は
測定信号発生器、55は測定信号検出器、56は計時/
演算回路、57、58はゲート回路、59は遅延回路で
ある。この例における伝送時間算出手段5aは、一方の
端局が発生した信号に、他端の端局が応答し、信号の往
復に要した時間を測定することによって伝送時間を求め
ようとするものである。
【0058】図8は、図7に示された伝送時間算出手段
5aの動作を示すタイミング図である。
【0059】図1の端局1aにおいて、端局全体を統制
する図示されない端局制御手段から、測定開始信号によ
って伝送時間の測定が指示されると、計時/演算回路5
6が計時を開始するとともに、ワンショット回路53が
一定幅のパルスを発生する。このパルスはゲート回路5
7を通過して測定信号発生器54に入力される。測定信
号発生器54は、パルスを測定信号に変換し、測定信号
出力として送信器6に出力する。図8では、測定信号と
してバースト信号を用いる実装例を示している。
【0060】端局1aが送信した信号(自局送信信号)
は伝送媒体2によって伝送され、端局1bに到達する
(相手局受信信号)。この際、伝送媒体2によって伝送
時間分の遅延が生じる。
【0061】端局1bでは、受信器7からの信号が測定
信号検出器55に入力され、測定信号のバースト幅に相
当するパルスが出力される。パルスは遅延回路59によ
って応答遅延だけ遅延され、ゲート回路58、57を経
由して、測定信号発生器54に入力される。測定信号発
生器54は、パルスを測定信号に変換し、測定信号出力
として送信器6に出力する。
【0062】端局1bが送信した信号(相手局送信信
号)は、再び伝送媒体2によって伝送され、端局1aに
到達する(自局受信信号)。
【0063】端局1aでは、受信器7からの信号が測定
信号検出器55に入力され、測定信号のバースト幅に相
当するパルスが出力される。このパルスは計時/演算回
路56、ならびに遅延回路59に入力される。計時/演
算回路56は、パルスが入力されることによって計時を
完了し、測定開始信号が与えられてからパルスが入力さ
れるまでの時間をもとに伝送時間を算出して出力する。
一方、遅延されたパルスが遅延回路59から出力される
が、このパルスは測定開始信号が有効であるためゲート
回路58によってマスクされ、測定信号発生器54に入
力されることはない。
【0064】図8からわかるように、 伝送時間=(測定結果−応答遅延−信号長)/2 の関係が成立する。ここで、信号長と応答遅延は、それ
ぞれワンショット回路53と遅延回路59によって規定
されるため、設計時に既知である。よって、上式に測定
結果を代入することにより、伝送時間を算出することが
できる。
【0065】(遠端反射を利用した伝送時間の算出方
法)図9は、第一の実施の形態における伝送時間算出手
段の別の一構成例を示すブロック図である。この例にお
ける伝送時間算出手段5bは、一方の端局が発生した信
号が、伝送媒体2の他端で反射し、戻ってくるまでに要
した時間を測定することによって伝送時間を求めようと
するものである。信号の反射は、光ファイバの切断面
や、電気ケーブルのインピーダンス不整合部分で発生す
る。電気ケーブルを伝送媒体に用いる場合、反射を嫌っ
て、伝送媒体の両端にマッチング回路を付加する場合が
多いが、これを一時的に無効化することによりあえて信
号の反射を起こさせることも可能である。
【0066】図10は、図9に示された伝送時間算出手
段5bの動作を示すタイミング図である。
【0067】端局1aにおいて、端局全体を統制する図
示されない端局制御手段から、測定開始信号によって伝
送時間の測定が指示されると、計時/演算回路56が計
時を開始するとともに、ワンショット回路53が一定幅
のパルスを発生して測定信号発生器54に入力する。測
定信号発生器54は、パルスを測定信号に変換し、測定
信号出力として送信器6に出力する。図10では、測定
信号としてバースト信号を用いる実装例を示している。
【0068】端局1aが送信した信号(自局送信信号)
は伝送媒体2によって伝送され、端局1bに到達する
(相手局端反射信号)。この際、伝送媒体2によって伝
送時間分の遅延が生じる。
【0069】伝送媒体の端局1b側の端で反射した信号
は、再び伝送媒体2によって伝送され、端局1aに到達
する(自局受信信号)。
【0070】端局1aでは、受信器7からの信号が測定
信号検出器55に入力され、測定信号のバースト幅に相
当するパルスが出力される。パルスが入力されることに
よって、計時/演算回路56は計時を完了し、測定開始
信号が与えられてから、パルスが入力されるまでの時間
から伝送時間を算出し、出力する。
【0071】図10からわかるように、 伝送時間=(測定結果−信号長)/2 の関係が成立する。ここで、信号長はワンショット回路
53によって規定されるため、設計時に既知である。よ
って、上式に測定結果を代入することにより、伝送時間
を算出することができる。
【0072】≪通信プロトコルの説明≫ (ピンポンプロトコル)図11は、ピンポンプロトコル
を説明するためのタイミング図である。ピンポンプロト
コルは半二重プロトコルの1種であり、2つの端局間で
交互にパケット化したデータを送信することによって双
方向通信を実現する。図中の各四角形はそれぞれパケッ
ト示す。
【0073】一方の端局(A局)が送信したパケット1
は、伝送媒体2を介して他方の端局(B局)に到達す
る。図からわかるように、パケットの伝送には伝送時間
分の遅延が発生する。一方、B局は、パケット1の受信
が完了すると、ギャップ時間の後にパケット2を送信す
る。ギャップ時間は、端局がパケット受信の完了を認識
してから、パケット送信を開始するまでの遅れによって
発生する。パケット2は、A局からB局へのパケットと
同様に、伝送時間分の遅延の後にA局に到達する。さら
に、A局は、パケット2の受信が完了すると、ギャップ
時間の後にパケット3を送信し、伝送時間分の遅延の後
にB局に到達する。
【0074】ここで、ピンポンプロトコルにより、それ
ぞれの端局で発生したイベントを他方の端局に伝えるシ
ステムを想定する。このシステムでは、パケット送信開
始直前までに発生したイベントが、パケットによって相
手局に伝送され、相手局はパケット全体の受信を完了す
ることによってイベントの発生を知る。
【0075】A局において、B局に伝えるべきイベント
がパケット1送信開始直後に発生した場合、このイベン
トは次にA局が送信するパケット3によってB局に伝送
されることになる。この場合、B局がイベントの発生を
知るまでの遅延時間は最大となる。この遅延時間を、図
11に最大遅延時間として示す。すなわち、 最大遅延時間=3×(送信時間+伝送時間)+2×ギャ
ップ時間 となる。ここで、送信時間をTt、伝送時間をTd、ギ
ャップ時間をTgとすると、 最大遅延時間=3×(Tt+Td)+2×Tg となる。
【0076】図11からもわかるように、ピンポンプロ
トコルでは、A局が受信している期間、A局は送信を行
わず、B局が受信している期間、B局は送信を行わな
い。よって、ピンポンプロトコルには、それぞれの端局
による受信が、自らの送信によって妨害されることがな
いという特徴がある。
【0077】一般に、正しく通信を行うためには一定値
以上のSN比が要求される。1本の光ファイバを用いた
双方向通信におけるノイズは、自局の発光が自局側の光
ファイファイバ断面で反射し、自局の受光素子に入射す
る近端反射によるノイズ、自局の発光が相手局側の光フ
ァイバ断面で反射し、自局の受光素子に入射する遠端反
射によるノイズ、外乱や受発光素子内の熱雑音等を原因
とするその他のノイズに大別できる。
【0078】前述のように、ピンポンプロトコルにおい
ては、相手信号を受信中に自局の送信は行わないため、
近端反射は問題とならない。また、相手局は自局からの
受信を完了してから、すなわち遠端反射の発生する期間
が終わってから送信を開始するため、遠端反射による相
手局信号の劣化も起こらない。よって、 SN比=受信側での信号強度/その他のノイズ となる。ここで、送信側での信号強度をI、伝送媒体に
よる減衰率をα、その他のノイズの強度をNとすると、 受信側での信号強度=I×α となり、よって、 SN比=Iα/N となる。これよりαが大きいほど、すなわち伝送媒体が
短いほどSN比が大きくなることがわかる。さらに、伝
送媒体の長さと伝送時間は比例関係にある。以上より、
ピンポンプロトコルには伝送時間が短いほどSN比を確
保しやすいという特徴があることがわかる。
【0079】(すれ違いプロトコル)図12は、すれ違
いプロトコルを説明するためのタイミング図である。す
れ違いプロトコルでは、全二重プロトコルと半二重プロ
トコルの中間的な性質を持つプロトコルであり、2つの
端局間で同期してパケット化したデータを送信すること
により、パケットが伝送媒体上ですれ違うように制御し
て双方向通信を実現する。
【0080】A局が送信したパケット4は、伝送媒体2
を介してB局に到達する。図からわかるように、パケッ
トの伝送には伝送時間分の遅延が発生する。一方、B局
は、パケット4の送信と同期して、パケット5を送信す
る。パケット5は、A局からB局へのパケットと同様
に、伝送時間分の遅延の後にA局に到達する。さらに、
A局とB局は、それぞれ、パケット5とパケット4の受
信が完了すると、ギャップ時間の後にパケット6とパケ
ット7を送信する。
【0081】ピンポンプロトコルと同様に、すれ違いプ
ロトコルにより、それぞれの端局で発生したイベントを
他方の端局に伝えるシステムを想定する。
【0082】A局においてB局に伝えるべきイベント
が、パケット4送信開始直後に発生した場合、このイベ
ントは次にA局が送信するパケット6によってB局に伝
送されることになる。この場合、B局がイベントの発生
を知るまでの遅延時間は最大となる。この遅延時間を、
図12に最大遅延時間として示す。すなわち、 最大遅延時間=2×(送信時間+伝送時間)+ギャップ時間 =2×(Tt+Td)+Tg となる。
【0083】図12からもわかるように、すれ違いプロ
トコルでは、A局が受信している期間、A局は送信を行
わず、B局が受信している期間、B局は送信を行わな
い。よって、すれ違いプロトコルには、それぞれの端局
による受信が自らの送信によって妨害されることがない
という特徴があり、近端反射は問題とならない。また、
B局はA局からの受信を完了してから、すなわち遠端反
射の発生する期間が終わってから、送信を開始するた
め、遠端反射によるB局信号の劣化も起こらない。ただ
し、以上2つの特徴は伝送時間が送信時間よりも長い場
合にのみ成立する。
【0084】SN比はピンポンプロトコルと同様に、 SN比=受信側での信号強度/その他のノイズ =Iα/N となる。これより、すれ違いプロトコルではαが大きい
ほど、すなわち伝送時間が送信時間よりも長い条件下に
おいて、伝送媒体が短く、伝送時間が短いほどSN比が
確保しやすいことがわかる。
【0085】(全二重プロトコル)図13は、全二重プ
ロトコルを説明するためのタイミング図である。全二重
プロトコルでは、2つの端局が無関係にパケット化した
データを送信する。それぞれの端局が送信したパケット
は、伝送媒体上ですれ違い、相手局に伝送され、双方向
通信が実現される。
【0086】A局が送信したパケット8は、伝送媒体2
を介してB局に到達する。図からわかるように、パケッ
トの伝送には伝送時間分の遅延が発生する。一方、B局
は、A局と無関係にパケット9を送信する。パケット9
は、A局からB局へのパケットと同様に、伝送時間分の
遅延の後にA局に到達する。さらに、A局とB局は、そ
れぞれ、パケット8とパケット9の受信が完了すると、
ギャップ時間の後にパケット10とパケット11を送信
する。
【0087】ピンポンプロトコル、すれ違いプロトコル
と同様に、全二重プロトコルにより、それぞれの端局で
発生したイベントを他方の端局に伝えるシステムを想定
する。
【0088】A局においてB局に伝えるべきイベント
が、パケット8送信開始直後に発生した場合、このイベ
ントは次にA局が送信するパケット10によってB局に
伝送されることになる。この場合、B局がイベントの発
生を知るまでの遅延時間は最大となる。この遅延時間
を、図13に最大遅延時間として示す。すなわち、 最大遅延時間=2×送信時間+伝送時間+ギャップ時間 =2×Tt+Td+Tg となる。
【0089】図13からもわかるように、全二重プロト
コルでは、ピンポンプロトコルやすれ違いプロトコルと
は異なり、各端局が受信しているか否かにかかわらず、
送信を行う。よって、全二重プロトコルには、それぞれ
の端局による受信が、自らの送信によって妨害されると
いう特徴があり、妨害がある場合でも通信可能な構成を
採らなければならない。
【0090】SN比は、 SN比=受信側での信号強度/(近端反射によるノイズ
+遠端反射によるノイズ+その他のノイズ) となる。
【0091】ここで、近端での反射率をRとすると、 近端反射によるノイズ=IR である。遠端反射によるノイズは信号が伝送媒体上を往
復することによって発生するため、遠端での反射率をr
とすると、 遠端反射によるノイズ=受信側での信号強度×r×α =Irα2 である。以上より、 SN比=Iα/(IR+Irα2+N) となる。さらに、SN比をαで微分し、これが0となる
条件より、 α=sqrt(R/r+N/Ir) のときSN比が最大となる。ここでsqrt(x)はx
の平方根である。これより、全二重プロトコルではαが
ある大きさの時、すなわち伝送媒体にある程度の長さが
あり、伝送時間がある程度の大きさのときSN比が確保
しやすいことがわかる。
【0092】図14は、以上説明した3種類の通信プロ
トコルについてまとめた表である。
【0093】このように、それぞれの通信プロトコルの
最大遅延時間とSN比は、伝送時間と密接な関係がある
ため、伝送時間によって通信プロトコルを選択すること
により優れた双方向通信システムを実現できることがわ
かる。
【0094】〔実施の形態2〕 (コネクタに内蔵された素子による伝送時間の算出)図
15は、本発明の第二の実施の形態における双方向通信
システムの構成を示すブロック図である。1c、1dは
端局、5cは伝送時間算出手段、8はコネクタである。
コネクタ8は、各端局1a、1bから伝送媒体2を脱着
可能にするコネクタである。
【0095】図16は、第二の実施の形態における伝送
時間算出手段5cの一構成例を示すブロック図である。
51はA/Dコンバータ、52は定電流源、8aは端局
側コネクタ、8bは伝送媒体側コネクタ、81は抵抗器
である。該伝送時間算出手段5cは、伝送媒体側コネク
タ8bに内蔵された抵抗器81の値を測定することによ
って伝送時間を算出しようとするものである。
【0096】抵抗器81は伝送時間に比例した抵抗値を
持つ抵抗器である。ここでは、10Ωが1nsecの伝
送時間を表すと仮定する。例えば、伝送時間が1μse
cの伝送媒体2に取り付けられた伝送媒体側コネクタ8
bには、10kΩの抵抗器81が内蔵される。このと
き、定電流源52が0.1mAの定電流源であれば、A
/Dコンバータ51の入力には1Vの電圧が発生するこ
とになる。同様に、伝送時間が500nsecの伝送媒
体2に取り付けられた伝送媒体側コネクタ8bには、5
KΩの抵抗器81が内蔵され、A/Dコンバータ51の
入力には0.5Vの電圧が発生する。以上のようにし
て、伝送時間算出手段5cは、伝送時間を測定すること
なく、伝送時間を算出することが可能になる。
【0097】この例では、伝送時間を抵抗値で表現した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、
伝送時間を符号化したディジタルデータをROMに記憶
させ、伝送媒体側8bに格納する方法も考えられる。ま
た、図15では、両端局ともコネクタを備える構成を示
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、どち
らか一方のみがコネクタを備える構成を考えることもで
きる。
【0098】〔実施の形態3〕 (IEEE1394への適用例)図17は本発明の第三
の実施の形態における双方向通信システムの構成を示す
ブロック図である。1e、1fは端局、2aは光ファイ
バ、3aは通信制御手段、5dは伝送時間算出手段であ
る。
【0099】通常の金属ケーブルを用いたIEEE−1
394による双方向通信システムでは、2組の撚り対線
によって双方向通信が実現される。データ伝送は、片方
の端局のみが撚り対線を駆動し、他方の端局がその駆動
状態を検出することにより行われる。すなわち片方向の
通信である。一方、ラインステータスの伝送は、2つの
端局が同時に撚り対線を駆動し、相互作用の結果をそれ
ぞれの端局が検出することにより行われる。すなわち同
時双方向通信である。
【0100】光ファイバを伝送媒体に用いた場合、金属
ケーブルと同様な相互作用は起こらない。例えば、金属
ケーブルの場合、2端をそれぞれ異なる電位になるよう
駆動すれば、ケーブルの電位は両者の中間の電位とな
る。一方、光ファイバの場合、2端から同時に光を送っ
たとしても、伝送媒体上で相互作用を起こすことなくす
れ違い、相手側に到達する。
【0101】このような相違のため、図17に示す構成
によってIEEE−1394に準拠した通信を行う場
合、通信制御手段3aはデータを伝送するだけではな
く、金属ケーブルによるラインステータスの伝送をエミ
ュレートしなければならない。
【0102】伝送すべきデータは、INPUTとして通
信制御手段3aに入力され、相手端局に伝送される。ま
た、相手端局から光ファイバ2aを介して伝送されたデ
ータはOUTPUTとして通信制御手段3aから出力さ
れる。さらに、伝送すべきラインステータスは、TXA
RBとして通信制御手段3aに入力され、相手端局に伝
送される。また、相手端局から光ファイバ2aを介して
伝送されたラインステータスは、自局側のTXARBと
の相互作用をエミュレートした上でRXARBとして通
信制御手段3aから出力される。
【0103】図18は、第三の実施の形態における送受
信制御手段3aの構成を示すブロック図である。31は
データ伝送制御手段、32はラインステータスエミュレ
ーション手段、33はマルチプレクサである。
【0104】データ伝送制御手段31は、端局内部のデ
ータ形式と伝送時のデータ形式とを、データ通信のため
の通信プロトコルに従って相互に変換する。データ通信
時には伝送速度が重要であるため、相手の送信に妨害さ
れることなく一方的にデータを伝送するような片方向の
通信を用いる。
【0105】ラインステータスエミュレーション手段3
2は、自局のTXARBと光ファイバ2を介して相手局
から伝送されてきた相手局のTXARBに基づいてライ
ンステータスをエミュレートし、その結果をRXARB
として出力する。ラインステータスの伝送時には、最大
遅延時間を短縮することが重要であるため、プロトコル
選択手段4によって選択された通信プロトコルに従って
通信を行う。また、RXARBを監視し、双方向通信シ
ステムの初期化やバスリセットが発生した場合には、伝
送時間算出手段5dに伝送時間の算出を指示する。伝送
時間算出を指示された伝送時間算出手段5dは、第一の
実施の形態と同様に、図3、図5、図6に示されるよう
な送受信準備処理を行い、この中で伝送時間を算出す
る。
【0106】マルチプレクサ33は、データ伝送時には
データ伝送制御手段31と送信器6ならびに受信器7と
を、ラインステータス伝送時にはラインステータスエミ
ュレーション手段32と送信器6ならびに受信器7とを
それぞれ接続する。
【0107】以上のような構成により、光ファイバを用
いたIEEE−1394による通信が実現される。この
とき、ラインステータスの伝送をプロトコル選択手段4
が選択した通信プロトコルに従って行うことにより、2
端局間のラインステータスの伝送が高速化される。IE
EE−1394において、最大ホップ数(直列に接続可
能な端局の数から1を減じた数)は、ラインステータス
の変化が一定時間内に到達可能な範囲で規定される。よ
って、本発明を適用することにより、最大ホップ数の増
加が実現できる。
【0108】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明による双
方向通信システムでは、伝送時間や伝送媒体の種類に応
じて2種類以上の通信プロトコルから適したものを選択
し、これに従って双方向通信を行う。これによって、同
一構成の端局を利用しながら、伝送媒体に応じた効率の
よい通信を行う双方向通信システムを実現した。さら
に、伝送時間の算出や伝送媒体の識別を自動的に行うこ
とによって、利用者の負担を軽減した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態における双方向通信
システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態における双方向通信
システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】図2における送受信準備処理の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図4】伝送時間による通信プロトコルの選択処理に用
いられる変換テーブルの一例を示す表である。
【図5】図2における送受信準備処理の別の一例を示す
フローチャートである。
【図6】図2における送受信準備処理のさらに別の一例
を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第一の実施の形態における伝送時間算
出手段の一構成例を示すブロック図である。
【図8】図7に示した伝送時間算出手段の動作を示すタ
イミング図である。
【図9】本発明の第一の実施の形態における伝送時間算
出手段の別の一構成例を示すブロック図である。
【図10】図9に示した伝送時間算出手段の動作を示す
タイミング図である。
【図11】ピンポンプロトコルによる通信時のタイミン
グ図である。
【図12】すれ違いプロトコルによる通信時のタイミン
グ図である。
【図13】全二重プロトコルによる通信時のタイミング
図である。
【図14】各プロトコルの特徴をまとめた表である。
【図15】本発明の第二の実施の形態における双方向通
信システムの構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第二の実施の形態における伝送時間
算出手段の一構成例を示すブロック図である。
【図17】本発明の第三の実施の形態における双方向通
信システムの構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の第三の実施の形態における通信制御
手段の一構成例を示すブロック図である。
【図19】従来技術の双方向通信システムの構成を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1a、1b 本発明の第一の実施の形態における端局 1c、1d 本発明の第二の実施の形態における端局 1e、1f 本発明の第三の実施の形態における端局 2 伝送媒体 2a 光ファイバ 3 本発明の第一、第二の実施の形態における通信制御
手段 3a 本発明の第三の実施の形態における通信制御手段 4 プロトコル選択手段 5 本発明の第一の実施の形態における伝送時間算出手
段 5a 本発明の第一の実施の形態における相手局の応答
を利用した伝送時間算出手段 5b 本発明の第一の実施の形態における遠端反射を利
用した伝送時間算出手段 5c 本発明の第二の実施の形態における伝送時間算出
手段 5d 本発明の第三の実施の形態における伝送時間算出
手段 6 送信器 7 受信器 8 コネクタ 8a 端局側コネクタ 8b 伝送媒体側コネクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 雄二 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 上田 徹 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 西村 崇 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 中野 大介 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5K002 AA05 DA04 EA06 FA01 5K018 AA02 CA01 5K034 AA01 DD01 DD05 DD06 HH01 HH02 HH63 HH65 JJ24 KK01 NN11

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送受信機能を備える2つの端局と、該端
    局間を結ぶ伝送媒体とを備える双方向通信システムにお
    いて、 前記端局は、該伝送媒体の伝送時間に応じて2種類以上
    の通信プロトコルから適切な通信プロトコルを選択して
    通信を行う機能を備える端局であることを特徴とする双
    方向通信システム。
  2. 【請求項2】 送受信機能を備える2つの端局と、該端
    局間を結ぶ伝送媒体とを備える双方向通信システムにお
    いて、 前記端局の少なくとも一方は、伝送媒体を脱着可能なコ
    ネクタを備える端局であり、 該コネクタは伝送媒体を識別するための符号化された情
    報を備えるコネクタであり、 前記端局は、識別結果に応じて2種類以上の通信プロト
    コルから適切な通信プロトコルを選択して通信を行う機
    能を備える端局であることを特徴とする双方向通信シス
    テム。
  3. 【請求項3】 前記端局の少なくとも一方は、伝送時間
    を算出する機能を備える端局であることを特徴とする請
    求項1記載の双方向通信システム。
  4. 【請求項4】 前記端局の少なくとも一方は、伝送媒体
    を脱着可能なコネクタを備える端局であり、 該コネクタは、該伝送媒体の伝送時間と一意の関係にあ
    る物理量を持つ素子を内蔵するコネクタであり、 前記端局は、該物理量を測定することにより、伝送時間
    を算出する機能を備える端局であることを特徴とする請
    求項3記載の双方向通信システム。
  5. 【請求項5】 前記コネクタに内蔵される素子は抵抗器
    であり、 前記物理量は該抵抗器の電気抵抗値であることを特徴と
    する請求項4記載の双方向通信システム。
  6. 【請求項6】 前記端局は、一方の端局が伝送時間を測
    定するための信号を送信し、これを受信した他方の端局
    が応答信号を送信することにより、信号の往復に要した
    時間を測定し、 該測定結果に基づいて伝送時間を算出する機能を備える
    端局であることを特徴とする請求項3記載の双方向通信
    システム。
  7. 【請求項7】 前記端局は、一方の端局が伝送時間を測
    定するための信号を送信し、該伝送媒体の他端で反射し
    た反射信号を受信するまでに要した時間を測定すること
    により、 該測定結果に基づいて伝送時間を算出する機能を備える
    端局であることを特徴とする請求項3記載の双方向通信
    システム。
  8. 【請求項8】 前記端局は、一方の端局による伝送時間
    の算出結果、伝送媒体の識別結果、通信プロトコルの選
    択結果の少なくとも1つ以上を、他方の端局に伝える機
    能を備える端局であることを特徴とする請求項2、3記
    載の双方向通信システム。
  9. 【請求項9】 前記端局は、両端局がそれぞれ独立して
    測定した伝送時間を元にいずれか一方の端局が伝送時間
    を算出する機能を備える端局であることを特徴とする請
    求項3記載の双方向通信システム。
  10. 【請求項10】 前記伝送媒体は光ファイバであること
    を特徴とする請求項1、2記載の双方向通信システム。
  11. 【請求項11】 前記端局は、光信号によりIEEE−
    1394に準拠した双方向通信を行う端局であることを
    特徴とする請求項10記載の双方向通信システム。
  12. 【請求項12】 前記端局は、双方向通信システム初期
    化時、あるいはIEEE−1394において規定される
    バスリセット時のいずれか、もしくは両方において通信
    プロトコルを選択する機能を備える端局であることを特
    徴とする請求項11記載の双方向通信システム。
  13. 【請求項13】 前記端局は、ラインステータスを伝送
    する場合には伝送時間に応じて選択された通信プロトコ
    ルに従い、 データを伝送する場合には伝送時間によらず単一のあら
    かじめ決まった通信プロトコルに従う端局であることを
    特徴とする請求項11記載の双方向通信システム。
  14. 【請求項14】 前記端局は、通信プロトコルとして、
    伝送時間が規定時間よりも短い場合は半二重プロトコル
    を、 伝送時間が規定時間よりも長い場合は全二重プロトコル
    を選択する機能を備える端局であることを特徴とする請
    求項1記載の双方向通信システム。
  15. 【請求項15】 前記端局は、通信プロトコルとして、
    伝送時間が規定時間よりも短い場合はピンポンプロトコ
    ルを、 伝送時間が規定時間よりも長い場合はすれ違いプロトコ
    ルを選択する機能を備える端局であることを特徴とする
    請求項1記載の双方向通信システム。
  16. 【請求項16】 前記端局は、通信プロトコルとして、
    伝送時間が第一の規定時間よりも短い場合はピンポンプ
    ロトコルを、 伝送時間が第一の規定時間よりも長く、かつ第二の規定
    時間よりも短い場合はすれ違いプロトコルを、 伝送時間が第二の規定時間よりも長い場合は、全二重プ
    ロトコルを選択する機能を備える端局であることを特徴
    とする請求項1記載の双方向通信システム。
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Cited By (3)

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